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JPH05270375A - 後輪制動力制御装置 - Google Patents

後輪制動力制御装置

Info

Publication number
JPH05270375A
JPH05270375A JP4073648A JP7364892A JPH05270375A JP H05270375 A JPH05270375 A JP H05270375A JP 4073648 A JP4073648 A JP 4073648A JP 7364892 A JP7364892 A JP 7364892A JP H05270375 A JPH05270375 A JP H05270375A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
rear wheel
break point
master cylinder
point pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4073648A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Morita
隆夫 森田
Tadao Tanaka
忠夫 田中
Tsutomu Matsukawa
勉 松川
Hiromichi Yasunaga
弘道 安永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP4073648A priority Critical patent/JPH05270375A/ja
Priority to KR1019930003269A priority patent/KR960005838B1/ko
Priority to EP93104693A priority patent/EP0563740B1/en
Priority to DE69301326T priority patent/DE69301326T2/de
Priority to US08/036,542 priority patent/US5297861A/en
Publication of JPH05270375A publication Critical patent/JPH05270375A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 路面状況に対して後輪制動力が高すぎた場合
でも後輪制動力配分が再調整することができる後輪制動
力制御装置を提供すること。 【構成】 マスタシリンダ圧を検出する圧力センサ38
と、前後輪のブレ−キ力配分特性が変化する折れ点圧力
を可変設定可能な制御弁手段181 ,182 ,26,2
7と、前輪及び後輪のロックをそれぞれ防止する前輪及
び後輪アンチロックブレ−キ装置14,17,20,2
2と、この後輪アンチロックブレ−キ装置が作動された
時に圧力センサ38で検出されたマスタシリンダ圧を折
れ点圧力として設定する折れ点圧力設定手段37と、圧
力センサ38で検出されたマスタシリンダ圧が折れ点圧
力設定手段で設定された折れ点圧力以上になると制御弁
手段を作動させて前後輪のブレ−キ力配分特性を変化さ
せるコントロ−ラ37とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は前輪制動力と後輪制動力
との配分を制御する後輪制動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ブレ−キペダルを踏み込むと、マスタシ
リンダで発生したブレ−キ液圧(以下、マスタシリンダ
圧という)は4輪のホイ−ルシリンダに伝達され、各輪
に制動力が発生する。
【0003】ブレ−キペダルの踏み込みを大きくする
と、各輪に発生する制動力が大きくなるため、車両の減
速度が大きくなる。車両の減速度が大きくなると、後輪
荷重が減少するため、後輪の接地性が低下する。このよ
うに車両の減速度が大きくなるような制動(高G制動)
を発生させる制動状況下において、マスタシリンダ液圧
を前輪と後輪のホイ−ルシリンダにほぼ同じ配分で分配
して伝達すると、後輪の接地性が低下しているため、後
輪が先にロックし、車両の制動安定性が悪くなるという
問題がある。
【0004】このため、制動力が小さいときはマスタシ
リンダ圧をそのまま後輪のホイ−ルシリンダに伝達し、
マスタシリンダ圧が設定圧力以上になると後輪のホイ−
ルシリンダへ伝達される液圧の上昇率を下げるようにし
て後輪の早期ロックを防止する機能するプロポ−ショニ
ングバルブ(PCV)をブレ−キ系統に組み込んでい
る。
【0005】また、このプロポ−ショニングパルプをバ
イパスするバイパス弁を設け、上述した設定圧力より高
い折れ点圧力まではバイパス弁を開いておき、設定圧力
以上になるとバイパス弁を閉じてプロホ−ショニングバ
ルブを利かせるようにして、折れ点圧力を可変設定する
ことにより後輪への制動力配分を好適に制御するように
した後輪制動力制御装置が考えられている(特願平3−
315660)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような後輪制動力
制御装置における折れ点圧力の設定は、後輪の荷重を例
えば、サスペンションの変位を検出することにより予測
し、この後輪荷重から上述したプロポ−ショニングパル
プをバイパスするバイパス弁を閉じる折れ点圧力を設定
している。しかし、路面状況によっては設定された折れ
点圧力に達する前に後輪がスリップを開始してしまうこ
ともあり得る。
【0007】本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、その目的は一度設定した折れ点圧力に達する前に後
輪がロックする前兆が検出された場合には折れ点圧力を
下げるように調整することにより、いかなる路面状況下
においての後輪のロックを発生させることなく後輪への
制動力配分を好適に制御できる後輪制動力制御装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項第1項に係わる後
輪制動力制御装置はマスタシリンダ圧を検出するマスタ
シリンダ圧検出手段と、前輪のブレ−キ力に対する後輪
のブレ−キ力の比が低下する折れ点圧力を可変設定可能
な制御弁手段と、後輪のロックを防止する後輪アンチロ
ックブレ−キ装置と、この後輪アンチロックブレ−キ装
置が作動された時に上記マスタシリンダ圧検出手段で検
出されたマスタシリンダ圧を上記折れ点圧力として設定
する折れ点圧力設定手段と、上記マスタシリンダ圧検出
手段で検出されたマスタシリンダ圧が上記折れ点圧力設
定手段で設定された折れ点圧力以上になると上記制御弁
手段を作動させて前輪のブレ−キ力に対する後輪のブレ
−キ力の比を低下させる制御手段とを具備する。
【0009】請求項第2項に係わる後輪制動力制御装置
はマスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧検出手
段と、前輪のブレ−キ力に対する後輪のブレ−キ力の比
が低下する折れ点圧力を可変設定可能な制御弁手段と、
後輪のスリップ率を算出するスリップ率算出手段と、こ
のスリップ率算出手段で算出された後輪のスリップ率が
所定値以上になった時に上記マスタシリンダ圧検出手段
で検出されるマスタシリンダ圧を上記折れ点圧力として
設定する折れ点圧力設定手段と、マスタシリンダ圧が上
記折れ点圧力設定手段で設定された折れ点圧力になると
上記制御弁手段を作動させて前輪のブレ−キ力に対する
後輪のブレ−キ力の比を低下させる制御手段とを具備す
る。
【0010】請求項第3項に係わる後輪制動力制御装置
における後輪アンチロックブレ−キ装置に保持信号が出
力された時に上記マスタシリンダ圧検出手段で検出され
たマスタシリンダ圧を上記折れ点圧力として設定した
後、後輪アンチロックブレ−キ装置に減圧信号が出力さ
れるとすでに設定された折れ点圧力を更に下げるように
更新する。
【0011】請求項第4項に係わる後輪制動力制御装置
における折れ点圧力設定手段は後輪アンチロックブレ−
キ装置が作動された時に検出されたマスタシリンダ圧を
上記折れ点圧力として設定した後、前輪アンチロックブ
レ−キ装置より早く後輪アンチロックブレ−キ装置に作
動信号が出力された時にはすでに設定された折れ点圧力
を更に下げるように更新している。
【0012】請求項第5項に係わる後輪制動力制御装置
における制御弁手段及び後輪アンチスキッドブレ−キ装
置は後輪の左右輪毎に夫々設けられ、上記折れ点圧力設
定手段は後輪の左右輪毎に折れ点圧力を更新し、その更
新された折れ点圧力は所定時間保持される。
【0013】
【作用】請求項第1項において、後輪アンチロックブレ
−キ装置が作動された時のマスタシリンダ圧を折れ点圧
力として設定し、マスタシリンダ圧がその折れ点圧力以
上になると制御弁手段を作動させて前輪のブレ−キ力に
対する後輪のブレ−キ力の比を低下させるようにしてい
る。
【0014】請求項第2項において、スリップ率算出手
段で算出された後輪のスリップ率が所定値以上になった
時にマスタシリンダ圧を折れ点圧力として設定し、マス
タシリンダ圧がその折れ点圧力以上になると制御弁手段
を作動させて前輪のブレ−キ力に対する後輪のブレ−キ
力の比を低下させるようにしている。
【0015】請求項第3項において、後輪アンチロック
ブレ−キ装置に減圧信号が出力されると後輪アンチロッ
クブレ−キ装置に保持信号が出力された時のマスタシリ
ンダ圧により設定された折れ点圧力を更に下げるように
更新するようにし、折れ点圧力が比較的高く設定された
場合でも低く更新することにより後輪のロックを効果的
に防いでいる。
【0016】請求項第4項において、後輪アンチロック
ブレ−キ装置作動時のマスタシリンダ圧により折れ点圧
力を設定した後、前輪アンチロックブレ−キ装置より早
く後輪アンチロックブレ−キ装置に作動信号が出力され
た時には折れ点圧力を更に下げるように更新するように
して、折れ点圧力が比較的高く設定された場合でも低く
更新することにより後輪のロックを効果的に防いでい
る。
【0017】請求項第5項において、制御弁手段及び後
輪アンチスキッドブレ−キ装置を後輪の左右輪毎に夫々
設け、折れ点圧力設定手段は後輪の左右輪毎に折れ点圧
力を更新し、その更新された折れ点圧力を所定時間保持
するようにしたので、スプリット路や旋回制動時にも最
適な後輪制動力を得ることができ、所定時間折れ点圧力
を保持することにより、制動フィ−リングの変化を防止
している。
【0018】
【実施例】以下図面を参照して本発明の一実施例に係わ
る後輪制動力制御装置について説明する。図1は本発明
の一実施例に係わる後輪制動力制御装置を示すブロック
図、図2及び図3は同実施例の動作を説明するためのフ
ロ−チャ−ト、図4はコントロ−ラの機能手段を説明す
るためのブロック図、図5はプロポ−ショニングバルブ
の入出力特性を示す図である。
【0019】図1において、11はブレ−キペダルであ
る。このブレ−キペダル11の踏力は倍力装置12を介
して増幅された後、タンデムのマスタシリンダ13に伝
達される。
【0020】このマスタシリンダ13はブレ−キペダル
11の踏み込み量に応じてブレ−キ液圧を発生する2つ
の液圧発生部(図示しない)を備えている。一方の液圧
発生部はABS(アンチスキッドブレ−キシステム)1
4が取り付けられた配管15を介して左側前輪のホイ−
ルシリンダ161 に接続されると共に、配管15の途中
から分岐しABS17及びPCV182 が取り付けられ
た配管19を介して右側後輪のホイ−ルシリンダ164
に接続される。
【0021】また、他方の液圧発生部はABS20が取
り付けられた配管21を介して右側前輪のホイ−ルシリ
ンダ162 に接続されると共に、配管21の途中から分
岐しABS22及びPCV181 が取り付けられた配管
23を介し左側後輪のホイ−ルシリンダ163 に接続さ
れる。
【0022】PCV181 及び182 は制動力が小さい
ときはマスタシリンダ圧をそのまま後輪のホイ−ルシリ
ンダに伝達し、マスタシリンダ圧が設定圧力以上になる
と後輪のホイ−ルシリンダへ伝達される液圧の上昇率を
下げるように機能する公知のプロポ−ショニングバルブ
である。
【0023】つまり、PCV181 及び182 の特性曲
線は図5の実線Cで示すように、マスタシリンダ圧が設
定圧力Poより小さい領域では傾きが「1」であり、マ
スタシリンダ圧が設定圧力Poを越えると、マスタシリ
ンダ圧に対する後輪制動力の傾きが小さくなるように変
化する。この設定圧力PoはPCV181 及び182
機械的要件により一義的に決定される。
【0024】PCV181 の上流側と下流側との間には
バイパス管24が設けられ、PCV182 の上流側と下
流側との間にはバイパス管25が設けられている。この
バイパス管24及び25にはそれぞれ常開の電磁開閉弁
であるPCVバイパスバルブ26,27がそれぞれ設け
られている。
【0025】このため、PCVバイパスバルブ26,2
7を閉作動させるマスタシリンダ圧を可変設定すること
により、図5に斜線で示した領域内で後輪制動力が制御
可能となっており、理想制動力曲線Bに示される制動力
よりも高い制動力を後輪に発生させることが可能となっ
ている。
【0026】また、31は左側前輪の車輪速度VFLを検
出する車輪速センサ、32は右側前輪の車輪速度VFRを
検出する車輪速センサ、33は左側後輪の車輪速度VRL
を検出する車輪速センサ、34は右側後輪の車輪速度V
RRを検出する車輪速センサ、35は車速Vを検出する車
速センサである。各車輪速度VFL,VFR,VRL,VRR
信号及び車速V信号はABSコントロ−ラ36に入力さ
れる。
【0027】このABSコントロ−ラ36はマイクロコ
ンピュ−タ及びその周辺回路により構成されているもの
で、各車輪速度VFL,VFR,VRL,VRR及び車速Vに
基づいて各輪毎のスリップ率をそれぞれ計算し、各車輪
毎に設けられているABSバルブ14,20,22,1
7にABS信号a1〜a4をそれぞれ出力する。このA
BS信号a1〜a4は例えばその信号レベルによりホイ
−ルシリンダ161 〜164 にブレ−キ液を込める増圧
信号、ホイ−ルシリンダ161 〜164 に込めたブレ−
キ液を保持する保持信号、ホイ−ルシリンダ161 〜1
4 からブレ−キ液を抜く減圧信号をそれぞれ意味す
る。なお、このABSコントロ−ラ36は車輪のスリッ
プ率が所定値以上になると先ず保持信号を出力し、その
後減圧信号を出力する。
【0028】ABSコントロ−ラ36はABS信号a1
〜a4を例えば、マイクロコンピュ−タ及びその周辺回
路により構成されるコントロ−ラ37に出力する。さら
に、配管15に設けられたマスタシリンダ圧PMを検出
する圧力センサ38から出力されるマスタシリンダ圧P
M信号はコントロ−ラ37に入力されている。このコン
トロ−ラ36はPCVバイパスバルブ26,27の開閉
制御をそれぞれ独立に制御している。
【0029】このコントロ−ラ37は左側後輪のPCV
181 をバイパスするPCVバイパスバルブ26を閉じ
るマスタシリンダ圧、つまり左側後輪の折れ点圧力PL
を記憶するメモリm1、右側後輪側のPCV182 をバス
パスするPCVバイパスバルブ27を閉じるマスタシリ
ンダ圧、つまり右側後輪の折れ点圧力PR を記憶するメ
モリm2、高μ路で0.6Gの制動を行った場合の折れ点
圧力P1 を記憶しているメモリm3を備えている。このコ
ントロ−ラ37は入力されるABS信号a1〜a4に基
づいてメモリm1及びm2に折れ点圧力PL ,PR をそれぞ
れ設定する制御プログラムを記憶しているもので、コン
トロ−ラ36は所定サンプリング時間毎にマスタシリン
ダPとメモリm1及びm2にそれぞれ設定された折れ点圧力
PL ,PR とを比較し、「P≧PL 」となると左側後輪
のPCV181 をバイパスするPCVバイパスバルブ2
6を閉制御し、「P≧PR 」となると右側後輪のPCV
182 をバイパスするPCVバイパスバルブ27を閉制
御する。
【0030】例えば、図5に示すように折れ点圧力PL
(PR )が設定圧力Poより高い圧力P1が設定された
場合には、PCVバイパスバルブ26(27)はマスタ
シリンダ圧がP1 になるまで開けられているので、後輪
制動力はAで示すように変化し、後輪制動力が増加す
る。
【0031】なお、図2及び図3のフロ−チャ−トは後
輪の一方の車輪側、例えば左後輪のPCV181 をバイ
パスするPCVバイパスバルブ26を閉じる折れ点圧力
PLを設定する制御プログラムの内容を示しているもの
で、右後輪のPCV182 をバイパスするPCVバイパ
スバルブ27を閉じる折れ点圧力PR を設定するフロ−
チャ−トも同様な内容であるので、その記載については
省略する。
【0032】次ぎに、上記のように構成された本発明の
一実施例の動作する。まず、左後輪のPCV181 をバ
イパスするPCVバイパスバルブ26を閉じる折れ点圧
力PL を記憶するメモリm1に初期値としてメモリm3に記
憶されている圧力P1 を設定する(ステップS1)。そ
して、左側後輪のABSバルブ22に出力されるABS
信号a3を判定し、その信号が保持信号であるか判断す
る(ステップS2)。このステップS2の判定で「YE
S」と判定された場合には、左側前輪のABSバルブ1
4に出力されるABS信号a1を判定し、その装置14
は作動しているか、つまり、装置14に保持信号あるい
は減圧信号が出力されているか判定される(ステップS
3)。このステップS3の判定で、左側前輪のABSバ
ルブ14が作動していないと判定されるとステップS4
以降の処理によりステップS1でメモリm1に設定した折
れ点圧力PL を更新する処理が行われる。つまり、左側
前輪より左側後輪の方が早くスリップが発生していると
判定されると、左側後輪の折れ点圧力PL を下げるよう
に補正する処理がなされる。具体的には、ステップS3
において「NO」と判定された時点で圧力センサ38で
検出したマスタシリンダ圧PMを読み込み、メモリm1を
更新する(ステップS4,S5)。そして、タイマ1の
計時動作をスタ−トさせ、タイマ1に所定時間が計数さ
れるまでに左側後輪のABSバルブ22に出力されるA
BS信号a3として減圧信号が検出された場合には(ス
テップS6〜S8)、ステップS9以降の処理に進んで
更に左側後輪の折れ点圧力PL を下げるように補正する
処理が行われる。
【0033】ところで、上述したステップS5において
メモリm1の内容が更新されてからタイマ1で計数される
所定時間以内に左側後輪のABSバルブ22に出力され
るABSバルブ信号a3として減圧信号が出力されない
場合にはステップS8からステップS7に戻って、処理
が繰り返されタイマ1が所定時間を計数するまでメモリ
m1に設定される折れ点圧力PL はステップS5で更新さ
れた値に保持される。つまり、後輪のスリップが進行し
ていれば、左側後輪のABSバルブ22に出力されるA
BS信号a3は保持信号から減圧信号へと切替わってい
くわけであるが、保持信号が出力されてから減圧信号が
所定時間以内に発生しないということは、後輪のスリッ
プが進行していないと判断し、後輪への制動力配分が適
切であると判定されて折れ点圧力PLが所定時間保持され
る。なお、ステップS7においてタイマ1が所定時間の
計数を終了すると上述のステップS1に戻り同様の処理
が繰り返される。
【0034】ところで、上記ステップS8の判定で「Y
ES」、つまりタイマ1に所定時間が計数されるまでに
左側後輪のABSバルブ22に出力されるABS信号a
3として減圧信号が検出された場合には、メモリm1に設
定する折れ点圧力PL をマップ(図示しない)により更
に下げる方向に更新する処理がなされる(ステップS
9)。そして、タイマ2の計時動作を開始させ、タイマ
2に所定時間が計数されるまでに左側前輪のABSバル
ブ14に出力されるABS信号a1として作動信号が出
力されていない状態、つまり保持信号も減圧信号も出力
されていない状態でしかも左側後輪のABSバルブ22
に出力されるABS信号a3として作動信号、つまり保
持信号あるいは減圧信号が出力されている場合には、後
述するステップS14以降の処理に進んでメモリm1に設
定する折れ点圧力PL をゼロに設定する処理に移行す
る。
【0035】つまり、折れ点圧力PL をゼロに設定する
ケ−スとしては、前述したステップS9で折れ点圧力P
L が下げるように設定されてから、所定時間内に左側後
輪のみに作動信号が出力されるのみである。このような
場合には、左側後輪の制動力が高すぎるので、左側後輪
がスリップしていると判断され、後輪の制動力を更に下
げるべく折れ点圧力PL がゼロに下げられる。
【0036】なお、ステップS9においてメモリm1の内
容が更新されてからタイマ2で計数される所定時間以内
に左側前輪のABSバルブ14に出力されるABS信号
a1として作動信号(保持信号あるいは減圧信号)が出
力された場合、あるいは左側前輪のABSバルブ14に
出力されるABS信号a1として作動信号(保持信号あ
るいは減圧信号)が出力されていない場合でしかも左側
後輪のABSバルブ22に出力されるABS信号a3と
して作動信号が出力されていない場合には、上述したス
テップS11に戻って処理が繰り返されタイマ2が所定
時間を計数するまでメモリm1に設定する折れ点圧力PL
がステップS9で設定された値に保持される。つまり、
所定時間以内に左側前輪のABSバルブ14が作動した
場合には、折れ点圧力PL を所定時間保持しながらAB
Sコントロ−ラ36の制御により前輪のスリップを防止
する処理を行なっている。
【0037】ところで、ステップS13で「YES」と
判定された場合にはメモリm1に設定する折れ点圧力PL
にゼロが設定され、タイマ3の計時動作が開始される。
このタイマ3により所定時間が計数されるまで、メモリ
m1に設定される折れ点圧力PL がゼロに保持される。
【0038】つまり、メモリm1に設定する折れ点圧力P
L をゼロに設定することは、「P≧PL 」の条件が常に
満足されるので、コントロ−ラ37はPCVバイパスバ
ルブ26を常時閉じられる。このため、PCV181
常時作動することになり、PCV181 の特性により図
5中に実線Cで示す制動力配分がなされ折れ点圧力が図
5に示したPoに所定時間保持されて後輪のスリップ率
が効果的に抑制される。
【0039】なお、タイマ3が所定時間を計数してステ
ップS16の判定で「YES」と判定された場合にはス
テップS1の処理に戻ってメモリm1に折れ点圧力PL の
初期値P1 が設定される。
【0040】つまり、折れ点圧力PL として図に示すよ
うな圧力P1 を設定した後、ABS信号により後輪がス
リップしていることが検出されると、折れ点圧力を順次
下げるようにしたので、一旦折れ点圧力を設定した後で
も折れ点圧力を下げて後輪にスリップが発生しない範囲
で後輪制動力を上げるように調整することができる。
【0041】さらに、左右のPCVバイパスバルブ2
6,27を閉じる折れ点圧力PL ,PR を独立に設定
し、開閉制御するようにしたので、左右輪に対する路面
の摩擦係数が異なる路面、つまりスプリット路での制動
時や、旋回制動時にも最適な制動力を得ることができ
る。
【0042】また、折れ点圧力を設定した後、タイマ管
理により一定時間その値を保持するようにしたので、目
標値の設定変更を少なくすることができ、制動フィ−リ
ングの変化を防止することができる。
【0043】ところで、コントロ−ラ36の機能をブロ
ック図で示すと図4に示すようになる。図4において、
左側後輪の保持信号MAI (RL)はABSコントロ−ラ3
6からABSバルブ22に出力されるABS信号a3が
保持信号であればHレベルとなり、それ以外の信号であ
ればLレベルとなる論理信号、左側前輪の減圧信号REL
(FL)はABSコントロ−ラ36からABSバルブ14
に出力されるABS信号a1が減圧信号であればHレベ
ルとなり、それ以外の信号であればLレベルとなる論理
信号、MAI (FL)はABSコントロ−ラ36からABS
バルブ14に出力されるABS信号a1が保持信号であ
ればHレベルとなり、それ以外の信号であればLレベル
となる論理信号、左側後輪の減圧信号REL (FL)はAB
Sコントロ−ラ36からABSバルブ14に出力される
ABS信号a1が保持信号であればHレベルとなり、そ
れ以外の信号であればLレベルとなる論理信号である。
【0044】保持信号MAI (RL)はアンド回路41の一
方の入力端子に入力され、減圧信号REL (FL)あるいは
保持信号MAI (FL)はインバ−タ42を介してアンド回
路41の他方の入力端子に入力される。
【0045】アンド回路41の出力はタイマ1の入力端
子に入力される。タイマ1はアンド回路41の出力がH
レベルに立ち上がってから所定時間だけHレベル状態を
保持する。
【0046】タイマ1の出力はアンド回路43の一方の
入力端子に入力される。このアンド回路43の他方の入
力端子には減圧信号REL (RL)が入力されている。アン
ド回路43の出力はタイマ2に入力される。このタイマ
2はアンド回路43の出力がHレベルに立ち上がってか
ら所定時間だけHレベル状態を保持する。
【0047】また、タイマ1の出力は折れ点圧力の第2
の目標値P2を保持する保持部44に入力される。この
保持部44は圧力センサ37から出力されるマスタシリ
ンダ圧PMが入力されている。この保持部44はタイマ
1の出力がHレベル状態である間だけマスタシリンダ圧
PMを保持する。
【0048】この保持部44の出力は保持部45に入力
される。この保持部45は折れ点圧力の第3目標値P3
を保持する保持部45に入力される。この保持部45に
は上述したタイマ2の出力が入力されており、タイマ2
の出力がHレベル状態である間、保持部44から出力さ
れる折れ点圧力PMを「0.7倍」した値を保持する。
【0049】保持部44に保持されている第2目標値P
2及び保持部45に保持されている第3目標値P3は最
小値選択部46に入力される。この最小値選択部46に
はメモリm1に設定されている折れ点圧力の初期値P1が
入力されている。
【0050】また、REL (FL)信号はインバ−タ47を
介してアンド回路48の第1の入力端子に入力され、RE
L (RL)信号及びタイマ2の出力はそれぞれアンド回路
48の第2及び第3の入力端子に入力される。
【0051】アンド回路48の出力はタイマ3に入力さ
れる。タイマ3はアンド回路48の出力がHレベルとな
ってから所定時間Hレベル状態を保持する。タイマ3の
出力は折れ点圧力の第4目標値P4を保持する保持部4
9に入力される。この保持部49はメモリm3に記憶され
ている折れ点圧力の初期値P1が入力されており、この
保持部49は初期値P1を0.01倍した値を第4目標
値P4として保持する。この保持部49の出力は最小値
選択部46に入力される。このように初期値P1を0.
01倍すると図5の設定圧力Poより小さくなることが
予め判明しているため、0.01倍を乗算したが、第4
目標値P4として前述したフロ−チャ−トと同様にして
ゼロを設定しておいても良いし、Poより小さい値であ
れば良い。なお、折れ点圧力P1 〜P4 は図5に示して
おく。
【0052】さらに、保持部45で折れ点圧力PMを
「0.7倍」するようにしたが、前述したフロ−チャ−
トの処理のようにマップで求めても良い。また、逆のこ
とが前述したフロ−チャ−トの処理についても言えるこ
とは言うまでもない。
【0053】最小値選択部46は入力される第1乃至第
4目標値P1〜P4のうち最小値を選択し目標圧力PL
として比較部50に出力する。比較部50は圧力センサ
37から出力されるマスタシリンダ圧PMと最小選択部
46から出力される目標圧力PL とを比較し、「PM≧
PL 」であれば、PCVバイパスバルブ26を閉じる制
御開始信号を図示しない駆動回路に出力する。
【0054】なお、上記実施例ではABSコントロ−ラ
36から出力されるABS信号a1〜a4に基づいて折
れ点圧力を調整するようにしたが、ABSコントロ−ラ
36で計算された各輪のスリップ率をコントロ−ラ37
に入力し、ステップS2の処理に換えてスリップ率が所
定値を越えた場合には、同様の処理を行うようにしても
良い。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、一
度設定した折れ点圧力に達する前に後輪がロックする前
兆が検出された場合には折れ点圧力を下げるように調整
することにより、いかなる路面状況下においての後輪の
ロックを発生させることなく後輪の制動力を好適に制御
できる後輪制動力制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係わる後輪制動力制
御装置を示すブロック図。
【図2】同実施例の動作を説明するためのフロ−チャ−
トの一部。
【図3】同実施例の動作を説明するためのフロ−チャ−
トの一部。
【図4】コントロ−ラの機能手段を説明するためのブロ
ック図。
【図5】プロポ−ショニングバルブの入出力特性を示す
図。
【符号の説明】
12…倍力装置、14,17,20,22…ABSバル
ブ、161 〜164 …ホイ−ルシリンダ、181 ,18
2 …PCV、26,27…PCVバイパスバルブ、36
…ABSコントロ−ラ、37…コントロ−ラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安永 弘道 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車 工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、 前輪のブレ−キ力に対する後輪のブレ−キ力の比が低下
    する折れ点圧力を可変設定可能な制御弁手段と、 後輪のロックを防止する後輪アンチロックブレ−キ装置
    と、 この後輪アンチロックブレ−キ装置が作動された時に上
    記マスタシリンダ圧検出手段で検出されたマスタシリン
    ダ圧を上記折れ点圧力として設定する折れ点圧力設定手
    段と、 上記マスタシリンダ圧検出手段で検出されたマスタシリ
    ンダ圧が上記折れ点圧力設定手段で設定された折れ点圧
    力以上になると上記制御弁手段を作動させて前輪のブレ
    −キ力に対する後輪のブレ−キ力の比を低下させる制御
    手段とを具備したことを特徴とする後輪制動力制御装
    置。
  2. 【請求項2】 マスタシリンダ圧を検出するマスタシリ
    ンダ圧検出手段と、 前輪のブレ−キ力に対する後輪のブレ−キ力の比が低下
    する折れ点圧力を可変設定可能な制御弁手段と、 後輪のスリップ率を算出するスリップ率算出手段と、 このスリップ率算出手段で算出された後輪のスリップ率
    が所定値以上になった時に上記マスタシリンダ圧検出手
    段で検出されるマスタシリンダ圧を上記折れ点圧力とし
    て設定する折れ点圧力設定手段と、 マスタシリンダ圧が上記折れ点圧力設定手段で設定され
    た折れ点圧力になると上記制御弁手段を作動させて前輪
    のブレ−キ力に対する後輪のブレ−キ力の比を低下させ
    る制御手段とを具備したことを特徴とする後輪制動力制
    御装置。
  3. 【請求項3】 上記折れ点圧力設定手段は上記後輪アン
    チロックブレ−キ装置に保持信号が出力された時に上記
    マスタシリンダ圧検出手段で検出されたマスタシリンダ
    圧を上記折れ点圧力として設定した後、後輪アンチロッ
    クブレ−キ装置に減圧信号が出力されるとすでに設定さ
    れた折れ点圧力を更に下げるように更新することを特徴
    とする請求項第1記載の後輪制動力制御装置。
  4. 【請求項4】 前輪のロックを防止する前輪アンチロッ
    クブレ−キ装置を更に備え、上記折れ点圧力設定手段は
    後輪アンチロックブレ−キ装置が作動された時に検出さ
    れたマスタシリンダ圧を上記折れ点圧力として設定した
    後、前輪アンチロックブレ−キ装置より早く後輪アンチ
    ロックブレ−キ装置に作動信号が出力された時にはすで
    に設定された折れ点圧力を更に下げるように更新するこ
    とを特徴とする請求項第1項記載の制動力制御装置。
  5. 【請求項5】 上記制御弁手段及び上記後輪アンチスキ
    ッドブレ−キ装置は後輪の左右輪毎に夫々設けられ、上
    記折れ点圧力設定手段は後輪の左右輪毎に折れ点圧力を
    更新し、その更新された折れ点圧力は所定時間保持され
    ることを特徴とする請求項第1項記載の制動力制御装
    置。
JP4073648A 1992-03-30 1992-03-30 後輪制動力制御装置 Pending JPH05270375A (ja)

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KR1019930003269A KR960005838B1 (ko) 1992-03-30 1993-03-05 차량의 후륜 제동력 제어 장치 및 그 방법
EP93104693A EP0563740B1 (en) 1992-03-30 1993-03-22 Rear wheel braking force control apparatus and method
DE69301326T DE69301326T2 (de) 1992-03-30 1993-03-22 Hinterrad-Bremskraft-Steuerungs-Apparat und Steuerungsverfahren dafür
US08/036,542 US5297861A (en) 1992-03-30 1993-03-22 Rear wheel braking force control apparatus and control method therefor

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6595600B2 (en) * 2000-07-27 2003-07-22 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Front-rear braking force distribution control system

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6467454A (en) * 1987-08-19 1989-03-14 Lucas Ind Plc Fluid-pressure operating antiskid brake gear for car

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