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JPH05270090A - 転写型記録装置のシート搬送装置 - Google Patents

転写型記録装置のシート搬送装置

Info

Publication number
JPH05270090A
JPH05270090A JP6875992A JP6875992A JPH05270090A JP H05270090 A JPH05270090 A JP H05270090A JP 6875992 A JP6875992 A JP 6875992A JP 6875992 A JP6875992 A JP 6875992A JP H05270090 A JPH05270090 A JP H05270090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
recording sheet
shearing force
donor film
peeling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6875992A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Kobayashi
正和 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP6875992A priority Critical patent/JPH05270090A/ja
Publication of JPH05270090A publication Critical patent/JPH05270090A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録シートPへのインクの転写部分をインク
ドナーフィルムFから切離す(切断する)際に、インクの
転写部分に作用する剥離力を小さくすること。 【構成】 剥離バー4は、密着状態にある転写後のイン
クドナーフィルムFおよび記録シートPが前記剥離バー
4に達したときの搬送面内において、搬送方向に垂直な
姿勢に対し所定角度傾斜して配置されている。このた
め、記録シートPへのインクの転写部分(印字ドット)
に対して斜め方向から剥離が行われる。このため、記録
シートPへのインクの転写部分の前端縁に作用する剪断
力は、先ず前記前端縁の一部が切断剪断力(インクの切
断が開始される大きさの剪断力)に達する。このとき、
前端縁の他の部分に作用する剪断力はまだ切断剪断力に
達していない。したがって、インクの転写部分の前端縁
の全領域に同時に切断剪断力が作用することはないの
で、前記転写部分に作用する剥離力は小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写,加圧転写等の
転写型記録装置のシート搬送装置に関し、特に転写装置
の前後においてインクドナーフィルムと記録シートを密
着した状態で搬送する方式のシート搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルヘッドを用いたカラー中
間調記録方式として昇華型熱転写記録があるが、大きな
エネルギーが必要であるため印字時間がかかる、特殊紙
を用いるためランニングコストが高い等の問題があっ
た。一方、溶融型熱転写記録は、小さなエネルギーで印
字できコストも安いが、インクドナーフィルム自体は印
加エネルギーを変えても階調がとれないため多階調記録
が困難で、ディザ法などのマトリックス法や、副走査分
割・熱集中など発熱領域を小さくして階調をとる方法が
提案されている。特開昭60−42074号公報、特開
昭60−57763号公報、特開昭60−248074
号公報に示されている感熱中間調記録方式では、副走査
方向の幅を主走査方向の幅より短くした発熱体素子を用
い、発熱体素子の副走査方向の幅と同じ長さ、または副
走査方向の幅より小さな用紙送りをしてマトリックス記
録し、階調を実現している。
【0003】図5は従来の転写型記録において、記録シ
ートPとインクドナーフィルムFとを密着させた状態
で、記録シートPにインクを転写した後に、インクドナ
ーフィルムFを記録シートPから剥離させる技術の概要
の説明図である。図5において、転写型記録装置Uは、
サーマルヘッドHおよびこのサーマルヘッドHの印字部
Haに押圧されるプラテンローラRを有している。前記
インクドナーフィルムFはフィルム供給ロール01か
ら、順次ガイドローラ02,03に案内され、前記記録
シートPは図示しないシート供給装置から前記ガイドロ
ーラ03に案内されて前記印字部Haに供給されてい
る。
【0004】前記印字部Haにおいてインクが転写され
た記録シートPと、インクドナーフィルムFとは密着状
態で、剥離バー04の位置まで搬送される。この剥離バ
ー04までの前記記録シートPおよびインクドナーフィ
ルムFの搬送方向は、一般に転写型記録装置Uの主走査
方向X(図5Aにおいて紙面に垂直な方向、すなわち、
プラテンローラRの軸に平行な方向)に垂直な方向が採
用されている。前記インクドナーフィルムFは、前記剥
離バー04の位置を通過した後、フィルム巻取用搬送装
置05によって前記記録シートPとは異なる方向に搬送
される。前記フィルム巻取用搬送装置05は、前記イン
クドナーフィルムFを挟持して搬送する駆動ローラ06
および従動ローラ07と、駆動モータMの出力する回転
力を前記駆動ローラ06に伝達する回転力伝達機構08
等から構成されている。
【0005】フィルム巻取用搬送装置05によって前記
記録シートPとは異なる方向に搬送されたインクドナー
フィルムFは、ガイドローラ09に案内されてフィルム
巻取ローラ010に巻き取られる。
【0006】図6〜8は印字ドットが比較的大きい場合
に、前記インクドナーフィルムFを記録シートPから剥
離させる従来技術の剥離工程の説明図である。図6〜8
において、インクドナーフィルムFはフィルム基材Fa
とその表面に塗布されたインクFbとから構成されてい
る。図6において剥離工程は、剥離バー04の位置にお
いてインクドナーフィルムFを記録シートPの搬送方向
とは異なる方向に搬送することにより、インクFbのう
ち記録シートP上に転写されている部分とインクドナー
フィルムF上に保持されている部分が、各々記録シート
PとインクドナーフィルムFへ引き剥がされてゆく。
【0007】図7は、記録シートPに転写されたインク
Fbが剥離バー04の位置で記録シートP側に付着して
いく状態の説明図であり、図7Aは図6の矢印VII部分
の拡大図であり、図VIIBはその部分の斜視図である。
図7おいて、インクFbの記録シートPに転写された部
分は記録シートPに付着し、転写されていない部分はイ
ンクドナーフィルムF側に付着している。したがって、
インクFbの記録シートPに転写された部分は、転写さ
れていない部分によってインクドナーフィルムF側に引
っ張られる。そして、インクFbの記録シートPに転写
された部分(以下、「インクFbの転写部分」、また
は、「印字ドット部分」という)の前端縁(図7中、左
端縁)には大きな引張力(剪断力)が作用しており、そ
の剪断力すなわち前端側剪断力Kfは前端縁で最大値Kf
maxとなり、後方に行くに従って小さくなって最小値Kf
min=0である。また、インクFbの転写部分すなわち印
字ドット部分の後端縁(図7中、右端縁)にも引張力
(剪断力)が作用しており、その剪断力すなわち後端側
剪断力Krは後端縁で最大値Krmaxとなり、前方に行く
に従って小さくなって最小値Krmin=0である。
【0008】図7の状態では、記録シートPとインクド
ナーフィルムFとの距離が前端側(図7中、左側)に行
くに従って大きくなっているので、図7におけるインク
Fbの転写部分すなわち印字ドット部分の剪断力は、前
端側剪断力Kfの方が後端側剪断力Krよりも大きくなっ
ている。図7に示す状態から、記録シートPおよびイン
クドナーフィルムFが前方に搬送されると、インクFb
の転写部分の前端側剪断力Kfがさらに大きくなってイ
ンクFbが印字ドット部分の前端縁で切断される。次
に、後端側剪断力Krも大きくなって、インクFbの印字
ドット部分の後端縁のインクFbが切断される。すなわ
ち、記録シートPへ転写されたインクFbに働く力が一
番大きいのは印字ドットの最初と最後の剥離のときであ
る。
【0009】図7ではインクFbの印字ドット部分の前
端縁と後端縁とについて説明したが、左右の端縁におい
ても同様の現象が生じる。ただし、印字ドットの左右の
端縁の剥離は、印字ドットの最初と最後の剥離に比べて
記録シートPへ転写されたインクFbに働く力が小さい
のであまり問題とはならない。このようにして、記録シ
ートP上に転写されたインクFbは、剥離の際に受ける
前記前端側剪断力Kfおよび後端側剪断力Kr等の力(イ
ンクドナーフィルムF上に保持されているインクFbと
の接続を切り放す力)のため印字ドットの周縁特に前端
縁および後端縁が(フィルム基材Fa)から引き離され
る。この状態が図8に示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感熱中間調
記録方式として、副走査方向の発熱体素子幅を1画素の
副走査方向の幅より短くした発熱体素子を用いるなど1
つの印字ドットサイズを制御した場合や、印字ドットサ
イズの高密度化を試みた場合、印字ドットが小さくな
る。このように印字ドットが小さくなると、上記の従来
剥離方式では問題点が生じる。
【0011】次に、図5〜11により、従来の転写型記
録装置での問題点を説明する。先ず、比較的大きな印字
ドット(300dpi程度)の場合は、前記図6〜8で
説明したような過程で印字ドットを記録シートPに転写
することができる。
【0012】図9〜11は、副走査方向の発熱体素子幅
を1画素の副走査方向の幅より短くした発熱体素子を用
いるなど1つの印字ドットサイズが小さい場合の説明図
である。図9において、剥離時、記録シートPへ転写さ
れたインクFbとインクドナーフィルムFに残ったイン
クFbの間に剪断力が働き、インクドナーフィルムFに
残ったインクFbは記録シートPへ転写されたインクFb
を記録シートPから剥がす方向の力を生じさせる。これ
らの点ではこの図9〜11に示す印字ドットサイズが小
さい場合も前記図6〜8の場合と同様である。しかしな
がら、図9〜11の場合、記録シートPへ転写されたイ
ンクFbの面積が図6〜8の値と比べて小さいため、記
録シートPへ転写されたインクの単位面積あたりに働く
力は、前記図6〜8の場合と比べて大きくなり、剥離力
分布は図10のようになる。なお図10Aは図9の矢印
10A部分の拡大図、図10Bはその斜視図である。
【0013】印字ドット形状は、図11のようになり、
図8と同様に印字ドットの前端縁および後端縁がインク
ドナーフィルムFに残ったインクとの間にかかる剪断力
によって、記録シートPから剥がされる。そして、この
図11のように印字ドットが小さい場合には、記録シー
トP上に転写されたインクFbが剥離時に、インクドナ
ーフィルムF上に保持されているインクFbと切り放す
時の剪断力によって記録シートP上から剥がされる部分
が大きくなる。また、転写されたインクFbが、インク
ドナーフィルムF上に保持されているインクFbと切り
離される時の剪断力によって記録シートP上から剥離さ
れる場合もある。これらの原因によって、印字ドット形
状が大きくばらついたり、低濃度の所で階調がとれなく
なるなどの問題が生じる。
【0014】前述のように、従来技術では、1つの印字
ドットサイズを制御することによって階調を得ようとし
た場合や高密度化を実施しようとした場合等のように、
印字ドットサイズを小さくした場合に、インクドナーフ
ィルムと記録シートとを剥離する時に問題が生じる。こ
の問題に対しては、インクドナーフィルムFではインク
ドナーフィルムFのインク塗布厚を薄くして剥離しやす
くするなどの対策が試みられているが、インクドナーフ
ィルムFのインク塗布厚を薄くした場合、圧力のみでイ
ンクが転写され、非印字部が汚れるなどの別の問題が生
じており、有効な対策がなかった。
【0015】これは印字ドットサイズが小さいと転写イ
ンクの記録シートとの密着面積が小さいので、記録シー
トPとインクFbの転写部分との密着強度が、剥離時の
剪断力に耐えきれないために生じる問題で、デバイス
(サーマルヘッド)の発熱体素子の高密度化が進むに従
い大きな問題となる。
【0016】そこで本発明者は、前記記録シートPおよ
びインクFbの転写部分の密着強度と、記録シートPへ
のインクFbの転写部分の前記インクドナーフィルムF
からの剥離時にインクドナーフィルムFのインクFbを
切断する剪断力およびインクFbの記録シートPへの転
写部分を記録シートPから剥離させようとする剥離力と
の関係について検討し、次のように考察した。前記図6
〜8および図9〜11に示す従来の転写型記録装置U
は、前記転写後の記録シートPおよびインクドナーフィ
ルムFが密着状態で剥離バー04の位置まで、前記転写
型記録装置Uの主走査方向Xに垂直な方向に搬送され、
且つ剥離バー04が前記主走査方向Xに平行に配置され
ている。そして印字ドットが小さくなると前記図10,
11に示すように、インクFbの転写部分の前後方向の
長さが前記図7,8の場合に比べて小さくなる。
【0017】インクドナーフィルムFおよび記録シート
Pが同じであるならば、記録シートP上に転写されたイ
ンク、すなわちインクFbの転写部分がインクドナーフ
ィルムFのインクFbから切断される際に受ける剪断力
すなわち切断剪断力Koの値は、印字ドットサイズに関
係なく同じ値である。すなわち、印字ドットが大きくて
も小さくても、記録シートPへの転写インクとインクド
ナーフィルムFのインクとの間に切断剪断力Koが生じ
たとき、その切断剪断力Koが生じた部分においてイン
クFbが切断される。前記記録シートP上の転写イン
ク、すなわちインクFbの転写部分には、インクFbに作
用する剪断力により、インクFbの転写部分を記録シー
トPから剥がそうとする剥離力が作用しており、剪断力
が大きくなるに従って前記剥離力は大きくなる。そし
て、インクFbの転写部分を記録シートPから剥離させ
る力は、インクFbに作用する剪断力の増加とともに大
きくなる。そして、前記剪断力が大きくなって、切断剪
断力Koに達した瞬間に切断が始まり、そのとき前記イ
ンクFbの転写部分に作用する剥離力は小さくなる。す
なわち、インクFbの転写部分(記録シートP上の転写
インク)には前記切断剪断力Koが作用する直前に、記
録シートPから剥がそうとする最大剥離力が作用する。
【0018】図7Bに示すように、インクFbの転写部
分の面積が大きい場合すなわち印字ドットサイズが大き
い場合には、インクFbの転写部分の前端縁には、前記
前端側剪断力Kfのみが作用し、後端側剪断力Krは作用
していない。この状態で前端側剪断力Kfの最大値(す
なわち印字ドットの前端縁の値)Kfmaxが切断剪断力K
oに達した場合、転写インクの前端縁(印字ドットの前
端縁)に沿ってインクFbが切断される。この切断の直
前にインクFbの転写部分には前記最大剥離力(記録シ
ートPへのインクFbの転写部分を記録シートPから剥
離させようとする力の最大値)が作用する。この図7に
示す場合は、インクFbの転写部分と記録シートPとの
接触面積が大きいため、それらの密着力は、前記最大剥
離力に耐えることができる。このように、インクFbの
転写部分と記録シートPとの密着力が、前記最大剥離力
に耐えることができる場合には、インクFbの転写部分
の前端縁は、前記切断剪断力Koによってインクドナー
フィルムFのインクFbから切断される。
【0019】図10Bに示す場合は、前記図7Bに示す
場合と異なり、前端側剪断力KfがインクFbの転写部分
の後端縁(印字ドットの後端縁)にも作用し、また、後
端側剪断力Krが転写インクの前端縁にも作用してい
る。すなわち、図10Bに示すように、インクFbの転
写部分の面積が小さい場合すなわち印字ドットサイズが
小さい場合には、インクFbの転写部分の前端縁には、
前記前端側剪断力Kfと後端側剪断力Krとの合成剪断力
が作用する。このようにインクFbの転写部分の面積が
小さい場合には、前記合成剪断力が前記切断剪断力Ko
に達する前に、インクFbの転写部分と記録シートPと
の密着力が、前記剥離力に耐えることができなくなるこ
とがある。その場合には、インクFbの転写部分は、前
端側剪断力Kfと後端側剪断力Krとの合成剪断力によっ
て発生する剥離力により、記録シートPから剥離するこ
とになる。
【0020】前記図6〜8および図9〜11に示す従来
の転写型記録装置Uは、前記転写後の記録シートPおよ
びインクドナーフィルムFが密着状態で剥離バー04の
位置まで、前記転写型記録装置Uの主走査方向Xに垂直
な方向に搬送され、且つ剥離バー04が前記主走査方向
Xに平行に配置されている。このため、インクFbの転
写部分(記録シートP上の転写インク)をインクドナー
フィルムFのインクFbから切断する際、インクFbの転
写部分の前端縁の全縁に同時に(一斉に)切断剪断力K
oが作用するようになっている。この場合、インクFbの
転写部分(印字ドット)の前端縁において一斉にインク
Fbの転写部分の切断が発生する。そして、この切断が
発生する直前に、前記インクFbの転写部分に大きな剥
離力(最大剥離力)が作用することになる。このように
インクFbの転写部分に大きな剥離力が作用するのは、
インクFbの転写部分の前端縁全域に同時に、前記切断
剪断力Koを作用させるからであり、前記切断剪断力Ko
を先ずインクFbの転写部分の前縁の一部に作用させて
その部分のインクを切断して、その後順次インクFbの
転写部分の前縁の他の部分に切断剪断力を作用させるよ
うにすれば、インクFbの転写部分に作用する前記剥離
力を小さくすることができると考えられる。
【0021】本発明は、前述の事情および考察結果に鑑
み、下記(a)の記載内容を課題とする。 (a)記録シートへのインクの転写部分をインクドナー
フィルムのインクから切断する際に、インクの転写部分
に作用する剥離力を小さくすること。
【0022】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明の構成を説明するが、本発明構
成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易に
するため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだも
のを付記する。なお、本発明を後述の実施例の符号と対
応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするた
めであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではな
い。
【0023】前記課題を解決するために、本出願の第1
発明の転写型記録装置のシート搬送装置は、互いに密着
状態にある転写後のフィルム基材(Fa)およびインク
(Fb)を有するインクドナーフィルム(F)と記録シ
ート(P)とを剥離バー(4)の位置まで搬送し、前記
剥離バー(4)の位置において前記密着状態にあるイン
クドナーフィルム(F)を前記記録シート(P)の搬送
方向とは異なる方向に搬送することにより前記インクド
ナーフィルム(F)と前記記録シート(P)とを剥離す
る転写型記録装置のシート搬送装置において、前記剥離
バー(4)は、前記密着状態にある転写後のインクドナ
ーフィルム(F)および記録シート(P)の前記剥離バ
ー(4)に達したときの搬送面内において、搬送方向に
垂直な姿勢に対し所定角度傾斜して配置されたことを特
徴とする。
【0024】また、本出願の第2発明の転写型記録装置
のシート搬送装置は、互いに密着状態にある転写後のフ
ィルム基材(Fa)およびインク(Fb)を有するインク
ドナーフィルム(F)と記録シート(P)とを剥離バー
(4)の位置まで転写型記録装置の主走査方向(X)に
垂直な方向に搬送し、前記剥離バー(4)の位置におい
て前記密着状態にあるインクドナーフィルム(F)を前
記記録シート(P)と異なる方向に搬送することにより
前記インクドナーフィルム(F)と前記記録シート
(P)とを剥離する転写型記録装置のシート搬送装置に
おいて、前記剥離バー(4)が、転写型記録装置の主走
査方向(X)に平行な姿勢に対して所定角度傾斜して配
置されたことを特徴とする。
【0025】
【作用】前述の特徴を備えた本出願の第1発明の転写型
記録装置のシート搬送装置は、互いに密着状態にある転
写後のインクドナーフィルム(F)と記録シート(P)
とは、剥離バー(4)の位置まで搬送される。前記剥離
バー(4)の位置において前記密着状態にあるインクド
ナーフィルム(F)は、前記記録シート(P)の搬送方
向とは異なる方向に搬送される。そして、前記インクド
ナーフィルム(F)と前記記録シート(P)とは剥離さ
れる。前記剥離バー(4)は、前記密着状態にある転写
後のインクドナーフィルム(F)および記録シート
(P)の前記剥離バー(4)に達したときの搬送面内に
おいて、搬送方向に垂直な姿勢に対し所定角度傾斜して
配置されている。このため、記録シート(P)へのイン
ク(Fb)の転写部分(印字ドット)に対して斜め方向
から剥離が行われる。このため、インク(Fb)の転写
部分の前端縁に作用する剪断力は、同時に切断剪断力
(Ko)にはならず、先ず前記前端縁の一部が切断剪断
力(Ko)に達する。このとき、前端縁の他の部分に作
用する剪断力はまだ切断剪断力(Ko)に達していな
い。したがって、記録シート(P)へのインク(Fb)
の転写部分(印字ドット)に作用する剥離力は小さい。
この剥離力が小さな状態で、前記インク(Fb)の転写
部分の前端縁の前記一部でインク(Fb)の切断が発生
する。このため、印字ドットサイズが小さな場合でもイ
ンクドナーフィルム(F)のインク(Fb)の記録シー
ト(P)への剥離(すなわち、インク層の切断)を可能
にし、低濃度のところでの階調,印字ドット形状再現性
の向上が実現できる。さらに、記録シート(P)へのイ
ンク(Fb)の転写部分をインクドナーフィルム(F)
のインク(Fb)から切断する際に、前記インク(Fb)
の転写部分に作用する剥離力を従来に比べて小さくする
ことができるので、インクドナーフィルム(F)のテン
ション(張力)への影響を小さく抑えることが出来る。
このため、インクドナーフィルム(F)に発生するシワ
を減らすことで、シワによる転写不良を減らすことがで
きるので、画質を向上させることができる。
【0026】前述の特徴を備えた本出願の第2発明の転
写型記録装置のシート搬送装置は、互いに密着状態にあ
る転写後のインクドナーフィルム(F)と記録シート
(P)とは、剥離バー(4)の位置まで転写型記録装置
の主走査方向(X)に垂直な方向に搬送される。前記剥
離バー(4)の位置において前記密着状態にあるインク
ドナーフィルム(F)は前記記録シート(P)とは、互
いに異なる方向に搬送され、剥離される。前記剥離バー
(4)は、転写型記録装置の主走査方向(X)に平行な
姿勢に対して、すなわち、前記互いに密着状態にある転
写後のインクドナーフィルム(F)と記録シート(P)
との搬送方向に対して、所定角度傾斜して配置されてい
る。このため、前記第1発明と同様の作用を奏する。
【0027】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の一実施例
を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。図1は本発明による転写型記録装置の一実施
例の説明図で、図1Aは同実施例の構成を説明するため
の側面図、図1Bは同平面図であり、図2〜4は同実施
例の作用を説明するための図である。そして、前記図2
はインクドナーフィルムFから記録シートPに転写され
たインクに作用する剪断力の説明図で、図2Aは側面
図、図2Bは斜視図、図3はインクの転写部分(印字ド
ット)の形状を示す図、図4は記録シートへのインクの
転写部分に作用する剥離力の説明図で、図4Aは本実施
例の剥離力の説明図、図4Bは従来例の剥離力の説明図
である。
【0028】図1に示す本実施例の転写型記録装置Uの
説明において、前記図5に示す従来の転写型記録装置U
の構成要素と同一の構成要素には、図5で使用した符号
の最初の0を除いた符号を付して、その詳細な説明は省
略する。図1に示した本発明の転写型記録装置Uの実施
例の構成は、前記図5に示した従来の転写型記録装置U
と略同一に構成されているが、下記(a)の点で相違し
ている。 (a)前記図5に示した従来の転写型記録装置Uの剥離
バー04が主走査方向Xに平行に配置されているのに対
し、本実施例の剥離バー4は主走査方向Xに対して3°
傾斜して配置され、右側(前方を向いたときの右側)部
分から剥離が開始されるようにした点。
【0029】次に前記図1に示す実施例1の作用を説明
する。本実施例では、記録シートPへのインクFbの転
写部分(印字ドット)に対して斜め方向から剥離が行わ
れるため、従来の剥離で生じていた記録シートPへ転写
されたインクFbとインクドナーフィルムFに残ったイ
ンクFbとの間に働く剪断力分布は図2に示すようにな
る。図2において、インクFbの記録シートPに転写さ
れた部分(以下、「インクFbの転写部分」、または、
「印字ドット部分」という)の前端縁(図2中、左端
縁)には大きな引張力(剪断力)が作用しており、その
剪断力すなわち前端側剪断力Kfは前端側が後端側より
も大きく、且つ右端側(前方を向いたときの右手方向)
が左端側よりも大きくなっている。すなわち、前端側剪
断力Kfは、前端縁の右端で最大値Kfmaxとなり、後方
且つ左方に行くに従って小さくなって後側左端で最小値
Kfminとなる。
【0030】また、インクFbの転写部分すなわち印字
ドット部分の後端縁(図1中、右端縁)に作用する引張
力(剪断力)すなわち後端側剪断力Krは後端縁の右端
で最大値Krmaxとなり、前方且つ左方に行くに従って小
さくなって前側左端で最小値Krminとなる。
【0031】したがって、図2から分かるように、イン
クFbの転写部分に作用する剪断力は、前端縁の右端で
最初に切断剪断力Koに達する。図4A,4Bの四辺形A
BCDは、記録シートPへのインクFbの転写部分を示
しており、ABはその前端縁、CDは後端縁を示してい
る。図4Aに示す本実施例の場合、インクFbの転写部
分ABCDに作用する剪断力は、先ず前端縁右端Aの位
置で切断剪断力Koに達する。そして、その点Aでイン
クFbの切断が開始される。その後、線ABに沿って剪
断力が切断剪断力Koに到達するので、インクFbの転写
部分の切断位置は線ABに沿って移動していく。 この
場合、記録シートPへのインクFbの転写部分ABCD
を記録シートPから剥離させようとする最大の剥離力
は、前記点Aの位置の剪断力が切断剪断力Koに達した
直前(すなわち切断開始直前)である。この点Aの位置
での剪断力が切断剪断力Koに達したときは、前縁AB
上の点A以外の剪断力Kは切断剪断力Koよりも小さ
い。
【0032】これに対して前記図9〜11に示した従来
例では図4Bに示すように、インクFbの転写部分AB
CDの前縁ABに作用する剪断力が同時に切断剪断力K
oに達する。この場合、インクFbの転写部分ABCDの
前端縁ABが同時に切断されることになる。この場合、
インクFbの転写部分ABCDを記録シートPから剥離
させようとする最大の剥離力は、前端縁ABの前記同時
切断の開始直前となる。 本実施例の場合(図2,図4
A参照)と従来例の場合(図10,図4B参照)とを比
較すると、本実施例の場合には、点Aの剪断力は切断剪
断力Koに達しているが点A以外の前端縁AB上の剪断
力Kは切断剪断力Koより小さいときに、インクFbの転
写部分ABCDに作用する剥離力が最大となり、従来例
の場合には、前端縁AB上の剪断力が全て切断剪断力K
oに達したときに剥離力が最大となる。したがって、イ
ンクFbの転写部分ABCDに作用する最大剥離力は本
実施例の方が、従来例よりも小さくなる。
【0033】実施例の剥離バー4の位置を主走査方向X
に対して3度傾けた剥離機構で300DPI(dot
per inch)の印字を行った場合、従来に比べ記
録シートPへ転写されたインクFbとインクドナーフィ
ルムFに残ったインクFbの間に働く最大剪断力を1/
3〜1/4以下に減少させることができる。そのため印
字ドット形状は、図3のようになり、印字ドットの初め
と終わりがインクドナーフィルムに残ったインクとの間
にかかる剪断力によって、記録シートから少し剥がされ
るが、前記図11でみられた従来例のように大きく剥が
されたり、記録シートP上から剥離されることはなくな
る。
【0034】〔変更例〕以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の小設計変更を行うことが可能である。
【0035】例えば、前記剥離バー4は主走査方向Xに
対して3°傾斜させているが、その傾斜角度は、1.5
°〜45°程度の範囲で適当に設定することができる。
また、互いに密着状態にある転写後のインクドナーフィ
ルムと記録シートとを最初は主走査方向Xに垂直な方向
に搬送し、前記主走査方向Xに対して所定角度(例えば
1.5°〜5°)傾斜して配置された搬送方向変換バー
により搬送方向を変換してから、主走査方向Xに平行に
配置された剥離バーまで搬送し、その剥離バーの位置で
インクドナーフィルムFを記録シートPの搬送方向とは
異なる方向に搬送することも可能である。この場合、前
記剥離バーは、前記密着状態にある転写後のインクドナ
ーフィルムおよび記録シートが前記剥離バーに達したと
きの搬送面内において、搬送方向に垂直な姿勢に対し所
定角度(例えば1.5°〜5°)傾斜して配置されたこ
とになる。この場合にも、記録シートPへのインクFb
の転写部分を斜めに剥離させることが可能である。さら
に、インクドナーフィルムの幅・厚さ,インクドナーフ
ィルムのテンション(張力)によって異なるが、通常使
用されている幅240〜320mm,厚さ0.04〜0.
15mmのインクドナーフィルムでは剥離バーの位置を
主走査方向Xに対して5度以上傾けた場合には、インク
ドナーフィルムの搬送が蛇行しやすいが、その場合に
は、剥離後に剥離バーを傾けた方向と逆に傾けたバーを
配置すれば、剥離後のインクドナーフィルムを真っ直ぐ
に搬送することが可能となる。
【発明の効果】前述の本発明によれば、剥離バーを、密
着状態にある転写後のインクドナーフィルムおよび記録
シートの前記剥離バーに達したときの搬送面内におい
て、搬送方向に垂直な姿勢に対し所定角度傾斜して配置
することにより、記録シートへのインクの転写部分を斜
めに剥離させることができる。この場合、印字ドットサ
イズが小さな場合でも記録シートへのインクの転写部分
をインクドナーフィルム上のインクから切断することが
できるようになり、低濃度の所での階調,印字ドット形
状再現性の向上を達成できる。さらに従来に比べ、記録
シートへのインクの転写部分をインクドナーフィルム上
のインクから切断する際に、前記インクの転写部分に作
用する最大剥離力を小さくすることができるので、イン
クドナーフィルムのテンション(張力)への影響を小さ
く抑えることが出来る。このため、インクドナーフィル
ムに発生するシワを減らすことで、シワによる転写不良
を減らすことができるので、画質を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明による転写型記録装置の一実施
例の説明図で、図1Aは同実施例の構成を説明するため
の側面図、図1Bは同平面図である。
【図2】 図2は同実施例のインクドナーフィルムFか
ら記録シートPに転写されたインクに作用する剪断力の
説明図で、図2Aは側面図、図2Bは斜視図である。
【図3】 図3は同実施例のインクの転写部分(印字ド
ット)の形状を示す図である。
【図4】 図4は記録シートへのインクの転写部分に作
用する剥離力の説明図で、図4Aは本実施例の剥離力の
説明図、図4Bは従来例の剥離力の説明図である。
【図5】 図5は従来の転写型記録において、記録シー
トとインクドナーフィルムとを密着させた状態で、記録
シートにインクを転写した後に、インクドナーフィルム
を記録シートから剥離させる技術の概略説明図であり、
図5Aは側面図、図5Bは平面図である。
【図6】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイズ
が大きい場合のインクドナーフィルムのインクの剥離状
態を詳細に示す模式図である。
【図7】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイズ
が大きい場合のインクドナーフィルムのインクの剥離状
態の説明図で、記録シートへ転写されているインクに加
わる剪断力を示す図であり、図7Aは側面図、図7Bは
斜視図である。
【図8】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイズ
が大きい場合の記録シートへ転写したインクの形状を示
す図である。
【図9】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイズ
が小さい場合のインクドナーフィルムのインクの剥離状
態を詳細に示す模式図である。
【図10】 従来のシート搬送装置で印字ドットサイズ
が小さい場合のインクドナーフィルムのインクの剥離状
態の説明図で、記録シートへ転写されているインクに加
わる剪断力を示す図であり、図10Aは側面図、図10
Bは斜視図である。
【図11】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイ
ズが小さい場合の記録シートへ転写したインクの形状を
示す図である。
【符号の説明】
F…インクドナーフィルム、Fa…フィルム基材、Fb…
インク、P…記録シート、X…主走査方向、4…剥離バ
ー、q

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに密着状態にある転写後のフィルム
    基材およびインクを有するインクドナーフィルムと記録
    シートとを剥離バーの位置まで搬送し、前記剥離バーの
    位置において前記密着状態にあるインクドナーフィルム
    を前記記録シートの搬送方向とは異なる方向に搬送する
    ことにより前記インクドナーフィルムと前記記録シート
    とを剥離する転写型記録装置のシート搬送装置におい
    て、 前記剥離バーは、前記密着状態にある転写後のインクド
    ナーフィルムおよび記録シートの前記剥離バーに達した
    ときの搬送面内において、搬送方向に垂直な姿勢に対し
    所定角度傾斜して配置されたことを特徴とする転写型記
    録装置のシート搬送装置。
  2. 【請求項2】 互いに密着状態にある転写後のフィルム
    基材およびインクを有するインクドナーフィルムと記録
    シートとを剥離バーの位置まで転写型記録装置の主走査
    方向に垂直な方向に搬送し、前記剥離バーの位置におい
    て前記密着状態にあるインクドナーフィルムを前記記録
    シートと異なる方向に搬送することにより前記インクド
    ナーフィルムと前記記録シートとを剥離する転写型記録
    装置のシート搬送装置において、 前記剥離バーが、転写型記録装置の主走査方向に平行な
    姿勢に対して所定角度傾斜して配置されたことを特徴と
    する転写型記録装置のシート搬送装置。
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