JPH0523264B2 - - Google Patents
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- JPH0523264B2 JPH0523264B2 JP63052333A JP5233388A JPH0523264B2 JP H0523264 B2 JPH0523264 B2 JP H0523264B2 JP 63052333 A JP63052333 A JP 63052333A JP 5233388 A JP5233388 A JP 5233388A JP H0523264 B2 JPH0523264 B2 JP H0523264B2
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- phenyl
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は光学活性トランス−3−フエニルグリ
シツド酸エステル類化合物の新規不斉合成法に関
する。 (従来技術) 光学活性トランス−3−フエニルグリシツド酸
エステル類化合物は冠血管拡張剤として有用な塩
酸ジルチアゼム及びその他各種医薬化合物の合成
原料として重要な化合物であるが、従来、当該光
学活性体の製法としては、トランス−3−(p−
メトキシフエニル)グリシツド酸又はそのアルカ
リ金属塩のラセミ体を光学活性アミン類で光学分
割した後エステル化して得る方法(特開昭61−
145160,同60−13775)が知られている。 (発明の構成及び効果) 本発明者らは鋭意研究の結果、4−アルキルシ
クロヘキサノン類の脱プロトン化あるいはアルド
ール縮合における不斉誘起物質として知られてい
る光学活性リチウムアミド化合物(ジヤーナル・
オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアテイー
(J.Am.Chem.Soc.,)108,543(1986),日本薬学
会第107年会要旨集第275頁(1987))の存在下で、
ハロゲノ酢酸エステルとベンズアルデヒド化合物
とを縮合させれば、まず、3位に不斉誘起された
3−フエニルプロピオン酸エステルが生成し、次
いで生成物を分子内閉環させれば、立体選択的に
光学活性トランス型3−フエニルグリシツド酸エ
ステルが得られることを見出した。 即ち、本発明によれば、一般式 (但し、環Aは置換基を有していてもよいフエ
ニル基、R1はエステル残基を表す。) で示される光学活性トランス−3−フエニルグリ
シツド酸エステル類化合物は、一般式 XCH2COOR2 〔〕 (但し、R2はエステル残基、Xはハロゲン原
子を表す。) で示されるハロゲノ酢酸エステルと一般式 (但し、環Aは置換基を有していてもよいフエ
ニル基を表す。) で示されるベンズアルデヒド化合物とを光学活性
リチウムアミド化合物及びアルキルリチウムの存
在下反応させて一般式 (但し、R2、環A及びXは前記と同一意味を
有する。) で示される3−フエニルプロピオン酸エステル類
化合物を製し、次いで該化合物を分子内閉環して
製造することができる。 本発明の目的物の例としては、一般式〔〕に
おいて、環Aが低級アルキル基、低級アルコキシ
基及びハロゲン原子から選ばれる置換を有してい
てもよいフエニル基、R1が直鎖又は分枝鎖低級
アルキル基などのエステル残基である化合物があ
げられ、より具体的には、環Aがフエニル基、4
−メチルフエニル基、4−メトキシフエニル基又
は4−クロロフエニル基、R1がメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、t−ブチル基等のエステ
ル残基である化合物が挙げられる。 原料化合物であるハロゲノ酢酸エスチルとして
は、一般式〔〕において、Xが塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子であり、
R2がメチル基、エチル基、イソプロピル基、t
−ブチル基などの直鎖又は分枝鎖低級アルキル基
である化合物が好適に使用できる。 一方、不斉誘起物質である光学活性リチウムア
ミド化合物の例としては、一般式 (但し、Ra及びRbは一方が水素原子、他方が
置換基を有していてもよいフエニル基、Rcは低
級アルキル基又はシクロアルキル基、Zは水素原
子、低級アルコキシ基又は置換基を有していても
よい含窒素複素単環式基を表す。) で示される化合物があげられる。これら化合物の
より具体的な例としては、一般式〔〕におい
て、Ra及びRbは一方が水素原子、他方がフエニ
ル基、メチルフエニル基等の置換基を有していて
もよいフエニル基、Rcがメチル基、エチル基、
イソプロピル基、ブチル基等の直鎖又は分枝鎖低
級アルキル基又はシクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基、Zが水素原子、メトキシ基、エトキシ
基等の低級アルコキシ基又は置換基を有していて
もよい含窒素複素単環式基(ピペリジノ基、
N′−メチルピペラジノ基など)である化合物が
あげられる。 ハロゲノ酢酸エステル〔〕とベンズアルデヒ
ド化合物〔〕との反応は、光学活性リチウムア
ミド化合物〔〕及びアルキルリチウムの存在下
溶媒中で好適に実施することができる。アルキル
リチウムとしてはブチルリチウムを好適に使用す
ることができる。光学活性リチウムアミド化合物
〔〕及びアルキルリチウムの使用量はハロゲノ
酢酸エステル〔〕に対しいずれも約0.8〜1.2倍
モルが好ましい。溶媒としては、テトラヒドロフ
ラン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ヘ
キサン、ペンタン又はそれらの混合物等が好適に
挙げられる。本反応は、溶媒中に光学活性リチウ
ムアミド化合物〔〕、ハロゲノ酢酸エステル
〔〕及びアルキルリチウムを混合しておき、次
いでベンズアルデヒド化合物〔〕を加えること
により実施するのが好ましい。本反応は冷却下、
とりわけ−100℃〜−20℃で好適に進行する。ま
た、アルゴンガス等の不活性気体雰囲気中で実施
するのが好ましい。 かくして得られる3−フエニルプロピオン酸エ
ステル類化合物〔〕は、不斉誘起物質として使
用した光学活性リチウムアミド化合物〔〕の立
体配置に応じて、その3位にS又はRの立体配置
が誘起される。 3−フエニルプロピオン酸エステル類化合物
〔〕の分子内閉環反応は溶媒中塩基の存在下で
好適に実施することができる。溶媒としては、メ
タノール、エタノール等の低級アルカノールを好
適に使用することができる。また塩基としては、
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
リチウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシ
ドが好適に使用でき、その使用量は3−フエニル
プロピオン酸エステル誘導体〔〕の約0.8〜1.2
倍モルが好ましい、本反応は−10℃〜50℃、とり
わけ0℃〜室温で好適に進行する。また、本反応
もアルゴンガス等の不活性気体雰囲気中で実施す
るのが好ましい。 なお、ハロゲノ酢酸エステル〔〕とベンズア
ルデヒド化合物〔〕とから生成される3−フエ
ニルプロピオン酸エステル類化合物〔〕は、反
応系から一旦単離し、上記分子内閉環反応に付し
てもよいが、単離することなくそのまま次工程
(閉環反応)に供することもできる。この場合に
は、ハロゲノ酢酸エステル〔〕とベンズアルデ
ヒド化合物〔〕との反応終了後、過剰の低級ア
ルカノールを加えることにより、反応液中に存在
するリチウムと反応してリチウムアルコキシドが
生成するため、次工程の分子内閉環反応は更に塩
基を加えることなく好適に実施できる。 上記本発明方法によれば、3−位に不斉誘起さ
れた3−フエニルプロピオン酸エステル類化合物
〔〕の分子内閉環により、その立体配置に対応
した光学活性なトランス型化合物が優先的に生成
し、入手容易な原料化合物から一挙に目的とする
立体配位を有する光学活性トランス−3−フエニ
ルグリシツド酸エステル〔〕を得ることができ
るため、本発明の方法は該目的物〔〕の工業的
有利な製法となりうるものである。 なお、不斉誘起物質リチウムアミド化合物
〔〕は、一般式 (但し、Ra、Rb、Rc及びZは前記と同一意味
を有する。) で示されるアミンとブチルリチウム等のアルキル
リチウムとを溶媒(テトラヒドロフラン、ジメト
キシエタン、ジエチルエーテル、ヘキサン或いは
これらの混合物)中、約−80℃で反応させる等の
通常の方法で製することができ、単離することな
く反応に供するのが好ましい。 実施例 1 アルゴン雰囲気下、−78℃にて、(R)−N−イ
ソプロピル−2−N′−メチルピペラジノ−1−
フエニルエチルアミン450mgのテトラヒドロフラ
ン15ml溶液に、ブチルリチウム(1.58Mヘキサン
溶液)1.0mlを滴下し、5分間攪拌した。クロロ
酢酸tert−ブチルエステル217mgのテトラヒドロ
フラン5ml溶液を加え、5分間攪拌し、ブチルリ
チウム(1.58Mヘキサン溶液)1.0mlを再度加え
た後、−23℃に昇温して、15分間攪拌した。再び、
−100℃に冷却して10分間攪拌後、−100℃に冷却
したp−アニスアルデヒド234mgのテトラヒドロ
フラン8ml溶液を加え、4分間攪拌した。次い
で、メタノール6mlを加えた後、30分で0℃まで
昇温し、2時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水
溶液20mlを加えた。水150ml及びエーテル300mlを
加えて分液後、エーテル層を0.1Nクエン酸水溶
液、水及び飽和食塩水で洗浄、乾燥後、減圧下溶
媒を留去した。シリカゲルカラムクロマト(溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製する
ことにより(2R、3S)−(p−メトキシフエニル)
グリツシド酸メチルエステル189mgを得た。なお、
本品の絶対配置は本品をエチルエステルとした
後、接触還元、アセチル化して、光学活性2−ア
セトキシ−3−(p−メトキシフエニル)プロピ
オン酸エチルエステルを製して、Chem.Pharm.
Bull.,201272(1972)記載の比旋光度と比較する
ことにより決定した。 収率 63% 〔α〕23 D−129.5°(c0.935、クロロホルム) (光学純度 81%;特開昭61−145174記載の比
旋光度から算出) NMRδ(CDCl3)3.48(1H,d,J=1.5)、3.79
(6H,s)、4.02(1H,d,J=1.5)、6.86(2H,
d,J=9)、7.15(2H,d,J=9) IR(neat)2960,2840,1745,1605,1510cm-1 実施例 2〜3 対応原料化合物を実施例1と同様に処理するこ
とにより、下記第1表記載の化合物を得た。
シツド酸エステル類化合物の新規不斉合成法に関
する。 (従来技術) 光学活性トランス−3−フエニルグリシツド酸
エステル類化合物は冠血管拡張剤として有用な塩
酸ジルチアゼム及びその他各種医薬化合物の合成
原料として重要な化合物であるが、従来、当該光
学活性体の製法としては、トランス−3−(p−
メトキシフエニル)グリシツド酸又はそのアルカ
リ金属塩のラセミ体を光学活性アミン類で光学分
割した後エステル化して得る方法(特開昭61−
145160,同60−13775)が知られている。 (発明の構成及び効果) 本発明者らは鋭意研究の結果、4−アルキルシ
クロヘキサノン類の脱プロトン化あるいはアルド
ール縮合における不斉誘起物質として知られてい
る光学活性リチウムアミド化合物(ジヤーナル・
オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアテイー
(J.Am.Chem.Soc.,)108,543(1986),日本薬学
会第107年会要旨集第275頁(1987))の存在下で、
ハロゲノ酢酸エステルとベンズアルデヒド化合物
とを縮合させれば、まず、3位に不斉誘起された
3−フエニルプロピオン酸エステルが生成し、次
いで生成物を分子内閉環させれば、立体選択的に
光学活性トランス型3−フエニルグリシツド酸エ
ステルが得られることを見出した。 即ち、本発明によれば、一般式 (但し、環Aは置換基を有していてもよいフエ
ニル基、R1はエステル残基を表す。) で示される光学活性トランス−3−フエニルグリ
シツド酸エステル類化合物は、一般式 XCH2COOR2 〔〕 (但し、R2はエステル残基、Xはハロゲン原
子を表す。) で示されるハロゲノ酢酸エステルと一般式 (但し、環Aは置換基を有していてもよいフエ
ニル基を表す。) で示されるベンズアルデヒド化合物とを光学活性
リチウムアミド化合物及びアルキルリチウムの存
在下反応させて一般式 (但し、R2、環A及びXは前記と同一意味を
有する。) で示される3−フエニルプロピオン酸エステル類
化合物を製し、次いで該化合物を分子内閉環して
製造することができる。 本発明の目的物の例としては、一般式〔〕に
おいて、環Aが低級アルキル基、低級アルコキシ
基及びハロゲン原子から選ばれる置換を有してい
てもよいフエニル基、R1が直鎖又は分枝鎖低級
アルキル基などのエステル残基である化合物があ
げられ、より具体的には、環Aがフエニル基、4
−メチルフエニル基、4−メトキシフエニル基又
は4−クロロフエニル基、R1がメチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、t−ブチル基等のエステ
ル残基である化合物が挙げられる。 原料化合物であるハロゲノ酢酸エスチルとして
は、一般式〔〕において、Xが塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子であり、
R2がメチル基、エチル基、イソプロピル基、t
−ブチル基などの直鎖又は分枝鎖低級アルキル基
である化合物が好適に使用できる。 一方、不斉誘起物質である光学活性リチウムア
ミド化合物の例としては、一般式 (但し、Ra及びRbは一方が水素原子、他方が
置換基を有していてもよいフエニル基、Rcは低
級アルキル基又はシクロアルキル基、Zは水素原
子、低級アルコキシ基又は置換基を有していても
よい含窒素複素単環式基を表す。) で示される化合物があげられる。これら化合物の
より具体的な例としては、一般式〔〕におい
て、Ra及びRbは一方が水素原子、他方がフエニ
ル基、メチルフエニル基等の置換基を有していて
もよいフエニル基、Rcがメチル基、エチル基、
イソプロピル基、ブチル基等の直鎖又は分枝鎖低
級アルキル基又はシクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基、Zが水素原子、メトキシ基、エトキシ
基等の低級アルコキシ基又は置換基を有していて
もよい含窒素複素単環式基(ピペリジノ基、
N′−メチルピペラジノ基など)である化合物が
あげられる。 ハロゲノ酢酸エステル〔〕とベンズアルデヒ
ド化合物〔〕との反応は、光学活性リチウムア
ミド化合物〔〕及びアルキルリチウムの存在下
溶媒中で好適に実施することができる。アルキル
リチウムとしてはブチルリチウムを好適に使用す
ることができる。光学活性リチウムアミド化合物
〔〕及びアルキルリチウムの使用量はハロゲノ
酢酸エステル〔〕に対しいずれも約0.8〜1.2倍
モルが好ましい。溶媒としては、テトラヒドロフ
ラン、ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、ヘ
キサン、ペンタン又はそれらの混合物等が好適に
挙げられる。本反応は、溶媒中に光学活性リチウ
ムアミド化合物〔〕、ハロゲノ酢酸エステル
〔〕及びアルキルリチウムを混合しておき、次
いでベンズアルデヒド化合物〔〕を加えること
により実施するのが好ましい。本反応は冷却下、
とりわけ−100℃〜−20℃で好適に進行する。ま
た、アルゴンガス等の不活性気体雰囲気中で実施
するのが好ましい。 かくして得られる3−フエニルプロピオン酸エ
ステル類化合物〔〕は、不斉誘起物質として使
用した光学活性リチウムアミド化合物〔〕の立
体配置に応じて、その3位にS又はRの立体配置
が誘起される。 3−フエニルプロピオン酸エステル類化合物
〔〕の分子内閉環反応は溶媒中塩基の存在下で
好適に実施することができる。溶媒としては、メ
タノール、エタノール等の低級アルカノールを好
適に使用することができる。また塩基としては、
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、
リチウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシ
ドが好適に使用でき、その使用量は3−フエニル
プロピオン酸エステル誘導体〔〕の約0.8〜1.2
倍モルが好ましい、本反応は−10℃〜50℃、とり
わけ0℃〜室温で好適に進行する。また、本反応
もアルゴンガス等の不活性気体雰囲気中で実施す
るのが好ましい。 なお、ハロゲノ酢酸エステル〔〕とベンズア
ルデヒド化合物〔〕とから生成される3−フエ
ニルプロピオン酸エステル類化合物〔〕は、反
応系から一旦単離し、上記分子内閉環反応に付し
てもよいが、単離することなくそのまま次工程
(閉環反応)に供することもできる。この場合に
は、ハロゲノ酢酸エステル〔〕とベンズアルデ
ヒド化合物〔〕との反応終了後、過剰の低級ア
ルカノールを加えることにより、反応液中に存在
するリチウムと反応してリチウムアルコキシドが
生成するため、次工程の分子内閉環反応は更に塩
基を加えることなく好適に実施できる。 上記本発明方法によれば、3−位に不斉誘起さ
れた3−フエニルプロピオン酸エステル類化合物
〔〕の分子内閉環により、その立体配置に対応
した光学活性なトランス型化合物が優先的に生成
し、入手容易な原料化合物から一挙に目的とする
立体配位を有する光学活性トランス−3−フエニ
ルグリシツド酸エステル〔〕を得ることができ
るため、本発明の方法は該目的物〔〕の工業的
有利な製法となりうるものである。 なお、不斉誘起物質リチウムアミド化合物
〔〕は、一般式 (但し、Ra、Rb、Rc及びZは前記と同一意味
を有する。) で示されるアミンとブチルリチウム等のアルキル
リチウムとを溶媒(テトラヒドロフラン、ジメト
キシエタン、ジエチルエーテル、ヘキサン或いは
これらの混合物)中、約−80℃で反応させる等の
通常の方法で製することができ、単離することな
く反応に供するのが好ましい。 実施例 1 アルゴン雰囲気下、−78℃にて、(R)−N−イ
ソプロピル−2−N′−メチルピペラジノ−1−
フエニルエチルアミン450mgのテトラヒドロフラ
ン15ml溶液に、ブチルリチウム(1.58Mヘキサン
溶液)1.0mlを滴下し、5分間攪拌した。クロロ
酢酸tert−ブチルエステル217mgのテトラヒドロ
フラン5ml溶液を加え、5分間攪拌し、ブチルリ
チウム(1.58Mヘキサン溶液)1.0mlを再度加え
た後、−23℃に昇温して、15分間攪拌した。再び、
−100℃に冷却して10分間攪拌後、−100℃に冷却
したp−アニスアルデヒド234mgのテトラヒドロ
フラン8ml溶液を加え、4分間攪拌した。次い
で、メタノール6mlを加えた後、30分で0℃まで
昇温し、2時間攪拌後、飽和塩化アンモニウム水
溶液20mlを加えた。水150ml及びエーテル300mlを
加えて分液後、エーテル層を0.1Nクエン酸水溶
液、水及び飽和食塩水で洗浄、乾燥後、減圧下溶
媒を留去した。シリカゲルカラムクロマト(溶
媒:ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製する
ことにより(2R、3S)−(p−メトキシフエニル)
グリツシド酸メチルエステル189mgを得た。なお、
本品の絶対配置は本品をエチルエステルとした
後、接触還元、アセチル化して、光学活性2−ア
セトキシ−3−(p−メトキシフエニル)プロピ
オン酸エチルエステルを製して、Chem.Pharm.
Bull.,201272(1972)記載の比旋光度と比較する
ことにより決定した。 収率 63% 〔α〕23 D−129.5°(c0.935、クロロホルム) (光学純度 81%;特開昭61−145174記載の比
旋光度から算出) NMRδ(CDCl3)3.48(1H,d,J=1.5)、3.79
(6H,s)、4.02(1H,d,J=1.5)、6.86(2H,
d,J=9)、7.15(2H,d,J=9) IR(neat)2960,2840,1745,1605,1510cm-1 実施例 2〜3 対応原料化合物を実施例1と同様に処理するこ
とにより、下記第1表記載の化合物を得た。
【表】
【表】
実施例 4
(1) アルゴン雰囲気下、−78℃にて、(R)−N−
イソプロピル−2−N′−メチルピペラジノ−
1−フエニルエチルアミン450mgのテトラヒド
ロフラン15ml溶液に、ブチルリチウム(1.58M
ヘキサン溶液)1.0mlを滴下し、5分間攪拌し
た。クロロ酢酸tert−ブチルエステル217mgの
テトラヒドロフラン5ml溶液を加え、5分間攪
拌し、ブチルリチウム(1.58Mヘキサン溶液)
1.0mlを再度加えた後、−23℃に昇温して、15分
間攪拌した。再び、−100℃に冷却して10分間攪
拌後、−100℃に冷却したp−アニスアルデヒド
234mgのテトラヒドロフラン8ml溶液を加えた。
4分後、飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加
えた。水150ml及びエーテル200mlを加えて分液
後、エーテル層を0.1N塩酸水溶液、水及び飽
和食塩水で洗浄、乾燥後、減圧下溶媒を留去し
た。シリカゲルカラムクロマト(溶媒:ヘキサ
ン/酢酸エチル=9/1〜7/3)で精製する
ことにより、(2SR、3S)−2−クロロ−3−ヒ
ドロキシ−3−(p−メトキシフエニル)プロ
ピオン酸tert−ブチルエステル363mgを得た。
収率 88% NMRδ(CDCl3)1.33及び1.56(9H,two s)、
3.00(1H,broad)、3.77(3H,s)、4.29及び
4.24(1H,twod,J=7 and 8)、4.95(1H,
broad d)、6.82(2H,d,J=9)、7.24(2H,
d,J=9) IR(neat)3480,2990,1735,1615,1513cm-1 mass(m/e)288(M++2)、286(M+)215
(M++2−OBut)、213(M+−OBut) (2) アルゴン雰囲気下、0℃にて、本品320mgの
エタノール3ml溶液に、金属ナトリウム29mgの
エタノール1ml溶液を加えた。2時間攪拌後、
さらに、室温にて、10時間攪拌した。リン酸緩
衝液(PH7)10mlを加えた後、減圧下、エタ
ノールを留去した。エーテル抽出し飽和食塩水
で洗浄乾燥後、減圧下溶媒を留去した。シリカ
ゲルカラムクロマト(溶媒:ヘキサン/酢酸エ
チル=9/1)で精製することにより、(2R,
3S)−3−(p−メトキシフエニル)グリシツ
ド酸エチルエステル154mgを得た。 収率55%(クロロ酢酸tert−ブチルエステル
からの通算収率) 〔α〕23 D−122.8°(c1.670、クロロホルム) (光学純度 81%;特開昭61−145174記載の
比旋光度から算出) NMRδ(CDCl3)1.32(3H,t,J=7)、3.49
(1H,d,J=1.5)、3.78(3H,s)、4.04(1H,
d,J=1.5)、4.26(2H,q,J=7)、6.89
(2H,d,J=9)、7.18(2H,d,J=9) IR(neat)2970,1735,1605,1510cm-1 mass(m/e)222(M+)、177(M+−OEt)、
165(M+−0−CH=C=0). 実施例 5〜8 (1) 対応原料化合物を実施例4−(1)と同様に処理
することにより、下記第2表記載の化合物を得
た。
イソプロピル−2−N′−メチルピペラジノ−
1−フエニルエチルアミン450mgのテトラヒド
ロフラン15ml溶液に、ブチルリチウム(1.58M
ヘキサン溶液)1.0mlを滴下し、5分間攪拌し
た。クロロ酢酸tert−ブチルエステル217mgの
テトラヒドロフラン5ml溶液を加え、5分間攪
拌し、ブチルリチウム(1.58Mヘキサン溶液)
1.0mlを再度加えた後、−23℃に昇温して、15分
間攪拌した。再び、−100℃に冷却して10分間攪
拌後、−100℃に冷却したp−アニスアルデヒド
234mgのテトラヒドロフラン8ml溶液を加えた。
4分後、飽和塩化アンモニウム水溶液20mlを加
えた。水150ml及びエーテル200mlを加えて分液
後、エーテル層を0.1N塩酸水溶液、水及び飽
和食塩水で洗浄、乾燥後、減圧下溶媒を留去し
た。シリカゲルカラムクロマト(溶媒:ヘキサ
ン/酢酸エチル=9/1〜7/3)で精製する
ことにより、(2SR、3S)−2−クロロ−3−ヒ
ドロキシ−3−(p−メトキシフエニル)プロ
ピオン酸tert−ブチルエステル363mgを得た。
収率 88% NMRδ(CDCl3)1.33及び1.56(9H,two s)、
3.00(1H,broad)、3.77(3H,s)、4.29及び
4.24(1H,twod,J=7 and 8)、4.95(1H,
broad d)、6.82(2H,d,J=9)、7.24(2H,
d,J=9) IR(neat)3480,2990,1735,1615,1513cm-1 mass(m/e)288(M++2)、286(M+)215
(M++2−OBut)、213(M+−OBut) (2) アルゴン雰囲気下、0℃にて、本品320mgの
エタノール3ml溶液に、金属ナトリウム29mgの
エタノール1ml溶液を加えた。2時間攪拌後、
さらに、室温にて、10時間攪拌した。リン酸緩
衝液(PH7)10mlを加えた後、減圧下、エタ
ノールを留去した。エーテル抽出し飽和食塩水
で洗浄乾燥後、減圧下溶媒を留去した。シリカ
ゲルカラムクロマト(溶媒:ヘキサン/酢酸エ
チル=9/1)で精製することにより、(2R,
3S)−3−(p−メトキシフエニル)グリシツ
ド酸エチルエステル154mgを得た。 収率55%(クロロ酢酸tert−ブチルエステル
からの通算収率) 〔α〕23 D−122.8°(c1.670、クロロホルム) (光学純度 81%;特開昭61−145174記載の
比旋光度から算出) NMRδ(CDCl3)1.32(3H,t,J=7)、3.49
(1H,d,J=1.5)、3.78(3H,s)、4.04(1H,
d,J=1.5)、4.26(2H,q,J=7)、6.89
(2H,d,J=9)、7.18(2H,d,J=9) IR(neat)2970,1735,1605,1510cm-1 mass(m/e)222(M+)、177(M+−OEt)、
165(M+−0−CH=C=0). 実施例 5〜8 (1) 対応原料化合物を実施例4−(1)と同様に処理
することにより、下記第2表記載の化合物を得
た。
【表】
(2) 上記(1)で得られた化合物〔〕を実施例4−
(2)と同様に処理することにより、下記第3表記
載の化合物を得た。
(2)と同様に処理することにより、下記第3表記
載の化合物を得た。
【表】
実施例 9〜13
リチウムアミド化合物として下記第4表記載の
化合物を用いる他は実施例4と同様にして、下記
第4表記載の絶対配置を有する光学活性3−フエ
ニルグリツシド酸エチルエステルを得た。
化合物を用いる他は実施例4と同様にして、下記
第4表記載の絶対配置を有する光学活性3−フエ
ニルグリツシド酸エチルエステルを得た。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 XCH2COOR2 〔〕 (但し、R2はエステル残基、Xはハロゲン原
子を表す。) で示されるハロゲノ酢酸エステルと一般式 (但し、環Aは置換基を有していてもよいフエ
ニル基を表す。) で示されるベンズアルデヒド化合物とを一般式 (但し、Ra及びRbは一方が水素原子、他方が
置換基を有していてもよいフエニル基、Rcは低
級アルキル基又はシクロアルキル基、Zは水素原
子、低級アルコキシ基又は置換基を有していても
よい含窒素複素単環式基を表す。) で示される光学活性リチウムアミド化合物及びア
ルキルリチウムの存在下に反応させて一般式 (但し、R2、環A及びXは前記と同一意味を
有する。) で示される3−フエニルプロピオン酸エステル誘
導体を製し、次いで生成物を分子内閉環すること
を特徴とする一般式 (但し、R1はエステル残基を表し、環Aは前
記と同一意味を有する。) で示される光学活性トランス−3−フエニルグリ
シツド酸エステル誘導体の製法。 2 環Aが低級アルキル基、低級アルコキシ基及
びハロゲン原子から選ばれる基で置換されていて
もよいフエニル基、R1及びR2が直鎖又は分枝鎖
低級アルキル基である請求項1記載の製法。 3 環Aがフエニル基、4−メチルフエニル基、
4−メトキシフエニル基または4−クロロフエニ
ル基である請求項2記載の製法。 4 一般式〔〕において、Ra及びRbは一方が
水素原子、他方がフエニル基、Rcがイソプロピ
ル基またはシクロヘキシル基、Zが水素原子、メ
トキシ基、ピペリジノ基またはN−メチルピペラ
ジノ基である請求項1〜3記載の製法。 5 アルキルリチウムがn−ブチルリチウムであ
る請求項4記載の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5233388A JPH01226881A (ja) | 1988-03-04 | 1988-03-04 | 光学活性3−フェニルグリシッド酸エステル類化合物の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5233388A JPH01226881A (ja) | 1988-03-04 | 1988-03-04 | 光学活性3−フェニルグリシッド酸エステル類化合物の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01226881A JPH01226881A (ja) | 1989-09-11 |
JPH0523264B2 true JPH0523264B2 (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=12911870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5233388A Granted JPH01226881A (ja) | 1988-03-04 | 1988-03-04 | 光学活性3−フェニルグリシッド酸エステル類化合物の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH01226881A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2658513B1 (fr) * | 1990-02-21 | 1994-02-04 | Rhone Poulenc Sante | Procede de preparation de l'acide cis-beta-phenylglycidique-(2r,3r). |
JPH0779706B2 (ja) * | 1990-03-22 | 1995-08-30 | 田辺製薬株式会社 | 2―クロロ―3―ヒドロキシ―3―フエニルプロピオン酸エステル類の製法 |
SG72731A1 (en) * | 1996-03-15 | 2000-05-23 | Nabe Seiyaku Co Ltd | Process for preparing optically active trans-3-phenylglycidamide compounds |
US6787657B2 (en) * | 2000-02-24 | 2004-09-07 | Tosoh Corporation | Optically active epoxypropionate derivative, intermediate thereof and processes for their production |
-
1988
- 1988-03-04 JP JP5233388A patent/JPH01226881A/ja active Granted
Non-Patent Citations (4)
Title |
---|
BALL.SOC.CHEM.FR=1986 * |
BALLETIN DE LA SOCIETE CHIMIQUE DE FRANCE=1973 * |
CHEMISTRY LETTERS=1981 * |
TETRAHEDRON=1972 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01226881A (ja) | 1989-09-11 |
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