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JPH05229903A - 水田除草用錠剤 - Google Patents

水田除草用錠剤

Info

Publication number
JPH05229903A
JPH05229903A JP8513492A JP8513492A JPH05229903A JP H05229903 A JPH05229903 A JP H05229903A JP 8513492 A JP8513492 A JP 8513492A JP 8513492 A JP8513492 A JP 8513492A JP H05229903 A JPH05229903 A JP H05229903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tablet
paddy
herbicidal
parts
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8513492A
Other languages
English (en)
Inventor
Takekazu Nakamura
武和 中村
Kazuyuki Maeda
和之 前田
Yasuo Morishima
靖雄 森島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishihara Sangyo Kaisha Ltd filed Critical Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority to JP8513492A priority Critical patent/JPH05229903A/ja
Publication of JPH05229903A publication Critical patent/JPH05229903A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水田除草において薬剤施用の簡便なる水田除
草用錠剤を提供し、またそれにより簡易な薬剤処理方法
を提供することにある。 【構成】 水田除草用錠剤は除草成分4−(2,4−ジ
クロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−フェナシ
ルオキシピラゾール、2−クロロ−2′,6′−ジエチ
ル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリド及び
必要に応じて含有される2−メチルチオ−4,6−ビス
(エチルアミノ)−s−トリアジン、界面活性剤、発泡
剤並びに吸油性担体を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水田除草において薬剤施
用の簡便なる投込み用錠剤を提供し、またそれにより簡
易な薬剤処理方法を提供することにある。
【0002】
【従来の技術】従来、水田の除草方法特に水稲作初期〜
中期の除草方法としては除草成分を微粉末固体担体、他
の補助剤と共に製剤した微粒剤、粒剤をそのまま散布す
る方法、水和剤を多量の水に希釈してから散布する方法
が挙げられる。また微粉末固体担体を使用しない方法と
しては除草成分を有機溶剤に溶解した乳剤をそのまま散
布する方法、微粉砕した除草成分を水に分散・懸濁した
フロワブル剤をそのまま散布する方法が挙げられる。
【0003】しかしながら微粒剤、粒剤、水和剤の施用
に当っては、薬剤を入れた重量のある散布器又は散粒器
を持ち乍ら、例えば通常は10アール当たり3〜4kg
の粒剤を散布するために水田を歩き廻ることによるか、
或は畦畔から大型のナイアガラホースを用いることによ
り、薬剤を万遍なく均一に散布しなければならない。従
って薬剤の運搬、散布作業は過酷な労力を必要とするだ
けでなく、水稲苗もしばしば損傷するためその生育上望
ましくない。乳剤、フロワブル剤の施用に当っても、薬
剤重量は或程度軽減され大型の散布器を必要としないも
のの、一定薬量を吐出する容器を使用する必要があり、
更に均一な薬剤散布には依然として水田を歩き廻る必要
がある。
【0004】一方、前述した従来技術における問題点の
解決を試みた発明(特開平3−128301、同3−1
73802、同3−223203各号)が知られてい
る。これら出願には除草活性成分、界面活性剤、炭酸塩
および水溶性固体酸を含有する水田用除草剤が開示され
ているが、本願発明に係る特定の除草成分の組合せ等に
ついては、具体的な開示は見られない。
【0005】
【発明の開示】すなわち本発明は、除草成分4−(2,
4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−フ
ェナシルオキシピラゾール(一般名:ピラゾキシフェ
ン、以下化合物Aと略す)、2−クロロ−2′,6′−
ジエチル−N−(2−プロポキシエチル)アセトアニリ
ド(一般名:プレチラクロール、以下化合物Bと略す)
及び必要に応じて含有される2−メチルチオ−4,6−
ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン(一般名:シメ
トリン、以下化合物Cと略す)、界面活性剤、発泡剤並
びに吸油性担体を含有することを特徴とする水田除草用
錠剤に関し、さらに、当該錠剤を10アール当り10〜
200ケ、かつ該錠剤の総重量が500〜1500gに
なるように湛水した水田に施用し、除草成分を田水中に
分散せしめる水田除草方法に関する。
【0006】本発明における界面活性剤は、除草成分、
吸油性担体などに親水性を与えるものであり、例えば混
合脂肪酸ソーダ石ケン、ヒマシ油カリ石ケンのような脂
肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸
ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウ
リル硫酸アンモニウムのようなアルキル硫酸エステル
塩;アルコール硫酸エステルナトリウムのようなアルコ
ール硫酸エステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウムのようなアルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキ
ルナフタレンスルホン酸ナトリウムのようなアルキルナ
フタレンスルホン酸塩;ジオクチルスルホコハク酸ナト
リウムのようなアルキルスルホコハク酸塩;アルキルジ
フェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムのようなアル
キルジフェニルエーテルジスルホン酸塩;アルキルリン
酸カリウムのようなアルキルリン酸エステル塩;ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミ
ンのようなポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エ
ステル塩;ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ル硫酸ナトリウムのようなポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル硫酸エステル塩;β−ナフタレンスル
ホン酸ナトリウム塩ホルマリン縮合物、特殊芳香族スル
ホン酸ナトリウム塩ホルマリン縮合物のようなナフタレ
ンスルホン酸ホルマリン縮合物の塩;ポリカルボン酸ナ
トリウムのようなポリカルボン酸塩;ポリスチレンスル
ホン酸塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸
塩;リグニンスルホン酸塩などの陰イオン系界面活性
剤;
【0007】ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン
ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコー
ルエーテルのようなポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテルのようなポリ
オキシエチレンアルキルアリールエーテル;ポリオキシ
エチレンスチリルフェニルエーテルのようなポリオキシ
エチレンスチリルアリールエーテル;ポリオキシエチレ
ン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーのようなオ
キシエチレン・オキシプロピレンブロックポリマー;ソ
ルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミレー
ト、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステ
アレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリ
オレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタン
ジステアレートのようなソルビタン脂肪酸エステル;ポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエ
チレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレエートのようなポリオキシエチレ
ンソルビタン脂肪酸エステル;グリセロールモノステア
レート、グリセロールモノオレエートのようなグリセリ
ン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;
ポリオキシエチレングリセリンステアリン酸エステル、
ポリオキシエチレングリセリンオレイン酸エステルのよ
うなポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル;
2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−
ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−
ジオールのようなアセチレングリコール;3−メチル−
1−ブチン−3−オールのようなアセチレンアルコール
などの非イオン系界面活性剤が挙げられる。界面活性剤
はこれらのものを1種或は2種以上の混合物として使用
してもよく、また陰イオン系及び非イオン系のものの混
合物として使用してもよい。
【0008】本発明における発泡剤は、水の存在下にお
いて反応してガスを発生する、酸性物質及びアルカリ性
物質を組合せたものである。酸性物質としては、そのも
の自身が酸性を示すもの或は水に溶解して酸性を示すも
のであって、例えばクエン酸、酒石酸、蓚酸、コハク
酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、アジピン酸など
の有機酸;リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリ
ウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸水素カリウムな
どの水素塩;カリミョウバン、アンモニウムミョウバン
などのミョウバン類などが挙げられ、アルカリ性物質と
しては、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸アンモニウムなどの
炭酸塩;重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウムなどの重炭
酸塩、過炭酸ナトリウムのような過炭酸塩などが挙げら
れる。
【0009】本発明に含まれる除草成分としての化合物
Bは油状物質である為、そのまま本発明錠剤の一成分と
して用い、調製すると、充分な硬度が得られなかった
り、該油状物質が染み出てきたりすることがあるので、
吸油性担体に含浸させて使用する。ここで用いることが
できる吸油性担体としては、吸油量が50wt%以上の
ものであって、得られる錠剤に悪影響を与えないもので
あればいずれのものでもよいが、例えば微粒状無定形二
酸化ケイ素(商品名:カーブレックス、サイロイド、ニ
プシール、トクシール、アエロジル等)、澱粉加水分解
物(商品名;パインフロー、パインデックス等)、タル
ク(商品名:LM−P、LM−R、ハイフィラー等)、
珪藻土(商品名:ラヂオライトF、ラヂオライトSP
F、セライトSSC、セライトFIOSS、セラトムM
W−23、セラトムMW−25、オプライト)、珪藻土
・石灰の人工合成物(商品名:ミクロセル等)、ワール
ドセラボン、カオリナイト及びセリサイトの混合物(商
品名:ジークライトMC等)、ケイ酸カルシウム(商品
名:トロヒーロー等)、軽質炭酸カルシウム(商品名:
トヨスターTF−X等)、ケイ酸化軽質炭酸カルシウム
(商品名:トヨファインTF−X200等)、酸性白
土、粉末活性炭、カーボンブラック、天然土状黒鉛、パ
ーライト(真珠岩)加工物(商品名:トプコ等)、超微
粒子無水酸化アルミ(商品名:アルミニウムオキサイド
C等)、超微粒子状酸化チタン(商品名:チタニウムジ
オキサイドP25等)、塩基性炭酸マグネシウム、ケイ
酸アルミン酸マグネシウム(商品名:ノイシリン等)、
シリカ・アルミナ合成フィラー(商品名:ゼオフィール
等)、含水マグネシウムケイ酸塩(商品名:ミラクレイ
等)などが挙げられ、これらは必要に応じて混合して使
用してもよい。ここでいう吸油量は、JISK5101
によって測定したものである。
【0010】なお、界面活性剤、発泡剤、及び吸油性担
体の選択に当っては除草成分の種類、製剤全体の配合割
合により異なるため、実際には試行錯誤的な実験によっ
て適当なものを選抜せねばならない。
【0011】本発明の水田除草用錠剤における各成分の
配合割合は、該錠剤全体を基準に重量比で表わすと、除
草成分としての化合物Aが10〜40重量部、望ましく
は12〜30重量部であり、化合物Bが3〜10重量
部、望ましくは4.5〜6重量部であり、除草成分とし
て化合物Cを含有する場合は、化合物Cが1〜5重量
部、望ましくは1〜3重量部であり、界面活性剤が0.
5〜8重量部であり、発泡剤が22〜84.5重量部で
あり、吸油性担体が1〜15重量部である。発泡剤につ
いては、前記酸性物質とアルカリ性物質との重量比が通
常1:2〜2:1の範囲で調製される。勿論、これら範
囲外のものでも所望の効果を示す限り本発明に含まれ
る。
【0012】また、除草成分としての化合物Bを前記吸
油性担体に含浸させる場合必要に応じて界面活性剤と混
合して含浸させることができる。その比率は化合物B1
重量部に対して0.05〜1重量部、望ましくは0.1
〜0.5重量部である。ここでいう界面活性剤は、前述
のものと同様であるが、特に化合物Bに親水性を与える
ためには界面活性剤として、例えばポリオキシエチレン
スチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルアリールエーテル、ポリオキシエチレンフェニルアル
キルアリールエーテルサルフェート、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ
油、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロッ
クポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステルなどの非イオン系界面
活性剤;アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルスル
ホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩などの陰イオ
ン系界面活性剤を使用するとよい。界面活性剤はこれら
のものを1種或は2種以上の混合物として使用してもよ
く、また非イオン系及び陰イオン系のものの混合物とし
て使用してもよい。
【0013】本発明の錠剤は前述の成分以外に結合剤、
固体担体、他の農薬助剤を必要に応じて含有することが
できる。結合剤としては各構成成分粒子を結合するもの
であって、望ましくは水溶性のものであればいずれのも
のでもよいが、例えばカルボキシメチルセルロース、そ
の塩、デキストリン、ポリエチレングリコール、ポリビ
ニルアルコール、ポリアルキレングリコール、ポリビニ
ールピロリドン、リグニンスルホン酸塩、アラビアゴ
ム、澱粉のり、その他澱粉類、ショ糖などが挙げられ
る。また、本発明における結合剤として、そのもの自身
が一般的に結合剤として用いられていなくても、各構成
成分粒子を結合する役目を果たすものであれば適宜使用
することもできる。このようにして使用することができ
るものとしては、例えばコハク酸、アジピン酸、リン酸
などの酸性物質及びそれらの塩;炭酸ナトリウム、重炭
酸ナトリウムなどのアルカリ性物質;流動パラフィン、
イソパラフィンなどの高沸点溶剤;ワックス類;動植物
油などが挙げられる。
【0014】固体担体としてはカオリン、タルク、クレ
ー、ベントナイトなどの鉱物性微粉末;無水硫酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウムなどの無機塩類、尿素などの有機
物質、ステアリン酸マグネシウムなどが挙げられ、他の
農薬助剤としては通常使用される溶剤、分解防止剤、薬
害軽減剤、分散安定剤、防黴剤、崩壊剤、乾燥剤などが
挙げられる。それらの使用量は一概に規定することはで
きないが、一般に錠剤全体に占める比率として0.1〜
40重量部であるが、前記発泡剤の一部と置きかえて使
用することも可能である。
【0015】また、本発明錠剤は、食用青色1号のよう
な、主に食品分野で用いられる色素を含有することがで
き、その場合色素は散布作業時の目安となるため散布作
業を効率的に行うことができ、さらに重複散布を回避す
る上で有効である。
【0016】本発明の錠剤は通常、下記の方法或はそれ
に準じた方法により製造される。除草成分としての化合
物A及び必要に応じて含有される化合物Cは水への分散
性を高めるために予め粉砕することにより、粒径が50
μm以下、化合物Aに関しては、望ましくは0.1〜5
μmの微粒子として使用し、また界面活性剤、発泡剤及
び吸油性担体も必要に応じて粉砕して使用する。更に除
草成分としての化合物Bは必要に応じて界面活性剤と混
合し、吸油性担体に含浸させて使用する。錠剤の製造方
法としては、例えば前述のように処理した除草成分、界
面活性剤及び発泡剤を同時に混合するか或は予め混合し
た任意の成分にその他残りの成分を混合することにより
全成分を均一に混合し、粒径0.5〜50μmに粉砕
し、これを打錠機或いはブリケットマシンなどの圧縮成
型機を用いて通常の方法に従い圧縮成型することにより
錠剤化する方法、さらには一旦任意の成分を例えば粒剤
化、水和剤化又は錠剤化した後その他残りの成分と混合
し、解砕乃至粉砕して錠剤化する方法が挙げられる。な
お、圧縮成型機の成型圧については、製剤中の成分、配
合割合、さらには圧縮成型機の種類、性能により異なる
ため、実際には試行錯誤的な実験によって適当な圧力を
選抜せねばならない。また、本発明の錠剤を工業的に製
造する場合は、通常の錠剤の製剤方法に準じて連続的に
製造することができるが、この場合連続的に圧縮成型で
きるようにする為前記配合物に流動性を与えることが望
ましい。
【0017】ここで結合剤、固体担体及び/又は他の農
薬助剤を使用する場合、これを予め前述のように処理し
た除草成分、界面活性剤と均一に混合し粉砕して水和剤
を形成してから発泡剤と混交する方法、前述のように処
理した除草成分、界面活性剤及び発泡剤と同時に混合す
るか或いは予め任意の成分と混合し、さらにその他残り
の成分と混合する方法などが挙げられる。前述の錠剤の
製造方法は勿論、薬効、製剤性などを考慮し適宜変更さ
れ、適当なものが実施される。
【0018】錠剤はその製造方法、圧縮成型機などの相
異により、円形板状、長円形板状、角形板状、棒状、球
状、楕円球状など種々の形状、大きさのものとして製造
される。錠剤の形状によって薬効が大きく影響されるも
のでないので、いずれの形状、大きさ、重さのものであ
ってもよいが、形状が球状のもの或いは円形板状で大き
さが直径1〜5cm、厚さ0.2〜3cm、重さが1〜
150gのものが製剤上、薬剤施用上好ましい。また、
本発明における所望の効果を損なわない限り、前述の配
合成分を用いてカプセル剤とすることもできる。
【0019】該カプセルの製造方法としては、例えば前
述のように処理した除草成分、界面活性剤及び発泡剤を
均一に混合し、必要ならば結合剤、固体担体及び/又は
他の農薬助剤を加えてそれらを均一に混和し、粉砕した
粉砕物を造粒し、この顆粒を水溶性セルロース、水溶性
澱粉、ゼラチンなどで作製したカプセルに充填するか或
は造粒せずに前記粉砕物、水和剤をそのままカプセルに
充填する方法、さらには、任意の成分を前述のように造
粒したもの及びその他残りの成分を前記錠剤の製造方法
に準じて錠剤化した後解砕したものを用いて同様にカプ
セルに充填する方法が挙げられる。このカプセルも錠剤
の場合と同様種々の形状、大きさ、重さに製剤すること
ができる。また該カプセルには前述のごとく製剤したも
ののほかに、前記粉砕物又は水和剤をカプセルに充填せ
ず、そのまま水溶性セルロース、水溶性澱粉、ポリビニ
ルアルコール、ゼラチンなどの水溶性フィルムにより包
んだものも含まれる。
【0020】本発明の錠剤は、湛水した水田に施用する
と、水との接触によりガスを発生し、除草成分が田水中
に速やかに溶出し、さらに界面活性剤も作用して、除草
成分が水中に拡散して均一に分散する。かくして本発明
の錠剤を水田に投与すると速やかに除草成分を田水中に
分散させることができ、例えば数時間〜20数時間後に
田水中に除草成分を均一に分布させることができるの
で、水稲に薬害を与えず雑草を万遍なく防除することが
できる。
【0021】本発明の錠剤を用いて水田の除草を行なう
場合10アール当り10〜200ケ、かつ錠剤の総重量
が500〜1500gになるように施用するが、この範
囲を大きく逸脱すると薬効、薬害上望ましくなく、或は
散布作業に多大の労力を要する。望ましい施用方法につ
いては錠剤の製造方法、大きさ、除草成分、界面活性
剤、発泡剤、吸油性担体及びその他の添加物の種類、配
合割合などの相違により一概に規定できないが、10ア
ール当り除草成分150〜350gを錠剤1ケに1.5
〜35g宛分割し、これを10〜100ケ施用する。か
くして錠剤又はカプセルは10〜100mに1ケ宛施
用すればよく、従って水田に入らず畦畔から当該面積の
水田に投込めばよいので、散布作業は簡単であり、従来
の薬剤施用方法に比して有利である。本発明の錠剤を用
いて水田の除草を行なう場合は、一般に移植水稲の場合
稚苗移植3〜15日後、直播水稲の場合播種5〜20日
後の水稲作初期〜中期に適用したときに最も好ましい効
果が得られるが、前記錠剤を施用しても薬効、薬害上特
に支障を来さない限りその他の時期に適用することもで
きる。また本発明の前記錠剤は一旦適量の水に分散さ
せ、これを水田の局所に施用しても薬効、薬害面で望ま
しい効果が得られることがある。
【0022】
【実施例】本発明の実施例として製剤例を記載するが、
この記載によって本発明が何ら限定されるものではな
い。以下の製剤例において「部」は重量基準で表わした
ものである。
【0023】製剤例1 予め超音速ジェット粉砕機(日本ニューマチック工業
(株)製)で粒径0.1〜5μmに粉砕した化合物A1
9.38部と、予め遠心式粉砕機で粒径が50μm以下
となるように各々粉砕した重炭酸ナトリウム21.81
部、炭酸ナトリウム14.09部及びコハク酸28.9
4部とを、化合物C1.54部、ステアリン酸マグネシ
ウム0.5部、高級アルコール硫酸エステルナトリウム
(商品名:モノゲンY−500;第一工業製薬(株)
製)0.5部及びカルボキシメチルセルロースナトリウ
ム(商品名:セロゲンPR;第一工業製薬(株)製)
2.0部とともに遠心式粉砕機で50μm以下となるよ
うに混合粉砕し配合物イを得た。
【0024】一方、化合物B4.67部とポリオキシエ
チレンフェニルアルキルアリールエーテルサルフェート
(商品名:ソルポール7290P;東邦化学工業(株)
製)0.7部とを混合した油状物を、澱粉加水分解物
(商品名:パインフロー;松谷化学(株)製)5.37
部及び微粒状無定形二酸化ケイ素(商品名:カープレッ
クスCS−7;塩野義製薬(株)製)0.50部の混合
粉砕物に含浸させるべく乳鉢で均一に混合粉砕し、配合
物ロを得た。
【0025】次いで、前記配合物イ及びロを乳鉢で混合
粉砕して均一な粉体とした後打錠機(ゲージ指示圧力:
70kg/cm、ラム直径:13.5cm)を用いて
圧縮成型し、直径5cm、厚さ1.6cm、重さ50g
の錠剤を得た。
【0026】製剤例2 (1)化合物A 18.90 部 (2)化合物C 1.58 部 (3)重炭酸ナトリウム 21.13 部 (4)炭酸ナトリウム 14.09 部 (5)コハク酸 28.46 部 (6)モノゲンY−500(商品名) 0.50 部 (7)セロゲンPR(商品名) 5.00 部 (8)化合物B 4.84 部 (9)ソルポール7290P(商品名) 0.70 部 (10)パインフロー(商品名) 4.50 部 (11)微粒状無定形二酸化ケイ素 0.30 部 (商品名:カープレックス#80;塩野義 製薬(株)製)の乾燥物 以上の成分を前記製剤例1に準じて配合し、打錠機(ゲ
ージ指示圧力:3t)を用いて圧縮成型し、直径2.5
cm、厚さ1.6cm、重さ12.5gの錠剤を得た。
【0027】製剤例3 前記製剤例2において、打錠機のゲージ指示圧力を2.
4tに代える以外は同様にして直径2.5cm、厚さ
1.7cm、重さ12.5gの錠剤を得た。
【0028】製剤例4 (1)化合物A 19.31 部 (2)重炭酸ナトリウム 22.00 部 (3)炭酸ナトリウム 14.50 部 (4)コハク酸 30.27 部 (5)ステアリン酸マグネシウム 0.50 部 (6)モノゲンY−500(商品名) 0.50 部 (7)セロゲンPR(商品名) 1.00 部 (8)化合物B 4.72 部 (9)ソルポール7290P(商品名) 0.70 部 (10)パインフロー(商品名) 6.00 部 (11)カップレックスCS−7(商品名) 0.50 部 以上の成分を前記製剤例1に準じて配合し、打錠機(ゲ
ージ指示圧力:1.5t)を用いて圧縮成型し、直径2
cm、厚さ0.5cm、重さ2.54gの錠剤を得た。
【0029】製剤例5 前記製剤例4において、打錠機のゲージ指示圧力を4t
に代える以外は同様にして直径4cm、厚さ1.4c
m、重さ25gの錠剤を得た。
【0030】次に本発明の試験例を記載する。 試験例1 予め代掻きしておいた水田に、2葉期の稲苗(品種:ニ
ホンバレ)を機械移植し、プラスチック畦畔シートを用
いて10m×5mの試験区(図1)を設けた。稲苗の移
植から3日後に催芽したミズガヤツリの塊茎を6ヶ所
(図1中の×の地点)に植え込み、他の雑草は自然発生
させたが、何れも多く発生した。一方、前記本発明試験
区と同じ大きさで、同様の処理を行った比較区を同時に
設けた。
【0031】翌日、湛水深を5cmに調整し、前記製剤
例1で調製した錠剤1ケを試験区の中央へ投下処理し
た。比較区には前記錠剤に対応し、従来の製剤法に準じ
て調製した粒剤を均一に散布した。尚、該粒剤中の除草
成分の量は、化合物Aが18g/a、化合物Bが4.5
g/a、化合物Cが1.5g/aである。この時の各雑
草の葉令は、ノビエが0.5〜1葉期、ホタルイ及びコ
ナギが0.5葉期、アゼナ及びミズガヤツリが発生始期
であった。
【0032】錠剤及び粒剤を施用してから5週間及び7
週間後に水稲及び雑草の生育状況を肉眼観察し、下記の
評価基準に基づいて評価し、表1の結果を得た。
【0033】
【表1】
【0034】本発明試験区の除草効果は全体的に高く、
比較区との差は認められなかった。また、水稲への薬害
についても本発明の錠剤を投下した近辺の水稲が他のも
のと比較して強く発生することはなく、比較区との差は
認められなかった。
【0035】試験例2 予め代掻きしておいた水田に、2葉期の稲苗(品種:コ
シヒカリ)を機械移植し、プラスチック畦畔シートを用
いて12.5m×8mの試験区(図2)を設けた。
【0036】稲苗の移植から4日後に、湛水深を5cm
に調整して、前記製剤例1で調製した錠剤2ケを投下処
理(図2中の◎の地点:2箇所)した。投下処理後3、
5及び24各時間経過毎に、図2中のa〜e地点の田水
を湛水深2〜3cmのところで採取し、除草成分化合物
A、B及びCの水中濃度を液体クロマトグラフ分析によ
り求め、表2の結果を得た。
【0037】
【表2】
【0038】除草成分化合物A、B及びCの水中濃度
は、24時間後には、a〜eの各地点で大きな差はなく
同程度で検出されている。したがって、除草成分化合物
A、B及びCが水田中に均一分散しているので、前記試
験例1の場合と同様良好な除草効果と水稲への安全性と
が期待できる。なお除草成分化合物Aの水中濃度が理論
水中濃度を下回っているが、これは水溶解度が低く、土
壌吸着が比較的速やかに起こるという化合物Aの性質に
起因するものと考えられる。また、このことは後記比較
試験例により伺うことができる。
【0039】比較試験例 温室内で、1/1000aプラスチックケースに水田土
壌を詰め、入水し、代掻きを行った。一方、水田土壌を
詰めない1/1000aプラスチックケースも設けた。
【0040】翌日、水深を4cmに調整し、除草成分化
合物Aが18g/a、化合物Bが4.5g/a、化合物
Cが1.5g/aとなるように従来の製剤法に準じて調
製した粒剤を各々のプラスチックケースに均一に散布し
た。散布後2、5及び24各時間経過毎に、水深2cm
程度のところで水を採取し、化合物Aの水中濃度を液体
クロマトグラフ分析により求め、表3の結果を得た。
【0041】
【表3】
【0042】除草成分化合物Aの水中濃度は、粒剤を均
一に散布したにもかかわらず、本発明錠剤の場合と同様
理論水中濃度を下回っており、また水田土壌を詰めた場
合は、詰めない場合よりもさらに数値が下回っている。
このことより、前記試験例2の化合物Aの水中濃度が理
論水中濃度を下回ったことは、該化合物の水溶解度が低
く、且つ土壌吸着が比較的速やかに起こるという性質に
起因するものであることが示唆される。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】
【0045】10m×5mに区切られた水田を表わし、
×はミズガヤツリの塊茎を植え込んだ地点を、◎は錠剤
を投下処理した地点を各々示す図である。
【0046】
【図2】
【0047】12.5m×8mに区切られた水田を表わ
し、◎は錠剤を投下処理した地点を、a〜eは田水を採
取した地点を各々示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除草成分4−(2,4−ジクロロベンゾ
    イル)−1,3−ジメチル−5−フェナシルオキシピラ
    ゾール及び2−クロロ−2′,6′−ジエチル−N−
    (2−プロポキシエチル)アセトアニリド、界面活性
    剤、発泡剤並びに吸油性担体を含有することを特徴とす
    る水田除草用錠剤。
  2. 【請求項2】 除草成分4−(2,4−ジクロロベンゾ
    イル)−1,3−ジメチル−5−フェナシルオキシピラ
    ゾール、2−クロロ−2′,6′−ジエチル−N−(2
    −プロポキシエチル)アセトアニリド及び2−メチルチ
    オ−4,6−ビス(エチルアミノ)−s−トリアジン、
    界面活性剤、発泡剤並びに吸油性担体を含有することを
    特徴とする水田除草用錠剤。
  3. 【請求項3】 前記請求項1又は2に記載の水田除草用
    錠剤を10アール当り10〜200ケ、かつ該錠剤の総
    重量が500〜1500gになるように湛水した水田に
    施用し、除草成分を田水中に分散せしめることを特徴と
    する水田除草方法。
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