JPH05222128A - フッ素含有重合体およびこれを用いた成形物 - Google Patents
フッ素含有重合体およびこれを用いた成形物Info
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- JPH05222128A JPH05222128A JP6142192A JP6142192A JPH05222128A JP H05222128 A JPH05222128 A JP H05222128A JP 6142192 A JP6142192 A JP 6142192A JP 6142192 A JP6142192 A JP 6142192A JP H05222128 A JPH05222128 A JP H05222128A
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- fluorine
- meth
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記の一般式
【化1】
(式中、R1 およびR2 はそれぞれフッ素原子で置換さ
れていてもよい炭化水素基を表し、かつR1 およびR2
の少なくとも一方は、少なくとも3個のフッ素原子で置
換された炭化水素基を表す)で示される構造単位を全構
造単位中10〜100モル%を有するフッ素含有重合体
およびその成形物。 【効果】 本発明のフッ素含有重合体は高い酸素透過性
を有し、その成形物は特に眼用レンズ等として有用であ
る。
れていてもよい炭化水素基を表し、かつR1 およびR2
の少なくとも一方は、少なくとも3個のフッ素原子で置
換された炭化水素基を表す)で示される構造単位を全構
造単位中10〜100モル%を有するフッ素含有重合体
およびその成形物。 【効果】 本発明のフッ素含有重合体は高い酸素透過性
を有し、その成形物は特に眼用レンズ等として有用であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なフッ素含有重合
体およびこれを用いる成形物に関する。本発明により提
供されるフッ素含有重合体は、透明性、形状安定性、耐
汚染性、耐久性、酸素透過性に優れており、高酸素透過
性成形物、特にコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角
膜等の眼用レンズ等として有用である。
体およびこれを用いる成形物に関する。本発明により提
供されるフッ素含有重合体は、透明性、形状安定性、耐
汚染性、耐久性、酸素透過性に優れており、高酸素透過
性成形物、特にコンタクトレンズ、眼内レンズ、人工角
膜等の眼用レンズ等として有用である。
【0002】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】従来、ポリ
メタクリレートを主成分とする組成物からなる眼用レン
ズが実用化されている。このポリメタクリレートは透明
性、光学的性能、力学特性に優れているといった大きな
利点があるものの、酸素透過性に劣るという問題点があ
る。このような酸素透過性に劣る素材からなるコンタク
トレンズを装着することは眼球への酸素供給量が少なく
なり、長時間これを装着すると充血、浮腫、その他の角
膜障害を引き起こすことが多かった。
メタクリレートを主成分とする組成物からなる眼用レン
ズが実用化されている。このポリメタクリレートは透明
性、光学的性能、力学特性に優れているといった大きな
利点があるものの、酸素透過性に劣るという問題点があ
る。このような酸素透過性に劣る素材からなるコンタク
トレンズを装着することは眼球への酸素供給量が少なく
なり、長時間これを装着すると充血、浮腫、その他の角
膜障害を引き起こすことが多かった。
【0003】メタクリル酸エステル系重合体の酸素透過
性を改善するために、単量体分子内に多量のフッ素原子
やケイ素原子を導入することができるビニル系ジエステ
ル単量体との共重合体が注目され、例えば、イタコン酸
ジエステル分子内にフッ素原子またはオリゴシロキサン
結合を導入したフルオロアルキルイタコネート系単量体
またはオリゴシロキサニルイタコネート系単量体とメタ
クリル酸エステル系単量体との共重合体からなるコンタ
クトレンズが提案されている(特開昭60−32022
号公報、特開昭62−92914号公報および特開昭6
3−210115号公報参照)。
性を改善するために、単量体分子内に多量のフッ素原子
やケイ素原子を導入することができるビニル系ジエステ
ル単量体との共重合体が注目され、例えば、イタコン酸
ジエステル分子内にフッ素原子またはオリゴシロキサン
結合を導入したフルオロアルキルイタコネート系単量体
またはオリゴシロキサニルイタコネート系単量体とメタ
クリル酸エステル系単量体との共重合体からなるコンタ
クトレンズが提案されている(特開昭60−32022
号公報、特開昭62−92914号公報および特開昭6
3−210115号公報参照)。
【0004】しかしながら、これらの共重合体は、従来
のポリメチルメタクリレート(PMMA)などのポリメ
タクリレートに比べれば、酸素透過性は改善されている
が、まだ十分ではなく、さらに酸素透過性の改善された
重合体が求められている。
のポリメチルメタクリレート(PMMA)などのポリメ
タクリレートに比べれば、酸素透過性は改善されている
が、まだ十分ではなく、さらに酸素透過性の改善された
重合体が求められている。
【0005】また、ビニル系ジエステル系単量体の1つ
であるジアルキルフマレートが提案されているが、これ
はメタクリル酸エステル単量体との共重合性に劣る上
に、たとえ共重合させることができた場合でも、この重
合体は非常にもろく力学物性に劣るという問題点がある
(特開昭62−99720号公報および特開昭62−2
12618号公報参照)。
であるジアルキルフマレートが提案されているが、これ
はメタクリル酸エステル単量体との共重合性に劣る上
に、たとえ共重合させることができた場合でも、この重
合体は非常にもろく力学物性に劣るという問題点がある
(特開昭62−99720号公報および特開昭62−2
12618号公報参照)。
【0006】本発明の第一の目的は、透明性、形状安定
性、耐汚染性および耐久性が、眼用レンズ等の高酸素透
過材料として実用可能なレベルにあり、酸素透過性に優
れた素材を与える新規なフッ素含有重合体を提供するこ
とにある。本発明の第二の目的は、当該重合体よりなる
高酸素透過性成形物(特に、眼用レンズ)を提供するこ
とである。
性、耐汚染性および耐久性が、眼用レンズ等の高酸素透
過材料として実用可能なレベルにあり、酸素透過性に優
れた素材を与える新規なフッ素含有重合体を提供するこ
とにある。本発明の第二の目的は、当該重合体よりなる
高酸素透過性成形物(特に、眼用レンズ)を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、原料単量
体の重合性が優れ、酸素透過性に優れた材料を開発すべ
く鋭意検討を行った結果、特定のα−アシロキシメチル
アクリレート系単量体を重合することにより得られる重
合体よりなる成形体は眼用レンズとして実用可能な力学
物性、熱的性質、透明性、耐汚染性を有し、かつ優れた
酸素透過性を有することを見いだした。本発明によれ
ば、上記の第一の目的は、下記の一般式(I)
体の重合性が優れ、酸素透過性に優れた材料を開発すべ
く鋭意検討を行った結果、特定のα−アシロキシメチル
アクリレート系単量体を重合することにより得られる重
合体よりなる成形体は眼用レンズとして実用可能な力学
物性、熱的性質、透明性、耐汚染性を有し、かつ優れた
酸素透過性を有することを見いだした。本発明によれ
ば、上記の第一の目的は、下記の一般式(I)
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1 およびR2 はそれぞれフッ素
原子で置換されていてもよい炭化水素基を表し、かつR
1 およびR2 の少なくとも一方は少なくとも3個のフッ
素原子で置換された炭化水素基を表す)で示される構造
単位(A)を全構造単位中10〜100モル%有するフ
ッ素含有重合体を提供することによって達成される。
原子で置換されていてもよい炭化水素基を表し、かつR
1 およびR2 の少なくとも一方は少なくとも3個のフッ
素原子で置換された炭化水素基を表す)で示される構造
単位(A)を全構造単位中10〜100モル%有するフ
ッ素含有重合体を提供することによって達成される。
【0010】本発明の第二の目的は、上記重合体よりな
る成形物によって達成される。
る成形物によって達成される。
【0011】構造単位(A)は対応する一般式(I’)
【0012】
【化3】
【0013】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ前記定
義のとおりである)で示されるα−アシロキシメチルア
クリレート系単量体から誘導される。
義のとおりである)で示されるα−アシロキシメチルア
クリレート系単量体から誘導される。
【0014】前記の一般式(I)および、(I’)にお
いてR1 が表すフッ素原子で置換されていてもよい炭化
水素基とは、好ましくは炭素数が1〜12の炭化水素基
であり、例えば次の基を挙げることができる。
いてR1 が表すフッ素原子で置換されていてもよい炭化
水素基とは、好ましくは炭素数が1〜12の炭化水素基
であり、例えば次の基を挙げることができる。
【0015】
【化4】
【0016】これらの基のうち、特に好ましい基を次に
表す。
表す。
【0017】
【化5】
【0018】また、前記の一般式(I)および、
(I’)においてR2 が表すフッ素原子で置換されてい
てもよい炭化水素基とは、好ましくは炭素数が1〜15
の炭化水素基であり、例えば次の基を挙げることができ
る。
(I’)においてR2 が表すフッ素原子で置換されてい
てもよい炭化水素基とは、好ましくは炭素数が1〜15
の炭化水素基であり、例えば次の基を挙げることができ
る。
【0019】−CH3 、−CH2 CH3 、−(CH2 )
2 CH3 、−CH(CH3 )2 、−(CH2 )3 C
H3 、−CH 2C(CH3 )3 、−C6 H11、−C10H
15、−CH2 CF3 、−CH2 CH(CH2 CH3 )(C
H2 )3 CH3 、−CH(CF3 )2 、−CH2 CF2
CF3 、−CH2 (CF2 )2 CF3 、−CH2 (CF
2 )6 CF3 、−CH2 CF2 CF2 H、−CH2 CF
2 CHFCF3 、−CH2 (CF2 )3 CHF2 、−C
H2 (CF2 )5 CHF2 、−CH2 (CF2 )7 CH
F2 、−CH2 (CF2 )9 CHF2 、−CH2 CH2
CF2 CF3 、−CH2 CH2 (CF2 )3 CF3 、−
CH2 CH2 (CF2 )5 CF3 、−CH2 CH2 (C
F2 )7 CF3 、−CH2 CH2 (CF2 )9 CF3 、
−CH2 CH2(CF2 )11CF3 、−CH2 CH
2 (CF2 )2 CF(CF3 )2 、−CH2CH2 (C
F2 )4 CF(CF3 )2 、−CH2 CH2 (CF2 )
6 CF(CF3 )2 、−CH2 CH2 (CF2 )8 CF
(CF3 )2 、−(CH2 )3 CF3、−(CH2 )6
CF2 CF3 、−(CH2 )6 (CF2 )3 CF3 、−
(CH2 )6 (CF2 )5 CF3 、−(CH2 )6 (C
F2 )7 CF3 、−(CH2 )6 CF(CF3 )2 、−
(CH2 )6 (CF2 )2 CF(CF3 )2 、−(CH
2 )6 (CF2 )4 CF(CF3 )2 、−(CH2 )6
(CF2 )6 CF(CF3 )2
2 CH3 、−CH(CH3 )2 、−(CH2 )3 C
H3 、−CH 2C(CH3 )3 、−C6 H11、−C10H
15、−CH2 CF3 、−CH2 CH(CH2 CH3 )(C
H2 )3 CH3 、−CH(CF3 )2 、−CH2 CF2
CF3 、−CH2 (CF2 )2 CF3 、−CH2 (CF
2 )6 CF3 、−CH2 CF2 CF2 H、−CH2 CF
2 CHFCF3 、−CH2 (CF2 )3 CHF2 、−C
H2 (CF2 )5 CHF2 、−CH2 (CF2 )7 CH
F2 、−CH2 (CF2 )9 CHF2 、−CH2 CH2
CF2 CF3 、−CH2 CH2 (CF2 )3 CF3 、−
CH2 CH2 (CF2 )5 CF3 、−CH2 CH2 (C
F2 )7 CF3 、−CH2 CH2 (CF2 )9 CF3 、
−CH2 CH2(CF2 )11CF3 、−CH2 CH
2 (CF2 )2 CF(CF3 )2 、−CH2CH2 (C
F2 )4 CF(CF3 )2 、−CH2 CH2 (CF2 )
6 CF(CF3 )2 、−CH2 CH2 (CF2 )8 CF
(CF3 )2 、−(CH2 )3 CF3、−(CH2 )6
CF2 CF3 、−(CH2 )6 (CF2 )3 CF3 、−
(CH2 )6 (CF2 )5 CF3 、−(CH2 )6 (C
F2 )7 CF3 、−(CH2 )6 CF(CF3 )2 、−
(CH2 )6 (CF2 )2 CF(CF3 )2 、−(CH
2 )6 (CF2 )4 CF(CF3 )2 、−(CH2 )6
(CF2 )6 CF(CF3 )2
【0020】これらの基のうち、特に好ましい基を次に
表す。
表す。
【0021】−CH(CH3 )2 、−CH2 C(C
H3 )3 、−C6 H11、−C10H15、−CH(CF3 )
2 、−CH2 (CF2 )6 CF3 、−CH2 (CF2 )
5 CHF2、−CH2 (CF2 )7 CHF2 、−CH2
(CF2 )9 CHF2 、−CH2 CH2 (CF2 )5 C
F3 、−CH2 CH2 (CF2 )7 CF3 、−CH2 C
H2(CF2 )9 CF3 、−CH2 CH2 (CF2 )11
CF3 、−CH2 CH2 (CF2 )2 CF(C
F3 )2 、−CH2 CH2 (CF2 )4 CF(CF3 )
2 、−CH2 CH2 (CF2 )6 CF(CF3 )2 、−
CH2 CH2 (CF2 )8 CF(CF3 )2 、−(CH
2 )6 (CF2 )5 CF3 、−(CH2 )6 (CF2 )
7 CF3 、−(CH2 )6 (CF2 )2 CF(CF3 )
2 、−(CH2 )6 (CF2 )4 CF(CF3 )2 、−
(CH2 )6 (CF2 )6 CF(CF3 )2
H3 )3 、−C6 H11、−C10H15、−CH(CF3 )
2 、−CH2 (CF2 )6 CF3 、−CH2 (CF2 )
5 CHF2、−CH2 (CF2 )7 CHF2 、−CH2
(CF2 )9 CHF2 、−CH2 CH2 (CF2 )5 C
F3 、−CH2 CH2 (CF2 )7 CF3 、−CH2 C
H2(CF2 )9 CF3 、−CH2 CH2 (CF2 )11
CF3 、−CH2 CH2 (CF2 )2 CF(C
F3 )2 、−CH2 CH2 (CF2 )4 CF(CF3 )
2 、−CH2 CH2 (CF2 )6 CF(CF3 )2 、−
CH2 CH2 (CF2 )8 CF(CF3 )2 、−(CH
2 )6 (CF2 )5 CF3 、−(CH2 )6 (CF2 )
7 CF3 、−(CH2 )6 (CF2 )2 CF(CF3 )
2 、−(CH2 )6 (CF2 )4 CF(CF3 )2 、−
(CH2 )6 (CF2 )6 CF(CF3 )2
【0022】一般式(I’)で示されるα−アシロキシ
メチルアクリレート系単量体のうち、好ましい単量体を
次に示す。
メチルアクリレート系単量体のうち、好ましい単量体を
次に示す。
【0023】
【化6】
【0024】
【化7】
【0025】
【化8】
【0026】これらのα−アシロキシメチルアクリレー
ト系単量体のうち、特に好ましい単量体を次に示す。
ト系単量体のうち、特に好ましい単量体を次に示す。
【0027】
【化9】
【0028】
【化10】
【0029】これらの単量体の使用に際しては1種また
は2種以上を用いることができる。本発明のフッ素含有
重合体は前記一般式(I)で表される構造単位(A)を
全構造単位中、少なくとも10モル%有する。構造単位
(A)の含有割合が10モル%未満では、得られる成形
体の酸素透過係数が低下する。構造単位(A)の含有割
合は全構造単位に対して10〜80モル%の範囲である
ことが好ましく、30〜70モル%の範囲であることが
さらに好ましい。構造単位(A)の含有割合が80モル
%を超える場合には、得られる成形物の力学物性が低下
する傾向にあり、眼用レンズ用としては好ましくない。
は2種以上を用いることができる。本発明のフッ素含有
重合体は前記一般式(I)で表される構造単位(A)を
全構造単位中、少なくとも10モル%有する。構造単位
(A)の含有割合が10モル%未満では、得られる成形
体の酸素透過係数が低下する。構造単位(A)の含有割
合は全構造単位に対して10〜80モル%の範囲である
ことが好ましく、30〜70モル%の範囲であることが
さらに好ましい。構造単位(A)の含有割合が80モル
%を超える場合には、得られる成形物の力学物性が低下
する傾向にあり、眼用レンズ用としては好ましくない。
【0030】本発明のフッ素含有重合体において、構造
単位(A)以外の構造単位としては、例えばラジカル重
合性ビニルモノマー、ケイ素含有ビニルモノマー、架橋
性多官能ビニルモノマー等のビニルモノマーから誘導さ
れる構造単位が例示される。ビニルモノマーの好適例を
次に示す。
単位(A)以外の構造単位としては、例えばラジカル重
合性ビニルモノマー、ケイ素含有ビニルモノマー、架橋
性多官能ビニルモノマー等のビニルモノマーから誘導さ
れる構造単位が例示される。ビニルモノマーの好適例を
次に示す。
【0031】メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、2,2,2−
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,2
−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル(メ
タ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ピバリン酸ビニル、エチルビニルエーテル、n−ブチル
ビニルエーテル、スチレン、p−メチルスチレン、o−
クロルスチレン、p−クロルスチレン、(メタ)アクリ
ル酸アミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、メタクリ
ル酸、アクリル酸、イタコン酸等のラジカル重合性ビニ
ルモノマー;トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレ
ート、ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アク
リレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルメ
チル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルメチル(メタ)アクリレート、トリス(ペン
タメチルジシロキサニルオキシ)シリルメチル(メタ)
アクリレート、トリメチルシリルエチル(メタ)アクリ
レート、ペンタメチルジシロキサニルエチル(メタ)ア
クリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル
エチル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルエチル(メタ)アクリレート、トリス(ペ
ンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルエチル(メ
タ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)
アクリレート、ペンタメチルジシロキサニル(メタ)ア
クリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル
プロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシ
ロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス
(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルプロピル
(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキ
シ)シリルエチルグリセロールモノ(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルグリセ
ロールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ペンタメチ
ルジシロキサニルオキシ)シリルエチルグリセロールモ
ノ(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロ
キシ)シリルプロピルグリセロールモノ(メタ)アクリ
レート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルグリセロ
ールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ペンタメチル
ジシロキサニルオキシ)シリルプロピルグリセロールモ
ノ(メタ)アクリレート、ジメチル(トリフェニルシロ
キシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート等のケイ素
含有ビニルモノマー;ジビニルベンゼン、ビニル(メ
タ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリ
ルテレフタレート、トリメリット酸トリアリル、トリア
リルシアヌレート等の架橋性多官能ビニルモノマー等を
挙げることができる。これらを単独または混合して用い
ることにより、得られるフッ素含有重合体の熱安定性、
機械的強度、加工性を向上させることができる。前記ビ
ニルモノマーから誘導される構造単位の含有割合は、全
構造単位に対して90モル%以下の範囲内において本発
明のフッ素含有重合体の使用目的に応じて適宜選ばれ
る。
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、t−ブチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、2,2,2−
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,2
−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル(メ
タ)アクリレート、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ピバリン酸ビニル、エチルビニルエーテル、n−ブチル
ビニルエーテル、スチレン、p−メチルスチレン、o−
クロルスチレン、p−クロルスチレン、(メタ)アクリ
ル酸アミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、メタクリ
ル酸、アクリル酸、イタコン酸等のラジカル重合性ビニ
ルモノマー;トリメチルシリルメチル(メタ)アクリレ
ート、ペンタメチルジシロキサニルメチル(メタ)アク
リレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルメ
チル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロキ
シ)シリルメチル(メタ)アクリレート、トリス(ペン
タメチルジシロキサニルオキシ)シリルメチル(メタ)
アクリレート、トリメチルシリルエチル(メタ)アクリ
レート、ペンタメチルジシロキサニルエチル(メタ)ア
クリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル
エチル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシロ
キシ)シリルエチル(メタ)アクリレート、トリス(ペ
ンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルエチル(メ
タ)アクリレート、トリメチルシリルプロピル(メタ)
アクリレート、ペンタメチルジシロキサニル(メタ)ア
クリレート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリル
プロピル(メタ)アクリレート、トリス(トリメチルシ
ロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、トリス
(ペンタメチルジシロキサニルオキシ)シリルプロピル
(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロキ
シ)シリルエチルグリセロールモノ(メタ)アクリレー
ト、トリス(トリメチルシロキシ)シリルエチルグリセ
ロールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ペンタメチ
ルジシロキサニルオキシ)シリルエチルグリセロールモ
ノ(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチルシロ
キシ)シリルプロピルグリセロールモノ(メタ)アクリ
レート、トリス(トリメチルシロキシ)シリルグリセロ
ールモノ(メタ)アクリレート、トリス(ペンタメチル
ジシロキサニルオキシ)シリルプロピルグリセロールモ
ノ(メタ)アクリレート、ジメチル(トリフェニルシロ
キシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート等のケイ素
含有ビニルモノマー;ジビニルベンゼン、ビニル(メ
タ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、エチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート、ジアリ
ルテレフタレート、トリメリット酸トリアリル、トリア
リルシアヌレート等の架橋性多官能ビニルモノマー等を
挙げることができる。これらを単独または混合して用い
ることにより、得られるフッ素含有重合体の熱安定性、
機械的強度、加工性を向上させることができる。前記ビ
ニルモノマーから誘導される構造単位の含有割合は、全
構造単位に対して90モル%以下の範囲内において本発
明のフッ素含有重合体の使用目的に応じて適宜選ばれ
る。
【0032】本発明のフッ素含有重合体は、例えば一般
式(I’)で示されるα−アシロキシメチルアクリレー
ト系単量体、必要に応じて他の共重合成分からなる単量
体混合物を重合開始剤の存在下に重合反応させることに
より製造することができる。
式(I’)で示されるα−アシロキシメチルアクリレー
ト系単量体、必要に応じて他の共重合成分からなる単量
体混合物を重合開始剤の存在下に重合反応させることに
より製造することができる。
【0033】重合開始剤としては、有機過酸化物および
アゾ化合物等からなる群の1種または2種以上より選択
することができる。有機過酸化物としては、例えばアセ
チルパーオキシド、ベンゾイルパーオキサイド、p−ク
ロルベンゾイルパーオキシド、イソブチリルパーオキシ
ド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パー
オキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒド
ロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオ
キシド、ジt−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミル
パーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、1,1−ジt−ブチルパーオキシ−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジt−ブチルパ
ーオキシシクロヘキサン、2,2’−ジt−ブチルパー
オキシブタン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブ
チルパーオキシジイソブチレート、t−ブチルパーアセ
テート、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、過酸化ラウロイル等を挙げるこ
とができ、またアゾ化合物としては、例えば、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル、ジメチルアゾビスイソブチレート、アゾビスジ
メチルバレロニトリル等を挙げることができる。
アゾ化合物等からなる群の1種または2種以上より選択
することができる。有機過酸化物としては、例えばアセ
チルパーオキシド、ベンゾイルパーオキサイド、p−ク
ロルベンゾイルパーオキシド、イソブチリルパーオキシ
ド、ビス(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パー
オキシド、t−ブチルヒドロパーオキシド、クメンヒド
ロパーオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパーオ
キシド、ジt−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミル
パーオキシド、ジクミルパーオキシド、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、1,1−ジt−ブチルパーオキシ−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジt−ブチルパ
ーオキシシクロヘキサン、2,2’−ジt−ブチルパー
オキシブタン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブ
チルパーオキシジイソブチレート、t−ブチルパーアセ
テート、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパー
オキシイソプロピルカーボネート、ジイソプロピルパー
オキシジカーボネート、過酸化ラウロイル等を挙げるこ
とができ、またアゾ化合物としては、例えば、アゾビス
イソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル、ジメチルアゾビスイソブチレート、アゾビスジ
メチルバレロニトリル等を挙げることができる。
【0034】重合の際の温度は40〜150℃の範囲が
好ましく、50〜120℃の範囲がより好ましい。ま
た、重合に要する時間は1〜150時間の範囲が好まし
く、10〜100時間の範囲がより好ましい。
好ましく、50〜120℃の範囲がより好ましい。ま
た、重合に要する時間は1〜150時間の範囲が好まし
く、10〜100時間の範囲がより好ましい。
【0035】上記の重合法以外に光重合、放射線重合な
どの重合法を採用してもよい。
どの重合法を採用してもよい。
【0036】本発明のフッ素含有重合体の分子量は、高
酸素透過性成形物を目的とする場合には、通常はゲルパ
ーミエイションクロマトグラフィーにより求めた数平均
分子量(ポリスチレン換算)が、10000〜5000
00の範囲であることが好ましく、100000〜50
0000の範囲であることがより好ましい。
酸素透過性成形物を目的とする場合には、通常はゲルパ
ーミエイションクロマトグラフィーにより求めた数平均
分子量(ポリスチレン換算)が、10000〜5000
00の範囲であることが好ましく、100000〜50
0000の範囲であることがより好ましい。
【0037】原料単量体の種類および重合条件によって
は、得られるフッ素含有重合体が分子量測定のための溶
媒に溶解せず、上記の方法では分子量が決定できない場
合もあるが、そのようなフッ素含有重合体も、もちろん
本発明に含まれる。
は、得られるフッ素含有重合体が分子量測定のための溶
媒に溶解せず、上記の方法では分子量が決定できない場
合もあるが、そのようなフッ素含有重合体も、もちろん
本発明に含まれる。
【0038】また、本発明のフッ素含有重合体から成形
体を得るためには、該フッ素含有重合体の示差走査熱量
計(DSC)で測定したガラス転移温度(Tg)は40
〜150℃の範囲、特に60〜100℃の範囲であるこ
とが望ましい。
体を得るためには、該フッ素含有重合体の示差走査熱量
計(DSC)で測定したガラス転移温度(Tg)は40
〜150℃の範囲、特に60〜100℃の範囲であるこ
とが望ましい。
【0039】本発明のフッ素含有重合体から得られる成
形体は酸素透過性に優れており、その酸素透過係数(D
K値:単位10-10cc(STP)cm/cm2 ・sec ・cmHg)は通
常40以上である。当該成形体のより優れた酸素透過性
を有するものの酸素透過係数は50以上であり、特に優
れた酸素透過性を有するものの酸素透過係数は70以上
である。ここで、酸素透過係数は均質の薄いフィルム試
片(厚み:200〜400μm)または眼用レンズにつ
いて製科研式のフィルム酸素透過率計を用いて測定した
ものである。この技法は、35℃の酸素飽和純水中にお
いて、酸素電極の先に固定したフィルムまたは眼用レン
ズを透過した酸素量を、還元電流の変化量として測定す
るものである。
形体は酸素透過性に優れており、その酸素透過係数(D
K値:単位10-10cc(STP)cm/cm2 ・sec ・cmHg)は通
常40以上である。当該成形体のより優れた酸素透過性
を有するものの酸素透過係数は50以上であり、特に優
れた酸素透過性を有するものの酸素透過係数は70以上
である。ここで、酸素透過係数は均質の薄いフィルム試
片(厚み:200〜400μm)または眼用レンズにつ
いて製科研式のフィルム酸素透過率計を用いて測定した
ものである。この技法は、35℃の酸素飽和純水中にお
いて、酸素電極の先に固定したフィルムまたは眼用レン
ズを透過した酸素量を、還元電流の変化量として測定す
るものである。
【0040】また、原料単量体に色素等の着色剤、紫外
線吸収剤等の添加物を加えて重合することもできる。
線吸収剤等の添加物を加えて重合することもできる。
【0041】本発明により提供される構造単位(A)を
全構造単位に対して10〜80モル%含有するフッ素含
有重合体から得られる成形体は、眼用レンズとして実用
可能な力学物性、熱的物性を有し、酸素透過性に優れ、
透明性、装用感および耐汚染性に優れている。
全構造単位に対して10〜80モル%含有するフッ素含
有重合体から得られる成形体は、眼用レンズとして実用
可能な力学物性、熱的物性を有し、酸素透過性に優れ、
透明性、装用感および耐汚染性に優れている。
【0042】本発明のフッ素含有重合体よりなる高酸素
透過性成形体、例えばコンタクトレンズ等の眼用レンズ
を得るためには、一般式(I’)で示されるα−アシロ
キシメチルアクリレート系単量体、必要に応じて他の共
重合成分からなる単量体混合物を共重合し、得られた共
重合体から公知の方法、例えば切削、研磨を行えばよ
い。また、上記共重合を型内で実施してコンタクトレン
ズ等を得ることも可能である。
透過性成形体、例えばコンタクトレンズ等の眼用レンズ
を得るためには、一般式(I’)で示されるα−アシロ
キシメチルアクリレート系単量体、必要に応じて他の共
重合成分からなる単量体混合物を共重合し、得られた共
重合体から公知の方法、例えば切削、研磨を行えばよ
い。また、上記共重合を型内で実施してコンタクトレン
ズ等を得ることも可能である。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではな
い。なお、フッ素含有重合体のフッ素含量はイオンクロ
マトグラフィーを用いて測定したものである。
るが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではな
い。なお、フッ素含有重合体のフッ素含量はイオンクロ
マトグラフィーを用いて測定したものである。
【0044】参考例1 1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロオクチルア
クリレート500g(1.12モル)、ホルマリン91
g(ホルムアルデヒドとして1.12モル)、DABC
O(トリエチレンジアミン)4.6g(0.04モル)
をジオキサンに加えて、室温で5日間反応させた。反応
後ジオキサンを留去し、残留物を塩化メチレンに溶解
し、弱酸性水、純水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾過後、濾液を
溶媒留去して蒸留精製し、1,1,2,2−テトラヒド
ロパーフルオロオクチル(α−ヒドロキシメチル)アク
リレートを得た。これをTHFに溶解した後ピリジンを
加え、氷冷攪拌下ピバロイルクロリドのTHF溶液を滴
下した。室温で一晩攪拌後沈殿物を濾別し、THFを留
去した後塩化メチレンに溶解させ、弱酸性水、純水で洗
浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸
マグネシウムを濾別後、濾液を溶媒留去して蒸留精製し
て、無色透明な粘調液体を得た。該液体は1H−NMR分析
により下記構造式で示されることが確認された。
クリレート500g(1.12モル)、ホルマリン91
g(ホルムアルデヒドとして1.12モル)、DABC
O(トリエチレンジアミン)4.6g(0.04モル)
をジオキサンに加えて、室温で5日間反応させた。反応
後ジオキサンを留去し、残留物を塩化メチレンに溶解
し、弱酸性水、純水で洗浄後、有機層を無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを濾過後、濾液を
溶媒留去して蒸留精製し、1,1,2,2−テトラヒド
ロパーフルオロオクチル(α−ヒドロキシメチル)アク
リレートを得た。これをTHFに溶解した後ピリジンを
加え、氷冷攪拌下ピバロイルクロリドのTHF溶液を滴
下した。室温で一晩攪拌後沈殿物を濾別し、THFを留
去した後塩化メチレンに溶解させ、弱酸性水、純水で洗
浄後、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸
マグネシウムを濾別後、濾液を溶媒留去して蒸留精製し
て、無色透明な粘調液体を得た。該液体は1H−NMR分析
により下記構造式で示されることが確認された。
【0045】
【化11】
【0046】参考例2 参考例1においてピバロイルクロリドの代わりに3−
(パーフルオロヘキシル)プロピオニルクロリドを用い
ることにより対応する化合物を得た。この化合物は1H-N
MR分析により下記構造式で示されることが確認された。
(パーフルオロヘキシル)プロピオニルクロリドを用い
ることにより対応する化合物を得た。この化合物は1H-N
MR分析により下記構造式で示されることが確認された。
【0047】
【化12】
【0048】
実施例1 参考例1で得られた1,1,2,2−テトラヒドロパー
フルオロオクチル(α−ピバロイルオキシメチル)アク
リレートに、重合開始剤としてジメチルアゾビスイソブ
チレートを加え、十分に攪拌混合して重合管中で凍結真
空脱気し、封管した。重合管を恒温槽に入れ、60℃で
24時間加熱して重合を行った。重合終了後、再沈精製
により重合体を取り出した。重合体の収率は73%であ
った。真空乾燥後、重合体を平坦な金属板に挟み加熱溶
融状態で加圧、放冷することにより透明なフィルム(厚
み:210μm)を作成し、酸素透過係数を測定した。
得られた重合体の構造、数平均分子量(ポリスチレン換
算)および酸素透過係数を表1に示す。
フルオロオクチル(α−ピバロイルオキシメチル)アク
リレートに、重合開始剤としてジメチルアゾビスイソブ
チレートを加え、十分に攪拌混合して重合管中で凍結真
空脱気し、封管した。重合管を恒温槽に入れ、60℃で
24時間加熱して重合を行った。重合終了後、再沈精製
により重合体を取り出した。重合体の収率は73%であ
った。真空乾燥後、重合体を平坦な金属板に挟み加熱溶
融状態で加圧、放冷することにより透明なフィルム(厚
み:210μm)を作成し、酸素透過係数を測定した。
得られた重合体の構造、数平均分子量(ポリスチレン換
算)および酸素透過係数を表1に示す。
【0049】実施例2 参考例1で得られた1,1,2,2−テトラヒドロパー
フルオロオクチル(α−ピバロイルオキシメチル)アク
リレートとトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピ
ルメタクリレートを所定の割合で混ぜ、重合開始剤とし
てジメチルアゾビスイソブチレートを加え、十分に攪拌
混合して重合管中で凍結真空脱気し、封管した。重合管
を恒温槽に入れ、60℃で24時間加熱して重合を行っ
た。重合終了後、再沈精製により重合体を取り出した。
重合体の収率は95%であった。真空乾燥後、重合体を
平坦な金属板に挟み加熱溶融状態で加圧、放冷すること
により透明なフィルム(厚み:230μm)を作成し、
酸素透過係数を測定した。得られた重合体の構造、数平
均分子量(ポリスチレン換算)および酸素透過係数を表
1に示す。
フルオロオクチル(α−ピバロイルオキシメチル)アク
リレートとトリス(トリメチルシロキシ)シリルプロピ
ルメタクリレートを所定の割合で混ぜ、重合開始剤とし
てジメチルアゾビスイソブチレートを加え、十分に攪拌
混合して重合管中で凍結真空脱気し、封管した。重合管
を恒温槽に入れ、60℃で24時間加熱して重合を行っ
た。重合終了後、再沈精製により重合体を取り出した。
重合体の収率は95%であった。真空乾燥後、重合体を
平坦な金属板に挟み加熱溶融状態で加圧、放冷すること
により透明なフィルム(厚み:230μm)を作成し、
酸素透過係数を測定した。得られた重合体の構造、数平
均分子量(ポリスチレン換算)および酸素透過係数を表
1に示す。
【0050】実施例3〜5 実施例2と同様の方法により、表1および表2に示す種
々の組成の原料単量体混合物を重合した後フィルムを作
成し、酸素透過係数を測定した。構造単位組成、酸素透
過係数を表1および表2に示す。
々の組成の原料単量体混合物を重合した後フィルムを作
成し、酸素透過係数を測定した。構造単位組成、酸素透
過係数を表1および表2に示す。
【0051】比較例1 イタコン酸ジエチルに、重合開始剤としてベンゾイルパ
ーオキサイドを加え、十分に攪拌混合して重合管中で凍
結真空脱気し、封管した。重合管を恒温槽に入れ、60
℃で24時間加熱して重合を行った。重合終了後、再沈
精製により重合体を取り出した。重合体の収率は28%
であった。真空乾燥後、重合体を平坦な金属板に挟み加
熱溶融状態で加圧、放冷することにより透明なフィルム
(厚み:360μm)を作成し、酸素透過係数を測定し
た。得られた重合体の構造、数平均分子量(ポリスチレ
ン換算)および酸素透過係数を表3に示す。
ーオキサイドを加え、十分に攪拌混合して重合管中で凍
結真空脱気し、封管した。重合管を恒温槽に入れ、60
℃で24時間加熱して重合を行った。重合終了後、再沈
精製により重合体を取り出した。重合体の収率は28%
であった。真空乾燥後、重合体を平坦な金属板に挟み加
熱溶融状態で加圧、放冷することにより透明なフィルム
(厚み:360μm)を作成し、酸素透過係数を測定し
た。得られた重合体の構造、数平均分子量(ポリスチレ
ン換算)および酸素透過係数を表3に示す。
【0052】比較例2 1,1,2,2−テトラヒドロパーフルオロオクチルメ
タクリレートとジネオペンチルイタコネートを所定の割
合で混ぜ、重合開始剤としてジメチルアゾビスイソブチ
レートを加え、十分に攪拌混合して重合管中で凍結真空
脱気し、封管した。重合管を恒温槽に入れ、60℃で2
4時間加熱して重合を行った。重合終了後、再沈精製に
より重合体を取り出した。重合体の収率は81%であっ
た。真空乾燥後、重合体を平坦な金属板に挟み加熱溶融
状態で加圧、放冷することにより透明なフィルム(厚
み:230μm)を作成し、酸素透過係数を測定した。
得られた重合体の構造、数平均分子量(ポリスチレン換
算)および酸素透過係数を表3に示す。
タクリレートとジネオペンチルイタコネートを所定の割
合で混ぜ、重合開始剤としてジメチルアゾビスイソブチ
レートを加え、十分に攪拌混合して重合管中で凍結真空
脱気し、封管した。重合管を恒温槽に入れ、60℃で2
4時間加熱して重合を行った。重合終了後、再沈精製に
より重合体を取り出した。重合体の収率は81%であっ
た。真空乾燥後、重合体を平坦な金属板に挟み加熱溶融
状態で加圧、放冷することにより透明なフィルム(厚
み:230μm)を作成し、酸素透過係数を測定した。
得られた重合体の構造、数平均分子量(ポリスチレン換
算)および酸素透過係数を表3に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【表3】
【0056】なお、上記実施例および比較例における酸
素透過係数は製科研式のフィルム酸素透過率計を用いて
35℃で測定した。また、共重合体の組成比は重クロロ
ホルム溶液の 1H−NMRスペクトル測定、元素分析お
よびフッ素含量分析(イオンクロマトグラフィー)によ
り決定した。表中における構造単位(B)および構造単
位(C)は、構造単位(A)以外の構造単位を示すもの
である。
素透過係数は製科研式のフィルム酸素透過率計を用いて
35℃で測定した。また、共重合体の組成比は重クロロ
ホルム溶液の 1H−NMRスペクトル測定、元素分析お
よびフッ素含量分析(イオンクロマトグラフィー)によ
り決定した。表中における構造単位(B)および構造単
位(C)は、構造単位(A)以外の構造単位を示すもの
である。
【0057】実施例6 参考例1で得られた、1,1,2,2−テトラヒドロパ
ーフルオロオクチル(α−ピバロイルオキシメチル)ア
クリレート50重量部、トリス(トリメチルシロキシ)
シリルプロピルメタクリレート30重量部、メチルメタ
クリレート10重量部およびエチレングリコールジメタ
クリレート10重量部を混合し、これに重合開始剤とし
てアゾビスジメチルバレロニトリル0.15重量部を加
えた。この混合物を20mlのポリプロピレン製試験管に
とり、気相部の窒素置換を行った後、密栓した。これを
循環式恒温水槽に入れ、35℃で65時間、40℃で2
4時間、50℃で5時間重合を行った。更にこの試験管
を循環式乾燥器に移して80℃で2時間、100℃で1
時間、最後に110℃で1時間の加熱重合を行った。得
られた重合体から切削・研磨により、無色透明で酸素透
過性に優れた硬質コンタクトレンズを得た。
ーフルオロオクチル(α−ピバロイルオキシメチル)ア
クリレート50重量部、トリス(トリメチルシロキシ)
シリルプロピルメタクリレート30重量部、メチルメタ
クリレート10重量部およびエチレングリコールジメタ
クリレート10重量部を混合し、これに重合開始剤とし
てアゾビスジメチルバレロニトリル0.15重量部を加
えた。この混合物を20mlのポリプロピレン製試験管に
とり、気相部の窒素置換を行った後、密栓した。これを
循環式恒温水槽に入れ、35℃で65時間、40℃で2
4時間、50℃で5時間重合を行った。更にこの試験管
を循環式乾燥器に移して80℃で2時間、100℃で1
時間、最後に110℃で1時間の加熱重合を行った。得
られた重合体から切削・研磨により、無色透明で酸素透
過性に優れた硬質コンタクトレンズを得た。
【0058】
【発明の効果】本発明により提供される新規なフッ素含
有重合体は、優れた酸素透過性を有し、その成形物は特
に眼用レンズ等として有用である。
有重合体は、優れた酸素透過性を有し、その成形物は特
に眼用レンズ等として有用である。
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【化9】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【化10】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】
【表3】
Claims (4)
- 【請求項1】 下記の一般式(I) 【化1】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれフッ素原子で置換さ
れていてもよい炭化水素基を表し、かつR1 およびR2
の少なくとも一方は、少なくとも3個のフッ素原子で置
換された炭化水素基を表す。)で示される構造単位を全
構造単位中10〜100モル%有するフッ素含有重合
体。 - 【請求項2】 請求項1記載のフッ素含有重合体からな
る成形物。 - 【請求項3】 成形物が高酸素透過性を有する請求項2
記載の成形物。 - 【請求項4】 高酸素透過性を有する成形物が眼用レン
ズである請求項3記載の成形物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6142192A JPH05222128A (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | フッ素含有重合体およびこれを用いた成形物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6142192A JPH05222128A (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | フッ素含有重合体およびこれを用いた成形物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05222128A true JPH05222128A (ja) | 1993-08-31 |
Family
ID=13170617
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6142192A Pending JPH05222128A (ja) | 1992-02-14 | 1992-02-14 | フッ素含有重合体およびこれを用いた成形物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05222128A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013069750A1 (ja) * | 2011-11-11 | 2013-05-16 | Jsr株式会社 | レジスト上層膜形成用組成物、レジストパターン形成方法、化合物、化合物の製造方法及び重合体 |
WO2013147266A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | Jsr株式会社 | 液浸露光用フォトレジスト組成物、重合体及び化合物 |
JP2014044414A (ja) * | 2012-08-01 | 2014-03-13 | Sumitomo Chemical Co Ltd | レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 |
-
1992
- 1992-02-14 JP JP6142192A patent/JPH05222128A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013069750A1 (ja) * | 2011-11-11 | 2013-05-16 | Jsr株式会社 | レジスト上層膜形成用組成物、レジストパターン形成方法、化合物、化合物の製造方法及び重合体 |
JPWO2013069750A1 (ja) * | 2011-11-11 | 2015-04-02 | Jsr株式会社 | レジスト上層膜形成用組成物、レジストパターン形成方法、化合物、化合物の製造方法及び重合体 |
US9268225B2 (en) | 2011-11-11 | 2016-02-23 | Jsr Corporation | Composition, resist pattern-forming method, compound, method for production of compound, and polymer |
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