JPH05205978A - 電解コンデンサの電解液 - Google Patents
電解コンデンサの電解液Info
- Publication number
- JPH05205978A JPH05205978A JP3717092A JP3717092A JPH05205978A JP H05205978 A JPH05205978 A JP H05205978A JP 3717092 A JP3717092 A JP 3717092A JP 3717092 A JP3717092 A JP 3717092A JP H05205978 A JPH05205978 A JP H05205978A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolytic solution
- electrolytic capacitor
- electrolytic
- nitroacetophenone
- nitroanisole
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電解液の塩素イオン遊離抑制能力を向上さ
せ、電解コンデンサの洗浄耐薬品性を改善する。 【構成】 水が10重量%以上配合されているエチレン
グリコ−ルを主溶媒とし、アジピン酸を主体とした有機
酸あるいはその塩およびm−ニトロアセトフェノン,p
−ニトロベンズアミドあるいはo−ニトロアニソ−ルか
ら選ばれる少なくとも1種類以上を溶解したことを特徴
とする。
せ、電解コンデンサの洗浄耐薬品性を改善する。 【構成】 水が10重量%以上配合されているエチレン
グリコ−ルを主溶媒とし、アジピン酸を主体とした有機
酸あるいはその塩およびm−ニトロアセトフェノン,p
−ニトロベンズアミドあるいはo−ニトロアニソ−ルか
ら選ばれる少なくとも1種類以上を溶解したことを特徴
とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサの電解
液に関するものである。
液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より低圧用電解コンデンサの電解液
としては、エチレングリコ−ルを主溶媒として、アジピ
ン酸塩を溶解した電解液が多用されているが、これらは
一般的に電解液の比抵抗を低下させるために数重量%の
水を配合しており、信頼性の低下を抑えるため、電解液
のpHを低下させるなどの方策がとられてきた。また、
通常電解コンデンサはプリント基板上へ半田付けされた
後、半田フラックスの除去のためにハロゲン系有機溶剤
によって洗浄されるが、この時電解コンデンサ内へ侵入
したハロゲン系有機溶剤が、熱等によって分解して塩素
イオンを遊離すると、電極箔のアルミニウムを腐食させ
るため、このハロゲン系有機溶剤の分解を抑制するため
にp−ニトロ安息香酸を添加している。
としては、エチレングリコ−ルを主溶媒として、アジピ
ン酸塩を溶解した電解液が多用されているが、これらは
一般的に電解液の比抵抗を低下させるために数重量%の
水を配合しており、信頼性の低下を抑えるため、電解液
のpHを低下させるなどの方策がとられてきた。また、
通常電解コンデンサはプリント基板上へ半田付けされた
後、半田フラックスの除去のためにハロゲン系有機溶剤
によって洗浄されるが、この時電解コンデンサ内へ侵入
したハロゲン系有機溶剤が、熱等によって分解して塩素
イオンを遊離すると、電極箔のアルミニウムを腐食させ
るため、このハロゲン系有機溶剤の分解を抑制するため
にp−ニトロ安息香酸を添加している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、さらに
低比抵抗を狙うために10重量%以上の水分を配合した
場合には、上記の塩素イオン遊離抑制能力の低下が著し
く、これは配合される水分量が増加するにしたがって低
下の度合いが激しいため、電解液の水分量を増加するに
は、塩素イオン遊離抑制能力の高い電解液とする必要が
あり、従来のp−ニトロ安息香酸に代わる、強い能力を
有する塩素イオン遊離抑制剤が強く望まれていた。
低比抵抗を狙うために10重量%以上の水分を配合した
場合には、上記の塩素イオン遊離抑制能力の低下が著し
く、これは配合される水分量が増加するにしたがって低
下の度合いが激しいため、電解液の水分量を増加するに
は、塩素イオン遊離抑制能力の高い電解液とする必要が
あり、従来のp−ニトロ安息香酸に代わる、強い能力を
有する塩素イオン遊離抑制剤が強く望まれていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の課題を解
決するもので、高い塩素イオン遊離抑制能力を有する電
解液である。すなわち、水が10重量%以上配合されて
いるエチレングリコ−ルを主溶媒とした混合溶媒中に、
アジピン酸を主体とした有機酸あるいはその塩を溶解
し、さらにm−ニトロアセトフェノン,p−ニトロベン
ズアミドあるいはo−ニトロアニソ−ルから選ばれる少
なくとも1種類以上を溶解したことを特徴とする電解コ
ンデンサの電解液である。
決するもので、高い塩素イオン遊離抑制能力を有する電
解液である。すなわち、水が10重量%以上配合されて
いるエチレングリコ−ルを主溶媒とした混合溶媒中に、
アジピン酸を主体とした有機酸あるいはその塩を溶解
し、さらにm−ニトロアセトフェノン,p−ニトロベン
ズアミドあるいはo−ニトロアニソ−ルから選ばれる少
なくとも1種類以上を溶解したことを特徴とする電解コ
ンデンサの電解液である。
【0005】
【作用】本発明の電解液へ添加しているニトロ化合物
は、塩素イオン遊離抑制能力が非常に高いため、水分量
が増加した電解液においてもハロゲン系有機溶剤による
洗浄を可能とする。
は、塩素イオン遊離抑制能力が非常に高いため、水分量
が増加した電解液においてもハロゲン系有機溶剤による
洗浄を可能とする。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。表
1は、本発明の電解液と従来の電解液の組成、比抵抗お
よび火花発生電圧についての比較例を示す。なお、表1
中電解液試料記号A,B,Cは従来例、D,E,F,
G,Hは本発明例であり、また記号EGはエチレングリ
コ−ルを示す。表2は、表1に示す電解液を用いて試作
した定格100V,330μFの電解コンデンサを、そ
れぞれ30個ハロゲン系有機溶剤中において10分間超
音波洗浄を行った後、85℃雰囲気中における2000
時間の高温負荷試験を行なった際の腐食発生個数を示
す。
1は、本発明の電解液と従来の電解液の組成、比抵抗お
よび火花発生電圧についての比較例を示す。なお、表1
中電解液試料記号A,B,Cは従来例、D,E,F,
G,Hは本発明例であり、また記号EGはエチレングリ
コ−ルを示す。表2は、表1に示す電解液を用いて試作
した定格100V,330μFの電解コンデンサを、そ
れぞれ30個ハロゲン系有機溶剤中において10分間超
音波洗浄を行った後、85℃雰囲気中における2000
時間の高温負荷試験を行なった際の腐食発生個数を示
す。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】表2から明らかなように、本発明に係わる
試料記号D,E,F,G,Hの電解液を用いた電解コン
デンサは、洗浄後長時間の高温雰囲気中における試験に
おいても腐食の発生は認められず、全ての特性に問題が
ない。なお、混合溶媒100gに対し0.1g未満では
発明の効果が得られず、また、3gを越えた場合は析出
がみられる。
試料記号D,E,F,G,Hの電解液を用いた電解コン
デンサは、洗浄後長時間の高温雰囲気中における試験に
おいても腐食の発生は認められず、全ての特性に問題が
ない。なお、混合溶媒100gに対し0.1g未満では
発明の効果が得られず、また、3gを越えた場合は析出
がみられる。
【0010】
【発明の効果】以上のように、水が10重量%以上配合
されているエチレングリコ−ルを主溶媒とした混合溶媒
中に、アジピン酸を主体とした有機酸あるいはその塩を
溶解し、さらにm−ニトロアセトフェノン,p−ニトロ
ベンズアミドあるいはo−ニトロアニソ−ルから選ばれ
る少なくとも1種類以上を溶解したことを特徴とする電
解コンデンサの電解液は、低比抵抗でありながらハロゲ
ン系有機溶剤による洗浄を可能とし、工業的ならびに実
用的価値の大なるものである。
されているエチレングリコ−ルを主溶媒とした混合溶媒
中に、アジピン酸を主体とした有機酸あるいはその塩を
溶解し、さらにm−ニトロアセトフェノン,p−ニトロ
ベンズアミドあるいはo−ニトロアニソ−ルから選ばれ
る少なくとも1種類以上を溶解したことを特徴とする電
解コンデンサの電解液は、低比抵抗でありながらハロゲ
ン系有機溶剤による洗浄を可能とし、工業的ならびに実
用的価値の大なるものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 水が10重量%以上配合されているエチ
レングリコ−ルを主溶媒とした混合溶媒中に、アジピン
酸を主体とした有機酸あるいはその塩を溶解し、さらに
m−ニトロアセトフェノン,p−ニトロベンズアミドあ
るいはo−ニトロアニソ−ルから選ばれる少なくとも1
種類以上を溶解したことを特徴とする電解コンデンサの
電解液。 - 【請求項2】 上記m−ニトロアセトフェノンまたはp
−ニトロベンズアミドまたはo−ニトロアニソ−ルの添
加量が0.1〜3重量%であることを特徴とする請求項
1記載の電解コンデンサの電解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3717092A JPH05205978A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 電解コンデンサの電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3717092A JPH05205978A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 電解コンデンサの電解液 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05205978A true JPH05205978A (ja) | 1993-08-13 |
Family
ID=12490127
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3717092A Pending JPH05205978A (ja) | 1992-01-27 | 1992-01-27 | 電解コンデンサの電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05205978A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000033338A1 (fr) * | 1998-12-01 | 2000-06-08 | Rubycon Corporation | Electrolyte pour condensateur electrolytique, et condensateur electrolytique y relatif |
US6349028B1 (en) | 1998-12-03 | 2002-02-19 | Rubycon Corporation | Electrolytic capacitor |
EP1437749A1 (en) * | 2001-09-26 | 2004-07-14 | Rubycon Corporation | Electrolyte solution for driving electrolytic capacitor and electrolytic capacitor |
JP2004200718A (ja) * | 2004-03-08 | 2004-07-15 | Rubycon Corp | 電解コンデンサ駆動用電解液及びこれを使用した電解コンデンサ |
CN102779645A (zh) * | 2012-08-10 | 2012-11-14 | 深圳市尼康继峰电子有限公司 | 一种铝电解电容器工作电解液及制备方法 |
-
1992
- 1992-01-27 JP JP3717092A patent/JPH05205978A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000033338A1 (fr) * | 1998-12-01 | 2000-06-08 | Rubycon Corporation | Electrolyte pour condensateur electrolytique, et condensateur electrolytique y relatif |
US6285543B1 (en) | 1998-12-01 | 2001-09-04 | Rubycon Corporation | Electrolytic solution for use in electrolytic capacitor and electrolytic capacitor |
CN100440398C (zh) * | 1998-12-01 | 2008-12-03 | 如碧空株式会社 | 用于电解电容器的电解溶液及电解电容器 |
US6349028B1 (en) | 1998-12-03 | 2002-02-19 | Rubycon Corporation | Electrolytic capacitor |
EP1437749A1 (en) * | 2001-09-26 | 2004-07-14 | Rubycon Corporation | Electrolyte solution for driving electrolytic capacitor and electrolytic capacitor |
EP1437749A4 (en) * | 2001-09-26 | 2008-06-25 | Rubycon Corp | ELECTROLYTE SOLUTION FOR ELECTROLYTIC CAPACITOR AND ELECTROLYTIC CAPACITOR |
US7539006B2 (en) | 2001-09-26 | 2009-05-26 | Rubycon Corporation | Electrolytic solution for driving electrolytic capacitor and electrolytic capacitor |
JP2004200718A (ja) * | 2004-03-08 | 2004-07-15 | Rubycon Corp | 電解コンデンサ駆動用電解液及びこれを使用した電解コンデンサ |
CN102779645A (zh) * | 2012-08-10 | 2012-11-14 | 深圳市尼康继峰电子有限公司 | 一种铝电解电容器工作电解液及制备方法 |
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