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JPH05204013A - 撮影装置の手ぶれ防止装置 - Google Patents

撮影装置の手ぶれ防止装置

Info

Publication number
JPH05204013A
JPH05204013A JP1122592A JP1122592A JPH05204013A JP H05204013 A JPH05204013 A JP H05204013A JP 1122592 A JP1122592 A JP 1122592A JP 1122592 A JP1122592 A JP 1122592A JP H05204013 A JPH05204013 A JP H05204013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
camera shake
signal
exposure
output
prediction
Prior art date
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Granted
Application number
JP1122592A
Other languages
English (en)
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JP3183928B2 (ja
Inventor
Yoshiaki Matsuzawa
良紀 松澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP1122592A priority Critical patent/JP3183928B2/ja
Publication of JPH05204013A publication Critical patent/JPH05204013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3183928B2 publication Critical patent/JP3183928B2/ja
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の撮影装置の手ぶれ防止装置にあって
は、露光中の手ぶれを精度を高くして予測し、防振効果
を高めるために、予測時間を可変設定可能とすることを
特徴とする。 【構成】この発明の撮影装置の手ぶれ防止装置では、手
ぶれ信号検出部1が手ぶれ振動を検出すると、手ぶれ信
号記憶部2に手ぶれ信号検出部1からの出力が少なくと
も1個以上記憶される。また、露光時間設定部3にて露
光時間の長さが自動若しくは手動にて設定され、この露
光時間設定部3の出力に基いて、撮影時の手ぶれ信号を
予測する少なくとも2種以上の予測係数が、手ぶれ予測
係数設定部4で設定される。そして、手ぶれ信号検出部
1の出力及び/若しくは上記手ぶれ信号記憶部2の出力
と、上記手ぶれ予測係数設定部4からの出力とが、演算
部5にて乗算及び加算されることにより、予測手ぶれ信
号が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は撮影装置の手ぶれ防止
装置に関し、特にカメラやビデオカメラ等の被写体の画
像を記録する光学装置に於ける撮影者と被写体の相対的
な移動により画質を劣化させる振動、所謂、手ぶれ振動
の影響を補正防止する撮影装置の手ぶれ防止装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、撮影した画像の手ぶれによる
劣化を防止する装置が考案されている。これらの中に
は、手ぶれを検出してその値が大きいときに露光を禁止
し、手ぶれが小さくなる場合に露光を許可するようにし
て露光時のぶれを低減する方法がある。この場合、その
効果を大きくするためには、露光する前にその露光中の
ぶれの大きさを知る必要があり、露光開始以前に露光中
に起きるであろう手ぶれの大きさを予測している。ここ
で、ぶれセンサの高周波ノイズの除去のためにローパス
フィルタを用いれば、信号が遅延するためにこの遅延時
間の予測も必要である。
【0003】また、手ぶれ信号に基いて光学系等を積極
的に移動させて、撮像系上の像のぶれを無くするように
工夫された手ぶれ防止装置の場合には、光学系を駆動す
るためのアクチュエータのレスポンスによる遅れが生じ
る。この遅れについても、予測する必要がある。
【0004】更に、この積極的に光学系、或いは撮像系
を駆動して手ぶれを補正するような手ぶれ補正機構に於
いては、機械系のがたつきの影響を受けずに補正するた
めに、露光時間中にその補正部材を一方向のみに直線
的、或いは曲線的に駆動するようにしたものがあるが、
この場合、露光中に発生するであろう手ぶれを露光前に
予測してその駆動方向と速度を決める必要がある。
【0005】ここで、この予測で求めたい未来までの時
間について分類すると、上述したように露光時間による
ものと、信号処理やアクチュエータのレスポンスによる
遅延によるものの2種類に分類される。予測を行う場合
に、これらの項を独立して定め、加算して予測を行うこ
とにより予測の精度は高まる。つまり、予測する時間を
一定値と変動値と分離して扱い、予測時間を可変にする
ことで、有利になる手ぶれ防止方法も知られている。
【0006】一方、この手ぶれ信号を予測するための方
法として、従来、手ぶれ振動を単振動に近似してその周
期や周波数を検出して手ぶれを予測したり、ぶれの無く
なるタイミングを予測する方法が考えられている。
【0007】また、手ぶれ振動の時系列データを、最小
自乗法等を用いて、直線や二次以上の高次の回帰線に近
似し外挿する方法も提案されている。この方法は、統計
的な手法を用いるためそれなりの精度が期待される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、手ぶれ
の振動はきれいな単振動ではなく、像の位置の次元では
10Hz以下の振動が複雑に重ね合わさった状態である
ため、単振動による予測は精度が悪い。また、同期や周
波数のリアルタイムの検出についても、フーリエ変換等
の複雑な演算が必要である。
【0009】また、単振動や、回帰式等を用いる従来の
方法では、手ぶれを時間の関数に置代えて予測演算を行
うため、予測時間を可変にしやすいが、その関数の係数
や定数をリアルタイムに検出設定を繰り返すためには、
大きな演算量が必要である。そのために、リアルタイム
のぶれの予測が困難になったり、予測演算のために高性
能のコンピュータ等の実装が必要になり、大型化、高コ
スト化を招き、カメラ等の小型の普及品への応用が困難
なものとなる。
【0010】この発明は上記の課題に鑑みてなされたも
ので、より効果的な手ぶれ防止を実現するために、カメ
ラやビデオカメラ等の被写体の画像を記録する光学装置
に於ける手ぶれ振動の振動影響を補正防止する手ぶれ防
止装置に於いて、簡単な構成と簡単な演算により精度の
高い手ぶれ信号の予測演算を可能にすると共に、予測時
間を可変設定可能とした撮影装置の手ぶれ防止装置を提
供することを目的とする。
【0011】更にこの発明は、手ぶれのないタイミング
での撮影を行わせるカメラ、或いは露光中に一方向に光
軸を移動させ撮像系上の被写体像の移動を補正する手ぶ
れ防止装置を備えたカメラに於いて、手ぶれ防止効果を
より高められる撮影装置の手ぶれ防止装置を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、図
1(a)に示されるように、被写体の画像を記録する撮
影装置に於ける手ぶれ防止装置に於いて、手ぶれ振動を
検出する手ぶれ信号検出部1と、この手ぶれ信号検出部
1からの出力を少なくとも1個以上記憶する手ぶれ信号
記憶部2と、露光時間の長さを自動若しくは手動にて設
定する露光時間設定部3と、撮影時の手ぶれ信号を予測
するための少なくとも2種以上の予測係数を上記露光時
間設定部3の出力に基いて設定する手ぶれ予測係数設定
部4と、上記手ぶれ信号検出部1の出力及び/若しくは
上記手ぶれ信号記憶部2の出力と上記手ぶれ予測係数設
定部4からの出力とを乗算及び加算し、予測手ぶれ信号
を演算する演算部5を具備することを特徴とする。
【0013】またこの発明は、図1(b)に示されるよ
うに、同図(a)の装置に加えて、上記演算部5の出力
に基き手ぶれを補正し、上記手ぶれ信号検出手段の検出
の遅延時間と上記手ぶれ補正の動作の遅延時間との少な
くとも一方の情報を記憶する手ぶれ信号遅延情報記憶部
6と、予測手ぶれ信号に基いて露光開始の許可と禁止を
制御する露光許可制御部7を有し、上記手ぶれ予測計数
設定部4は上記露光時間設定部3の出力信号と上記手ぶ
れ信号遅延情報記憶部6の出力信号とに基いて、予測係
数を設定するようにすることを特徴とする。
【0014】更にこの発明は、図1(c)に示されるよ
うに、露光時間設定部3の出力に基いた手ぶれ信号の平
均化演算を行う手ぶれ信号平均演算部8と、上記演算部
5の出力に基き手ぶれを補正する補正部9とを有し、上
記この手ぶれ信号平均演算部8の出力を上記手ぶれ信号
記憶部2に記憶させることにより、露光開始以前に手ぶ
れ防止手段の駆動方向と速度との少なくとも一方を決定
するようにしたことを特徴とする。
【0015】
【作用】この発明の撮影装置の手ぶれ防止装置にあって
は、図1(a)に示されるように、被写体の画像を記録
する撮影装置に於ける手ぶれ防止装置に於いて、手ぶれ
信号検出部1が手ぶれ振動を検出すると、手ぶれ信号記
憶部2に手ぶれ信号検出部1からの出力が少なくとも1
個以上記憶される。また、露光時間設定部3にて露光時
間の長さが自動若しくは手動にて設定され、この露光時
間設定部3の出力に基いて、撮影時の手ぶれ信号を予測
するための少なくとも2種以上の予測係数が手ぶれ予測
係数設定部4で設定される。そして、演算部5にて、上
記手ぶれ信号検出部1の出力及び/若しくは上記手ぶれ
信号記憶部2の出力と上記手ぶれ予測係数設定部4から
の出力とが乗算及び加算され、予測手ぶれ信号が演算さ
れる。
【0016】また、この発明の第第2の構成例は、図1
(b)に示されるように、手ぶれ信号検出部1の信号の
遅延時間と手ぶれ補正手段の動作の遅延時間の情報が、
手ぶれ信号遅延情報記憶部6に記憶され、上記露光時間
設定部3の出力信号と上記手ぶれ信号遅延情報記憶部6
の出力信号とに基いて、予測計数の設定が行われるよう
にしたものである
【0017】更に、この発明の第3の構成例は、更に露
光許可制御部7を儲け、この露光許可制御部7によっ
て、上記手ぶれ信号に基いて露光開始の許可と禁止が制
御される。)
【0018】また、この発明の第4の構成例は、図1
(c)に示されるように、上記手ぶれ信号検出部1の信
号が、上記露光時間設定部3の出力に基く時間平均を取
る手ぶれ信号記憶部2に記憶される。この値に基いて、
光学系の被写体像の光軸をぶれの補正方向に移動させる
手ぶれ補正部9の駆動方向や駆動速度が、露光開始以前
に決定するように構成されたものである。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。実施例の詳細な説明に入る前に、先ずこの発明
に於ける手ぶれ予測の原理を説明する。
【0020】図3に示されるように、カメラに対して、
x、y、zの3つの軸を設定する。手ぶれは、画面の横
方向と縦方向に発生するが、説明を簡略化するため、画
面の横方向の手ぶれに対して補正を行う例について説明
する。尚、画面の縦方向についても同様に適用すること
ができる。
【0021】露光の禁止と許可を制御する場合には、露
光時間の1/2の時間でぶれが十分に小さくなるときに
露光中のぶれが小さくなることが予想される。このた
め、この場合には、予測を行いたい未来までの時間は、
露光開始寸前では、露光時間の1/2の時間になる。更
に、角速度センサの遅れの量と、手ぶれ補正のための機
械的な遅れの量が予想を必要とする程度の値を有する場
合には、この遅延量を上記露光時間の1/2の時間に加
算して、予測する未来までの時間を設定すれば良い。
【0022】また、露光中に発生する手ぶれ振動を、補
正機構のがたつきの影響を受けないように一方向的に直
線に近似して、積極的に撮影系の光軸を移動させて手ぶ
れを補正する場合、この直線は、露光中に発生する手ぶ
れの角速度の平均値とほぼ等しいことが、手ぶれ防止の
効果シミュレーションを行ったことで判った。このた
め、露光時間に相当する時間平均を演算しておき、露光
開始直前に露光時間の1/2の時間を予測すれば、露光
中に制御すべき補正のための駆動の方向と速度が求めら
れる。この場合も、角速度センサの遅れの量と、手ぶれ
補正のための機械的な遅れの量が予想を必要とする程度
の値を有する場合には、この遅延量を含めて予測する未
来までの時間を設定すれば良い。
【0023】いま、手ぶれ信号をX(i)、予測した結
果の予測手ぶれ信号を(Y)とする。ここで、(i)の
値は、少なくとも、0と1の値をとり、予測するデータ
の必要な精度により、2以上のある自然数(N)まで用
いられる。現時点での手ぶれ信号をX(0)、1時点過
去の手ぶれ信号をX(1)、2時点過去の信号をX
(2)、i時点過去での手ぶれ信号であるならX(i)
と表わす。
【0024】このX(0)の信号は、上記手ぶれ信号検
出部1から出力される。また、過去の手ぶれ信号X
(i)は、順次手ぶれ信号記憶部2に記憶されていき、
古くなって不必要なデータから破棄され新しい手ぶれ信
号に更新される。また、手ぶれ予測係数設定部3には、
予測のために用いられる係数として、上記X(0)、X
(1)、…、X(i)に対応してA(0)、(1)、
…、A(i)が設定されている。この予測係数の決め方
については後述する。上記演算部5では、上記手ぶれ信
号X(0)と予測係数A(0)を乗じ、中間データW
(0)を、数1の関係式により求める。
【0025】
【数1】 更に、上記演算部5は、同様に、中間データW(i)
を、数2の関係式により求める。
【0026】
【数2】
【0027】但し、(i)は、1から(N)までの自然
数である。また、図示されない手ぶれ信号予測部では、
上記で求めた中間データ(W(i))から、予測手ぶれ
信号(Y)を数3の関係式より求める。
【0028】
【数3】 つまり、数4の関係式のようになる。
【0029】
【数4】 次に、上記で使用した予測の係数の定め方について述べ
る。
【0030】いま、検出した手ぶれ信号についての階差
を考える。1階の階差をΔ1、2階の階差をΔ2、3階
の階差をΔ3とする。すると、数5、数6及び数7の関
係式のように表され、従って数8、数9及び数10の関
係式が求められる。
【0031】
【数5】
【0032】
【数6】
【0033】
【数7】
【0034】
【数8】
【0035】
【数9】
【0036】
【数10】
【0037】また、予測手ぶれ信号(Y)と、最新の手
ぶれ信号についての階差をΔ1(Y)とする。すると、
数11、数12及び数13の関係式より、数14、数1
5及び数16の関係式が求められる。
【0038】
【数11】
【0039】
【数12】
【0040】
【数13】
【0041】
【数14】
【0042】
【数15】
【0043】
【数16】 更に、手ぶれ信号(X)の検出の時間間隔をΔt、予測
したい時間を(S)とする。また、その比を(k)とす
る。すると、数17の関係式が成立する。
【0044】
【数17】
【0045】手ぶれ信号の時間的な推移について、ある
程度滑らかに推移するとして、その滑らかさを、いま3
次の導関数が定数と仮定する。いま、離散的な手ぶれ信
号を扱っているために、手ぶれ信号は滑らかに推移する
ためには3次の階差はデータの間隔時間に比例するはず
である。つまり、数18の関係式のようになる。
【0046】
【数18】 この数18の関係式と上記数16、数15及び数14の
関係式から、数19、数20及び数21の関係式が求め
られる。
【0047】
【数19】
【0048】
【数20】
【0049】
【数21】 そして、この数21の関係式と数5、数8及び数10の
関係式から、数22の関係式が求められ、故に数23の
関係式が成立する。
【0050】
【数22】
【0051】
【数23】
【0052】この数23の関係式で表わされるように、
過去の手ぶれ信号と、現在の手ぶれ信号とに所定の係数
を乗じて、未来の手ぶれ信号を予測することができる。
この係数が、予測係数である。この例では、3階の階差
についての予測する時間とデータの時間間隔との比で比
例を考ているが、手ぶれ信号の予測の精度を上げるため
に、更に、高次の階差について考えることも勿論可能で
ある。
【0053】また、数23の関係式から判るように、予
測演算のために手ぶれ信号予測手段に記憶されている係
数は、予測したい未来までの時間によって異なる。予測
に時間が変化するのは露光時間に依るためであるから、
手ぶれ予測係数設定部4は、露光時間設定部3の出力に
よって、また場合によっては、手ぶれ信号遅延情報記憶
部6からの信号を含めて係数を設定する。
【0054】この場合、上記数23の関係式に示された
ように、所定の式に従って演算を行って予測係数を求め
てもよいし、予測時間に応じた予測係数のテーブル表を
記憶しておいて、予測時間に応じてテーブル参照するこ
とで係数を設定することも可能である。また、以下に述
べる予測係数の求め方の場合は、このテーブル参照方式
が適切である。
【0055】ところで、上記数23の関係式で示された
ような方法で設定した予測のための係数では、予測の精
度が不十分であると判断できる場合がある。これは、手
ぶれによる独特の振動やアクチュエータのレスポンス
が、簡単な線形の関数の形で記述できないことによると
考えられる。
【0056】この誤差を小さくするために、手ぶれ防止
装置の設計や製作段階に於いて、手ぶれ信号を測定し、
予測した手ぶれ信号と実際の手ぶれ信号との差異が最も
小さくなるようにこの係数を設定することも可能であ
る。具体的には、現在と過去の手ぶれ信号による重回帰
分析を行うことで、それぞれの手ぶれ信号の重みの係数
を最小自乗法により求めることができる。
【0057】次に、手ぶれ検出センサの検出の遅れ時間
を予測する場合の予測係数の最適化を行う例について述
べる。尚、データの個数や測定の回数は必要に応じて増
やすことができる。
【0058】実験で得られた手ぶれ信号を考えると、い
ま、1msec毎のサンプル間隔で2秒間に得た200
1個の手ぶれ信号をB(j)(jは0から2000)と
する。また、この手ぶれ検出センサは、出力信号に30
msecの遅延を有しているとする。
【0059】いま、同じ時点でのデータについて、同じ
値の添え字(j)で表された手ぶれ信号列C0(j)、
C1(j)、C2(j)、C3(j)について考える。
ここで、C0(j)には予測を行う時点の最新の手ぶれ
信号、C1(j)、C2(j)、C3(j)には、それ
ぞれ10msec過去の手ぶれ信号、20mec過去の
データ、30msec過去のデータが入るものとする。
また、予測したい時間後の実際の手ぶれ量をD(j)と
する。この信号列に上記の実測した手ぶれ信号を当ては
めると、表1に示されるようになる。
【0060】
【表1】 予測するために用いるデータと基準のデータの組は、1
941個になる。
【0061】ここで、予測係数をA0、A1、A2、A
3とする。これらは、それぞれ0msec、10mse
c、20msec、30msecの過去のデータに乗ず
るための係数である。予測のための演算式は、時点
(j)での予測値をY(j)とすると、数24の関係式
のように表される。
【0062】
【数24】 時点(j)での実際の手ぶれ信号と予測値の誤差e
(j)は、数25の関係式のようになる。
【0063】
【数25】 そして、誤差の平方和(E)は、数26の関係式のよう
に表される。
【0064】
【数26】
【0065】次いで、最小自乗法に基いて、この誤差の
平方和(E)を最小にする予測係数の組合わせを求め
る。そのために、数27及び数28の関係式で示される
行列(G)を考える。(j)は、ここでは0から194
1の値である。
【0066】
【数27】
【0067】
【数28】 そして、行列(G)の逆行列(G)-1を数29の関係式
より求める。
【0068】
【数29】
【0069】このような演算を行い、予測係数を定める
ことで、実際の手ぶれの発生に合わせた予測係数の最適
化を行うことができる。この係数を予め記憶手段に記憶
させればよい。尚、ここでは、手ぶれ検出センサの出力
の遅延を補正する例を示したが、これにアクチュエータ
の遅れ等を考慮すれば、更に実際に即した予測が行われ
る。
【0070】また、上述した例では、手ぶれ検出センサ
の値から同一の手ぶれ検出センサの値を予測する例を示
したが、これらの予測係数の最適化は、カメラの設計段
階や製造段階で行われ、撮影者が操作する以前にカメラ
の手ぶれ予測係数記憶手段に予め記憶されることを考え
れば、予測係数の最適化段階に於いて、より精度の高い
手ぶれ検出装置による手ぶれ信号を基準に用いて、カメ
ラ内の手ぶれ検出センサで予測するための予測係数を最
適化することで、カメラ内の実装した手ぶれ検出センサ
が持つ誤差を減らすことが可能になる。次に、予測に用
いる手ぶれのデータの時間間隔について説明する。
【0071】上述した例では、このデータの間隔時間
(Δt)について、10msecとしている。しかし、
この時間については、手ぶれの信号に対してその軌跡を
十分にトレースするサンプルを可能にする時間であれば
よいわけで、この値について規定するものではない。十
分に、手ぶれを表わすためには、手ぶれ信号の高周波の
周波数に対して十分に検出できる値であればよい。従来
からの、手ぶれについての現象解析により、画像の劣化
を招く手ぶれの周波数は、最大でも10Hz程度と求め
られているので、この10Hzを正確に検出できる間隔
であればよい。これは、サンプルの定理より、8倍以上
の周波数での検出を行えばよい。つまり、予測用のデー
タの時間間隔は、12msecより高速であればよいと
考えられる。予測の時間が長い場合にはこの間隔は長め
に設定し、短時間の場合には短めに設定することで、予
測の精度は向上する。
【0072】また、予測に用いるデータがノイズを含む
場合には、ソフト的に、ローパスフィルタや平均化等の
手法により、ノイズを低減することができる。この場
合、このローパスフィルタによる信号の遅延についても
予測することで、信号の遅延を補正防止することができ
る。また、この場合この値を含めて手ぶれ信号遅延情報
記憶部6に記憶されるデータを定めることにより達成さ
れる。次に、この発明の第1の構成例及び第2の構成例
に対応する第1の実施例について説明する。
【0073】この第1の実施例は、カメラに於いて、手
ぶれ信号として被写体輝度の変化を測定し、輝度変化が
大きいときに手ぶれが大きいと判断して撮像系の露光を
禁止し、輝度変化が小さいときに手ぶれが小さいと判断
して露光を許可することで手ぶれによる画質の劣化の無
い被写体像を得ようとした手ぶれの防止装置である。
【0074】被写体輝度変化は、画面の平面上でのぶれ
の大きさに比例して発生するはずである。つまり、この
信号は画面の横方向、縦方向に限らず、ぶれの情報を提
供するものである。
【0075】図2は、この発明の第1の実施例に従った
撮影装置の手ぶれ防止装置の基本構成を示すブロック図
である。同図に於いて、手ぶれ信号検出部1は、後述す
る被写体輝度検出部10と、被写体輝度微分演算部11
と、A/Dコンバータ12から成る。上記手ぶれ信号検
出部1の出力は、手ぶれ信号記憶部2及び演算部5の乗
算演算部5aへ送られる。
【0076】また、露光時間設定部3は、フィルムに露
光を与える露出時間(シャッタスピード)を設定する手
段であり、カメラの露出モードに従って、マニュアル露
出モードとシャッタスピード優先モードでは撮影者の手
動操作により指示された値、また、絞り優先モードとプ
ログラム優先モードでは被写体の輝度の情報から、若し
くは被写体輝度情報に撮影者の絞りやプログラムシフト
等の操作量を加味した情報から、露出時間を設定するも
のである。
【0077】上記演算部5内の手ぶれ信号予測演算部5
bは、乗算演算部5aの出力についての和を演算し、予
測手ぶれ信号を出力するものである。この予測手ぶれ信
号に基いて、露光開始の許可と禁止を制御する露光許可
制御部7が配されている。この露光許可制御部7には、
撮影者の操作に応じて、露光開始を指示する信号を発す
る露光命令出力部13からの信号を受けて露光部14に
露光開始の信号を発する露光開始信号発生部15が接続
されている。
【0078】図4は、手ぶれ信号検出部1の詳細な構成
を示した図である。同図に於いて、被写体輝度検出部1
0は、図示の如く接続されたSPD10a、ダイオード
10b及び10c、バッファアンプ10dにより構成さ
れている。この第1の実施例では、被写体光を受光し、
被写体の輝度を検出するための受光手段として、比較的
低コストのSPD10aを使用している。SPD10a
は、カメラの測光に用いられている部分測光用の受光素
子である。ダイオード10b及び10cは、SPD10
aの光電流を対数圧縮するためのものであり、その個数
は電源電圧により異なる。また、SPD10aとダイオ
ード10bのアノードの接続部には、バッファアンプ1
0dが接続され、被写体輝度信号を出力している。
【0079】被写体輝度微分演算部11は、微分回路1
1a、ローパスフィルタ11b及びアンプ11cで構成
され、被写体輝度信号を被写体輝度変化信号に変換演算
している。微分回路11aが変化信号に変換し、更にロ
ーパスフィルタ11bにより光源のフリッカノイズ等の
高周波のノイズ成分を除去し、アンプ11cで必要な信
号サイズに規格化する。そして、この規格化された信号
が、A/Dコンバータ12によりデジタル信号化され
る。
【0080】上述した回路のうち、ローパスフィルタ1
bは、入力信号に対して出力信号に遅れを有している。
その遅れは、入力信号の周波数とフィルタのカットオフ
周波数とフィルタの次数により異なる。カットオフ周波
数を手ぶれの周波数よりも十分に高くしておくことで、
異なる入力される手ぶれ信号の周波数でも、一率の遅れ
時間を有する。
【0081】いま、蛍光灯等のフリッカノイズを除去す
るために、フィルタをカットオフ周波数25Hzで8次
の構成で用いるとする。この場合、約40msecの遅
延が生じる。この輝度の変化の信号の遅延に関する情報
は、手ぶれ信号遅延情報記憶部6に記憶される。
【0082】図2に戻って、上記手ぶれ信号遅延情報記
憶部6には、上記手ぶれ信号検出部1の遅延時間に関す
る情報と、露光部14が露光開始の信号を受けてから実
際の露光が開始されるまでのタイムラグに関する情報
と、各種予測演算に要する時間に関する情報が記憶され
ている。
【0083】また、手ぶれ予測係数設定部4では、露光
時間設定部3と手ぶれ信号遅延情報記憶部6の信号を受
けて、予測のための係数を設定する。このために、手ぶ
れ予測係数設定部4内には予測したい時間に応じた、上
記数29の関係式で示した方法により求めた予測のため
の係数群がテーブル状に記憶されており、上記の受けた
信号に基いて、テーブル参照形式で現在の予測に必要な
手ぶれ信号予測係数を設定する。或いは、数23の関係
式で示した方法により、予測時間に応じた係数を演算で
求めてもよい。
【0084】露光部14は、露光を行うためのシャッタ
がアクチュエータを介して取付けられているが、通常の
機械構造は機械的時定数を有し、起動時等に遅れを有し
ている。また、シャッタには露光に寄与しない助走の範
囲が設定されるため、その区間を移動する時間が必要で
ある。そのため、露光開始の指示信号を受けても実際に
露光が開始するのは速くても10msec程度必要であ
る。この遅れの情報も、手ぶれ信号遅延情報記憶部6に
記憶される。
【0085】このように、手ぶれ信号遅延情報記憶部6
には、手ぶれ検出時の信号の遅れと露光開始時の遅れの
情報が記憶されると共に、その他の信号処理で必要な時
間も記憶されている。
【0086】予測手ぶれ信号に基いて露光開始の許可と
禁止を制御する露光許可制御部7は、予測した手ぶれ信
号が所定値以下である場合に露光開始の許可の信号を出
力し、その他の場合には露光を禁止する信号を出力す
る。
【0087】露光命令出力部13は、所謂カメラのセカ
ンドレリーズスイッチが取付けられている。このセカン
ドレリーズスイッチの操作により、ピント合わせが終了
して露光をする準備が整った後に、露光動作を指示する
信号を露光開始信号発生部15に対し発する。
【0088】この露光開始信号発生部15は、露光命令
出力部13からの露光動作を指示する信号が発せられる
ものである。また、露光開始信号発生部15は、上記露
光許可制御部7からの信号が露光を許可した場合に、露
光部14に対して露光開始を指示する信号を出力する。
上述したように構成することにより、実際の被写体光の
露光時間内の手ぶれが小さな場合にのみ露光を行うよう
な撮影装置を得ることができる。
【0089】同実施例では、最新の被写体輝度変化によ
る手ぶれ信号を含め、10msec毎のずれた時間での
4個の手ぶれ信号から予測するものとする。すなわち、
0msec過去のデータと、10msec、20mse
c、30msec過去のデータとを用いてそれぞれ予測
される。
【0090】手ぶれ信号検出部1の出力は、1msec
毎に、手ぶれ信号記憶部2に取込まれる。最新の現在の
手ぶれデータの記憶エリアを含め、この手ぶれ信号記憶
部2の記憶エリアの大きさは、31個必要になる。30
msecを越える過去のデータは、新しいデータによっ
て更新されるようになっている。
【0091】また、手ぶれ予測係数設定部4では、現在
の最新の手ぶれ信号のための係数(A(0))と、それ
ぞれ10msec、20msec、30msec過去の
データに乗ずるための係数(A(1)、A(2)、A
(3))が設定される。
【0092】乗算演算部5aでは、現在の最新の手ぶれ
信号をX(0)と、手ぶれ信号記憶部2に記憶されてい
る過去の手ぶれ信号のうちの10msec、20mse
c、30msec過去のデータについて、それぞれX
(1)、X(2)、X(3)として、更に、各々の時点
のデータの演算結果を中間データ(W(i))で表わす
と、上記数2と同じ関係式 W(i)=(X(i)×A(i)) (但し、(i)は、0から3までの自然数)なる演算を
行う。
【0093】この中間データ(W)については、直ちに
手ぶれ信号予測演算部5bによって、数30の関係式で
表される演算が行われ、予測手ぶれデータ(Y)が求め
られる。
【0094】
【数30】 この演算は、中間データ(W)を使わずとも、直接的に
数31の関係式で表される演算により行うことも可能な
はずである。
【0095】
【数31】
【0096】露光許可制御部7では、この予測された手
ぶれ信号(Y)の絶対値と、ぶれの許容の大きさを示す
所定値(Th)を比較することで、露光を許可するか否
かが判断される。
【0097】また、露光命令出力部13からの信号が露
光動作を指示していて、且つ露光許可制御部7の出力が
露光を許可している場合、露光開始信号発生部15で
は、露光部14に対して露光開始を指示する。これら一
連の動作は、1msec以内に行われ、1msec毎の
予測手ぶれ信号に基いて、手ぶれ防止が行われる。
【0098】次に、図5のフローチャートを参照して、
露光部14に露光開始の指示信号を出力する動作を説明
する。ここでは、手ぶれ信号記憶部2、手ぶれ予測係数
設定部4、乗算演算部5a、手ぶれ信号予測演算部5
b、露光許可制御部7、露光開始信号発生部15が、マ
イクロコンピュータを中心に構成した場合のプログラム
の流れについて説明する。尚、カメラのレリーズスイッ
チの操作後、このサブルーチンが実行されるものとす
る。また、同実施例では、予測に用いる記憶された手ぶ
れ信号の時間間隔を10msec、また、予測に使用す
るデータの個数を4個とする。図5は、この演算のサブ
ルーチンがコールされたときを示す。
【0099】先ず、ステップS1で、露光時間設定部3
から露出時間(S1)を読出す。次いで、ステップS2
で、手ぶれ信号遅延情報記憶部6より手ぶれ信号遅延情
報(S2)を読出す。そして、ステップS3にて、読出
した露出時間(S1)と手ぶれ信号遅延時間(S2)か
ら、予測する未来までの予測時間(S)を数32の関係
式から演算設定する。
【0100】
【数32】 同実施例では、予測時間の上限を100msecとす
る。
【0101】次に、ステップS4で、手ぶれ信号を予測
するために用いる4種の予測係数(A(0)、A
(1)、A(2)、A(3))を設定する。そのため、
表2に示されるように、テーブル状にデータを記憶して
おき、予測時間(S)に応じた値を読出す。
【0102】
【表2】
【0103】テーブルに記憶されている係数は、予め、
予測時間に応じて使用している手ぶれ検出手段の信号か
らぶれないタイミングを予測できるように最適化してあ
る値である。
【0104】そして、ステップS5にて、手ぶれ信号を
マイクロコンピュータの書込み読出し自由な記憶領域
(RAM)に書込む際に使用するためのデータポインタ
に、手ぶれ信号を格納するための連続的なRAM領域の
先頭アドレス(#V0)を代入する。これは、最新の手
ぶれ信号を含め、31個のデータの格納がなされる領域
の先頭アドレスである。
【0105】次いで、ステップS6にて、予測を行うた
めに必要な手ぶれ信号が手ぶれ信号記憶部2(上記RA
M領域)に記憶されたことを検出するためのカウンタと
してのプリデータカウンタをクリアする。このカウンタ
は、最初に31個のデータが格納されるまでカウントア
ップを行う。
【0106】更に、ステップS7に進んで、手ぶれ信号
として被写体輝度変化データを、手ぶれ信号検出部1か
ら読込む。そして、ステップS8にて、一般的な間接ア
ドレッシングの手法を用いて、上記データポインタの示
すRAMのエリアに、この手ぶれ信号を記憶させる。
【0107】次に、ステップS9に於いて、プリデータ
カウンタの値を調べ、予測するために十分なデータの個
数を、既に手ぶれ信号記憶部2に記憶しているか否か調
べる。まだ十分なデータが記憶されていない場合にはス
テップS10へ、必要なデータがそろっている場合には
後述するステップS15へ進む。
【0108】ステップS10へ進んだ場合は、先ず、ス
テップS10でプリデータカウンタをインクリメントし
て1進める。次いで、ステップS11にてデータポイン
タの値を次のデータのエリアを示すためにインクリメン
トする。そして、ステップS12にて、、データポイン
タの値が手ぶれ信号を格納するエリアから越えていない
かを調べる。同実施例の場合、上述したように、最新の
手ぶれ信号を含み合計31個のデータを記憶しているた
め、先頭アドレスから記憶領域が30個越えた場合に、
ステップS13に於いてデータポインタの値を先頭アド
レス(#V0)に再設定する。
【0109】続いて、ステップS14で、このルーチン
の処理を終るかどうかを調べる。終了のための信号は、
撮影者のスイッチ操作によったり、制御を開始してから
の経過時間等で定められている。終了の条件に当てはま
った場合は、このサブルーチンの処理を終了する。終了
の条件に合わない場合は、上記ステップS7へ戻る。こ
のサブルーチン終了の条件は、露光開始の指示信号を発
した場合と、撮影者の操作により処理を中断する場合等
が当てはまる。
【0110】上記ステップS9に於ける判断で、予測に
十分な過去のデータの蓄積があると判断された場合には
ステップS15に進み、先ず、現在のデータポインタの
値が意味する最新の手ぶれ信号の格納アドレスからデー
タを読出して、変数(X(0))に代入する。ここで、
まだ取込んだ最新のデータを保持しているならば、その
値を代入してもよい。
【0111】次に、ステップS16からステップS18
に於いて、10msec過去のデータを読出す。そのた
めに先ず、現在のデータポインタの値から10個以前の
データアドレスが、手ぶれ信号を格納しているRAM領
域の先頭アドレス(#V0)よりも大きいか調べる。
【0112】ここで、#V0より大きい場合には、その
ままステップS17で、間接アドレスによりデータポイ
ンタよりデータ10個分小さな値のアドレス情報を用い
て10msec過去のデータを読出し、変数(X
(1))に代入する。上記ステップS16で、先頭アド
レス(#V0)より、データポインタ−10の値が小さ
くなってしまった場合は、現在のデータポインタの値よ
り21個分大きなアドレスに10msec過去のデータ
が格納されている。したがって、ステップS18に進ん
で、その値を変数(X(1))に代入する。
【0113】次に、ステップS19からステップS21
に於いて、上記と同様の方法で、20msec過去のデ
ータを読出し、変数(X(2))に代入する。更に、ス
テップS22からステップS24にて、上記と同様の方
法で30msec過去のデータを読出し、変数(X
(3))に代入する。
【0114】このようにして求めた、現在と、過去10
msec、20msec、 30msecの4個の手
ぶれ信号と、上述したステップS4で設定した予測係数
とを用いて、ステップS25からステップS28に於い
て、予測手ぶれ信号(Y)を演算する。ここでは、乗算
演算部5aと手ぶれ信号予測部5bの動作を複合的にソ
フトウェアに展開してある。
【0115】先ず、ステップS25で、予測手ぶれ信号
の変数(Y)に、乗算(X(0)×A(0))の結果の
値を代入する。次いで、ステップS26からステップS
28に於いて、変数(Y)に乗算(X(1)×A
(1))の結果、乗算(X(2)×A(2))の結果、
乗算(X(3)×A(3))を次々に加算代入する。こ
の結果求められた変数(Y)が、予測される手ぶれ信号
の値である。
【0116】そして、ステップS29にて、この手ぶれ
予測信号がぶれが小さいことを意味しているのか否かを
判断する。そのための判断を行うための基準値として、
所定値(Th)と、予測手ぶれ信号(Y)の絶対値を比
較する。予測手ぶれ信号(Y)が所定値(Th)以下の
場合手ぶれは無いと判断し、ステップS30へ進む。一
方、予測手ぶれ信号(Y)が所定値より大きい場合には
ステップS11へ戻り、上述した動作を繰返す。
【0117】また、ステップS30では、露光命令出力
部13の露光命令信号を読む。そして、ステップS31
にて、露光命令信号が露光動作を指示しているか判断
し、指示していなければステップS11へ戻り、露光動
作を指示していればステップS32で露光部13へ露光
開始信号を指示出力する。その後、ステップS14へ進
む。次に、この発明の第2の実施例について説明する。
【0118】この実施例は、角速度センサで手ぶれを検
出して、その値に基いてアクチュエータを動かし、この
アクチュエータに連動して撮像部材のレンズの光軸に対
する位置を変更して、撮影される写真の手ぶれによる劣
化を防止する場合に適用したものである。図3に示され
たように、カメラに対して、x、y、zの3つの軸を設
定する。
【0119】同実施例は、光軸を移動させる手ぶれ補正
部9(図1(c))の機械的連結部のがたつきの影響を
なくし、且つアクチュエータの制御を簡略化するため
に、露光中にのみ手ぶれを直線に近似して、光軸を等速
直線的に移動させる手ぶれ防止装置の例である。
【0120】そのために、図1(c)に示されるよう
に、予測手ぶれ信号検出部1の信号を、露光時間設定部
3の出力に基く時間平均を取る手ぶれ信号平均演算部8
を介して手ぶれ信号記憶部2に記憶させる。そして、こ
の値に基いて、露光中に手ぶれを防止するため、光学系
の撮影レンズを通って撮像系に至る被写体像の光軸を、
ぶれを補正する方向に積極的に移動させるような、手ぶ
れ補正部9を駆動する方向や駆動する速度を露光開始以
前に決定するようになっている。
【0121】図6は、この第2の実施例の構成を示すブ
ロック図である。同図に於いて、角速度センサ16は、
カメラの画面の横方向の手ぶれを検出するために、y軸
回りの回転による角速度を検出するように、その感度軸
を合わせてある。また、角速度センサ17は、画面の縦
方向の手ぶれを検出するために、x軸回りの回転の角速
度を検出するように設置されている。上記角速度センサ
16、17は、それぞれ出力段にA/Dコンバータ(図
示せず)を有し、その出力はデジタル化されている。各
軸の手ぶれ信号は、2msec毎にサンプルされるもの
とする。
【0122】x方向手ぶれ信号平均演算部18、y方向
手ぶれ信号平均演算部19は、それぞれ露光時間設定部
3で設定された露光時間と同等の時間についての角速度
センサの信号の平均値をとるものとする。また、この演
算を行う最大長の露光時間を50msec、つまり1/
20秒とする。
【0123】そのため、各軸の手ぶれ信号平均演算部
は、それぞれ26個の手ぶれ信号を記憶するメモリを有
している。x、y方向とも、それぞれ最新の26個の手
ぶれ信号を記憶しており、露光時間に相当する時間のデ
ータについてx方向、y方向別に平均化演算を行う。つ
まり、合計52個のデータの記憶エリアが必要である。
【0124】同実施例では、x方向とy方向の両軸の手
ぶれについて、それぞれ最新の手ぶれ信号平均演算部か
らの手ぶれ信号を含め、8msec毎のずれた時間での
6個の平均手ぶれ信号から予測するものとする。すなわ
ち、各軸について、0msec過去のデータと、8ms
ec、16msec、24msec、32msec、4
0msecの、それぞれ過去のデータとを用いて予測さ
れる。
【0125】この場合、最新の現在の平均手ぶれ信号の
記憶エリアを含め、この手ぶれ信号記憶部2の記憶エリ
アの大きさは、1軸当たり21個必要なので、x、y軸
合わせて21×2個必要になる。また、40msecを
越える過去のデータは、新しいデータによって更新され
るようになっている。
【0126】また、手ぶれ予測係数設定部4では、現在
の最新の手ぶれ信号のための係数(A(0))と、それ
ぞれ8msec、16msec、24msec、32m
sec、40msec過去のデータに乗ずるための係数
A(1)、A(2)、A(3)、A(4)、A(5)
が、露光時間設定部3と手ぶれ信号遅延情報記憶部6の
出力信号に基いて設定される。
【0127】この手ぶれ信号遅延情報記憶部6には、露
光時間以外で予測に必要な時間、センサの遅れ、アクチ
ュエータの遅れ、演算に要する時間等の予測時間の情報
が記憶されている。
【0128】上記乗算演算部5aでは、現在の最新の手
ぶれ信号を、xとy方向それぞれXx(0)、Xy
(0)と、手ぶれ信号記憶部2に記憶されている過去の
手ぶれ信号の内の8msec、16msec、24ms
ec、32msec、40msecの過去のデータにつ
いて、それぞれXx(1)、Xy(1)、Xx(2)、
Xy(2)、Xx(3)、Xy(3)、Xx(4)、X
y(4)、Xx(5)、Xy(5)として、x方向及び
y方向の手ぶれ信号予測演算部5b1及び5b2によっ
て、x、y方向の予測手ぶれ信号(Yx、Yy)を、数
33及び数34の関係式により求める。
【0129】
【数33】
【0130】
【数34】
【0131】また、x方向手ぶれ補正部20及びy方向
手ぶれ補正部21は、x方向手ぶれ信号予測演算部5b
1及びy方向手ぶれ信号予測演算部5b2で求められた
予測手ぶれ信号(Yx、Yy)に基いて、露光命令出力
部13の露光開始命令に従って、予測された手ぶれ信号
でアクチュエータを速度駆動制御し、手ぶれを打消すも
のである。
【0132】露光命令出力部13は、セカンドレリーズ
スイッチの操作を検出して、焦点調節等の露光のために
準備を行い、その準備が完了した時点で露光開始命令を
出力する。この露光開始命令に従って、x方向及びy方
向手ぶれ補正部20及び21と、シャッタの駆動を行う
露光部14が作動するようになっている。
【0133】図7は、x方向及びy方向手ぶれ補正部2
0及び21の構成例を示したものである。同実施例で
は、フィルム等の撮像手段の光軸中心位置を、画面のx
方向、y方向に平行移動させる機構を有している。その
ため、画面枠22は、x方向のみに移動を許すx方向ガ
イド23上に設けられたもので、y方向のみに移動を許
すy方向ガイド24上に設置されている。
【0134】また、画面枠22には、x方向、y方向へ
の駆動をするための圧電アクチュエータユニット25、
26が、コロでできたスライド部材27、28を介して
取付けられている。圧電アクチュエータユニット25、
26は、積層型圧電体と変位拡大機構と駆動回路から構
成されており、指示された速度で変形を起こし、画面枠
22を駆動する。尚、この画面枠22は、各圧電アクチ
ュエータユニットにばねで付勢されている。
【0135】次に、上述した、手ぶれ信号記憶部2、手
ぶれ予測係数設定部4、乗算演算部5a、手ぶれ信号予
測演算部5b1及び5b2、x方向及びy方向手ぶれ信
号平均演算部18及び19を、マイクロコンピュータを
中心に構成した場合のプログラムの流れについて、図8
及び図9のフローチャートを参照して説明する。図8及
び図9に於いて、カメラのファーストレリーズスイッチ
の操作後、このサブルーチンが実行されるものとする。
【0136】この演算のサブルーチンがコールされたと
して、先ず、ステップS41で露光時間設定部3から露
光時間(S1)を読出す。次いで、ステップS42で手
ぶれ信号遅延情報記憶部6から手ぶれ信号遅延情報(S
2)を読出す。そして、ステップS43にて、読出した
露光時間(S1)と手ぶれ信号遅延時間(S2)とか
ら、予測する未来までの予測時間(S)を演算設定す
る。単位をmsecとすると、上記数32の関係式が成
立する。尚、同実施例では、予測時間の上限を50ms
ecとする。
【0137】次に、ステップS44で、手ぶれ信号を予
測するために用いる6種の予測係数(A(0)、A
(1)、A(2)、A(3)、A(4)、A(5))を
設定する。そのため、表2に示されるように、テーブル
状にデータを記憶しておき、予測時間(S)に応じた値
を読出す。テーブルに記憶されている係数は、予め、予
測時間に応じて使用している手ぶれ信号検出部の信号か
ら、適切な直線的な防振駆動のための速度を予測できる
ように最適化してある値である。
【0138】次いで、ステップS45にて、センサから
の手ぶれ信号を平均化するため、手ぶれ信号を記憶して
おくRAM領域の先頭アドレス(#VM0)をデータポ
インタ1に代入する。このRAM領域は、52個のデー
タの格納が可能である。そして、ステップS46、ステ
ップS47にて、平均化するための加算データ変数(S
x、Sy)をクリアする。更に、ステップS48では、
平均化するためのデータの個数を表わす変数(Nm)
に、数35の関係式の如くして、データをセットする。
【0139】
【数35】 これはデータのサンプルが2msecに1回であること
と、時間の最初と最後にもデータがあるためである。
【0140】次に、ステップS49に進んで、平均化し
た手ぶれ信号をRAMに書込む際に使用するためのデー
タポインタ2に、手ぶれ信号を格納するための連続的な
RAM領域の先頭アドレス(#V0)を代入する。これ
は、最新の手ぶれ信号を含めx、y方向で26個ずつの
格納がなされる領域の先頭アドレスである。
【0141】ステップS50では、予測を行うために必
要な手ぶれ信号が、手ぶれ信号記憶部2(上記RAM領
域)に記憶されたことを検出するためのカウンタとして
のプリデータカウンタをクリアする。このカウンタは、
最初に予測に必要な21×2個ずつ平均化されたデータ
が格納されるまで、カウントアップを行う。つまり、平
均化の作業を含めると、(Nm+21)回の角速度のサ
ンプルをカウントする。
【0142】次に、ステップS51にて、手ぶれ信号と
して角速度センサ16、17を読込む。そして、ステッ
プS52で、平均化演算用のデータの加算値変数(S
x、Sy)に、数36の関係式による加算を行う。
【0143】
【数36】
【0144】ここで、ステップS53でプリデータカウ
ンタの値を調べ、平均化演算を行うために十分な手ぶれ
センサのデータの個数を既に記憶しているか否かを調べ
る。まだ十分なデータが記憶されていない場合には後述
するステップS63へ、必要なデータがそろっていれば
ステップS54に進んで、センサの信号を平均化するた
めの演算を行う。
【0145】ステップS54からステップS59では、
露光時間相当以前のデータを除去するため、先ず、(デ
ータポインタ1−2×Nm)が、#Vm0より小さいか
否かを調べる。ここで、小さくなる場合に読出すデータ
のアドレスを補正して、前回の加算値に加わっていた一
番古いデータを、すなわち(S1+2)msec過去の
データを加算値から引く。すると、数37の関係式が成
立する。
【0146】
【数37】 また、ステップS60及びステップS61では、数38
の関係式で表される平均値を求める。
【0147】
【数38】
【0148】次に、ステップS62にて、一般的な間接
アドレッシングの手法を用いて、上記データポインタ2
の示すRAMのエリアに、この平均化された手ぶれ信号
を記憶する。そして、ステップS63に於いて、プリデ
ータカウンタの値を調べ、予測するために十分なデータ
の個数を既に手ぶれ信号記憶部2に記憶しているか否か
を調べる。ここで、まだ十分なデータが記憶されていな
い場合にはステップS64へ進み、必要なデータがそろ
っている場合には後述するステップS72へ進む。
【0149】ステップS64へ進んだ場合は、先ずこの
ステップS64にて、プリデータカウンタをインクリメ
ントして1進める。次いで、ステップS65及びステッ
プS66で、データポインタ1、2の値を、次のデータ
のエリアを示すために2個ずつインクリメントする。
【0150】そして、ステップS67では、データポイ
ンタ1の値が平均化演算の手ぶれ信号を格納するエリア
から越えていないかを調べる。同実施例の場合、上述し
たように、最新の手ぶれ信号を含んで合計52個のデー
タを記憶可能にしている。このため、先頭アドレスから
記憶領域が51個を越えた場合に、ステップS68に進
んでデータポインタの値を先頭アドレス(#VM0)に
再設定する。
【0151】ステップS69では、データポインタ1の
値が手ぶれ信号を格納するエリアから越えていないかを
調べる。ここでは、上述したように、最新の手ぶれ信号
を含み合計42個のデータを記憶しているため、先頭ア
ドレスから記憶領域が41個を越えた場合に、ステップ
S70に進んでデータポインタの値を先頭アドレス(#
V0)に再設定する。
【0152】続いて、ステップS7にて、このルーチン
の処理を終了するかどうかを調べる。終了のための信号
は、撮影者のスイッチ操作による。終了の条件に当ては
まった場合は、このサブルーチンの処理を終了する。一
方、終了の条件に合わない場合は、上記ステップS51
へ戻る。終了の条件は、露光開始の命令が発生された場
合と、撮影者の操作により処理を中断する場合等が当て
はまる。
【0153】上記ステップS63に於いて、予測に十分
な過去のデータの蓄積があると判断された場合には、ス
テップS72からステップS76で、上述した第1の実
施例で示したのと同様な手法を用いて、また、x、yの
2軸のデータが記憶されていることに注意して、8ms
ec、16msec、24msec、32msec、4
0msec過去のデータ(Xx(1)、Xy(1)、X
x(2)、Xy(2)、Xx(3)、Xy(3)、Xx
(4)、Xy(4)、Xx(5)、Xy(5))を読出
す。
【0154】このようにして求めた、現在と、過去の平
均化された手ぶれ信号と、ステップS44で設定した予
測係数とを用いて、ステップS177からステップS8
8で、予測手ぶれ信号(Yx、Yy)を演算する。ここ
では、乗算演算部5aとx方向、y方向手ぶれ信号予測
演算部5b1、5b2の動作を複合的にソフトウェアに
展開してある。
【0155】次いで、ステップS89で駆動用の予測手
ぶれ信号Yxをx方向手ぶれ補正部20へ、そしてステ
ップS90で予測手ぶれ信号Yyをy方向手ぶれ補正部
21へ出力した後、ステップS65へ戻り、上記の動作
を繰返す。
【0156】ところで、交換レンズやズームレンズのよ
うに焦点距離が変更され、角速度と像のぶれの関係が変
化する場合、焦点距離に応じてこの予測の係数を設定で
きるように焦点距離検出手段を含めて構成しておくこと
も可能である。同一の予測の係数に焦点距離に応じた補
正を行うことで達成できる。
【0157】また、被写体距離で変化する場合でも、同
様に、被写体距離を検出して距離を考慮しての係数の設
定を行うか、距離に応じて係数を補正することで精度の
向上が図ることができる。
【0158】尚、上述した例では、手ぶれ信号検出部1
に被写体輝度検出部や角速度センサを使用した例を示し
たが、これは、CCD等の撮像装置を用いた手ぶれ検出
であっても、無論、原理的にその方法、効果に差異があ
るものではない。
【0159】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、撮像系
への露光時間の長さによって積和演算による予測に用い
る係数を切換えて予測する時間の長さを変更すること
で、露光時間が異なる場合であっても、露光の中央時点
でのぶれの大きさや速度を予測することが可能になる。
そのため、露光の中央時点でのぶれを小さくするタイミ
ングで露光を開始する場合には、露光時間に合わせた正
確な露光開始の時点の決定が可能になる。また、露光中
に等速度で一方向にぶれ補正機構を駆動して撮像系のぶ
れを低減する場合であっても、露光の中央時点でのぶれ
速度を露光時間に応じて、露光開始前に求めることが可
能になり、そのぶれを打ち消す方向に補正機構を駆動す
る事で簡単に効果の高いぶれ補正システムを構築するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の撮影装置の手ぶれ防止装置の基本的
な構成例を示すブロック図である。
【図2】この発明の第1の実施例に従った撮影装置の手
ぶれ防止装置の基本構成を示すブロック図である。
【図3】カメラに対するx軸、y軸及びz軸の関係を示
した図である。
【図4】図2の手ぶれ信号検出部1の詳細な構成を示し
た図である。
【図5】第1の実施例の動作を説明するフローチャート
である。
【図6】この発明の第2の実施例の構成を示すブロック
図である。
【図7】x方向及びy方向手ぶれ補正部20及び21の
構成例を示した図である。
【図8】第2の実施例の動作を説明するフローチャート
である。
【図9】第2の実施例の動作を説明するフローチャート
である。
【符号の説明】
1…手ぶれ信号検出部、2…手ぶれ信号記憶部、3…露
光時間設定部、4…手ぶれ予測係数設定部、5…演算
部、5a…乗算演算部、5b…手ぶれ信号予測演算部、
5b1…x方向手ぶれ信号予測演算部、5b2…y方向
手ぶれ信号予測演算部、6…手ぶれ信号遅延情報記憶
部、7…露光許可制御部、8…手ぶれ信号平均演算部、
9…手ぶれ補正部、10…被写体輝度検出部、11…被
写体輝度微分演算部、12…A/Dコンバータ、13…
露光命令出力部、14…露光部、15…露光開始信号発
生部、16、17…角速度センサ、18…x方向手ぶれ
信号平均演算部、19…y方向手ぶれ信号平均演算部、
20…x方向手ぶれ補正部、21…y方向手ぶれ補正
部。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体の画像を記録する撮影装置に於け
    る手ぶれ防止装置に於いて、 手ぶれ振動を検出する手ぶれ信号検出手段と、 この手ぶれ信号検出手段からの出力を少なくとも1個以
    上記憶する手ぶれ信号記憶手段と、 露光時間の長さを自動若しくは手動にて設定する露光時
    間設定手段と、 撮影時の手ぶれ信号を予測するための少なくとも2種以
    上の予測係数を上記露光時間設定手段の出力に基いて設
    定する手ぶれ予測係数設定手段と、 上記手ぶれ信号検出手段出力及び/若しくは上記手ぶれ
    信号記憶手段出力と上記手ぶれ予測係数設定手段からの
    出力とを乗算及び加算し、予測手ぶれ信号を演算する演
    算手段とを具備することを特徴とする撮影装置の手ぶれ
    防止装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に於いて、更に上記演算手段出
    力に基き手ぶれを補正する補正手段と、上記手ぶれ信号
    検出手段の検出の遅延時間と上記手ぶれ補正手段の動作
    の遅延時間との少なくとも一方の情報を記憶する遅延情
    報記憶手段とを有し、上記手ぶれ予測計数設定手段は上
    記露光時間設定手段の出力信号と上記遅延情報記憶手段
    の出力信号とに基いて、予測係数を設定するようにした
    ことを特徴とする撮影装置の手ぶれ防止装置。
  3. 【請求項3】 請求項1若しくは2に於いて、更に露光
    時間設定手段の出力に基いた手ぶれ信号の平均化演算を
    行う手ぶれ信号平均演算手段を有し、この手ぶれ信号平
    均演算手段の出力を上記手ぶれ信号記憶手段に記憶させ
    ることにより、露光開始以前に手ぶれ防止手段の駆動方
    向と速度との少なくとも一方を決定するようにしたこと
    を特徴とする撮影装置の手ぶれ防止装置。
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