JPH0651384A - カメラのぶれ防止装置 - Google Patents
カメラのぶれ防止装置Info
- Publication number
- JPH0651384A JPH0651384A JP2400926A JP40092690A JPH0651384A JP H0651384 A JPH0651384 A JP H0651384A JP 2400926 A JP2400926 A JP 2400926A JP 40092690 A JP40092690 A JP 40092690A JP H0651384 A JPH0651384 A JP H0651384A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- image
- moving speed
- camera
- subject
- movement
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Exposure Control For Cameras (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は被写体や撮影装置の移動等により発
生する画像のぶれを補正するために被写体の移動速度に
応じて露光時間を決定することを特徴とする。 【構成】被写体像の移動速度がメカぶれ検出部25で検出
された画像のぶれの出力に基いて検出される。そして、
被写体像移動速度に基いて画像ぶれを防止するに必要な
補正駆動量をCPU15にて演算する。一方、上記補正駆
動量の駆動限界値と、測光回路10から出力される被写体
の輝度の測光値が、上記補正駆動量と共にCPU15にて
演算され、補正駆動量、駆動限界値及び測光値に基いた
露出時間が算出される。これにより、被写体の移動速度
が速くてもぶれを補正することができる。
生する画像のぶれを補正するために被写体の移動速度に
応じて露光時間を決定することを特徴とする。 【構成】被写体像の移動速度がメカぶれ検出部25で検出
された画像のぶれの出力に基いて検出される。そして、
被写体像移動速度に基いて画像ぶれを防止するに必要な
補正駆動量をCPU15にて演算する。一方、上記補正駆
動量の駆動限界値と、測光回路10から出力される被写体
の輝度の測光値が、上記補正駆動量と共にCPU15にて
演算され、補正駆動量、駆動限界値及び測光値に基いた
露出時間が算出される。これにより、被写体の移動速度
が速くてもぶれを補正することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はカメラ、ビデオ等の画
像情報の撮影装置に於いて、被写体や撮影装置の移動等
により発生する画像のぶれを補正するカメラのぶれ防止
装置に関する。
像情報の撮影装置に於いて、被写体や撮影装置の移動等
により発生する画像のぶれを補正するカメラのぶれ防止
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、撮影装置に於けるぶれ補正装
置としては、例えば特公平1−53957号のように、
角速度センサを用いて、カメラを支持している撮影者の
手のぶれ(手ぶれ)による撮影装置の回転に関する情報
を検出し、その情報に基いてレンズ鏡筒全体或いは一部
の光学系、或いは撮像部を移動させてぶれを補正するも
のがある。また、光電変換素子から成る撮像手段からの
出力から、画像のぶれを検出し、それに応じて画像情報
の電荷の転送タイミングを制御することで画像のぶれを
補正するものがある。
置としては、例えば特公平1−53957号のように、
角速度センサを用いて、カメラを支持している撮影者の
手のぶれ(手ぶれ)による撮影装置の回転に関する情報
を検出し、その情報に基いてレンズ鏡筒全体或いは一部
の光学系、或いは撮像部を移動させてぶれを補正するも
のがある。また、光電変換素子から成る撮像手段からの
出力から、画像のぶれを検出し、それに応じて画像情報
の電荷の転送タイミングを制御することで画像のぶれを
補正するものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、被写体の
移動速度を求めてぶれ補正を行うカメラの場合、主に露
光中のぶれを補正すべくぶれ補正系を駆動している。し
かしながら、その駆動範囲は限られているので、ぶれ量
と露光時間によっては、そのぶれを全て補正することが
できないという問題点を有していた。
移動速度を求めてぶれ補正を行うカメラの場合、主に露
光中のぶれを補正すべくぶれ補正系を駆動している。し
かしながら、その駆動範囲は限られているので、ぶれ量
と露光時間によっては、そのぶれを全て補正することが
できないという問題点を有していた。
【0004】この発明は上記のような点に鑑みて成され
たもので、被写体の像面上の移動速度を検出して、露光
中にその被写体像がぶれるのを防止するようにぶれ補正
系を駆動するカメラに於いて、その被写体の移動速度が
速くてもぶれを補正することができるカメラのぶれ防止
装置を提供することを目的とする。
たもので、被写体の像面上の移動速度を検出して、露光
中にその被写体像がぶれるのを防止するようにぶれ補正
系を駆動するカメラに於いて、その被写体の移動速度が
速くてもぶれを補正することができるカメラのぶれ防止
装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明による
カメラのぶれ防止装置は、図1に示されるように、画像
のぶれを検出する画像ぶれ検出手段1と、この画像ぶれ
検出手段1の出力に基いて被写体像の移動速度を検出す
る被写体像移動速度検出手段2と、上記被写体像移動速
度に基いて画像ぶれを防止するに必要な補正駆動量を演
算する補正駆動量演算手段3と、上記補正駆動量の駆動
限界値を出力する駆動量限界値出力手段4と、被写体の
輝度を測光し、測光値を出力する測光手段5と、上記補
正駆動量、上記駆動限界値及び測光値に基いて露出時間
を演算する露出時間演算手段6とを有することにより、
被写体の移動速度が速くてもぶれを補正することができ
る。
カメラのぶれ防止装置は、図1に示されるように、画像
のぶれを検出する画像ぶれ検出手段1と、この画像ぶれ
検出手段1の出力に基いて被写体像の移動速度を検出す
る被写体像移動速度検出手段2と、上記被写体像移動速
度に基いて画像ぶれを防止するに必要な補正駆動量を演
算する補正駆動量演算手段3と、上記補正駆動量の駆動
限界値を出力する駆動量限界値出力手段4と、被写体の
輝度を測光し、測光値を出力する測光手段5と、上記補
正駆動量、上記駆動限界値及び測光値に基いて露出時間
を演算する露出時間演算手段6とを有することにより、
被写体の移動速度が速くてもぶれを補正することができ
る。
【0006】
【作用】この発明によるカメラのぶれ防止装置に於い
て、画像ぶれ検出手段1で検出された画像のぶれの出力
に基いて、被写体像移動速度検出手段2が被写体像の移
動速度を検出すると、補正駆動量演算手段3が上記被写
体像移動速度に基いて画像ぶれを防止するに必要な補正
駆動量を演算する。一方、駆動量限界値出力手段4から
出力された上記補正駆動量の駆動限界値と、測光手段5
から出力される被写体の輝度の測光値が、上記補正駆動
量と共に露出時間演算手段6にて演算され、補正駆動
量、駆動限界値及び測光値に基いた露出時間が算出され
る。これにより、被写体の移動速度が速くてもぶれを補
正することができる。
て、画像ぶれ検出手段1で検出された画像のぶれの出力
に基いて、被写体像移動速度検出手段2が被写体像の移
動速度を検出すると、補正駆動量演算手段3が上記被写
体像移動速度に基いて画像ぶれを防止するに必要な補正
駆動量を演算する。一方、駆動量限界値出力手段4から
出力された上記補正駆動量の駆動限界値と、測光手段5
から出力される被写体の輝度の測光値が、上記補正駆動
量と共に露出時間演算手段6にて演算され、補正駆動
量、駆動限界値及び測光値に基いた露出時間が算出され
る。これにより、被写体の移動速度が速くてもぶれを補
正することができる。
【0007】
【実施例】以下図面を参照して、この発明の実施例を説
明する。
明する。
【0008】図2は、この発明によるカメラのぶれ防止
装置が適用されたカメラの構成を概略的に示したブロッ
ク構成図である。同図に於いて、このカメラは、測光回
路10、撮影レンズ11、焦点検出光学系12、エリアイメー
ジセンサ13、インターフェース回路14、CPU(中央処
理装置)15、ROM(リード・オンリ・メモリ)16、レ
ンズROM17、レンズ駆動回路18、レンズ駆動用モータ
18a、倍率情報出力部19、スリット20、フォトインタラ
プタを構成する発光ダイオード 21a、フォトダイオード
21b、表示装置22、モード設定部23、防振装置24、メカ
ぶれ検出部25及びファーストレリーズスイッチSW1、
セカンドレリーズスイッチSW2等で構成されている。
装置が適用されたカメラの構成を概略的に示したブロッ
ク構成図である。同図に於いて、このカメラは、測光回
路10、撮影レンズ11、焦点検出光学系12、エリアイメー
ジセンサ13、インターフェース回路14、CPU(中央処
理装置)15、ROM(リード・オンリ・メモリ)16、レ
ンズROM17、レンズ駆動回路18、レンズ駆動用モータ
18a、倍率情報出力部19、スリット20、フォトインタラ
プタを構成する発光ダイオード 21a、フォトダイオード
21b、表示装置22、モード設定部23、防振装置24、メカ
ぶれ検出部25及びファーストレリーズスイッチSW1、
セカンドレリーズスイッチSW2等で構成されている。
【0009】上記測光回路10は、被写体輝度を測定し、
その輝度信号とカメラに装填されたフィルムの感度情報
とから、撮影時の露出時間や絞り値等の露出量情報を演
算出力するものである。
その輝度信号とカメラに装填されたフィルムの感度情報
とから、撮影時の露出時間や絞り値等の露出量情報を演
算出力するものである。
【0010】上記焦点検出光学系12は、撮影レンズ11を
介して図示されない被写体からの光束(画像情報)が入
射され、上記撮影レンズ11で取込まれた被写体の像を結
像するべく焦点を検出するものである。上記エリアイメ
ージセンサ13は、結像される被写体の像を電気信号(映
像信号)に光電変換するもので、上記インターフェース
回路14により駆動される。また、インターフェース回路
14は、エリアイメージセンサ13からの電気信号(アナロ
グ信号)をデジタル信号に変換してCPU15に出力す
る。
介して図示されない被写体からの光束(画像情報)が入
射され、上記撮影レンズ11で取込まれた被写体の像を結
像するべく焦点を検出するものである。上記エリアイメ
ージセンサ13は、結像される被写体の像を電気信号(映
像信号)に光電変換するもので、上記インターフェース
回路14により駆動される。また、インターフェース回路
14は、エリアイメージセンサ13からの電気信号(アナロ
グ信号)をデジタル信号に変換してCPU15に出力す
る。
【0011】上記CPU15は、このカメラ全体の動作制
御を司るもので、例えばエリアイメージセンサ13の出力
に基いて被写体距離を演算したり、上記表示装置22に於
ける合焦、非合焦やその他の状態等の表示の制御、また
防振装置24の制御等を行うようになっている。尚、この
防振装置24には、例えば特願平2−257909号に記
されている防振装置を使用すればよい。
御を司るもので、例えばエリアイメージセンサ13の出力
に基いて被写体距離を演算したり、上記表示装置22に於
ける合焦、非合焦やその他の状態等の表示の制御、また
防振装置24の制御等を行うようになっている。尚、この
防振装置24には、例えば特願平2−257909号に記
されている防振装置を使用すればよい。
【0012】更に、ROM16は焦点検出を行う複数の領
域に於ける合焦点のずれ量(2像間隔)を記憶する。上
記レンズROM17は、レンズ鏡筒内に設けられてレンズ
のFナンバや像のずれ量から、デフォーカス量や焦点調
節光学系の駆動量に変換するための変換係数等、焦点検
出、焦点調節に必要な各種のデータを記憶するものであ
る。
域に於ける合焦点のずれ量(2像間隔)を記憶する。上
記レンズROM17は、レンズ鏡筒内に設けられてレンズ
のFナンバや像のずれ量から、デフォーカス量や焦点調
節光学系の駆動量に変換するための変換係数等、焦点検
出、焦点調節に必要な各種のデータを記憶するものであ
る。
【0013】上記レンズ駆動回路18は、CPU15の制御
に基いてレンズ駆動用モータ 18aを駆動することによ
り、上記撮影レンズ11の焦点調節光学系の位置を移動さ
せるものである。
に基いてレンズ駆動用モータ 18aを駆動することによ
り、上記撮影レンズ11の焦点調節光学系の位置を移動さ
せるものである。
【0014】通常、被写体距離を検出し、その距離情報
に基いて撮影レンズ11を駆動するAF(オートフォーカ
ス)動作に於いては、撮影レンズ11の駆動量をCPU15
にフィードバックする必要がある。この場合、撮影レン
ズ11が実際に移動されたその移動量を駆動用モータ 18a
の回転数で代用するのが一般的となっている。このた
め、ここでは上記スリット20を、フォトインタラプタで
カウントすることにより求めるようにしている。すなわ
ち、レンズ駆動回路18が動作して、駆動用モータ 18aが
回転されると、レンズ鏡筒の回転部材に等間隔に設けら
れたスリット20が回転される。すると、このスリット20
が、対向配置された発光ダイオード 21aとフォトダイオ
ード 21bとの間を通過することにより、その回転数がC
PU15によってカウントされる。その後、カウント数が
所定値に達したところで、駆動用モータ19の回転を停止
するように制御される。尚、ファーストレリーズスイッ
チSW1及びセカンドレリーズスイッチSW2はAF動
作のためのスイッチである。
に基いて撮影レンズ11を駆動するAF(オートフォーカ
ス)動作に於いては、撮影レンズ11の駆動量をCPU15
にフィードバックする必要がある。この場合、撮影レン
ズ11が実際に移動されたその移動量を駆動用モータ 18a
の回転数で代用するのが一般的となっている。このた
め、ここでは上記スリット20を、フォトインタラプタで
カウントすることにより求めるようにしている。すなわ
ち、レンズ駆動回路18が動作して、駆動用モータ 18aが
回転されると、レンズ鏡筒の回転部材に等間隔に設けら
れたスリット20が回転される。すると、このスリット20
が、対向配置された発光ダイオード 21aとフォトダイオ
ード 21bとの間を通過することにより、その回転数がC
PU15によってカウントされる。その後、カウント数が
所定値に達したところで、駆動用モータ19の回転を停止
するように制御される。尚、ファーストレリーズスイッ
チSW1及びセカンドレリーズスイッチSW2はAF動
作のためのスイッチである。
【0015】また、倍率情報出力部19は、撮影倍率βを
求めるために必要なレンズの焦点距離や、絶対距離値を
出力するものである。そして、モード設定部23は、撮影
者によって設定されるカメラのモードや、後述する流れ
量の情報等を出力するものである。
求めるために必要なレンズの焦点距離や、絶対距離値を
出力するものである。そして、モード設定部23は、撮影
者によって設定されるカメラのモードや、後述する流れ
量の情報等を出力するものである。
【0016】更に、メカぶれ検出部25は、カメラの本体
に取付けられた角速度センサや加速度センサ等の機械的
なぶれ(メカぶれ)用の振動センサを有している。これ
らのセンサの出力とレンズの焦点距離、被写体距離か
ら、このメカぶれによって生じる被写体の撮影画面上で
の移動速度Vcx,Vcyをリアルタイムで検出する。
に取付けられた角速度センサや加速度センサ等の機械的
なぶれ(メカぶれ)用の振動センサを有している。これ
らのセンサの出力とレンズの焦点距離、被写体距離か
ら、このメカぶれによって生じる被写体の撮影画面上で
の移動速度Vcx,Vcyをリアルタイムで検出する。
【0017】尚、映像信号からの像の移動速度Vx ,V
y を求める方法や、メカぶれ検出部に於けるVcx,Vcy
を求める方法は、例えば特願平2−257909号に詳
述されているので、ここでは説明を省略する。
y を求める方法や、メカぶれ検出部に於けるVcx,Vcy
を求める方法は、例えば特願平2−257909号に詳
述されているので、ここでは説明を省略する。
【0018】図3及び図4は、上記防振装置24が適用さ
れた一眼レフレックスカメラを概略的に示した断面図及
び概略的斜視図である。図3及び図4に於いて、上記一
眼レフレックスカメラは、カメラの本体26と、撮影レン
ズ27から成っている。この撮影レンズ27は、撮影光学系
28と、軸29を中心に回転可能に構成されたyz平面内の
振動を補正するための第1の補正光学素子30と、この第
1の補正光学素子30を駆動させるためのディスク型超音
波モータ31と、第1の補正光学素子30の回転状態を検出
するためのエンコーダ32と、軸33を中心に回転可能に構
成されたxz平面内の振動を補正するための第2の補正
光学素子34と、この第2の補正光学素子34を駆動させる
ためのディスク型超音波モータ35と、第2の補正光学素
子35の回転状態を検出するためのエンコーダ36とを有し
ている。また、撮影レンズ27は、上記ディスク型超音波
モータ31及び35の駆動を行うための電気回路部37と、カ
メラ本体26と撮影レンズ27との信号のやり取りを行うた
めの撮影レンズ側接点38をも備えている。
れた一眼レフレックスカメラを概略的に示した断面図及
び概略的斜視図である。図3及び図4に於いて、上記一
眼レフレックスカメラは、カメラの本体26と、撮影レン
ズ27から成っている。この撮影レンズ27は、撮影光学系
28と、軸29を中心に回転可能に構成されたyz平面内の
振動を補正するための第1の補正光学素子30と、この第
1の補正光学素子30を駆動させるためのディスク型超音
波モータ31と、第1の補正光学素子30の回転状態を検出
するためのエンコーダ32と、軸33を中心に回転可能に構
成されたxz平面内の振動を補正するための第2の補正
光学素子34と、この第2の補正光学素子34を駆動させる
ためのディスク型超音波モータ35と、第2の補正光学素
子35の回転状態を検出するためのエンコーダ36とを有し
ている。また、撮影レンズ27は、上記ディスク型超音波
モータ31及び35の駆動を行うための電気回路部37と、カ
メラ本体26と撮影レンズ27との信号のやり取りを行うた
めの撮影レンズ側接点38をも備えている。
【0019】尚、エンコーダ32は、第1の補正光学素子
30の回転に応じて回転するドラム321 と、このドラム32
1 の回転状態を検出するための磁気センサ(磁気ヘッド
等、以下MRセンサと略称する)322 と、ドラム321 の
回転の終端を検出するための図示されない光学センサ
(フォトリフレクタ等、以下PRセンサと省略する)に
より構成されている。同様に、エンコーダ36は、第2の
補正光学素子34の回転に応じて回転するドラム341 と、
このドラム341 の回転状態を検出するためのMRセンサ
342 と、ドラム341 の回転の終端を検出するための図示
されないPRセンサにより構成されている。
30の回転に応じて回転するドラム321 と、このドラム32
1 の回転状態を検出するための磁気センサ(磁気ヘッド
等、以下MRセンサと略称する)322 と、ドラム321 の
回転の終端を検出するための図示されない光学センサ
(フォトリフレクタ等、以下PRセンサと省略する)に
より構成されている。同様に、エンコーダ36は、第2の
補正光学素子34の回転に応じて回転するドラム341 と、
このドラム341 の回転状態を検出するためのMRセンサ
342 と、ドラム341 の回転の終端を検出するための図示
されないPRセンサにより構成されている。
【0020】一方、カメラ本体26は、クイックリターン
ミラー39と、焦点検出光学系及びファインダ光学系40
と、接眼レンズ41と、信号処理やカメラのぶれ量の演算
等を行うための電気回路部42と、このカメラ本体26と撮
影レンズ27との信号のやり取りを行うためのカメラ本体
側接点43により構成されている。また、上記カメラ本体
26には、カメラのメカ的なぶれ量を検出するために、y
軸角速度検出部441 とx軸角速度検出部442 から成る角
速度検出部44が搭載されている。
ミラー39と、焦点検出光学系及びファインダ光学系40
と、接眼レンズ41と、信号処理やカメラのぶれ量の演算
等を行うための電気回路部42と、このカメラ本体26と撮
影レンズ27との信号のやり取りを行うためのカメラ本体
側接点43により構成されている。また、上記カメラ本体
26には、カメラのメカ的なぶれ量を検出するために、y
軸角速度検出部441 とx軸角速度検出部442 から成る角
速度検出部44が搭載されている。
【0021】上記y軸角速度検出部441 は、カメラのy
軸回りの回転のぶれの角速度を検出するものである。こ
のy軸回りの回転によるぶれは、フィルム上でx軸方向
の像ぶれを発生させる要因となる。また、x軸角速度検
出部442 は、同様にカメラのx軸回りの回転のぶれの角
速度を発生するものである。このx軸回りの回転による
ぶれは、フィルム上でy軸方向の像ぶれを発生させる要
因となる。これらのy軸及びx軸角速度検出部441 及び
442 が検出したカメラぶれ情報は、カメラ本体26の電気
回路部42内のCPU15に転送される。
軸回りの回転のぶれの角速度を検出するものである。こ
のy軸回りの回転によるぶれは、フィルム上でx軸方向
の像ぶれを発生させる要因となる。また、x軸角速度検
出部442 は、同様にカメラのx軸回りの回転のぶれの角
速度を発生するものである。このx軸回りの回転による
ぶれは、フィルム上でy軸方向の像ぶれを発生させる要
因となる。これらのy軸及びx軸角速度検出部441 及び
442 が検出したカメラぶれ情報は、カメラ本体26の電気
回路部42内のCPU15に転送される。
【0022】更に、この防振装置24の電気回路系につい
て、図5図を参照して説明する。尚、図5に於いて、図
3及び図4と同一の部分には同じ符号を付して、その説
明は省略するものとする。
て、図5図を参照して説明する。尚、図5に於いて、図
3及び図4と同一の部分には同じ符号を付して、その説
明は省略するものとする。
【0023】図5に於いて、CPU15には撮影レンズ27
に関する情報を記憶するレンズROM17と、ディスク型
超音波モータ31及び35をそれぞれ駆動させるための駆動
制御部45及び46と、エンコーダ32及び36と、各種プログ
ラムを記憶する記憶部47が結合されている。また、CP
U15には、図4に示された軸方向のうち、x軸方向及び
y軸方向に関して上記y軸及びx軸角速度検出部251 及
び252 で検出されたカメラぶれ情報と、像移動情報が供
給されるようになっている。
に関する情報を記憶するレンズROM17と、ディスク型
超音波モータ31及び35をそれぞれ駆動させるための駆動
制御部45及び46と、エンコーダ32及び36と、各種プログ
ラムを記憶する記憶部47が結合されている。また、CP
U15には、図4に示された軸方向のうち、x軸方向及び
y軸方向に関して上記y軸及びx軸角速度検出部251 及
び252 で検出されたカメラぶれ情報と、像移動情報が供
給されるようになっている。
【0024】CPU15は、こうして供給された像移動信
号とレンズROM17及び記憶部47に格納された各種の定
数やプログラムに基いて、像移動を打消すために必要な
第1及び第2の補正光学素子30及び34の角速度を算出
し、この算出した角速度を駆動制御部45及び46に送出す
る。これら駆動制御部45及び46は、取込んだ角速度に基
いてディスク型超音波モータ31及び35を駆動させ、像ぶ
れの補正を行う。
号とレンズROM17及び記憶部47に格納された各種の定
数やプログラムに基いて、像移動を打消すために必要な
第1及び第2の補正光学素子30及び34の角速度を算出
し、この算出した角速度を駆動制御部45及び46に送出す
る。これら駆動制御部45及び46は、取込んだ角速度に基
いてディスク型超音波モータ31及び35を駆動させ、像ぶ
れの補正を行う。
【0025】次に、ぶれを補正する場合の撮影時の焦点
距離、露出時間について考慮する。
距離、露出時間について考慮する。
【0026】いま、実際の撮影のための制御露出時間を
S0 とする。フォーカルプレーンシャッタを有するカメ
ラの場合、実際の撮影に要する時間は、2枚のシャッタ
幕の走行時間S1 を加味したものである。その走行時間
S1 を加味した露出時間をSとする。
S0 とする。フォーカルプレーンシャッタを有するカメ
ラの場合、実際の撮影に要する時間は、2枚のシャッタ
幕の走行時間S1 を加味したものである。その走行時間
S1 を加味した露出時間をSとする。
【0027】 S=S0 +S1 …(1) 画像ぶれ補正手段としての防振装置24の作動が必要な時
間は、この時間Sの間である。実際の時間S1 は、約5
msec程度であり、ぶれの補正が必要な露出時間と比較す
れば、通常かなり短い時間である。したがって、上記
(1)式をS=S0と近似してもよい。レンズシャッタ
等ではS=S0 となっている。
間は、この時間Sの間である。実際の時間S1 は、約5
msec程度であり、ぶれの補正が必要な露出時間と比較す
れば、通常かなり短い時間である。したがって、上記
(1)式をS=S0と近似してもよい。レンズシャッタ
等ではS=S0 となっている。
【0028】また、被写体の像の移動速度(Vox,Vo
y)に追従して防振装置24の基本的な駆動速度が決定さ
れる。そのため、時間Sの間に防振装置24が補正する被
写体の移動による画像の変位量(Vox,Voy)は、 Vox=Vox・S Voy=Voy・S …(2) となる。
y)に追従して防振装置24の基本的な駆動速度が決定さ
れる。そのため、時間Sの間に防振装置24が補正する被
写体の移動による画像の変位量(Vox,Voy)は、 Vox=Vox・S Voy=Voy・S …(2) となる。
【0029】ところで、被写体像の移動速度は(Vox,
Voy)であるが、それに応じた被写体の画面と平行な方
向の移動速度を(Vvx,Vvy)とすると、撮影倍率βに
より Vox=β・Vvx Voy=β・Vvy …(3) の関係が成立する。
Voy)であるが、それに応じた被写体の画面と平行な方
向の移動速度を(Vvx,Vvy)とすると、撮影倍率βに
より Vox=β・Vvx Voy=β・Vvy …(3) の関係が成立する。
【0030】また、撮影距離をR、焦点距離をfとする
と、撮影倍率βはおよそ β=f/R …(4) と表されるので、上記(2)式は Xox=S・Vvx・f/R Xoy=S・Vvy・f/R …(5) となる。
と、撮影倍率βはおよそ β=f/R …(4) と表されるので、上記(2)式は Xox=S・Vvx・f/R Xoy=S・Vvy・f/R …(5) となる。
【0031】ぶれ補正手段の補正できる像の移動の限界
を、xy軸それぞれについて(XLx ,XLy )とす
る。また、流し撮り時に撮影者が意図する背景の流れの
量を、xy軸それぞれについて(XRx ,XRy )とす
る。ぶれ補正可能な範囲より大きなぶれの補正はできな
いものであるし、行おうとすれば不適切なぶれ補正にな
る。そのため、XLx >Xoxの場合に何等かの対策が必
要になってくる。
を、xy軸それぞれについて(XLx ,XLy )とす
る。また、流し撮り時に撮影者が意図する背景の流れの
量を、xy軸それぞれについて(XRx ,XRy )とす
る。ぶれ補正可能な範囲より大きなぶれの補正はできな
いものであるし、行おうとすれば不適切なぶれ補正にな
る。そのため、XLx >Xoxの場合に何等かの対策が必
要になってくる。
【0032】ここで、話を簡単にするためにx軸のみ着
目して上記(5)式について考えてみる。被写体の移動
や距離については、カメラが自由に操作することはでき
ない。しかしながら、露出時間Sと焦点距離fについて
は、カメラ内部の問題であるから、設定の変更や操作が
可能になる。
目して上記(5)式について考えてみる。被写体の移動
や距離については、カメラが自由に操作することはでき
ない。しかしながら、露出時間Sと焦点距離fについて
は、カメラ内部の問題であるから、設定の変更や操作が
可能になる。
【0033】露出時間Sの変更により、ぶれの補正限界
内でのぶれを補正を可能にする場合には、Xox=XLx
として上記(5)式から S=XLx /Vox …(6) として露出時間Sを定めればよい。このSから制御露出
時間S0 を定めるようにする。
内でのぶれを補正を可能にする場合には、Xox=XLx
として上記(5)式から S=XLx /Vox …(6) として露出時間Sを定めればよい。このSから制御露出
時間S0 を定めるようにする。
【0034】また、流し撮り撮影時に、撮影者が意図す
る背景の流れの量を設定する場合には、Xox=XRx と
して上記(5)式から S=XRx /Vox …(7) として露出時間Sを定めればよい。更に、同様にして制
御露出時間Sを定めるようにする。
る背景の流れの量を設定する場合には、Xox=XRx と
して上記(5)式から S=XRx /Vox …(7) として露出時間Sを定めればよい。更に、同様にして制
御露出時間Sを定めるようにする。
【0035】こうして露出時間Sが決定された後、測光
回路10の出力に基いて、適性露出を保持するために露光
時の制御絞り値が決定される。
回路10の出力に基いて、適性露出を保持するために露光
時の制御絞り値が決定される。
【0036】被写体が移動して像移動が起きる場合に
は、同じ被写体の移動であっても、焦点距離によって像
移動量が変化する。したがって、焦点距離によって露光
時間を設定することで、適切なぶれ補正を行い易くする
ことも可能である。
は、同じ被写体の移動であっても、焦点距離によって像
移動量が変化する。したがって、焦点距離によって露光
時間を設定することで、適切なぶれ補正を行い易くする
ことも可能である。
【0037】撮影レンズが焦点距離変更可能な場合に、
焦点距離fの変更により、ぶれ補正限界内でのぶれ補正
を可能にするに場合には、元の焦点距離をf0 、変更後
の焦点距離をf1 として、露出時間Sを所定の方法で定
めておくと、 Xox=S・Vvx・f0 /R …(8) XLx =S・Vvx・f1 /R …(9) より、 f1 /XLx =f0 /Xox …(10) したがって f1 =f0 ・XLx /Xox …(11) として焦点距離を定めることができる。
焦点距離fの変更により、ぶれ補正限界内でのぶれ補正
を可能にするに場合には、元の焦点距離をf0 、変更後
の焦点距離をf1 として、露出時間Sを所定の方法で定
めておくと、 Xox=S・Vvx・f0 /R …(8) XLx =S・Vvx・f1 /R …(9) より、 f1 /XLx =f0 /Xox …(10) したがって f1 =f0 ・XLx /Xox …(11) として焦点距離を定めることができる。
【0038】また、流し撮り撮影時に、撮影者が意図す
る背景の流れの量を設定する場合には、 f1 =f0 ・XRx /Xox …(12) と焦点距離を定めればよい。
る背景の流れの量を設定する場合には、 f1 =f0 ・XRx /Xox …(12) と焦点距離を定めればよい。
【0039】焦点距離を変更した場合には、被写体の像
の移動速度が変わるので、ぶれ補正時に使用される被写
体の像の移動速度(Vox,Voy)も同様に焦点距離の比
に応じて変更する。
の移動速度が変わるので、ぶれ補正時に使用される被写
体の像の移動速度(Vox,Voy)も同様に焦点距離の比
に応じて変更する。
【0040】次に、画像上の被写体の移動について考慮
する。
する。
【0041】映像信号から求められた像移動情報は、被
写体とカメラの相対的な移動に関する情報であるから、
被写体の移動による像移動成分と、カメラの機械的なぶ
れや移動による成分とから成っている。また、メカぶれ
検出部25で求められたメカぶれによる像の移動の情報
は、カメラの機械的なぶれや移動による成分のみででき
ている。それ故、映像信号で求められた像移動速度(V
x ,Vy )と、カメラのメカぶれから求められた像移動
速度(Vcx,Vcy)との差を求めることで、被写体の移
動によって生じた像の移動速度(Vox,Voy)を求める
ことが可能となる。
写体とカメラの相対的な移動に関する情報であるから、
被写体の移動による像移動成分と、カメラの機械的なぶ
れや移動による成分とから成っている。また、メカぶれ
検出部25で求められたメカぶれによる像の移動の情報
は、カメラの機械的なぶれや移動による成分のみででき
ている。それ故、映像信号で求められた像移動速度(V
x ,Vy )と、カメラのメカぶれから求められた像移動
速度(Vcx,Vcy)との差を求めることで、被写体の移
動によって生じた像の移動速度(Vox,Voy)を求める
ことが可能となる。
【0042】ここで、Vx 、Vcx、Voxは、それぞれx
軸方向の像移動速度成分である。また、Vy 、Vcy、V
oyは、それぞれy軸方向の像移動速度成分である。具体
的には、 Vox=Vx −Vcx Voy=Vy −Vcy …(13) として求めることができる。
軸方向の像移動速度成分である。また、Vy 、Vcy、V
oyは、それぞれy軸方向の像移動速度成分である。具体
的には、 Vox=Vx −Vcx Voy=Vy −Vcy …(13) として求めることができる。
【0043】次に、カメラ全体の動作について、図6の
CPU15の全体のシーケンスフローチャートを参照して
説明する。
CPU15の全体のシーケンスフローチャートを参照して
説明する。
【0044】先ず、電源が投入されてプログラムがスタ
ートした後、ステップS1にてイニシャライズのプログ
ラムが実行され、各種の初期設定動作を行う。これは、
例えばCPU15のタイマの設定、CPU15の割込み条件
の設定、I/Oポートの設定、スタックポインタの設定
等、CPU15のハードウエア的、またはソフトウエア的
なリセット的動作と、CPU15の外部に配された不揮発
性記憶部からの各種カメラの操作状態や、フィルムの撮
影駒数等のデータ読出し等の動作、或いはCPU15が制
御している各電気回路やメカ機構等の初期設定、初期動
作、状態の検出等の動作を行うものである。
ートした後、ステップS1にてイニシャライズのプログ
ラムが実行され、各種の初期設定動作を行う。これは、
例えばCPU15のタイマの設定、CPU15の割込み条件
の設定、I/Oポートの設定、スタックポインタの設定
等、CPU15のハードウエア的、またはソフトウエア的
なリセット的動作と、CPU15の外部に配された不揮発
性記憶部からの各種カメラの操作状態や、フィルムの撮
影駒数等のデータ読出し等の動作、或いはCPU15が制
御している各電気回路やメカ機構等の初期設定、初期動
作、状態の検出等の動作を行うものである。
【0045】次いで、ステップS2にてキー入力ルーチ
ンの実行により、カメラの各入力スイッチの読込みがな
され、それらスイッチの操作状態により各操作に応じた
カメラの設定モード、データ設定がなされる。キー入力
が実行されたならば、ステップS3に進んで表示ルーチ
ンが実行される。ここでは、カメラの動作状態、データ
等の表示機器を使用した表示が行われる。そして、ステ
ップS4に於いて、測光のルーチンが実行される。この
測光のルーチンでは、測光回路10からの被写体輝度信号
と、実際の撮影のために制御する露出時間情報及び絞り
値情報が演算されて出力される。
ンの実行により、カメラの各入力スイッチの読込みがな
され、それらスイッチの操作状態により各操作に応じた
カメラの設定モード、データ設定がなされる。キー入力
が実行されたならば、ステップS3に進んで表示ルーチ
ンが実行される。ここでは、カメラの動作状態、データ
等の表示機器を使用した表示が行われる。そして、ステ
ップS4に於いて、測光のルーチンが実行される。この
測光のルーチンでは、測光回路10からの被写体輝度信号
と、実際の撮影のために制御する露出時間情報及び絞り
値情報が演算されて出力される。
【0046】こうして、測光が終了すると、ステップS
5に於いて、ファーストレリーズスイッチSW1の読込
み及び判定を行う。ここで、ファーストレリーズスイッ
チSW1がオフ状態、すなわち操作されていない場合は
ステップS2に戻る。これに対して、ファーストレリー
ズSW1がオン、すなわち操作されている状態の場合に
は、ステップS6に進んで測距のサブルーチンが実行さ
れる。この測距のルーチンでは、被写体の光軸方向のピ
ントのずれに関する情報が求められる。ここで、もし上
記ピントのずれが合焦していると判断される程度に十分
小さければ、合焦判定フラグがセットされる。これに対
して、ピントのずれが許容できないと判断された場合に
は、合焦判定フラグがクリアされる。また、被写体の輝
度の不足やコントラストの不足等の理由で、被写体に対
して合焦することができないと判断される場合にも、合
焦判定フラグはクリアされる。
5に於いて、ファーストレリーズスイッチSW1の読込
み及び判定を行う。ここで、ファーストレリーズスイッ
チSW1がオフ状態、すなわち操作されていない場合は
ステップS2に戻る。これに対して、ファーストレリー
ズSW1がオン、すなわち操作されている状態の場合に
は、ステップS6に進んで測距のサブルーチンが実行さ
れる。この測距のルーチンでは、被写体の光軸方向のピ
ントのずれに関する情報が求められる。ここで、もし上
記ピントのずれが合焦していると判断される程度に十分
小さければ、合焦判定フラグがセットされる。これに対
して、ピントのずれが許容できないと判断された場合に
は、合焦判定フラグがクリアされる。また、被写体の輝
度の不足やコントラストの不足等の理由で、被写体に対
して合焦することができないと判断される場合にも、合
焦判定フラグはクリアされる。
【0047】次いで、ステップS7に於いて、合焦判定
フラグにより合焦の判定と動作の分離がなされる。ここ
で、合焦していない場合(合焦判定フラグ=0)には、
ステップS8に分岐し、合焦している場合(合焦判定フ
ラグ=1)にはステップS9に進む。上記ステップS7
にて合焦していないと判定されてステップS8に分岐し
た場合、このステップS8に於いてAF駆動のサブルー
チンが実行される。このサブルーチンでは、ステップS
6の測距のルーチンで求められたピントのずれの情報に
基いて、被写体に合焦するように撮影レンズ11の焦点調
節光学系が駆動される。そして、この後ステップS2に
戻る。
フラグにより合焦の判定と動作の分離がなされる。ここ
で、合焦していない場合(合焦判定フラグ=0)には、
ステップS8に分岐し、合焦している場合(合焦判定フ
ラグ=1)にはステップS9に進む。上記ステップS7
にて合焦していないと判定されてステップS8に分岐し
た場合、このステップS8に於いてAF駆動のサブルー
チンが実行される。このサブルーチンでは、ステップS
6の測距のルーチンで求められたピントのずれの情報に
基いて、被写体に合焦するように撮影レンズ11の焦点調
節光学系が駆動される。そして、この後ステップS2に
戻る。
【0048】上記ステップS7にて合焦していると判定
された場合は、ステップS9に進んで像ぶれ検出のサブ
ルーチン(VOCAL)が実行される。
された場合は、ステップS9に進んで像ぶれ検出のサブ
ルーチン(VOCAL)が実行される。
【0049】ここで、撮影に先立ち、上述したように被
写体の移動のみに応じた情報を求め、撮影中に刻々発生
するカメラの機械的なぶれからメカぶれによる像の移動
情報を検出し、それを補正する場合、先に求められた被
写体の移動情報を考慮してぶれの補正を行うことで、機
械的なカメラのぶれをキャンセルし、且つ被写体の移動
による像ぶれをキャンセルすることが可能である。こう
した被写体の移動による像移動による像移動の速度(V
ox,Voy)を求めるサブルーチンを図7に示す。
写体の移動のみに応じた情報を求め、撮影中に刻々発生
するカメラの機械的なぶれからメカぶれによる像の移動
情報を検出し、それを補正する場合、先に求められた被
写体の移動情報を考慮してぶれの補正を行うことで、機
械的なカメラのぶれをキャンセルし、且つ被写体の移動
による像ぶれをキャンセルすることが可能である。こう
した被写体の移動による像移動による像移動の速度(V
ox,Voy)を求めるサブルーチンを図7に示す。
【0050】図7は、像ぶれ検出のサブルーチンであ
り、先ず、ステップA1にて画像情報に基いた画像のぶ
れ速度(Vx ,Vy )が検出される。次いでステップA
2にてカメラぶれ速度が検出された後、ステップA3で
撮影レンズ11の焦点距離(f)が検出される。そして、
ステップA4に於いて、カメラぶれによる像移動速度
(Vcx,Vcy)の演算がなされ、ステップA5で被写体
移動による像移動速度(Vox,Voy)が、上記(13)式
の如く演算される。
り、先ず、ステップA1にて画像情報に基いた画像のぶ
れ速度(Vx ,Vy )が検出される。次いでステップA
2にてカメラぶれ速度が検出された後、ステップA3で
撮影レンズ11の焦点距離(f)が検出される。そして、
ステップA4に於いて、カメラぶれによる像移動速度
(Vcx,Vcy)の演算がなされ、ステップA5で被写体
移動による像移動速度(Vox,Voy)が、上記(13)式
の如く演算される。
【0051】こうして、像ぶれ検出が終了すると、ステ
ップS10に進んでメカぶれ検出が実行される。これによ
って、カメラの機械的振動に基いた画像のぶれ速度(V
cx,Vcy)が求められる。
ップS10に進んでメカぶれ検出が実行される。これによ
って、カメラの機械的振動に基いた画像のぶれ速度(V
cx,Vcy)が求められる。
【0052】次に、ステップS11にて、被写体像移動検
出のサブルーチンが実行される。このサブルーチンは、
被写体の移動による像移動の速度(Vox,Voy)を求め
るもので、図8図に概略が示される。
出のサブルーチンが実行される。このサブルーチンは、
被写体の移動による像移動の速度(Vox,Voy)を求め
るもので、図8図に概略が示される。
【0053】ここでは、ステップB1にて被写体の移動
による像移動速度Voxが、次いでステップB2で像移動
速度Voyが、上述した(13)式に従って演算される。
による像移動速度Voxが、次いでステップB2で像移動
速度Voyが、上述した(13)式に従って演算される。
【0054】図9及び図10は、上述した像移動による
像移動の速度を求める場合のタイムチャートを示したも
のである。例えば、図9は、図8を使用して説明した上
述のアルゴリズムの場合のタイムチャートであり、測距
のタイミングで示される時間(t21、t22)に、それぞ
れ映像信号が読出される。そして、時間t22に於いて、
引続き像移動速度(Vx ,Vy )が演算される。次い
で、時間t23に於いて、カメラの機械的なブレを測定
し、メカブレによる像の移動速度(Vcx,Vcy)が求め
られる。次に、時間t24に於いて、(VLx ,VLy )
の検出後、被写体の移動による像移動の速度(Vox,V
oy)が演算される。ここで、Δt21、Δt22は、時間t
21、t22で読出される映像信号の積分時間(サンプル時
間長さ)を表している。
像移動の速度を求める場合のタイムチャートを示したも
のである。例えば、図9は、図8を使用して説明した上
述のアルゴリズムの場合のタイムチャートであり、測距
のタイミングで示される時間(t21、t22)に、それぞ
れ映像信号が読出される。そして、時間t22に於いて、
引続き像移動速度(Vx ,Vy )が演算される。次い
で、時間t23に於いて、カメラの機械的なブレを測定
し、メカブレによる像の移動速度(Vcx,Vcy)が求め
られる。次に、時間t24に於いて、(VLx ,VLy )
の検出後、被写体の移動による像移動の速度(Vox,V
oy)が演算される。ここで、Δt21、Δt22は、時間t
21、t22で読出される映像信号の積分時間(サンプル時
間長さ)を表している。
【0055】いま、時間t21で求められる物体の位置を
考えるとき、それはΔt21時間内の平均的な位置である
と考えられる。同様に、時間t22で求められる物体の位
置の情報は、Δt22時間内の平均的な位置である。した
がって、時間t22に於いて求められる物体の像の移動速
度は、時間t20からt22の間の平均値であると考えられ
る。カメラの機械的ブレによる像移動速度(Vcx,Vc
y)を求める際にこの点を考慮することで、被写体の像
の移動による像移動の速度(Vox,Voy)の精度を増す
ことが可能になる。
考えるとき、それはΔt21時間内の平均的な位置である
と考えられる。同様に、時間t22で求められる物体の位
置の情報は、Δt22時間内の平均的な位置である。した
がって、時間t22に於いて求められる物体の像の移動速
度は、時間t20からt22の間の平均値であると考えられ
る。カメラの機械的ブレによる像移動速度(Vcx,Vc
y)を求める際にこの点を考慮することで、被写体の像
の移動による像移動の速度(Vox,Voy)の精度を増す
ことが可能になる。
【0056】図10は、その一例を示すものであり、時
間t20〜t22の間に(Vcx,Vcy)或いはメカぶれ量の
測定を数回行い、時間t23に於いてその平均値を求め
る。この平均値に基いてカメラの機械的ぶれによる像移
動速度(Vox,Voy)を求め、この平均値としての値と
像移動速度(Vx ,Vy )から時間t24に、被写体の移
動による像移動の速度(Vox,Voy)を演算する。この
場合、メカぶれの測定はx軸、y軸のそれぞれに関して
同時に行う必要はなく、例えば交互のタイミングで行う
ようにして測定1回に要する時間を減少させるようにし
てもよい。
間t20〜t22の間に(Vcx,Vcy)或いはメカぶれ量の
測定を数回行い、時間t23に於いてその平均値を求め
る。この平均値に基いてカメラの機械的ぶれによる像移
動速度(Vox,Voy)を求め、この平均値としての値と
像移動速度(Vx ,Vy )から時間t24に、被写体の移
動による像移動の速度(Vox,Voy)を演算する。この
場合、メカぶれの測定はx軸、y軸のそれぞれに関して
同時に行う必要はなく、例えば交互のタイミングで行う
ようにして測定1回に要する時間を減少させるようにし
てもよい。
【0057】被写体像移動検出が終了すると、ステップ
S12に進んで露出時間・焦点距離設定のサブルーチンが
実行される。図11は、この露出時間・焦点距離設定の
サブルーチンを示したもので、先ずステップC1にて露
出時間Sの演算がなされる。これは、上述したように、
ぶれ補正手段で補正することのできる像の移動の限界量
を、x軸y軸のそれぞれについて考慮して(XLx ,X
Ly )とする。そして、上記被写体像移動検出のサブル
ーチンにより検出された被写体の移動による像の移動速
度(Vox,Voy)を用いて、 Sx =XLx /Vox Sy =XLy /Voy …(14) なる演算を行う。これらがx軸y軸それぞれに於いて、
像補正可能範囲全部を使用した場合の時間である。x軸
y軸それぞれ限界内での補正を行いたいので、実際に補
正を行う時間Sは、Sx ,Sy の短いほう、すなわち S=Sx (Sx ≦Sy ) S=Sy (Sx >Sy ) …(15) の条件判断の演算を行って定める。
S12に進んで露出時間・焦点距離設定のサブルーチンが
実行される。図11は、この露出時間・焦点距離設定の
サブルーチンを示したもので、先ずステップC1にて露
出時間Sの演算がなされる。これは、上述したように、
ぶれ補正手段で補正することのできる像の移動の限界量
を、x軸y軸のそれぞれについて考慮して(XLx ,X
Ly )とする。そして、上記被写体像移動検出のサブル
ーチンにより検出された被写体の移動による像の移動速
度(Vox,Voy)を用いて、 Sx =XLx /Vox Sy =XLy /Voy …(14) なる演算を行う。これらがx軸y軸それぞれに於いて、
像補正可能範囲全部を使用した場合の時間である。x軸
y軸それぞれ限界内での補正を行いたいので、実際に補
正を行う時間Sは、Sx ,Sy の短いほう、すなわち S=Sx (Sx ≦Sy ) S=Sy (Sx >Sy ) …(15) の条件判断の演算を行って定める。
【0058】次いで、ステップC2にて、2枚のシャッ
タ幕の走行に必要な時間データS1を考慮して、実際に
フィルムの各部に露光される時間S0 を S0 =S−S1 …(16) として求める。このS1 のデータは、本体の記憶部に記
憶しておき、読出して使用するようにしてもよいし、ま
たプログラム中に即値として書込んでもよい。更にS1
=0と近似することも、場合によっては可能となる。
タ幕の走行に必要な時間データS1を考慮して、実際に
フィルムの各部に露光される時間S0 を S0 =S−S1 …(16) として求める。このS1 のデータは、本体の記憶部に記
憶しておき、読出して使用するようにしてもよいし、ま
たプログラム中に即値として書込んでもよい。更にS1
=0と近似することも、場合によっては可能となる。
【0059】次に、ステップC3に於いて、ステップS
4の測光ルーチンで求められた露出量を読出す。露出量
が対数圧縮値で表現される場合、公知のアペックス演算
式を用いて絞り値の対数圧縮値を(AV)とすると、 AV=(露出量)−TV …(17) (TV= log2 (1/S0 ):シャッタ速度対数圧縮
値) として演算することができる(ステップC4)。このA
V値、TV値が、公知の方法により撮影時の露出制御に
用いられる。
4の測光ルーチンで求められた露出量を読出す。露出量
が対数圧縮値で表現される場合、公知のアペックス演算
式を用いて絞り値の対数圧縮値を(AV)とすると、 AV=(露出量)−TV …(17) (TV= log2 (1/S0 ):シャッタ速度対数圧縮
値) として演算することができる(ステップC4)。このA
V値、TV値が、公知の方法により撮影時の露出制御に
用いられる。
【0060】ところで、ここで求められたAV値が、実
際に制御できない値の場合、特に小さな口径を意味する
場合、すなわちステップC5にて絞り連動が可能でなけ
れば、このまま露出時間・焦点距離設定のサブルーチン
を抜けないで、次のステップC6に進む。一方、このス
テップC5に於いて焦点距離の設定ができない撮影レン
ズ、つまり単焦点レンズ、或いは手動による焦点距離設
定しかできない場合には、焦点距離のここでの設定は行
わないでルーチンを脱出する。
際に制御できない値の場合、特に小さな口径を意味する
場合、すなわちステップC5にて絞り連動が可能でなけ
れば、このまま露出時間・焦点距離設定のサブルーチン
を抜けないで、次のステップC6に進む。一方、このス
テップC5に於いて焦点距離の設定ができない撮影レン
ズ、つまり単焦点レンズ、或いは手動による焦点距離設
定しかできない場合には、焦点距離のここでの設定は行
わないでルーチンを脱出する。
【0061】焦点距離調整が可能な場合には、ステップ
C6に進み、現在の焦点距離をf0、変更後の焦点距離
をf1 とすると、 f1 x =f0 ・XLx /(S・Vox) f1 y =f0 ・XLy /(S・Voy) …(18) の演算を行う。そして、ステップC7にて、f1 x 、f
1 y の大きいほうを用いて焦点距離を変更するためにズ
ームの駆動を行う。ズーム後は、被写体の移動による像
の移動量に関して Vox=(f1 /f0 )・Vox Voy=(f1 /f0 )・Voy …(19) の補正を行い、再度ステップC1に戻る。或いは、その
ままサブルーチンを抜けてもよい。
C6に進み、現在の焦点距離をf0、変更後の焦点距離
をf1 とすると、 f1 x =f0 ・XLx /(S・Vox) f1 y =f0 ・XLy /(S・Voy) …(18) の演算を行う。そして、ステップC7にて、f1 x 、f
1 y の大きいほうを用いて焦点距離を変更するためにズ
ームの駆動を行う。ズーム後は、被写体の移動による像
の移動量に関して Vox=(f1 /f0 )・Vox Voy=(f1 /f0 )・Voy …(19) の補正を行い、再度ステップC1に戻る。或いは、その
ままサブルーチンを抜けてもよい。
【0062】こうして、露出時間・焦点距離設定が終了
したならば、ステップS13に進んでファーストレリーズ
スイッチSW1の状態の読込みと判定を行う。ここで、
ファーストレリーズスイッチSW1がオフ状態で、つま
り走査されていない場合には、ステップS2に戻る。フ
ァーストレリーズスイッチSW1がオン、すなわち操作
が継続して行われている場合は、次のステップS14に於
いてぶれ検出のサブルーチン等でセカンドレリーズの禁
止がなされてセカンドレリーズ禁止フラグが立っている
か否かを判定する。ここで禁止されている場合には、ス
テップS9に戻る。
したならば、ステップS13に進んでファーストレリーズ
スイッチSW1の状態の読込みと判定を行う。ここで、
ファーストレリーズスイッチSW1がオフ状態で、つま
り走査されていない場合には、ステップS2に戻る。フ
ァーストレリーズスイッチSW1がオン、すなわち操作
が継続して行われている場合は、次のステップS14に於
いてぶれ検出のサブルーチン等でセカンドレリーズの禁
止がなされてセカンドレリーズ禁止フラグが立っている
か否かを判定する。ここで禁止されている場合には、ス
テップS9に戻る。
【0063】一方、セカンドレリーズが許可されている
場合には、ステップS15に進んでセカンドレリーズスイ
ッチSW2の状態の読込みと判定を行う。もし、セカン
ドレリーズスイッチSW2がオフ状態、つまり操作され
ていない場合には、ステップS9に戻る。これに対し
て、セカンドレリーズスイッチSW2が操作されている
場合には、セカンドレリーズ動作に移行する。
場合には、ステップS15に進んでセカンドレリーズスイ
ッチSW2の状態の読込みと判定を行う。もし、セカン
ドレリーズスイッチSW2がオフ状態、つまり操作され
ていない場合には、ステップS9に戻る。これに対し
て、セカンドレリーズスイッチSW2が操作されている
場合には、セカンドレリーズ動作に移行する。
【0064】ステップS16では、動体予測駆動のサブル
ーチンが実行され、必要に応じて露光動作中の被写体の
光軸方向の移動を補正するように焦点調節光学系を駆動
し、そのピントのずれの補正を行う。尚、ここでいう動
体予測駆動とは、被写体(物体)の光軸方向への速度V
z からレリーズタイムラグ中の被写体の移動を予測し
て、フィルム面への露光時にピントが合うように撮影レ
ンズ11の焦点調節光学系を駆動することである。この動
体予測駆動については、公知の方法を用いるものとし、
この発明の主旨ではないのでここではその詳細な説明は
省略する。すなわち、このステップS16では、必要に応
じて露光動作中の被写体の光軸方向の移動を補正するよ
うに、上記焦点調節光学系12を駆動してピントのずれの
補正を行う。
ーチンが実行され、必要に応じて露光動作中の被写体の
光軸方向の移動を補正するように焦点調節光学系を駆動
し、そのピントのずれの補正を行う。尚、ここでいう動
体予測駆動とは、被写体(物体)の光軸方向への速度V
z からレリーズタイムラグ中の被写体の移動を予測し
て、フィルム面への露光時にピントが合うように撮影レ
ンズ11の焦点調節光学系を駆動することである。この動
体予測駆動については、公知の方法を用いるものとし、
この発明の主旨ではないのでここではその詳細な説明は
省略する。すなわち、このステップS16では、必要に応
じて露光動作中の被写体の光軸方向の移動を補正するよ
うに、上記焦点調節光学系12を駆動してピントのずれの
補正を行う。
【0065】次に、ステップS17にて露出を開始した
後、ステップS18で防振を開始する。次いで、ステップ
S19に於いて、防振制御のサブルーチンが実行される。
後、ステップS18で防振を開始する。次いで、ステップ
S19に於いて、防振制御のサブルーチンが実行される。
【0066】被写体の移動は、一般にそれほど高い周波
数では起きないものである。特に、流し撮り時等の場合
には、被写体の像の移動は略等速的に生じる。そのた
め、露光中の防振制御は、基本的に露出開始直前に求め
た被写体の像の移動速度をキャンセルするように、等速
度のぶれ防止の制御が行われる。更に、人体の振動等に
よるカメラのメカ的ぶれを検出し、それによる像の移動
を求め、それをキャンセルするようにぶれの防振制御が
行われる。すなわち、露出に先立って求められた被写体
の像の移動速度(Vox,Voy)と、露光中に逐次検出さ
れるカメラのメカ的ぶれによる像の移動速度(Vcx,V
cy)とを加算したぶれが、露光中のぶれとなる。したが
って、この加算されたぶれを露光中にキャンセルするよ
うに、リアルタイムに防振制御が行われる。
数では起きないものである。特に、流し撮り時等の場合
には、被写体の像の移動は略等速的に生じる。そのた
め、露光中の防振制御は、基本的に露出開始直前に求め
た被写体の像の移動速度をキャンセルするように、等速
度のぶれ防止の制御が行われる。更に、人体の振動等に
よるカメラのメカ的ぶれを検出し、それによる像の移動
を求め、それをキャンセルするようにぶれの防振制御が
行われる。すなわち、露出に先立って求められた被写体
の像の移動速度(Vox,Voy)と、露光中に逐次検出さ
れるカメラのメカ的ぶれによる像の移動速度(Vcx,V
cy)とを加算したぶれが、露光中のぶれとなる。したが
って、この加算されたぶれを露光中にキャンセルするよ
うに、リアルタイムに防振制御が行われる。
【0067】図12は防振制御の概略を示すフローチャ
ートで、先ずステップD1にて、上述した原理に基いて
メカぶれ検出を行い、逐次のメカぶれによる像の移動速
度(Vcx,Vcy)を検出する。次いで、ステップD2で
露光に先立って求められた被写体の像の移動速度(Vo
x,Voy)を読出す。その後、x軸方向のぶれについて
(Vox+Vcx)の加算演算を行い(ステップD3)、続
いてy軸方向のぶれについて(Voy+Vcy)の加算演算
を行う(ステップD4)。この(Vox+Vcx)及び(V
oy+Vcy)が、露光中にリアルタイムに防止するべき像
のぶれを表している。このように、加算して求められた
ぶれ情報に基いて、これをキャンセルするように、ぶれ
補正手段としての防振装置24を駆動する(ステップD
5)。以上の一連の動作は、露光中繰り返し行われる。
ートで、先ずステップD1にて、上述した原理に基いて
メカぶれ検出を行い、逐次のメカぶれによる像の移動速
度(Vcx,Vcy)を検出する。次いで、ステップD2で
露光に先立って求められた被写体の像の移動速度(Vo
x,Voy)を読出す。その後、x軸方向のぶれについて
(Vox+Vcx)の加算演算を行い(ステップD3)、続
いてy軸方向のぶれについて(Voy+Vcy)の加算演算
を行う(ステップD4)。この(Vox+Vcx)及び(V
oy+Vcy)が、露光中にリアルタイムに防止するべき像
のぶれを表している。このように、加算して求められた
ぶれ情報に基いて、これをキャンセルするように、ぶれ
補正手段としての防振装置24を駆動する(ステップD
5)。以上の一連の動作は、露光中繰り返し行われる。
【0068】このように、防振制御が成されたならば、
ステップS20に於いて露出が終了したか否かを判定す
る。ここで、露出が終了していない場合はステップS19
に戻り、終了している場合にはステップS21に進む。上
記露出の終了の判定は、露出時間のタイマ等のCPU15
内部で発生する信号を用いてもよいし、シャッタ装置に
連動している露出動作の終了を検出するためのスイッチ
等を設け、これの状態を検出するようにしてもよい。
ステップS20に於いて露出が終了したか否かを判定す
る。ここで、露出が終了していない場合はステップS19
に戻り、終了している場合にはステップS21に進む。上
記露出の終了の判定は、露出時間のタイマ等のCPU15
内部で発生する信号を用いてもよいし、シャッタ装置に
連動している露出動作の終了を検出するためのスイッチ
等を設け、これの状態を検出するようにしてもよい。
【0069】上記ステップS20に於いて露出が終了した
と判定された場合は、ステップS21に進んで防振のメカ
ニズム機構のリセットを行うための防振リセットルーチ
ンが実行される。ここでは、次の撮影のために、防振機
構を所定の位置に設定するものである。次いで、ステッ
プS22にて露出メカリセットのルーチンが実行される。
この露出メカリセットが実行されることにより、次の撮
影のためにシャッタのチャージ、絞りの開放までの駆
動、クイックリターンミラー39の上昇、フィルムの1駒
の巻上げ等を行う。この後、ステップS2に戻って、上
述した動作を繰返し行う。
と判定された場合は、ステップS21に進んで防振のメカ
ニズム機構のリセットを行うための防振リセットルーチ
ンが実行される。ここでは、次の撮影のために、防振機
構を所定の位置に設定するものである。次いで、ステッ
プS22にて露出メカリセットのルーチンが実行される。
この露出メカリセットが実行されることにより、次の撮
影のためにシャッタのチャージ、絞りの開放までの駆
動、クイックリターンミラー39の上昇、フィルムの1駒
の巻上げ等を行う。この後、ステップS2に戻って、上
述した動作を繰返し行う。
【0070】このように、流し撮り撮影を行う場合、光
学系を移動させるときにその駆動範囲が限定されても、
余分な像ぶれや不適切な像ぶれが発生しないような像ぶ
れ補正が可能になる。また、撮影者自身が、流し撮りの
効果量を自由に設定することが可能になり、撮影者の意
図が、より表現できるようになる。
学系を移動させるときにその駆動範囲が限定されても、
余分な像ぶれや不適切な像ぶれが発生しないような像ぶ
れ補正が可能になる。また、撮影者自身が、流し撮りの
効果量を自由に設定することが可能になり、撮影者の意
図が、より表現できるようになる。
【0071】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、被写体
の像面上の移動速度を検出して、露光中にその被写体像
がぶれるのを防止するようにぶれ補正系を駆動するカメ
ラに於いて、その被写体の移動速度が速くてもぶれを補
正することができるカメラのぶれ防止装置を提供するこ
とができる。
の像面上の移動速度を検出して、露光中にその被写体像
がぶれるのを防止するようにぶれ補正系を駆動するカメ
ラに於いて、その被写体の移動速度が速くてもぶれを補
正することができるカメラのぶれ防止装置を提供するこ
とができる。
【図1】この発明によるカメラのぶれ防止装置の一例を
示すブロック構成図である。
示すブロック構成図である。
【図2】この発明によるカメラのぶれ防止装置が適用さ
れたカメラの構成を概略的に示したブロック構成図であ
る。
れたカメラの構成を概略的に示したブロック構成図であ
る。
【図3】図2の防振装置が適用された一眼レフレックス
カメラを概略的に示した断面図である。
カメラを概略的に示した断面図である。
【図4】図2の防振装置が適用された一眼レフレックス
カメラを概略的に示した概略的斜視図である。
カメラを概略的に示した概略的斜視図である。
【図5】図2の防振装置の電気回路系を示すブロック構
成図である。
成図である。
【図6】図3のCPUの全体の動作を説明するシーケン
スフローチャートである。
スフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートに於いて像ぶれ検出(V
OCAL)を説明するサブルーチンである。
OCAL)を説明するサブルーチンである。
【図8】図6のフローチャートに於いて被写体像移動検
出を説明するサブルーチンである。
出を説明するサブルーチンである。
【図9】図8のサブルーチンに於いて像移動による像移
動の速度を求める場合の例を示したタイムチャートであ
る。
動の速度を求める場合の例を示したタイムチャートであ
る。
【図10】図8のサブルーチンに於いて像移動による像
移動の速度を求める場合の他の例を示したタイムチャー
トである。
移動の速度を求める場合の他の例を示したタイムチャー
トである。
【図11】図8のフローチャートに於いて露出時間・焦
点距離設定を説明するサブルーチンである。
点距離設定を説明するサブルーチンである。
【図12】図8のフローチャートに於ける及び防振制御
を説明するサブルーチンである。
を説明するサブルーチンである。
1…画像ぶれ検出手段、2…被写体像移動速度検出手
段、3…補正駆動量演算手段、4…測光手段、5…駆動
量限界値出力手段、6…露出時間演算手段、10…測光回
路、11…撮影レンズ、12…焦点検出光学系、13…エリア
イメージセンサ、14…インターフェース回路、15…CP
U(中央処理装置)、16…ROM(リード・オンリ・メ
モリ)、17…レンズROM、18…レンズ駆動回路、 18a
…レンズ駆動用モータ、19…倍率情報出力部、20…スリ
ット、 21a…発光ダイオード、 21b…フォトダイオー
ド、22…表示装置、23…モード設定部、24…防振装置、
25…メカぶれ検出部、SW1…ファーストレリーズスイ
ッチ、SW2…セカンドレリーズスイッチ。
段、3…補正駆動量演算手段、4…測光手段、5…駆動
量限界値出力手段、6…露出時間演算手段、10…測光回
路、11…撮影レンズ、12…焦点検出光学系、13…エリア
イメージセンサ、14…インターフェース回路、15…CP
U(中央処理装置)、16…ROM(リード・オンリ・メ
モリ)、17…レンズROM、18…レンズ駆動回路、 18a
…レンズ駆動用モータ、19…倍率情報出力部、20…スリ
ット、 21a…発光ダイオード、 21b…フォトダイオー
ド、22…表示装置、23…モード設定部、24…防振装置、
25…メカぶれ検出部、SW1…ファーストレリーズスイ
ッチ、SW2…セカンドレリーズスイッチ。
Claims (1)
- 【請求項1】 画像のぶれを検出する画像ぶれ検出手段
と、 この画像ぶれ検出手段の出力に基いて被写体像の移動速
度を検出する被写体像移動速度検出手段と、 上記被写体像移動速度に基いて画像ぶれを防止するに必
要な補正駆動量を演算する補正駆動量演算手段と、 上記補正駆動量の駆動限界値を出力する駆動量限界値出
力手段と、 被写体の輝度を測光し、測光値を出力する測光手段と、 上記補正駆動量、上記駆動限界値及び測光値に基いて露
出時間を演算する露出時間演算手段とを具備することを
特徴とするカメラのぶれ防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2400926A JPH0651384A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | カメラのぶれ防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2400926A JPH0651384A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | カメラのぶれ防止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0651384A true JPH0651384A (ja) | 1994-02-25 |
Family
ID=18510789
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2400926A Withdrawn JPH0651384A (ja) | 1990-12-07 | 1990-12-07 | カメラのぶれ防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0651384A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1042188A (ja) * | 1996-07-26 | 1998-02-13 | Canon Inc | 電子スチルカメラ |
US7509038B2 (en) | 2005-09-29 | 2009-03-24 | Seiko Epson Corporation | Determining maximum exposure time to limit motion blur during image capture |
JP2010122672A (ja) * | 2008-10-23 | 2010-06-03 | Hoya Corp | デジタルカメラ |
JP2011233963A (ja) * | 2010-04-23 | 2011-11-17 | Ricoh Co Ltd | 撮像装置および追尾被写体検出方法 |
JP2013190486A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Canon Inc | 撮像装置 |
JP2015012608A (ja) * | 2013-06-27 | 2015-01-19 | アクシス アーベー | カメラ露光時間を設定する方法及び装置 |
JP2015198439A (ja) * | 2014-04-03 | 2015-11-09 | キヤノン株式会社 | 画像処理装置およびその制御方法、撮像装置、プログラム |
JP2017134185A (ja) * | 2016-01-27 | 2017-08-03 | キヤノン株式会社 | 像ブレ補正装置、撮像装置、レンズ装置、像ブレ補正装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体 |
JP2018006992A (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-11 | 株式会社ニコン | 撮像装置および電子部品 |
-
1990
- 1990-12-07 JP JP2400926A patent/JPH0651384A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1042188A (ja) * | 1996-07-26 | 1998-02-13 | Canon Inc | 電子スチルカメラ |
US7509038B2 (en) | 2005-09-29 | 2009-03-24 | Seiko Epson Corporation | Determining maximum exposure time to limit motion blur during image capture |
JP2010122672A (ja) * | 2008-10-23 | 2010-06-03 | Hoya Corp | デジタルカメラ |
JP2011233963A (ja) * | 2010-04-23 | 2011-11-17 | Ricoh Co Ltd | 撮像装置および追尾被写体検出方法 |
JP2013190486A (ja) * | 2012-03-12 | 2013-09-26 | Canon Inc | 撮像装置 |
JP2015012608A (ja) * | 2013-06-27 | 2015-01-19 | アクシス アーベー | カメラ露光時間を設定する方法及び装置 |
JP2015198439A (ja) * | 2014-04-03 | 2015-11-09 | キヤノン株式会社 | 画像処理装置およびその制御方法、撮像装置、プログラム |
US10148889B2 (en) | 2014-04-03 | 2018-12-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Image processing apparatus and control method thereof, image capturing apparatus and storage medium |
JP2017134185A (ja) * | 2016-01-27 | 2017-08-03 | キヤノン株式会社 | 像ブレ補正装置、撮像装置、レンズ装置、像ブレ補正装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体 |
JP2018006992A (ja) * | 2016-06-30 | 2018-01-11 | 株式会社ニコン | 撮像装置および電子部品 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100735762B1 (ko) | 촬상장치 및 그의 카메라 본체 그리고 교환렌즈 | |
JPH07301836A (ja) | 手ぶれ検出装置及び該手ぶれ検出装置を利用した手ぶれ防止装置 | |
JP2001042207A (ja) | 電子カメラ | |
US6173121B1 (en) | Motion compensation detection device for an optical system | |
JP2007293337A (ja) | デジタル撮像装置においてシャッタ遅れを低減する方法及び装置 | |
JPH0651384A (ja) | カメラのぶれ防止装置 | |
US6035133A (en) | Image blur prevention device | |
JP2003098567A (ja) | カメラ | |
JPH04163535A (ja) | カメラのブレ防止装置 | |
JP2008209849A (ja) | 撮像装置および一眼レフレックスカメラ | |
JP2007199182A (ja) | 防振機能付きカメラ | |
JP3195483B2 (ja) | カメラの像振れ補正装置 | |
JP3112472B2 (ja) | 物体の移動速度検出装置およびカメラの像ぶれ補正装置 | |
JPH04216534A (ja) | カメラのぶれ状態検出装置及びぶれ防止装置 | |
JP4951803B2 (ja) | 手振れ補正制御装置、及びそれを備えたカメラボディ、交換レンズ | |
JPH0651383A (ja) | カメラのぶれ防止装置 | |
JP4847352B2 (ja) | 撮像装置及びその制御方法 | |
JP3096828B2 (ja) | カメラ | |
JPH04215623A (ja) | カメラのぶれ防止装置 | |
JP7321844B2 (ja) | 振れ補正制御装置及び振れ補正制御方法 | |
JP2953398B2 (ja) | ぶれ補正機能付光学装置 | |
JP7426841B2 (ja) | 像ブレ補正装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体 | |
JP7254555B2 (ja) | 撮像装置および撮像装置の制御方法 | |
JP3038021B2 (ja) | カメラのぶれ防止装置 | |
JPH04212940A (ja) | カメラのぶれ防止装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980312 |