JPH0519260U - 精紡機のトレイ搬送コンベア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 精紡機と自動ワインダー間をベルトコンベア
で連結する装置において、精紡機から自動ワインダーへ
空ボビンを搬出しないようにする。 【構成】 精紡機３と自動ワインダー１１を、ボビンを
載置するコンベア１２，１３で連結したシステムにおい
て、精紡機のギアエンド８に沿って連結コンベア１０を
設けたものであり、それにより精紡機から自動ワインダ
ーへ空ボビンを搬出しないようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、精紡機と自動ワインダーを隣接させ、精紡機からの精紡ボビンをト レイに挿立してベルトコンベアにより自動ワインダーへ搬送するための、精紡機 のトレイ搬送コンベアに関する。

【０００２】

【従来の技術】

精紡機で紡出された実ボビンを自動ワインダーでパッケージに巻取る工程にお いては、作動効率の向上のため、精紡機と自動ワインダーを隣接させ、多数の精 紡機スピンドルで紡出した実ボビンを一斉に玉揚げし、コンベア搬送するととも に、その搬送経路中において糸端口出し処理等の処理を行い、自動ワインダーへ 搬送している。

【０００３】 自動ワインダーにおいては、その巻取る糸の種類に応じてボビンを選別し、個 々のワインダーユニットにおいて巻取りを行っている。また、巻取りを行った後 、空になったボビンは順次ベルトコンベアにより精紡機へ搬送され、再び精紡糸 を巻取るために待機している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来の装置において、自動ワインダーから精紡機への空ボビンの供給及び 玉揚げ後の実ボビンの自動ワインダーへの搬出を１系列のベルトコンベアで行う 際には、精紡機の表側の列から裏側の列へ間歇送りベルトコンベアを用い、精紡 機に対して玉揚げ動作により一斉に実ボビンと空ボビンの交換を行い搬送してい る。そのため、精紡機の表側の列を通過して裏側の列へ運ばれる空ボビンのうち 、精紡機のギアエンド部分に位置する空ボビンは、精紡機で玉揚げに使用される ことなく、したがって実ボビンと交換されることなく、空ボビンのまま他の実ボ ビンと共に一斉に自動ワインダー側に搬出されることになる。

【０００５】 そのため、自動ワインダー側に搬出されるボビンは玉揚げされた実ボビン中に 、玉揚げ動作に使用されなかった空ボビンが混在することとなるため、、搬送路 中において空ボビンを選別し、空ボビンは自動ワインダーに送ることなく精紡機 に戻さなければならない。したがって、精紡機から自動ワインダーへの搬送路中 に空ボビンを選別し排除するための選別装置を設け、送り戻し用搬送路を設けな ければならず、設備費がかさむ欠点があった。また精紡機のギアエンド側に使用 することのない多数の空ボビンを待機させておかなければならず、その点からも 不経済であった。

【０００６】 したがって、本考案は、精紡機と自動ワインダー間をベルトコンベアで連結す る装置において、精紡機から自動ワインダーへ空ボビンを搬出しないようにする ことを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記従来のものの欠点を解消するため、精紡機と自動ワインダーを 、ボビンを載置するコンベアで連結したシステムにおいて、精紡機のギアエンド に沿って連結コンベアを設けたものであり、それにより精紡機から自動ワインダ ーへ空ボビンを搬出しないようにしたものである。

【０００８】

【作用】

本考案は、上記のように構成したので、自動ワインダーからの空ボビンは精紡 機の片側の列から順に搬入され、精紡機のギアエンドの連結コンベアで順に他側 の列に送られ、精紡機の全錘の前に空ボビンが待機する。この時、精紡機のギア エンドのコンベアは常時駆動されているので、この連結コンベア上にボビンが待 機することがない。

【０００９】

【実施例】

本考案の実施例を図面に沿って説明する。図１に示すように、精紡機の表側１ 及び裏側２とにより精紡機３が構成される。

【００１０】 精紡機の表側１には表側コンベア６を配置し、裏側２には裏側コンベア７を配 置するとともに、精紡機３のギアエンド８において表側コンベア６と裏側コンベ ア７を連結する連結コンベア１０を設ける。

【００１１】 精紡機３に隣接して自動ワインダー１１を設け、自動ワインダー１１への搬出 用コンベア１２と裏側コンベア７を連結し、自動ワインダー１１からの搬入用コ ンベア１３と表側コンベア６とを連結するとともに、搬出用コンベア１２には糸 端口出し処理装置１４を設ける。

【００１２】 表側コンベア６の搬入側端部には、トレイの裏面を１個づつ前方に押し出すた めの爪送り装置１５とこれを作動するエアシリンダー１６を設け、裏側コンベア ７の搬入側端部にも同様の爪送り装置１７とこれを作動するエアシリンダー１８ を設ける。図２に示すように、連結コンベア１０は、外部で駆動されるプーリ２ ０とガイドプーリ２１，２２，２３，２４に掛けられたコンベアベルト２５から 構成され、通常運転時は常時駆動されている。

【００１３】 上記構成において、最初、精紡機側の全コンベア上にトレイが載置していない とすると、自動ワインダー１１からの空ボビンは、搬入用コンベア１３から表側 コンベア６の入口端に到り、この部分に設けた爪送り装置１５によってトレイの 裏面を１個づつ前方に押し出すことにより表側コンベア６上を空ボビンを挿立し たトレイを搬送する。

【００１４】 このトレイが表側コンベア６の出口端に到ると、連結コンベア１０のコンベア ベルト２５上に押し出されて載置される。コンベアベルト２５上のトレイは、コ ンベアベルト２５の駆動によって直ちに裏側コンベア７の入口端に搬送され、こ の部分に設けた爪送り装置１７によって１個づつ前方に押し出し、裏側コンベア ７上を空ボビンを挿立したトレイを搬送する。

【００１５】 このようにして空ボビンが、裏側コンベア７の出口端部の精紡機３の全面まで 到るとすべての搬送が停止する。この時、連結コンベア１０上には空ボビンは存 在しない。

【００１６】 精紡機３での精紡作業終了により実ボビンが形成されると、精紡機３は玉揚げ 作業を始め、一斉に実ボビンと空ボビンの交換を行う。したがって表側ベルトコ ンベア６上及び裏側ベルトコンベア７上の空ボビンは実ボビンと置き換わる。爪 送りの装置１５の作動によって自動ワインダー１１からの空ボビンを押し出すと 、表側コンベア６上の実ボビンは１個づつ順に移動し、連結コンベア２５によっ て裏側コンベア７に移送され、同時に作動している爪送り装置と１７によって裏 側コンベア７上の実ボビンは１個づつ順に移動し、自動ワインダー１１への搬出 用コンベア１２に移送する。搬出用コンベア１２上を搬送される実ボビンは、糸 端口出し処理装置１４を通って自動ワインダー１１に送られる。

【００１７】 このようにして実ボビンがすべて搬出され、実ボビンの位置に空ボビンが位置 すると、爪送り装置は停止し搬送が停止する。この時においても、連結コンベア ２５上に移送される空ボビンは、全て裏側コンベア７上に搬送されているので、 連結コンベア上に空ボビンは存在しない。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は、上記のように構成し作用するので、精紡機のギアエンドのコンベア 上に空ボビンが滞留することがなく、自動ワインダー側に無用の空ボビンを搬出 することがなくなり、空ボビン返送路の設備負担が軽減し、かつ無用の空ボビン の使用がなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例のコンベアラインを示す平面図
である。

【図２】同連結コンベア部分の側面図である。

【符号の説明】

１ 精紡機の表側 ２ 精紡機の裏側 ３ 精紡機 ６ 表側コンベア ７ 裏側コンベア ８ ギアエンド １０ 連結コンベア １１ 自動ワインダー １２ 搬出用コンベア １３ 搬入用コンベア １５ 爪送り装置 １７ 爪送り装置

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【手続補正書】

【提出日】平成３年１０月２８日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】考案の名称

【補正方法】変更

【補正内容】 精紡機のトレイ搬送コンベア

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】精紡機と自動ワインダーを、ボビンを載置
   するコンベアで連結したシステムにおいて、精紡機のギ
   アエンドに沿って連結コンベアを設けたことを特徴とす
   る精紡機のトレイ搬送用コンベア。