JPH05192363A - 創傷被覆材 - Google Patents
創傷被覆材Info
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- JPH05192363A JPH05192363A JP4322682A JP32268292A JPH05192363A JP H05192363 A JPH05192363 A JP H05192363A JP 4322682 A JP4322682 A JP 4322682A JP 32268292 A JP32268292 A JP 32268292A JP H05192363 A JPH05192363 A JP H05192363A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 皮膚が損傷を受けた際、該皮膚損傷面に適用
され、創傷を保護するとともに、創傷の治癒を促進する
創傷被覆材を提供する。 【構成】 高含水性ゲル層とその上に積層された水蒸気
透過調節層からなり、さらに二層に連続した貫通孔を有
する創傷被覆材である。 【効果】 皮膚が損傷を受けた際に、損傷面に適用さ
れ、創面を柔らかく保護し、痛みを和らげ、細菌の感染
を防止し、創傷の治癒が促進される創傷被覆材である。
され、創傷を保護するとともに、創傷の治癒を促進する
創傷被覆材を提供する。 【構成】 高含水性ゲル層とその上に積層された水蒸気
透過調節層からなり、さらに二層に連続した貫通孔を有
する創傷被覆材である。 【効果】 皮膚が損傷を受けた際に、損傷面に適用さ
れ、創面を柔らかく保護し、痛みを和らげ、細菌の感染
を防止し、創傷の治癒が促進される創傷被覆材である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な創傷被覆材に関
するものである。さらに詳述すれば、本発明は、創傷、
熱傷などにより皮膚が損傷を受けた際、該皮膚損傷面に
適用され、創傷を保護するとともに創傷の治癒を促進す
る創傷被覆材、さらには創傷を保護するとともに組織修
復機能をもった細胞をその中に侵入させ、創傷の治癒を
促進する人工皮膚に関する。
するものである。さらに詳述すれば、本発明は、創傷、
熱傷などにより皮膚が損傷を受けた際、該皮膚損傷面に
適用され、創傷を保護するとともに創傷の治癒を促進す
る創傷被覆材、さらには創傷を保護するとともに組織修
復機能をもった細胞をその中に侵入させ、創傷の治癒を
促進する人工皮膚に関する。
【0002】
【従来の技術】熱傷、採皮創および外傷性皮膚欠損創、
褥瘡等の疾患ないし創傷による患部を保護し、治癒を促
進する目的のために、患部に一時的に適応される創傷被
覆材として、従来、ガーゼ、脱脂綿等が用いられていた
が、これらは細菌感染防止性が低く、かつ滲出液を速や
かに吸収するために創面が乾燥してしまい取りはずす際
に痛み、出血等を伴うものであった。また、軟膏等を併
用することも行われているが、この場合には逆に滲出液
の吸収が不十分で創面が過度に湿った状態となってしま
うものであった。
褥瘡等の疾患ないし創傷による患部を保護し、治癒を促
進する目的のために、患部に一時的に適応される創傷被
覆材として、従来、ガーゼ、脱脂綿等が用いられていた
が、これらは細菌感染防止性が低く、かつ滲出液を速や
かに吸収するために創面が乾燥してしまい取りはずす際
に痛み、出血等を伴うものであった。また、軟膏等を併
用することも行われているが、この場合には逆に滲出液
の吸収が不十分で創面が過度に湿った状態となってしま
うものであった。
【0003】また、これらに代わるものとして、特に創
面が広範囲にわたる場合に適用されるものとして、シリ
コーン製ガーゼ、シリコーンゴム製およびベロアー状の
表面構造を有するナイロン、テフロンなどの合成繊維シ
ート等の人工材料の被覆膜や、凍結乾燥豚皮、キチン不
織布、コラーゲン膜、ポリアミノ酸スポンジ、ムコ多糖
類複合コラーゲン膜等の生体由来材料の被覆膜も知られ
ている。しかしながら、これらのうち人工材料の被覆膜
は患部との密着性、水蒸気透過性、ひび割れ等の点で種
々の問題を残すものであり、一方、生体由来材料の被覆
膜は生体適合性等の特徴を有するが、多くは抗原性を有
し、また細菌感染、滲出液による劣化などの欠点を持
ち、さらに原料が入手しにくい等の問題があった。
面が広範囲にわたる場合に適用されるものとして、シリ
コーン製ガーゼ、シリコーンゴム製およびベロアー状の
表面構造を有するナイロン、テフロンなどの合成繊維シ
ート等の人工材料の被覆膜や、凍結乾燥豚皮、キチン不
織布、コラーゲン膜、ポリアミノ酸スポンジ、ムコ多糖
類複合コラーゲン膜等の生体由来材料の被覆膜も知られ
ている。しかしながら、これらのうち人工材料の被覆膜
は患部との密着性、水蒸気透過性、ひび割れ等の点で種
々の問題を残すものであり、一方、生体由来材料の被覆
膜は生体適合性等の特徴を有するが、多くは抗原性を有
し、また細菌感染、滲出液による劣化などの欠点を持
ち、さらに原料が入手しにくい等の問題があった。
【0004】さらに最近では、上記問題点を解決する方
法としてコラーゲン処理されたナイロンメッシュとシリ
コーン膜からなる複合膜が開発され、一部実用化されて
いる。該複合膜は、創面によく密着し、適度な水分透過
性を有するが、創面に固着し、肉芽組織が被覆膜中に入
り込むという欠点を有している。
法としてコラーゲン処理されたナイロンメッシュとシリ
コーン膜からなる複合膜が開発され、一部実用化されて
いる。該複合膜は、創面によく密着し、適度な水分透過
性を有するが、創面に固着し、肉芽組織が被覆膜中に入
り込むという欠点を有している。
【0005】また同様に、上記問題点を解決するものと
してコラーゲンを用いた人工材料が開発されている。一
般にコラーゲン自体は生体由来材料であるため、細胞、
組織に対する親和性が大きく、生体適合性に優れ好適な
材料であることは先述したとおりであるが、反面、コラ
ーゲンは生体内で容易に分解、吸収される欠点を有する
ものである。そこで人工材料としてコラーゲンを利用す
るにあたっては、適当な方法で架橋を導入し、物性面の
強化を図る工夫が成されたものが用いられている。該架
橋法としては、加熱による脱水架橋、薬品を用いる化学
架橋等を採用したものが開発されている。このうち熱脱
水架橋は薬品処理に比べ安全性が高いが、物理的にコラ
ゲナーゼ、酵素に対する耐性が化学的架橋に対し低いた
め、通常、化学架橋を熱架橋と併用させたり、または化
学的架橋単独で用いる方法が選択されている。こうした
架橋を導入した人工材料を用いる場合、上記以外に物性
面で性質が著しく向上する等の優れた効果を奏するもの
である。例えば110℃の温度で真空下に24時間置い
て熱的な架橋を導入した場合、該人工材料の検体ではコ
ラゲナーゼ3unit/ml中に37℃下で静置すると
1日以内に該人工材料中のコラーゲンが溶解するのに対
し、イソシアネート系の薬品を用いた化学的架橋のみを
施した該人工材料の検体ではコラゲナーゼ100uni
t/ml中に37℃下で7日経過しても形態に変化が見
られない。しかしながら、前記人工材料を人工皮膚とし
て使用する場合、強固な架橋を導入すると、導入前にコ
ラーゲンが有していた細胞、組織に対する親和性が大幅
に低下し、コラーゲンマトリックス内にマクロファー
ジ、好中球などの炎症性細胞が侵入し、炎症性肉芽が形
成されるか、あるいは炎症性細胞すら侵入しないまま、
再生表皮のいわゆるdown growthにより、マ
トリックスが排除されてしまう等の欠点を有する。一
方、細胞侵入性の良好なコラーゲン−変性コラーゲンマ
トリックスを形成してなる前記コラーゲンを用いた人工
材料も開発されており、早期に好中球やマクロファージ
が浸潤し、さらに線維芽細胞が侵入することができる。
しかしながら該人工材料では開放創と同様に創収縮を生
じる欠点を有している。つまり、これらの人工材料にお
いては、物性面の強化と細胞、組織に対する親和性とい
う生物学的性能の向上とは両立が困難な相反する事象で
あり、双方が満足する創傷被覆材あるいは人工皮膚の出
現が強く望まれていた。
してコラーゲンを用いた人工材料が開発されている。一
般にコラーゲン自体は生体由来材料であるため、細胞、
組織に対する親和性が大きく、生体適合性に優れ好適な
材料であることは先述したとおりであるが、反面、コラ
ーゲンは生体内で容易に分解、吸収される欠点を有する
ものである。そこで人工材料としてコラーゲンを利用す
るにあたっては、適当な方法で架橋を導入し、物性面の
強化を図る工夫が成されたものが用いられている。該架
橋法としては、加熱による脱水架橋、薬品を用いる化学
架橋等を採用したものが開発されている。このうち熱脱
水架橋は薬品処理に比べ安全性が高いが、物理的にコラ
ゲナーゼ、酵素に対する耐性が化学的架橋に対し低いた
め、通常、化学架橋を熱架橋と併用させたり、または化
学的架橋単独で用いる方法が選択されている。こうした
架橋を導入した人工材料を用いる場合、上記以外に物性
面で性質が著しく向上する等の優れた効果を奏するもの
である。例えば110℃の温度で真空下に24時間置い
て熱的な架橋を導入した場合、該人工材料の検体ではコ
ラゲナーゼ3unit/ml中に37℃下で静置すると
1日以内に該人工材料中のコラーゲンが溶解するのに対
し、イソシアネート系の薬品を用いた化学的架橋のみを
施した該人工材料の検体ではコラゲナーゼ100uni
t/ml中に37℃下で7日経過しても形態に変化が見
られない。しかしながら、前記人工材料を人工皮膚とし
て使用する場合、強固な架橋を導入すると、導入前にコ
ラーゲンが有していた細胞、組織に対する親和性が大幅
に低下し、コラーゲンマトリックス内にマクロファー
ジ、好中球などの炎症性細胞が侵入し、炎症性肉芽が形
成されるか、あるいは炎症性細胞すら侵入しないまま、
再生表皮のいわゆるdown growthにより、マ
トリックスが排除されてしまう等の欠点を有する。一
方、細胞侵入性の良好なコラーゲン−変性コラーゲンマ
トリックスを形成してなる前記コラーゲンを用いた人工
材料も開発されており、早期に好中球やマクロファージ
が浸潤し、さらに線維芽細胞が侵入することができる。
しかしながら該人工材料では開放創と同様に創収縮を生
じる欠点を有している。つまり、これらの人工材料にお
いては、物性面の強化と細胞、組織に対する親和性とい
う生物学的性能の向上とは両立が困難な相反する事象で
あり、双方が満足する創傷被覆材あるいは人工皮膚の出
現が強く望まれていた。
【0006】現在までに、上記問題点を解決するものと
して、細胞侵入性の良好なコラーゲンマトリックス層と
架橋を十分に施したコラーゲンの支持層と、水蒸気透過
調節層からなる3層構造の人工皮膚が本発明者らにより
開発されている(特開平2−34165号)。この人工
皮膚は動物実験では創面に適用された際に線維芽細胞が
早期に創傷接触層に侵入し、真皮様の結合組織を構築す
るので創傷の治癒が促進されてなるものである。この人
工皮膚を広範囲の熱傷創や広範囲の皮膚欠損部位に適用
した場合、表皮の伸展等に限界があるため、治癒するの
に非常に時間がかかる欠点を有していた。しかし、この
欠点に関しては、一般に臨床で行われている分層植皮を
併用することが可能であり、ある一定の期間上記の人工
皮膚を移植した後、水蒸気透過調節層と架橋を十分に行
った支持層の二層を剥がし、分層植皮を行うと生着する
ことができ、この方法により上記欠点を補うことができ
広範囲の欠損部位に適用することも一定条件下で可能で
はある。しかしながら、この方法では頻度は低いが、架
橋構造を有した支持層が剥がしきれずにコラーゲン−変
性コラーゲンのマトリックス層の上に残存して、分層植
皮の生着に悪影響を及ぼすことがあった。
して、細胞侵入性の良好なコラーゲンマトリックス層と
架橋を十分に施したコラーゲンの支持層と、水蒸気透過
調節層からなる3層構造の人工皮膚が本発明者らにより
開発されている(特開平2−34165号)。この人工
皮膚は動物実験では創面に適用された際に線維芽細胞が
早期に創傷接触層に侵入し、真皮様の結合組織を構築す
るので創傷の治癒が促進されてなるものである。この人
工皮膚を広範囲の熱傷創や広範囲の皮膚欠損部位に適用
した場合、表皮の伸展等に限界があるため、治癒するの
に非常に時間がかかる欠点を有していた。しかし、この
欠点に関しては、一般に臨床で行われている分層植皮を
併用することが可能であり、ある一定の期間上記の人工
皮膚を移植した後、水蒸気透過調節層と架橋を十分に行
った支持層の二層を剥がし、分層植皮を行うと生着する
ことができ、この方法により上記欠点を補うことができ
広範囲の欠損部位に適用することも一定条件下で可能で
はある。しかしながら、この方法では頻度は低いが、架
橋構造を有した支持層が剥がしきれずにコラーゲン−変
性コラーゲンのマトリックス層の上に残存して、分層植
皮の生着に悪影響を及ぼすことがあった。
【0007】一方、上述した重度の創傷に主として適用
されるものの他に、表皮層および真皮層のごく浅い部位
にまで到達した広範囲の熱傷あるいは採皮創などの比較
的軽度の創傷に主として用いられる2層構造の創傷被覆
材が本発明者等により開発されている(特開昭62-18376
0号)。この創傷被覆材は実験動物では創面に適用され
た際に表皮細胞が早期に受傷真皮上に伸展するのを保護
しつつ促進することで治癒が促されるものである。しか
し実際の臨床等で、出血が特に多い場合などはその血液
を処理しきれず、初期では血液貯留にともなう密着性不
良、一定時間後は貯留血液の凝固(血腫形成)による固
着や表皮化の遅延などを起こす可能性がある。
されるものの他に、表皮層および真皮層のごく浅い部位
にまで到達した広範囲の熱傷あるいは採皮創などの比較
的軽度の創傷に主として用いられる2層構造の創傷被覆
材が本発明者等により開発されている(特開昭62-18376
0号)。この創傷被覆材は実験動物では創面に適用され
た際に表皮細胞が早期に受傷真皮上に伸展するのを保護
しつつ促進することで治癒が促されるものである。しか
し実際の臨床等で、出血が特に多い場合などはその血液
を処理しきれず、初期では血液貯留にともなう密着性不
良、一定時間後は貯留血液の凝固(血腫形成)による固
着や表皮化の遅延などを起こす可能性がある。
【0008】以上みてきたように、従来の創傷被覆材お
よび人工皮膚では生体に対する親和性を完全なものとす
ることはできず、これらの問題点を十分に解決してなる
創傷被覆材および人工皮膚は今だ得られていないのが現
状である。
よび人工皮膚では生体に対する親和性を完全なものとす
ることはできず、これらの問題点を十分に解決してなる
創傷被覆材および人工皮膚は今だ得られていないのが現
状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、(1)創部に適度に密着して感染、痛みの防止
を図り、(2)創面に適度な湿りを与えるために、適度
な水蒸気透過性と滲出液吸収性を有し、(3)体液中の
タンパク質成分の漏出を防止し、(4)原料が容易に入
手でき、製造が容易であるとする要件を満たす創傷被覆
材を提供すること、さらには上記(1)〜(4)に加え
て、(5)良好な肉芽組織が再生されるような人工皮膚
を提供することである。
目的は、(1)創部に適度に密着して感染、痛みの防止
を図り、(2)創面に適度な湿りを与えるために、適度
な水蒸気透過性と滲出液吸収性を有し、(3)体液中の
タンパク質成分の漏出を防止し、(4)原料が容易に入
手でき、製造が容易であるとする要件を満たす創傷被覆
材を提供すること、さらには上記(1)〜(4)に加え
て、(5)良好な肉芽組織が再生されるような人工皮膚
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記諸目
的を解決すべく鋭意検討した結果、創傷に接触し得る部
位が、細胞侵入性の良好な線維化コラーゲンとヘリック
ス含量が0〜80%である変性コラーゲンとのマトリッ
クスからなる創傷接触層と、該創傷接触層と密接した水
蒸気透過調節層からなり、さらに二層に連続した貫通孔
を有することを特徴とする人工皮膚によって上記目的が
達成されることを知り、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
的を解決すべく鋭意検討した結果、創傷に接触し得る部
位が、細胞侵入性の良好な線維化コラーゲンとヘリック
ス含量が0〜80%である変性コラーゲンとのマトリッ
クスからなる創傷接触層と、該創傷接触層と密接した水
蒸気透過調節層からなり、さらに二層に連続した貫通孔
を有することを特徴とする人工皮膚によって上記目的が
達成されることを知り、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
【0011】本発明はまた、創傷部に接触し得る部位
が、細胞侵入性の良好な線維化コラーゲンとヘリックス
含量が0〜80%である変性コラーゲンとのマトリック
スからなる創傷接触層と、その上に積層された親水化し
た多孔質膜とからなり、さらに該創傷接触層が貫通孔を
有することを特徴とする人工皮膚によって上記目的が達
成されることを知り、この知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
が、細胞侵入性の良好な線維化コラーゲンとヘリックス
含量が0〜80%である変性コラーゲンとのマトリック
スからなる創傷接触層と、その上に積層された親水化し
た多孔質膜とからなり、さらに該創傷接触層が貫通孔を
有することを特徴とする人工皮膚によって上記目的が達
成されることを知り、この知見に基づいて本発明を完成
するに至った。
【0012】本発明はさらにまた、上記知見による発明
に加え、上記創傷接触層がコラーゲンを骨格として、変
性コラーゲンを適当な割合で熱的な脱水架橋により結合
させた人工皮膚によっても同様に、上記目的が達成され
ることを知り、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
に加え、上記創傷接触層がコラーゲンを骨格として、変
性コラーゲンを適当な割合で熱的な脱水架橋により結合
させた人工皮膚によっても同様に、上記目的が達成され
ることを知り、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
【0013】本発明はまた、生体適合性を有する吸水性
高分子、例えばカルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体等のマトリックスからなる層と、該層と密接
した水蒸気透過調節層とからなり、さらに2層に連続し
た貫通孔を有することを特徴とする創傷被覆材によって
上記目的が達成されることを知り、この知見に基づいて
本発明を完成するに至った。
高分子、例えばカルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体等のマトリックスからなる層と、該層と密接
した水蒸気透過調節層とからなり、さらに2層に連続し
た貫通孔を有することを特徴とする創傷被覆材によって
上記目的が達成されることを知り、この知見に基づいて
本発明を完成するに至った。
【0014】本発明はまた、生体適合性を有する吸水性
高分子、例えばカルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体等のマトリックスからなる層と、その上に積
層された親水化した多孔質膜とからなり、さらに少なく
とも該創傷接触層が貫通孔を有することを特徴とする創
傷被覆材によって上記目的が達成されることを知り、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
高分子、例えばカルボキシメチルセルロース等のセルロ
ース誘導体等のマトリックスからなる層と、その上に積
層された親水化した多孔質膜とからなり、さらに少なく
とも該創傷接触層が貫通孔を有することを特徴とする創
傷被覆材によって上記目的が達成されることを知り、こ
の知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0015】すなわち、本発明は、高含水性ゲル層と、
その上に積層された水蒸気透過調節層とからなり、さら
に二層に連続した貫通孔を有することを特徴とする創傷
被覆材によって達成される。
その上に積層された水蒸気透過調節層とからなり、さら
に二層に連続した貫通孔を有することを特徴とする創傷
被覆材によって達成される。
【0016】本発明はまた、高含水性ゲル層と、その上
に積層された親水化した多孔質膜とからなり、さらに少
なくとも該高含水性ゲル層が貫通孔を有することを特徴
とする創傷被覆材によって達成される。
に積層された親水化した多孔質膜とからなり、さらに少
なくとも該高含水性ゲル層が貫通孔を有することを特徴
とする創傷被覆材によって達成される。
【0017】
【作用】本発明の実施態様に基づき詳細に説明する。
【0018】本発明の創傷被覆材は、高含水性ゲル層の
一方の面に水蒸気透過調節層、または親水化された多孔
質膜が積層されたものであり、前者は2層を連続して貫
通する孔を有し、後者は少なくとも高含水性ゲル層を貫
通する孔を有する。これらの貫通孔は、生体由来の滲出
液や血液の排液を容易にし、人工皮膚においては貫通孔
側面からの生体由来物質および真皮由来細胞の侵入を容
易ならしめることによりマトリックス部の生体適合性を
向上させると同時に生着しにくかった分層皮膚への栄養
を補給して生着を容易にし、また浅い創傷用被覆材にお
いても上述の排液効果により、より創傷面への密着性を
高めると同時に血腫残留を防いで創傷面との固着も最終
的に防ぐことができる。
一方の面に水蒸気透過調節層、または親水化された多孔
質膜が積層されたものであり、前者は2層を連続して貫
通する孔を有し、後者は少なくとも高含水性ゲル層を貫
通する孔を有する。これらの貫通孔は、生体由来の滲出
液や血液の排液を容易にし、人工皮膚においては貫通孔
側面からの生体由来物質および真皮由来細胞の侵入を容
易ならしめることによりマトリックス部の生体適合性を
向上させると同時に生着しにくかった分層皮膚への栄養
を補給して生着を容易にし、また浅い創傷用被覆材にお
いても上述の排液効果により、より創傷面への密着性を
高めると同時に血腫残留を防いで創傷面との固着も最終
的に防ぐことができる。
【0019】高含水性ゲル層は、生体適合性の高い含水
性高分子からなる。例えば、コラーゲン等の生体に吸収
される材料でマトリックスを形成すると、創傷修復作用
を持った細胞をそのなかに侵入せしめることができ、従
来ならば補填不能な真皮の欠損を侵入した細胞による再
構築によって生体の組織に置換することができ、真皮ま
で侵された創傷等に好適に使用される。また、シリコー
ンコートされたカルボキシメチルセルロース不織布等の
生体に吸収されない材料でマトリックスを形成すると、
マトリックス自体が生体に取り込まれずにかつ生体を円
滑に保護する機能を有するため、補填物による再構築を
必要としない程度の浅い創傷等では生体自身による治癒
を促すことができ、表皮層および真皮層のごく浅い部位
にまで到達した創傷等に好適に使用される。
性高分子からなる。例えば、コラーゲン等の生体に吸収
される材料でマトリックスを形成すると、創傷修復作用
を持った細胞をそのなかに侵入せしめることができ、従
来ならば補填不能な真皮の欠損を侵入した細胞による再
構築によって生体の組織に置換することができ、真皮ま
で侵された創傷等に好適に使用される。また、シリコー
ンコートされたカルボキシメチルセルロース不織布等の
生体に吸収されない材料でマトリックスを形成すると、
マトリックス自体が生体に取り込まれずにかつ生体を円
滑に保護する機能を有するため、補填物による再構築を
必要としない程度の浅い創傷等では生体自身による治癒
を促すことができ、表皮層および真皮層のごく浅い部位
にまで到達した創傷等に好適に使用される。
【0020】貫通孔は、生体由来の滲出液や血液の排液
を容易にするという機能を有し、真皮まで侵された深い
創傷においては貫通孔側面からの生体由来物質および真
皮由来細胞の侵入を容易ならしめることによりマトリッ
クス部の生体適合性を向上させると同時に生着を容易に
し、表皮層および真皮層のごく浅い部位まで到達した創
傷等においても上述の排液効果により、より創傷面への
密着性を高めると同時に血腫残留を防いで創傷面との固
着も最終的に防ぐことができる。
を容易にするという機能を有し、真皮まで侵された深い
創傷においては貫通孔側面からの生体由来物質および真
皮由来細胞の侵入を容易ならしめることによりマトリッ
クス部の生体適合性を向上させると同時に生着を容易に
し、表皮層および真皮層のごく浅い部位まで到達した創
傷等においても上述の排液効果により、より創傷面への
密着性を高めると同時に血腫残留を防いで創傷面との固
着も最終的に防ぐことができる。
【0021】図1は本発明の人工皮膚の一実施態様の微
細構造を示す拡大断面図である。図1に示すように本発
明の人工皮膚1は、創傷部に接触し得る部位が細胞侵入
性の良好なコラーゲン−変性コラーゲンマトリックス層
からなる創傷部接触層2、該創傷部接触層2に隣接して
なる水蒸気透過調節層3あるいは親水化多孔質膜4およ
び貫通孔5とからなるものである。
細構造を示す拡大断面図である。図1に示すように本発
明の人工皮膚1は、創傷部に接触し得る部位が細胞侵入
性の良好なコラーゲン−変性コラーゲンマトリックス層
からなる創傷部接触層2、該創傷部接触層2に隣接して
なる水蒸気透過調節層3あるいは親水化多孔質膜4およ
び貫通孔5とからなるものである。
【0022】ここで創傷部接触層2が細胞侵入性を有す
るものとは、該人工皮膚1が創傷部に適用された際に、
マクロファージや好中球の炎症性の細胞が湿潤し、早期
に線維芽細胞が侵入し、その結果、真皮様の結合組織が
再構築されることである。
るものとは、該人工皮膚1が創傷部に適用された際に、
マクロファージや好中球の炎症性の細胞が湿潤し、早期
に線維芽細胞が侵入し、その結果、真皮様の結合組織が
再構築されることである。
【0023】また創傷部接触層2で使用する変性コラー
ゲンは、コラーゲンを熱処理、化学処理または物理処理
等により行うことができ、特に熱処理によるものが最も
好ましい。コラーゲンの変性度は、ヘリックス構造の含
量によって示される。ここでヘリックス(構造の)含量
とは、分子的にコラーゲンに特有な3重鎖ヘリックス構
造の含量のことであり、変性コラーゲンはこのヘリック
スがランダムコイル化しているために、ヘリックス含量
がコラーゲンの変性度に対応するものである。このヘリ
ックス含量は円偏光二色性または赤外分光光度計で測定
することができる(P.L.Gordon,I.V.Yannas,et al.Macr
omolecules, 7 (6) 954 (1974)、奈倉、橋本ら、高分子
論文集 41 (8) 473 (1984))。ここで用いられるコラー
ゲンの変性度の指標、すなわち、ヘリックス含量は、0
〜80%、好ましくは0〜50%、より好ましくは30
〜50%である。例えば、コラーゲン溶液を60℃、3
0分間熱処理するとヘリックス含量は約40%であり、
100℃、24時間熱処理するとヘリックス含量は0%
となる。このことから電気泳動によりコラーゲン分子の
一部が切断されていることがわかる。また変性コラーゲ
ンの組成は5〜80%、より好ましくは10〜50%で
ある。使用するコラーゲンは、抗原性の発現抑制の面か
ら抗原決定基が酵素で除去されたアテロコラーゲンが望
ましく、アテロコラーゲンを分散状でそのまま用いる
と、架橋導入を行なっても物性が余り向上しないので、
アテロコラーゲンは37℃で中和処理(リン酸系の緩衝
液を用いる)を施し、生体内にあるような周期性線維構
造を持つ線維化アテロコラーゲンの形にすることがさら
に好ましい。
ゲンは、コラーゲンを熱処理、化学処理または物理処理
等により行うことができ、特に熱処理によるものが最も
好ましい。コラーゲンの変性度は、ヘリックス構造の含
量によって示される。ここでヘリックス(構造の)含量
とは、分子的にコラーゲンに特有な3重鎖ヘリックス構
造の含量のことであり、変性コラーゲンはこのヘリック
スがランダムコイル化しているために、ヘリックス含量
がコラーゲンの変性度に対応するものである。このヘリ
ックス含量は円偏光二色性または赤外分光光度計で測定
することができる(P.L.Gordon,I.V.Yannas,et al.Macr
omolecules, 7 (6) 954 (1974)、奈倉、橋本ら、高分子
論文集 41 (8) 473 (1984))。ここで用いられるコラー
ゲンの変性度の指標、すなわち、ヘリックス含量は、0
〜80%、好ましくは0〜50%、より好ましくは30
〜50%である。例えば、コラーゲン溶液を60℃、3
0分間熱処理するとヘリックス含量は約40%であり、
100℃、24時間熱処理するとヘリックス含量は0%
となる。このことから電気泳動によりコラーゲン分子の
一部が切断されていることがわかる。また変性コラーゲ
ンの組成は5〜80%、より好ましくは10〜50%で
ある。使用するコラーゲンは、抗原性の発現抑制の面か
ら抗原決定基が酵素で除去されたアテロコラーゲンが望
ましく、アテロコラーゲンを分散状でそのまま用いる
と、架橋導入を行なっても物性が余り向上しないので、
アテロコラーゲンは37℃で中和処理(リン酸系の緩衝
液を用いる)を施し、生体内にあるような周期性線維構
造を持つ線維化アテロコラーゲンの形にすることがさら
に好ましい。
【0024】さらに水蒸気透過調節層3あるいは親水化
多孔質膜4を設けることにより、適度な水分透過を行な
い、さらに貫通孔5を設けることにより、創面に滲出液
が貯留せず、かつ創面が湿潤に保たれた状態とし、一方
滲出液中のタンパク質成分の外部への漏出は防止され、
組織の修復に極めて好ましい環境を与えることになる。
多孔質膜4を設けることにより、適度な水分透過を行な
い、さらに貫通孔5を設けることにより、創面に滲出液
が貯留せず、かつ創面が湿潤に保たれた状態とし、一方
滲出液中のタンパク質成分の外部への漏出は防止され、
組織の修復に極めて好ましい環境を与えることになる。
【0025】また本発明に用いられる創傷部接触層2の
構成部材であるコラーゲン−変性コラーゲンの密度は、
特に限定されるものでないが、好ましくは0.01〜
0.1g/cm3 、より好ましくは0.02〜0.06
g/cm3 の範囲がよい。この条件下では、本発明と構
造的に類似してなる特開平2−34165号に開示され
ているような架橋構造を有する線維化コラーゲンマトリ
ックスからなる中間層としての支持層が存在しなくても
十分な強度を有する点で優れているものである。
構成部材であるコラーゲン−変性コラーゲンの密度は、
特に限定されるものでないが、好ましくは0.01〜
0.1g/cm3 、より好ましくは0.02〜0.06
g/cm3 の範囲がよい。この条件下では、本発明と構
造的に類似してなる特開平2−34165号に開示され
ているような架橋構造を有する線維化コラーゲンマトリ
ックスからなる中間層としての支持層が存在しなくても
十分な強度を有する点で優れているものである。
【0026】創傷部接触層2あるいは水蒸気透過調節層
3に貫通孔5を有すると、創面と創傷部接触層2との界
面に滲出液の貯留がおこらず、創傷部接触層2が創面と
よく密着し、早期に良好な肉芽形成を期待することがで
きるものである。この貫通孔5の孔径に関しては、特に
限定されるものではないが、好ましくは0.1〜5.0
mm、より好ましくは1.0〜3.0mmの範囲であ
る。この条件下では早期に肉芽形成がおこるため、早い
時期に分層植皮片の移植が可能となる。また、創傷被覆
材においても貫通孔の孔径は同様である。
3に貫通孔5を有すると、創面と創傷部接触層2との界
面に滲出液の貯留がおこらず、創傷部接触層2が創面と
よく密着し、早期に良好な肉芽形成を期待することがで
きるものである。この貫通孔5の孔径に関しては、特に
限定されるものではないが、好ましくは0.1〜5.0
mm、より好ましくは1.0〜3.0mmの範囲であ
る。この条件下では早期に肉芽形成がおこるため、早い
時期に分層植皮片の移植が可能となる。また、創傷被覆
材においても貫通孔の孔径は同様である。
【0027】また本発明に用いられる水蒸気透過調節層
3の材質は、例えば、シリコーンエラストマー薄膜また
はポリウレタンエラストマー薄膜等が挙げられる。
3の材質は、例えば、シリコーンエラストマー薄膜また
はポリウレタンエラストマー薄膜等が挙げられる。
【0028】さらに本発明の親水化多孔質膜4の該多孔
質膜に用いられる材質としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンのようなポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレンのような
ハロゲン化ポリオレフィンが挙げられる。前記多孔質膜
の親水化は、該膜の表面を化学的結合により親水性ポリ
マーで被覆することによって行われる。該ポリマーの材
質は、親水性のポリマーであれば特に限定されないが、
好ましいものとしては、例えば、ポリメトキシエチルア
クリレート、ポリジメチルアクリルアミド、メトキシア
クリル酸エステル共重合体が挙げられる。人工皮膚とし
て使用するには、該多孔質膜の孔径は、通常0.01〜
1.0μm、好ましくは0.1〜0.4μmの範囲であ
る。
質膜に用いられる材質としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンのようなポリオレフィン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレンのような
ハロゲン化ポリオレフィンが挙げられる。前記多孔質膜
の親水化は、該膜の表面を化学的結合により親水性ポリ
マーで被覆することによって行われる。該ポリマーの材
質は、親水性のポリマーであれば特に限定されないが、
好ましいものとしては、例えば、ポリメトキシエチルア
クリレート、ポリジメチルアクリルアミド、メトキシア
クリル酸エステル共重合体が挙げられる。人工皮膚とし
て使用するには、該多孔質膜の孔径は、通常0.01〜
1.0μm、好ましくは0.1〜0.4μmの範囲であ
る。
【0029】一方、生体吸水性のない、生体適合性の含
水性高分子であるマトリックスとしては、セルロース誘
導体、ポリ(メタ)アクリルアミド系、ポリ(メタ)ア
クリル酸塩系、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レンブロック共重合体系、より好ましくはカルボキシメ
チルセルロース系の不織布等に、シリコーン等をコーテ
ィングしたマトリックスが使用される。このマトリック
スの厚みは好ましくは50〜200μm、より好ましく
は約100μmである。
水性高分子であるマトリックスとしては、セルロース誘
導体、ポリ(メタ)アクリルアミド系、ポリ(メタ)ア
クリル酸塩系、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レンブロック共重合体系、より好ましくはカルボキシメ
チルセルロース系の不織布等に、シリコーン等をコーテ
ィングしたマトリックスが使用される。このマトリック
スの厚みは好ましくは50〜200μm、より好ましく
は約100μmである。
【0030】生体吸収性のない、生体適合性の含水性高
分子であるマトリックスと、親水化された多孔質膜より
なり、2層を貫通する貫通孔を有する創傷用被覆材で
は、このうちいずれの層も状況に応じて創傷接触層とな
りうる。
分子であるマトリックスと、親水化された多孔質膜より
なり、2層を貫通する貫通孔を有する創傷用被覆材で
は、このうちいずれの層も状況に応じて創傷接触層とな
りうる。
【0031】
【実施例】コラーゲン溶液調製 アテロコラーゲン(高研株式会社製)を4℃の温度下
で、pH3.0の希塩酸に溶解して0.2〜0.4w/
v%に調製した。この溶液を0.8μmおよび0.2μ
mの直径の空孔を持つ2種のフィルターに順次通して濾
過滅菌した後、4℃に維持しつつ撹拌しながらpH7.
4のリン酸緩衝液を加え、最終濃度が0.1〜0.15
w/v%アテロコラーゲン(30mMリン酸ナトリウ
ム、100mM塩化ナトリウム)であるコラーゲン溶液
とした。次いで37℃の恒温槽内に4時間放置し、線維
化アテロコラーゲン(以下、FCと記す)溶液を調製し
た。そして該FC溶液を無菌条件下で遠心操作による濃
縮を行ない、濃度を4w/v%に調製した。一方、フィ
ルターを順次通過させた0.2〜0.4w/v%のアテ
ロコラーゲン溶液を凍結乾燥し、再び無菌の蒸留水に
6.6w/v%となるよう再溶解し、これを60℃の恒
温槽内に30分間放置して熱変性を生ぜしめ変性アテロ
コラーゲン(以下、HACと記す)溶液とした。該HA
C溶液を37℃の温度条件下で0.45μmの直径の空
孔を持つフィルターを通して濾過滅菌した後、上述の4
w/v%のFC溶液に対し、HAC/(FC+HAC)
=0.1となるように混合し(FC1000容積%に対
しHAC約67容積%)、撹拌して、線維化アテロコラ
ーゲン−変性アテロコラーゲン(以下、FC−HACと
記す)混合溶液を得た。
で、pH3.0の希塩酸に溶解して0.2〜0.4w/
v%に調製した。この溶液を0.8μmおよび0.2μ
mの直径の空孔を持つ2種のフィルターに順次通して濾
過滅菌した後、4℃に維持しつつ撹拌しながらpH7.
4のリン酸緩衝液を加え、最終濃度が0.1〜0.15
w/v%アテロコラーゲン(30mMリン酸ナトリウ
ム、100mM塩化ナトリウム)であるコラーゲン溶液
とした。次いで37℃の恒温槽内に4時間放置し、線維
化アテロコラーゲン(以下、FCと記す)溶液を調製し
た。そして該FC溶液を無菌条件下で遠心操作による濃
縮を行ない、濃度を4w/v%に調製した。一方、フィ
ルターを順次通過させた0.2〜0.4w/v%のアテ
ロコラーゲン溶液を凍結乾燥し、再び無菌の蒸留水に
6.6w/v%となるよう再溶解し、これを60℃の恒
温槽内に30分間放置して熱変性を生ぜしめ変性アテロ
コラーゲン(以下、HACと記す)溶液とした。該HA
C溶液を37℃の温度条件下で0.45μmの直径の空
孔を持つフィルターを通して濾過滅菌した後、上述の4
w/v%のFC溶液に対し、HAC/(FC+HAC)
=0.1となるように混合し(FC1000容積%に対
しHAC約67容積%)、撹拌して、線維化アテロコラ
ーゲン−変性アテロコラーゲン(以下、FC−HACと
記す)混合溶液を得た。
【0032】実施例1 先述の溶液調製により得られたFC−HACの混合溶液
をステンレスパッドに注入し、−30℃以下に急速冷却
して十分凍結させた後、−40℃で0.1Torr未満
の真空下で凍結乾燥させることにより、FC−HACの
マトリックスが得られた。次に、テフロン平板上に66
%のメディカルグレードサイラスティックスシリコン
(ダウコーニング株式会社製、接着シリコーンタイプ
A)のヘキサン溶液を精密被覆用具(アプリケーター)
を用いて塗布して製膜し、塗布した直後に、その湿潤層
上に上記のFC−HACマトリックスを載せ、室温で1
0分間放置した後、60℃で少なくとも1時間、オーブ
ンで硬化させた。さらに市販のディスポパンチ(穴径3
mm、マルホ株式会社製)で、シリコーン膜の上から数
箇所打ち抜いた。
をステンレスパッドに注入し、−30℃以下に急速冷却
して十分凍結させた後、−40℃で0.1Torr未満
の真空下で凍結乾燥させることにより、FC−HACの
マトリックスが得られた。次に、テフロン平板上に66
%のメディカルグレードサイラスティックスシリコン
(ダウコーニング株式会社製、接着シリコーンタイプ
A)のヘキサン溶液を精密被覆用具(アプリケーター)
を用いて塗布して製膜し、塗布した直後に、その湿潤層
上に上記のFC−HACマトリックスを載せ、室温で1
0分間放置した後、60℃で少なくとも1時間、オーブ
ンで硬化させた。さらに市販のディスポパンチ(穴径3
mm、マルホ株式会社製)で、シリコーン膜の上から数
箇所打ち抜いた。
【0033】実施例2 メルトフローインデックスが30および0.3のポリプ
ロピレン混合物(混合重量比100:40)100重量
部当り、400重量部の流動パラフィン(平均分子量3
24)および0.3重量部の結晶核形成剤としての1,
2,3,4−ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビト
ールを二軸型押出機により溶融混練し、ペレット化し
た。このペレットを上記二軸型押出機を用いて150〜
200℃で溶融し、スリット0.6mmのTダイより空
気中に押出しフィルム状にし、このフィルム状物をTダ
イ直下に置かれたガイドローラーによって冷却固定化液
中に導き冷却固定化した後巻き取る。この巻き取ったフ
ィルム状物を一定寸法に切断し、縦横両方向を固定し、
1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエ
タン中に10分間計4回浸漬して、フィルム状物中の流
動パラフィンの抽出を行なった。次いで、135℃の空
気中で2分間熱処理を行なって、孔径0.2μm、膜厚
100μmのポリプロピレン製多孔質膜(以下、PP膜
と記す)を得た。さらに該PP膜に、0.1Torrで
15秒間アルゴンプラズマを照射した後、メトキシエチ
ルアクリレート雰囲気中で(25℃、4Torr)、3
0分間プラズマ開始重合を行なった。
ロピレン混合物(混合重量比100:40)100重量
部当り、400重量部の流動パラフィン(平均分子量3
24)および0.3重量部の結晶核形成剤としての1,
2,3,4−ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビト
ールを二軸型押出機により溶融混練し、ペレット化し
た。このペレットを上記二軸型押出機を用いて150〜
200℃で溶融し、スリット0.6mmのTダイより空
気中に押出しフィルム状にし、このフィルム状物をTダ
イ直下に置かれたガイドローラーによって冷却固定化液
中に導き冷却固定化した後巻き取る。この巻き取ったフ
ィルム状物を一定寸法に切断し、縦横両方向を固定し、
1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエ
タン中に10分間計4回浸漬して、フィルム状物中の流
動パラフィンの抽出を行なった。次いで、135℃の空
気中で2分間熱処理を行なって、孔径0.2μm、膜厚
100μmのポリプロピレン製多孔質膜(以下、PP膜
と記す)を得た。さらに該PP膜に、0.1Torrで
15秒間アルゴンプラズマを照射した後、メトキシエチ
ルアクリレート雰囲気中で(25℃、4Torr)、3
0分間プラズマ開始重合を行なった。
【0034】一方、先述の溶液調製により得られたFC
−HACの混合溶液をステンレスパッドに注入し、前記
親水化したPP膜をゆっくり載せると、上方に浮かぶ。
さらに−30℃以下に急速冷却して十分凍結させた後、
−40℃で0.1Torr未満の真空下で凍結乾燥させ
ることにより、FC−HACが下層、親水化PP膜が上
層の人工皮膚を作成した。さらにFC−HAC層部分を
市販のディスポパンチ(穴径3mm、マルホ株式会社
製)で、シリコーン膜の上から数箇所打ち抜いた。
−HACの混合溶液をステンレスパッドに注入し、前記
親水化したPP膜をゆっくり載せると、上方に浮かぶ。
さらに−30℃以下に急速冷却して十分凍結させた後、
−40℃で0.1Torr未満の真空下で凍結乾燥させ
ることにより、FC−HACが下層、親水化PP膜が上
層の人工皮膚を作成した。さらにFC−HAC層部分を
市販のディスポパンチ(穴径3mm、マルホ株式会社
製)で、シリコーン膜の上から数箇所打ち抜いた。
【0035】移植試験 上記実施例1および2で得られたマトリックスをミニブ
タの背部皮膚に移植して試験した。ミニブタであるコカ
タンマイクロブタをネンブタール麻酔下で徐毛し、イソ
ジン消毒したミニブタ背部皮膚に脂肪層が完全に露出し
た創面40×40mmの全創皮膚欠損創を作製し、止
血、乾燥した後、生食を含ませた検体をそれぞれ貼付し
た。その上に、メロリン(S&N社製)とオプサイト
(S&N社製)を重ね、さらにエラスチコン(J&J社
製)の伸縮性絆創膏で圧迫固定した。移植1週間後に、
上層部のシリコーンあるいは多孔質膜を剥がし、FC−
HAC層上に自家の分層植皮片を移植して、さらに4週
間観察した。肉眼による観察では、収縮はあまり見られ
ず、植皮した分層植皮片は離脱していなかった。病理組
織学的にも、人工皮膚を使用して再生された真皮様組織
と生着した分層植皮片はよく密着しており、分層植皮片
中の毛細血管は人工皮膚中に侵入した血管を介して血流
が再開していた。
タの背部皮膚に移植して試験した。ミニブタであるコカ
タンマイクロブタをネンブタール麻酔下で徐毛し、イソ
ジン消毒したミニブタ背部皮膚に脂肪層が完全に露出し
た創面40×40mmの全創皮膚欠損創を作製し、止
血、乾燥した後、生食を含ませた検体をそれぞれ貼付し
た。その上に、メロリン(S&N社製)とオプサイト
(S&N社製)を重ね、さらにエラスチコン(J&J社
製)の伸縮性絆創膏で圧迫固定した。移植1週間後に、
上層部のシリコーンあるいは多孔質膜を剥がし、FC−
HAC層上に自家の分層植皮片を移植して、さらに4週
間観察した。肉眼による観察では、収縮はあまり見られ
ず、植皮した分層植皮片は離脱していなかった。病理組
織学的にも、人工皮膚を使用して再生された真皮様組織
と生着した分層植皮片はよく密着しており、分層植皮片
中の毛細血管は人工皮膚中に侵入した血管を介して血流
が再開していた。
【0036】カルボキシメチルセルロース高含水ゲル層
作製 市販のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(以
下、CMCとする)製の不織布(東海染工(株)製、エ
ーテル化度0.40)を5%のメディカルグレードサイ
ラスティックス(登録商標)シリコーン(接着タイプ
A、ダウコーニング社製)のヘキサン溶液中に10秒間
浸漬して厚さ約100μmの高含水ゲル層を得た。
作製 市販のカルボキシメチルセルロースナトリウム塩(以
下、CMCとする)製の不織布(東海染工(株)製、エ
ーテル化度0.40)を5%のメディカルグレードサイ
ラスティックス(登録商標)シリコーン(接着タイプ
A、ダウコーニング社製)のヘキサン溶液中に10秒間
浸漬して厚さ約100μmの高含水ゲル層を得た。
【0037】実施例3 上述のようにして作製された高含水ゲル層を展延したメ
ディカルグレードサイラスティックス(登録商標)シリ
コーン(MDX4−4210、ダウコーニング社製)上
に静置して加温後、実施例2で得た親水化したポリプロ
ピレン(以下、PPとする)膜上にゆっくり載せて接着
させ、再び加温することによりCMC不織布とPP膜の
2層からなる創傷被覆材を作製した。さたに市販のディ
スポパンチ(穴径2mm)で、CMC不織布から数箇所
打ち抜いた。
ディカルグレードサイラスティックス(登録商標)シリ
コーン(MDX4−4210、ダウコーニング社製)上
に静置して加温後、実施例2で得た親水化したポリプロ
ピレン(以下、PPとする)膜上にゆっくり載せて接着
させ、再び加温することによりCMC不織布とPP膜の
2層からなる創傷被覆材を作製した。さたに市販のディ
スポパンチ(穴径2mm)で、CMC不織布から数箇所
打ち抜いた。
【0038】移植試験2 上記実施例3で得られた被覆材をラットの背部皮膚に移
植して試験した。ウイスター系ラットをネンブタール麻
酔下で除毛し、イソジン消毒したラット背部皮膚に10
/1000インチの深さの創面20×20mmの採皮創
を機械的に作製し、止血せずそのまま検体を貼付した。
その上には局法に定められたガーゼを静置した。出血し
た血液は貫通孔から直ちに排液され、ガーゼと接触する
と止血した。さらに数日後に行ったガーゼ交換は容易で
あり、しかも通常2週間以上かかる治癒にも3〜7日を
要したのみで表皮化の完了をみた。
植して試験した。ウイスター系ラットをネンブタール麻
酔下で除毛し、イソジン消毒したラット背部皮膚に10
/1000インチの深さの創面20×20mmの採皮創
を機械的に作製し、止血せずそのまま検体を貼付した。
その上には局法に定められたガーゼを静置した。出血し
た血液は貫通孔から直ちに排液され、ガーゼと接触する
と止血した。さらに数日後に行ったガーゼ交換は容易で
あり、しかも通常2週間以上かかる治癒にも3〜7日を
要したのみで表皮化の完了をみた。
【0039】
【発明の効果】本発明の創傷被覆材は、創傷、熱創、褥
瘡等により皮膚が損傷を受けた際に、損傷面に適用さ
れ、創面を柔らかく保護し、痛みを和らげ、細菌の感染
を防止する。
瘡等により皮膚が損傷を受けた際に、損傷面に適用さ
れ、創面を柔らかく保護し、痛みを和らげ、細菌の感染
を防止する。
【0040】さらに本発明の創傷被覆材は、創傷接触層
として線維化コラーゲンとヘリックス含量が0〜80%
である変性コラーゲンとのマトリックスを用いた場合、
創傷接触面が細胞侵入性を有するので、創面に適用され
た際に、線維芽細胞が早期に創傷接着層に侵入し、真皮
様の結合組織を構築するので創傷の治癒が促進される。
さらに移植して一定の期間保持した後、上層の水蒸気透
過調節層を剥がして、自家の分層植皮片を移植しても生
着することができる。
として線維化コラーゲンとヘリックス含量が0〜80%
である変性コラーゲンとのマトリックスを用いた場合、
創傷接触面が細胞侵入性を有するので、創面に適用され
た際に、線維芽細胞が早期に創傷接着層に侵入し、真皮
様の結合組織を構築するので創傷の治癒が促進される。
さらに移植して一定の期間保持した後、上層の水蒸気透
過調節層を剥がして、自家の分層植皮片を移植しても生
着することができる。
【図1】本発明の人工皮膚の実施態様の微細な構造を示
す断面図である。
す断面図である。
1…人工皮膚 2…細胞侵入性支持層 3…水蒸気透過調節層 4…親水化多孔質膜層 5…貫通孔
フロントページの続き (72)発明者 片倉 健男 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500番地 テルモ株式会社内 (72)発明者 中村 雄幸 静岡県浜松市富塚町403−16
Claims (2)
- 【請求項1】 高含水性ゲルとその上に積層された水蒸
気透過調節層からなり、さらに二層に連続した貫通孔を
有することを特徴とする創傷被覆材。 - 【請求項2】 高含水性ゲルとその上に積層された親水
化した多孔質膜からなり、さらに創傷接触層が貫通孔を
有することを特徴とする創傷被覆材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4322682A JPH05192363A (ja) | 1991-11-07 | 1992-11-07 | 創傷被覆材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29138591 | 1991-11-07 | ||
JP3-291385 | 1991-11-07 | ||
JP4322682A JPH05192363A (ja) | 1991-11-07 | 1992-11-07 | 創傷被覆材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05192363A true JPH05192363A (ja) | 1993-08-03 |
Family
ID=26558527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4322682A Pending JPH05192363A (ja) | 1991-11-07 | 1992-11-07 | 創傷被覆材 |
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JP (1) | JPH05192363A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2003086255A1 (en) * | 2002-04-12 | 2003-10-23 | Johnson & Johnson Medical Limited | Apertured hydrogel wound dressing |
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WO2023199586A1 (ja) * | 2022-04-14 | 2023-10-19 | 株式会社ジーシー | 抗菌効果を有する人工皮膚 |
-
1992
- 1992-11-07 JP JP4322682A patent/JPH05192363A/ja active Pending
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CN116570768B (zh) * | 2023-03-10 | 2024-02-02 | 浙江大学 | 一种多层力学仿生缓释抗菌气管补片及其制备方法 |
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