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JPH05186283A - 擬岩の製造方法 - Google Patents

擬岩の製造方法

Info

Publication number
JPH05186283A
JPH05186283A JP3355145A JP35514591A JPH05186283A JP H05186283 A JPH05186283 A JP H05186283A JP 3355145 A JP3355145 A JP 3355145A JP 35514591 A JP35514591 A JP 35514591A JP H05186283 A JPH05186283 A JP H05186283A
Authority
JP
Japan
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layer
pseudo rock
rock
lath
pseudo
Prior art date
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Granted
Application number
JP3355145A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0742179B2 (ja
Inventor
Akira Kaneko
彰 金子
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SUPEESU DESIGN KK
Original Assignee
SUPEESU DESIGN KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SUPEESU DESIGN KK filed Critical SUPEESU DESIGN KK
Priority to JP3355145A priority Critical patent/JPH0742179B2/ja
Publication of JPH05186283A publication Critical patent/JPH05186283A/ja
Publication of JPH0742179B2 publication Critical patent/JPH0742179B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)
  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 施工が容易で製造コストが低く、その形状を
容易に変化させることができ、防水性、耐摩耗性等に優
れると共に、直接人体に接する場所に設置しても危険で
なく、利用範囲の広い擬岩の製造方法を提供する。 【構成】 擬岩の設置を意図する場所にアーチ状鉄筋4
と直線状鉄筋6を組んで枠部材8を形成すると共に、枠
部材8をメタルラス12で被覆し、メタルラス12の網目に
ラスモルタルを盛り付けてラスモルタル層10を形成し、
ラスモルタル層10の表面にイソシアネートとポリオール
の2液を混合噴射して、ラスモルタル層10の表面を被覆
する硬質発泡ポリウレタン層14を形成すると共に、硬質
発泡ポリウレタン層14の表面にポリウレタンとアロマテ
ィックアミンの2液を混合噴射して、硬質発泡ポリウレ
タン層14の表面を被覆する表面層16を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、テーマーパーク等に
おけるレジャー施設の景観用、或いはイベント会場の装
飾用等として用いられる擬岩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レジャー施設の景観用、或いはイベント
会場の装飾用等として岩石が必要な場合に、天然の岩石
をそのまま用いることは、重量の点で不都合であり、ま
た意図する形状や寸法を備えた岩石を採集することが困
難であるため、一般に、天然の岩石を模した人工の岩石
たる擬岩が用いられる。この擬岩として、従来から、F
RP(ガラス繊維強化プラスチック)製のもの、及びG
RC(ガラス繊維混入コンクリート)製のものが知られ
ている。
【0003】上記FRP製の擬岩は、天然の岩の表面か
ら写し取った雌型を元に整形型を造り、該整形型の裏側
にガラス繊維と合成樹脂を交互に塗り付け、硬化を待っ
て脱形することによって、元の岩の形状を模したパネル
を複数枚形成し、これを鉄枠等の骨組みに1枚づつ取り
付けて継ぎ目をコーキングし、表面に着色を施して製造
される。
【0004】このFRP製の擬岩は、天然の岩石から写
し取った形状を利用するものであるため、表面の模様は
見栄が良く、鑑賞用或いは装飾用に適している。しかし
ながら、パネルの取り付けはすべて手作業で行われるた
め、多数のパネルを必要とする大きな擬岩を形成する場
合には、その分人件費の上昇及び工期の延長を招くこと
となる。また、かかる場合には、上記パネルの模様が同
一では単調で不自然になるため、多種類のパターンを用
意する必要があり、その分製造コストの上昇をもたらす
こととなる。さらに、表面硬度が高く、人体に直接触れ
る場所には不向きであると共に、火に弱く、防火性能を
求められる場所には使用できない点で問題であった。
【0005】一方、上記GRC製の擬岩は、ガラス繊維
を混入したセメントモルタルを塗り固めて岩風の造形を
施したものであり、以下のように製造される。まず、鉄
骨等で形成した枠材にメタルラス(金網)を取り付け、
該メタルラス上にガラス繊維混入セメントモルタルを二
度、三度と塗り付け、硬化させて素地を作る。次に、素
地が完全に硬化した後、モルタルスプレー機を用いて、
ガラス繊維やその他の装飾用混合物を混ぜ合わせたセメ
ントモルタルを吹き付けながら、必要に応じて、コテや
その他の工具を用いて整形し、最終形状を作り上げる。
この状態で完成とする場合もあるが、カラースプレーそ
の他のトップコートで仕上げる場合もある。
【0006】このGRC製の擬岩は、FRP製に比べて
見栄が悪いため、鑑賞用或いは装飾用としては不向きで
あるが、製造コストが比較的に低いため、テーマーパー
クの洞窟や岩山等における大きな擬岩を形成し易い点、
比較的自由に形状を変化させられる点、不燃材料で形成
されるため、火を用いる場所や防火性能を要求される場
所に適している点で優れている。しかしながら、作業工
程数が多いため、工期が比較的に長引く点、作業員の技
量が製品の成果に直接影響する点、表面が粗面であるた
め防水性に乏しく、余程表面塗装に費用をかけなければ
水のかかる場所では用いられない点、表面の硬度が高い
ため、人体が直接触れる場所には用いられない点で問題
であった。
【発明が解決しようとする課題】
【0007】本発明は、上記した従来技術の課題を解決
せんとするものであり、その目的とするところは、施工
が容易で製造コストが低く、その形状を容易に変化させ
ることができ、それ自体自己消火性に優れると共に、防
水性、不燃性等の性能をを容易に付加することができ、
また、直接人体に接する場所に設置しても危険でなく、
利用範囲の広い擬岩の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る擬岩の製造方法は、素地を形成し、該
素地の表面に硬質発泡ポリウレタンの原料となる液体を
噴射し、上記素地の表面上でポリウレタン材を発泡硬化
させて、上記素地の表面を被覆する硬質発泡ポリウレタ
ン層を形成すると共に、該硬質発泡ポリウレタン層の表
面に、防水性、不燃性、耐摩耗性、耐薬品性、着色性の
うち少なくとも1つの性質を備えた材料を被着して、上
記硬質発泡ポリウレタン層の表面を被覆する表面層を形
成するよう構成した。
【0009】上記素地は、例えば、擬岩の設置を意図す
る場所に鉄筋を組んで枠部材を形成すると共に、該枠部
材の外面及び内面の少なくとも一方をメタルラスで被覆
し、該メタルラスの網目にラスモルタルを盛り付けるこ
とによって形成する。或いは、トンネルや洞窟等その内
部空間を利用する場所の内壁面に、コルゲートパイプを
配設することによって形成してもよい。
【0010】上記硬質発泡ポリウレタン層は、例えば、
上記素地の表面に向けてイソシアネートとポリオールの
2液を混合噴射することによって形成する。また、上記
表面層は、上記硬質発泡ポリウレタン層の表面に、ポリ
ウレタンとアロマティックアミンの2液を混合噴射する
ことによって形成する。
【0011】
【作用】上記擬岩は、型枠等を用いることなく、素地の
表面に噴射したポリウレタン素材の自然な発泡・硬化に
よって形成されるため、製造が容易であると共に、その
形状に意外性があり、奇抜な外観を得ることができる。
上記硬質発泡ポリウレタン層は、それ自体軽量であると
共に、弾力性を備えるため衝撃緩衝性を発揮することが
でき、また、優れた自己消火性を備える。
【0012】上記素地を、鉄筋を組んで枠部材を構成
し、該枠部材の外面及び内面の少なくとも一方をメタル
ラスで被覆すると共に、該メタルラスの網目にラスモル
タルを盛り付けて形成することにより、比較的に大きな
面積の擬岩を容易に形成できる。また、上記素地を、ト
ンネル或いは洞窟等の内壁面にコルゲートパイプを配設
することによって形成することにより、トンネル等の内
壁面に擬岩を形成することができる。
【0013】上記表面層の構成材料を適宜選択すること
により、種々の使用目的に対応できる。この表面層を、
上記硬質発泡ポリウレタン層の表面に、ポリウレタンと
アロマティックアミンの2液を混合噴射することによっ
て形成することにより、鉄の約6倍の耐摩耗性と、優れ
た防水性を擬岩に付与することができる。
【0014】
【実施例】以下に本発明に係る擬岩の製造方法を、図示
の実施例に基づいて説明する。図1は、第1の実施例に
係る第1の擬岩2を示す横断面図であり、図2はその縦
断面図である。第1の擬岩2は、アーチ状鉄筋4及び直
線状鉄筋6を組んで形成した枠部材8と、該枠部材8の
上を被覆するラスモルタル層10と、該ラスモルタル層10
に埋設された第1のメタルラス12と、上記ラスモルタル
層10の表面を被覆する硬質発泡ポリウレタン層14と、該
硬質発泡ポリウレタン層14を被覆する防水性及び耐摩耗
性を備えた表面層16とを有してなる。この第1の擬岩2
は、上記アーチ状鉄筋4の左右両端部18,18を施工箇所
の地面或いは床面20に埋め込むことによって、固定設置
される。第1の擬岩2の内部には、空洞部22が形成され
る。
【0015】つぎに、図3〜図7において、第1の擬岩
2の製造方法を説明する。まず、必要とされる擬岩の形
状・寸法、及び施工箇所の状況に応じて、アーチ状鉄筋
4及び直線状鉄筋6を組み、枠部材8を形成する(図
3)。この際、アーチ状鉄筋4と直線状鉄筋6とを、溶
接によって接続することが望ましい。
【0016】上記枠部材8の上に第1のメタルラス12を
被せると共に、針金等によって枠部材8と第1のメタル
ラス12とを適宜緊縛する(図4)。この際、第1のメタ
ルラス12に適当な凹凸を形成し、擬岩の外形を大まかに
規定しておく。
【0017】上記第1のメタルラス12の網目に絡み付け
るように、ラスモルタル(ガラス繊維を混入したセメン
トモルタル)24を第1のメタルラス12上に盛り付け、ラ
スモルタル層10を形成する(図5)。これにより、擬岩
の素地が形成される。なお、この時点において、ラスモ
ルタル24の盛り具合を適宜調節し、天然の岩らしくなる
ように、ある程度の造形をする。
【0018】上記ラスモルタル層10の表面に、硬質発泡
ポリウレタンの原料となるイソシアネート(Isocyanat
e)とポリオール(Polyol)の2液を、スプレーガン26
によって混合噴射することにより、硬質発泡ポリウレタ
ン層14を形成する(図6)。この段階に於いて、擬岩の
最終的な外形が決定される。この硬質発泡ポリウレタン
層14は、2cm程度の厚さに形成される。
【0019】最後に、上記硬質発泡ポリウレタン層14の
表面に、ユニコート(登録商標)をスプレーガン28によ
って吹き付け、表面層16を形成する(図7)。このユニ
コートは、米国ユニロイヤルケミカル社(Uniroyal Che
mical Co., INC.)の製品で、ポリウレタン(Polyureth
ane)とアロマティックアミン(Aromatic Amine)を混
合して構成される表面加工材であり、優れた防水性と、
鉄の約6倍という非常に高い耐摩耗性を有するものであ
る。なお、必要に応じて、上記表面層16上に着色を行
う。また、上記硬質発泡ポリウレタン自体に自己消火性
があるが、セメント系の吹付剤など適当な不燃剤を上記
表面層16上に塗布することによって、第1の擬岩2の防
火性能をさらに向上させても良い。以上により、第1の
実施例に係る第1の擬岩2が完成する。
【0020】上記硬質発泡ポリウレタン層14の形状は、
自然な発泡作用に委ねられるので、型枠等を用意する必
要がなく、デザイン構成のための特別な熟練も不要であ
る。なお、施工の容易化及び材料の節約のため、図にお
いて第1の擬岩2は開口部30を有しているが、該開口部
30は必ずしも設ける必要はなく、設置場所或いは使用目
的に応じて該開口部30を閉塞するよう構成しても良い。
【0021】つぎに、図8に基づき、第2の実施例に係
る第2の擬岩32の製造方法を説明する。第2の擬岩32
は、地面34の下に形成されたトンネル35或いは洞窟な
ど、その内部空間36を利用する場所(施設)の内壁面38
を装飾するものである。すなわち、トンネル35の内壁面
38に半円状のコルゲートパイプ40を適宜間隔で配設する
ことにより、擬岩の素地を形成する。つぎに、該コルゲ
ートパイプ40の表面に向けて、上記第1の実施例と同様
に、イソシアネート(Isocyanate)とポリオール(Poly
ol)の2液を、スプレーガンによって混合噴射すること
により、コルゲートパイプ40の表面に硬質発泡ポリウレ
タン層14を、最大で5〜6cm、最小で2〜3cmの厚
さに形成する。この硬質発泡ポリウレタン層14の表面
に、ウレタンやアクリルを吹付塗装し、或いは着色料や
防水塗料を塗布することによって、表面層16を形成す
る。また、上記と同様に、ユニコートを吹き付けて表面
層16を形成し、防水性、耐摩耗性の向上を図っても良
い。
【0022】図9において、上記第2の実施例の変形例
たる、第3の実施例を説明する。第3の実施例に係る第
3の擬岩42は、鍾乳洞を演出するためのものである。す
なわち、この第3の擬岩42は、素地としてのコルゲート
パイプ40表面の適宜箇所に、任意の寸法を有する異形鉄
筋44を略鉛直に溶接し、該異形鉄筋44に第2のメタルラ
ス46を逆円錐状に巻き付け、コルゲートパイプ40及び第
2のメタルラス46の表面に硬質発泡ポリウレタン層14を
形成した後、該硬質発泡ポリウレタン層14の表面に適宜
塗装を施して表面層16を形成してなる。この結果、異形
鉄筋44を溶接した箇所に、鍾乳石状の突起48が形成され
る。
【0023】図10及び図11において、上記第1の実
施例〜第3の実施例の応用例たる、第4の実施例を説明
する。第4の実施例に係る第4の擬岩50は、その内部空
間36側及び外部側の両方を岩石状に形成したものであ
る。すなわち、断面T字状のTバー52を棟とし、該Tバ
ー52の左右に、連結金具54,54を介して、4分の1円状
のアーチ部材56,56の上端を溶接し、該アーチ部材56,
56の外側に断面L字状のアングル材58を複数溶接すると
共に、アーチ部材56,56の内側で上記アングル材58の溶
接箇所に対応する箇所に、断面C字状のCチャンネル60
を複数溶接して枠部材8を形成する(図11)。上記ア
ーチ部材56の下端は、アンカーボルト62,62によって基
礎部64,64に固定される。
【0024】次に、上記アングル材58に第1のメタルラ
ス12を接続すると共に、Cチャンネル60にも第1のメタ
ルラス12を接続する。アングル材58側の第1のメタルラ
ス12上には、ラスモルタルが盛り付けられてラスモルタ
ル層10が形成され、その表面には硬質発泡ポリウレタン
層14が形成される。一方、Cチャンネル60側の第1のメ
タルラス12の表面には、ラスモルタル層が形成されるこ
となく、直接硬質発泡ポリウレタン層14が形成される。
このように、枠部材8の外部側においては、枠部材8、
メタルラス12及びラスモルタル層10によって擬岩の素地
が形成され、枠部材8の内部空間36側においては、枠部
材8及びメタルラス12によって擬岩の素地が形成され
る。
【0025】なお、アーチ部材56,56の内側の適宜箇所
に異形鉄筋44を溶接し、該異形鉄筋44に第2のメタルラ
ス46を逆円錐状に巻き付けて鍾乳石状の突起48を形成し
ても良い。外部側の硬質発泡ポリウレタン層14の表面に
は上記ユニコート等による表面層16が形成され、着色等
の塗装がなされる。また、上記内部空間36側の硬質発泡
ポリウレタン層14の表面にも、上記第2の実施例と同
様、ウレタンやアクリルを吹付塗装して表面層16が形成
される。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る擬岩の製造方法によれば、
上記のように、型枠等を製作する必要がなく、製造工程
自体も簡易であり、素地の精度も特に要求されないた
め、施工が容易となり、工事費用を大幅に節減すること
ができる。
【0027】擬岩の形状を主として構成する硬質発泡ポ
リウレタン層は、型枠等の拘束を受けず、自然の状態で
発泡硬化するため、その形状に意外性があり、奇抜な外
観を得られる。
【0028】また、硬質発泡ポリウレタンには自己消火
作用があるため、本発明に係る擬岩は、高い防火性能を
発揮できる。さらに、表面層の構成材料を適宜選択する
ことによって、防水性、不燃性、耐摩耗性、耐薬品性、
着色性等の性能を容易に付加することができる。
【0029】本発明によって製造される擬岩は、全体的
に軽量であり、衝撃緩衝性をも備えるため、レジャー施
設の景観用、イベントの装飾用、児童遊技施設の安全
用、デパート等の内装用、防音を兼ねた壁や天井の装飾
用等、面積の大小にかかわらず広範な用途に使用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る第1の擬岩を示す
横断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る第1の擬岩を示す
縦断面図である。
【図3】第1の擬岩の製造工程を示す概略斜視図であ
る。
【図4】第1の擬岩の製造工程を示す概略斜視図であ
る。
【図5】第1の擬岩の製造工程を示す概略斜視図であ
る。
【図6】第1の擬岩の製造工程を示す概略斜視図であ
る。
【図7】第1の擬岩の製造工程を示す概略斜視図であ
る。
【図8】本発明の第2の実施例に係る第2の擬岩を示す
横断面図である。
【図9】本発明の第3の実施例に係る第3の擬岩を示す
横断面図である。
【図10】本発明の第4の実施例に係る第4の擬岩を示
す横断面図である。
【図11】第4の擬岩の枠部材を示す概略側面図であ
る。
【符号の説明】
2 第1の擬岩 4 アーチ状鉄筋 6 直線状鉄筋 8 枠部材 10 ラスモルタル層 12 第1のメタルラス 14 硬質発泡ポリウレタン層 16 表面層 24 ラスモルタル 32 第2の擬岩 35 トンネル 36 内部空間 38 内壁面 40 コルゲートパイプ 42 第3の擬岩 50 第4の擬岩 52 Tバー 56 アーチ部材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、テーマーパーク等に
おけるレジャー施設の景観用、あるいはイベント会場の
装飾用等として用いられる擬岩の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】レジャー施設の景観用、あるいはイベン
ト会場の装飾用等として岩石が必要な場合に、天然の岩
石をそのまま用いることは、重量の点で不都合であり、
また意図する形状や寸法を備えた岩石を採集することが
困難であるため、一般に、天然の岩石を模した人工の岩
石たる擬岩が用いられる。この擬岩として、従来から、
FRP(ガラス繊維強化プラスチック)製のもの、及び
GRC(ガラス繊維混入コンクリート)製のものが知ら
れている。
【0003】上記FRP製の擬岩は、天然の岩の表面か
ら写し取った雌型を元に整形型を造り、該整形型の裏側
にガラス繊維と合成樹脂を交互に塗り付け、硬化を待っ
て脱形することによって、元の岩の形状を模したパネル
を複数枚形成し、これを鉄枠等の骨組みに1枚づつ取り
付けて継ぎ目をコーキングし、表面に着色を施して製造
される。
【0004】このFRP製の擬岩は、天然の岩石から写
し取った形状を利用するものであるため、表面の模様は
見栄が良く、鑑賞用あるいは装飾用に適している。しか
しながら、パネルの取り付けはすべて手作業で行われる
ため、多数のパネルを必要とする大きな擬岩を形成する
場合には、その分人件費の上昇及び工期の延長を招くこ
ととなる。また、かかる場合には、上記パネルの模様が
同一では単調で不自然になるため、多種類のパターンを
用意する必要があり、その分製造コストの上昇をもたら
すこととなる。さらに、表面硬度が高く、人体に直接触
れる場所には不向きであると共に、火に弱く、防火性能
を求められる場所には使用できない点で問題であった。
【0005】一方、上記GRC製の擬岩は、ガラス繊維
を混入したセメントモルタルを塗り固めて岩風の造形を
施したものであり、以下のように製造される。まず、鉄
骨等で形成した枠材にメタルラス(金網)を取り付け、
該メタルラス上にガラス繊維混入セメントモルタルを二
度、三度と塗り付け、硬化させて素地を作る。次に、素
地が完全に硬化した後、モルタルスプレー機を用いて、
ガラス繊維やその他の装飾用混合物を混ぜ合わせたセメ
ントモルタルを吹き付けながら、必要に応じて、コテや
その他の工具を用いて整形し、最終形状を作り上げる。
この状態で完成とする場合もあるが、カラースプレーそ
の他のトップコートで仕上げる場合もある。
【0006】このGRC製の擬岩は、FRP製に比べて
見栄が悪いため、鑑賞用あるいは装飾用としては不向き
であるが、製造コストが比較的に低いため、テーマーパ
ークの洞窟や岩山等における大きな擬岩を形成し易い
点、比較的自由に形状を変化させられる点、不燃材料で
形成されるため、火を用いる場所や防火性能を要求され
る場所に適している点で優れている。しかしながら、作
業工程数が多いため、工期が比較的に長引く点、作業員
の技量が製品の成果に直接影響する点、表面が粗面であ
るため防水性に乏しく、余程表面塗装に費用をかけなけ
れば水のかかる場所では用いられない点、表面の硬度が
高いため、人体が直接触れる場所には用いられない点で
問題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来技術の課題を解決せんとするものであり、その目的と
するところは、施工が容易で製造コストが低く、その形
状を容易に変化させることができ、それ自体自己消火性
に優れると共に、防水性、不燃性等の性能をを容易に付
加することができ、また、直接人体に接する場所に設置
しても危険でなく、利用範囲の広い擬岩の製造方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る擬岩の製造方法は、素地を形成し、該
素地の表面に硬質発泡ポリウレタンの原料となる液体を
噴射し、上記素地の表面上でポリウレタン材を発泡硬化
させて、上記素地の表面を被覆する硬質発泡ポリウレタ
ン層を形成すると共に、該硬質発泡ポリウレタン層の表
面に、防水性、不燃性、耐摩耗性、耐薬品性、着色性の
うち少なくとも1つの性質を備えた材料を被着して、上
記硬質発泡ポリウレタン層の表面を被覆する表面層を形
成するよう構成した。
【0009】上記素地は、例えば、擬岩の設置を意図す
る場所に鉄筋を組んで枠部材を形成すると共に、該枠部
材の外面及び内面の少なくとも一方をメタルラスで被覆
し、該メタルラスの網目にラスモルタルを盛り付けるこ
とによって形成する。あるいは、トンネルや洞窟等その
内部空間を利用する場所の内壁面に、コルゲートパイプ
を配設することによって形成してもよい。
【0010】上記硬質発泡ポリウレタン層は、例えば、
上記素地の表面に向けてイソシアネートとポリオールの
2液を混合噴射することによって形成する。また、上記
表面層は、上記硬質発泡ポリウレタン層の表面に、ポリ
ウレタンとアロマティックアミンの2液を混合噴射する
ことによって形成する。
【0011】
【作用】上記擬岩は、型枠等を用いることなく、素地の
表面に噴射したポリウレタン素材の自然な発泡・硬化に
よって、その硬質発泡ウレタン層が形成されるため、製
造が容易であると共に、その形状に意外性があり、奇抜
な外観を得ることができる。
【0012】この硬質発泡ポリウレタン層は、それ自体
軽量であると共に、弾力性を備えるために衝撃緩衝性を
発揮することができ、優れた自己消火性をも備える。ま
た、硬質発泡ウレタン層は、独立気泡で形成されるた
め、水に浸しても水分を吸収することがなく、したがっ
て常時水面下にあるような場合にも使用が可能である。
【0013】上記擬岩は、現場作業だけで製作すること
が可能であるが、工場等で製作することも可能である。
この場合にも、それ自体軽量のため、容易に運搬でき
る。
【0014】上記素地を、鉄筋を組んで枠部材を構成
し、該枠部材の外面及び内面の少なくとも一方をメタル
ラスで被覆すると共に、該メタルラスの網目にラスモル
タルを盛り付けて形成することにより、比較的に大きな
体積の擬岩を容易に形成できる。また、上記素地を、ト
ンネルあるいは洞窟等の内壁面にコルゲートパイプを配
設することによって形成することにより、トンネル等の
内壁面に擬岩を形成することができる。
【0015】上記表面層の構成材料を適宜選択すること
により、種々の使用目的に対応できる。この表面層を、
上記硬質発泡ポリウレタン層の表面に、ポリウレタンと
アロマティックアミンの2液を混合噴射することによっ
て形成することにより、鉄の約6倍の耐摩耗性と、優れ
た防水性を擬岩に付与することができる。
【0016】
【実施例】以下に本発明に係る擬岩の製造方法を、図示
の実施例に基づいて説明する。図1は、第1の実施例に
係る第1の擬岩2を示す横断面図であり、図2はその縦
断面図である。第1の擬岩2は、アーチ状鉄筋4及び直
線状鉄筋6を組んで形成した枠部材8と、該枠部材8の
上を被覆するラスモルタル層10と、該ラスモルタル層10
に埋設された第1のメタルラス12と、上記ラスモルタル
層10の表面を被覆する硬質発泡ポリウレタン層14と、該
硬質発泡ポリウレタン層14を被覆する防水性及び耐摩耗
性を備えた表面層16とを有してなる。この第1の擬岩2
は、上記アーチ状鉄筋4の左右両端部18,18を施工箇所
の地面あるいは床面20に埋め込むことによって、固定設
置される。第1の擬岩2の内部には、空洞部22が形成さ
れる。
【0017】つぎに、図3〜図7において、第1の擬岩
2の製造方法を説明する。まず、必要とされる擬岩の形
状・寸法、及び施工箇所の状況に応じて、アーチ状鉄筋
4及び直線状鉄筋6を組み、枠部材8を形成する(図
3)。この際、アーチ状鉄筋4と直線状鉄筋6とを、溶
接によって接続することが望ましい。
【0018】上記枠部材8の上に第1のメタルラス12を
被せると共に、針金等によって枠部材8と第1のメタル
ラス12とを適宜緊縛する(図4)。この際、第1のメタ
ルラス12に適当な凹凸を形成し、擬岩の外形を大まかに
規定しておく。
【0019】上記第1のメタルラス12の網目に絡み付け
るように、ラスモルタル(ガラス繊維を混入したセメン
トモルタル)24を第1のメタルラス12上に盛り付け、ラ
スモルタル層10を形成する(図5)。これにより、擬岩
の素地が形成される。なお、この時点において、ラスモ
ルタル24の盛り具合を適宜調節し、天然の岩らしくなる
ように、ある程度の造形をする。
【0020】上記ラスモルタル層10の表面に、硬質発泡
ポリウレタンの原料となるイソシアネート(Isocyanat
e)とポリオール(Polyol)の2液を、スプレーガン26
によって混合噴射することにより、硬質発泡ポリウレタ
ン層14を形成する(図6)。この段階に於いて、擬岩の
最終的な外形が決定される。この硬質発泡ポリウレタン
層14は、2cm程度の厚さに形成される。
【0021】最後に、上記硬質発泡ポリウレタン層14の
表面に、米国ユニロイヤルケミカル社(Uniroyal Chemi
cal Co., INC.)の特許製品であるバイブラスプレーC
−80による吹き付け塗装を行い、2〜3mm程度の厚さを
有する表面層16を形成する。このバイブラスプレーC−
80による吹き付け塗装は、具体的には、スプレー28を介
してポリウレタン(Polyurethane)とアロマティックア
ミン(Aromatic Amine)を混合噴射するものであり、こ
の結果形成される表面層16は特にユニコート(登録商
標)と称される。
【0022】このバイブラスプレーC−80による表面層
16、すなわちユニコートは、優れた防水性と、鉄の約6
倍という非常に高い耐摩耗性を有するものである。硬質
発泡ウレタンは発泡比率が高く、比較的脆弱で局部的な
衝撃に弱い面があるため、特に人手に触れる場所や傷つ
き易い場所に設置される場合には、上記硬質発泡ウレタ
ン層14の表面にかかる表面層16を施すことで、その表面
強度を高めて局部的な破壊を防止することができる。た
だし、このバイブラスプレーC−80による表面層16の形
成にはある程度費用が嵩むため、使用目的によっては他
の一般的な塗料(例えば、イソシアナイトとポリオール
からなる二液性のウレタン塗料等)を用いて表面層16を
形成してもよい。
【0023】なお、必要に応じて上記表面層16に着色を
行う。この着色には、表面層16上に所定の着色剤を塗布
する方法や、表面層16の素材中に適当な顔料を混入する
方法がある。あるいは、表面層16の素材中に顔料を混入
して一次的な着色を行った上に、さらに他の着色剤を塗
布して二次的な着色を施し、その着色効果を高める方法
もある。当該擬岩の使用場所や使用目的に応じて、上記
の中から最も適した着色方法を選択すればよい。上記バ
イブラスプレーC−80の素材は、それ自身が薄緑がかっ
た黄土色を呈しており、その中に所定の色素を混入する
だけて希望する色に仕上げることは難しい面がある。そ
こで、バイブラスプレーC−80の素材に所定の色素を混
入して吹き付け、表面層16をあらかじめ希望の色に近い
色に形成しておき、その上にシリコン系やアクリル系塗
料を用いて仕上げの着色を行うのが望ましい。
【0024】上記硬質発泡ポリウレタン自体に自己消火
性があるが、セメント系の吹付剤など適当な不燃剤を上
記表面層16上に塗布することによって、第1の擬岩2の
防火性能をさらに向上させても良い。以上により、第1
の実施例に係る第1の擬岩2が完成する。
【0025】上記硬質発泡ポリウレタン層14の形状は、
自然な発泡作用に委ねられるので、型枠等を用意する必
要がなく、デザイン構成のための特別な熟練も不要であ
る。もっとも、目的とする製造物の最終形状よりやや大
きめに発泡硬化させた硬質発泡ウレタンを、ナイフやサ
ンダー等の工具を用いて適宜切削・研磨加工することに
より、上記硬質発泡ウレタン層14を希望する形状に仕上
げてもよい。なお、このような切削・研磨加工を施すこ
とで、硬質発泡ウレタン層14の表面皮膜が損なわれるた
め、表面層16を構成する塗装材料の種類によっては、所
定の物質を被着させるなど、必要な下地処理が硬質発泡
ウレタン層14の表面に施される。この下地処理には、表
面層16を構成する塗装材料に適した物質が使用される。
ただし、バイブラスプレーC−80を吹き付けて、2mm以
上の膜厚を備えた表面層16を形成する場合には、かかる
下地処理を行う必要はない。
【0026】上記硬質発泡ウレタンは、噴射後数分で発
泡硬化が完了し、迅速に次の作業に取り掛かることがで
きるので、作業効率が良好であり、しかも切削や研磨が
容易で加工性に優れ、加工ミスがあっても当該部分のみ
に材料の再噴射を行うことで、簡単に修正することが可
能である。また、硬質発泡ウレタンは、独立気泡で形成
されているため、水に浸しても水分を吸収することがな
い。さらに、硬質発泡ウレタンは、衝撃に対する緩衝性
に優れている。
【0027】なお、施工の容易化及び材料の節約のた
め、図において第1の擬岩2は開口部30を有している
が、該開口部30は必ずしも設ける必要はなく、設置場所
あるいは使用目的に応じて該開口部30を閉塞するよう構
成しても良い。また、素地の構成材料として、上記にお
いてはアーチ状鉄筋4と直線状鉄筋6を組んだ枠部材8
と、第1のメタルラス12と、ラスモルタル24を用いた
が、これに限られるものではない。例えば、設置場所や
使用目的、要求される強度、あるいは経済性等を考慮し
て、木材や他の金属、コンクリート等を適宜用いて素地
を形成してもよい。
【0028】上記第1の擬岩2は、例えば室内や庭園等
の装飾に用いられる。また、軽量でその取り付け、移動
が簡単であり、破損した場合の修復も容易であるため、
演劇の舞台装置や映画・テレビのセット等に好適であ
る。あるいは、その解体撤去が比較的容易であるため、
展示会や博覧会等のイベント会場の装飾用にも適してい
る。その衝撃緩衝性を利用して児童遊戯物に利用する
と、遊戯者の身体を傷付けることがなく、安全性が高ま
る。軽量で水に浮き易く、しかも吸水性がないという特
性を生かして、水中遊戯物として利用してもよい。いず
れにしても、その形状寸法に関りなく、どのような大き
さのものでも一体で、しかも現場作業だけで製作が可能
であるため、その利用範囲は極めて広く、擬岩以外にも
巨大な人間や恐竜、鯨等の彫像や、洞窟の製作等、レジ
ャー施設の景観の演出に適している。
【0029】つぎに、図8に基づき、第2の実施例に係
る第2の擬岩32の製造方法を説明する。第2の擬岩32
は、地面34の下に形成されたトンネル35あるいは洞窟な
ど、その内部空間36を利用する場所(施設)の内壁面38
を装飾するものである。すなわち、トンネル35の内壁面
38に半円状のコルゲートパイプ40を適宜間隔で配設する
ことにより、擬岩の素地を形成する。つぎに、該コルゲ
ートパイプ40の表面に向けて、上記第1の実施例と同様
に、イソシアネート(Isocyanate)とポリオール(Poly
ol)の2液を、スプレーガンによって混合噴射すること
により、コルゲートパイプ40の表面に硬質発泡ポリウレ
タン層14を、最大で5〜6cm、最小で2〜3cmの厚
さに形成する。この硬質発泡ポリウレタン層14の表面
に、ウレタンやアクリルを吹付塗装し、あるいは着色料
や防水塗料を塗布することによって、表面層16を形成す
る。また、上記と同様に、バイブラスプレーC−80を吹
き付けて表面層16(ユニコート)を形成し、防水性、耐
摩耗性の向上を図っても良い。
【0030】図9において、上記第2の実施例の変形例
たる、第3の実施例を説明する。第3の実施例に係る第
3の擬岩42は、鍾乳洞を演出するためのものである。す
なわち、この第3の擬岩42は、素地としてのコルゲート
パイプ40表面の適宜箇所に、任意の寸法を有する異形鉄
筋44を略鉛直に溶接し、該異形鉄筋44に第2のメタルラ
ス46を逆円錐状に巻き付け、コルゲートパイプ40及び第
2のメタルラス46の表面に硬質発泡ポリウレタン層14を
形成した後、該硬質発泡ポリウレタン層14の表面に適宜
塗装を施して表面層16を形成してなる。この結果、異形
鉄筋44を溶接した箇所に、鍾乳石状の突起48が形成され
る。
【0031】図10及び図11において、上記第1の実
施例〜第3の実施例の応用例たる、第4の実施例を説明
する。第4の実施例に係る第4の擬岩50は、その内部空
間36側及び外部側の両方を岩石状に形成したものであ
る。すなわち、断面T字状のTバー52を棟とし、該Tバ
ー52の左右に、連結金具54,54を介して、4分の1円状
のアーチ部材56,56の上端を溶接し、該アーチ部材56,
56の外側に断面L字状のアングル材58を複数溶接すると
共に、アーチ部材56,56の内側で上記アングル材58の溶
接箇所に対応する箇所に、断面C字状のCチャンネル60
を複数溶接して枠部材8を形成する(図11)。上記ア
ーチ部材56の下端は、アンカーボルト62,62によって基
礎部64,64に固定される。
【0032】次に、上記アングル材58に第1のメタルラ
ス12を接続すると共に、Cチャンネル60にも第1のメタ
ルラス12を接続する。アングル材58側の第1のメタルラ
ス12上には、ラスモルタルが盛り付けられてラスモルタ
ル層10が形成され、その表面には硬質発泡ポリウレタン
層14が形成される。一方、Cチャンネル60側の第1のメ
タルラス12の表面には、ラスモルタル層が形成されるこ
となく、直接硬質発泡ポリウレタン層14が形成される。
このように、枠部材8の外部側においては、枠部材8、
メタルラス12及びラスモルタル層10によって擬岩の素地
が形成され、枠部材8の内部空間36側においては、枠部
材8及びメタルラス12によって擬岩の素地が形成され
る。
【0033】なお、アーチ部材56,56の内側の適宜箇所
に異形鉄筋44を溶接し、該異形鉄筋44に第2のメタルラ
ス46を逆円錐状に巻き付けて鍾乳石状の突起48を形成し
ても良い。外部側の硬質発泡ポリウレタン層14の表面に
は、上記バイブラスプレーC−80の吹き付け塗装による
表面層16(ユニコート)が形成され、その上に着色等の
塗装がなされる。また、上記内部空間36側の硬質発泡ポ
リウレタン層14の表面にも、上記第2の実施例と同様、
ウレタンやアクリルを吹付塗装して表面層16が形成され
る。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る擬岩の製造方法によれば、
上記のように、型枠等を製作する必要がなく、製造工程
自体も簡易であり、素地の精度も特に要求されないた
め、施工が容易となり、工事費用を大幅に節減すること
ができる。
【0035】擬岩の形状を主として構成する硬質発泡ポ
リウレタン層は、型枠等の拘束を受けず、自然の状態で
発泡硬化するため、その形状に意外性があり、奇抜な外
観を得られる。
【0036】また、硬質発泡ポリウレタンには自己消火
作用があるため、本発明に係る擬岩は、高い防火性能を
発揮できる。さらに、表面層の構成材料を適宜選択する
ことによって、防水性、不燃性、耐摩耗性、耐薬品性、
着色性等の性能を容易に付加することができる。
【0037】さらに、本発明に係る擬岩は、硬質発泡ウ
レタンを主体として形成されるため、全体的に軽量であ
り、加工性・修復性に優れ、また非吸水性、衝撃緩衝性
をも備えるため、レジャー施設の景観用、イベントの装
飾用、児童遊技施設の安全用、デパート等の内装用、防
音を兼ねた壁や天井の装飾用等、面積の大小にかかわら
ず広範な用途に使用できる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素地を形成し、該素地の表面に硬質発泡
    ポリウレタンの原料となる液体を噴射し、上記素地の表
    面上でポリウレタン材を発泡硬化させて、上記素地の表
    面を被覆する硬質発泡ポリウレタン層を形成すると共
    に、該硬質発泡ポリウレタン層の表面に、防水性、不燃
    性、耐摩耗性、耐薬品性、着色性のうち少なくとも1つ
    の性質を備えた材料を被着して、上記硬質発泡ポリウレ
    タン層の表面を被覆する表面層を形成することを特徴と
    する擬岩の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記素地を、擬岩の設置を意図する場所
    に鉄筋を組んで枠部材を形成すると共に、該枠部材の外
    面及び内面の少なくとも一方をメタルラスで被覆し、該
    メタルラスの網目にラスモルタルを盛り付けることによ
    って形成することを特徴とする、請求項1に記載の擬岩
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記素地を、トンネル或いは洞窟等その
    内部空間を利用する場所の内壁面に、コルゲートパイプ
    を配設することによって形成することを特徴とする、請
    求項1に記載の擬岩の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記硬質発泡ポリウレタン層を、上記素
    地の表面に向けてイソシアネートとポリオールの2液を
    混合噴射することによって形成することを特徴とする、
    請求項1乃至3の何れかに記載の擬岩の製造方法。
  5. 【請求項5】 上記表面層を、上記硬質発泡ポリウレタ
    ン層の表面に、ポリウレタンとアロマティックアミンの
    2液を混合噴射することによって形成することを特徴と
    する、請求項1乃至4の何れかに記載の擬岩の製造方
    法。
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