JPH05168485A - 新規物質ksb−8200w及びその製造法 - Google Patents
新規物質ksb−8200w及びその製造法Info
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- JPH05168485A JPH05168485A JP3344243A JP34424391A JPH05168485A JP H05168485 A JPH05168485 A JP H05168485A JP 3344243 A JP3344243 A JP 3344243A JP 34424391 A JP34424391 A JP 34424391A JP H05168485 A JPH05168485 A JP H05168485A
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- JP
- Japan
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- ksb
- substance
- culture
- water
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- Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ストレプトミセス属に属する微生物を培養し
て得られる、分子式C13H19N5O6で表わされる新規物
質KSB−8200W及びその製造法。 【効果】 植物調節剤、除草剤などとして有用である。
て得られる、分子式C13H19N5O6で表わされる新規物
質KSB−8200W及びその製造法。 【効果】 植物調節剤、除草剤などとして有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、植物調節活性を有する
新規な生理活性物質及びその製造法に関する。
新規な生理活性物質及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
数多くの生理活性物質が発見され、医薬品、動物用薬
品、農薬などの分野で実用化されている。
数多くの生理活性物質が発見され、医薬品、動物用薬
品、農薬などの分野で実用化されている。
【0003】しかしながら、多くの医療又は産業分野に
おいては、いまだ有効な生理活性物質が見出されないた
めに、解決されていない課題が残されている。例えば、
植物調節剤や除草剤の分野においても、新しい作用を有
する新規な生理活性物質は常に要望されていた。
おいては、いまだ有効な生理活性物質が見出されないた
めに、解決されていない課題が残されている。例えば、
植物調節剤や除草剤の分野においても、新しい作用を有
する新規な生理活性物質は常に要望されていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】斯かる実情において、本
発明者らは、生理活性を有する物質の探索を続けた結
果、ストレプトミセス属に属するある菌株の培養液中
に、植物調節活性を有する物質が生産されていることを
見出し、新規物質KSB−8200Wを単離し、その理
化学的性状及び生物学的性状を確定することにより、本
発明を完成した。
発明者らは、生理活性を有する物質の探索を続けた結
果、ストレプトミセス属に属するある菌株の培養液中
に、植物調節活性を有する物質が生産されていることを
見出し、新規物質KSB−8200Wを単離し、その理
化学的性状及び生物学的性状を確定することにより、本
発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、新規な生理活性物質
KSB−8200W(以下、「KSB−8200W物
質」という)及びストレプトミセス属に属するKSB−
8200W生産菌を培養し、該培養物から採取すること
を特徴とするKSB−8200W物質の製造法を提供す
るものである。
KSB−8200W(以下、「KSB−8200W物
質」という)及びストレプトミセス属に属するKSB−
8200W生産菌を培養し、該培養物から採取すること
を特徴とするKSB−8200W物質の製造法を提供す
るものである。
【0006】本発明で用いられるKSB−8200W物
質生産菌は、ストレプトミセス(Streptomyc
es)属に属する微生物であって、その培養物中に採取
するに充分な量のKSB−8200W物質を生産する能
力を有するものであればいかなるものであってもよい。
このような菌株としては、例えば本発明者らにより土壌
より新たに分離されたKSB−8200株(以下、「本
菌株」という)がある。本菌株の微生物学的性状は以下
に示す通りである。なお、本菌株の特徴付けは、国際ス
トレプトミセス計画(International S
treptomyces Project;ISP)の
方法とワックスマン氏の方法に、その記載はISPの例
に準じた。
質生産菌は、ストレプトミセス(Streptomyc
es)属に属する微生物であって、その培養物中に採取
するに充分な量のKSB−8200W物質を生産する能
力を有するものであればいかなるものであってもよい。
このような菌株としては、例えば本発明者らにより土壌
より新たに分離されたKSB−8200株(以下、「本
菌株」という)がある。本菌株の微生物学的性状は以下
に示す通りである。なお、本菌株の特徴付けは、国際ス
トレプトミセス計画(International S
treptomyces Project;ISP)の
方法とワックスマン氏の方法に、その記載はISPの例
に準じた。
【0007】(イ)形態的性質 基菌糸は分岐しながら伸張し、菌糸の分断は観察されな
い。気中菌糸はスターチ寒天培地、イースト・麦芽寒天
培地等で旺盛に着生し、胞子形成も良好である。気中菌
糸は分岐しながら伸張し、コンパクトな閉鎖型の螺旋糸
又は短い解放型の螺旋糸となる。長時間培養すると胞子
鎖先端が黒粘質塊化し、更に進んだ部分は気中菌糸全体
が黒粘質塊化する。胞子鎖の幅は0.7ないし0.9ミ
クロン、胞子表面はしわ状(Rugose)を呈し、胞
子の区切りが不鮮明なため、詳しい個々の胞子の形状及
び連結数は不明であるが、10個以上の連結が認められ
る。また、胞子は運動性を示さず、胞子嚢、菌核等は観
察されない。
い。気中菌糸はスターチ寒天培地、イースト・麦芽寒天
培地等で旺盛に着生し、胞子形成も良好である。気中菌
糸は分岐しながら伸張し、コンパクトな閉鎖型の螺旋糸
又は短い解放型の螺旋糸となる。長時間培養すると胞子
鎖先端が黒粘質塊化し、更に進んだ部分は気中菌糸全体
が黒粘質塊化する。胞子鎖の幅は0.7ないし0.9ミ
クロン、胞子表面はしわ状(Rugose)を呈し、胞
子の区切りが不鮮明なため、詳しい個々の胞子の形状及
び連結数は不明であるが、10個以上の連結が認められ
る。また、胞子は運動性を示さず、胞子嚢、菌核等は観
察されない。
【0008】(ロ)ジアミノピメリン酸分析 全菌体加水分解物の分析からL,L−ジアミノピメリン
酸が認められ、細胞壁タイプI型である。
酸が認められ、細胞壁タイプI型である。
【0009】(ハ)各種培地における生育状態 培養3週間目の生育状態は表1に示す通りである。な
お、色調の判別は日本規格協会のJIS色名帳に準じ
た。
お、色調の判別は日本規格協会のJIS色名帳に準じ
た。
【0010】
【表1】
【0011】(ニ)生理的性質
【0012】(ホ)各炭素の利用性(ブリドハム・ゴド
リーブ寒天培地上) D−キシロース、D−グルコース、D−フルクトース、
L−ラムノースをよく利用する。また、L−アラビノー
ス、イノシトールを利用しない。
リーブ寒天培地上) D−キシロース、D−グルコース、D−フルクトース、
L−ラムノースをよく利用する。また、L−アラビノー
ス、イノシトールを利用しない。
【0013】上記の菌学的性質をバージーズ・マニュア
ル・オブ・システマテック・バクテリオロジー、4巻、
2451−2492頁(1989年)を参照して同定を
行った結果、KSB−8200株はストレプトミセス・
ハイグロスコピカスとよく一致することから、ストレプ
トミセス・ハイグロスコピカス KSB−8200(S
treptomyces hygroscopicus
KSB−8200)と命名し、工業技術院微生物工業
技術研究所に寄託した(微工研菌寄第12538号)。
ル・オブ・システマテック・バクテリオロジー、4巻、
2451−2492頁(1989年)を参照して同定を
行った結果、KSB−8200株はストレプトミセス・
ハイグロスコピカスとよく一致することから、ストレプ
トミセス・ハイグロスコピカス KSB−8200(S
treptomyces hygroscopicus
KSB−8200)と命名し、工業技術院微生物工業
技術研究所に寄託した(微工研菌寄第12538号)。
【0014】本菌株は他の微生物の場合にみられるよう
にその性状が変化しやすい。例えば本菌株の、又はこの
株に由来する突然変異株(自然発生又は誘発性)、形質
接合体又は遺伝子組換体であっても、KSB−8200
W物質の生産能を有するストレプトミセス属(Stre
ptomyces)の菌はすべて本発明の方法に使用す
ることができる。
にその性状が変化しやすい。例えば本菌株の、又はこの
株に由来する突然変異株(自然発生又は誘発性)、形質
接合体又は遺伝子組換体であっても、KSB−8200
W物質の生産能を有するストレプトミセス属(Stre
ptomyces)の菌はすべて本発明の方法に使用す
ることができる。
【0015】本発明においては、前記の菌が通常の微生
物が利用しうる栄養物を含有する培地で培養する。栄養
源としてはグルコース、水アメ、デキストリン、シュク
ロース、デンプン、糖蜜、動・植物油等を使用できる。
また、窒素源として大豆粉、小麦胚芽、コーンスティー
プ・リカー、綿実粕、肉エキス、ペプトン、酵母エキ
ス、硫酸アンモニウム、硝酸ソーダ、尿素等を使用でき
る。その他必要に応じて、ナトリウム、カリウム、カル
シウム、マグネシウム、コバルト、塩素、リン酸、硫
酸、その他のイオンを生成することのできる無機塩類を
添加することも有効である。また、菌の生育を助け、K
SB−8200W物質の生産を促進するような有機又は
無機物を適当に添加することができる。
物が利用しうる栄養物を含有する培地で培養する。栄養
源としてはグルコース、水アメ、デキストリン、シュク
ロース、デンプン、糖蜜、動・植物油等を使用できる。
また、窒素源として大豆粉、小麦胚芽、コーンスティー
プ・リカー、綿実粕、肉エキス、ペプトン、酵母エキ
ス、硫酸アンモニウム、硝酸ソーダ、尿素等を使用でき
る。その他必要に応じて、ナトリウム、カリウム、カル
シウム、マグネシウム、コバルト、塩素、リン酸、硫
酸、その他のイオンを生成することのできる無機塩類を
添加することも有効である。また、菌の生育を助け、K
SB−8200W物質の生産を促進するような有機又は
無機物を適当に添加することができる。
【0016】培養法としては、好気的条件下での培養
法、特に深部培養法が最も適している。培養に適当な温
度は10〜30℃であるが、特に20〜27℃付近で培
養するのが好ましい。KSB−8200W物質の生産は
培地や培養条件により異なるが、振盪培養、タンク培養
とも通常3〜10日の間でその蓄積が最高に達する。培
養物中のKSB−8200W物質の蓄積量が最高になっ
た時に培養を停止し、培養液から目的物質を単離精製す
る。
法、特に深部培養法が最も適している。培養に適当な温
度は10〜30℃であるが、特に20〜27℃付近で培
養するのが好ましい。KSB−8200W物質の生産は
培地や培養条件により異なるが、振盪培養、タンク培養
とも通常3〜10日の間でその蓄積が最高に達する。培
養物中のKSB−8200W物質の蓄積量が最高になっ
た時に培養を停止し、培養液から目的物質を単離精製す
る。
【0017】KSB−8200W物質を培養物から採取
するにあたっては、活性炭、アルミナ、シリカゲルなど
の吸着剤、ダイヤイオンHP−20(三菱化成(株)
製)などの合成吸着剤、イオン交換樹脂、イオン交換ゲ
ル濾過剤などのカラムクロマトグラフィーや酢酸エチ
ル、ブタノールなどによる溶剤抽出法が使用される。
するにあたっては、活性炭、アルミナ、シリカゲルなど
の吸着剤、ダイヤイオンHP−20(三菱化成(株)
製)などの合成吸着剤、イオン交換樹脂、イオン交換ゲ
ル濾過剤などのカラムクロマトグラフィーや酢酸エチ
ル、ブタノールなどによる溶剤抽出法が使用される。
【0018】以上のような方法により、あるいはこれら
を適宜組み合わせることにより、高純度のKSB−82
00W物質が得られる。得られたKSB−8200W物
質の理化学的性状は次の通りである。
を適宜組み合わせることにより、高純度のKSB−82
00W物質が得られる。得られたKSB−8200W物
質の理化学的性状は次の通りである。
【0019】(1)外観:淡黄色粉末 (2)融点:明確な融点を示さない(吸湿性) (3)紫外部吸収スペクトル:図1 (4)赤外部吸収スペクトル:図2 (5)1H−核磁気共鳴スペクトル:図3 (6)13C−核磁気共鳴スペクトル:図4 (7)分子式:C13H19N5O6 (8)分子量:341(FAB−MS) (9)溶解性:水、メタノールに可溶、エタノール、ア
セトン、酢酸エチル、クロロホルム、エチルエーテルに
難溶 (10)呈色反応:ヨード、テトラゾリウムブルー、2,
4−ジニトロフェニルヒドラジン試薬に陽性、硫酸、塩
化第二鉄試薬に陰性 (11)薄膜クロマトグラフィーのRf値:0.25〔薄
膜シリカゲル・プレート(メルク社製Art.571
4)上で、ブタノール:酢酸:水=3:1:2で展開〕
セトン、酢酸エチル、クロロホルム、エチルエーテルに
難溶 (10)呈色反応:ヨード、テトラゾリウムブルー、2,
4−ジニトロフェニルヒドラジン試薬に陽性、硫酸、塩
化第二鉄試薬に陰性 (11)薄膜クロマトグラフィーのRf値:0.25〔薄
膜シリカゲル・プレート(メルク社製Art.571
4)上で、ブタノール:酢酸:水=3:1:2で展開〕
【0020】
【実施例】次に、実施例及び実験例を挙げ、本発明を更
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 可溶性デンプン3.0%、ペプトン0.5%、乾燥酵母
1.0%、脱脂大豆1.0%、リン酸2水素カリウム
0.2%、食塩0.2%、炭酸カルシウム0.3%を含
有する培地を100mlずつ500ml三角コルベン2本に
分注し、120℃において20分間高圧滅菌した。これ
にストレプトミセス・ハイグロスコピカス(Strep
tomyces hygroscopicus)KSB
−8200株を1白金耳ずつ植菌し、28℃にて5日
間、200r.p.m にて振盪培養し種菌を得た。2基の3
0l容ジャーファーメンターに上記種菌培養と同一培地
を20l仕込み、120℃で20分間蒸気滅菌した。そ
れぞれに上記の種菌1本を移植し、攪拌速度400r.p.
m 、通気量20l/min の条件下で、27℃で120時
間通気攪拌培養した。培養終了後、培養液に4%のケイ
藻土を加え、濾過にて菌体と50lの培養濾液を得た。
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例1 可溶性デンプン3.0%、ペプトン0.5%、乾燥酵母
1.0%、脱脂大豆1.0%、リン酸2水素カリウム
0.2%、食塩0.2%、炭酸カルシウム0.3%を含
有する培地を100mlずつ500ml三角コルベン2本に
分注し、120℃において20分間高圧滅菌した。これ
にストレプトミセス・ハイグロスコピカス(Strep
tomyces hygroscopicus)KSB
−8200株を1白金耳ずつ植菌し、28℃にて5日
間、200r.p.m にて振盪培養し種菌を得た。2基の3
0l容ジャーファーメンターに上記種菌培養と同一培地
を20l仕込み、120℃で20分間蒸気滅菌した。そ
れぞれに上記の種菌1本を移植し、攪拌速度400r.p.
m 、通気量20l/min の条件下で、27℃で120時
間通気攪拌培養した。培養終了後、培養液に4%のケイ
藻土を加え、濾過にて菌体と50lの培養濾液を得た。
【0021】実施例2 実施例1で得られた培養濾液50lは10lのダイヤイ
オンHP−20樹脂(三菱化成(株)製)を通過させ、
通過液を10lの強陰イオン交換樹脂であるダイヤイオ
ンPA308樹脂(三菱化成(株)製)に吸着させた
後、0.5N HClで溶出した。12lの溶出液はN
aOHで中和後、360gの粉末活性炭に吸着させ、濾
過後、60%アセトン水を加えて攪拌し、有効成分を溶
出した。溶出液は減圧下でアセトンを除去し、濃縮液2
00mlとした。濃縮液は500mlのC18逆相オープンカ
ラム(ナカライテスク(株)製)を通過させ、活性画分
を濃縮し、23.9gの粗精製物質を得た。この粗精製
物質を水に溶解し、エタノールを終濃度80%になるよ
うに加え、生じた不溶物を遠心分離により集め、0.0
2%のトリフルオロ酢酸を含む水(pH3.0)に溶解し
た。これを高速液体クロマトグラフィー用分取逆相カラ
ム(ナカライテスク(株)製:コスモシール5C18−
AR、20×250mm)にチャージし、同移動相により
流速10ml/min で展開し活性画分を集め、減圧下濃縮
乾固し、純度95%の淡黄色粉末290mgを得た。この
粉末をメタノールに溶解し、順相分取TLC(メルク社
製:Art.5717)にチャージし、ブタノール:酢
酸:水=3:1:2の溶媒で展開した。活性画分をメタ
ノールで抽出し、濃縮後、前述と同様の高速液体クロマ
トグラフィー用分取逆相カラムにチャージし、展開し活
性画分を集め、減圧下濃縮乾固し、KSB−8200W
物質を210mg得た。得られた物質は、前述の理化学的
性状を有していた。また、元素分析値は以下のとおりで
あった。なお、KSB−8200W物質は吸湿性を有す
るため、モノアセチル体に交換して測定した。 (C15H21N5O7として) 計算値:C 46.99、H 5.52、N 18.2
7 分析値:C 47.02、H 5.34、N 18.3
0
オンHP−20樹脂(三菱化成(株)製)を通過させ、
通過液を10lの強陰イオン交換樹脂であるダイヤイオ
ンPA308樹脂(三菱化成(株)製)に吸着させた
後、0.5N HClで溶出した。12lの溶出液はN
aOHで中和後、360gの粉末活性炭に吸着させ、濾
過後、60%アセトン水を加えて攪拌し、有効成分を溶
出した。溶出液は減圧下でアセトンを除去し、濃縮液2
00mlとした。濃縮液は500mlのC18逆相オープンカ
ラム(ナカライテスク(株)製)を通過させ、活性画分
を濃縮し、23.9gの粗精製物質を得た。この粗精製
物質を水に溶解し、エタノールを終濃度80%になるよ
うに加え、生じた不溶物を遠心分離により集め、0.0
2%のトリフルオロ酢酸を含む水(pH3.0)に溶解し
た。これを高速液体クロマトグラフィー用分取逆相カラ
ム(ナカライテスク(株)製:コスモシール5C18−
AR、20×250mm)にチャージし、同移動相により
流速10ml/min で展開し活性画分を集め、減圧下濃縮
乾固し、純度95%の淡黄色粉末290mgを得た。この
粉末をメタノールに溶解し、順相分取TLC(メルク社
製:Art.5717)にチャージし、ブタノール:酢
酸:水=3:1:2の溶媒で展開した。活性画分をメタ
ノールで抽出し、濃縮後、前述と同様の高速液体クロマ
トグラフィー用分取逆相カラムにチャージし、展開し活
性画分を集め、減圧下濃縮乾固し、KSB−8200W
物質を210mg得た。得られた物質は、前述の理化学的
性状を有していた。また、元素分析値は以下のとおりで
あった。なお、KSB−8200W物質は吸湿性を有す
るため、モノアセチル体に交換して測定した。 (C15H21N5O7として) 計算値:C 46.99、H 5.52、N 18.2
7 分析値:C 47.02、H 5.34、N 18.3
0
【0022】実験例1 実施例により調製したKSB−8200W物質を含む寒
天上にイネ及びダイコンの発芽種子を置き、一定時間生
育させた後、地上部及び根部の生育を測定し、各薬剤の
生育抑制効果を検討した。結果を表2に示す。無処理区
と比較しKSB−8200W物質は5×10-4Mでイネ
の地上部及び根部に対し約95%の生育抑制効果を示し
た。一方ダイコンについても同濃度でイネよりやや弱い
ものの地上部及び根部に対し明らかな生育抑制が認めら
れた。
天上にイネ及びダイコンの発芽種子を置き、一定時間生
育させた後、地上部及び根部の生育を測定し、各薬剤の
生育抑制効果を検討した。結果を表2に示す。無処理区
と比較しKSB−8200W物質は5×10-4Mでイネ
の地上部及び根部に対し約95%の生育抑制効果を示し
た。一方ダイコンについても同濃度でイネよりやや弱い
ものの地上部及び根部に対し明らかな生育抑制が認めら
れた。
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、KSB−8200W物
質を効率よく製造することができ、また得られたKSB
−8200W物質は植物調節活性を有するため、植物調
節剤、除草剤などとして有用である。
質を効率よく製造することができ、また得られたKSB
−8200W物質は植物調節活性を有するため、植物調
節剤、除草剤などとして有用である。
【図1】KSB−8200W物質の水溶液中で測定した
紫外部吸収スペクトルを示す図面である。
紫外部吸収スペクトルを示す図面である。
【図2】KSB−8200W物質のKBr錠で測定した
赤外部吸収スペクトルを示す図面である。
赤外部吸収スペクトルを示す図面である。
【図3】KSB−8200W物質の重水中で測定した1
H−核磁気共鳴スペクトルを示す図面である。
H−核磁気共鳴スペクトルを示す図面である。
【図4】KSB−8200W物質の重水中で測定した13
C−核磁気共鳴スペクトルを示す図面である。
C−核磁気共鳴スペクトルを示す図面である。
Claims (2)
- 【請求項1】 次の理化学的性質を有する物質KSB−
8200W。 (1)外観:淡黄色粉末 (2)融点:明確な融点を示さない(吸湿性) (3)紫外部吸収スペクトル:図1 (4)赤外部吸収スペクトル:図2 (5)1H−核磁気共鳴スペクトル:図3 (6)13C−核磁気共鳴スペクトル:図4 (7)分子式:C13H19N5O6 (8)分子量:341(FAB−MS) (9)溶解性:水、メタノールに可溶、エタノール、ア
セトン、酢酸エチル、クロロホルム、エチルエーテルに
難溶 (10)呈色反応:ヨード、テトラゾリウムブルー、2,
4−ジニトロフェニルヒドラジン試薬に陽性、硫酸、塩
化第二鉄試薬に陰性 (11)薄膜クロマトグラフィーのRf値:0.25〔薄
膜シリカゲル・プレート(メルク社製Art.571
4)上で、ブタノール:酢酸:水=3:1:2で展開〕 - 【請求項2】 ストレプトミセス属に属するKSB−8
200W生産菌を培養し、該培養物から採取することを
特徴とする請求項1記載の物質KSB−8200Wの製
造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3344243A JPH05168485A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 新規物質ksb−8200w及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3344243A JPH05168485A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 新規物質ksb−8200w及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05168485A true JPH05168485A (ja) | 1993-07-02 |
Family
ID=18367741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3344243A Pending JPH05168485A (ja) | 1991-12-26 | 1991-12-26 | 新規物質ksb−8200w及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05168485A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011021580A1 (ja) * | 2009-08-18 | 2011-02-24 | 三井化学アグロ株式会社 | A-87774化合物又はその塩、それらの製法及びそれらを有効成分として含有する農薬 |
-
1991
- 1991-12-26 JP JP3344243A patent/JPH05168485A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2011078407A (ja) * | 2009-08-18 | 2011-04-21 | Mitsui Chemicals Agro Inc | A−87774化合物又はその塩、それらの製法及びそれらを有効成分として含有する農薬 |
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