JPH05156080A - 複合材料用改質剤 - Google Patents
複合材料用改質剤Info
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- JPH05156080A JPH05156080A JP3348293A JP34829391A JPH05156080A JP H05156080 A JPH05156080 A JP H05156080A JP 3348293 A JP3348293 A JP 3348293A JP 34829391 A JP34829391 A JP 34829391A JP H05156080 A JPH05156080 A JP H05156080A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ガラス繊維製品、マイカ製品等の無機質と不飽
和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等
の有機樹脂からなる複合材料のハンダ耐熱性を改善する
ための新規な改質剤を提供する。 【構成】ビニルベンジル基が水素原子と置換したまたは
置換していないアミノ基が、芳香環を含む炭素数6〜1
0の2価の炭化水素基、ビニルベンジル基を側鎖として
有しまたは有しないイミノ基さらに炭素数1〜4の2価
の炭化水素基を順に介してけい素原子に結合したメトキ
シシランまたはエトキシシラン、またはそのハロゲン酸
塩を主剤としてなることを特徴とする複合材料用改質
剤。
和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等
の有機樹脂からなる複合材料のハンダ耐熱性を改善する
ための新規な改質剤を提供する。 【構成】ビニルベンジル基が水素原子と置換したまたは
置換していないアミノ基が、芳香環を含む炭素数6〜1
0の2価の炭化水素基、ビニルベンジル基を側鎖として
有しまたは有しないイミノ基さらに炭素数1〜4の2価
の炭化水素基を順に介してけい素原子に結合したメトキ
シシランまたはエトキシシラン、またはそのハロゲン酸
塩を主剤としてなることを特徴とする複合材料用改質
剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複合材料用改質剤、特に
はガラス繊維製品またはマイカ製品等の無機質と不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の
有機樹脂、特に不飽和ポリエステル等の不飽和基含有有
機樹脂からなる複合材料のハンダ耐熱性を改善するため
に使用される複合材料用改質剤に関し、これは前記一般
式で表わされるアミノ基含有シラン化合物またはそのハ
ロゲン酸塩を主剤とするものである。
はガラス繊維製品またはマイカ製品等の無機質と不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の
有機樹脂、特に不飽和ポリエステル等の不飽和基含有有
機樹脂からなる複合材料のハンダ耐熱性を改善するため
に使用される複合材料用改質剤に関し、これは前記一般
式で表わされるアミノ基含有シラン化合物またはそのハ
ロゲン酸塩を主剤とするものである。
【0002】
【従来の技術】補強材としてのガラスクロス、ガラステ
ープ、ガラスマット、ガラスペーパーなどのガラス繊維
製品やマイカ製品をエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ア
クリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂などのマトリックス樹脂で処理した複合材料
は各種の用途に広く使用されている。
ープ、ガラスマット、ガラスペーパーなどのガラス繊維
製品やマイカ製品をエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ア
クリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエ
ステル樹脂などのマトリックス樹脂で処理した複合材料
は各種の用途に広く使用されている。
【0003】しかし、この種の複合材料については上記
したような補強材をマトリックス樹脂で処理する前にγ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのような
シランカップリング剤で予備処理をしておくと、マトリ
ックス樹脂との接着性が向上させられるのでこのように
して作られた複合材料、例えば積層板等は機械的強度、
電気特性、耐水耐煮沸性、耐薬品性などの物性が改良さ
れることも知られている。このような複合材料の中でも
エポキシ樹脂あるいは不飽和ポリエステル樹脂をマトリ
ックス樹脂としたプリント基板用積層板が最近著しく伸
長してきている。
したような補強材をマトリックス樹脂で処理する前にγ
−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのような
シランカップリング剤で予備処理をしておくと、マトリ
ックス樹脂との接着性が向上させられるのでこのように
して作られた複合材料、例えば積層板等は機械的強度、
電気特性、耐水耐煮沸性、耐薬品性などの物性が改良さ
れることも知られている。このような複合材料の中でも
エポキシ樹脂あるいは不飽和ポリエステル樹脂をマトリ
ックス樹脂としたプリント基板用積層板が最近著しく伸
長してきている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、プリント基板
用積層板についてはこのものが配線工程時に溶融ハンダ
に浸漬されたり、フリロー法により処理されるために特
に強い耐熱性が要求されるのであるが、上記したような
公知のシランカップリング剤で処理したものを成形する
と無機材料と樹脂との界面が大きな硬化歪みをもつもの
になり、さらにシラン自身の耐熱性が劣るために、ハン
ダ耐熱性がわるいという不利がある。そのためこれにつ
いてはこれを式
用積層板についてはこのものが配線工程時に溶融ハンダ
に浸漬されたり、フリロー法により処理されるために特
に強い耐熱性が要求されるのであるが、上記したような
公知のシランカップリング剤で処理したものを成形する
と無機材料と樹脂との界面が大きな硬化歪みをもつもの
になり、さらにシラン自身の耐熱性が劣るために、ハン
ダ耐熱性がわるいという不利がある。そのためこれにつ
いてはこれを式
【0005】
【化2】 で示されるシラン化合物の塩酸塩、あるいは式
【化3】 で示されるシラン化合物で処理する方法が提案されてお
り(特公昭48−20609号、特公昭57−4177
1号公報参照)、また式
り(特公昭48−20609号、特公昭57−4177
1号公報参照)、また式
【0006】
【化4】 (ここにR1 はメチル基またはエチル基、R2 は炭素数
1〜6の2価の炭化水素基、nは4〜8の整数)で示さ
れるシラン化合物、またはその塩酸塩で処理する方法も
提案されている。(特開平1−48832号公報参照)
さらに、式
1〜6の2価の炭化水素基、nは4〜8の整数)で示さ
れるシラン化合物、またはその塩酸塩で処理する方法も
提案されている。(特開平1−48832号公報参照)
さらに、式
【化5】 あるいは式
【化6】 あるいは式
【化7】 で示されるシラン化合物、またはその塩酸塩で処理する
方法も提案されている。(特開平2−279688号公
報参照)しかしながら、これらの化合物を用いた場合に
おいてもハンダ耐熱性がいまだ充分ではなく、さらなる
改良を求められている。
方法も提案されている。(特開平2−279688号公
報参照)しかしながら、これらの化合物を用いた場合に
おいてもハンダ耐熱性がいまだ充分ではなく、さらなる
改良を求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した不利を
解決した複合材料用改質剤に関するもので、これは一般
式
解決した複合材料用改質剤に関するもので、これは一般
式
【化8】 (式中R1 はメチル基またはエチル基を示し、R2 は炭
素数1〜4の2価の炭化水素基を示し、R3 は芳香環を
含む炭素数6〜10の2価の炭化水素基を示し、R4 は
ビニルベンジル基を示し、mは0〜1、nは0〜2を示
し、m+nは1.2〜2.0である。)で表わされるア
ミノ基含有シラン化合物、またはそのハロゲン酸塩を主
剤としてなることを特徴とするものである。
素数1〜4の2価の炭化水素基を示し、R3 は芳香環を
含む炭素数6〜10の2価の炭化水素基を示し、R4 は
ビニルベンジル基を示し、mは0〜1、nは0〜2を示
し、m+nは1.2〜2.0である。)で表わされるア
ミノ基含有シラン化合物、またはそのハロゲン酸塩を主
剤としてなることを特徴とするものである。
【0008】すなわち本発明者らはガラス繊維製品また
はマイカ製品などの補強材をマトリックス樹脂、特に不
飽和ポリエステル樹脂等により、処理した複合材料のハ
ンダ耐熱性を改善する方法を種々検討した結果、ガラス
繊維製品、マイカ製品などの補強材を予め上記した一般
式
はマイカ製品などの補強材をマトリックス樹脂、特に不
飽和ポリエステル樹脂等により、処理した複合材料のハ
ンダ耐熱性を改善する方法を種々検討した結果、ガラス
繊維製品、マイカ製品などの補強材を予め上記した一般
式
【化9】 で示されるアミノ基含有シラン化合物またはそのハロゲ
ン酸塩を主剤としてなる複合材料用改質剤で処理すると
この化合物は分子内に2個のアミノ基を持ち、更に1.
2〜2.0個のビニルベンジル基を持つため樹脂との反
応性が高く、ガラス繊維などの補強材と不飽和ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂等のマトリックス樹脂とが強固
に反応するため高い補強性を示し、またこのシラン化合
物が芳香環を平均2.2〜3.0個含むため、シラン自
身の耐熱性が高く、これから作られる積層板などのハン
ダ耐熱性を高めることを見出し、本発明を完成するに至
った。
ン酸塩を主剤としてなる複合材料用改質剤で処理すると
この化合物は分子内に2個のアミノ基を持ち、更に1.
2〜2.0個のビニルベンジル基を持つため樹脂との反
応性が高く、ガラス繊維などの補強材と不飽和ポリエス
テル樹脂、エポキシ樹脂等のマトリックス樹脂とが強固
に反応するため高い補強性を示し、またこのシラン化合
物が芳香環を平均2.2〜3.0個含むため、シラン自
身の耐熱性が高く、これから作られる積層板などのハン
ダ耐熱性を高めることを見出し、本発明を完成するに至
った。
【0009】本発明の複合材料用改質剤は従来公知のガ
ラス繊維、例えばアルカリガラス、無アルカリガラス、
低誘電ガラス、高弾性ガラス、電気用のEガラスなどを
紡糸したガラスフィラメントを集束したストランド(ガ
ラス糸)、不織のガラスマット、ガラスペーパー、さら
にはヤーンを織ったガラスクロス、ガラステープなど、
またはマイカ製品、例えばマイカ薄片を抄造した軟質ま
たは硬質の集成マイカシートまたはこれらの焼成品など
の補強剤を不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂などのようなマトリックス樹脂で処理して
得た複合材料から作られる積層板のハンダ耐熱性を改善
する目的において好適に使用される。すなわちこの複合
材料用の補強材としてのガラス繊維製品、マイカ製品を
一般式
ラス繊維、例えばアルカリガラス、無アルカリガラス、
低誘電ガラス、高弾性ガラス、電気用のEガラスなどを
紡糸したガラスフィラメントを集束したストランド(ガ
ラス糸)、不織のガラスマット、ガラスペーパー、さら
にはヤーンを織ったガラスクロス、ガラステープなど、
またはマイカ製品、例えばマイカ薄片を抄造した軟質ま
たは硬質の集成マイカシートまたはこれらの焼成品など
の補強剤を不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リイミド樹脂などのようなマトリックス樹脂で処理して
得た複合材料から作られる積層板のハンダ耐熱性を改善
する目的において好適に使用される。すなわちこの複合
材料用の補強材としてのガラス繊維製品、マイカ製品を
一般式
【0010】
【化10】 で示されるアミノ基含有シラン化合物またはそのハロゲ
ン酸塩を主剤としてなる本発明の改質剤で予備処理する
ことによって目的が達成されるのである。ここで、R1
はメチル基またはエチル基、R2 は炭素数1〜4の2価
の炭化水素基を示し、例えば、−CH2 −,−CH2 C
H2 −,−CH2 CH2 CH2 −
ン酸塩を主剤としてなる本発明の改質剤で予備処理する
ことによって目的が達成されるのである。ここで、R1
はメチル基またはエチル基、R2 は炭素数1〜4の2価
の炭化水素基を示し、例えば、−CH2 −,−CH2 C
H2 −,−CH2 CH2 CH2 −
【化11】 等が示され、R3 は芳香環を含む炭素数6〜10の2価
の炭化水素基を示し、例えば
の炭化水素基を示し、例えば
【化12】 等が示され、その中でも炭素数8〜10の芳香環を含む
2価炭化水素基
2価炭化水素基
【化13】 などが好ましい。R4 はビニルベンジル基を示し、mは
0〜1、nは0〜2を示し、m+nは1.2〜2.0を
示し、好ましくはm+nは1.4〜2.0である。
0〜1、nは0〜2を示し、m+nは1.2〜2.0を
示し、好ましくはm+nは1.4〜2.0である。
【0011】これらの化合物について代表的なものは下
記のように例示される。
記のように例示される。
【化14】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【化19】
【化20】
【0012】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【0013】
【化26】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【0014】
【化31】
【化32】
【化33】
【化34】
【0015】
【化35】
【化36】
【化37】
【化38】
【化39】
【0016】
【化40】
【化41】
【化42】
【化43】
【化44】
【0017】
【化45】
【化46】
【化47】 で示されるアミノ基含有シラン化合物およびそのハロゲ
ン酸塩が例示される。特にハロゲン酸としては塩酸塩、
臭酸塩が好ましい。このシラン化合物は種々の方法で合
成することができるが、例えば、式
ン酸塩が例示される。特にハロゲン酸としては塩酸塩、
臭酸塩が好ましい。このシラン化合物は種々の方法で合
成することができるが、例えば、式
【0018】 (R1 O)3 Si−R2 −NH−R3 −NH2 (式中R1 はメチル基、エチル基を示し、R2 は炭素数
1〜4の2価の炭化水素基を示し、R3 は芳香環を含む
炭素数6〜10の2価の炭化水素基を示す。)で表わさ
れるシラン化合物1.0モルに対し、式
1〜4の2価の炭化水素基を示し、R3 は芳香環を含む
炭素数6〜10の2価の炭化水素基を示す。)で表わさ
れるシラン化合物1.0モルに対し、式
【化48】 (式中Xはハロゲンを示す)で表わされるハロゲン化ビ
ニルベンジルを1.2〜2.0モル反応させることで合
成することができる。
ニルベンジルを1.2〜2.0モル反応させることで合
成することができる。
【0019】この際、アミノ基含有シラン化合物自身を
脱ハロゲン化水素剤として使用してハロゲン酸塩として
も良く、他の脱ハロゲン化水素剤としてトリエチルアミ
ン、トリメチルアミン、ピリジン等のアミノ化合物を使
用しても良く、また、中和剤としてソディウムメトキサ
イドやソディウムエトキサイドを使用しても良い。その
際、溶媒を使用しても良く、例えばトルエン、ベンゼ
ン、キシレン等の芳香族系化合物、ヘキサン、ペンタ
ン、オクタン、デカン等の炭化水素類、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル等
のエステル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類を使
用しても良い。また、触媒としてよう化ナトリウム、よ
う化カリウム等を使用することも任意である。
脱ハロゲン化水素剤として使用してハロゲン酸塩として
も良く、他の脱ハロゲン化水素剤としてトリエチルアミ
ン、トリメチルアミン、ピリジン等のアミノ化合物を使
用しても良く、また、中和剤としてソディウムメトキサ
イドやソディウムエトキサイドを使用しても良い。その
際、溶媒を使用しても良く、例えばトルエン、ベンゼ
ン、キシレン等の芳香族系化合物、ヘキサン、ペンタ
ン、オクタン、デカン等の炭化水素類、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル等
のエステル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類を使
用しても良い。また、触媒としてよう化ナトリウム、よ
う化カリウム等を使用することも任意である。
【0020】さらに種々の重合禁止剤を添加しても良
く、例えばヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、ビス
−ジ−tブチルメチルフェノール等があげられる。反応
温度は好ましくは50〜150℃、より好ましくは60
〜130℃であり、反応時間は好ましくは3時間から1
00時間である。このシラン化合物によるガラス繊維製
品、マイカ製品などの補強材の処理はこのものを適宜の
溶剤でうすめて行なえばよく、この溶剤としては水また
は0.1〜2.0重量%の酢酸水溶液、または5〜99
重量%の含水アルコール溶液または含酢酸アルコール水
溶液とし、これでシラン化合物の濃度が0.05〜5.
0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%程度のもの
として使用すれば良い。さらにはこの処理液に必要に応
じて染料、顔料、帯電防止剤、潤滑剤などを添加するこ
とは任意とされる。
く、例えばヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、ビス
−ジ−tブチルメチルフェノール等があげられる。反応
温度は好ましくは50〜150℃、より好ましくは60
〜130℃であり、反応時間は好ましくは3時間から1
00時間である。このシラン化合物によるガラス繊維製
品、マイカ製品などの補強材の処理はこのものを適宜の
溶剤でうすめて行なえばよく、この溶剤としては水また
は0.1〜2.0重量%の酢酸水溶液、または5〜99
重量%の含水アルコール溶液または含酢酸アルコール水
溶液とし、これでシラン化合物の濃度が0.05〜5.
0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%程度のもの
として使用すれば良い。さらにはこの処理液に必要に応
じて染料、顔料、帯電防止剤、潤滑剤などを添加するこ
とは任意とされる。
【0021】また、この処理液による補強材の処理は補
強材をこの処理液に浸漬すれば良いが、場合によっては
この補強材の溶液保持率を一定にするため、スクイーズ
ロールなどを使用しても良い。またマイカシートなどに
ついてはこの処理液をスプレー塗布するようにしても良
い。この処理後は60〜150℃で乾燥して溶媒の除去
と同時に補強材とこのシラン化合物のシラノール基を縮
合させると良い。
強材をこの処理液に浸漬すれば良いが、場合によっては
この補強材の溶液保持率を一定にするため、スクイーズ
ロールなどを使用しても良い。またマイカシートなどに
ついてはこの処理液をスプレー塗布するようにしても良
い。この処理後は60〜150℃で乾燥して溶媒の除去
と同時に補強材とこのシラン化合物のシラノール基を縮
合させると良い。
【0022】
合成例1 撹拌機、冷却器、滴下ロート、温度計を取りつけた1リ
ットルセパラブルフラスコ反応装置に式
ットルセパラブルフラスコ反応装置に式
【化49】 で表わされる化合物298g(1モル)とメタノール
(溶媒)100g及びメトキシヒドロキノン(重合禁止
剤)0.1gを仕込み、式
(溶媒)100g及びメトキシヒドロキノン(重合禁止
剤)0.1gを仕込み、式
【化50】 で表わされる化合物244g(1.6モル)を反応温度
が75〜85℃となるように調整しながら滴下した。滴
下終了後80℃にて72時間反応を続けた。
が75〜85℃となるように調整しながら滴下した。滴
下終了後80℃にて72時間反応を続けた。
【0023】反応終了後全体量が1084gとなるよう
にメタノールを添加し、生成したシラン化合物の50%
メタノール溶液とした。反応の完結を確認するためこの
ものの遊離クロル分を測定したところ5.20重量%で
あった。(理論値5.24重量%)また、このものを濃
縮し、メタノールを分別した後に元素分析を行なった結
果を下記に示す。
にメタノールを添加し、生成したシラン化合物の50%
メタノール溶液とした。反応の完結を確認するためこの
ものの遊離クロル分を測定したところ5.20重量%で
あった。(理論値5.24重量%)また、このものを濃
縮し、メタノールを分別した後に元素分析を行なった結
果を下記に示す。
【0024】 <元素分析結果> 計算値 実測値 C 62.86% 62.58% H 7.50% 7.36% N 5.16% 5.15% Si 5.18% 5.17%
【0025】合成例2〜4 合成例1と同様にして表1に示した原料を使用して主剤
となるシラン化合物を合成した。
となるシラン化合物を合成した。
【0026】
【表1】
【0027】合成例5 合成例1で合成した反応液にソディウムメトキサイドの
28%メタノール溶液308.8g(1.6モル)を5
0℃にて滴下し、50℃にて1時間撹拌を続けた後、生
成した塩化ナトリウムを濾過により分別した。この濾液
を全体量が970.4gとなるようにメタノールを添加
し、生成したシラン化合物の50%メタノール溶液とし
た。このものの遊離クロル分は0.0005重量%であ
った。
28%メタノール溶液308.8g(1.6モル)を5
0℃にて滴下し、50℃にて1時間撹拌を続けた後、生
成した塩化ナトリウムを濾過により分別した。この濾液
を全体量が970.4gとなるようにメタノールを添加
し、生成したシラン化合物の50%メタノール溶液とし
た。このものの遊離クロル分は0.0005重量%であ
った。
【0028】実施例1 合成例1で得たシランカップリング剤を酢酸2.0重量
%含んだ蒸留水中に0.7重量%溶解させて複合材料用
改質剤を調製した。この処理液にガラスクロス(WEA
−18W,日東紡績(株)製)を浸漬し、ピックアップ
量を30%にスクイーズロールで絞液し、これを110
℃で5分間乾燥させた。同シランカップリング剤のガラ
スクロスに対する付着量は0.08重量%であった。一
方、不飽和ポリエステル樹脂100重量部、スチレンモ
ノマー40重量部、クメンハイドロパーオキサイド1重
量部を配合してワニスを調製した。
%含んだ蒸留水中に0.7重量%溶解させて複合材料用
改質剤を調製した。この処理液にガラスクロス(WEA
−18W,日東紡績(株)製)を浸漬し、ピックアップ
量を30%にスクイーズロールで絞液し、これを110
℃で5分間乾燥させた。同シランカップリング剤のガラ
スクロスに対する付着量は0.08重量%であった。一
方、不飽和ポリエステル樹脂100重量部、スチレンモ
ノマー40重量部、クメンハイドロパーオキサイド1重
量部を配合してワニスを調製した。
【0029】前記シランカップリング剤で処理したガラ
スクロス2枚の間に4枚のガラスペーパー(EPM−4
050,日本バイリーン(株)製)をはさみ、上記ワニ
スを含浸させた。さらにこのものの両面層に35μmの
銅箔を重ね、2分間脱泡して150℃,1時間加熱し
て、1.6mmの積層板を得た。さらに全面エッチング
によって銅箔を除去後、水洗、風乾した。
スクロス2枚の間に4枚のガラスペーパー(EPM−4
050,日本バイリーン(株)製)をはさみ、上記ワニ
スを含浸させた。さらにこのものの両面層に35μmの
銅箔を重ね、2分間脱泡して150℃,1時間加熱し
て、1.6mmの積層板を得た。さらに全面エッチング
によって銅箔を除去後、水洗、風乾した。
【0030】このようにして得た積層板について次の試
験を行なった。 (1)樹脂の含浸性 目視により樹脂の含浸性の良否を判定した。 ◎:極めて良好 ○:良好 △:普通 ×:不良 (2)半田耐熱性 前処理として各1,2,3時間煮沸した後、260℃の
半田浴に20秒間それぞれ浸漬し、ふくれの有り
(×),無し(○)を調べた。 (3)ミーズリング特性 250℃,270℃,300℃にそれぞれ加熱した直径
2mmの半田ごてを10秒間、100gの荷重をかけて
押しあて、ミーズリングの有り(×),無し(○)を調
べた。結果を表2に示す。
験を行なった。 (1)樹脂の含浸性 目視により樹脂の含浸性の良否を判定した。 ◎:極めて良好 ○:良好 △:普通 ×:不良 (2)半田耐熱性 前処理として各1,2,3時間煮沸した後、260℃の
半田浴に20秒間それぞれ浸漬し、ふくれの有り
(×),無し(○)を調べた。 (3)ミーズリング特性 250℃,270℃,300℃にそれぞれ加熱した直径
2mmの半田ごてを10秒間、100gの荷重をかけて
押しあて、ミーズリングの有り(×),無し(○)を調
べた。結果を表2に示す。
【0031】実施例2〜5 実施例1で用いた合成例1のシラン化合物をそれぞれ合
成例2〜5のものに変えて評価した。同シランカップリ
ング剤のガラスクロスに対する付着量はともに0.08
重量%であった。結果を表2に示す。
成例2〜5のものに変えて評価した。同シランカップリ
ング剤のガラスクロスに対する付着量はともに0.08
重量%であった。結果を表2に示す。
【0032】比較例1 実施例1で用いた合成例1のシラン化合物をγ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー
(株)製A−174)にかえて、酢酸0.1重量%を含
んだ蒸留水中に0.4重量%溶解させ、実施例1と同様
に処理を行ない、評価した。同シランカップリング剤の
ガラスクロスに対する付着量は0.08重量%であっ
た。
リロキシプロピルトリメトキシシラン(日本ユニカー
(株)製A−174)にかえて、酢酸0.1重量%を含
んだ蒸留水中に0.4重量%溶解させ、実施例1と同様
に処理を行ない、評価した。同シランカップリング剤の
ガラスクロスに対する付着量は0.08重量%であっ
た。
【0033】比較例2 実施例1で用いた合成例1のシラン化合物をN−(ビニ
ルベンジル)−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル
トリメトキシシランの塩酸塩(東レ・ダウコーニングシ
リコーン(株)製SZ−6032)にかえて、酢酸2.
0重量%を含んだ蒸留水中に0.8重量%溶解させ、実
施例1と同様に処理を行ない評価した。同シランカップ
リング剤のガラスクロスに対する付着量は0.08重量
%であった。
ルベンジル)−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル
トリメトキシシランの塩酸塩(東レ・ダウコーニングシ
リコーン(株)製SZ−6032)にかえて、酢酸2.
0重量%を含んだ蒸留水中に0.8重量%溶解させ、実
施例1と同様に処理を行ない評価した。同シランカップ
リング剤のガラスクロスに対する付着量は0.08重量
%であった。
【0034】
【表2】
【0035】
【発明の効果】本発明の複合材料用改質剤は前記したよ
うにガラス繊維製品、マイカ製品などの無機質補強材と
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のマトリック
ス樹脂とからの複合材料の作成にあたり、この無機質補
強材を予め処理するためのものであるが、その主剤とな
るシランカップリング剤を一般式
うにガラス繊維製品、マイカ製品などの無機質補強材と
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等のマトリック
ス樹脂とからの複合材料の作成にあたり、この無機質補
強材を予め処理するためのものであるが、その主剤とな
るシランカップリング剤を一般式
【0036】
【化51】 (式中R1 はメチル基、エチル基を示し、R2 は炭素数
1〜4の2価の炭化水素基を示し、R3 は芳香環を含む
炭素数6〜10の2価の炭化水素基、R4 はビニルベン
ジル基を示し、mは0〜1、nは0〜2を示し、m+n
は1.2〜2.0を示す。)で表わされるアミノ基含有
有機けい素化合物またはそのハロゲン酸塩とすることに
より、無機補強材とマトリックス樹脂が硬化歪みなく強
固に接着し、シラン自身の耐熱性も高いため、これから
作られる積層板等においてハンダ耐熱性が改善されると
いう効果が付与された。
1〜4の2価の炭化水素基を示し、R3 は芳香環を含む
炭素数6〜10の2価の炭化水素基、R4 はビニルベン
ジル基を示し、mは0〜1、nは0〜2を示し、m+n
は1.2〜2.0を示す。)で表わされるアミノ基含有
有機けい素化合物またはそのハロゲン酸塩とすることに
より、無機補強材とマトリックス樹脂が硬化歪みなく強
固に接着し、シラン自身の耐熱性も高いため、これから
作られる積層板等においてハンダ耐熱性が改善されると
いう効果が付与された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山谷 正明 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 (72)発明者 鈴木 芳治 福島市南向台1丁目3番地10 (72)発明者 松本 公一 福島市鳥谷野字日野2−2
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中R1 はメチル基、エチル基を示し、R2 は炭素数
1〜4の2価の炭化水素基を示し、R3 は芳香環を含む
炭素数6〜10の2価の炭化水素基を示し、R4はビニ
ルベンジル基を示し、mは0〜1、nは0〜2を示し、
m+nは1.2〜2.0を示す。)で表わされるアミノ
基含有有機けい素化合物またはそのハロゲン酸塩を主剤
としてなることを特徴とする複合材料用改質剤。 - 【請求項2】 請求項1におけるR3 が芳香環を含む炭
素数8〜10の2価炭化水素基であるアミノ基含有有機
けい素化合物またはその塩酸塩を主剤としてなることを
特徴とする複合材料用改質剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3348293A JPH05156080A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 複合材料用改質剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3348293A JPH05156080A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 複合材料用改質剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05156080A true JPH05156080A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18396065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3348293A Pending JPH05156080A (ja) | 1991-12-04 | 1991-12-04 | 複合材料用改質剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05156080A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000004029A3 (en) * | 1998-07-15 | 2001-05-25 | Great Lakes Chemical Europ | Phenylenediamine silanes as antiozonants and antioxidants for rubbers |
JP2002187977A (ja) * | 2000-12-21 | 2002-07-05 | Nitto Boseki Co Ltd | ビニル基およびジメチルシロキサン結合を有するシランカップリング剤 |
JP2009221274A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 無機フィラー |
-
1991
- 1991-12-04 JP JP3348293A patent/JPH05156080A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000004029A3 (en) * | 1998-07-15 | 2001-05-25 | Great Lakes Chemical Europ | Phenylenediamine silanes as antiozonants and antioxidants for rubbers |
JP2002187977A (ja) * | 2000-12-21 | 2002-07-05 | Nitto Boseki Co Ltd | ビニル基およびジメチルシロキサン結合を有するシランカップリング剤 |
JP4543550B2 (ja) * | 2000-12-21 | 2010-09-15 | 日東紡績株式会社 | ビニル基およびジメチルシロキサン結合を有するシランカップリング剤 |
JP2009221274A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 無機フィラー |
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