JPH0514975U - 回転ベゼル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １つの回転ベゼルで多くの機能表現ができる
ようにする。 【構成】 腕時計ケース１と、この腕時計ケース１の上
部外周に設けられて所定個所に表示窓５を有する固定ベ
ゼル２と、この固定ベゼル２の下側に回転可能に配置さ
れて表面に複数種類の機能表示を有する回転ベゼル１０
とを具備し、固定ベゼル２の表示窓５に回転ベゼル１０
の複数種類の機能表示がそれぞれ切替可能に対応するよ
うにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は時計などの機器に用いられる回転ベゼル装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ダイバーウォッチなどの腕時計においては、腕時計ケースの上部外周に リング状の回転ベゼルが回転可能に設けられ、この回転ベゼルの上面に機能表示 （例えば、潜水時間などの経過時間を表す数字）が表示された機能表示パネルが 接着剤により設けられている。このような腕時計では、回転ベゼルを適宜回転さ せることにより、回転ベゼルの表面の機能表示を腕時計ケース内の針などに対応 させることにより、潜水の経過時間を知ることができるようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、このような腕時計では、回転ベゼルの表面に設けられた表示パ ネルの機能表示が総べて見えるため、仮に複数種類の機能表示が設けられている と、いずれの機能表示であるか判別し難くなる。このため、従来の腕時計では、 １つの回転ベゼルで１つの機能表示しか設けることができないため、１つの回転 ベゼルで多くの機能表現ができないという問題があった。 この考案は上述した事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、 １つの回転ベゼルで多くの機能表現ができる回転ベゼル装置を提供することであ る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

この考案は、上記目的を達成するために、機器ケースと、この機器ケースの上 部外周に設けられて所定個所に表示窓を有する固定ベゼルと、この固定ベゼルの 下側に回転可能に配置されて表面に複数種類の機能表示が設けられた回転ベゼル とを具備し、固定ベゼルの表示窓に回転ベゼルの複数種類の機能表示がそれぞれ 切替可能に対応することを特徴とする。

【０００５】

【実施例】

以下、図１〜図３を参照して、この考案の一実施例を説明する。 図中１は腕時計ケースである。この腕時計ケース１の上部外周にはほぼリング 状の固定ベゼル２が設けられている。この固定ベゼル２は、腕時計ケース１の上 部内周縁に超音波溶着などにより固着される固定部３と、この固定部３の上端か ら外周方向へ向けて水平に突出した鍔部４と、この鍔部４の所定個所（この実施 例では図１に示すように１２ヵ所）に設けられた表示窓５とからなっている。鍔 部４は腕時計ケース１の上端面から所定間隔離れて配置され、その外周部が腕時 計ケース１の上端外周部から少し外側に突出して設けられている。表示窓５は上 下に貫通する円形孔６の上部に座ぐり部７が形成され、この座ぐり部７に凸レン ズ８が設けられた構造となっている。

【０００６】 固定ベゼル２の下側における腕時計ケース１の上端部には、ほぼリング状の回 転ベゼル１０が回転可能に装着されている。この回転ベゼル１０は、腕時計ケー ス１の外周部にＯリング１１を介して回転可能に装着される装着部１２と、この 装着部１２の上端から内側に向けて水平に突出した突出部１３と、この突出部１ ３の上面に設けられた凹部内に両面テープ１５により接着された機能表示パネル １６とからなっている。装着部１２は外周面が外部に露出し、この露出した面が 指などで回転操作されるようになっている。突出部１３は腕時計ケース１の上端 面と固定ベゼル２の鍔部４との間に配置され、その下面には腕時計ケース１の上 端面に設けられて回転ベゼル１０にクリック感を付与したり、逆転防止などを行 う板バネ１７が弾接している。機能表示パネル１６は、図３に示すように、リン グ状に形成されており、その上面には潜水時間などの経過時間を表す数字（例え ば▼〜５５）、および方位を表す文字や記号（例えば、Ｎ、｜、｜、Ｅ、｜、｜ 、Ｓ、｜、｜、Ｗ）などの複数種類（この実施例では２種類）の機能表示がそれ ぞれ固定ベゼル２の表示窓５と対応する間隔で相互にずれて設けられている。

【０００７】 なお、固定ベゼル２の上部内には時計ガラス２０が超音波溶着により固着され ている。また、腕時計ケース１の下部には裏蓋２１がＯリング２２を介して取り 付けられており、腕時計ケース１内には時計モジュール（図示せず）が収納され ている。

【０００８】 この実施例では、回転ベゼル１０を回転させて、図１に示すように、機能表示 パネル１６の機能表示、例えば経過時間を表す数字（▼〜５５）を固定ベゼル２ の表示窓５に対応させると、経過時間を表す機能表示のみが固定ベゼル２の各表 示窓５に対応し、これ以外の方位を表す文字や記号などの機能表示が固定ベゼル ２で隠されることになるため、方位を表す文字や記号などの機能表示に惑わされ ることなく、潜水時間などの経過時間を容易に確認することができる。特に、表 示窓５は円形孔６の上部に凸レンズ８が設けられているので、この凸レンズ８に より機能表示パネル１６に表示された数字などの機能表示が拡大されて見えるた め機能表示を正確に確認することができる。また、回転ベゼル１０を回転させて 機能表示パネル１６の機能表示、例えば方位を表す文字や記号（Ｎ、｜〜｜、Ｗ ）を固定ベゼル２の表示窓５に対応させると、今度は経過時間を表す機能表示が 固定ベゼル２によって隠され、方位を表す機能表示が固定ベゼル２の各表示窓５ に対応するため、経過時間を表す数字などの機能表示に惑わされることなく、方 位の機能表示を容易に見ることができる。

【０００９】 なお、上述した実施例では、機能表示パネル１６に経過時間を表す数字、およ び方位を表す文字や記号などの機能表示を設けたが、これに限らず、残り時間を 表すタイマー用の数字などを設けてもよい。また、固定ベゼル２の表示窓５の数 を少なくして機能表示パネル１６に表示される機能表示を３種類以上設けるよう にしてもよい。さらに、機能表示パネル１６に機能表示を設けているが、これに 限らず、回転ベゼル１０の上面に印刷などにより直接機能表示を設けてもよい。 さらにまた、この考案は、腕時計に限らず、置き時計や万歩計など他の機器にも 適用することができる。

【００１０】

【考案の効果】 以上説明したように、この考案によれば、回転ベゼルの表面に複数種類の機能 表示を設け、この回転ベゼルを適宜回転させることにより、回転ベゼルの機能表 示を固定ベゼルの表示窓にそれぞれ切替可能に対応させるようにしたので、固定 ベゼルの表示窓に対応した機能表示だけが見え、それ以外の機能表示が固定ベゼ ルで隠されるため、１つの回転ベゼルに複数種類の機能表示を設けても、所望す る機能表示だけを容易に確認することができ、１つの回転ベゼルで多くの機能表 現ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案を適用した腕時計の外観平面図。

【図２】図１の要部拡大断面図。

【図３】機能表示パネルの平面図。

【符号の説明】

１ 腕時計ケース ２ 固定ベゼル ５ 表示窓 １０ 回転ベゼル １６ 機能表示パネル

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 機器ケースと、この機器ケースの上部外
   周に設けられて所定個所に表示窓を有する固定ベゼル
   と、この固定ベゼルの下側に回転可能に配置されて表面
   に複数種類の機能表示を有する回転ベゼルとを具備し、 前記固定ベゼルの表示窓に前記回転ベゼルの複数種類の
   機能表示がそれぞれ切替可能に対応することを特徴とす
   る回転ベゼル装置。