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JPH05141370A - 密閉形スクロール圧縮機 - Google Patents

密閉形スクロール圧縮機

Info

Publication number
JPH05141370A
JPH05141370A JP30581791A JP30581791A JPH05141370A JP H05141370 A JPH05141370 A JP H05141370A JP 30581791 A JP30581791 A JP 30581791A JP 30581791 A JP30581791 A JP 30581791A JP H05141370 A JPH05141370 A JP H05141370A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
scroll
scroll member
compressor
end plate
sliding member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30581791A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Shiibayashi
正夫 椎林
Kazutaka Suefuji
和孝 末藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP30581791A priority Critical patent/JPH05141370A/ja
Publication of JPH05141370A publication Critical patent/JPH05141370A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【構成】固定スクロール5、あるいは旋回スクロール6
のスラスト摺動面となる鏡板5a外周面に着脱可能な環
状の摺動部材251を備え、着脱可能な環状の摺動部材
251の材質は、固定スクロール5と旋回スクロール6
に使用した材質と異なる材質で両スクロール部材と馴染
性のよい材質を使用する。 【効果】一定速度用スクロール圧縮機やワイドレンジ形
スクロール圧縮機でも、両スクロール部材の使用材質に
とらわれることもなく、環状の摺動部材の材質のみを変
えるだけで、スラスト摺動部での適正な組合わせがえら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍空調用・冷蔵庫用
等の冷媒用圧縮機として用いられる密閉形スクロール圧
縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術のスクロール圧縮機は、特開
昭58−57002 号公報で開示されているように、スクロー
ル部材の耐摩耗性となじみに伴うシール性を向上するた
め、スクロール圧縮機構部である固定スクロール部材、
あるいは旋回スクロール部材の摺動面に高周波焼き入れ
を施し、次に、リューブライト処理などをほどこした構
造が、開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記引用例では、スク
ロール部材の鏡板摺動部に高周波焼き入れを施し、次に
リューブライト処理をほどこしているため、表面処理が
固定化している。このため、固定スクロールや旋回スク
ロールの使用材質が一定速度用スクロール圧縮機の場合
には上記した従来法の表面処理でスクロール部材の耐摩
耗性となじみに伴うシール性を向上する機能を維持でき
るが、圧縮機の回転数(運転周波数)が150Hzから
180Hzと高速回転化するワイドレンジ形スクロール
圧縮機には従来法の表面処理は適用できない。高速化の
ためには、旋回スクロールの使用材質をアルミ合金など
の軽量材を使用したほうが、圧縮機の信頼性を確保する
ためには不可欠の条件となるためである。この様に、一
定速度用スクロール圧縮機とワイドレンジ形スクロール
圧縮機における両スクロール部材の使用材質の組合わせ
が異なる。このため、摺動部に適した表面処理も幾つも
の存在することとなり、設備の数とともにスクロール部
材の部品点数が増えることになる。本発明は使用するス
クロール材質、いいかえれば圧縮機の駆動方法にとらわ
れずに上記スラスト摺動部での潤滑性能を向上させ、ま
たスクロール部材の耐摩耗性となじみに伴うシール性を
向上できる構造を開示することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】このため、本発明では、
密閉容器内に、スクロール圧縮機と電動機をフレームに
支承した回転軸を介して連設して収納し、密閉容器室を
上下室に区画し、スクロール圧縮機は、円板状鏡板に渦
巻状のラップを直立する固定スクロール部材及び旋回ス
クロール部材を、ラップを内側にしてかみ合せ、旋回ス
クロール部材を回転軸に連設する偏心軸部に係合し、旋
回スクロール部材を自転することなく固定スクロール部
材に対し旋回運動させ、固定スクロール部材には中心部
に開口する吐出口と外周部に開口する吸入口を設け、吸
入口よりガスを吸入し、両スクロール部材で形成される
圧縮空間を中心に移動させ容積を減少してガスを圧縮
し、吐出口より圧縮ガスを上部容器室に吐出し、通路を
介し下部容器室に導き、吐出管を介して器外に吐出する
密閉形スクロール圧縮機において、前記固定スクロール
部材、あるいは旋回スクロール部材のスラスト摺動面と
なる鏡板外周面に着脱可能な環状の摺動部材を備える構
造とする。前記着脱可能な環状の摺動部材の材質とし
て、固定スクロール部材と旋回スクロール部材の使用材
質と異なる材質で両スクロール部材と馴染性のよい材質
を使用したことを特徴とする。また、前記環状の摺動部
材の摺動面に油溜めとなる放射状溝、あるいは円形溝を
備え、該摺動面に油を供給する油溜め機能を備えた。
【0005】
【作用】本発明の作用を図1から図4と表1をもとにし
て説明する。
【0006】図1と図2は、旋回スクロール部材6の鏡
板摺動面6kに着脱可能な環状の摺動部材251を備え
た場合を示す実施例であり、図3は、その他の環状摺動
部材252の例を示す。図4は、その環状摺動部材25
2の表面に馴染層301を付着させた例を示す。表1
は、固定スクロール部材と旋回スクロール部材及び環状
摺動部材の使用材質の組合せ例を説明するものである。
組合せAは、固定スクロール部材5の材質が鋳鉄材で一
方旋回スクロール部材6の材質が鋳鉄材の組合せの場合
には環状摺動部材の使用材質としてアルミ材、あるいは
アルミ材に図3,図4の表面処理を施す方法の組合せ例
を示す。アルミ合金は、鋳鉄材と馴染性がよく、比較的
に低い摩擦係数が得られる。このため、この部分での摺
動損失をより小さくできる。組合せAは、一定速度用ス
クロール圧縮機の場合に適した組合せとなる。また、組
合せBは、固定スクロール部材5の材質がアルミ材で一
方の旋回スクロール部材6の材質もアルミ材の組合せの
場合には環状摺動部材の使用材質として鋳鉄材、あるい
は鋳鉄材に図3,図4の表面処理を施す方法の組合せ例
を示す。組合せBは、圧縮機の回転数(運転周波数)が
150Hzから180Hzと高速回転化するワイドレン
ジ形スクロール圧縮機に適する。この場合、旋回スクロ
ールに発生する遠心力を小さくするため、後で図示する
ように(図5,図6参照)環状摺動部材252は、固定
スクロールの鏡板摺動面側に組み込む。組合せCは、固
定スクロール部材5の材質が鋳鉄材で一方旋回スクロー
ル部材6の材質がアルミ材の組合せの場合には環状摺動
部材の使用材質として両スクロールの材質とは異なる銅
合金などの軸受材料(カーボン材質を含む)からなる場
合の組合せ例を示す。固定スクロール部材、あるいは旋
回スクロール部材のスラスト摺動面となる鏡板外周面に
着脱可能な環状の摺動部材を備える構造とし、一方、表
1に示すような組合せとすることにより、鏡板摺動部で
の同質材料による摺動を回避できる。また、より低い摩
擦係数の得られる材料の組合せを容易に選択できる。こ
れにより、使用するスクロール材質の選定にも幅を持た
せることができる。また、ヘリウム用途や使用材質に限
定される特殊用途へのスクロール圧縮機に使えるなど圧
縮機の用途拡大が図れる。また、環状の摺動部材の摺動
面に油溜めとなる放射状溝、あるいは円形溝を備え、摺
動面に油を供給する油溜め機能を備えた構成とすること
で、摺動面での油潤滑が確実に行われ、この部分での摺
動性能が改善され、ひいては摺動損失が低減する。この
様な構造とすることにより、一定速度用スクロール圧縮
機やワイドレンジ形スクロール圧縮機でも、両スクロー
ル部材の使用材質にとらわれることもなく、環状の摺動
部材の材質のみを変えるだけで、スラスト摺動部での適
正な組合わせがえられる。環状の摺動部材はもの自体小
形であり、外注による製作が可能であり、摺動部に適し
た表面処理に必要な設備の数が減らすことができる。ま
た、図4に示すように、環状摺動部材252の表面に馴
染層301を付着させることにより、スラスト摺動部で
の潤滑性能を向上させ、またスクロール部材の耐摩耗性
となじみに伴うシール性を向上できるので、背圧室41
ないしこの空間とつながっているフレーム室11mから
吸入室5fへのガスもれを大きく防止できるので、圧縮
機の容積効率が改善される。
【0007】
【実施例】本発明の実施例を図1から図9にわたって示
す。
【0008】図1と図2は、旋回スクロール部材6の鏡
板摺動面6kに着脱可能な環状の摺動部材251を備え
た場合を示す実施例で、その平面図と縦断面図である。
該環状の摺動部材251の摺動面251aと、摺動部材
251を固定する旋回スクロール部材6のスラスト摺動
面6k側とに微小隙間Soを設定している。これは、両
スクロール部材の圧力や温度による軸方向に変形が生
じ、初期隙間を設定することで、この両スクロール間で
の軸方向当たりを緩和する構造としている。また、この
着脱可能な環状の摺動部材251の摺動面251aに油
溜めとなる放射状溝201をピッチP=(2ないし3)
*Eth,(Eth:旋回半径)の溝ピッチを与えて、この
部分の油による潤滑性能を改善している。図3は、その
他の環状摺動部材252の例を示す縦断面図である。こ
の環状の摺動部材252の片側表面252bには表面硬
化処理を施しており、硬化層252aを形成する。25
2bは環状摺動部材252をスクロール部材に固定する
ための止めボルト用穴である。なお、環状の摺動部材2
52の摺動幅Lは、図3に示すように、旋回半径の1.
5 倍から2倍前後の寸法が適正である。図4は、その
環状摺動部材252の表面に馴染層301を付着させた
例を示す縦断面図である。
【0009】表1は、固定スクロール部材と旋回スクロ
ール部材及び環状摺動部材の使用材質の組合せ例を説明
する表である。組合せAは、固定スクロール部材5の材
質が鋳鉄材で、一方、旋回スクロール部材6の材質が鋳
鉄材の組合せの場合には環状摺動部材の使用材質として
アルミ材、あるいはアルミ材に図3,図4の表面処理
(例えば潤滑アルマイト処理など)を施す方法の組合せ
例を示す。アルミ合金は、鋳鉄材と馴染性がよく、比較
的に低い摩擦係数が得られる。このため、この部分での
摺動損失をより小さくできる。組合せAは、一定速度用
スクロール圧縮機の場合に適した組合せとなる。また、
組合せBは、固定スクロール部材5の材質がアルミ材で
一方の旋回スクロール部材6の材質もアルミ材の組合せ
の場合には環状摺動部材の使用材質として鋳鉄材、ある
いは鋳鉄材に図3,図4の表面処理を施す方法の組合せ
例を示す。組合せBは、圧縮機の回転数(運転周波数)
が150Hzから180Hzと高速回転化するワイドレ
ンジ形スクロール圧縮機に適した組合せとなる。この場
合、旋回スクロールに発生する遠心力を小さくするた
め、後で図示するように(図5,図6参照)環状摺動部
材252は、固定スクロールの鏡板摺動面側に組み込
む。組合せCは、固定スクロール部材5の材質が鋳鉄材
で一方旋回スクロール部材6の材質がアルミ材の組合せ
の場合には環状摺動部材の使用材質として両スクロール
の材質とは異なる銅合金などの軸受材料(カーボン材質
を含む)からなる場合の組合せ例を示す。このような組
合せとすることにより、鏡板摺動部での同質材料による
摺動を回避でき、より低い摩擦係数の得られる材料の組
合せを容易に選択できる。
【0010】図5と図6は、固定スクロール部材5の鏡
板摺動面5kに着脱可能な環状の摺動部材252を備え
た場合を示す実施例で、その部分断面図である。圧縮機
の回転数(運転周波数)が150Hzから180Hzと
高速回転化するワイドレンジ形スクロール圧縮機に適し
た構造である。摺動部材252は、止めボルト260に
よって固定される。この止めボルト260の頂上部の穴
部は油溜め機能をもつ円形溝202となる。また、摺動
面252kに油を供給するため、環状の摺動部材252
の外周部にあって固定スクロール5側に油溜め機能を備
えた環状溝部5sを固定スクロール鏡板外周面に形成し
ている。
【0011】また、環状の摺動部材252の摺動面25
2kと、摺動部材252を固定する固定スクロール部材
5のスラスト摺動面5k側とに微小隙間Soを設定して
いる。これは、故意に軸方向に初期隙間Soを設定する
ことにより、この両スクロール間での軸方向当たりを緩
和するような構造としている。
【0012】図7は、環状の摺動部材253の摺動面に
テーパ面253aをそなえた構成を示す摺動部材253
の平面図である。摺動部材253は、止めボルト260
によって旋回スクロール6側の鏡板部6aに固定され
る。この止めボルト260の頂上部の穴部は油溜め機能
をもつ円形溝203となり、油ポケットとして利用する
ものである。一方、図8は、スクロール圧縮機の鏡板外
周部周りの構造を示す部分断面図である。摺動面253
aに油膜による動圧Poilの発生しうるテーパ形状と
している。このテーパ形状部253aの軸方向の段差は
十数μから数十μの寸法となっている。摺動速度Vsの
方向に対して図8に示すように、右下がりのテーパ面と
することにより外周部の空間11m、及び油溜め部5p
から潤滑油22aがスラスト摺動部253dにはいりや
すくなり、固定スクロール鏡板面5kとテーパ形状部2
53aとのくさび作用が働いて、油膜による動圧Poi
lが発生することになる。この摺動面253a周りは、
背圧室41ないし、この空間とつながっているフレーム
室11mと吸入室5fとのシールをする箇所であり、こ
の構造とすることにより潤滑性能の向上のほか、背圧室
41ないしこの空間とつながっているフレーム室11m
から吸入室5fへのガスもれを大きく防止できるので、
圧縮機の容積効率が改善される。
【0013】図9は、本発明の構成を示す密閉形スクロ
ール圧縮機の部分断面図である。
【0014】図10は、図8の実施例を密閉形スクロー
ル圧縮機に組み込んだ場合の全体構成を示す縦断面図で
ある。図10に示すように、密閉容器1内の上方に圧縮
機部100が、下方に電動機部3が収納されている。そ
して、密閉容器1内は上部室1a(吐出室)と電動機室
1b,1cとに区画されている。
【0015】圧縮機部100は固定スクロール部材5と
旋回スクロール部材6を互に噛合せて圧縮室(密閉空
間)7を形成している。固定スクロール部材5は、円板
状の鏡板5aと、これに直立しインボリュート曲線ある
いはこれに近似の曲線に形成されたラップ5bとからな
り、その中心部に吐出口10,外周部に吸入口16を備
えている。旋回スクロール部材6は円板状の鏡板6a
と、これに直立し、固定スクロールのラップと同一形状
に形成されたラップ6bと、鏡板の反ラップ面に形成さ
れたボス6cからなっている。摺動部材253は、止め
ボルト260によって旋回スクロール6側の鏡板部6a
に固定される。環状の摺動部材253の摺動面にテーパ
面253aをそなえた構成である。フレーム11は中央
部に軸受部を形成し、この軸受部に回転軸14が支承さ
れ、回転軸先端の偏心軸14aは、ボス6cに旋回運動
が可能なように挿入されている。また、フレーム11に
は固定スクロール部材5が複数本のボルトによって固定
され、旋回スクロール部材6はオルダムリングおよびオ
ルダムキーよりなるオルダム機構12によってフレーム
11に支承され、旋回スクロール部材6は固定スクロー
ル部材5に対して、自転しないで旋回運動をするように
形成されている。回転軸14には下部に、ロータ3bに
固定された電動機軸14bを一体に連設し、電動機部3
を直結している。固定スクロール部材5の吸入口16に
は密閉容器1を貫通して垂直方向の吸入管17が接続さ
れ、吐出口10が開口している上部室1aは通路18
a,18bを介して上部電動機室1bと連通している。
上部電動室1bは電動機ステータ3aと密閉容器1側壁
との間の通路19を介して下部電動機室1cに連通して
いる。また上部電動機室1bは密閉容器1を貫通する吐
出管20に連通している。
【0016】なお、22は密閉容器底部の油溜りを示
す。尚、図中実線矢印は冷媒ガスの流れ方向、破線矢印
は油の流れ方向を示す。潤滑油22aは、密閉容器1の
下部に油溜り22として溜められる。回転軸14の下端
は偏心軸部(クランクピン)14aを備え、偏心軸部1
4aが旋回スクロール6の鏡板6aのボス部6c内の旋
回軸受32を介して、スクロール圧縮要素部である旋回
スクロール6と係合している。回転軸14には、各軸受
部への給油を行なうための中心縦孔13が回転軸14の
下端から上端面まで形成される。13aは、回転軸14
の下端と底部油溜り22を連ねる揚油管である。偏心軸
部14aの下部には、旋回スクロール6のボス部6cの
先端面と対向する主軸受40の上部にバランスウエイト
8が回転軸14と結合し一体化して形成されている。潤
滑油22aの油溜り22内に浸漬けされた揚油管13a
の下端は高圧の吐出圧力Pdを受けており、一方、下流
となる旋回軸受32(図1参照)及び主軸受(すべり軸
受31,ころがり軸受40)のまわりは、旋回鏡板6a
に設けた細孔6d(図1参照)により圧縮途中の圧力で
ある中間圧力Pmを受けているため、(Pd−Pm)の
圧力差によって、容器底部の油溜り22中の潤滑油22
aは、中心縦孔13内を上昇する。
【0017】このように、各軸受部への給油を、中心縦
孔給油による差圧給油法によって行なう。
【0018】中心縦孔13内を上昇した潤滑油22a
は、主軸受31a及び旋回軸受32へ給油される。旋回
軸受32へ給油された油は、背圧室41に流入し、ひい
ては旋回スクロール鏡板外周部の側部空間であるフレー
ム室11m(図8参照)に至る。フレーム室11mに至
った潤滑油22aは、吸入室5fとの差圧により上記し
たスラスト摺動面253aに流入して、この部分を潤滑
することになる。なお、背圧室41に流入した油は冷媒
ガスと混合し、ひいては、背圧孔6d(図1参照)を介し
て圧縮室7に流出する。圧縮室7に至った油は、冷媒ガ
スとともに加圧され、吐出口10を介して固定スクロー
ル5上方の吐出室1aさらに電動機室1bへと移動す
る。この吐出室1aと電動機室1bとで主に冷媒ガスと
油は分離され、油は密閉容器1の下部の油溜り22に落
下し、再び各摺動部に供給される。このような油の流れ
とすることにより、圧縮機各部とくに、両スクロール部
のスラスト摺動面(テーパ面253aなど)での潤滑が
確実に行われる。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば次の効果がある。
【0020】(1) 一定速度用スクロール圧縮機やワイ
ドレンジ形スクロール圧縮機においても、両スクロール
部材の使用材質にとらわれることもなく、環状の摺動部
材の材質のみを変えるだけで、スラスト摺動部での適正
な組合わせがえられる。環状の摺動部材はもの自体小形
であり、外注による製作が可能であり、摺動部に適した
表面処理に必要な設備の数が減らすことができる。この
ため、圧縮機の製造コストが安価にできる。
【0021】(2) (1)項と関連して、圧縮機の量産
性が大きく向上できる。
【0022】(3) (1)項と関連して、このような組
合せとすることにより、鏡板摺動部での同質材料による
摺動を回避できるとともに、より低い摩擦係数の得られ
る材料の組合せを容易に選択できる。このため、摺動部
での潤滑性能の改善により、圧縮機の性能と信頼性を大
幅に向上できる。ひいては、年間を通して空調機の消費
電力が大きく低減できる。
【0023】(4) 潤滑性能の向上のほか、背圧室41
ないしこの空間とつながっているフレーム室11mから
吸入室5fへのガスもれを大きく防止でき、この部分で
のシール性能の向上により、圧縮機の容積効率が改善さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】旋回スクロール部材の鏡板摺動面に着脱可能な
環状の摺動部材を備えた場合を示す実施例の平面図。
【図2】旋回スクロール部材の鏡板摺動面に着脱可能な
環状の摺動部材を備えた場合を示す実施例の断面図。
【図3】その他の環状摺動部材の例を示す断面図。
【図4】その他の環状摺動部材の例を示す断面図。
【図5】固定スクロール部材の鏡板摺動面に着脱可能な
環状の摺動部材を備えた場合を示す実施例の部分断面
図。
【図6】固定スクロール部材の鏡板摺動面に着脱可能な
環状の摺動部材を備えた場合を示す実施例の部分断面
図。
【図7】環状の摺動部材の摺動面にテーパ面をそなえた
構成を示す摺動部材の平面図とスクロール圧縮機の鏡板
外周部周りの構造をしめす部分断面図。
【図8】環状の摺動部材の摺動面にテーパ面をそなえた
構成を示す摺動部材の平面図とスクロール圧縮機の鏡板
外周部周りの構造をしめす部分断面図。
【図9】本発明の構成を示す密閉形スクロール圧縮機の
部分断面図。
【図10】本発明の全体構成を示す密閉形スクロール圧
縮機の縦断面図。
【符号の説明】
1…密閉容器、1a…吐出室(上部容器室)、1b…電
動機室(下部容器室)、5…固定スクロール、5a…固
定スクロール鏡板部、6…旋回スクロール、7…圧縮
室、11…フレーム、32…旋回軸受、41…背圧室。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉容器内に、スクロール圧縮機と電動機
    をフレ−ムに支承した回転軸を介して連設して収納し、
    密閉容器室を上下室に区画し、前記スクロール圧縮機
    は、円板状鏡板に渦巻状のラップを直立する固定スクロ
    ール部材及び旋回スクロール部材を、前記ラップを内側
    にしてかみ合せ、前記旋回スクロール部材を回転軸に連
    設する偏心軸部に係合し、前記旋回スクロール部材を自
    転することなく前記固定スクロール部材に対し旋回運動
    させ、前記固定スクロール部材には中心部に開口する吐
    出口と外周部に開口する吸入口を設け、吸入口よりガス
    を吸入し、両スクロール部材で形成される圧縮空間を中
    心に移動させ容積を減少してガスを圧縮し、吐出口より
    圧縮ガスを上部容器室に吐出し、通路を介して下部容器
    室に導き、吐出管を介し器外に吐出する密閉形スクロー
    ル圧縮機において、 前記固定スクロール部材、前記旋回スクロール部材のス
    ラスト摺動面となる鏡板外周面に着脱可能な環状の摺動
    部材を備えることを特徴とする密閉形スクロール圧縮
    機。
JP30581791A 1991-11-21 1991-11-21 密閉形スクロール圧縮機 Pending JPH05141370A (ja)

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ID=17949733

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JP30581791A Pending JPH05141370A (ja) 1991-11-21 1991-11-21 密閉形スクロール圧縮機

Country Status (1)

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JP (1) JPH05141370A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6179591B1 (en) * 1999-11-01 2001-01-30 Copeland Corporation Conical hub bearing for scroll machine
JP2007218206A (ja) * 2006-02-17 2007-08-30 Daikin Ind Ltd 流体機械
CN114846259A (zh) * 2019-12-17 2022-08-02 伊格尔工业股份有限公司 滑动部件

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