JPH05131254A - 立射出ダイカスト成形方法及びその装置 - Google Patents
立射出ダイカスト成形方法及びその装置Info
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- JPH05131254A JPH05131254A JP6896191A JP6896191A JPH05131254A JP H05131254 A JPH05131254 A JP H05131254A JP 6896191 A JP6896191 A JP 6896191A JP 6896191 A JP6896191 A JP 6896191A JP H05131254 A JPH05131254 A JP H05131254A
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- tip
- injection
- chip
- sleeve
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 立射出ダイカスト成形において、チ
ップと射出スリーブ内面との間に溶湯を巻き込まなくす
る。 【構成】 型窩(1j)に連通する射出スリーブ(2
0)内で固形原料(20a)を熔融し、その後チップ(21)を冷
却し、該チップ(21)からの熱伝導によりこれに接触する
溶湯層(5)を凝固して凝固層(51)を形成し、この凝固層
(51)を形成した状態でチップ(21)を駆動して溶湯(5)を
押上げ、型窩(1j)に溶湯(5)を射出する事を特徴とす
る。
ップと射出スリーブ内面との間に溶湯を巻き込まなくす
る。 【構成】 型窩(1j)に連通する射出スリーブ(2
0)内で固形原料(20a)を熔融し、その後チップ(21)を冷
却し、該チップ(21)からの熱伝導によりこれに接触する
溶湯層(5)を凝固して凝固層(51)を形成し、この凝固層
(51)を形成した状態でチップ(21)を駆動して溶湯(5)を
押上げ、型窩(1j)に溶湯(5)を射出する事を特徴とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は立射出ダイカスト成形方
法及びその装置に関する。さらに詳しくは、射出スリー
ブ内で固体原料を熔融し、かつ射出する立射出ダイカス
ト成形方法及びその装置の改良に関する。
法及びその装置に関する。さらに詳しくは、射出スリー
ブ内で固体原料を熔融し、かつ射出する立射出ダイカス
ト成形方法及びその装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、立射出ダイカスト成形方法を行う
場合、例えば図3に示すように、上下に開閉自在の金型
{下型(10)、サイド型(11)、上型(12)}と、ヒータや誘
導加熱等による加熱手段(23)を有する射出スリーブ(2
0)、該スリーブ(20)内を摺動するチップ(6)及び該チッ
プ(6)を駆動するプランジャロッド(7)とからなる射出装
置(8)と、この射出装置(8)を立型に保持し、湯道孔(1
0')の下端へのスリーブ(20)の接続及び原料供給の為に
上記接続を解除して傾倒する傾倒機構(3)とから主とし
て構成される成形装置が用いられている。
場合、例えば図3に示すように、上下に開閉自在の金型
{下型(10)、サイド型(11)、上型(12)}と、ヒータや誘
導加熱等による加熱手段(23)を有する射出スリーブ(2
0)、該スリーブ(20)内を摺動するチップ(6)及び該チッ
プ(6)を駆動するプランジャロッド(7)とからなる射出装
置(8)と、この射出装置(8)を立型に保持し、湯道孔(1
0')の下端へのスリーブ(20)の接続及び原料供給の為に
上記接続を解除して傾倒する傾倒機構(3)とから主とし
て構成される成形装置が用いられている。
【0003】上記成形装置は、成形毎に、スリーブ(20)
内に原料を固形物(インゴットでもよい)のままで供給
してはこれをスリーブ(20)内で熔融して溶湯とした後、
そのままチップ(6)を押上駆動して湯道孔(10')を通じて
型窩(1j)に射出する回分式の射出成形装置である。
内に原料を固形物(インゴットでもよい)のままで供給
してはこれをスリーブ(20)内で熔融して溶湯とした後、
そのままチップ(6)を押上駆動して湯道孔(10')を通じて
型窩(1j)に射出する回分式の射出成形装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の立射出ダイカスト成形装置では、固形物
(又はインゴット)をスリーブ(20)内で熔融するので、
スリーブ(20)及びチップ(6)は溶湯と同一温度となり、
溶湯とスリーブ(20)内面及びチップ(6)とのなじみが良
くなり、この状態でチップ(6)を押上げて射出すると、
チップ(6)とスリーブ(20)の間隙に溶湯(5)が浸入し、ス
リーブ(20)やチップ(6)を著しく溶損破損するという問
題がある。そこで本発明の解決しようとする課題は、溶
湯(5)を射出する際に上記間隙に溶湯(5)を巻き込まない
ようにすることにある。
ような従来の立射出ダイカスト成形装置では、固形物
(又はインゴット)をスリーブ(20)内で熔融するので、
スリーブ(20)及びチップ(6)は溶湯と同一温度となり、
溶湯とスリーブ(20)内面及びチップ(6)とのなじみが良
くなり、この状態でチップ(6)を押上げて射出すると、
チップ(6)とスリーブ(20)の間隙に溶湯(5)が浸入し、ス
リーブ(20)やチップ(6)を著しく溶損破損するという問
題がある。そこで本発明の解決しようとする課題は、溶
湯(5)を射出する際に上記間隙に溶湯(5)を巻き込まない
ようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして本発明方法によ
れば、型窩(1j)に連通する射出スリーブ(20)内で固体原
料(20a)を熔融し、得られる溶湯(5)をチップ(6)により
押し上げて型窩(1j)に射出して成形する立射出ダイカス
ト成形方法において、上記射出スリーブ(20)内で熔融し
た後、チップ(6)を冷却して該チップ(6)に接触する溶湯
層(5)を凝固させて前記チップ(6)に接触する部分に凝固
層(51)を形成し、然る後、溶湯(5)を型窩(1j)に射出し
てダイカスト成形品を成形することを特徴とするもので
あり、前記方法を実施するために、本発明装置は、加熱
手段(23)を備えて型窩(1j)に連通する射出スリーブ(20)
と、該射出スリーブ(20)内に摺動可能に設けられるチッ
プ(6)とを備え、上記射出スリーブ(6)内で固形原料(20
a)物を熔融した後、型窩(1j)に溶湯層(5)を射出して成
形するよう構成された立射出ダイカスト成形装置におい
て、上記チップ(6)内に冷却手段(4)を埋設したことを特
徴とするものである。
れば、型窩(1j)に連通する射出スリーブ(20)内で固体原
料(20a)を熔融し、得られる溶湯(5)をチップ(6)により
押し上げて型窩(1j)に射出して成形する立射出ダイカス
ト成形方法において、上記射出スリーブ(20)内で熔融し
た後、チップ(6)を冷却して該チップ(6)に接触する溶湯
層(5)を凝固させて前記チップ(6)に接触する部分に凝固
層(51)を形成し、然る後、溶湯(5)を型窩(1j)に射出し
てダイカスト成形品を成形することを特徴とするもので
あり、前記方法を実施するために、本発明装置は、加熱
手段(23)を備えて型窩(1j)に連通する射出スリーブ(20)
と、該射出スリーブ(20)内に摺動可能に設けられるチッ
プ(6)とを備え、上記射出スリーブ(6)内で固形原料(20
a)物を熔融した後、型窩(1j)に溶湯層(5)を射出して成
形するよう構成された立射出ダイカスト成形装置におい
て、上記チップ(6)内に冷却手段(4)を埋設したことを特
徴とするものである。
【0006】本発明の方法において、溶湯層(5)の凝固
は射出に先立ってチップ(6)による奪熱により行われ
る。この凝固は溶湯とチップ(6)との温度差がアルミニ
ウムの場合、200〜250℃の範囲で行われることが、得ら
れる成形物の物性等の点から好ましいものである。また
上記冷却の程度によって物性をある程度コントロールで
きる点もこの発明の1つの特徴である。上記冷却により
チップ(6)と接触する溶湯層(5)は凝固されるが{以下、
凝固層(51)という}、この場合の凝固の程度は、射出時
のチップ(6)の押上げの際にチップ(6)とスリーブ(20)の
内面との間隙に溶湯が実質的に巻き込まれず、かつ型窩
(1j)への射出に支障を来さない程度の範囲が選択され
る。また、スリーブ(20)内に供給される原料固形物乃至
インゴット(20a)は、目的の成形物に対して上記凝固層
(51)に用いられる分を見込んで若干余分に供給されるこ
とが好ましい。
は射出に先立ってチップ(6)による奪熱により行われ
る。この凝固は溶湯とチップ(6)との温度差がアルミニ
ウムの場合、200〜250℃の範囲で行われることが、得ら
れる成形物の物性等の点から好ましいものである。また
上記冷却の程度によって物性をある程度コントロールで
きる点もこの発明の1つの特徴である。上記冷却により
チップ(6)と接触する溶湯層(5)は凝固されるが{以下、
凝固層(51)という}、この場合の凝固の程度は、射出時
のチップ(6)の押上げの際にチップ(6)とスリーブ(20)の
内面との間隙に溶湯が実質的に巻き込まれず、かつ型窩
(1j)への射出に支障を来さない程度の範囲が選択され
る。また、スリーブ(20)内に供給される原料固形物乃至
インゴット(20a)は、目的の成形物に対して上記凝固層
(51)に用いられる分を見込んで若干余分に供給されるこ
とが好ましい。
【0007】本発明の装置において、チップ(6)内に冷
却手段(4)を埋設する以外は、当該分野で公知の立射出
ダイカスト成形装置をそのまま利用することができる。
本発明の装置において、チップ(6)内に冷却手段(4)を埋
設するとは、冷却手段(4)の少なくとも一部がチップ(6)
と熱交換的に接触される状態で埋設されることをいう。
本発明の装置に用いられる冷却手段(4)としては、チッ
プ(6)と熱交換的に接触してこれを冷却できるものであ
ればいずれのものであってもよく、例えば冷媒を流動し
うる冷媒路と冷媒を供給しうる冷媒供給手段とから構成
されるもの等を挙げることができるが、これに限定され
ない。上記冷媒路は、チップに連結されるプランジャロ
ッド内を通じてチップと熱交換的に接触するよう設けら
れることが好ましい。この一例としては例えば、プラン
ジャロッド及びチップを中空に形成し、この中に冷媒を
導入しかつ排出できる構成を挙げることができる。詳し
くは後述する実施例の記載が参照される。また冷却手段
には、冷媒の温度を調整しうる温調手段が設けられるこ
とが、チップを所定の温度に冷却できる点で好ましい。
この発明の装置において、冷却手段は、射出毎にチップ
を冷却し、それ以外は冷却しないよう速やかにON・O
FFできる構成のものが好ましく、上記のように冷媒路
と循環手段で構成する場合は、その冷媒路をエアでパー
ジできる構成とすることが好ましい。詳しくは後述する
実施例の記載が参照される。
却手段(4)を埋設する以外は、当該分野で公知の立射出
ダイカスト成形装置をそのまま利用することができる。
本発明の装置において、チップ(6)内に冷却手段(4)を埋
設するとは、冷却手段(4)の少なくとも一部がチップ(6)
と熱交換的に接触される状態で埋設されることをいう。
本発明の装置に用いられる冷却手段(4)としては、チッ
プ(6)と熱交換的に接触してこれを冷却できるものであ
ればいずれのものであってもよく、例えば冷媒を流動し
うる冷媒路と冷媒を供給しうる冷媒供給手段とから構成
されるもの等を挙げることができるが、これに限定され
ない。上記冷媒路は、チップに連結されるプランジャロ
ッド内を通じてチップと熱交換的に接触するよう設けら
れることが好ましい。この一例としては例えば、プラン
ジャロッド及びチップを中空に形成し、この中に冷媒を
導入しかつ排出できる構成を挙げることができる。詳し
くは後述する実施例の記載が参照される。また冷却手段
には、冷媒の温度を調整しうる温調手段が設けられるこ
とが、チップを所定の温度に冷却できる点で好ましい。
この発明の装置において、冷却手段は、射出毎にチップ
を冷却し、それ以外は冷却しないよう速やかにON・O
FFできる構成のものが好ましく、上記のように冷媒路
と循環手段で構成する場合は、その冷媒路をエアでパー
ジできる構成とすることが好ましい。詳しくは後述する
実施例の記載が参照される。
【0008】
【作用】本発明によれば、スリーブ(20)内で固形原料(2
0a)が熔融されて溶湯(5)となり、次いでチップ(21)が冷
却される。すると該チップ(21)に接触している溶湯層
(5)はチップ(21)への熱伝導により冷却され、チップ(2
1)との接触面に凝固層(51)を形成する。次いでこの状態
でチップ(21)が駆動されると、チップ(21)は凝固層(51)
を介して溶湯層(5)を押上げる。このときスリーブ(20)
内を摺動するチップ(21)は、該チップ(21)とスリーブ(2
0)との間隙に、スリーブ内面との濡れ性が著しく低下し
た凝固層(51)が介在して溶湯層(5)を巻き込むことなく
これを押上げて、溶湯(5)を型窩(1j)に射出することと
なる。
0a)が熔融されて溶湯(5)となり、次いでチップ(21)が冷
却される。すると該チップ(21)に接触している溶湯層
(5)はチップ(21)への熱伝導により冷却され、チップ(2
1)との接触面に凝固層(51)を形成する。次いでこの状態
でチップ(21)が駆動されると、チップ(21)は凝固層(51)
を介して溶湯層(5)を押上げる。このときスリーブ(20)
内を摺動するチップ(21)は、該チップ(21)とスリーブ(2
0)との間隙に、スリーブ内面との濡れ性が著しく低下し
た凝固層(51)が介在して溶湯層(5)を巻き込むことなく
これを押上げて、溶湯(5)を型窩(1j)に射出することと
なる。
【0009】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳述する
が、これによって本発明が限定されるものではない。図
1は本発明にかかる立射出ダイカスト成形装置の一例
の、射出装置を中心とする部分概略断面図である。同図
において、(1)は金型、(2)は射出装置、(3)は傾倒機
構、(6)はトグル機構をそれぞれ示す。
が、これによって本発明が限定されるものではない。図
1は本発明にかかる立射出ダイカスト成形装置の一例
の、射出装置を中心とする部分概略断面図である。同図
において、(1)は金型、(2)は射出装置、(3)は傾倒機
構、(6)はトグル機構をそれぞれ示す。
【0010】金型(1)は、固定型(1a)、移動型(1b)で構
成されており、固定金型(1a)は固定プレート(1c)に装着
されており、移動金型(1b)は、移動金型取付プレート(1
d)を介して移動プレート(1e)に固定されている。(1f)は
成形品押出のためのスクイズピンである。(1g)は金型
(1)間に形成されるゲートであり、金型(1)の型窩(1j)と
湯道孔(13)とを連通するように形成されている。移動プ
レート(1e)はタイバー(1h)にスライド自在に装着されて
おり、トグル機構(6)の作用にて移動金型(1b)を開閉す
るようになっている。(6a)はリンク機構のトグルリンク
である。(1i)は支持ローラて、移動プレート(1e)に装着
されており、移動プレート(1e)の荷重を受けてレール上
を往復走行している。
成されており、固定金型(1a)は固定プレート(1c)に装着
されており、移動金型(1b)は、移動金型取付プレート(1
d)を介して移動プレート(1e)に固定されている。(1f)は
成形品押出のためのスクイズピンである。(1g)は金型
(1)間に形成されるゲートであり、金型(1)の型窩(1j)と
湯道孔(13)とを連通するように形成されている。移動プ
レート(1e)はタイバー(1h)にスライド自在に装着されて
おり、トグル機構(6)の作用にて移動金型(1b)を開閉す
るようになっている。(6a)はリンク機構のトグルリンク
である。(1i)は支持ローラて、移動プレート(1e)に装着
されており、移動プレート(1e)の荷重を受けてレール上
を往復走行している。
【0011】射出装置(2)は、射出スリーブ(20)と、該
スリーブ(20)内を摺動駆動されるチップ(21)と、該チッ
プ(21)を駆動するプランジャロッド(22)とから構成され
ており、上記射出スリーブ(20)には、図2に示すよう
に、その外周に誘導加熱用コイル(23)を内蔵した加熱手
段(23)が設けられている。そして上記チップ(21)及びプ
ランジャロッド(22)には後述する本発明の冷却手段(4)
が配設されている。
スリーブ(20)内を摺動駆動されるチップ(21)と、該チッ
プ(21)を駆動するプランジャロッド(22)とから構成され
ており、上記射出スリーブ(20)には、図2に示すよう
に、その外周に誘導加熱用コイル(23)を内蔵した加熱手
段(23)が設けられている。そして上記チップ(21)及びプ
ランジャロッド(22)には後述する本発明の冷却手段(4)
が配設されている。
【0012】傾倒機構(3)は、射出装置(2)をその中央部
で軸支するフレーム(30)と、射出装置(30)を傾斜させる
傾動シリンダ(31)とから主として構成されている。該傾
倒手段は、原料固体供給時には、移動金型(11)を開いた
後、傾動シリンダ(31)を作動させて射出装置(2)を回転
軸(30a)の回りに回転させて傾斜させ、開いたスリーブ
(20)内に原料固体(20a)を投入する。原料固体(20a)の供
給後は傾動シリンダ(31)を逆方向に作動させ、射出装置
(2)の傾倒を戻して立設し、然る後、トグル機構(6)を伸
長させて移動金型(11)を閉じ、両金型(1a)(1b)の湯道孔
(13)にスリーブ(20)の先端を連結する。
で軸支するフレーム(30)と、射出装置(30)を傾斜させる
傾動シリンダ(31)とから主として構成されている。該傾
倒手段は、原料固体供給時には、移動金型(11)を開いた
後、傾動シリンダ(31)を作動させて射出装置(2)を回転
軸(30a)の回りに回転させて傾斜させ、開いたスリーブ
(20)内に原料固体(20a)を投入する。原料固体(20a)の供
給後は傾動シリンダ(31)を逆方向に作動させ、射出装置
(2)の傾倒を戻して立設し、然る後、トグル機構(6)を伸
長させて移動金型(11)を閉じ、両金型(1a)(1b)の湯道孔
(13)にスリーブ(20)の先端を連結する。
【0013】次に冷却手段(4)について説明する。図2
に示すごとく、チップ(21)及びプランジャロッド(22)は
中空に形成されており、プランジャロッド(22)内には、
その基部からチップ(21)内に至る長さの冷媒導入路(40)
が挿入されている。該冷媒導入路(40)はプランジャロッ
ド(22)内中央に保持されるよう、その基部で固定されて
いる。この固定部(40a)内では、上記冷媒導入路(40)の
下端は、プランジャロッド側壁に嵌挿して固定される流
入管(41)と接続されている。
に示すごとく、チップ(21)及びプランジャロッド(22)は
中空に形成されており、プランジャロッド(22)内には、
その基部からチップ(21)内に至る長さの冷媒導入路(40)
が挿入されている。該冷媒導入路(40)はプランジャロッ
ド(22)内中央に保持されるよう、その基部で固定されて
いる。この固定部(40a)内では、上記冷媒導入路(40)の
下端は、プランジャロッド側壁に嵌挿して固定される流
入管(41)と接続されている。
【0014】一方、流入管(41)の上方には流出管(42)が
嵌挿されており、該流出管(42)はプランジャロッド(22)
内及びチップ内空間(22a)と連通している。上記流入管
(41)の端部には、流路開閉弁(43)を介して冷媒供給部(4
4)に至る冷媒供給管路(45)が接続されており、上記流出
管(42)端部には排出管路(46)が接続されている。上記冷
媒供給管路(45)において、流入管(41)と流路開閉弁(43)
との間には、エア供給部(47)及び流路開閉弁(48)をこの
順に接続したエア供給管路(49)が接続されている。
嵌挿されており、該流出管(42)はプランジャロッド(22)
内及びチップ内空間(22a)と連通している。上記流入管
(41)の端部には、流路開閉弁(43)を介して冷媒供給部(4
4)に至る冷媒供給管路(45)が接続されており、上記流出
管(42)端部には排出管路(46)が接続されている。上記冷
媒供給管路(45)において、流入管(41)と流路開閉弁(43)
との間には、エア供給部(47)及び流路開閉弁(48)をこの
順に接続したエア供給管路(49)が接続されている。
【0015】次に上記成形装置の作動について図面を参
照して説明する。
照して説明する。
【0016】移動金型(1b)を移動させて型開きを行
い、続いて傾動機構(3)を傾斜させ、原料固体を射出ス
リーブ(20)内に供給する。
い、続いて傾動機構(3)を傾斜させ、原料固体を射出ス
リーブ(20)内に供給する。
【0017】次に、傾倒機構(3)を駆動して射出装置
(2)を起こして立設し、続いて移動金型(1b)を戻して型
閉めを行って射出装置(2)の射出スリーブ(20)を金型(1
a)(1b)のパーティング面に設けられた湯道孔(13)に接続
させる。
(2)を起こして立設し、続いて移動金型(1b)を戻して型
閉めを行って射出装置(2)の射出スリーブ(20)を金型(1
a)(1b)のパーティング面に設けられた湯道孔(13)に接続
させる。
【0018】加熱手段(23)により射出スリーブ(20)内
の固体原料(20a)を加熱溶解し、一定の鋳込み温度にに
保持した野馳、図2における冷媒供給管路(40)の流路開
閉弁(43)を開き、エア供給管路(49)の流路開閉弁(48)を
閉じた後、冷媒供給部(44)を作動させる。これにより、
冷媒は冷媒供給管路(45)→流入管(41)→冷媒導入路(40)
を通じてチップ(21)内に供給され、さらにプランジャロ
ッド(22)内→流出管(42)→排出管路(46)→を通じて排出
される。上記冷媒の流通によりチップ(21)は冷却され、
その結果、該チップ(21)に接する溶湯層(50)は凝固す
る。(51)が凝固層である。
の固体原料(20a)を加熱溶解し、一定の鋳込み温度にに
保持した野馳、図2における冷媒供給管路(40)の流路開
閉弁(43)を開き、エア供給管路(49)の流路開閉弁(48)を
閉じた後、冷媒供給部(44)を作動させる。これにより、
冷媒は冷媒供給管路(45)→流入管(41)→冷媒導入路(40)
を通じてチップ(21)内に供給され、さらにプランジャロ
ッド(22)内→流出管(42)→排出管路(46)→を通じて排出
される。上記冷媒の流通によりチップ(21)は冷却され、
その結果、該チップ(21)に接する溶湯層(50)は凝固す
る。(51)が凝固層である。
【0019】次いで、冷媒流通開始から所定時間後
(例えば3〜8秒後)、射出シリンダ(3a)を作動させて
プランジャロッド(22)を急速に上昇させると、これに連
接しているチップ(21)も急速に上昇し、前記凝固層(51)
を介して溶湯層(5)を押上げ、型窩(1j)に溶湯を鋳込
む。この時、チップ(21)は流動性の無くなった凝固層(5
1)を押上げるので、チップ(21)とスリーブ(20)内面との
間隙には溶湯層(5)は巻き込まれない。また溶湯層(5)は
スリーブ(20)の内面に対するよりも凝固層(51)に対する
親和力の方が強く、凝固層(51)に接着して上昇するの
で、凝固層(51)とスリーブ(20)内面との間隙には巻き込
まれない。かくして溶湯層(5)はチップ(21)とスリーブ
(20)内面との間隙に巻き込まれることなく、型窩(1j)に
速やかに射出される。
(例えば3〜8秒後)、射出シリンダ(3a)を作動させて
プランジャロッド(22)を急速に上昇させると、これに連
接しているチップ(21)も急速に上昇し、前記凝固層(51)
を介して溶湯層(5)を押上げ、型窩(1j)に溶湯を鋳込
む。この時、チップ(21)は流動性の無くなった凝固層(5
1)を押上げるので、チップ(21)とスリーブ(20)内面との
間隙には溶湯層(5)は巻き込まれない。また溶湯層(5)は
スリーブ(20)の内面に対するよりも凝固層(51)に対する
親和力の方が強く、凝固層(51)に接着して上昇するの
で、凝固層(51)とスリーブ(20)内面との間隙には巻き込
まれない。かくして溶湯層(5)はチップ(21)とスリーブ
(20)内面との間隙に巻き込まれることなく、型窩(1j)に
速やかに射出される。
【0020】溶湯層(5)が射出された後(又は、鋳込み
直前に)、加熱手段(20)を停止し、射出シリンダ(3a)を
作動させてプランジャロッド(22)を後退させ、冷媒供給
を停止すると共に流路開閉弁(43)を閉じ、流路開閉弁(4
8)を開いてエア供給部(47)を作動させる。エア供給管路
(49)を通じて冷媒供給管路(45)に導入されるエアは、冷
媒導入路(40)→チップ(21)内→プランジャロッド(22)内
→流出管(42)→排出管路(46)をパージし、これらに残存
している冷媒を排出する。
直前に)、加熱手段(20)を停止し、射出シリンダ(3a)を
作動させてプランジャロッド(22)を後退させ、冷媒供給
を停止すると共に流路開閉弁(43)を閉じ、流路開閉弁(4
8)を開いてエア供給部(47)を作動させる。エア供給管路
(49)を通じて冷媒供給管路(45)に導入されるエアは、冷
媒導入路(40)→チップ(21)内→プランジャロッド(22)内
→流出管(42)→排出管路(46)をパージし、これらに残存
している冷媒を排出する。
【0021】エアによるパージ終了後、再び上記の
作動に戻る。以上の一連の操作により、原料固体(20a)
は、所定量毎に熔融された後、射出成形されることとな
るが、各回の射出においてチップ(21)と射出スリーブ(2
0)の内面との間隙に溶湯(5)を巻き込む事なく行われ
る。
作動に戻る。以上の一連の操作により、原料固体(20a)
は、所定量毎に熔融された後、射出成形されることとな
るが、各回の射出においてチップ(21)と射出スリーブ(2
0)の内面との間隙に溶湯(5)を巻き込む事なく行われ
る。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、比較的簡便な構成によ
り、チップと射出スリーブ内面との間隙に溶湯を巻き込
まないで射出成形することができ、チップやスリーブ等
の溶損・破損を少なくすることができる。以上のことか
ら、本発明は、成形サイクルに支障を来さず立射出ダイ
カスト成形を円滑に行うことができるという画期的な効
果を有するものである。
り、チップと射出スリーブ内面との間隙に溶湯を巻き込
まないで射出成形することができ、チップやスリーブ等
の溶損・破損を少なくすることができる。以上のことか
ら、本発明は、成形サイクルに支障を来さず立射出ダイ
カスト成形を円滑に行うことができるという画期的な効
果を有するものである。
【図1】本発明の立射出ダイカスト成形装置の一例の射
出装置を中心とする部分概略縦断面図
出装置を中心とする部分概略縦断面図
【図2】図1における冷却手段の構成を説明する要部構
成説明図
成説明図
【図3】従来例の概略断面図
(1)…金型 (1j)…型窩 (2)…射出装置 (3)
…傾倒機構 (4)…冷却手段 (5)…溶湯 (6)…トグル機構
(10)…下型 (11)…サイド型 (12)…上型 (13)…湯道孔 (20)
…射出スリーブ (20a)…固体原料 (21)…チップ (22)…プラ
ンジャロッド (23)…誘導加熱コイル(30)…フレーム (31)…ピス
トンロッド (40)…冷媒導入路 (41)…流入管 (42)…流出
管 (43)(48)…流路開閉弁 (44)…冷媒供給部 (45)…冷媒
供給管路 (46)…排出管路 (47)…エア供給部 (49)…エア
供給管路
…傾倒機構 (4)…冷却手段 (5)…溶湯 (6)…トグル機構
(10)…下型 (11)…サイド型 (12)…上型 (13)…湯道孔 (20)
…射出スリーブ (20a)…固体原料 (21)…チップ (22)…プラ
ンジャロッド (23)…誘導加熱コイル(30)…フレーム (31)…ピス
トンロッド (40)…冷媒導入路 (41)…流入管 (42)…流出
管 (43)(48)…流路開閉弁 (44)…冷媒供給部 (45)…冷媒
供給管路 (46)…排出管路 (47)…エア供給部 (49)…エア
供給管路
Claims (4)
- 【請求項1】 型窩に連通する射出スリーブ内で
固形原料を熔融し、得られる溶湯をチップにより押し上
げて型窩に射出して成形する立射出ダイカスト成形方法
において、 上記射出スリーブ内で固形原料を熔融した後、チップを
冷却して該チップに接触する溶湯層を凝固させてチップ
に接触する部分に凝固層を形成した後、溶湯層を型窩に
射出することを特徴とする立射出タイカスト成形方法。 - 【請求項2】 加熱手段を備えて型窩に連通する
射出スリーブと、該射出スリーブ内に摺動可能に設けら
れるチップとを備え、上記射出スリーブ内で固形原料を
熔融した後、溶湯を型窩に射出してダイカスト成形品を
成形するよう構成された立射出ダイカスト成形装置にお
いて、 上記チップ内に冷却手段を埋設したことを特徴とする立
射出ダイカスト成形装置。 - 【請求項3】 冷却手段が冷媒を流動しうる冷媒
路及び冷媒を循環しうる循環手段で構成されたことを特
徴とする請求項2に記載の立射出ダイカスト成形装置。 - 【請求項4】 冷媒路がエアによるパージが可能
に構成されてなる請求項3又は請求項4に記載の立射出
ダイカスト成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6896191A JPH05131254A (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | 立射出ダイカスト成形方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6896191A JPH05131254A (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | 立射出ダイカスト成形方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05131254A true JPH05131254A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=13388786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6896191A Pending JPH05131254A (ja) | 1991-03-07 | 1991-03-07 | 立射出ダイカスト成形方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05131254A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5680894A (en) * | 1996-10-23 | 1997-10-28 | Lindberg Corporation | Apparatus for the injection molding of a metal alloy: sub-ring concept |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5594773A (en) * | 1979-01-09 | 1980-07-18 | Nissan Motor Co Ltd | Method and apparatus for die-casting |
JPS5649176A (en) * | 1979-06-25 | 1981-05-02 | Heywood Joseph Richard | Slot machine having dummy handle action |
-
1991
- 1991-03-07 JP JP6896191A patent/JPH05131254A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5594773A (en) * | 1979-01-09 | 1980-07-18 | Nissan Motor Co Ltd | Method and apparatus for die-casting |
JPS5649176A (en) * | 1979-06-25 | 1981-05-02 | Heywood Joseph Richard | Slot machine having dummy handle action |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5680894A (en) * | 1996-10-23 | 1997-10-28 | Lindberg Corporation | Apparatus for the injection molding of a metal alloy: sub-ring concept |
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