JPH0512939A - アルミニウム複合超電導線の製造方法 - Google Patents
アルミニウム複合超電導線の製造方法Info
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- JPH0512939A JPH0512939A JP3185582A JP18558291A JPH0512939A JP H0512939 A JPH0512939 A JP H0512939A JP 3185582 A JP3185582 A JP 3185582A JP 18558291 A JP18558291 A JP 18558291A JP H0512939 A JPH0512939 A JP H0512939A
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 押出成形での不均一な変形を生じない、また
押出成形後に引抜き成形を行う際の断線が防止された、
アルミニウムとNb−Ti超電導モノフィラメント線集
合体から成る複合超電導線の製造方法を実現する。 【構成】 アルミニウムとともに複合ビレットを構成す
るNb−Ti超電導モノフィラメント線として、170
以下のビッカース硬さを有するものを用いる。
押出成形後に引抜き成形を行う際の断線が防止された、
アルミニウムとNb−Ti超電導モノフィラメント線集
合体から成る複合超電導線の製造方法を実現する。 【構成】 アルミニウムとともに複合ビレットを構成す
るNb−Ti超電導モノフィラメント線として、170
以下のビッカース硬さを有するものを用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム複合超電
導線の製造方法に関するもので、特に複合ビレットの押
出加工する際の不均一な変形を防止したアルミニウム複
合超電導線の製造方法に関する。
導線の製造方法に関するもので、特に複合ビレットの押
出加工する際の不均一な変形を防止したアルミニウム複
合超電導線の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】横断面中央部が高純度アルミニウムで構
成され、その外周にニオブ−チタン超電導モノフィラメ
ント集合体、特に銅をマトリックスとした複合ニオブ−
チタン超電導モノフィラメント集合体を配置した複合超
電導線が知られている。このような構成を有する複合超
電導線を製造するには、高純度アルミニウムと、所定の
断面形状に加工されたままのCu被Nb−Ti超電導モ
ノフィラメント線とで、複合ビレットを構成し、これを
通常のように押出成形する方法が考えられる。
成され、その外周にニオブ−チタン超電導モノフィラメ
ント集合体、特に銅をマトリックスとした複合ニオブ−
チタン超電導モノフィラメント集合体を配置した複合超
電導線が知られている。このような構成を有する複合超
電導線を製造するには、高純度アルミニウムと、所定の
断面形状に加工されたままのCu被Nb−Ti超電導モ
ノフィラメント線とで、複合ビレットを構成し、これを
通常のように押出成形する方法が考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
Cu被Nb−Ti超電導モノフィラメント線をそのまま
用いて、高純度アルミニウムとともに複合ビレットを構
成し、通常の押出方式でアルミニウム複合超電導線を製
造しようとすると、非常に大きな押出圧力を必要とす
る。それは、Nb−Ti超電導モノフィラメント線は大
きな変形抵抗を有し、押出圧力がそれに支配されるため
である。そこで押出圧力を無理のない程度に抑えるた
め、押出温度(複合ビレットの温度)を高くして押出を
行うことが必要となるが、そうすると高純度アルミニウ
ムの変形抵抗が大幅に低下し、複合ビレットを構成する
材料の間で変形抵抗の差が著しく大きくなる。この変形
抵抗の差は、押出により得られる複合線材、特に超電導
モノフィラメント集合体の部分に、不均一な変形を生
じ、その後の引抜きによる減面加工での断線の原因とな
る。
Cu被Nb−Ti超電導モノフィラメント線をそのまま
用いて、高純度アルミニウムとともに複合ビレットを構
成し、通常の押出方式でアルミニウム複合超電導線を製
造しようとすると、非常に大きな押出圧力を必要とす
る。それは、Nb−Ti超電導モノフィラメント線は大
きな変形抵抗を有し、押出圧力がそれに支配されるため
である。そこで押出圧力を無理のない程度に抑えるた
め、押出温度(複合ビレットの温度)を高くして押出を
行うことが必要となるが、そうすると高純度アルミニウ
ムの変形抵抗が大幅に低下し、複合ビレットを構成する
材料の間で変形抵抗の差が著しく大きくなる。この変形
抵抗の差は、押出により得られる複合線材、特に超電導
モノフィラメント集合体の部分に、不均一な変形を生
じ、その後の引抜きによる減面加工での断線の原因とな
る。
【0004】本発明の目的は、押出成形での不均一な変
形を生じない、アルミニウムとNb−Ti超電導モノフ
ィラメント線集合体から成る複合超電導線の製造方法
を、実現することにある。
形を生じない、アルミニウムとNb−Ti超電導モノフ
ィラメント線集合体から成る複合超電導線の製造方法
を、実現することにある。
【0005】また本発明の目的は、押出成形後に引抜き
成形を行う際の断線が防止された、アルミニウムとNb
−Ti超電導モノフィラメント線集合体から成る複合超
電導線の製造方法を、実現することにある。
成形を行う際の断線が防止された、アルミニウムとNb
−Ti超電導モノフィラメント線集合体から成る複合超
電導線の製造方法を、実現することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、押出成形で
の不均一な変形を生じない、また押出成形後に引抜き成
形を行う際の断線が防止された、アルミニウムとNb−
Ti超電導モノフィラメント線集合体から成る複合超電
導線の製造方法を実現するため、アルミニウムとともに
複合ビレットを構成するNb−Ti超電導モノフィラメ
ント線として、170以下のビッカース硬さを有するも
のを用いる。
の不均一な変形を生じない、また押出成形後に引抜き成
形を行う際の断線が防止された、アルミニウムとNb−
Ti超電導モノフィラメント線集合体から成る複合超電
導線の製造方法を実現するため、アルミニウムとともに
複合ビレットを構成するNb−Ti超電導モノフィラメ
ント線として、170以下のビッカース硬さを有するも
のを用いる。
【0007】Nb−Ti超電導モノフィラメント線のビ
ッカース硬さを170以下にする有用な手段は、500
℃前後の温度で数時間以上、熱処理することである。
ッカース硬さを170以下にする有用な手段は、500
℃前後の温度で数時間以上、熱処理することである。
【0008】本発明において用いる複合ビレット、従っ
て製造される超電導線は、横断面中央部分が、99.99
9%以上の高純度アルミニウムで構成され、この部分が
断面積率において0.5を超えないことが好ましい。ま
た、その外周を囲むNb−Ti超電導モノフィラメント
線集合体が、Nb−Ti超電導体を銅で被覆した複合超
電導モノフィラメント線で構成され、この集合体におけ
る超電導体と銅の断面積比が1:0.7ないし1:2の範
囲にあることが好ましい。高純度アルミニウムで構成さ
れる部分は、一体に連続していてもよいが、電気抵抗の
高い(以下、高抵抗と言う)部分で横断面が分割されて
いてもよい。
て製造される超電導線は、横断面中央部分が、99.99
9%以上の高純度アルミニウムで構成され、この部分が
断面積率において0.5を超えないことが好ましい。ま
た、その外周を囲むNb−Ti超電導モノフィラメント
線集合体が、Nb−Ti超電導体を銅で被覆した複合超
電導モノフィラメント線で構成され、この集合体におけ
る超電導体と銅の断面積比が1:0.7ないし1:2の範
囲にあることが好ましい。高純度アルミニウムで構成さ
れる部分は、一体に連続していてもよいが、電気抵抗の
高い(以下、高抵抗と言う)部分で横断面が分割されて
いてもよい。
【0009】本発明の好ましい実施態様において、複合
ビレットは、高純度アルミニウム棒または高抵抗の材料
で横断面が分割された高純度アルミニウム棒(併せて、
以下、アルミニウム棒と言う)と、Cu被Nb−Ti複
合超電導モノフィラメント線の集合体で構成される。
ビレットは、高純度アルミニウム棒または高抵抗の材料
で横断面が分割された高純度アルミニウム棒(併せて、
以下、アルミニウム棒と言う)と、Cu被Nb−Ti複
合超電導モノフィラメント線の集合体で構成される。
【0010】高抵抗の材料で横断面が分割された高純度
アルミニウム棒を用いて、複合ビレットを構成する場
合、高抵抗材料としてはアルミニウムとの反応性の低い
ものが好ましく、Nb,Ti,Ta,Zr,Hf,これ
らを主体とする合金、オーステナイト系鋼等を用いるこ
とができる。アルミニウム棒の外周にも、これらの金属
または合金で構成した拡散防止被覆を設けてもよい。
アルミニウム棒を用いて、複合ビレットを構成する場
合、高抵抗材料としてはアルミニウムとの反応性の低い
ものが好ましく、Nb,Ti,Ta,Zr,Hf,これ
らを主体とする合金、オーステナイト系鋼等を用いるこ
とができる。アルミニウム棒の外周にも、これらの金属
または合金で構成した拡散防止被覆を設けてもよい。
【0011】拡散防止被覆は、アルミニウム棒の外側に
設けた管で置き換えてもよく、内側のアルミニウム棒と
外側のCu被Nb−Ti複合超電導モノフィラメント線
集合体との間に空隙が生ずる場合、この空隙には例え
ば、残留抵抗比150以上の純銅を充填してもよい。
設けた管で置き換えてもよく、内側のアルミニウム棒と
外側のCu被Nb−Ti複合超電導モノフィラメント線
集合体との間に空隙が生ずる場合、この空隙には例え
ば、残留抵抗比150以上の純銅を充填してもよい。
【0012】アルミニウム棒には、さらに機械的保護被
覆を設けてもよい。機械的保護被覆としては、被覆され
たアルミニウム棒の加工性と、電気抵抗の増大を避ける
観点から、残留抵抗比150以上の純銅が好ましい。し
かし、拡散防止被覆が機械的保護被覆を兼ねてもよい。
覆を設けてもよい。機械的保護被覆としては、被覆され
たアルミニウム棒の加工性と、電気抵抗の増大を避ける
観点から、残留抵抗比150以上の純銅が好ましい。し
かし、拡散防止被覆が機械的保護被覆を兼ねてもよい。
【0013】押出加工は、静水圧押出、潤滑押出等によ
り行うのが好ましい。
り行うのが好ましい。
【0014】
【作用】複合超電導線の製造方法においては、アルミニ
ウムとともに複合ビレットを構成するNb−Ti超電導
モノフィラメント線として、170以下のビッカース硬
さを有するものを用いるため、比較的低い押出温度(複
合ビレットの温度)で押出を行うことができるから、複
合ビレットを構成する材料、すなわちアルミニウムとN
b−Ti超電導モノフィラメント線の間の、変形抵抗の
差が比較的小さくなり、押出により得られる複合線材の
不均一な変形が避けられる。
ウムとともに複合ビレットを構成するNb−Ti超電導
モノフィラメント線として、170以下のビッカース硬
さを有するものを用いるため、比較的低い押出温度(複
合ビレットの温度)で押出を行うことができるから、複
合ビレットを構成する材料、すなわちアルミニウムとN
b−Ti超電導モノフィラメント線の間の、変形抵抗の
差が比較的小さくなり、押出により得られる複合線材の
不均一な変形が避けられる。
【0015】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明のより詳細な説
明とする。 〔実施例1〜2〕本発明によるアルミニウム複合超電導
線の製造方法に用いられる複合押出ビレットの例を、図
1に示す。高純度アルミニウム棒1の外側に拡散防止管
2、その外側に空隙充填のための銅管3、その外周に超
電導モノフィラメント線集合体4が配され、その外側に
銅管5が被せられている。超電導モノフィラメント線集
合体4は、一辺3.02mmの六角形の断面をもつCu被Nb
−Ti複合超電導モノフィラメント線1428本の集合
体である。各部材の材質、寸法、断面積比等を表1に示
す。
明とする。 〔実施例1〜2〕本発明によるアルミニウム複合超電導
線の製造方法に用いられる複合押出ビレットの例を、図
1に示す。高純度アルミニウム棒1の外側に拡散防止管
2、その外側に空隙充填のための銅管3、その外周に超
電導モノフィラメント線集合体4が配され、その外側に
銅管5が被せられている。超電導モノフィラメント線集
合体4は、一辺3.02mmの六角形の断面をもつCu被Nb
−Ti複合超電導モノフィラメント線1428本の集合
体である。各部材の材質、寸法、断面積比等を表1に示
す。
【0016】
【0017】アルミニウム棒のビレット中に占める体積
分率は約0.1、モノフィラメント集合体に対する断面
積比は0.94:1(表1参照)である。各部材の長さ
は900mmである。
分率は約0.1、モノフィラメント集合体に対する断面
積比は0.94:1(表1参照)である。各部材の長さ
は900mmである。
【0018】Cu被Nb−Ti複合超電導モノフィラメ
ント線集合体は、通常の方法で製作したものに表2に示
すような熱処理を施し、ビッカース硬さを170以下と
したものである。
ント線集合体は、通常の方法で製作したものに表2に示
すような熱処理を施し、ビッカース硬さを170以下と
したものである。
【0019】
【0020】図1および表1に示した複合押出ビレット
は、ヒマシ油を圧力媒体とする静水(油)圧押出によ
り、室温で外径55mmになるように押出成形した( 押出
比7.8)。押出圧力は、実施例1について114kgf/
mm2 、実施例2について101kgf/mm2 となった。さら
に引抜きによる減面加工を行い、直径2mmの線材とし
た。減面加工の途中に、温度375℃で各50時間の時
効処理を2回行った。
は、ヒマシ油を圧力媒体とする静水(油)圧押出によ
り、室温で外径55mmになるように押出成形した( 押出
比7.8)。押出圧力は、実施例1について114kgf/
mm2 、実施例2について101kgf/mm2 となった。さら
に引抜きによる減面加工を行い、直径2mmの線材とし
た。減面加工の途中に、温度375℃で各50時間の時
効処理を2回行った。
【0021】実施例1、2とも、外径55mmの押出加工
の段階で、約5000m弱の長さの線材が得られ、超電
導モノフィラメント線集合体の不均一な変形は認められ
なかった。直径2mmまで減面加工後、実施例1では約1
800m、実施例2では約3000mの長さの超電導線
材を得ることができた。
の段階で、約5000m弱の長さの線材が得られ、超電
導モノフィラメント線集合体の不均一な変形は認められ
なかった。直径2mmまで減面加工後、実施例1では約1
800m、実施例2では約3000mの長さの超電導線
材を得ることができた。
【0022】〔比較例1〕実施例1における超電導モノ
フィラメント線集合体の熱処理温度を、50℃低い47
5℃とし(時間は変更なく5時間)、他の部材とともに
複合押出ビレットを構成した。超電導モノフィラメント
線集合体のビッカース硬さは190であった。複合押出
ビレットを実施例1と同様に、ただし押出圧力125kg
f/mm2 で、押出加工し、実施例1と同様の減面加工を行
った。
フィラメント線集合体の熱処理温度を、50℃低い47
5℃とし(時間は変更なく5時間)、他の部材とともに
複合押出ビレットを構成した。超電導モノフィラメント
線集合体のビッカース硬さは190であった。複合押出
ビレットを実施例1と同様に、ただし押出圧力125kg
f/mm2 で、押出加工し、実施例1と同様の減面加工を行
った。
【0023】外径55mmにする押出加工の段階で、モノ
フィラメント線集合体の軽微な不均一変形が認められ
た。減面加工(直径2mm)の過程での引抜きによる断線
のため、得られる超電導線材の長さは最大50mであっ
た。
フィラメント線集合体の軽微な不均一変形が認められ
た。減面加工(直径2mm)の過程での引抜きによる断線
のため、得られる超電導線材の長さは最大50mであっ
た。
【0024】〔比較例2〕実施例1における超電導モノ
フィラメント線集合体の熱処理を省略し、そのまま他の
部材とともに複合押出ビレットを構成した。超電導モノ
フィラメント線集合体のビッカース硬さは210であっ
た。実施例1に準じて押出加工および減面加工を行っ
た。ただし押出加工の温度は200℃に高め、押出圧力
は122kgf/mm2 とした。
フィラメント線集合体の熱処理を省略し、そのまま他の
部材とともに複合押出ビレットを構成した。超電導モノ
フィラメント線集合体のビッカース硬さは210であっ
た。実施例1に準じて押出加工および減面加工を行っ
た。ただし押出加工の温度は200℃に高め、押出圧力
は122kgf/mm2 とした。
【0025】外径55mmにする押出加工の段階で、モノ
フィラメント線集合体の顕著な不均一変形がマルチプル
ネッキングとして認められた。減面加工の過程で引抜き
による断線が度々起こり、長さ10m以上の超電導線材
は得られなかった。
フィラメント線集合体の顕著な不均一変形がマルチプル
ネッキングとして認められた。減面加工の過程で引抜き
による断線が度々起こり、長さ10m以上の超電導線材
は得られなかった。
【0026】〔実施例3〜5〕実施例2で製造した複合
超電導線は引抜加工の際に、断線は生じないが、スエー
ジングによる口付け加工が確実に行えず、口付け加工の
不良による損失が約40%もある。口付け加工性を改良
した例を示す。
超電導線は引抜加工の際に、断線は生じないが、スエー
ジングによる口付け加工が確実に行えず、口付け加工の
不良による損失が約40%もある。口付け加工性を改良
した例を示す。
【0027】本例では押出加工を、室温でなく、200
〜300℃の温度で行った。Cu被Nb−Ti複合超電
導モノフィラメント線集合体として、実施例2で用いた
のと同じビッカース硬さ150のもののほか、熱処理を
650℃、5時間行ったビッカース硬さ140のものを
用意した。各実施例の、超電導モノフィラメント線集合
体と押出加工条件の組合せを、表3に示す。
〜300℃の温度で行った。Cu被Nb−Ti複合超電
導モノフィラメント線集合体として、実施例2で用いた
のと同じビッカース硬さ150のもののほか、熱処理を
650℃、5時間行ったビッカース硬さ140のものを
用意した。各実施例の、超電導モノフィラメント線集合
体と押出加工条件の組合せを、表3に示す。
【0028】
【0029】実施例3では、押出加工(外径55mm)で
の不均一変形、引抜加工(外径2mm)での断線とも、認
められなかった。実施例4および5では、押出加工での
不均一変形は認められないが、引抜加工で数回程度の断
線を生じた。
の不均一変形、引抜加工(外径2mm)での断線とも、認
められなかった。実施例4および5では、押出加工での
不均一変形は認められないが、引抜加工で数回程度の断
線を生じた。
【0030】押出温度を300℃にした実施例4では口
付け加工性が向上して、口付け部不良による損失が5%
程度に減少し、引抜加工で断線が若干生ずるにもかかわ
らず、4500mの長さの複合超電導線を得ることがで
きた。
付け加工性が向上して、口付け部不良による損失が5%
程度に減少し、引抜加工で断線が若干生ずるにもかかわ
らず、4500mの長さの複合超電導線を得ることがで
きた。
【0031】〔参考例1〜6〕実施例3〜5と同様に、
ビッカース硬さの異なるモノフィラメント線集合体を用
い、押出温度と押出圧力を変えて、複合押出ビレットの
押出加工と引抜加工を行った。モノフィラメント線集合
体のビッカース硬さと押出加工条件の組合せを、表4に
示す。
ビッカース硬さの異なるモノフィラメント線集合体を用
い、押出温度と押出圧力を変えて、複合押出ビレットの
押出加工と引抜加工を行った。モノフィラメント線集合
体のビッカース硬さと押出加工条件の組合せを、表4に
示す。
【0032】
【0033】表4の押出条件では、ビッカース硬さが1
40、150、170のモノフィラメント集合体はいず
れも、押出加工による不均一変形が著しく、それに対応
して引抜加工での断線を生じた。
40、150、170のモノフィラメント集合体はいず
れも、押出加工による不均一変形が著しく、それに対応
して引抜加工での断線を生じた。
【0034】実施例3〜5および参考例1〜6の結果を
まとめて、表5に示す。
まとめて、表5に示す。
【0035】
【0036】表5中( )内の数字は押出圧力(kgf/m
m)を示し、各記号は表6に示す評価に対応する。
m)を示し、各記号は表6に示す評価に対応する。
【0037】
【0038】実施例3〜5および参考例1〜6の結果か
らすると、200℃以上の高温での押出加工に対して
は、モノフィラメント集合体のビッカース硬さを150
以下にする必要がある。さらにスエージングにおける口
付け加工性に関連した損失率の点からは、モノフィラメ
ント集合体のビッカース硬さを150未満として、押出
温度を300℃程度にすることが望ましい。口付け加工
性に関連した損失率を重視しなければ、モノフィラメン
ト集合体のビッカース硬さを150未満に下げ、200
℃程度の温度で押し出すのが、最もよい結果を与えてい
る。
らすると、200℃以上の高温での押出加工に対して
は、モノフィラメント集合体のビッカース硬さを150
以下にする必要がある。さらにスエージングにおける口
付け加工性に関連した損失率の点からは、モノフィラメ
ント集合体のビッカース硬さを150未満として、押出
温度を300℃程度にすることが望ましい。口付け加工
性に関連した損失率を重視しなければ、モノフィラメン
ト集合体のビッカース硬さを150未満に下げ、200
℃程度の温度で押し出すのが、最もよい結果を与えてい
る。
【0039】〔実施例6〕実施例1で得た複合超電導線
を、さらに直径1mmまで減面加工した。この複合超電導
線について、臨界電流密度を測定したところ、外部磁場
5T、温度4.2°Kにおいて約2000A/mm2 であっ
た。これは実用的に問題ない値である。
を、さらに直径1mmまで減面加工した。この複合超電導
線について、臨界電流密度を測定したところ、外部磁場
5T、温度4.2°Kにおいて約2000A/mm2 であっ
た。これは実用的に問題ない値である。
【0040】
【発明の効果】本発明によると、アルミニウムとNb−
Ti超電導モノフィラメント線から成る複合超電導線の
製造において、押出成形による不均一な変形を防止する
ことができる。その結果、引抜による減面加工で断線が
発生しないから、所望の断面積を有する長尺の複合超電
導線を得ることができる。
Ti超電導モノフィラメント線から成る複合超電導線の
製造において、押出成形による不均一な変形を防止する
ことができる。その結果、引抜による減面加工で断線が
発生しないから、所望の断面積を有する長尺の複合超電
導線を得ることができる。
【図1】図1は、本発明によるアルミニウム複合超電導
線の製造方法に用いられる複合押出ビレットの例を示す
断面図である。
線の製造方法に用いられる複合押出ビレットの例を示す
断面図である。
1 高純度アルミニウム棒
2 拡散防止管
3 銅管
4 超電導モノフィラメント線集合体
5 銅管
Claims (6)
- 【請求項1】 高純度アルミニウムから成る部分とその
外周を囲むNb−Ti超電導モノフィラメント線集合体
から成る複合ビレットを押出加工して、アルミニウム複
合超電導線を製造する方法において、 前記Nb−Ti超電導モノフィラメント線集合体が、1
70以下のビッカース硬さを有することを特徴とする、
アルミニウム複合超電導線の製造方法。 - 【請求項2】 高純度アルミニウムから成る部分とその
外周を囲むNb−Ti超電導モノフィラメント線集合体
とから成る複合ビレットを、押出加工した後、引抜成形
により減面加工して、アルミニウム複合超電導線を製造
する方法において、 前記複合ビレットは、横断面中央部の、断面積率におい
て0.5を超えない部分が、99.999%以上の高純度ア
ルミニウムで構成され、この部分は一体に連続している
か、電気抵抗の高い部分で横断面が分割されており、 前記Nb−Ti超電導モノフィラメント線集合体は、N
b−Ti超電導体を銅で被覆した複合超電導モノフィラ
メント線で構成され、前記集合体におけるNb−Ti超
電導体と銅の断面積比が1:0.7ないし1:2の範囲に
あり、 前記集合体は170以下のビッカース硬さを有し、 前記複合ビレットの押出加工を、温度300℃以下で行
うことを特徴とする、アルミニウム複合超電導線の製造
方法。 - 【請求項3】 前記押出加工を200℃未満の温度で行
う、請求項2のアルミニウム複合超電導線の製造方法。 - 【請求項4】 前記Nb−Ti超電導モノフィラメント
線集合体が150以下のビッカース硬さを有し、 前記押出加工を200℃以下の温度で行う、請求項2の
アルミニウム複合超電導線の製造方法。 - 【請求項5】 前記Nb−Ti超電導モノフィラメント
線集合体が150未満のビッカース硬さを有し、 前記押出加工を300℃以下の温度で行う、請求項2の
アルミニウム複合超電導線の製造方法。 - 【請求項6】 前記押出加工を200℃以下の温度で行
う、請求項5のアルミニウム複合超電導線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3185582A JPH0512939A (ja) | 1991-06-29 | 1991-06-29 | アルミニウム複合超電導線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3185582A JPH0512939A (ja) | 1991-06-29 | 1991-06-29 | アルミニウム複合超電導線の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0512939A true JPH0512939A (ja) | 1993-01-22 |
Family
ID=16173332
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3185582A Pending JPH0512939A (ja) | 1991-06-29 | 1991-06-29 | アルミニウム複合超電導線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0512939A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100395048C (zh) * | 2006-08-21 | 2008-06-18 | 北京工业大学 | 采用连续管线成型技术制备多层金属复合粉芯线材的方法 |
KR102002821B1 (ko) * | 2019-01-31 | 2019-07-24 | 케이.에이.티.(주) | MgB2 초전도 선재 |
-
1991
- 1991-06-29 JP JP3185582A patent/JPH0512939A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100395048C (zh) * | 2006-08-21 | 2008-06-18 | 北京工业大学 | 采用连续管线成型技术制备多层金属复合粉芯线材的方法 |
KR102002821B1 (ko) * | 2019-01-31 | 2019-07-24 | 케이.에이.티.(주) | MgB2 초전도 선재 |
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