JPH05127426A - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
静電潜像現像用トナーInfo
- Publication number
- JPH05127426A JPH05127426A JP3315443A JP31544391A JPH05127426A JP H05127426 A JPH05127426 A JP H05127426A JP 3315443 A JP3315443 A JP 3315443A JP 31544391 A JP31544391 A JP 31544391A JP H05127426 A JPH05127426 A JP H05127426A
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- JP
- Japan
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- toner
- particles
- electrostatic latent
- fine particles
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の表面に
カリックスアレン化合物を固定化及び/又は成膜化させ
るにあたり、このカリックスアレン化合物が芯粒子の表
面に均一に分散された状態で固定化及び/又は成膜化さ
れて、その組成や特性に大きなばらつきが生じるという
ことがなく、荷電制御性に優れ、安定した帯電が行われ
る静電潜像現像用トナーを提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の表面
に、少なくともカリックスアレン化合物と、活性水素を
有するアルキルポリシロキサンによって表面が被覆処理
されてなる無機微粒子とを固定化及び/又は成膜化させ
るようにした。
カリックスアレン化合物を固定化及び/又は成膜化させ
るにあたり、このカリックスアレン化合物が芯粒子の表
面に均一に分散された状態で固定化及び/又は成膜化さ
れて、その組成や特性に大きなばらつきが生じるという
ことがなく、荷電制御性に優れ、安定した帯電が行われ
る静電潜像現像用トナーを提供する。 【構成】 熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の表面
に、少なくともカリックスアレン化合物と、活性水素を
有するアルキルポリシロキサンによって表面が被覆処理
されてなる無機微粒子とを固定化及び/又は成膜化させ
るようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複写機,プリンター
等の画像形成装置において、静電潜像を現像するのに使
用する静電潜像現像用トナーに係り、特に、熱可塑性樹
脂を主成分とする芯粒子の表面に荷電制御剤等を固定化
及び/又は成膜化処理してなる静電潜像現像用トナーに
関するものである。
等の画像形成装置において、静電潜像を現像するのに使
用する静電潜像現像用トナーに係り、特に、熱可塑性樹
脂を主成分とする芯粒子の表面に荷電制御剤等を固定化
及び/又は成膜化処理してなる静電潜像現像用トナーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、複写機,プリンター等の画像
形成装置においては、感光体に形成された静電潜像を現
像するにあたって、その現像剤として様々な静電潜像現
像用トナーが使用されていた。
形成装置においては、感光体に形成された静電潜像を現
像するにあたって、その現像剤として様々な静電潜像現
像用トナーが使用されていた。
【0003】そして、近年においては、上記のような画
像形成装置において、形成される画像の高画質化が要望
され、これに伴って現像に使用する静電潜像現像用トナ
ーの小粒径化が活発に検討されるようになった。
像形成装置において、形成される画像の高画質化が要望
され、これに伴って現像に使用する静電潜像現像用トナ
ーの小粒径化が活発に検討されるようになった。
【0004】ここで、このように粒径の小さな静電潜像
現像用トナーを製造する場合、荷電制御剤等の添加物を
トナー粒子中に均一に分散させることが困難であり、こ
れらの添加物がトナー粒子中に片寄った状態で含有され
るようになり、このため得られた静電潜像現像用トナー
における帯電安定性等が悪くなり、形成される画像にか
ぶりが生じたり、画像形成を行う場合にトナーが飛散し
て、上記のような画像形成装置内がトナーで汚れたりす
る等の問題があった。
現像用トナーを製造する場合、荷電制御剤等の添加物を
トナー粒子中に均一に分散させることが困難であり、こ
れらの添加物がトナー粒子中に片寄った状態で含有され
るようになり、このため得られた静電潜像現像用トナー
における帯電安定性等が悪くなり、形成される画像にか
ぶりが生じたり、画像形成を行う場合にトナーが飛散し
て、上記のような画像形成装置内がトナーで汚れたりす
る等の問題があった。
【0005】このため、近年においては、特開昭63−
85756号公報,特開昭63−244056号公報等
に示されるように、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子
の表面に着色剤や荷電制御剤等の表面処理用の微粒子を
衝撃力を主体とする機械的,熱的エネルギーによって固
定化或いは成膜化させて静電潜像現像用トナーを製造す
ることが行われるようになった。
85756号公報,特開昭63−244056号公報等
に示されるように、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子
の表面に着色剤や荷電制御剤等の表面処理用の微粒子を
衝撃力を主体とする機械的,熱的エネルギーによって固
定化或いは成膜化させて静電潜像現像用トナーを製造す
ることが行われるようになった。
【0006】ここで、上記のように熱可塑性樹脂を主成
分とする芯粒子の表面に荷電制御剤等の表面処理用の微
粒子を固定化或いは成膜化させる場合、荷電制御剤の種
類によっては上記のような芯粒子の表面に充分に均質に
なった状態で固着されないものが存在するということが
判った。
分とする芯粒子の表面に荷電制御剤等の表面処理用の微
粒子を固定化或いは成膜化させる場合、荷電制御剤の種
類によっては上記のような芯粒子の表面に充分に均質に
なった状態で固着されないものが存在するということが
判った。
【0007】例えば、特開平2−201378号公報に
示されるようなカリックスアレン化合物を芯粒子の表面
に固定化或いは成膜化させようとした場合、このカリッ
クスアレン化合物が芯粒子の表面にうまく分散された状
態で付着されず、このカリックスアレン化合物が芯粒子
の表面に固まった状態で付着したり、またこのカリック
スアレン化合物が芯粒子の表面から脱離して凝集し、こ
のカリックスアレン化合物が凝集体の状態で存在した。
示されるようなカリックスアレン化合物を芯粒子の表面
に固定化或いは成膜化させようとした場合、このカリッ
クスアレン化合物が芯粒子の表面にうまく分散された状
態で付着されず、このカリックスアレン化合物が芯粒子
の表面に固まった状態で付着したり、またこのカリック
スアレン化合物が芯粒子の表面から脱離して凝集し、こ
のカリックスアレン化合物が凝集体の状態で存在した。
【0008】このため、上記のようなカリックスアレン
化合物からなる荷電制御剤を芯粒子の表面に固定化或い
は成膜化させるようにした従来の静電潜像現像用トナー
においては、その組成や特性にばらつきが生じ、特に、
その荷電制御性におけるばらつきが大きくなり、安定し
たトナーの帯電が行われず、この静電潜像現像用トナー
を用いて画像形成を行った場合には、形成される画像に
かぶりが生じて画質が低下したり、トナーが飛散して画
像形成装置内がトナーで汚れたりする等の問題が依然と
して存在した。
化合物からなる荷電制御剤を芯粒子の表面に固定化或い
は成膜化させるようにした従来の静電潜像現像用トナー
においては、その組成や特性にばらつきが生じ、特に、
その荷電制御性におけるばらつきが大きくなり、安定し
たトナーの帯電が行われず、この静電潜像現像用トナー
を用いて画像形成を行った場合には、形成される画像に
かぶりが生じて画質が低下したり、トナーが飛散して画
像形成装置内がトナーで汚れたりする等の問題が依然と
して存在した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、複写機,
プリンター等の画像形成装置において、静電潜像を現像
するにのに使用する静電潜像現像用トナーにおける上記
のような問題を解決することを課題とするものである。
プリンター等の画像形成装置において、静電潜像を現像
するにのに使用する静電潜像現像用トナーにおける上記
のような問題を解決することを課題とするものである。
【0010】すなわち、この発明は、熱可塑性樹脂を主
成分とする芯粒子の表面にカリックスアレン化合物から
なる荷電制御剤を固定化及び/又は成膜化させるにあた
り、このカリックスアレン化合物が芯粒子の表面に均一
に分散された状態で固定化及び/又は成膜化されるよう
になり、その組成や特性に大きなばらつきが生じるとい
うことがなく、荷電制御性に優れ、安定したトナーの帯
電が行われるようになり、画像形成を行った場合に、形
成される画像にかぶりが生じたり、トナーが飛散して画
像形成装置内がトナーで汚れたりするということがな
く、良好な画像形成が安定して行える静電潜像現像用ト
ナーを提供することを課題とするものである。
成分とする芯粒子の表面にカリックスアレン化合物から
なる荷電制御剤を固定化及び/又は成膜化させるにあた
り、このカリックスアレン化合物が芯粒子の表面に均一
に分散された状態で固定化及び/又は成膜化されるよう
になり、その組成や特性に大きなばらつきが生じるとい
うことがなく、荷電制御性に優れ、安定したトナーの帯
電が行われるようになり、画像形成を行った場合に、形
成される画像にかぶりが生じたり、トナーが飛散して画
像形成装置内がトナーで汚れたりするということがな
く、良好な画像形成が安定して行える静電潜像現像用ト
ナーを提供することを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明においては、上
記のような課題を解決するため、熱可塑性樹脂を主成分
とする芯粒子の表面に、少なくともカリックスアレン化
合物と、活性水素を有するアルキルポリシロキサンによ
って表面が被覆処理されてなる無機微粒子とを固定化及
び/又は成膜化させるようにしたのである。
記のような課題を解決するため、熱可塑性樹脂を主成分
とする芯粒子の表面に、少なくともカリックスアレン化
合物と、活性水素を有するアルキルポリシロキサンによ
って表面が被覆処理されてなる無機微粒子とを固定化及
び/又は成膜化させるようにしたのである。
【0012】ここで、この発明における静電潜像現像用
トナーにおいて、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の
表面に、カリックスアレン化合物と活性水素を有するア
ルキルポリシロキサンによって表面が被覆処理されてな
る無機微粒子とを固定化させるということは、上記のカ
リックスアレン化合物と無機微粒子とを公知の表面処理
装置、例えば、ハイブリダイゼーションシステム(奈良
機械製作所社製)によって上記芯粒子の表面に機械的、
熱的に固定化させ、あるいはこれらのカリックスアレン
化合物と無機微粒子とに固定化処理によって軟化しない
粒子を一種または複数種加えて、これらを芯粒子の表面
に固定化させること等を意味する。なお、ここで加える
軟化しない粒子としては、熱可塑性樹脂や、各種金属粒
子、セラミック粒子等を例示することができる。
トナーにおいて、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の
表面に、カリックスアレン化合物と活性水素を有するア
ルキルポリシロキサンによって表面が被覆処理されてな
る無機微粒子とを固定化させるということは、上記のカ
リックスアレン化合物と無機微粒子とを公知の表面処理
装置、例えば、ハイブリダイゼーションシステム(奈良
機械製作所社製)によって上記芯粒子の表面に機械的、
熱的に固定化させ、あるいはこれらのカリックスアレン
化合物と無機微粒子とに固定化処理によって軟化しない
粒子を一種または複数種加えて、これらを芯粒子の表面
に固定化させること等を意味する。なお、ここで加える
軟化しない粒子としては、熱可塑性樹脂や、各種金属粒
子、セラミック粒子等を例示することができる。
【0013】また、この発明における静電潜像現像用ト
ナーにおいて、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の表
面に、上記のカリックスアレン化合物と無機微粒子とを
成膜化させるということは、これらのカリックスアレン
化合物と無機微粒子とによって上記の芯粒子の表面を覆
うように処理すること、あるいはこれらのカリックスア
レン化合物と無機微粒子とに加えて成膜化処理によって
軟化する粒子を一種或いは複数種、予め芯粒子の表面に
付着,固定化しておき、この軟化する粒子を後で軟化処
理させて芯粒子の表面を覆うように処理することを意味
する。なお、このようにして軟化処理を行うと、上記の
軟化する粒子によって形成された成膜層中に上記のカリ
ックスアレン化合物及び無機微粒子が分散した形で成膜
化されるようになる。
ナーにおいて、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の表
面に、上記のカリックスアレン化合物と無機微粒子とを
成膜化させるということは、これらのカリックスアレン
化合物と無機微粒子とによって上記の芯粒子の表面を覆
うように処理すること、あるいはこれらのカリックスア
レン化合物と無機微粒子とに加えて成膜化処理によって
軟化する粒子を一種或いは複数種、予め芯粒子の表面に
付着,固定化しておき、この軟化する粒子を後で軟化処
理させて芯粒子の表面を覆うように処理することを意味
する。なお、このようにして軟化処理を行うと、上記の
軟化する粒子によって形成された成膜層中に上記のカリ
ックスアレン化合物及び無機微粒子が分散した形で成膜
化されるようになる。
【0014】なお、この成膜化処理において用いる軟化
する粒子としては、各種の熱可塑性樹脂からなる粒子を
用いることができ、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)
アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹
脂、アミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル、
ポリスルフォン等のような熱可塑性樹脂、並びにこれら
の共重合体およびポリマーブレンド等からなる粒子を用
いることができる。
する粒子としては、各種の熱可塑性樹脂からなる粒子を
用いることができ、例えば、スチレン系樹脂、(メタ)
アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹
脂、アミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル、
ポリスルフォン等のような熱可塑性樹脂、並びにこれら
の共重合体およびポリマーブレンド等からなる粒子を用
いることができる。
【0015】ここで、上記のように成膜層を形成するの
に用いる粒子を構成する樹脂としては、上記芯粒子を構
成する樹脂と同一のものであってもよく、あるいは異な
るものであってもよいが、望ましくは、芯粒子より高い
耐熱性を達成するために、そのガラス転移温度が50℃
以上でかつ、そのガラス転移温度が芯粒子を構成する樹
脂のガラス転移温度より高いものを用いるようにする。
に用いる粒子を構成する樹脂としては、上記芯粒子を構
成する樹脂と同一のものであってもよく、あるいは異な
るものであってもよいが、望ましくは、芯粒子より高い
耐熱性を達成するために、そのガラス転移温度が50℃
以上でかつ、そのガラス転移温度が芯粒子を構成する樹
脂のガラス転移温度より高いものを用いるようにする。
【0016】また、成膜層を形成する上記の熱可塑性樹
脂粒子の量は、芯粒子100重量部に対して1回の処理
においては最大50重量部、好ましくは5〜30重量部
とすることが望ましい。すなわち、成膜層を形成する樹
脂粒子の量が5重量部より少ないと、芯粒子の表面に均
一に成膜化させることが困難となり、安定でかつ均一な
帯電性を阻害するおそれが生じるためであり、一方、上
記樹脂粒子の量が50重量部を越えると、安定した成膜
層を形成することができなくなるおそれがあるためであ
る。
脂粒子の量は、芯粒子100重量部に対して1回の処理
においては最大50重量部、好ましくは5〜30重量部
とすることが望ましい。すなわち、成膜層を形成する樹
脂粒子の量が5重量部より少ないと、芯粒子の表面に均
一に成膜化させることが困難となり、安定でかつ均一な
帯電性を阻害するおそれが生じるためであり、一方、上
記樹脂粒子の量が50重量部を越えると、安定した成膜
層を形成することができなくなるおそれがあるためであ
る。
【0017】そして、この発明に係る静電潜像現像用ト
ナーにおいては、上記のような芯粒子として、一般にト
ナーを製造する場合に用いられている混練−粉砕法,ス
プレードライ法,湿式造粒法等の各種の公知の方法によ
って製造されたものを用いることができるが、特に、小
粒径粒子の製造には有利であるが、カリックスアレン化
合物をその表面に固定化及び/又は成膜化させることが
困難で、荷電制御が難しい湿式造粒法によって得られる
芯粒子を用いる場合において有効であり、さらに、カリ
ックスアレン化合物を均一に付与することが困難な10
μm以下、特に、8μm以下の小粒径の芯粒子を用いる
場合において有効である。
ナーにおいては、上記のような芯粒子として、一般にト
ナーを製造する場合に用いられている混練−粉砕法,ス
プレードライ法,湿式造粒法等の各種の公知の方法によ
って製造されたものを用いることができるが、特に、小
粒径粒子の製造には有利であるが、カリックスアレン化
合物をその表面に固定化及び/又は成膜化させることが
困難で、荷電制御が難しい湿式造粒法によって得られる
芯粒子を用いる場合において有効であり、さらに、カリ
ックスアレン化合物を均一に付与することが困難な10
μm以下、特に、8μm以下の小粒径の芯粒子を用いる
場合において有効である。
【0018】なお、湿式造粒法によって得られる芯粒子
は、公知の何れの方法で得られるものであってもよく、
例えば、懸濁重合法,乳化重合法,ソープフリー乳化重
合法,マイクロカプセル法(界面重合法,in−sit
u重合法等),非水分散重合法等の重合過程を含む方法
であっても、懸濁法等の重合過程を伴わない造粒法であ
ってもよい。
は、公知の何れの方法で得られるものであってもよく、
例えば、懸濁重合法,乳化重合法,ソープフリー乳化重
合法,マイクロカプセル法(界面重合法,in−sit
u重合法等),非水分散重合法等の重合過程を含む方法
であっても、懸濁法等の重合過程を伴わない造粒法であ
ってもよい。
【0019】ここで、上記芯粒子を構成するのに使用す
る樹脂としては、一般にトナーを製造する場合に結着樹
脂として用いられているものであればどのようなもので
あってもよく、例えば、ポリスチレン系樹脂,ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,ポリアミ
ド系樹脂,ポリカーボネート系樹脂,ポリエーテル系樹
脂,ポリスルフォン系樹脂,ポリエステル系樹脂,エポ
キシ樹脂,ブタジエン系樹脂等の熱可塑性樹脂、あるい
は尿素樹脂,ウレタン樹脂,ウレア樹脂,エポキシ樹脂
等の熱硬化性樹脂、さらにはこれらの共重合体,ブロッ
ク重合体,グラフト重合体およびポリマーブレンド等を
用いることができる。なお、上記樹脂としては、例え
ば、熱可塑性樹脂のような完全なポリマーの状態にある
ものに限られず、熱硬化性樹脂におけるようなオリゴマ
ーまたはプレポリマー、架橋剤等を含んだものを用いる
ことも可能である。
る樹脂としては、一般にトナーを製造する場合に結着樹
脂として用いられているものであればどのようなもので
あってもよく、例えば、ポリスチレン系樹脂,ポリ(メ
タ)アクリル系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,ポリアミ
ド系樹脂,ポリカーボネート系樹脂,ポリエーテル系樹
脂,ポリスルフォン系樹脂,ポリエステル系樹脂,エポ
キシ樹脂,ブタジエン系樹脂等の熱可塑性樹脂、あるい
は尿素樹脂,ウレタン樹脂,ウレア樹脂,エポキシ樹脂
等の熱硬化性樹脂、さらにはこれらの共重合体,ブロッ
ク重合体,グラフト重合体およびポリマーブレンド等を
用いることができる。なお、上記樹脂としては、例え
ば、熱可塑性樹脂のような完全なポリマーの状態にある
ものに限られず、熱硬化性樹脂におけるようなオリゴマ
ーまたはプレポリマー、架橋剤等を含んだものを用いる
ことも可能である。
【0020】また、この発明において高速システムに使
用する静電荷像現像用トナーを製造する場合には、トナ
ーを転写紙等に短時間で定着させたり、定着ローラから
の分離性を向上させる必要があるため、芯粒子を構成す
る樹脂として、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル
系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマーから合成
されるホモポリマーあるいは共重合系ポリマー、または
ポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。
用する静電荷像現像用トナーを製造する場合には、トナ
ーを転写紙等に短時間で定着させたり、定着ローラから
の分離性を向上させる必要があるため、芯粒子を構成す
る樹脂として、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル
系モノマー、(メタ)アクリレート系モノマーから合成
されるホモポリマーあるいは共重合系ポリマー、または
ポリエステル系樹脂を用いることが好ましい。
【0021】そして、このような樹脂においては、その
数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwが、1000≦
Mn≦10000、20≦Mw/Mn≦70であり、さ
らに数平均分子量Mnについては、2,000≦Mn≦
7,000であるものを使用することが望ましい。
数平均分子量Mn、重量平均分子量Mwが、1000≦
Mn≦10000、20≦Mw/Mn≦70であり、さ
らに数平均分子量Mnについては、2,000≦Mn≦
7,000であるものを使用することが望ましい。
【0022】また、この静電荷像現像用トナーをオイル
レス定着用トナーとして用いる場合には、芯粒子を構成
する樹脂にガラス転移点が55〜80℃、軟化点が80
〜150℃で、さらに5〜20重量%のゲル化成分が含
有されているものを用いることが望ましい。
レス定着用トナーとして用いる場合には、芯粒子を構成
する樹脂にガラス転移点が55〜80℃、軟化点が80
〜150℃で、さらに5〜20重量%のゲル化成分が含
有されているものを用いることが望ましい。
【0023】さらに、この発明においてフルカラー用の
透光性カラートナーを製造する場合には、芯粒子を構成
する樹脂にポリエステル系樹脂を用いるようにすること
が好ましい。
透光性カラートナーを製造する場合には、芯粒子を構成
する樹脂にポリエステル系樹脂を用いるようにすること
が好ましい。
【0024】ここで、透光性カラートナーにおける芯粒
子を構成するポリエステル樹脂としては、ガラス転移温
度が55〜70℃、軟化点が80〜150℃で、その数
平均分子量Mnが2000〜15000、分子量分布
(Mw/Mn)が3以下の線状ポリエステルを用いるこ
とが望ましい。
子を構成するポリエステル樹脂としては、ガラス転移温
度が55〜70℃、軟化点が80〜150℃で、その数
平均分子量Mnが2000〜15000、分子量分布
(Mw/Mn)が3以下の線状ポリエステルを用いるこ
とが望ましい。
【0025】また、上記の線状ポリエステル樹脂にジイ
ソシアネートを反応させて得られる線状ウレタン変性ポ
リエステルも用いることができる。
ソシアネートを反応させて得られる線状ウレタン変性ポ
リエステルも用いることができる。
【0026】ここで、この線状ウレタン変性ポリエステ
ルとしては、ジカルボン酸とジオールからなり、数平均
分子量Mnが2000〜15000、酸化が5以下で実
質的に末端基が水酸基からなる線状ポリエステル樹脂1
モルに対して、0.3〜0.95モルのジイソシアネー
トを反応させて得られる線状ウレタン変性ポリエステル
樹脂であって、この樹脂のガラス転移温度が40〜80
℃、酸化が5以下であるものを主成分とするものを用い
るようにする。
ルとしては、ジカルボン酸とジオールからなり、数平均
分子量Mnが2000〜15000、酸化が5以下で実
質的に末端基が水酸基からなる線状ポリエステル樹脂1
モルに対して、0.3〜0.95モルのジイソシアネー
トを反応させて得られる線状ウレタン変性ポリエステル
樹脂であって、この樹脂のガラス転移温度が40〜80
℃、酸化が5以下であるものを主成分とするものを用い
るようにする。
【0027】さらに、上記の線状ポリエステルにスチレ
ン系,アクリル系,アミノアクリル系モノマー等をグラ
フト,ブロック重合等の方法によって変性し、上記線状
ウレタン変性ポリエステルと同様のガラス転移温度、軟
化点、分子量特性を有するものも好適に用いることがで
きる。
ン系,アクリル系,アミノアクリル系モノマー等をグラ
フト,ブロック重合等の方法によって変性し、上記線状
ウレタン変性ポリエステルと同様のガラス転移温度、軟
化点、分子量特性を有するものも好適に用いることがで
きる。
【0028】なお、芯粒子においては、前記のような樹
脂の他に、着色剤,荷電制御剤,オフセット防止剤等を
加えるようにしてもよい。
脂の他に、着色剤,荷電制御剤,オフセット防止剤等を
加えるようにしてもよい。
【0029】ここで、上記の芯粒子に含有させる着色剤
としては、以下に示すような有機もしくは無機の各種,
各色の顔料や染料を用いることができる。
としては、以下に示すような有機もしくは無機の各種,
各色の顔料や染料を用いることができる。
【0030】まず、黒色顔料としては、カーボンブラッ
ク、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性
炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイト
などを使用することができる。
ク、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性
炭、非磁性フェライト、磁性フェライト、マグネタイト
などを使用することができる。
【0031】また、黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、
カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイ
エロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロ
ー、ナフトールイエローS、バンザーイエローG、バン
ザーイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジ
ンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネン
トイエローNCG、タートラジンレーキなどを使用する
ことができる。
カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイ
エロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロ
ー、ナフトールイエローS、バンザーイエローG、バン
ザーイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジ
ンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネン
トイエローNCG、タートラジンレーキなどを使用する
ことができる。
【0032】また、橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリ
ブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾ
ロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリ
アントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダス
レンブリリアントオレンジGKなどを使用することがで
きる。
ブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾ
ロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリ
アントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダス
レンブリリアントオレンジGKなどを使用することがで
きる。
【0033】また、赤色顔料としては、ベンガラ、カド
ミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネ
ントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、
ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、
レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシン
レーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリ
リアントカーミン3Bなどを使用することができる。
ミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネ
ントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、
ウオッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドC、
レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシン
レーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリ
リアントカーミン3Bなどを使用することができる。
【0034】また、紫色顔料としては、マンガン紫、フ
ァストバイオレットB、ネチルバイオレットレーキなど
を使用することができる。
ァストバイオレットB、ネチルバイオレットレーキなど
を使用することができる。
【0035】また、青色顔料としては、紺青、コバルト
ブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブル
ー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストス
カイブルー、インダスレンブルーBCなどを使用するこ
とができる。
ブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレー
キ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブル
ー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストス
カイブルー、インダスレンブルーBCなどを使用するこ
とができる。
【0036】また、緑色顔料としては、クロムグリー
ン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグ
リーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどを使
用することができる。
ン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグ
リーンレーキ、ファイナルイエローグリーンGなどを使
用することができる。
【0037】また、白色顔料としては、亜鉛華、酸化チ
タン、アンチモン白、硫化亜鉛などを使用することがで
きる。
タン、アンチモン白、硫化亜鉛などを使用することがで
きる。
【0038】また、体質顔料としては、バライト粉、炭
酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タル
ク、アルミナホワイトなどを使用することができる。
酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タル
ク、アルミナホワイトなどを使用することができる。
【0039】また、塩基性,酸性,分散及び直接染料な
どの各種染料としては、ニグロシン、メチレンブルー、
ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブ
ルーなどを使用することができる。
どの各種染料としては、ニグロシン、メチレンブルー、
ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブ
ルーなどを使用することができる。
【0040】なお、これらの着色剤を芯粒子に含有させ
るにあたっては、これらの着色剤を単独であるいは複数
組合わせて用いることもできる。
るにあたっては、これらの着色剤を単独であるいは複数
組合わせて用いることもできる。
【0041】そして、これらの着色剤を芯粒子に含有さ
せる量については、着色剤の量が多くなりすぎると、ト
ナーの定着性が低下する一方、着色剤の量が少なすぎる
と、所望の画像濃度が得られなくなるため、これらの着
色剤の量が、芯粒子中における上記のような樹脂100
重量部に対して1〜20重量部、好ましくは2〜10重
量部になるようにする。
せる量については、着色剤の量が多くなりすぎると、ト
ナーの定着性が低下する一方、着色剤の量が少なすぎる
と、所望の画像濃度が得られなくなるため、これらの着
色剤の量が、芯粒子中における上記のような樹脂100
重量部に対して1〜20重量部、好ましくは2〜10重
量部になるようにする。
【0042】また、この発明に係る静電潜像現像用トナ
ーとして、前記のような透光性カラートナーを得る場合
には、その着色剤として、以下に示すような各種,各色
の顔料や染料を用いることができる。
ーとして、前記のような透光性カラートナーを得る場合
には、その着色剤として、以下に示すような各種,各色
の顔料や染料を用いることができる。
【0043】ここで、透光性カラートナーに用いる黄色
顔料としては、C.I.10316(ナフトールイエロ
ーS)、C.I.11710(ハンザイエロー10
G)、C.I.11660(ハンザイエロー5G)、
C.I.11670(ハンザイエロー3G)、C.I.
11680(ハンザイエローG)、C.I.11730
(ハンザイエローGR)、C.I.11735(ハンザ
イエローA)、C.I.11740(ハンザイエローR
N)、C.I.12710(ハンザイエローR)、C.
I.12720(ピグメントイエローL)、C.I.2
1090(ベンジジンイエロー)、C.I.21095
(ベンジジンイエローG)、C.I.21100(ベン
ジジンイエローGR)、C.I.20040(パーマネ
ントイエローNCG)、C.I.21220(バルカン
ファストイエロー5)、C.I.21135(バルカン
ファストイエローR)などを使用することができる。
顔料としては、C.I.10316(ナフトールイエロ
ーS)、C.I.11710(ハンザイエロー10
G)、C.I.11660(ハンザイエロー5G)、
C.I.11670(ハンザイエロー3G)、C.I.
11680(ハンザイエローG)、C.I.11730
(ハンザイエローGR)、C.I.11735(ハンザ
イエローA)、C.I.11740(ハンザイエローR
N)、C.I.12710(ハンザイエローR)、C.
I.12720(ピグメントイエローL)、C.I.2
1090(ベンジジンイエロー)、C.I.21095
(ベンジジンイエローG)、C.I.21100(ベン
ジジンイエローGR)、C.I.20040(パーマネ
ントイエローNCG)、C.I.21220(バルカン
ファストイエロー5)、C.I.21135(バルカン
ファストイエローR)などを使用することができる。
【0044】また、透光性カラートナー用の赤色顔料と
しては、C.I.12055(スターリンI)、C.
I.12075(パーマネントオレンジ)、C.I.1
2175(リソールファストオレンジ3GL)、C.
I.12305(パーマネントオレンジGTR)、C.
I.11725(ハンザイエロー3R)、C.I.21
165(バルカンファストオレンジGG)、C.I.2
1110(ベンジジンオレンジG)、C.I.1212
0(パーマネントレッド4R)、C.I.1270(パ
ラレッド)、C.I.12085(ファイヤーレッ
ド)、C.I.12315(ブリリアントファストスカ
ーレット)、C.I.12310(パーマネントレッド
F2R)、C.I.12335(パーマネントレッドF
4R)、C.I.12440(パーマネントレッドFR
L)、C.I.12460(パーマネントレッドFRL
L)、C.I.12420(パーマネントレッドF4R
H)、C.I.12450(ライトファストレッドトー
ナーB)、C.I.12490(パーマネントカーミン
FB)、C.I.15850(ブリリアントカーミン6
B)などを使用することができる。
しては、C.I.12055(スターリンI)、C.
I.12075(パーマネントオレンジ)、C.I.1
2175(リソールファストオレンジ3GL)、C.
I.12305(パーマネントオレンジGTR)、C.
I.11725(ハンザイエロー3R)、C.I.21
165(バルカンファストオレンジGG)、C.I.2
1110(ベンジジンオレンジG)、C.I.1212
0(パーマネントレッド4R)、C.I.1270(パ
ラレッド)、C.I.12085(ファイヤーレッ
ド)、C.I.12315(ブリリアントファストスカ
ーレット)、C.I.12310(パーマネントレッド
F2R)、C.I.12335(パーマネントレッドF
4R)、C.I.12440(パーマネントレッドFR
L)、C.I.12460(パーマネントレッドFRL
L)、C.I.12420(パーマネントレッドF4R
H)、C.I.12450(ライトファストレッドトー
ナーB)、C.I.12490(パーマネントカーミン
FB)、C.I.15850(ブリリアントカーミン6
B)などを使用することができる。
【0045】また、透光性カラートナー用の青色顔料と
しては、C.I.74100(無金属フタロシアニンブ
ルー)、C.I.74160(フタロシアニンブル
ー)、C.I.74180(ファストスカイブルー)な
どを使用することができる。
しては、C.I.74100(無金属フタロシアニンブ
ルー)、C.I.74160(フタロシアニンブル
ー)、C.I.74180(ファストスカイブルー)な
どを使用することができる。
【0046】なお、これらの透光性カラートナー用の着
色剤も、前記のような通常の着色剤の場合と同様に単独
であるいは複数組合わせて用いることができ、またこの
着色剤を芯粒子に含有させる量については、これらの着
色剤の量が多くすぎると、トナーの定着性及び透光性が
低下する一方、着色剤の量が少なすぎると、所望の画像
濃度が得られなくなるため、これらの着色剤の量が、芯
粒子中における上記のような樹脂100重量部に対し
て、1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部になるよ
うにする。
色剤も、前記のような通常の着色剤の場合と同様に単独
であるいは複数組合わせて用いることができ、またこの
着色剤を芯粒子に含有させる量については、これらの着
色剤の量が多くすぎると、トナーの定着性及び透光性が
低下する一方、着色剤の量が少なすぎると、所望の画像
濃度が得られなくなるため、これらの着色剤の量が、芯
粒子中における上記のような樹脂100重量部に対し
て、1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部になるよ
うにする。
【0047】また、上記の芯粒子に対してオフセット防
止剤を含有させる場合には、このようなオフセット防止
剤として、各種ワックス、特に低分子量ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、あるいは酸化型のポリプロピレン、
ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックスが好適に用
いられる。
止剤を含有させる場合には、このようなオフセット防止
剤として、各種ワックス、特に低分子量ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、あるいは酸化型のポリプロピレン、
ポリエチレン等のポリオレフィン系ワックスが好適に用
いられる。
【0048】そして、このようなワックスとしては、そ
の数平均分子量Mnが1000〜20000、軟化点T
mが80〜150℃のものを用いることが好ましい。す
なわち、数平均分子量Mnが1000以下、あるいは軟
化点Tmが80℃以下のワックスの場合には、芯粒子を
構成する前記の樹脂に均一に分散されず、芯粒子の表面
にワックスのみが溶出し、トナーの貯蔵あるいは現像時
に好ましくない結果をもたらすおそれがあるばかりでな
く、フィルミング等の感光体汚染を引き起こすおそれが
あり、一方、数平均分子量Mnが20000を越えた
り、軟化点Tmが150℃を越えるワックスの場合に
は、芯粒子を構成する前記の樹脂との相溶性が悪くなる
ばかりでなく、耐高温オフセット性等の効果が得られな
くなるためである。
の数平均分子量Mnが1000〜20000、軟化点T
mが80〜150℃のものを用いることが好ましい。す
なわち、数平均分子量Mnが1000以下、あるいは軟
化点Tmが80℃以下のワックスの場合には、芯粒子を
構成する前記の樹脂に均一に分散されず、芯粒子の表面
にワックスのみが溶出し、トナーの貯蔵あるいは現像時
に好ましくない結果をもたらすおそれがあるばかりでな
く、フィルミング等の感光体汚染を引き起こすおそれが
あり、一方、数平均分子量Mnが20000を越えた
り、軟化点Tmが150℃を越えるワックスの場合に
は、芯粒子を構成する前記の樹脂との相溶性が悪くなる
ばかりでなく、耐高温オフセット性等の効果が得られな
くなるためである。
【0049】また、芯粒子を構成する前記の樹脂が極性
基を有する場合には、相溶性の面から極性基を有するワ
ックスを用いるようにすることが望ましい。
基を有する場合には、相溶性の面から極性基を有するワ
ックスを用いるようにすることが望ましい。
【0050】また、上記の芯粒子に対して荷電制御剤を
含有させる場合において、正荷電制御剤としては、例え
ば、アジン化合物ニグロシンベースEX、ボントロンN
−01,02,04,05,07,09,10,13
(オリエント化学工業社製)、第4級アンモニウム塩P
−51及びイミダゾール化合物等を使用することができ
る。一方、負荷電制御剤としては、例えば、クロム錯塩
型アゾ染料S−32,33,34,35,37,38,
40,44(オリエント化学工業社製)、アイゼンスピ
ロンブラックTRH,BHH(保土ケ谷化学社製)、カ
ヤセットブラックT−22,004(日本化薬社製)、
アルミニウム錯塩E−86(オリエント化学工業社
製)、サリチル酸金属錯体E−81(オリエント化学工
業社製)及びカリックスアレン化合物等を使用すること
ができる。
含有させる場合において、正荷電制御剤としては、例え
ば、アジン化合物ニグロシンベースEX、ボントロンN
−01,02,04,05,07,09,10,13
(オリエント化学工業社製)、第4級アンモニウム塩P
−51及びイミダゾール化合物等を使用することができ
る。一方、負荷電制御剤としては、例えば、クロム錯塩
型アゾ染料S−32,33,34,35,37,38,
40,44(オリエント化学工業社製)、アイゼンスピ
ロンブラックTRH,BHH(保土ケ谷化学社製)、カ
ヤセットブラックT−22,004(日本化薬社製)、
アルミニウム錯塩E−86(オリエント化学工業社
製)、サリチル酸金属錯体E−81(オリエント化学工
業社製)及びカリックスアレン化合物等を使用すること
ができる。
【0051】ここで、これらの荷電制御剤を芯粒子に含
有させるにあたっては、芯粒子の表面に固定化及び/又
は成膜化させるカリックスアレン化合物の量、芯粒子に
使用する樹脂の種類、芯粒子に含有させる添加剤の種類
等、またこの静電潜像現像用トナーを用いる現像方式
(二成分方式または一成分方式)等によって、これらの
荷電制御剤の添加量を適宜選択して決定すべきである。
有させるにあたっては、芯粒子の表面に固定化及び/又
は成膜化させるカリックスアレン化合物の量、芯粒子に
使用する樹脂の種類、芯粒子に含有させる添加剤の種類
等、またこの静電潜像現像用トナーを用いる現像方式
(二成分方式または一成分方式)等によって、これらの
荷電制御剤の添加量を適宜選択して決定すべきである。
【0052】なお、このように荷電制御剤を芯粒子に含
有させる場合、その量が多くなりすぎると、トナーの帯
電量が不安定になると共にトナーの定着性が低下する。
このため、芯粒子中における樹脂100重量部に対し
て、これらの荷電制御剤を10重量部以下、好ましくは
5重量部以下、さらに好ましくは3重量部以下にするの
が望ましい。
有させる場合、その量が多くなりすぎると、トナーの帯
電量が不安定になると共にトナーの定着性が低下する。
このため、芯粒子中における樹脂100重量部に対し
て、これらの荷電制御剤を10重量部以下、好ましくは
5重量部以下、さらに好ましくは3重量部以下にするの
が望ましい。
【0053】また、この発明に係る静電潜像現像用トナ
ーを磁性トナーとして用いるため、上記の芯粒子に磁性
微粒子を含有させるにあたっては、公知の磁性材料から
なる微粒子を用いることができ、例えば、黒色のトナー
を得る場合においては、それ自身が黒色であり、着色剤
としての機能をも有するマグネタイト(四三酸化鉄)を
使用することができ、またカラートナーを得る場合に
は、金属鉄等の黒味の少ないものを用いるようにする。
ーを磁性トナーとして用いるため、上記の芯粒子に磁性
微粒子を含有させるにあたっては、公知の磁性材料から
なる微粒子を用いることができ、例えば、黒色のトナー
を得る場合においては、それ自身が黒色であり、着色剤
としての機能をも有するマグネタイト(四三酸化鉄)を
使用することができ、またカラートナーを得る場合に
は、金属鉄等の黒味の少ないものを用いるようにする。
【0054】そして、このような磁性材料の代表的なも
のとしては、例えば、コバルト,鉄,ニッケル等の強磁
性を示す金属、アルミニウム,コバルト,鉄,鉛,マグ
ネシウム,ニッケル,亜鉛,アンチモン,ベリリウム,
ビスマス,カドミウム,カルシウム,マンガン,セレ
ン,チタン,タングステン,バナジウム等の金属の合金
及びこれらの混合物並びに酸化物、焼成体(フェライ
ト)等の公知の磁性体の微粒子を含有させることができ
る。
のとしては、例えば、コバルト,鉄,ニッケル等の強磁
性を示す金属、アルミニウム,コバルト,鉄,鉛,マグ
ネシウム,ニッケル,亜鉛,アンチモン,ベリリウム,
ビスマス,カドミウム,カルシウム,マンガン,セレ
ン,チタン,タングステン,バナジウム等の金属の合金
及びこれらの混合物並びに酸化物、焼成体(フェライ
ト)等の公知の磁性体の微粒子を含有させることができ
る。
【0055】一方、この発明に係る静電潜像現像用トナ
ーにおいて、上記のような芯粒子のの表面に固定化及び
/又は成膜化させるカリックスアレン化合物としては、
下記の一般式(化1)に示すようなカリックス(n)ア
レン化合物を用いることができる。
ーにおいて、上記のような芯粒子のの表面に固定化及び
/又は成膜化させるカリックスアレン化合物としては、
下記の一般式(化1)に示すようなカリックス(n)ア
レン化合物を用いることができる。
【0056】
【化1】
【0057】ここで、この一般式(化1)に示されるカ
リックス(n)アレン化合物において、その(n)と同
式中におけるX及びYの関係は、n=X+Yで、X及び
Yは0〜8の自然数、nは4〜8の整数を示す。
リックス(n)アレン化合物において、その(n)と同
式中におけるX及びYの関係は、n=X+Yで、X及び
Yは0〜8の自然数、nは4〜8の整数を示す。
【0058】また、上記の一般式(化1)において、R
1 は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、または−
(CH2 )m COOR10基を表す。なお、R10は水素原
子または低級アルキル基を表し、mは1〜3の整数を表
す。R2 は、水素原子、ハロゲン原子、枝分れがあって
もよい炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−
NO2 、−NH2 、−N(R7 )2 、−SO3 R8、置
換基を有してもよいフェニル基、または−Si(CH
3 )3 を表す。また、ここにおいてR7 は低級アルキル
基を表し、R8 は水素原子または低級アルキル基を表
す。R3 及びR4 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数
1〜3のアルキル基、−NH2 、または−N(R9 )2
を表す。また、ここにおいてR9 は低級アルキル基を表
す。R5 は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基
を表す。R11は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル
基、または−(CH2 )p COOR20基を表す。また、
ここにおいてR20は、水素原子または低級アルキル基を
表し、pは1〜3の整数を表す。R12は、水素原子、ハ
ロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数1〜12の
アルキル基、アラルキル基、−NO2 、−NH2 、−N
(R17)2 、−SO3 R18、置換基を有してもよいフェ
ニル基、または−Si(CH3 )3 を表す。また、ここ
においてR17は低級アルキル基を表し、R18は水素原子
または低級アルキル基を表す。R13及びR14は、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、−NH
2 、または−N(R19)2 を表す。なお、R19は低級ア
ルキル基を表す。R15は、水素原子、または炭素数1〜
3のアルキル基を表す。
1 は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、または−
(CH2 )m COOR10基を表す。なお、R10は水素原
子または低級アルキル基を表し、mは1〜3の整数を表
す。R2 は、水素原子、ハロゲン原子、枝分れがあって
もよい炭素数1〜12のアルキル基、アラルキル基、−
NO2 、−NH2 、−N(R7 )2 、−SO3 R8、置
換基を有してもよいフェニル基、または−Si(CH
3 )3 を表す。また、ここにおいてR7 は低級アルキル
基を表し、R8 は水素原子または低級アルキル基を表
す。R3 及びR4 は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数
1〜3のアルキル基、−NH2 、または−N(R9 )2
を表す。また、ここにおいてR9 は低級アルキル基を表
す。R5 は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基
を表す。R11は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル
基、または−(CH2 )p COOR20基を表す。また、
ここにおいてR20は、水素原子または低級アルキル基を
表し、pは1〜3の整数を表す。R12は、水素原子、ハ
ロゲン原子、枝分かれがあってもよい炭素数1〜12の
アルキル基、アラルキル基、−NO2 、−NH2 、−N
(R17)2 、−SO3 R18、置換基を有してもよいフェ
ニル基、または−Si(CH3 )3 を表す。また、ここ
においてR17は低級アルキル基を表し、R18は水素原子
または低級アルキル基を表す。R13及びR14は、水素原
子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、−NH
2 、または−N(R19)2 を表す。なお、R19は低級ア
ルキル基を表す。R15は、水素原子、または炭素数1〜
3のアルキル基を表す。
【0059】そして、このようなカリックスアレン化合
物を上記のような芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜
化させるにあたり、添加させるカリックスアレン化合物
の量が少なすぎると、トナーに充分な帯電性を付与する
ことができなくなる一方、その量が多すぎると、芯粒子
の表面に固定化及び/又は成膜化されずに遊離するカリ
ックスアレン化合物が多くなって、スペント化等が生じ
るため、通常は、上記の芯粒子100重量部に対して、
このようなカリックスアレン化合物を0.01〜10重
量部、好ましくは0.05〜2重量部、さらに好ましく
は0.1〜1重量部加えるようにする。
物を上記のような芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜
化させるにあたり、添加させるカリックスアレン化合物
の量が少なすぎると、トナーに充分な帯電性を付与する
ことができなくなる一方、その量が多すぎると、芯粒子
の表面に固定化及び/又は成膜化されずに遊離するカリ
ックスアレン化合物が多くなって、スペント化等が生じ
るため、通常は、上記の芯粒子100重量部に対して、
このようなカリックスアレン化合物を0.01〜10重
量部、好ましくは0.05〜2重量部、さらに好ましく
は0.1〜1重量部加えるようにする。
【0060】また、このようなカリックスアレン化合物
を芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化させるにあた
り、このカリックスアレン化合物の粒径が大きい程、ま
たこのカリックスアレン化合物の比表面積が小さい程、
カリックスアレン化合物が芯粒子の表面に均一に付着し
にくくなるため、その粒径が0.01〜1μmで、BE
T比表面積が15m2 /g以上のカリックスアレン化合
物を用いるようにすることが好ましい。
を芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化させるにあた
り、このカリックスアレン化合物の粒径が大きい程、ま
たこのカリックスアレン化合物の比表面積が小さい程、
カリックスアレン化合物が芯粒子の表面に均一に付着し
にくくなるため、その粒径が0.01〜1μmで、BE
T比表面積が15m2 /g以上のカリックスアレン化合
物を用いるようにすることが好ましい。
【0061】一方、上記のカリックスアレン化合物と一
緒に芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化させる無機
微粒子としては、例えば、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭
化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バ
ナジジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングス
テン、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化カルシウム、
ダイヤモンドカーボンランダム等の各種の炭化物;窒化
ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の各種の窒化
物;ホウ化ジルコニウム等のホウ化物;酸化鉄、酸化ク
ロム、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、シリカ、コ
ロイダルシリカ、疏水性シリカ等の各種の酸化物;二硫
化モリブデン等の硫化物;フッ化マグネシウム、フッ化
炭素等のフッ化物;ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マ
グネシウム等の各種の金属石鹸:滑石、ベントナイト等
の各種の非磁性無機微粒子を乾式法または湿式法で製造
したものを使用できる。
緒に芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化させる無機
微粒子としては、例えば、炭化ケイ素、炭化ホウ素、炭
化チタン、炭化ジルコニウム、炭化ハフニウム、炭化バ
ナジジウム、炭化タンタル、炭化ニオブ、炭化タングス
テン、炭化クロム、炭化モリブデン、炭化カルシウム、
ダイヤモンドカーボンランダム等の各種の炭化物;窒化
ホウ素、窒化チタン、窒化ジルコニウム等の各種の窒化
物;ホウ化ジルコニウム等のホウ化物;酸化鉄、酸化ク
ロム、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化亜鉛、酸化銅、酸化アルミニウム、シリカ、コ
ロイダルシリカ、疏水性シリカ等の各種の酸化物;二硫
化モリブデン等の硫化物;フッ化マグネシウム、フッ化
炭素等のフッ化物;ステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マ
グネシウム等の各種の金属石鹸:滑石、ベントナイト等
の各種の非磁性無機微粒子を乾式法または湿式法で製造
したものを使用できる。
【0062】そして、このような無機微粒子の表面を活
性水素を有するアルキルポリシロキサンによって被覆処
理するにあたっては、このアルキルポリシロキサンとし
て、下記の一般式(化2)に表される構成単位の繰り返
しからなる化合物で、その両末端に−OH基と反応する
特性基を有しないものを用いることができる。
性水素を有するアルキルポリシロキサンによって被覆処
理するにあたっては、このアルキルポリシロキサンとし
て、下記の一般式(化2)に表される構成単位の繰り返
しからなる化合物で、その両末端に−OH基と反応する
特性基を有しないものを用いることができる。
【0063】
【化2】
【0064】なお、上記一般式(化2)中において、R
は分岐していてもよいアルキル基を表しており、また同
式中のシリコン原子に結合している水素原子が活性水素
として作用する。
は分岐していてもよいアルキル基を表しており、また同
式中のシリコン原子に結合している水素原子が活性水素
として作用する。
【0065】そして、このような活性水素を有するアル
キルポリシロキサンによって上記のような無機微粒子の
表面を被覆処理するにあたっては、上記一般式(化2)
に示すアルキルポリシロキサン自体またはこのアルキル
ポリシロキサンを適当な溶剤(例えば、キシレン、トリ
クロロエチレン、パークロロエチレン、塩化メチレン
等)に溶解させた塗布液を用い、この塗布液をスプレー
法、ディッピング法等の適当な方法によって上記のよう
な無機微粒子の表面に塗布し、これを乾燥させるように
する。
キルポリシロキサンによって上記のような無機微粒子の
表面を被覆処理するにあたっては、上記一般式(化2)
に示すアルキルポリシロキサン自体またはこのアルキル
ポリシロキサンを適当な溶剤(例えば、キシレン、トリ
クロロエチレン、パークロロエチレン、塩化メチレン
等)に溶解させた塗布液を用い、この塗布液をスプレー
法、ディッピング法等の適当な方法によって上記のよう
な無機微粒子の表面に塗布し、これを乾燥させるように
する。
【0066】ここで、上記のアルキルポリシロキサンを
無機微粒子の表面に塗布するにあたっては、上記無機微
粒子に対して、アルキルポリシロキサンの使用量が1〜
15重量%、好ましくは2〜10重量%になるようにす
る。これは、アルキルポリシロキサンの量が1重量%よ
り少ないと、無機微粒子が充分に疎水化されず、トナー
に添加しても帯電レベルが低く、地肌かぶりが発生した
りするためであり、またアルキルポリシロキサンの量が
15重量%を越えると、後の加熱処理により、無機微粒
子同志の付着が問題となり、さらに帯電の安定性に寄与
しなくなるためである。
無機微粒子の表面に塗布するにあたっては、上記無機微
粒子に対して、アルキルポリシロキサンの使用量が1〜
15重量%、好ましくは2〜10重量%になるようにす
る。これは、アルキルポリシロキサンの量が1重量%よ
り少ないと、無機微粒子が充分に疎水化されず、トナー
に添加しても帯電レベルが低く、地肌かぶりが発生した
りするためであり、またアルキルポリシロキサンの量が
15重量%を越えると、後の加熱処理により、無機微粒
子同志の付着が問題となり、さらに帯電の安定性に寄与
しなくなるためである。
【0067】そして、上記のように無機微粒子の表面に
アルキルポリシロキサンを塗布し、乾燥させた後は、こ
れに加熱処理を施すようにする。このように加熱処理を
施すと、無機微粒子の表面に被覆されたアルキルポリシ
ロキサンが二次元的または三次元的に結合して、アルキ
ルポリシロキサンの二次元的または三次元的重合体膜が
無機微粒子の表面に形成され、これによって無機微粒子
の表面が疎水化されるようになる。
アルキルポリシロキサンを塗布し、乾燥させた後は、こ
れに加熱処理を施すようにする。このように加熱処理を
施すと、無機微粒子の表面に被覆されたアルキルポリシ
ロキサンが二次元的または三次元的に結合して、アルキ
ルポリシロキサンの二次元的または三次元的重合体膜が
無機微粒子の表面に形成され、これによって無機微粒子
の表面が疎水化されるようになる。
【0068】これは、上記の一般式(化2)において、
シリコン原子に結合している水素原子が活性水素として
作用し、上記のように加熱されることにより、この水素
原子が空気中の酸素と反応して、下記の反応式(化3)
に示すようにアルキルポリシロキサン相互が結合し、無
機微粒子の表面にポリシロキサンの重合膜が形成される
ためであり、無機微粒子の表面におけるOH基と反応す
るものではないと考えられる。
シリコン原子に結合している水素原子が活性水素として
作用し、上記のように加熱されることにより、この水素
原子が空気中の酸素と反応して、下記の反応式(化3)
に示すようにアルキルポリシロキサン相互が結合し、無
機微粒子の表面にポリシロキサンの重合膜が形成される
ためであり、無機微粒子の表面におけるOH基と反応す
るものではないと考えられる。
【0069】
【化3】
【0070】このため、上記反応式(化3)中における
アルキル基R1 及びR2 は、アルキルポリシロキサン同
志が結合するときに立体的障害とならない程度のもので
あればよい。また、上記の加熱処理は、空気雰囲気下で
通常120〜180℃、好ましくは130〜160℃の
温度で行うようにする。
アルキル基R1 及びR2 は、アルキルポリシロキサン同
志が結合するときに立体的障害とならない程度のもので
あればよい。また、上記の加熱処理は、空気雰囲気下で
通常120〜180℃、好ましくは130〜160℃の
温度で行うようにする。
【0071】そして、このようにアルキルポリシロキサ
ンによって表面が被覆処理された無機微粒子を上記のサ
リチル酸金属錯体と一緒に芯粒子の表面に固定化及び/
又は成膜化させるにあたり、この無機微粒子の粒径が大
きいと、カリックスアレン化合物を芯粒子の表面に均一
に分散させて固定化及び/又は成膜化させることが困難
になるため、上記無機微粒子としては、その平均粒径が
通常0.001〜1μm、好ましくは、0.02〜0.
5μmのものを用いるようにする。
ンによって表面が被覆処理された無機微粒子を上記のサ
リチル酸金属錯体と一緒に芯粒子の表面に固定化及び/
又は成膜化させるにあたり、この無機微粒子の粒径が大
きいと、カリックスアレン化合物を芯粒子の表面に均一
に分散させて固定化及び/又は成膜化させることが困難
になるため、上記無機微粒子としては、その平均粒径が
通常0.001〜1μm、好ましくは、0.02〜0.
5μmのものを用いるようにする。
【0072】また、この無機微粒子の比表面積が小さす
ぎると、分散性が悪くなる一方、その比表面積が大きす
ぎると、芯粒子に対するこれらの粒子の均一な付着が困
難になるため、上記無機微粒子としては、そのBET比
表面積が10〜100m2 /gのものを用いるようにす
ることが望ましい。
ぎると、分散性が悪くなる一方、その比表面積が大きす
ぎると、芯粒子に対するこれらの粒子の均一な付着が困
難になるため、上記無機微粒子としては、そのBET比
表面積が10〜100m2 /gのものを用いるようにす
ることが望ましい。
【0073】また、このような無機微粒子をカリックス
アレン化合物と一緒に芯粒子の表面に固定化及び/又は
成膜化させるにあたり、この無機微粒子の量が少ないと
カリックスアレン化合物に対する分散の効果がなくなる
一方、その量が多すぎると、トナーの定着性が悪くなっ
たり、感光体を傷つけたりするため、通常上記のような
無機微粒子を芯粒子100重量部に対して、0.01〜
10重量部、好ましくは0.1〜2重量部、より好まし
くは0.5〜1重量部添加させるようにする。
アレン化合物と一緒に芯粒子の表面に固定化及び/又は
成膜化させるにあたり、この無機微粒子の量が少ないと
カリックスアレン化合物に対する分散の効果がなくなる
一方、その量が多すぎると、トナーの定着性が悪くなっ
たり、感光体を傷つけたりするため、通常上記のような
無機微粒子を芯粒子100重量部に対して、0.01〜
10重量部、好ましくは0.1〜2重量部、より好まし
くは0.5〜1重量部添加させるようにする。
【0074】また、上記のような無機微粒子と前記カリ
ックスアレン化合物とを芯粒子の表面に固定化及び/又
は成膜化させる場合における両者の割合についても、カ
リックスアレン化合物の量が少ないと、トナーの帯電性
能が悪くなる一方、カリックスアレン化合物の量が多す
ぎると、このカリックスアレン化合物が芯粒子の表面に
均一に固定化及び/又は成膜化されず、帯電特性等にば
らつきが生じるため、通常はカリックスアレン化合物/
無機微粒子の重量比が1/4〜4、好ましくは1/2〜
3/2になるようにする。
ックスアレン化合物とを芯粒子の表面に固定化及び/又
は成膜化させる場合における両者の割合についても、カ
リックスアレン化合物の量が少ないと、トナーの帯電性
能が悪くなる一方、カリックスアレン化合物の量が多す
ぎると、このカリックスアレン化合物が芯粒子の表面に
均一に固定化及び/又は成膜化されず、帯電特性等にば
らつきが生じるため、通常はカリックスアレン化合物/
無機微粒子の重量比が1/4〜4、好ましくは1/2〜
3/2になるようにする。
【0075】そして、前記の芯粒子の表面に上記のカリ
ックスアレン化合物とアルキルポリシロキサンによって
表面が被覆処理された無機微粒子とを固定化及び/又は
成膜化させるにあたっては、上記のカリックスアレン化
合物及び無機微粒子が凝集していることが多いため、予
めこれらを微粒子化処理して一次粒子の状態に解砕させ
るようにすることが好ましい。
ックスアレン化合物とアルキルポリシロキサンによって
表面が被覆処理された無機微粒子とを固定化及び/又は
成膜化させるにあたっては、上記のカリックスアレン化
合物及び無機微粒子が凝集していることが多いため、予
めこれらを微粒子化処理して一次粒子の状態に解砕させ
るようにすることが好ましい。
【0076】ここで、上記カリックスアレン化合物と無
機微粒子とを微粒子化処理するにあたっては、乾式,湿
式の公知の各方法を使用することができ、具体的には、
乾式の各種ジェット粉砕機や、サンドミル等の湿式粉砕
機等を好適に使用することができる。
機微粒子とを微粒子化処理するにあたっては、乾式,湿
式の公知の各方法を使用することができ、具体的には、
乾式の各種ジェット粉砕機や、サンドミル等の湿式粉砕
機等を好適に使用することができる。
【0077】なお、上記カリックスアレン化合物と無機
微粒子とを湿式下で解砕し、これを乾燥させて粉体とし
て使用する場合には、瞬間乾燥装置(ホソカワミクロン
社製,クラックスシステム)等を好適に使用することが
できる。
微粒子とを湿式下で解砕し、これを乾燥させて粉体とし
て使用する場合には、瞬間乾燥装置(ホソカワミクロン
社製,クラックスシステム)等を好適に使用することが
できる。
【0078】そして、芯粒子の表面にカリックスアレン
化合物と、アルキルポリシロキサンによって表面が被覆
処理された無機微粒子とを固定化及び/又は成膜化させ
るにあたっては、例えば、高速気流中衝撃法を応用した
ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社
製),コスモスシステム(川崎重工業社製),PJM
(日本ニューマチック工業社製),クリプトロンシステ
ム(川崎重工業社製)、乾式メカノケミカル法を応用し
たメカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社
製),メカノミル(岡田精工社製)、熱気流中改質法を
応用したサフュージングシステム(日本ニューマチック
工業社製)、湿式コーティング法を応用したディスパー
コート(日清製粉社製),コートマイザー(フロイント
産業社製)等の装置を好適に使用することができるが、
特にこれらの装置によるものに限定されるものではな
い。
化合物と、アルキルポリシロキサンによって表面が被覆
処理された無機微粒子とを固定化及び/又は成膜化させ
るにあたっては、例えば、高速気流中衝撃法を応用した
ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所社
製),コスモスシステム(川崎重工業社製),PJM
(日本ニューマチック工業社製),クリプトロンシステ
ム(川崎重工業社製)、乾式メカノケミカル法を応用し
たメカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン社
製),メカノミル(岡田精工社製)、熱気流中改質法を
応用したサフュージングシステム(日本ニューマチック
工業社製)、湿式コーティング法を応用したディスパー
コート(日清製粉社製),コートマイザー(フロイント
産業社製)等の装置を好適に使用することができるが、
特にこれらの装置によるものに限定されるものではな
い。
【0079】そして、このようにして得られたこの発明
に係る静電潜像現像用トナーにおいては、その流動性を
高めるため、流動化剤を添加させることができ、このよ
うな流動化剤としては、例えば、シリカ、酸化アルミニ
ウム、酸化チタン、フッ化マグネシウム等を単独あるい
は組み合わせて使用することができる。
に係る静電潜像現像用トナーにおいては、その流動性を
高めるため、流動化剤を添加させることができ、このよ
うな流動化剤としては、例えば、シリカ、酸化アルミニ
ウム、酸化チタン、フッ化マグネシウム等を単独あるい
は組み合わせて使用することができる。
【0080】また、この発明に係る静電潜像現像用トナ
ーにおいて、その流動性やクリーニング性等を改良する
ために、有機微粒子をこの静電潜像現像用トナーの表面
に付着或いは固定させても良く、このような有機微粒子
としては、例えば、乳化重合法、非水分散重合法等の湿
式重合法や、気相法等により造粒したスチレン(メタ)
アクリル、ベンゾグアミン、メラミン、テフロン、シリ
コン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ化アクリ
ル、フッ化ビニリデン等の各種有機微粒子を単独あるい
は複数種組み合わせたものを使用することができる。
ーにおいて、その流動性やクリーニング性等を改良する
ために、有機微粒子をこの静電潜像現像用トナーの表面
に付着或いは固定させても良く、このような有機微粒子
としては、例えば、乳化重合法、非水分散重合法等の湿
式重合法や、気相法等により造粒したスチレン(メタ)
アクリル、ベンゾグアミン、メラミン、テフロン、シリ
コン、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ化アクリ
ル、フッ化ビニリデン等の各種有機微粒子を単独あるい
は複数種組み合わせたものを使用することができる。
【0081】また、この発明に係る静電潜像現像用トナ
ーは、磁性キャリアと混合させて二成分現像剤として使
用することもできる。
ーは、磁性キャリアと混合させて二成分現像剤として使
用することもできる。
【0082】ここで、この発明に係る静電潜像現像用ト
ナーと混合させる磁性キャリアとしては、従来より一般
に使用されている公知の磁性キャリアを使用することが
でき、例えば、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の金
属と亜鉛、アンチモン、アルミニウム、鉛、スズ、ビス
マス、ベリリウム、マンガン、セレン、タングステン、
ジルコニウム、バナジウム、等の金属との合金或いは混
合物、酸化物、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属
酸化物、窒化クロム、窒化バナジウム等、炭化ケイ素、
炭化タングステン等の炭化物との混合物及び強磁性フェ
ライト、並びにこれらの混合物等の材料から構成される
鉄、フェライトキャリア等を用いることができる。
ナーと混合させる磁性キャリアとしては、従来より一般
に使用されている公知の磁性キャリアを使用することが
でき、例えば、例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の金
属と亜鉛、アンチモン、アルミニウム、鉛、スズ、ビス
マス、ベリリウム、マンガン、セレン、タングステン、
ジルコニウム、バナジウム、等の金属との合金或いは混
合物、酸化物、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属
酸化物、窒化クロム、窒化バナジウム等、炭化ケイ素、
炭化タングステン等の炭化物との混合物及び強磁性フェ
ライト、並びにこれらの混合物等の材料から構成される
鉄、フェライトキャリア等を用いることができる。
【0083】また、上記の磁性キャリアとしては、鉄や
フェライトキャリアを芯材とし、その表面を各種合成樹
脂やセラミック層によりコートしたものを用いることが
できる。ここで、芯材をコートする上記の合成樹脂とし
ては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アク
リル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリスルフ
ィン酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リブチラール系樹脂、尿素樹脂、ウレタン/ウレア系樹
脂、シリコン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、テフロン系
樹脂等の各種熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂及びその混
合物、並びにこれら樹脂の共重合体、ブロック重合体、
グラフト重合体及びポリマーブレンド等を用いることが
でき、さらに、その帯電性を改良するため、各種極性基
を有する樹脂を用いるようにしてもよい。一方、上記芯
材の表面をセラミック層によってコートするにあたって
は、熱溶射法、各種プラズマ法、ゾル−ゲル法等の方法
により、各種セラッミック材料を芯材の表面にコートさ
せるようにする。また、特開昭60−106808号公
報に記載の表面重合法によりポリエチレンをコーティン
グしたキャリアも好適に使用することができる。
フェライトキャリアを芯材とし、その表面を各種合成樹
脂やセラミック層によりコートしたものを用いることが
できる。ここで、芯材をコートする上記の合成樹脂とし
ては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アク
リル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリスルフ
ィン酸系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リブチラール系樹脂、尿素樹脂、ウレタン/ウレア系樹
脂、シリコン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、テフロン系
樹脂等の各種熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂及びその混
合物、並びにこれら樹脂の共重合体、ブロック重合体、
グラフト重合体及びポリマーブレンド等を用いることが
でき、さらに、その帯電性を改良するため、各種極性基
を有する樹脂を用いるようにしてもよい。一方、上記芯
材の表面をセラミック層によってコートするにあたって
は、熱溶射法、各種プラズマ法、ゾル−ゲル法等の方法
により、各種セラッミック材料を芯材の表面にコートさ
せるようにする。また、特開昭60−106808号公
報に記載の表面重合法によりポリエチレンをコーティン
グしたキャリアも好適に使用することができる。
【0084】さらに、上記の磁性キャリアとしては、コ
ーティングに用いた上記の各種合成樹脂をバインダー樹
脂として使用し、上記の各種磁性材料と、必要に応じて
各種有機及び/又は無機材料を加え、これらを混合−混
練−粉砕して、必要に応じた粒径に調整したバインダー
型キャリアを用いるようにしてもよい。
ーティングに用いた上記の各種合成樹脂をバインダー樹
脂として使用し、上記の各種磁性材料と、必要に応じて
各種有機及び/又は無機材料を加え、これらを混合−混
練−粉砕して、必要に応じた粒径に調整したバインダー
型キャリアを用いるようにしてもよい。
【0085】なお、この発明において使用する上記のよ
うな各磁性キャリアにおいては、その粒径が20μmよ
り小さいと、一般に磁性キャリア自身が感光体に付着し
て現像されてしまう等の問題がある一方、その粒径が2
00μmより大きいと、一般に形成される画像のキメが
粗くなる等の問題があるため、通常は、その平均粒径が
20〜200μm、好ましくは30〜100μmのもの
を用いるようにし、現像方式等に応じて適当な粒径にな
った磁性キャリアを適宜選択して用いるようにする。
うな各磁性キャリアにおいては、その粒径が20μmよ
り小さいと、一般に磁性キャリア自身が感光体に付着し
て現像されてしまう等の問題がある一方、その粒径が2
00μmより大きいと、一般に形成される画像のキメが
粗くなる等の問題があるため、通常は、その平均粒径が
20〜200μm、好ましくは30〜100μmのもの
を用いるようにし、現像方式等に応じて適当な粒径にな
った磁性キャリアを適宜選択して用いるようにする。
【0086】
【作用】この発明に係る静電潜像現像用トナーにおいて
は、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の表面にカリッ
クスアレン化合物からなる荷電制御剤を固定化及び/又
は成膜化させるにあたり、このカリックスアレン化合物
と一緒に活性水素を有するアルキルポリシロキサンによ
って表面が被覆処理されてなる無機微粒子を上記芯粒子
の表面に固定化及び/又は成膜化させるようにしたた
め、上記カリックスアレン化合物がこの無機微粒子によ
り均一に分散された状態で芯粒子の表面に均一に固定化
及び/又は成膜化されるようになり、特に、カリックス
アレン化合物の固定化及び/又は成膜化が困難な湿式造
粒法によって得られた小粒径の芯粒子に対しても上記カ
リックスアレン化合物と無機微粒子とが均一に分散され
た状態で固定化及び/又は成膜化されるようになる。
は、熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の表面にカリッ
クスアレン化合物からなる荷電制御剤を固定化及び/又
は成膜化させるにあたり、このカリックスアレン化合物
と一緒に活性水素を有するアルキルポリシロキサンによ
って表面が被覆処理されてなる無機微粒子を上記芯粒子
の表面に固定化及び/又は成膜化させるようにしたた
め、上記カリックスアレン化合物がこの無機微粒子によ
り均一に分散された状態で芯粒子の表面に均一に固定化
及び/又は成膜化されるようになり、特に、カリックス
アレン化合物の固定化及び/又は成膜化が困難な湿式造
粒法によって得られた小粒径の芯粒子に対しても上記カ
リックスアレン化合物と無機微粒子とが均一に分散され
た状態で固定化及び/又は成膜化されるようになる。
【0087】このため、この発明に係る静電潜像現像用
トナーにおいては、その組成や特性に大きなばらつきが
生じるということがなく、荷電制御性に優れ、安定した
帯電が行われるようになり、この静電潜像現像用トナー
を用いて画像形成を行った場合に、形成される画像にか
ぶりが生じたり、このトナーが飛散して装置内が汚れた
りするということがなくなる。
トナーにおいては、その組成や特性に大きなばらつきが
生じるということがなく、荷電制御性に優れ、安定した
帯電が行われるようになり、この静電潜像現像用トナー
を用いて画像形成を行った場合に、形成される画像にか
ぶりが生じたり、このトナーが飛散して装置内が汚れた
りするということがなくなる。
【0088】
【実施例】以下、この発明の実施例に係る静電潜像現像
用トナーについて具体的に説明すると共に、この実施例
における静電潜像現像用トナーをこの発明の条件を満た
さない比較例の静電潜像現像用トナーと比較し、この発
明の実施例に係る静電潜像現像用トナーが優れているこ
とを明らかにする。
用トナーについて具体的に説明すると共に、この実施例
における静電潜像現像用トナーをこの発明の条件を満た
さない比較例の静電潜像現像用トナーと比較し、この発
明の実施例に係る静電潜像現像用トナーが優れているこ
とを明らかにする。
【0089】(実施例1)この実施例においては、スチ
レン−n−ブチルメタクリレート(軟化点132℃,ガ
ラス転移点60℃)100重量部と、カーボンブラック
(三菱化成社製,MA#8)8重量部と、低分子量ポリ
プロピレン(三洋化成工業社製,ビスコール 550
P)5重量部とをボールミルで充分に混合した後、これ
らを140℃に加熱した3本ロール上で混練し、この混
練物を放置冷却させた後、これをフェザーミルを用いて
粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕し、これを風力
分級して得られた平均粒径が6μmの芯粒子を用いるよ
うにした。
レン−n−ブチルメタクリレート(軟化点132℃,ガ
ラス転移点60℃)100重量部と、カーボンブラック
(三菱化成社製,MA#8)8重量部と、低分子量ポリ
プロピレン(三洋化成工業社製,ビスコール 550
P)5重量部とをボールミルで充分に混合した後、これ
らを140℃に加熱した3本ロール上で混練し、この混
練物を放置冷却させた後、これをフェザーミルを用いて
粗粉砕し、さらにジェットミルで微粉砕し、これを風力
分級して得られた平均粒径が6μmの芯粒子を用いるよ
うにした。
【0090】また、この芯粒子の表面に固定化及び/又
は成膜化させるカリックスアレン化合物としては、下記
の一般式(化4)に示されるaが−C(CH3 )3 から
なるp−tert−ブチルカリックス(8)アレンをジ
ェット粉砕機により粉砕したものを用いるようにした。
は成膜化させるカリックスアレン化合物としては、下記
の一般式(化4)に示されるaが−C(CH3 )3 から
なるp−tert−ブチルカリックス(8)アレンをジ
ェット粉砕機により粉砕したものを用いるようにした。
【0091】
【化4】
【0092】なお、このようにして粉砕して得たカリッ
クスアレン化合物は、そのBET比表面積が27m2 /
gであり、またその粒径が0.8μmであった。
クスアレン化合物は、そのBET比表面積が27m2 /
gであり、またその粒径が0.8μmであった。
【0093】また、このカリックスアレン化合物と一緒
に上記芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化させる無
機微粒子としては、親水性酸化チタン(日本アエロジル
社製,P−25)100重量部に対して、下記の構造式
(化5)に示されるアルキルポリシロキサン5重量部を
キシレン50重量部で希釈した溶液をスプレー塗布し、
これを乾燥させた後、得られた二酸化チタンを150℃
で2時間加熱処理し、アルキルポリシロキサンによって
被覆処理された二酸化チタン微粒子を用いるようにし
た。
に上記芯粒子の表面に固定化及び/又は成膜化させる無
機微粒子としては、親水性酸化チタン(日本アエロジル
社製,P−25)100重量部に対して、下記の構造式
(化5)に示されるアルキルポリシロキサン5重量部を
キシレン50重量部で希釈した溶液をスプレー塗布し、
これを乾燥させた後、得られた二酸化チタンを150℃
で2時間加熱処理し、アルキルポリシロキサンによって
被覆処理された二酸化チタン微粒子を用いるようにし
た。
【0094】
【化5】
【0095】なお、上記の二酸化チタン微粒子からなる
無機微粒子においては、そのBET比表面積が43m2
/gであり、またその粒径が0.025μmであった。
無機微粒子においては、そのBET比表面積が43m2
/gであり、またその粒径が0.025μmであった。
【0096】そして、上記芯粒子の表面に上記のカリッ
クスアレン化合物と無機微粒子とを固定化及び/又は成
膜化させるにあたっては、先ず上記芯粒子100重量部
に対して、上記のカリックスアレン化合物1.0重量部
と無機微粒子0.5重量部とを加え、これらを図1に示
す表面処理装置によって混合撹拌させるようにした。
クスアレン化合物と無機微粒子とを固定化及び/又は成
膜化させるにあたっては、先ず上記芯粒子100重量部
に対して、上記のカリックスアレン化合物1.0重量部
と無機微粒子0.5重量部とを加え、これらを図1に示
す表面処理装置によって混合撹拌させるようにした。
【0097】ここで、図1に示す表面処理装置において
は、上記の各粒子を混合撹拌させる処理室10の下部を
半球状に形成する一方、その上部を円筒状に形成し、こ
の処理室10内において上記の各粒子を混合撹拌させる
撹拌手段20として、回転軸21に複数の撹拌羽根22
が設けられたものを用い、上記回転軸21を処理室10
の半球状になった下部から所要角度傾斜させて処理室1
0内に延出させ、この回転軸21に設けられた上記撹拌
羽根22が処理室10内において所要角度傾斜するよう
にした。
は、上記の各粒子を混合撹拌させる処理室10の下部を
半球状に形成する一方、その上部を円筒状に形成し、こ
の処理室10内において上記の各粒子を混合撹拌させる
撹拌手段20として、回転軸21に複数の撹拌羽根22
が設けられたものを用い、上記回転軸21を処理室10
の半球状になった下部から所要角度傾斜させて処理室1
0内に延出させ、この回転軸21に設けられた上記撹拌
羽根22が処理室10内において所要角度傾斜するよう
にした。
【0098】そして、この回転軸21をモータ23によ
りベルト24とプーリー25を介して回転させ、これに
より上記撹拌羽根22を処理室10内において所要角度
傾斜した状態で回転させ、このように回転する撹拌羽根
22によって上記の各粒子を処理室10内で混合撹拌さ
せるようにした。
りベルト24とプーリー25を介して回転させ、これに
より上記撹拌羽根22を処理室10内において所要角度
傾斜した状態で回転させ、このように回転する撹拌羽根
22によって上記の各粒子を処理室10内で混合撹拌さ
せるようにした。
【0099】また、この表面処理装置においては、上記
処理室10の内壁11にこれらの各粒子が付着するのを
抑制する付着抑制手段30として、上記撹拌手段20の
回転軸21を挿通させた円筒状の回転軸31aに、上記
処理室10下部の内部形状に対応した円弧状になった第
1の掻き落とし部材31を取り付け、この第1の掻き落
とし部材31を処理室10下部の内壁11に密接させる
ようにすると共に、処理室10の上部より処理室10内
に延出させた回転軸32aに、処理室10上部の内部形
状に対応した溝型状になった第2の掻き落とし部材32
を取り付け、この第2の掻き落とし部材32を処理室1
0上部の内壁11に密接させるようにした。
処理室10の内壁11にこれらの各粒子が付着するのを
抑制する付着抑制手段30として、上記撹拌手段20の
回転軸21を挿通させた円筒状の回転軸31aに、上記
処理室10下部の内部形状に対応した円弧状になった第
1の掻き落とし部材31を取り付け、この第1の掻き落
とし部材31を処理室10下部の内壁11に密接させる
ようにすると共に、処理室10の上部より処理室10内
に延出させた回転軸32aに、処理室10上部の内部形
状に対応した溝型状になった第2の掻き落とし部材32
を取り付け、この第2の掻き落とし部材32を処理室1
0上部の内壁11に密接させるようにした。
【0100】そして、上記第1の掻き落とし部材31が
取り付けられた回転軸31aをモータ31bによりベル
ト31cとプーリー31dを介して回転させ、第1の掻
き落とし部材31を処理室10下部の内壁11に密接さ
せて回転させると共に、上記第2の掻き落とし部材32
が取り付けられた回転軸32aをモータ32bによりベ
ルト32cとプーリー32dを介して回転させ、第2の
掻き落とし部材32を処理室10上部の内壁11に密接
させて回転させ、処理室10の下部及び上部の内壁11
に付着する粒子を、上記第1及び第2の各掻き落とし部
材31,32によって処理室10の内壁11から掻き落
とすようにした。
取り付けられた回転軸31aをモータ31bによりベル
ト31cとプーリー31dを介して回転させ、第1の掻
き落とし部材31を処理室10下部の内壁11に密接さ
せて回転させると共に、上記第2の掻き落とし部材32
が取り付けられた回転軸32aをモータ32bによりベ
ルト32cとプーリー32dを介して回転させ、第2の
掻き落とし部材32を処理室10上部の内壁11に密接
させて回転させ、処理室10の下部及び上部の内壁11
に付着する粒子を、上記第1及び第2の各掻き落とし部
材31,32によって処理室10の内壁11から掻き落
とすようにした。
【0101】そして、この混合装置によって上記の各粒
子を混合撹拌させるにあたっては、前記撹拌羽根22の
うち、羽根の長さが一番長い撹拌羽根22の先端部の周
速が60m/secになるようにして、前記回転軸21
により各撹拌羽根22を回転させると共に、前記第1及
び第2の各掻き落とし部材31,32を上記撹拌羽根2
2の回転方向に対して正転,反転を10秒毎に行うよう
にして、これらの掻き落とし部材31,32をそれぞれ
適当な回転数で回転させ、処理室20の内壁に上記の各
粒子が付着して凝集するのを防止しながら、各撹拌羽根
22により上記の各粒子を2分間混合撹拌させるように
した。
子を混合撹拌させるにあたっては、前記撹拌羽根22の
うち、羽根の長さが一番長い撹拌羽根22の先端部の周
速が60m/secになるようにして、前記回転軸21
により各撹拌羽根22を回転させると共に、前記第1及
び第2の各掻き落とし部材31,32を上記撹拌羽根2
2の回転方向に対して正転,反転を10秒毎に行うよう
にして、これらの掻き落とし部材31,32をそれぞれ
適当な回転数で回転させ、処理室20の内壁に上記の各
粒子が付着して凝集するのを防止しながら、各撹拌羽根
22により上記の各粒子を2分間混合撹拌させるように
した。
【0102】このようにして上記の各粒子を混合撹拌さ
せると、各粒子が処理室10の内壁11に付着して固ま
るということがなく、上記のカリックスアレン化合物及
び無機微粒子が一次粒子の状態に解砕され、これらの粒
子が充分に分散された状態で上記の芯粒子と混合され
て、この芯粒子の表面に上記のカリックスアレン化合物
及び無機微粒子が一次粒子の状態で均一に分散されて付
着するようになった。
せると、各粒子が処理室10の内壁11に付着して固ま
るということがなく、上記のカリックスアレン化合物及
び無機微粒子が一次粒子の状態に解砕され、これらの粒
子が充分に分散された状態で上記の芯粒子と混合され
て、この芯粒子の表面に上記のカリックスアレン化合物
及び無機微粒子が一次粒子の状態で均一に分散されて付
着するようになった。
【0103】また、この混合装置においては、上記のよ
うに撹拌羽根22を処理室10内において所要角度傾斜
した状態で回転させるようにしたため、この撹拌羽根2
2によってこれらの各粒子を混合撹拌させる際に、これ
らの各粒子に加わるストレスも少なくなった。
うに撹拌羽根22を処理室10内において所要角度傾斜
した状態で回転させるようにしたため、この撹拌羽根2
2によってこれらの各粒子を混合撹拌させる際に、これ
らの各粒子に加わるストレスも少なくなった。
【0104】このようにして上記の芯粒子とカリックス
アレン化合物と無機微粒子とを混合させた後は、この混
合物をハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作
所社製,NHS−0型)を用いて周速60m/secで
固定化処理し、芯粒子の表面に上記のカリックスアレン
化合物と無機微粒子とを固定化させた。
アレン化合物と無機微粒子とを混合させた後は、この混
合物をハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作
所社製,NHS−0型)を用いて周速60m/secで
固定化処理し、芯粒子の表面に上記のカリックスアレン
化合物と無機微粒子とを固定化させた。
【0105】そして、このように芯粒子の表面にカリッ
クスアレン化合物と無機微粒子とを固定化させた処理物
100重量部に対して、平均粒径が0.017μmの疎
水性シリカ(日本アエロジル社製,R−974)を0.
1重量部添加し、これらをヘンシェルミキサー(三井三
池化工機社製)により1000rpmで1分間処理し
て、静電潜像現像用トナーを製造した。
クスアレン化合物と無機微粒子とを固定化させた処理物
100重量部に対して、平均粒径が0.017μmの疎
水性シリカ(日本アエロジル社製,R−974)を0.
1重量部添加し、これらをヘンシェルミキサー(三井三
池化工機社製)により1000rpmで1分間処理し
て、静電潜像現像用トナーを製造した。
【0106】(比較例1)この比較例のものにおいて
は、上記実施例1の静電潜像現像用トナーを製造するに
あたって使用した無機微粒子を、ジメチルジクロルシラ
ンによって処理された疎水性シリカ(日本アエロジル社
製,R−972)に変更させ、それ以外については、上
記実施例1の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを
製造した。
は、上記実施例1の静電潜像現像用トナーを製造するに
あたって使用した無機微粒子を、ジメチルジクロルシラ
ンによって処理された疎水性シリカ(日本アエロジル社
製,R−972)に変更させ、それ以外については、上
記実施例1の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを
製造した。
【0107】(実施例2)この実施例のものにおいて
は、上記実施例1の静電潜像現像用トナーを製造するに
あたって使用したカリックスアレン化合物と無機微粒子
とを変更させるようにした。
は、上記実施例1の静電潜像現像用トナーを製造するに
あたって使用したカリックスアレン化合物と無機微粒子
とを変更させるようにした。
【0108】ここで、この実施例においては、カリック
スアレン化合物として、前記の一般式(化4)中におけ
るaが−C(CH3 )2 C3 H7 からなるp−tert
−ヘキシルカリックス(8)アレンをジェット粉砕機に
より粉砕したものを用いるようにした。
スアレン化合物として、前記の一般式(化4)中におけ
るaが−C(CH3 )2 C3 H7 からなるp−tert
−ヘキシルカリックス(8)アレンをジェット粉砕機に
より粉砕したものを用いるようにした。
【0109】なお、このようにして得られたカリックス
アレン化合物は、そのBET比表面積が40m2 /gで
あり、またその粒径が0.4μmであった。
アレン化合物は、そのBET比表面積が40m2 /gで
あり、またその粒径が0.4μmであった。
【0110】また、無機微粒子としては、親水性シリカ
微粒子(日本アエロジル社製,OX−50)100重量
部に対して、下記の構造式(化6)で示されるアルキル
ポリシロキサン5重量部をキシレン50重量部で希釈し
た溶液をスプレー塗布し、これを乾燥させた後、150
℃で2時間加熱処理し、アルキルポリシロキサンによっ
て被覆処理されたシリカ微粒子を用いるようにした。
微粒子(日本アエロジル社製,OX−50)100重量
部に対して、下記の構造式(化6)で示されるアルキル
ポリシロキサン5重量部をキシレン50重量部で希釈し
た溶液をスプレー塗布し、これを乾燥させた後、150
℃で2時間加熱処理し、アルキルポリシロキサンによっ
て被覆処理されたシリカ微粒子を用いるようにした。
【0111】
【化6】
【0112】なお、このようにして得た上記のシリカ微
粒子からなる無機微粒子は、そのBET比表面積が42
m2 /gであり、またその粒径が0.05μmであっ
た。
粒子からなる無機微粒子は、そのBET比表面積が42
m2 /gであり、またその粒径が0.05μmであっ
た。
【0113】そして、これらのカリックスアレン化合物
と無機微粒子とを使用する以外については、上記実施例
1の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造し
た。
と無機微粒子とを使用する以外については、上記実施例
1の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造し
た。
【0114】(比較例2)この比較例のものにおいて
は、無機微粒子として、上記実施例2において用いた親
水性シリカ微粒子(日本アエロジル社製,OX−50)
をオクチルトリメトキシシランによって処理したものを
用いるようにし、それ以外については、上記実施例2の
場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造した。
は、無機微粒子として、上記実施例2において用いた親
水性シリカ微粒子(日本アエロジル社製,OX−50)
をオクチルトリメトキシシランによって処理したものを
用いるようにし、それ以外については、上記実施例2の
場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造した。
【0115】(実施例3)この実施例のものにおいて
は、スチレン100重量部とn−ブチルメタクリレート
35重量部と、メタクリル酸5重量部と、2,2−アゾ
ビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量
部と、低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社製,ビ
スコール 605P)3重量部と、カーボンブラック
(三菱化成工業社製,MA#8)8重量部とをサンドス
ターラにより混合して重合組成物を調整した。
は、スチレン100重量部とn−ブチルメタクリレート
35重量部と、メタクリル酸5重量部と、2,2−アゾ
ビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量
部と、低分子量ポリプロピレン(三洋化成工業社製,ビ
スコール 605P)3重量部と、カーボンブラック
(三菱化成工業社製,MA#8)8重量部とをサンドス
ターラにより混合して重合組成物を調整した。
【0116】そして、この重合組成物を濃度3%のアラ
ビアゴム水溶液中に投入し、これを撹拌機(特殊機化工
業社製,TKオートホモミクサー)により回転数400
0rpmで撹拌しながら、温度60℃で6時間重合反応
を行い、平均粒径が6μmになった球状の芯粒子を得
た。
ビアゴム水溶液中に投入し、これを撹拌機(特殊機化工
業社製,TKオートホモミクサー)により回転数400
0rpmで撹拌しながら、温度60℃で6時間重合反応
を行い、平均粒径が6μmになった球状の芯粒子を得
た。
【0117】一方、カリックスアレン化合物としては、
前記の一般式(化4)中におけるaが−C(CH3 )2
C2 H5からなるp−tert−アミルカリックス
(8)アレンをジェット粉砕機により粉砕したものを用
いるようにした。
前記の一般式(化4)中におけるaが−C(CH3 )2
C2 H5からなるp−tert−アミルカリックス
(8)アレンをジェット粉砕機により粉砕したものを用
いるようにした。
【0118】なお、このようにして得られたカリックス
アレン化合物は、そのBET比表面積が21m2 /gで
あり、またその粒径が0.8μmであった。
アレン化合物は、そのBET比表面積が21m2 /gで
あり、またその粒径が0.8μmであった。
【0119】また、無機微粒子としては、上記実施例1
において使用したものと同じ無機微粒子を用いるように
した。
において使用したものと同じ無機微粒子を用いるように
した。
【0120】そして、上記のカリックスアレン化合物と
無機微粒子とを1:1の重量比で、水とメタノールが8
0:20の重量割合になった媒体中に加え、これらをこ
の媒体中においてサンドミル(レッドデビル社製,ペイ
ントコンディショナー)を用いて予め粉砕した。
無機微粒子とを1:1の重量比で、水とメタノールが8
0:20の重量割合になった媒体中に加え、これらをこ
の媒体中においてサンドミル(レッドデビル社製,ペイ
ントコンディショナー)を用いて予め粉砕した。
【0121】そして、このようにして粉砕しておいたカ
リックスアレン化合物と無機微粒子との混合物を、上記
の芯粒子の分散系に芯粒子の固形分100重量部に対し
て3重量部の割合で添加した後、これらを撹拌し続け
て、上記芯粒子の表面に上記のカリックスアレン化合物
と無機微粒子とを固定化処理した。
リックスアレン化合物と無機微粒子との混合物を、上記
の芯粒子の分散系に芯粒子の固形分100重量部に対し
て3重量部の割合で添加した後、これらを撹拌し続け
て、上記芯粒子の表面に上記のカリックスアレン化合物
と無機微粒子とを固定化処理した。
【0122】その後、この処理物に濾過と水洗とを繰り
返して行った後、得られたケーキ状の粒子を、熱風乾燥
機を用いて80℃で5時間乾燥させて粒子相互を凝集さ
せ、特に1μm以下の超微粒子を3μm以上の粒子表面
に固着、溶融させて50μm〜1mm程度の粒子になる
ようにし、平均粒径が100μm〜2mm程度になった
凝集体を得た。
返して行った後、得られたケーキ状の粒子を、熱風乾燥
機を用いて80℃で5時間乾燥させて粒子相互を凝集さ
せ、特に1μm以下の超微粒子を3μm以上の粒子表面
に固着、溶融させて50μm〜1mm程度の粒子になる
ようにし、平均粒径が100μm〜2mm程度になった
凝集体を得た。
【0123】次いで、このようにして得られた凝集体を
クリプトロンシステム(川崎重工業社製,KTM−X
型)により10000rpmで解砕すると共に表面改質
処理を行った。
クリプトロンシステム(川崎重工業社製,KTM−X
型)により10000rpmで解砕すると共に表面改質
処理を行った。
【0124】そして、このように解砕された粒子100
重量部に対して、疎水性シリカ(ワッカー社製,H−2
000)0.2重量部を加え、これらをヘンシェルミキ
サー(三井三池化工機社製)により1000rpmで1
分間処理して静電潜像現像用トナーを製造した。
重量部に対して、疎水性シリカ(ワッカー社製,H−2
000)0.2重量部を加え、これらをヘンシェルミキ
サー(三井三池化工機社製)により1000rpmで1
分間処理して静電潜像現像用トナーを製造した。
【0125】(比較例3)この比較例のものにおいて
は、上記実施例3において使用した無機微粒子を用いず
に、上記実施例3において使用したカリックスアレン化
合物だけを上記の実施例3と同様にしてサンドミルによ
り予め粉砕しておき、このように粉砕しておいたカリッ
クスアレン化合物を、前記の芯粒子の分散系に芯粒子の
固形分100重量部に対して3重量部の割合で添加させ
るようにし、それ以外については、上記実施例3と同様
にして静電潜像現像用トナーを製造した。
は、上記実施例3において使用した無機微粒子を用いず
に、上記実施例3において使用したカリックスアレン化
合物だけを上記の実施例3と同様にしてサンドミルによ
り予め粉砕しておき、このように粉砕しておいたカリッ
クスアレン化合物を、前記の芯粒子の分散系に芯粒子の
固形分100重量部に対して3重量部の割合で添加させ
るようにし、それ以外については、上記実施例3と同様
にして静電潜像現像用トナーを製造した。
【0126】(実施例4)この実施例のものにおいて
は、上記実施例3の静電潜像現像用トナーを製造するに
あたって使用したカリックスアレン化合物と無機微粒子
とを変更させるようにした。
は、上記実施例3の静電潜像現像用トナーを製造するに
あたって使用したカリックスアレン化合物と無機微粒子
とを変更させるようにした。
【0127】ここで、この実施例においては、カリック
スアレン化合物として、前記の一般式(化4)中におけ
るaが下記の(化7)に示す基からなるp−フェニルカ
リックス(8)アレンをジェット粉砕機により粉砕した
ものを用いるようにした。
スアレン化合物として、前記の一般式(化4)中におけ
るaが下記の(化7)に示す基からなるp−フェニルカ
リックス(8)アレンをジェット粉砕機により粉砕した
ものを用いるようにした。
【0128】
【化7】
【0129】なお、このようにして得られたカリックス
アレン化合物は、そのBET比表面積が26m2 /gで
あり、またその粒径が0.6μmであった。
アレン化合物は、そのBET比表面積が26m2 /gで
あり、またその粒径が0.6μmであった。
【0130】また、無機微粒子としては、実施例2にお
いて使用した無機微粒子を用いるようにした。
いて使用した無機微粒子を用いるようにした。
【0131】そして、これら以外については、上記実施
例3の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造し
た。
例3の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造し
た。
【0132】(比較例4)この比較例のものにおいて
は、無機微粒子として、上記実施例2において使用した
親水性シリカ微粒子(日本アエロジル社製,OX−5
0)を処理せずにそのまま用いるようにした。
は、無機微粒子として、上記実施例2において使用した
親水性シリカ微粒子(日本アエロジル社製,OX−5
0)を処理せずにそのまま用いるようにした。
【0133】そして、それ以外については、上記実施例
4の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造し
た。
4の場合と同様にして静電潜像現像用トナーを製造し
た。
【0134】(実施例5)この実施例のものにおいて
は、ポリエステル樹脂(花王社製,NE−382)10
0gを、塩化メチレン/トルエン(8/2)の混合溶媒
400gに溶解させ、この溶液にフタロシアニン顔料5
gを加え、ボールミルに入れて3時間混合して分散さ
せ、均一な混合分散液を得た。
は、ポリエステル樹脂(花王社製,NE−382)10
0gを、塩化メチレン/トルエン(8/2)の混合溶媒
400gに溶解させ、この溶液にフタロシアニン顔料5
gを加え、ボールミルに入れて3時間混合して分散さ
せ、均一な混合分散液を得た。
【0135】次に、分散安定剤として、メチルセルロー
ス(ダウケミカル社製,メトセルK35LV)4%溶液
60gと、ジオクチルスルホサクシネートソーダ(日光
ケミカル社製,ニッコールOTP75)1%溶液5g
と、ヘキサメタリン酸ソーダ(和光純薬社製)0.5g
とをイオン交換水1000gに溶解させ、この水溶液中
に上記のように均一に混合させた分散液を加え、TKオ
ートホモミクサー(特殊機化工業社製)により回転数を
調整して、上記の分散液が平均3〜10μmになるよう
にして水中に懸濁させた。
ス(ダウケミカル社製,メトセルK35LV)4%溶液
60gと、ジオクチルスルホサクシネートソーダ(日光
ケミカル社製,ニッコールOTP75)1%溶液5g
と、ヘキサメタリン酸ソーダ(和光純薬社製)0.5g
とをイオン交換水1000gに溶解させ、この水溶液中
に上記のように均一に混合させた分散液を加え、TKオ
ートホモミクサー(特殊機化工業社製)により回転数を
調整して、上記の分散液が平均3〜10μmになるよう
にして水中に懸濁させた。
【0136】その後、撹拌スピードを落してさらに撹拌
し、温度60℃で5時間かけて塩化メチレン/トルエン
の混合溶媒を除去し、平均粒径が6μmになった球状の
芯粒子を得た。
し、温度60℃で5時間かけて塩化メチレン/トルエン
の混合溶媒を除去し、平均粒径が6μmになった球状の
芯粒子を得た。
【0137】一方、カリックスアレン化合物としては、
前記の一般式(化4)中におけるaが下記の(化8)に
示す基からなるp−シクロヘキシルカリックス(8)ア
レンをジェット粉砕機により粉砕したものを用いるよう
にした。
前記の一般式(化4)中におけるaが下記の(化8)に
示す基からなるp−シクロヘキシルカリックス(8)ア
レンをジェット粉砕機により粉砕したものを用いるよう
にした。
【0138】
【化8】
【0139】なお、このようにして得られたカリックス
アレン化合物は、そのBET比表面積が42m2 /gで
あり、またその粒径が0.3μmであった。
アレン化合物は、そのBET比表面積が42m2 /gで
あり、またその粒径が0.3μmであった。
【0140】また無機微粒子としては、親水性酸化アル
ミニウム(日本アエロジル社製,Aluminium
Oxide C)100重量部に対して、前記の構造式
(化5)に示すアルキルポリシロキサン2重量部をキシ
レン20重量部で希釈した溶液をスプレー塗布し、これ
を乾燥させた後、150℃で2時間加熱処理して、アル
キルポリシロキサンで被覆処理した酸化アルミニウム微
粒子を用いるようにした。
ミニウム(日本アエロジル社製,Aluminium
Oxide C)100重量部に対して、前記の構造式
(化5)に示すアルキルポリシロキサン2重量部をキシ
レン20重量部で希釈した溶液をスプレー塗布し、これ
を乾燥させた後、150℃で2時間加熱処理して、アル
キルポリシロキサンで被覆処理した酸化アルミニウム微
粒子を用いるようにした。
【0141】なお、このようにして得た酸化アルミニウ
ム微粒子からなる無機微粒子は、そのBET比表面積が
82m2 /gであり、その粒径が0.02μmであっ
た。
ム微粒子からなる無機微粒子は、そのBET比表面積が
82m2 /gであり、その粒径が0.02μmであっ
た。
【0142】そして、上記カリックスアレン化合物と無
機微粒子とを1:1の重量比で、水とメタノールが8
0:20の重量割合になった媒体中に加え、これらをこ
の媒体中においてサンドミル(レッドデビル社製,ペイ
ントコンディショナー)を用いて予め粉砕した。
機微粒子とを1:1の重量比で、水とメタノールが8
0:20の重量割合になった媒体中に加え、これらをこ
の媒体中においてサンドミル(レッドデビル社製,ペイ
ントコンディショナー)を用いて予め粉砕した。
【0143】そして、このようにして粉砕しておいたカ
リックスアレン化合物と無機微粒子との混合物を、上記
の芯粒子の分散系に芯粒子の固形分100重量部に対し
て3重量部の割合で添加した後、これらを撹拌し続け
て、上記芯粒子の表面に上記のカリックスアレン化合物
と無機微粒子とを固定化処理させた。
リックスアレン化合物と無機微粒子との混合物を、上記
の芯粒子の分散系に芯粒子の固形分100重量部に対し
て3重量部の割合で添加した後、これらを撹拌し続け
て、上記芯粒子の表面に上記のカリックスアレン化合物
と無機微粒子とを固定化処理させた。
【0144】その後、この分散液をスラリー乾燥装置デ
ィスパーコートを用いて乾燥させると共に、芯粒子の表
面に上記カリックスアレン化合物と無機微粒子とを固定
化させて平均粒径が5.5μmになったシアン色粒子を
得た。
ィスパーコートを用いて乾燥させると共に、芯粒子の表
面に上記カリックスアレン化合物と無機微粒子とを固定
化させて平均粒径が5.5μmになったシアン色粒子を
得た。
【0145】次いで、このようにして得たシアン色粒子
100重量部に対して、疎水性シリカ(ワッカー社製,
H−2000)0.2重量部を添加し、これらをヘンシ
ェルミキサー(三井三池化工機社製)により1000r
pmで1分間処理して静電潜像現像用トナーを製造し
た。
100重量部に対して、疎水性シリカ(ワッカー社製,
H−2000)0.2重量部を添加し、これらをヘンシ
ェルミキサー(三井三池化工機社製)により1000r
pmで1分間処理して静電潜像現像用トナーを製造し
た。
【0146】(比較例5)この比較例のものにおいて
は、上記実施例5の静電潜像現像用トナーの製造におい
て使用した無機微粒子を用いずに、実施例5において使
用したカリックスアレン化合物だけを実施例5の場合と
同様にしてサンドミルにより予め粉砕しておき、このよ
うに粉砕しておいたカリックスアレン化合物を、前記の
芯粒子の分散系に芯粒子の固形分100重量部に対して
3重量部の割合で添加させるようにした。そして、それ
以外については、上記実施例5と同様にして静電潜像現
像用トナーを製造した。
は、上記実施例5の静電潜像現像用トナーの製造におい
て使用した無機微粒子を用いずに、実施例5において使
用したカリックスアレン化合物だけを実施例5の場合と
同様にしてサンドミルにより予め粉砕しておき、このよ
うに粉砕しておいたカリックスアレン化合物を、前記の
芯粒子の分散系に芯粒子の固形分100重量部に対して
3重量部の割合で添加させるようにした。そして、それ
以外については、上記実施例5と同様にして静電潜像現
像用トナーを製造した。
【0147】(実施例6)この実施例のものにおいて
は、上記実施例1における芯粒子の表面に処理する粒子
として、前記の化学式(化4)に示されるカリックスア
レン化合物をジェット粉砕機により粉砕したものと、前
記の構造式(化5)で示されるアルキルポリシロキサン
で表面被覆した二酸化チタンからなる無機微粒子とに加
えて、MMA/iBMA(1/9)ポリマー微粒子MP
−4951(綜研化学社製,平均粒径0.2μm、ガラ
ス転移温度85℃)を用いるようにした。
は、上記実施例1における芯粒子の表面に処理する粒子
として、前記の化学式(化4)に示されるカリックスア
レン化合物をジェット粉砕機により粉砕したものと、前
記の構造式(化5)で示されるアルキルポリシロキサン
で表面被覆した二酸化チタンからなる無機微粒子とに加
えて、MMA/iBMA(1/9)ポリマー微粒子MP
−4951(綜研化学社製,平均粒径0.2μm、ガラ
ス転移温度85℃)を用いるようにした。
【0148】そして、上記芯粒子100重量部に対し
て、上記のカリックスアレン化合物の粉砕物を1.0重
量部、上記の無機微粒子を1.0重量部、上記のポリマ
ー微粒子を15.0重量部の割合で加え、これらの混合
物をハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所
社製,NHS−O型)を用いて周速90m/secで処
理するようにし、それ以外については、上記実施例1の
場合と同様の方法によって静電潜像現像用トナーを製造
した。
て、上記のカリックスアレン化合物の粉砕物を1.0重
量部、上記の無機微粒子を1.0重量部、上記のポリマ
ー微粒子を15.0重量部の割合で加え、これらの混合
物をハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所
社製,NHS−O型)を用いて周速90m/secで処
理するようにし、それ以外については、上記実施例1の
場合と同様の方法によって静電潜像現像用トナーを製造
した。
【0149】次に、上記のようにして製造した実施例1
〜6および比較例1〜5の各静電潜像現像用トナーにつ
いて、それぞれその帯電量[μC/g]及び低帯電性ト
ナー量[重量%]を求めると共に、上記の各静電潜像現
像用トナーを用いて画像形成を行った場合における画質
評価を行うようにした。
〜6および比較例1〜5の各静電潜像現像用トナーにつ
いて、それぞれその帯電量[μC/g]及び低帯電性ト
ナー量[重量%]を求めると共に、上記の各静電潜像現
像用トナーを用いて画像形成を行った場合における画質
評価を行うようにした。
【0150】ここで、これらの評価を行うにあたりこれ
らの静電潜像現像用トナーと混合させるキャリアとして
は、以下に示すようにして製造した3種類のキャリアC
1〜C3を用いるようにした。
らの静電潜像現像用トナーと混合させるキャリアとして
は、以下に示すようにして製造した3種類のキャリアC
1〜C3を用いるようにした。
【0151】ここで、キャリアC1としては、ポリエス
テル樹脂(花王社製,NE−1110)100重量部
と、無機磁性粉(TDK社製,MFP−2)600重量
部と、カーボンブラック(三菱化成社製,MA#8)2
重量部とをヘンシェルミキサーにより充分に混合して粉
砕し、次いでシリンダ部180℃,シリンダヘッド部1
70℃に設定した押出し混練機を用いて溶融混練し、こ
の混練物を冷却して粗粉砕した後、ジェットミルで微粉
砕し、さらに風力分級機を用いて分級して得た平均粒径
が55μmになったバインダー型キャリアを用いるよう
にした。
テル樹脂(花王社製,NE−1110)100重量部
と、無機磁性粉(TDK社製,MFP−2)600重量
部と、カーボンブラック(三菱化成社製,MA#8)2
重量部とをヘンシェルミキサーにより充分に混合して粉
砕し、次いでシリンダ部180℃,シリンダヘッド部1
70℃に設定した押出し混練機を用いて溶融混練し、こ
の混練物を冷却して粗粉砕した後、ジェットミルで微粉
砕し、さらに風力分級機を用いて分級して得た平均粒径
が55μmになったバインダー型キャリアを用いるよう
にした。
【0152】また、キャリアC2としては、フェライト
キャリアコア(パウダーテック社製,F−300)の表
面を転動流動槽(岡田精工社製,スピラコータ)を用い
て熱硬化性シリコン樹脂でコートし、平均粒径が50μ
mになったキャリアを用いるようにした。
キャリアコア(パウダーテック社製,F−300)の表
面を転動流動槽(岡田精工社製,スピラコータ)を用い
て熱硬化性シリコン樹脂でコートし、平均粒径が50μ
mになったキャリアを用いるようにした。
【0153】また、キャリアC3としては、フェライト
キャリアコア(パウダーテック社製,F−300)の表
面を表面重合被覆法によりポリエチレンコートして平均
粒径が51μmになったキャリアを用いるようにした。
キャリアコア(パウダーテック社製,F−300)の表
面を表面重合被覆法によりポリエチレンコートして平均
粒径が51μmになったキャリアを用いるようにした。
【0154】そして、上記実施例1〜6および比較例1
〜5の各静電潜像現像用トナーに対して、上記のキャリ
アC1〜C3を後記の表1に示すようにして組み合わせ
るようにした。
〜5の各静電潜像現像用トナーに対して、上記のキャリ
アC1〜C3を後記の表1に示すようにして組み合わせ
るようにした。
【0155】ここで、実施例1〜6および比較例1〜5
の各静電潜像現像用トナーの帯電量[μC/g]及び低
帯電性トナー量[重量%]を求めるにあたっては、各静
電潜像現像用トナーと上記のキャリアとを表1に示すよ
うに組み合わせ、各静電潜像現像用トナーに対して、各
キャリアをトナー/キャリア=5/95の重量割合にな
るようにして加え、これらをそれぞれ50ccのポリ瓶
に入れて回転架台により120rpmで30分間回転さ
せて、各静電潜像現像用トナーを用いた現像剤を調製し
た。
の各静電潜像現像用トナーの帯電量[μC/g]及び低
帯電性トナー量[重量%]を求めるにあたっては、各静
電潜像現像用トナーと上記のキャリアとを表1に示すよ
うに組み合わせ、各静電潜像現像用トナーに対して、各
キャリアをトナー/キャリア=5/95の重量割合にな
るようにして加え、これらをそれぞれ50ccのポリ瓶
に入れて回転架台により120rpmで30分間回転さ
せて、各静電潜像現像用トナーを用いた現像剤を調製し
た。
【0156】そして、このように調製した各現像剤をそ
れぞれ精密天秤で1g計量し、図2に示す装置を用いて
実施例1〜6および比較例1〜5の各静電潜像現像用ト
ナーの帯電量[μC/g]及び低帯電性トナー量[重量
%]を求めるようにした。
れぞれ精密天秤で1g計量し、図2に示す装置を用いて
実施例1〜6および比較例1〜5の各静電潜像現像用ト
ナーの帯電量[μC/g]及び低帯電性トナー量[重量
%]を求めるようにした。
【0157】ここで、図2に示す装置を用いて各トナー
の帯電量[μC/g]を測定するにあたっては、上記の
ように計量した各現像剤をそれぞれ導電性スリーブ1の
表面全体に均一になるように載せると共に、この導電性
スリーブ1内に設けられたマグネットロール2の回転数
を100rpmにセットした。
の帯電量[μC/g]を測定するにあたっては、上記の
ように計量した各現像剤をそれぞれ導電性スリーブ1の
表面全体に均一になるように載せると共に、この導電性
スリーブ1内に設けられたマグネットロール2の回転数
を100rpmにセットした。
【0158】そして、バイアス電源3よりバイアス電圧
をトナーの帯電電位と逆に3KV印加し、30秒間上記
導電性スリーブ1を回転させ、この導電性スリーブ1を
停止させた時点での円筒電極4における電位Vmを読み
取ると共に、上記導電性スリーブ1からこの円筒電極4
に付着したトナーの重量を精密天秤で計量して、各トナ
ーの平均帯電量[μC/g]を求め、その結果を下記の
表1に示した。
をトナーの帯電電位と逆に3KV印加し、30秒間上記
導電性スリーブ1を回転させ、この導電性スリーブ1を
停止させた時点での円筒電極4における電位Vmを読み
取ると共に、上記導電性スリーブ1からこの円筒電極4
に付着したトナーの重量を精密天秤で計量して、各トナ
ーの平均帯電量[μC/g]を求め、その結果を下記の
表1に示した。
【0159】また、この各トナーの低帯電性トナー量
[重量%]を測定するにあたっては、導電性スリーブ1
にバイアス電圧を印加させずにグランドに落し、この状
態で上記と同様にして測定を行い、導電性スリーブ1上
に載せた全トナー量に対して、どれだけの量のトナーが
円筒電極4に飛ばされたかを測定して、各トナーの低帯
電性トナー量[重量%]を求め、その結果を下記の表1
に示した。
[重量%]を測定するにあたっては、導電性スリーブ1
にバイアス電圧を印加させずにグランドに落し、この状
態で上記と同様にして測定を行い、導電性スリーブ1上
に載せた全トナー量に対して、どれだけの量のトナーが
円筒電極4に飛ばされたかを測定して、各トナーの低帯
電性トナー量[重量%]を求め、その結果を下記の表1
に示した。
【0160】また、実施例1〜6および比較例1〜5の
各静電潜像現像用トナーを用いて画像形成を行った場合
における画質評価を行うにあたっても、実施例1〜6お
よび比較例1〜5の各静電潜像現像用トナーを上記のよ
うにして組み合わせた各現像剤を用いるようにし、また
その評価を行うに装置としては、市販の複写機(ミノル
タカメラ社製,EP−570Z)を用いるようにした。
なお、実施例5および比較例5の各静電潜像現像用トナ
ーにおける画質評価を行うにあたっては、上記複写機
(ミノルタカメラ社製,EP−570Z)の定着器をオ
イル塗布方式に改良したものを用いるようにした。
各静電潜像現像用トナーを用いて画像形成を行った場合
における画質評価を行うにあたっても、実施例1〜6お
よび比較例1〜5の各静電潜像現像用トナーを上記のよ
うにして組み合わせた各現像剤を用いるようにし、また
その評価を行うに装置としては、市販の複写機(ミノル
タカメラ社製,EP−570Z)を用いるようにした。
なお、実施例5および比較例5の各静電潜像現像用トナ
ーにおける画質評価を行うにあたっては、上記複写機
(ミノルタカメラ社製,EP−570Z)の定着器をオ
イル塗布方式に改良したものを用いるようにした。
【0161】そして、実施例1〜6および比較例1〜5
の各静電潜像現像用トナーを用いた各現像剤をそれぞれ
上記の複写機を使用し、この複写機によりそれぞれ黒の
比率が6%のチャートを用いて1万枚の耐刷試験を行
い、初期及び1万枚の耐刷後に形成された画像における
かぶりの評価を行った。
の各静電潜像現像用トナーを用いた各現像剤をそれぞれ
上記の複写機を使用し、この複写機によりそれぞれ黒の
比率が6%のチャートを用いて1万枚の耐刷試験を行
い、初期及び1万枚の耐刷後に形成された画像における
かぶりの評価を行った。
【0162】そして、画質評価としては、画像のかぶり
がなく良好な場合を〇で、若干のかぶりがあるが実用上
使用可能である場合を△で、実用上問題となる場合を×
で下記の表1に示した。
がなく良好な場合を〇で、若干のかぶりがあるが実用上
使用可能である場合を△で、実用上問題となる場合を×
で下記の表1に示した。
【0163】
【表1】
【0164】この結果から明らかなように、上記実施例
1〜6の各静電潜像現像用トナーを用いた場合には、比
較例1〜3の各静電潜像現像用トナーを用いた場合に比
べて低帯電性トナー量が著しく少なくなっていると共
に、形成された画像におけるかぶりも少なく、良好な画
像が得られるようになった。
1〜6の各静電潜像現像用トナーを用いた場合には、比
較例1〜3の各静電潜像現像用トナーを用いた場合に比
べて低帯電性トナー量が著しく少なくなっていると共
に、形成された画像におけるかぶりも少なく、良好な画
像が得られるようになった。
【0165】また、上記実施例5および比較例5の各静
電潜像現像用トナーについては、上記の複写機を用いて
OHPシート上に画像を形成し、このOHPシート上に
定着された画像をOHPプロジェクターを用いて投影
し、各投影像における色のあざやかさを目視により評価
したところ、何れのトナーを用いた場合も色再現面で実
用上使用可能な領域のものであった。
電潜像現像用トナーについては、上記の複写機を用いて
OHPシート上に画像を形成し、このOHPシート上に
定着された画像をOHPプロジェクターを用いて投影
し、各投影像における色のあざやかさを目視により評価
したところ、何れのトナーを用いた場合も色再現面で実
用上使用可能な領域のものであった。
【0166】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明に係る静
電潜像現像用トナーにおいては、熱可塑性樹脂を主成分
とする芯粒子の表面にカリックスアレン化合物からなる
荷電制御剤を固定化及び/又は成膜化させるにあたり、
このカリックスアレン化合物と一緒に活性水素を有する
アルキルポリシロキサンによって表面が被覆処理されて
なる無機微粒子を上記芯粒子の表面に固定化及び/又は
成膜化させるようにしたため、カリックスアレン化合物
がこの無機微粒子により均一に分散された状態で芯粒子
の表面に均一に固定化及び/又は成膜化されるようにな
り、特に、湿式造粒法によって得られた小粒径の芯粒子
に対しても、カリックスアレン化合物と無機微粒子とが
均一に分散された状態で固定化及び/又は成膜化される
ようになった。
電潜像現像用トナーにおいては、熱可塑性樹脂を主成分
とする芯粒子の表面にカリックスアレン化合物からなる
荷電制御剤を固定化及び/又は成膜化させるにあたり、
このカリックスアレン化合物と一緒に活性水素を有する
アルキルポリシロキサンによって表面が被覆処理されて
なる無機微粒子を上記芯粒子の表面に固定化及び/又は
成膜化させるようにしたため、カリックスアレン化合物
がこの無機微粒子により均一に分散された状態で芯粒子
の表面に均一に固定化及び/又は成膜化されるようにな
り、特に、湿式造粒法によって得られた小粒径の芯粒子
に対しても、カリックスアレン化合物と無機微粒子とが
均一に分散された状態で固定化及び/又は成膜化される
ようになった。
【0167】この結果、この発明に係る静電潜像現像用
トナーにおいては、カリックスアレン化合物が不均一に
処理されて、その組成や特性に大きなばらつきが生じる
ということがなく、荷電制御性に優れ、安定した帯電が
行われる静電潜像現像用トナーが得られるようになり、
またこの静電潜像現像用トナーを用いて画像形成を行っ
た場合に、形成される画像にかぶりが生じたり、このト
ナーが飛散して装置内が汚れたりするということがな
く、良好な画像形成が行えるようになった。
トナーにおいては、カリックスアレン化合物が不均一に
処理されて、その組成や特性に大きなばらつきが生じる
ということがなく、荷電制御性に優れ、安定した帯電が
行われる静電潜像現像用トナーが得られるようになり、
またこの静電潜像現像用トナーを用いて画像形成を行っ
た場合に、形成される画像にかぶりが生じたり、このト
ナーが飛散して装置内が汚れたりするということがな
く、良好な画像形成が行えるようになった。
【図1】実施例1,2および比較例1,2の各静電潜像
現像用トナーを製造するにあたって各粒子を混合撹拌さ
せるのに使用した表面処理装置の概略説明図である。
現像用トナーを製造するにあたって各粒子を混合撹拌さ
せるのに使用した表面処理装置の概略説明図である。
【図2】各静電潜像現像用トナーの帯電量及び低帯電性
トナー量を測定するのに使用した装置の概略説明図であ
る。
トナー量を測定するのに使用した装置の概略説明図であ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂を主成分とする芯粒子の表
面に、少なくともカリックスアレン化合物と、活性水素
を有するアルキルポリシロキサンによって表面が被覆処
理されてなる無機微粒子とが固定化及び/又は成膜化さ
れてなることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3315443A JPH05127426A (ja) | 1991-11-02 | 1991-11-02 | 静電潜像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3315443A JPH05127426A (ja) | 1991-11-02 | 1991-11-02 | 静電潜像現像用トナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05127426A true JPH05127426A (ja) | 1993-05-25 |
Family
ID=18065433
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3315443A Pending JPH05127426A (ja) | 1991-11-02 | 1991-11-02 | 静電潜像現像用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05127426A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0671220A1 (en) * | 1994-03-11 | 1995-09-13 | Toda Kogyo Corp. | Surface reforming agent, surface reforming method and cone-type calix resorcinarene compounds |
JPH1048858A (ja) * | 1996-04-26 | 1998-02-20 | Canon Inc | 電子写真感光体、この電子写真感光体を用いた電子写真装置及びプロセスカートリッジ |
US9568847B2 (en) | 2011-10-26 | 2017-02-14 | Cabot Corporation | Toner additives comprising composite particles |
US9982166B2 (en) | 2013-12-20 | 2018-05-29 | Cabot Corporation | Metal oxide-polymer composite particles for chemical mechanical planarization |
-
1991
- 1991-11-02 JP JP3315443A patent/JPH05127426A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0671220A1 (en) * | 1994-03-11 | 1995-09-13 | Toda Kogyo Corp. | Surface reforming agent, surface reforming method and cone-type calix resorcinarene compounds |
US5688998A (en) * | 1994-03-11 | 1997-11-18 | Toda Kogyo Corporation | Surface reforming agent, surface reforming method and cone-type calix 4! re |
JPH1048858A (ja) * | 1996-04-26 | 1998-02-20 | Canon Inc | 電子写真感光体、この電子写真感光体を用いた電子写真装置及びプロセスカートリッジ |
US9568847B2 (en) | 2011-10-26 | 2017-02-14 | Cabot Corporation | Toner additives comprising composite particles |
US10955763B2 (en) | 2011-10-26 | 2021-03-23 | Cabot Corporation | Toner additives comprising composite particles |
US12045007B2 (en) | 2011-10-26 | 2024-07-23 | Cabot Corporation | Toner additives comprising composite particles |
US9982166B2 (en) | 2013-12-20 | 2018-05-29 | Cabot Corporation | Metal oxide-polymer composite particles for chemical mechanical planarization |
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