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JP2625804B2 - 静電潜像現像用トナーおよびその製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナーおよびその製造方法

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Publication number
JP2625804B2
JP2625804B2 JP63010124A JP1012488A JP2625804B2 JP 2625804 B2 JP2625804 B2 JP 2625804B2 JP 63010124 A JP63010124 A JP 63010124A JP 1012488 A JP1012488 A JP 1012488A JP 2625804 B2 JP2625804 B2 JP 2625804B2
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JP
Japan
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toner
particles
particle size
electrostatic latent
latent image
Prior art date
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JP63010124A
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JPH01185650A (ja
Inventor
政裕 安野
純二 町田
央一 佐野
Original Assignee
ミノルタ株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ミノルタ株式会社 filed Critical ミノルタ株式会社
Priority to JP63010124A priority Critical patent/JP2625804B2/ja
Publication of JPH01185650A publication Critical patent/JPH01185650A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は静電潜像現像用トナーに関するものである。
詳しく述べると本発明は、電子写真、静電記録、および
静電印刷における静電潜像を現像するための静電潜像現
像用トナーに関するものである。
(従来の技術) 電子写真、静電記録、および静電印刷における静電潜
像の現像は、感光体上に形成された静電潜像に対し、摩
擦帯電されたトナーを静電的に吸着させ可視化すること
により行なわれている。
このような静電潜像の現像において用いられるトナー
を帯電させる方法としては、二成分現像方式では、一般
にキャリアと呼ばれる物質と混合・撹拌して荷電を付与
することが知られている。また一成分現像方式でも、現
像スリーブやトナー規制ブレードなどとの接触により荷
電を付与することが知られている。いずれの方法によっ
ても、トナーに均一な荷電が与えられていなければ、現
像および転写の際に問題が生じる。
従来、乾式トナーは、一般にカーボンブラック等の顔
料を熱可塑性樹脂中に溶融混合して一様な分散体にした
後、適当な微粉砕装置によりトナーとして必要な粒径の
粉末に粉砕する方法により製造されてきた。このような
いわゆる粉砕法により製造されるトナーには種々のすぐ
れた性能を持たせることができるが、同時にまた種々の
欠点があらわれる。すなわち、混合溶融、粉砕という工
程を必要とするために、適当な温度で流動化し、顔料等
が均一に混合し得る状態になること、その混合系の粉砕
に用いられる装置により所望の粒子系にかなりのスピー
ドで処理できることが要求される。しかしながら、粉砕
しやすい材料を用いると電子写真複写装置中などにおい
てさらに粉砕されやすく、装置の汚れ、画像のカブリの
発生といった欠点につながる。また単に溶融しやすい材
料を用いるとトナーのケーキ化、光導電層表面の汚れ
(トナーフィルミング)につながる虞れがある。
また、樹脂中に埋没していた顔料が粉砕時に表面に表
れることにより、摩擦帯電特性の部分的不均一を生じる
ことがあり、さらには顔料の種類によっては耐湿性等に
も問題が生じてくることが考えられる。
さらに大きな欠点として考えられるのは、粉砕法によ
って製造されたトナーの形状は不定形であり、このこと
はトナー粒子間の凝集を生じやすく、トナー貯蔵時の安
定性、トナー供給時のディスペンス特性、さらには現像
された画像の鮮鋭度への影響、繰返し使用の場合のクリ
ーニング特性にも望ましく要因として働くことが考えら
れ、現実の得られる画質、特に解像力、鮮鋭度、カブリ
等に大きな影響を与え問題となっている。加えて粉砕法
によって製造されたトナーにおいては分級の程度にもよ
るが一般に粒径分布が広く、このため各トナー粒子にお
ける帯電量が異なり帯電量分布が広くなるために、トナ
ーの飛散、画像のカブリ等が発生し、特に耐刷時におい
て問題とされている。
また近年、静電潜像現像用トナーに対しては、ライン
再現性などの点における高精細化、キメ、網点再現性、
階調性、解像力などの点における高画質化が要求される
ようになり、この目的を達成するためにトナー粒子の小
粒径化が望まれるが、このようなトナー粒子の小粒径化
は、一方で、トナーとしてあるいは二成分現像方式にお
いてはキャリアとの混合物としての流動性等の粉体物性
を悪化させるものである。このため上記のごとき粉砕法
により得られる不定形でかつ粒径分布の広いトナーにお
いて小粒径化を図ると、極端に流動性が低下し、たとえ
流動性を得るために後処理剤を多量に添加しても帯電不
良、飛散性の増大などの副作用を引起してしまう。
一方、これらの粉砕法で製造されたトナーに対して、
例えば特公昭36−10231号、特公昭43−10799号および特
公昭51−14895号などに見られるように、重合体単量
体、重合開始剤および着色剤を成分とする重合組成物を
非溶媒系分散媒中に懸濁して重合する、いわゆる懸濁重
合法によるトナーも知られている。このような懸濁重合
法によって得られるトナーは粒子が球形であって一般に
は流動性が優れているとされるが、これらのトナーは粒
径の分布が広く、このため小粒径化を図るとその流動性
は未だ十分なものであるとはいえないものであった。さ
らにこのようなトナーは製造時に分級工程を必要とし、
また帯電性の制御の面においても問題の残るものであっ
た。すなわち、懸濁重合法においては重合反応に影響の
ある荷電制御剤は使用できず、また使用し得る場合でも
量的に制限されるために満足すべき荷電制御性を得られ
ず、また粒径分布が広いことによる帯電量分布の問題な
どが生じるものである。
さらにまた、静電潜像現像用トナーとしては、前記し
たようなトナーの高精細、高画質化あるいは多様化する
トナーの機能、用途に対応するため、機能分離ないしは
表面性状の改良を目的として複合構造化されたトナーも
各種提唱されている。
例えば、特開昭61−275767号にはコア粒子の表面に磁
性体および/または着色剤からなる層、さらにフッ素含
有モノマー、アミノ基含有モノマー、ニトロ基含有モノ
マーのうちから選ばれる少なくとも1種のモノマーを含
有するモノマーの重合体からなるカプセル層を湿式で積
層してなるトナーが、また特公昭59−38583号には、核
体粒子の表面に乳化重合によって形成された微小粒子か
らなる被覆層を湿式で設けてなるトナーが、さらに特開
昭62−226162号には着色熱可塑性樹脂表面に湿式で微小
樹脂粒子を付着させた後、加熱処理を施したトナーが示
されている。これらのトナーにおいては、いずれもトナ
ーの電気的特性が主としてその表面部に依存することに
着目し、着色剤、磁性体などを含有する芯粒子の表面に
樹脂微粒子を付着させ、該樹脂層の物性あるいは表面形
状によって安定した帯電性を図ろうとするものである。
しかしながら、これらの公報において、芯粒子あるいは
トナー自体の形状に関しては、厳密に規定されるもので
はなく、前記したような一般的な懸濁重合により得られ
た球形粒子を芯粒子とすることもあるいはまた粉砕法に
よる不定形の球形粒子を使用することも可能であるた
め、これらのトナーにおいても上記と同様の、殊に小粒
径化した際における流動性、帯電量分布の問題が生じる
ものであった。またこれらのトナーにおいて核体粒子表
面を湿式で覆う微小樹脂粒子は、特開昭62−226162号に
示される電子顕微鏡写真からも明らかなように、その粒
子形状を保持したまま核体粒子に固着されているもので
あり、従って該微小樹脂粒子から形成される被覆層は完
全に核体粒子の表面を覆うものではない(すなわち、緻
密質のものではない。)。このため、仮にこのような構
成のトナーにおいて荷電制御剤を微小樹脂粒子に添加し
たとしても、核体粒子中における着色剤、磁性粉などの
影響により安定した荷電性が得られない虞れが大きく、
殊にトナーが苛酷な温度条件下で保存ないしは使用され
た場合においては、微小樹脂粒子同志の間隙から核体粒
子を構成する成分がトナー表面に侵出し、さらに大きな
影響を及ぼすこととなる。なお、このように核体粒子成
分がトナー表面に侵出すると、トナー同志の凝集をも同
時にもたらすという問題も生じるものであった。なお、
特開昭61−275767号には、トナー粒子の粒径分布が平均
粒径を基準としてこれの±20%の範囲内に存在する粒子
が全体の70重量%以上であるという規定が示されている
ものの、この範囲外の粒径分布のものとの特性の比較は
何ら開示されておらず、かつこのような比較的ゆるい規
定においては、トナー粒子の小粒径化に伴なう流動性、
帯電量分布、さらに耐刷時における画質劣化の問題を解
消するには至らないものであった。さらに加えて、特開
昭61−275767号に示されるような極性基含有ポリマーに
よる帯電性の付与あるいは特公昭59−38583号および特
開昭62−226162号に示されるようなトナー表面の微小粒
子存在による摩擦係数の増大および表面積増大による帯
電性の付与はいずれも十分な帯電性を与えるものではな
く、またこれらによる帯電の立上がりは遅いものである
ために撹拌時間の差異による帯電量のバラツキを生じる
原因となるものであった。
(発明が解決しようとする課題) 従って、本発明は上記したような問題点を解消してな
る新規な静電潜像現像用トナーを提供するうことを目的
とする。本発明はさらに小粒径化しても、十分な流動性
を有するとともに、帯電量分布の狭い静電潜像現像用ト
ナーを提供することを目的とする。本発明はさらに帯電
量の立上がりが速くかつ安定して十分な帯電量を保持し
得る静電潜像現像用トナーを提供することを目的とす
る。本発明はさらに、ライン再現性などの点における高
精細化、キメ、網点再現性、階調性、解像力などの点に
おける高画質化に十分に対応する帯電性、現像性、転写
性、クリーニング性、流動性などの粉体特性を有する静
電潜像現像用トナーを提供することを目的とするもので
ある。本発明はさらに、トナーの帯電の正および負の両
極性、カラー化、さらには低速から高速領域までの幅広
い使われ方などの静電潜像現像用トナーの多様化に容易
に対処することのできる静電潜像現像用トナーを提供す
ることを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上記諸目的は、少なくとも着色剤および熱可塑性樹脂
からなる芯粒子、並びに少なくとも荷電制御剤および合
成樹脂からなり前記芯粒子の外表面を被覆成膜化した外
殻層から構成される静電現像用トナーにおいて、前記芯
粒子が数平均分子量(Mn)3000〜20000、分子量分布(M
w/Mn)10〜70の熱可塑性樹脂からなり、かつ静電潜像現
像用トナー自体の粒径の変動係数が15%未満であり、形
状係数SF1が150以下であることを特徴とする静電潜像現
像用トナーにより達成される。
上記諸目的はまた、少なくとも着色剤および数平均分
子量(Mn)3000〜20000、分子量分布(Mw/Mn)10〜70の
熱可塑性樹脂からなる芯粒子表面に合成樹脂からなる微
粒子を静電気的に付着させる工程と、付着した微粒子の
表面を機械的剪断力によって溶融し成膜化した外殻層を
形成する工程と、この外殻層に荷電制御剤を溶融固着す
る工程とからなることを特徴とする静電潜像現像用トナ
ーの製造方法により達成される。
なお本明細書において得られる粒径の変動係数とは、
粒径のバラツキの尺度(%)を表わすものであって、粒
径における標準偏差(σ)を平均粒径で割ったものであ
り、以下のようにして求められるものである。すなわ
ち、まず走査型電子顕微鏡にて写真を撮影し、無作為に
100粒子を選択し、その粒子径を測定する。この測定結
果に基づき標準偏差(σ)および平均粒径を求める。な
お、本発明で使用する標準偏差(σ)は、n個の粒子径
の測定を行なったときの、各測定値の平均値からの差の
2乗を(n−1)で割った値の平方根で表される。すな
わち、次式で示される。
ただし、x1,x2…xnは試料粒子の粒子径の測定値、x
はn個の各測定値の平均値である。このようにして得ら
れた標準偏差(σ)を平均粒子径()で割り、100を
掛けた値を変動係数とした。
また本明細書において用いられる形状係数SF1とは、
粒子の長径/短径の差(歪み性)を示すパラメータとし
て使用され、一般に粉体粒子の球形度を示すものであっ
て、以下に示されるような式により定義される。なお本
明細書に示される各値はイメージアナライザー(日本レ
ギュレータ社製、ルーゼックス5000)によって測定され
たものである。
(式中、面積とは粉体の投影面積の平均値を示し、最大
長とは粉体の投影像における最大長の平均値を示す。) 従って、トナー粒子の形状が真球に近いほどこの形状
係数SF1の値が100に近い値となるものである。
本発明者らは、前述したようなトナー粒子の形状なら
びに粒径分布によるトナー粒子の流動性および帯電量へ
の影響を鑑み、鋭意研究を重ねた結果、上記したような
ある特定の非常に粒径分布の狭い樹脂粒子を芯材として
用い、この芯材粒子の粒径分布および形状をほとんど変
化させることなくこの樹脂粒子を芯材として所望の積層
構造を形成し、最終的に得られる静電潜像現像用トナー
を上記したように極めて球形度の高いかつ粒径分布の狭
いものとした場合、トナー粒子の小粒径化を図っても、
高い流動性と安定した均一な帯電特性を付与することが
でき、カブリ、トナーの飛散などの問題を生じることな
く安定した現像性を示すトナーとなることを見い出し本
発明に達したものである。
以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説明す
る。
本発明の静電潜像現像用トナーは、熱可塑性樹脂を主
成分としてなる樹脂粒子を芯材として積層構造を有する
ものである。
しかしてこの芯材として用いられる樹脂粒子は、その
粒径の変動係数が10%未満、さらに望ましくは8%未満
であるものが用いられる。また積層構造を形成して最終
的なトナー粒子として高い球形度を得るために、芯材と
して用いられる樹脂粒子も当然に球形であるもの、すな
わち球形係数SF1が120以下、好ましくは115以下のもの
が用いられる。このような球形でかつ粒径分布の狭い樹
脂粒子を得る方法としては、特に限定されるものではな
いが、例えば、シード重合として知られる方法を用いて
造粒することが好ましく例示され得る。すなわち、特公
昭57−24369号公報などに示されるように、重合性モノ
マーの一部と重合開始剤を水系媒体あるいは乳化剤を添
加してなる水系媒体中に添加して撹拌乳化し、その後重
合性モノマー残部を徐々に滴下して微小な粒子を得、こ
の粒子を種として、重合性モノマー液滴中で重合を行な
うものである。なお、重合性モノマー中に着色剤を溶解
ないし分散させて着色剤を含有する樹脂粒子を造粒する
ことも可能であるが、より均一な樹脂粒子を安定して得
るためには着色剤は添加しないことが望まれる。
また、このような樹脂粒子を構成する熱可塑性樹脂と
しては、以下に示すような各種ビニル系モノマーによる
単独重合体または共重合体が好ましく例示される。すな
わちビニル系モノマーとしては、例えば、スチレン、o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレ
ン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチ
レン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p
−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン等のスチレ
ンおよびその誘導体が挙げられ、その中でもスチレンが
最も好ましい。他のビニル系モノマーとしては、例えば
エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、なで
のエチレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化
ビニル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ
酸ビニル、酢酸ビニルなどのビニルエステル類、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸
2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル
酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロル
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メ
タクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルなどのα
−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドなどの
ような(メタ)アクリル酸誘導体、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル
などのビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニル
ヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンなどのビ
ニルケトン類、N−ビニルピロール、N−ビニルカルバ
ゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン
などのN−ビニル化合物、ビニルナフタリン類を挙げる
ことができる。
なお、上記のごとき重合性モノマーを重合して所望の
樹脂粒子を得る場合に用いられる重合開始剤としては任
意の重合開始剤、特に油溶性重合開始剤が通常の温度範
囲で用いられる。重合開始剤の具体例としては、2,2′
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−2,4
−ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビス−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなどのアゾ化合
物、アセチルシクロヘキシスルホニルパーオキサイド、
ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、デカノニル
パーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ステアロ
イルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブ
チルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイ
ルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレー
ト、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブ
チルヒドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド、クメンヒドロパーオキサイドなどの過酸化物など
が挙げられる。これらの重合開始剤の使用量はモノマー
100重量部に対して0.01〜10重量部、より好ましくは0.5
〜5重量部である。すなわち、0.01重量部より少ないと
重合速度が遅く、一方、10重量部より多いと重合のコン
トロールが困難となるためである。
また芯材となる樹脂粒子を構成する可塑性樹脂として
は、ガラス転移温度(Tg)が70℃以下、好ましくは30〜
60℃、数平均分子量(Mn)が3000〜20000、好ましくは4
000〜12000、分子量分布(Mw/Mn)が10〜70、好ましく
は15〜40であることがトナーのより高い定着性を得るた
めに望まれる特性である。
本発明の静電潜像現像用トナーにおいては、このよう
な球状で粒径分布の狭い樹脂粒子の表面には、通常、着
色剤層が形成されている。
なお、樹脂粒子の表面に着色剤を含む着色剤層を形成
する方法としては、特に限定されるものではなく、芯材
となる樹脂粒子表面に、着色剤のみを湿式あるいは乾式
的にファンデルワールス力および静電気力の作用により
付着させたのち、熱あるいは機械的衝撃力などにより母
体粒子に付着固定化させることも、あるいはまた着色剤
を熱可塑性樹脂微粒子とともに付着固定化させるないし
は着色剤を含有する熱可塑性樹脂微粒子を付着固定化さ
せることも可能である。
本発明の静電潜像現像用トナーにおける芯材となる樹
脂粒子に付着させる着色材としては、以下に示すよう
な、有機ないし無機の各種、各色の顔料、染料が使用可
能である。
すなわち、黒色顔料としては、カーボンブラック、酸
化銅、二酸化マンガン、アニリン・ブラック、活性炭な
どがある。
黄色顔料としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロ
ー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケル
チタンイエロー、ネーブルスエロー、ナフトールイエロ
ーS、バンザーイエローG、バンザーイエロー10G、ベ
ンジジンイエローG、ベンジジンエローGR、キノリンエ
ローレーキ、パーマネントエローNCG、タートラジンレ
ーキなどがある。
橙色顔料としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、
パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バル
カンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、
ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレ
ンジGKなどがある。
赤色顔料としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛
丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リ
ソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッ
ド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカー
ミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザ
リンレーキ、ブリリアントカーミン3Bなどがある。
紫色顔料としては、マンガン紫、ファストバイオレッ
トB、メチルバイオレットレーキなどがある。
青色顔料としては、紺色、コバルトブルー、アルカリ
ブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニ
ンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニ
ンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、イン
ダスレンブルーBCなどがある。
緑色顔料としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピ
グメントグリーンB、マイカライトグリーンレーキ、フ
ァイナルイエローグリーンGなどがある。
白色顔料としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン
白、硫化亜鉛などがある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレ
ー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワ
イトなどがある。
また塩基性、酸性、分散、直接染料などの各種染料と
しては、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガ
ル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルーなどがあ
る。
これらの着色剤は、単独であるいは複数組合せて用い
ることができるが、トナー粒子中に含まれる樹脂100重
量部に対して、1〜20重量部、より好ましくは2〜10重
量部使用することが望ましい。すなわち、20重量部より
多いとトナーの定着性が低下し、一方、1重量部より少
ないと所望の画像濃度が得られない虞れがあるためであ
る。
さらに本発明の静電潜像現像用トナーにおいては、上
記したような樹脂粒子よりなる芯材の表面に形成された
着色材層は、通常、荷電制御剤を含有する合成樹脂被覆
層に覆われている。すなわち、このような構成を取れ
ば、内部に存在する着色剤層ないしは芯材の構成にほと
んど影響されることなく、外殻層である合成樹脂被覆層
の構成によって、帯電極性、帯電性、現像性等を決定す
ることができ、芯粒子に含まれる着色剤等が変化しても
安定したかつ各トナー粒子間において均一な荷電性を付
与することができる。また、荷電制御剤は、トナー粒子
の最外表面部である外殻層に局在させることにより、有
効な荷電制御を行なえ、例えば、高画質化に伴ないより
小粒径のものとしても十分な帯電性を付与することがで
きるものである。さらに芯材としての樹脂粒子は、合成
樹脂被覆層によって覆われているために、例えば、上記
したように芯材を構成する樹脂粒子中に含まれる熱可塑
性樹脂が定着性の向上のためにより軟化点の低いものを
用いたとしても、合成樹脂被覆層を構成する合成繊維と
して軟化点の比較的高い合成樹脂を用いることにより、
トナー粒子の耐熱性、耐環境性などを向上させることが
でき、双方の機能を両立させることができることとな
る。
なお本発明の静電潜像現像用トナーにおいて、合成樹
脂被覆層に含まれる荷電制御剤は、合成樹脂被覆層を構
成するに合成樹脂に混在させて存在させることも、合成
樹脂被覆層表面部に存在させることも、あるいはまたそ
の両方に存在させることもできる。また、外殻層は少な
くとも荷電制御剤および合成樹脂から構成されるが、外
殻層には必要に応じて流動化剤、オフセット防止剤など
を添加することができる。
このように芯材の外表面に形成された着色剤層をさら
に覆う合成樹脂被覆層を形成する方法としては、着色剤
層を形成された芯材と該芯材に対して小粒径、より具体
的には約1/5以下の微小粒子(すなわち、合成樹脂微小
粒子、合成樹脂微小粒子および荷電制御剤微小粒子、あ
るいは荷電制御剤を含有する合成樹脂微小粒子)を適当
な配合比で機械的に混合し、ファンデルワールス力およ
び静電気力の作用により前記着色剤層を形成してなる芯
材の周囲に均一に微小粒子を付着させた後、微小粒子を
固定化、さらに望ましくは例えば衝撃力などにより生じ
る局部的温度上昇により微小粒子を軟化させ成膜する方
法が好ましく挙げられる。なお、ここで使用される外殻
層形成用樹脂微粒子は、平均粒径が0.05〜3μm、好ま
しくは0.1〜1μmであり、かつ粒径分布の変動係数が2
0%以下、好ましくは、15%以下のものが使用される。
平均粒径が0.05μmより小さい粉体は製造上むずかし
く、また3μmより大きいと、または、変動係数が20%
より大きいと、芯粒子の方面を被覆成膜化することが難
しくなる。またさらに、被覆成膜化処理を行なう上で球
状の微小粒子を使用することが望ましい。このような方
法によると、前記したような球形度の高いかつ粒径分布
の狭い樹脂粒子からなる芯材の形状および粒径分布を実
質的に変化させることなく、また芯材となる樹脂粒子に
含まれる熱可塑性樹脂より合成樹脂被覆層に含まれる合
成樹脂のほうが軟化点の高いものであったとしても、容
易に芯粒子の外表面を実質的に完全に覆う外殻層を形成
できるものである。またこのようにして得られるトナー
粒子の表面性状は芯粒子および外殻層形成粒子の組成、
物性(粒径、熱的特性およびゲル化成分等)を選ぶこと
により、さらに処理条件、処理回数を適宜選択すること
により平滑性・表面粗度を変化させることができる。ト
ナー粒子の流動性、クリーニング性および帯電性などの
特性の面から球状でかつその表面に微小な凹凸を有する
形態が望ましい。なお、このような方法において好適に
用いられ得る装置としては、高速気流中衝撃法を応用し
たハイブリダイゼーションシステム((株)奈良機械製
作所)、オングミル(ホソカワミクロン(株)製)、メ
カノミル(岡田精工(株)製)などがある。
しかしながら、合成樹脂被覆層の形成方法としては、
最終的に得られるトナー粒子の粒径の変動係数および形
状係数SF1が前述のごとき所望の範囲に存在すれば、上
記のごとき方法に何ら限定されるものではない。
また、荷電制御剤を合成樹脂被覆層の表面部に付着さ
せる態様においては、前記したような方法により上記の
ごとく形成された外殻層表面に付着させた後、機械的衝
撃力などにより固着させればよい。しかしながら、もち
ろんこのような方法に限定されるものではない。
この合成樹脂被覆層に含まれる合成樹脂としては、任
意のものでもよく、例えば、以下に示されるようなモノ
マーを重合することによって得られる、スチレン系樹
脂、(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリ
エステル樹脂、アミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリ
エーテル、ポリスルフォンなどのような熱可塑性樹脂、
あるいばエポキシ樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂などの
ような熱硬化性樹脂並びにこれらの共重合体およびポリ
マーブレンドなどが用いられる。なお、合成樹脂被覆層
に含まれる合成樹脂としては、例えば熱可塑性樹脂にお
けるように完全なポリマーの状態にあるもののみなら
ず、熱硬化性樹脂におけるようにオリゴマーないしはプ
レポリマーの状態のもの、さらにポリマーに一部プレポ
リマー、架橋剤などを含んだものなども使用可能であ
る。
このような合成樹脂を構成するモノマーとして具体的
には以下に挙げるようなものがある。すなわちビニル系
モノマーとしては、前記したようなスチレン系モノマ
ー、エチレン不飽和モノオレフィン系モノマー、ハロゲ
ン化ビニル系モノマー、ビニルエステル系モノマー、α
−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル系モノマー、
(メタ)アクリル酸誘導体系モノマー、ビニルエーテル
系モノマー、ビニルケトン系モノマー、N−ビニル化合
物系モノマー、ビニルナフタリン系モノマーを挙げるこ
とができる。またポリエステル樹脂を得るモノマーとし
て、二塩基性酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、
アジピン酸、マレイン酸、コハク酸、セバチン酸、チオ
グリコール酸、ジグリコール酸などを挙げることがで
き、グリコール類としては、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジメタノール、プ
ロピレングリコール等を挙げることができる。またアミ
ド樹脂を得るモノマーとして、カプロラクタム、さらに
二塩基性酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ア
ジピン酸、マレイン酸、コハク酸、セバチン酸、チオグ
リコール酸などを挙げることができ、ジアミン類として
は、エチレンジアミン、ジアミンエチルエーテル、1,4
−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノブタンなどを挙げ
ることができる。
ウレタン樹脂を得るモノマーとして、ジイソシアネー
ト類としては、p−フェニレンジイソシアネート、p−
キシレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイ
ソシアネートなどを挙げることができ、グリコール類と
しては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどを
挙げることができる。
尿素樹脂を得るモノマーとして、ジイソシアネート類
としては、p−フェニレンジイソシアネート、p−キシ
レンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシ
アネートなどを挙げることができ、ジアミン類として
は、エチレンジアミン、ジアミノエチルエーテル、1,4
−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノブタンなどを挙げ
ることができる。
またエポキシ樹脂を得るモノマーとして、アミン類と
しては、エチルアミン、ブチルアミン、エチレンジアミ
ン、1,4−ジアミノベンゼン、1,4−ジアミノブタン、モ
ノエタノールアミンなどを挙げることができ、ジエポキ
シ類としては、ジグリシジルエーテル、エチレングリコ
ールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシ
ジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテルな
どを挙げることができる。
合成樹脂被覆層を形成する合成樹脂としては、上記し
たようなモノマーを単独であるいは複数種組会わせて重
合させてなる合成樹脂を用いることができるが、さらに
以下に示すような含窒素極性官能基あるいは弗素を有す
るモノマー成分の重合体、上記したようなモノマーと以
下に示すような含窒素極性官能基あるいは弗素を有する
モノマー成分との共重合体、あるいはまた上記したよう
なモノマーを重合させてなる重合体と以下に示すような
含窒素極性官能基あるいは弗素を有するモノマー成分の
重合体とのポリマーブレンドを用いてもよい。このよう
に極性基を導入してなる合成樹脂を合成樹脂被覆層に用
いると、この合成樹脂自体が帯電制御の働きをするため
に、外殻層に含まれる荷電制御剤はより少ない量で所望
の帯電性を付与することが可能となる。
含窒素極性官能基は正荷電制御に有効であり、含窒素
極性官能基を有するモノマーとしては、下記一般式
(I) (式中、R1は水素またはメチル基、R2およびR3は水素ま
たは炭素数1〜20のアルキル基、Xは酸素原子または窒
素原子、Qはアルキレン基またはアリレン基である。) で表わされるアミノ(メタ)アクリル系モノマーがあ
る。
アミノ(メタ)アクリル系モノマーの代表例として
は、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレー
ト、p−N,N−ジメチルアミノフェニル(メタ)アクリ
レート、p−N,N−ジエチルアミノフェニル(メタ)ア
クリレート、p−N,N−ジプロピルアミノフェニル(メ
タ)アクリレート、p−N,N−ジブチルアミノフェニル
(メタ)アクリレート、p−N−ラウリルアミノフェニ
ル(メタ)アクリレート、p−N−ステアリルアミノフ
ェニル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジメチルアミ
ノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジエチル
アミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N−ジプ
ロピルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−N,N
−ジブチルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p−
N−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリレート、p
−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリレート
などが例示される。さらに、N,N−ジメチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプ
ロピル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジメチルア
ミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエ
チルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、p−N,N
−ジプロピルアミノフェニル(メタ)アクリルアミド、
p−N,N−ジブチルアミノフェニル(メタ)アクリルア
ミド、p−N−ラウリルアミノフェニル(メタ)アクリ
ルアミド、p−N−ステアリルアミノフェニル(メタ)
アクリルアミド、p−N,N−ジメチルアミノベンジル
(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジエチルアミノベ
ンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジプロピル
アミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N,N−ジ
ブチルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p−N
−ラウリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミド、p
−N−ステアリルアミノベンジル(メタ)アクリルアミ
ド等が例示される。
弗素原子は負荷電制御に有効であり、弗素含有モノマ
ーとしては特に制限はないが、例えば、2,2,2−トリフ
ルオロエチルアクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロ
プロピルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフル
オロアミルアクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフ
ルオロデシルアクリレートなどのフルオロアルキル(メ
タ)アクリレートが好ましく例示される。このほかトリ
フルオロクロルエチレン、弗化ビニリデン、三弗化エチ
レン、四弗化エチレン、トリフルオロプロピレン、ヘキ
サフルオロプロペン、ヘキサフルオロプロピレンなどの
使用が可能である。
なお、合成樹脂被覆層を形成する合成樹脂は、芯材と
しての樹脂粒子を構成する熱可塑性樹脂と同一のもので
あってもよく、あるいは異なるものであってもよいが、
望ましくは、トナー粒子のより高い耐熱性を達成するた
めにガラス転移温度が60℃以上でかつ、芯材を構成する
熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上のものであることが
望まれる。
また合成樹脂被覆層を形成する合成樹脂の量は着色剤
量を形成してなる芯材100重量部に対して5〜50重量
部、好ましくは10〜30重量部である。すなわち、合成樹
脂層を形成する合成樹脂の量が5重量部より少ないと着
色剤層の外面を完全に合成樹脂被覆層により覆うことが
困難となり、着色剤成分がトナー粒子の表面に露出し
て、安定で均一な帯電性を阻害する虞れが生じるためで
あり、一方50重量部を越えるものであると均一な合成樹
脂被覆層を形成することができず必要とされる粒径分布
あるいは粒子形状の規定からはずれる虞れがあるためで
ある。
本発明の静電潜像現像用トナーにおいて、合成樹脂被
覆層に含まれる荷電制御剤としては、摩擦帯電により正
または負の荷電を与え得るものであれば、特に限定され
ず有機あるいは無機の各種のものが用いられ得る。
正荷電制御剤としては、例えば、ニグロシンベースEX
(オリエント化学工業(株)製)、第4級アンモニウム
塩P−51(オリエント化学工業(株)製)、ニグロシン
ボントロンN−01(オリエント化学工業(株)製)、
スーダンチーフシュバルツBB(ソルベントブラック3:Co
lor Index 26150)、フェットシュバルツHBN(C。I.N
O.26150)、ブリリアントスピリッツシュバルツTN(フ
ァルベン・ファブリッケン・バイヤ社製)、ザボンシュ
バルツX(ファルベルケ・ヘキスト社製)、さらにアル
コキシ化アミン、アルキルアミド、モリブデン酸キレー
ト顔料などが挙げられ、また、負荷電制御剤としては、
例えば、オイルブラック(Color Index 26150)、オイ
ルブラックBY(オリエント化学工業(株)製)、ボント
ロンS−2(オリエント化学工業(株)製)、サリチル
酸金属錯体E−81(オリエント化学工業(株)製)、チ
オインジゴ系顔料、銅フタロシアニンのスルホニルアミ
ン誘導体、スピロンブラックTRH(保土谷化学工業
(株)製)、ボントロンS−34(オリエント化学工業
(株)製)、ニグロシンSO(オリエント化学工業(株)
製)、セレスシュバルツ(R)G(ファルベン・ファブ
リケン・バイヤ社製)、クロモーゲンシュバルヅETOO
(C.I.NO.14645)、アゾオイルブラック(R)(ナショ
ナル・アニリン社製)などが挙げられる。
これらの荷電制御剤は、単独であるいは複数種組合せ
て使用することができるが、合成樹脂被覆層に添加する
荷電制御剤の添加量は、合成樹脂被覆層を形成する合成
樹脂100重量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは0.
01〜5重量部である。すなわち、添加量が0.001重量部
未満であるとトナー粒子表面部に存在する荷電制御剤の
量が少ないため、トナーの帯電量が不足し、一方、10重
量部を越えるものであると合成樹脂被覆層より荷電制御
剤が剥離し、キャリアの表面にスペント化したり現像剤
中に混入して耐刷性を劣化させたりする虞れがあるため
である。
本発明の静電潜像現像用トナーは、上記述べたように
熱可塑性樹脂を主成分としてなる樹脂粒子を芯材として
積層構造を有しており、その積層構造によって、優れた
帯電安定性、耐熱性、定着性などの特性を有するが、何
よりもその粒径の変動係数が15%未満、好ましくは10%
未満であり、形状係数SF1が150以下、好ましくは140以
下であることを特徴とするものであるために、平均粒径
が14μm以下、より好ましくは10μm以下という小粒径
のものとしても十分な流動性と帯電量分布の狭い安定し
た帯電性を示し、均一かつ安定した現像性を示すものと
なる。
(実施例) 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明す
る。
トナーの製造例a シード重合法により得られた単分散球状のスチレン−
n−ブチルメタアクリレートの共重合体ポリマー(平均
粒径:8μm、変動係数:5%、形状係数SF1:108、ガラス
転移温度:54℃、Mn:10000、Mw/Mn:25)100重量部とカー
ボンブラック(三菱化学工業(株)製:MA#8)8重量
部を10ヘンシェルミキサーに入れ1500rpmの回転数で
2分間混合攪拌しポリマー粒子の表面にカーボンブラッ
クを付着させた。次に奈良機械ハイブリダイゼーション
システムNHS−1型を用い9,000rpmで3分間の処理を行
い、カーボンブラックをポリマー粒子表面に固定化し
た。
さらに上記カーボンブラックを処理したポリマー粒子
100重量部とポリメチルメタクリレート粒子(綜研化学
(株)製MP−1451、平均粒径:0.15μm、変動係数:5
%、形状係数SF1:106、ガラス転移温度:125℃)10重量
部を上記と同様の処理にかけ、成膜化されたPMMA樹脂被
覆層を設けた。さらにここで得られたポリマー粒子100
重量部に対し、負の荷電制御剤クロム錯塩型染料スピロ
ンブラツクTRH(保土谷化学工業(株)製)0.5重量部を
上記と同様の処理を行うことにより、スピロンブラック
TRHをトナー表面に固着させ、実施例1のトナーである
平均粒径9.0μm、変動係数8%、形状係数SF1=132の
トナーaを得た。
トナーの製造例b トナーの製造例aにおいて着色剤としてCuFeO4−CuMn
2O4 *1(大日精化工業(株)製)[*1CuFe2O4−CuMn
2O4の光透過型粒度分布測定装置による粒径分布は、0.0
5〜1μmにあり、平均径は役0.1〜0.2μmの間にあ
る。吸油量は35cc/100gである。]を用いる以外は同様
の組成、製造方法にて実施例2のトナーである平均粒径
9.0μm,変動係数8%、形状係数SF1=127のトナーbを
得た。
トナーの製造例c トナーの製造例aにおいて着色剤層を形成する際カー
ボンブラック(三菱化成工業(株)製;MA#8)8重量
部に加えてPMMA粒子MP−1451(綜研化学(株)製、平均
粒径:0.15μm、変動係数:5%、形状係数SF1:106、ガラ
ス転移温度:125℃)5重量部を着色層物質とする以外は
同様の方法で実施例3のトナーである平均粒径9.5μ
m、変動係数8%、形状係数SF1=136のトナーcを得
た。
トナーの製造例d PMMA粒子(綜研化学(株)製MP−1000、平均粒径:0.4
μm、変動係数:7%、形状係数SF1:107、ガラス転移温
度:125℃)10重量部の組成比で加えヘンシェルミキサー
に入れ1500rpmの回転数で2分間混合撹拌しPMMA粒子の
表面にカーボンブラックを付着させた。次に奈良機械ハ
イブリゼーションシステムNHS−1型を用い9000rpm 3分
間の処理を行い、カーボンブラックをポリマー粒子表面
に固定化した。ここで得られた着色剤含有粒子を着色剤
形成材料として15重量部をカーボンブラックと変更する
以外はトナーの製造例aと同様の方法で実施例4のトナ
ーである9.8μm、変動係数8%、形状係数SF=138のト
ナーdを得た。
トナーの製造例e トナーの製造例aで用いた荷電制御剤スピロンブラッ
クTRHにかえて正の荷電制御剤ニグロシン系染料ボント
ロンN−01(オリエント化学工業(株)製)0.5重量部
とする以外は同様の方法により実施例5のトナーである
平均粒径9.0μm、変動係数8%、形状係数SF1=131の
トナーeを得た。
トナーの製造例f トナーの製造例aで用いたシード重合法により得られ
た単分散球状の芯材粒子にかえて懸濁重合法により得た
スチレン−n−ブチルメタアクリレート共重合ポリマー
(平均粒径:8μm、変動係数25%、形状係数SF1:110、
ガラス転移温度:57℃、Mn:12000、Mw/Mn:30)とする以
外はトナー製造例aと同様の方法により比較例1のトナ
ーである平均粒径9.3μm、変動係数24%、形状係数SF1
=121のトナーfを得た。
トナーの製造例g成分 スチレン 70 重量部 n−ブチルメタクリレート 30 重量部 2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル) 0.5
重量部 カーボンブラックMA#18(三菱化成工業(株)製) 8
重量部 クロム錯塩型染料スピロンブラックTRH(保土谷化学工
業(株)製) 3 重量部 上記材料をサンドスターラーにより充分に混合して、
重合性組成物を調製した。この重合性組成物を濃度3重
量%のアラビアゴム水溶液中に攪拌機「T・Kオートホ
モクミサー」(特殊機化工業社製)により回転数4000rp
mで攪拌しながら、温度60℃で6時間重合反応させ、さ
らに温度80℃に上昇し重合反応させた。重合反応終了
後、反応系を冷却して5〜6回水洗後、過し乾燥した
後、風力分級を行い球状粒子を得た。
得られた球状粒子のの平均粒径は8.1μm、ガラス転
移点(Tg)は61℃、数平均分子量(Mn)は8000、分子量
分布(Mw/Mn)は22であった。
また、このトナーの粒径分布の変動係数は21%、形状
係数SF1=118であった。ここで得られたトナーを比較例
2のトナーgとする。
トナーの製造例h成分 重量部 スチレン−n−ブチルメタクリレート樹脂 (ガラス転移点、60℃、Mn:8000、Mw/Mn:21) 100 カーボンブラック (三菱化成工業(株)製、MA#8) 8 クロム錯塩型染料スピロン ブラックTRH(保土谷化学工業(株)製) 3 上記材料をボールミルで充分混合した後、140℃で加
熱した3本のロール上で混練した。混練物を放置冷却
後、フェザーミルを用いて粗粉砕し、さらにジェットミ
ルで微粉砕した。つぎに、風力分級し、平均粒径8.8μ
m、粒径分布の変動係数22%、形状係数SF1=163である
比較例3のトナーhとする。
スチレン−アクリル樹脂微小粒子の製造例 攪拌機、コンデンサー、不活性ガス導入管、温度計を
取り付けた3の四つ口フラスコ中において、分散液と
して、スチレンモノマー70重量部、n−ブチルメタクリ
レート25重量部、n−ブチルアクリレート5重量部に重
合開始剤過酸化ベンゾイル1.5重量部を用い、分散媒と
しては蒸溜水1000ccに適量の完全ケン化ポリビニルアル
コール(重合度約1000)2%およびドデシルベンゼンス
ルホン酸ソーダ1%を加えたものを用いて、それらを液
槽に調合し、混合分散手段として特殊機化工業(株)製
「TKオートホモミクサー」を用いて、タービンを1500rp
mから段階的に回転数を上昇させながら12000rpmで混合
分散を行なった。この分散混合液を最終回転数で攪拌を
継続しながら、80℃で6時間加熱し重合を行なった。
重合終了後、遠心脱水機で過し、純水で8回洗浄
後、真空乾燥し解砕し、数平均分子量Mn10000、分子量
分布Mw/Mn=2.4、ガラス転移点60℃、軟化点120℃の粒
径0.5μm、変動係数14%、形状係数SF1=113のスチレ
ン−アクリル樹脂微小粒子を得た。
トナーの製造例k シード重合法により得られた単分散球状のスチレン−
n−ブチルメタアクリレート共重合ポリマー(平均粒
径:7μm、変動係数:5%、ガラス転移温度:65℃、Mn:1
2,000、Mw/Mn:20)]100重量部とフタロシアニン顔料
(CI74160)3重量部を10ヘンシェルミキサーに入れ1
500rpmの回転数で2分間混合攪拌しポリマー粒子の表面
に顔料を付着させた。次に奈良機械ハイブリダイゼーシ
ョンシステムNHS−1型を用い、9000rpmで3分間の処理
を行い、顔料をポリマー粒子表面に固定化した。
さらに上記顔料を処理したポリマー粒子100重量部と
上記スチレン−アクリル樹脂粒子の製造例で得た微粒子
20重量部を上記と同様の処理により樹脂被覆槽を設け
た。さらにここで得られたポリマー粒子100重量部に対
し、負の荷電制御剤クロム錯塩型染料E−81(オリエン
ト化学工業(株)製)0.5重量部を上記と同様の処理を
行うことにより、E−81をトナー表面に固着させ、実施
例6のトナーである平均粒径9.2μm、変動係数9%、
形状係数SF1=139のトナーiを得た。
トナーの製造例j トナーの製造例aにおいて、顔料をブリリアントカー
ミン6B(CI 15850)3重量部に代え、また荷電制御剤を
E−81(オリエント化学工業(株)製)0.5重量部に代
える以外は同様の組成、製造方法を用いて、実施例7の
トナーである平均粒径9.2μm、変動係数8%、形状係
数SF1=131のトナーjを得た。
トナーの製造例k トナーの製造例jにおいて、顔料をベンジジンイエロ
ー(CI 21090)3重量部に代える以外は同様の組成、製
造方法を用いて、実施例8のトナーである平均粒径9.1
μm、変動係数8%、形状係数SF1=132のトナーkを得
た。
トナーの製造例l トナーの製造例jにおいて、負の荷電制御剤を正の荷
電制御剤P−51(オリエント化学工業(株)製)1.0重
量部に代える以外は同様の組成、製造方法を用いて、実
施例9のトナーである平均粒径9.2μm、変動係数8
%、形状係数SF1=126のトナーlを得た。
トナーの製造例m トナーの製造例aにおいて、芯材として用いるシード
重合法により得られた粒子を、ガラス転移点Tg=56℃、
数平均分子量Mn=7000分子量分布Mw/Mn=38、変動係数
5%、形状係数SF1=110であるものに代える以外は同様
の組成、製造方法を用いて、実施例10のトナーである平
均粒径8.1μm、変動係数8%、形状係数SF1=133のト
ナーmを得た。
トナーの製造例n トナーの製造例aにおいて、芯材として用いるシード
重合法により得られた粒子を、ガラス転移点Tg=51℃、
数平均分子量Mn=15000、分子量分布Mw/Mn=4、粒径7.
0μm、変動係数5%、形状係数SF1=110であるものに
代える以外は同様の組成、製造方法を用いて、比較例4
のトナーである平均粒径8.2μm、変動係数8%、形状
係数SF1=132のトナーnを得た。
キャリアAの製造成分 重量部 ポリエステル樹脂(軟化点123℃、 ガラス転移点65℃、AV23、OHV40) 100 Fe−Zn系フェライト微粒子 MFP−2(TDK(株)製) 500 カーボンブラック (三菱化成工業(株)製、AM#8) 2 上記材料をヘンシェルミキサーにより十分混合、粉砕
し、次いでシリンダ部180℃、シリンダヘッド部170℃に
設定した押し出し混練機を用いて、溶融、混練した。混
練物を放置冷却後、フェザーミルを用いて粗粉砕し、さ
らにジェットミルで微粉砕した後、分級機を用いて分級
し、平均粒径60μmのキャリアAを得た。
キャリアBの製造成分 重量部 マグネタイト(BL−SP、チタン工業(株)製) 500 スチンレン−アクリル共重合樹脂(プライオ ライトACL、グットイヤーケミカル(株)製) 100 シリカ#200(日本アエロジル(株)製) 2 以上の成分をスーパーミキサーで十分混合して一軸押
出混練機で混練後、冷却粗粉砕し、ハンマーミルで平均
粒径50μmに粉砕し、風力分級機で粗粉・微粉を分級
し、平均40μmのキャリアBを得た。比重を測定すると
3.3g/cm3であった。
諸特性に対する評価の方法 このようにして得られた実施例1〜10および比較例1
〜4のトナーa〜nに対して以下に述べるように諸特性
の評価を行なった。なお、トナーa〜nそれぞれ100重
量部に対してコロイダルシリカR−972(日本アエロジ
ル(株)製):0.1重量部で後処理を行い、諸特性に対す
る評価に用いた。
帯電量(Q/M)および飛散量 ここで表面処理されたトナー2gと第1表に示される所
定のキャリア28gと50ccのポリ瓶に入れ回転架台にのせ
て1200rpmで回転させたときのトナーの帯電盤の立ち上
がりを調べるために、3分、10分、30分間攪拌後の帯電
量を測定し、またその時の飛散量を調べた。
飛散量測定は、デジタル粉塵計P5H2型(柴田化学社
製)で測定した。前記粉塵計とマグネットロールとを10
cm離れたところに設置し、このマグネットロールの上に
現像剤2gをセットした後、マグネットを2000rpmで回転
させたとき発塵するトナーの粒子を前記粉塵計が粉塵と
して読み取って、1分間のカウント数cpmで表示する。
帯電量および飛散量の測定結果を第1表に示す。
画出し評価 第2表に示す所定のトナー及びキャリアをトナー/キ
ャリア=7/93の割合で混合し、2成分系現像剤を調整し
た。この現像剤を用い、実施例1〜4、6〜8および1
0、比較例1〜4に対しては上記EP−570Z(ミノルタカ
メラ(株)製)を、実施例7および12に対してはEP−47
0Z(ミノルタカメラ(株)製)を用いて初期の画出し評
価(及び耐刷テスト)を行い、第2表に示す各種画像評
価を行った。
1)画像上のかぶり 前記した通り各種トナー及びキャリアのの組み合せに
おいて、上記複写機を用いて画出しを行った。画像上の
かぶりについては、白地画像上のトナーかぶりを評価
し、ランク付けを行った。△ランク以上で実用上使用可
能であるが、○以上が望ましい。
2)I.D、画質 上記と同様の条件でデータクエスト社の標準チャート
を適性露光条件下でコピーし、次に示す方法でI.D.、画
質の評価を行なった。ベタ部の画像濃度をサクラ濃度計
により測定してランク付けを行い、画質の評価において
は、データクエスト社標準チャートにより、階調性、解
像力、ライン再現性、画像上のキメの細かさ等を総合評
価してランク付けを行った。共に△ランク上で実用上し
使用可能であるが○以上が望ましい。
3)耐刷テスト 実施例1〜6、8〜11および13〜14、比較例1〜4に
対しては上記EP−570Zを、実施例7および12に対しては
EP−470Zを用いて10万枚の耐刷テストを行った。このと
きのトナー帯電量とかぶりを評価した。
定着性テスト また、初期画像を紙とOHPシート上にコピーし定着性
の評価を行った。定着強度は砂消しゴムを用いて、20回
以上こすっても画像が乱れなかったものを◎、15回〜20
回を○、5〜15回を△、それ以下を×とした。結果を第
2表に示す。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明の静電潜像現像用トナー
は、少なくとも着色剤および熱可塑性樹脂からなる芯粒
子、並びに少なくとも荷電制御剤および合成樹脂からな
り前記芯粒子の外表面を被覆成膜化した外殻層から構成
される静電現像用トナーにおいて、前記芯粒子が数平均
分子量(Mn)3000〜20000、分子量分布(Mw/Mn)10〜70
の熱可塑性樹脂からなり、かつ静電潜像現像用トナー自
体の粒径の変動係数が15%未満であり、形状係数SF1が1
50以下であることを特徴とするものであり、小粒径化し
ても十分な流動性を示し、帯電量の分布が狭く、かつ帯
電量が安定しているため、カブリ、トナーの飛散などの
問題を生じることがなく、安定した現像性を示すもので
ある。
また積層構造である利点を活かして、その機能面にお
いて、例えば耐熱性と定着性の両立等が容易に達成し得
るものであり、さらに製造性の面からしても多様化する
トナーの用途、機能に応じて、必要とされる部位のみを
変更することにより容易に対応することができるために
非常に有利である。
フロントページの続き (72)発明者 佐野 央一 大阪府大阪市東区安土町2丁目30番地 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭58−205161(JP,A) 特開 昭62−205367(JP,A) 特開 昭61−275766(JP,A) 特開 昭61−275767(JP,A) 特開 昭59−64854(JP,A) 特開 昭60−117255(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも着色剤および熱可塑性樹脂から
    なる芯粒子、並びに少なくとも荷電制御剤および合成樹
    脂からなり前記芯粒子の外表面を被覆成膜化した外殻層
    から構成される静電現像用トナーにおいて、前記芯粒子
    が数平均分子量(Mn)3000〜20000、分子量分布(Mw/M
    n)10〜70の熱可塑性樹脂からなり、かつ静電潜像現像
    用トナー自体の粒径の変動係数が15%未満であり、形状
    係数SF1が150以下であることを特徴とする静電潜像現像
    用トナー。
  2. 【請求項2】前記荷電制御剤が前記外殻層上に溶融固着
    されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の静電潜像現像用トナー。
  3. 【請求項3】前記芯粒子の粒径の変動係数が10%未満、
    形状係数SF1が120以下であり、前記外殻層を形成する合
    成樹脂が変動係数20%未満の微粒子であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の静電潜像現像用トナ
    ー。
  4. 【請求項4】少なくとも着色剤および数平均分子量(M
    n)3000〜20000、分子量分布(Mw/Mn)10〜70の熱可塑
    性樹脂からなる芯粒子表面に合成樹脂からなる微粒子を
    静電気的に付着させる工程と、付着した微粒子の表面を
    機械的剪断力によって溶融し成膜化した外殻層を形成す
    る工程と、この外殻層に荷電制御部を溶融固着する工程
    とからなることを特徴とする静電潜像現像用トナーの製
    造方法。
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