JPH05106765A - 埋設配管構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】埋設配管を容易に接続することができるととも
に、特別な部品を用いることなく埋設位置を把握する。 【構成】合成樹脂で成形されたガス管などの配管本体２
の外周面に、導線Ｗを封入した被覆部材３を一体に取り
付けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ガス管などの埋設配管
構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、埋設配管、例えばガス管など
に被覆導線を取り付けて埋設し、掘り返しの際、被覆導
線に電流を流すことによって磁界を発生させ、この磁界
を検出することで埋設配管の埋設位置を正確に把握する
ことが知られている。例えば、実開昭５８−１７８６８
８号公報に示されるように、被覆導線の保持部を形成し
た挾着部材を埋設配管に適当な間隔で挾着させたり、あ
るいは、実開昭５１−２１２０９号公報に示されるよう
に、埋設配管の管壁中に導線を埋設封入する考案が提案
されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、挾着部
材を埋設配管に順次挟着する方式では、挟着部材を埋設
配管とは別に用意しなければならず、必要数量の間違い
や用意忘れなどによって埋設時にトラブルの原因となる
他、土砂の埋め戻しの際、被覆導線が露出している関係
上、挟着部材間に懸吊されている被覆電線に土圧が作用
して、あるいは土圧によって挟着部材がずれて被覆電線
が切断する問題があった。

【０００４】また、埋設配管の管壁内に導線を封入する
方式では、埋設配管を接続する際、相手側導線との接続
ができないことから、その敷設位置が限定される他、埋
設配管の端部を突き合わせて融着接合する際、その面取
り作業に支障がある。

【０００５】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、埋設配管を容易に接続することができると
ともに、新たな部品を用いることなく埋設配管の埋設位
置を正確に把握することのできる埋設配管構造を提供す
るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、合成樹脂で成
形された埋設配管本体と、導線を封入した被覆部材より
なり、この被覆部材を埋設配管本体の外周面にその軸線
とほぼ平行に一体に取り付けたことを特徴とするもので
ある。

【０００７】

【作用】埋設配管本体に導線を封入した被覆部材を一体
に取り付けた埋設配管を埋設する。

【０００８】この結果、埋設配管を接続するに際しては
被覆部材を配管本体から切り離すことができ、その接合
に影響することはない。また、導線は被覆部材に封入さ
れて配管本体と一体であることから、土砂を埋め戻して
も導線の切断事故は確実に防止され、掘り返しの際、導
線に通電すれば埋設配管の埋設位置を正確に把握するこ
とができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。

【００１０】図１には、埋設配管１が示されており、こ
の埋設配管１は、ガス管などの配管本体２と、導線Ｗが
封入されて配管本体２に一体に取り付けられた被覆部材
３から構成されている。そして、配管本体２は、従来公
知のようにポリエチレンなどの合成樹脂で成形されてい
る。

【００１１】一方、被覆部材３は、銅線などの導線Ｗを
封入している被覆部３ａと、この被覆部３ａの直径より
も小幅に形成された突起部３ｂから形成され、突起部３
ｂが前述した配管本体２の外周面にその軸線とほぼ平行
に取り付けられている。したがって、市販のカッターナ
イフなどによって突起部３ｂを切断して被覆部材３を配
管本体２から簡単に切り離すことができ、また、被覆部
材３の被覆部３ａを剥離して容易に導線Ｗを露出させる
ことができる。

【００１２】このように構成した埋設配管１を掘削され
た溝内に設置した後、土砂を被せることにより、埋設配
管１を埋めることができる。この際、導線Ｗを封入して
いる被覆部材３は配管本体２と一体となっていることか
ら、埋め戻し時に導線Ｗの切断事故は確実に防止され
る。これらの埋設配管１，１を接合する場合は、図３に
示すように、各埋設配管１の被覆部材３の突起部３ｂを
適当長さ切断して被覆部材３を配管本体２から切り離し
た後、配管本体２，２の端部を差し込み継手４に嵌挿し
て接合する。さらに、被覆部材３の被覆部３ａを剥離
し、露出された導線Ｗ，Ｗをコネクター５を介して差し
込み継手４の外方で接続し、図示しないビニルテープで
固定する。

【００１３】この実施例においては、配管本体２，２は
差し込み継手４を利用して接合したが、突き合わせ継手
を用いてもよく、その接合手段も融着、接着あるいは機
械的な接合でもよく、特に限定するものではない。

【００１４】一方、道路工事などにより、地面を掘り返
す際、埋設配管１の埋設位置を把握する必要がある場合
には、従来と同じように導線Ｗの両端に電流を流し、そ
れによって発生する磁界を検出すればよい。このように
して埋設配管１の埋設位置が把握されれば、埋設配管１
に接近するまでは機械掘りを行い、ある程度掘削すれば
ツルハシなどによる手掘りで作業すればよい。

【００１５】また、配管本体２の成形時、導線Ｗを封入
しつつ被覆部材３を同時に成形するのが好ましく、特に
クロスヘッドダイによる押し出し成形が好適であるが、
金型の製作コストを考慮して配管本体２と被覆部材３を
別個に成形し、これらを接着や融着などによって一体に
接合するようにしてもよい。

【００１６】なお、本実施例においては、埋設配管本体
はポリエチレンを採用したが、その他の熱可塑性樹脂で
も、また、熱硬化性樹脂でもよい。

【００１７】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、合成樹脂
で成形されたガス管などの埋設配管本体の外周面に、導
線を封入した被覆部材を一体に取り付けて埋設配管を構
成したことにより、掘り起こしの際、導線に通電させて
埋設配管の埋設位置を正確に把握することが可能とな
り、その直近までは機械掘りによって掘削作業を効率よ
く遂行することができる。そして、予め配管本体と導線
を封入している被覆部材とは一体に取り付けられている
ことから、配管以外に新たな部品を用意する必要がな
く、また、埋め戻し時の導線の切断は確実に防止され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の埋設配管の全体構成を示す斜視図であ
る。

【図２】図１の被覆部材を拡大して示す断面図である。

【図３】埋設配管同士を接続する際の説明図である。

【符号の説明】

１ 埋設配管 ２ 配管本体 ３ 被覆部材 Ｗ 導線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂で成形された埋設配管本体と、
   導線を封入した被覆部材よりなり、この被覆部材を埋設
   配管本体の外周面にその軸線とほぼ平行に一体に取り付
   けたことを特徴とする埋設配管構造。