JPH0491769A - β―カロチン飲料の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、β−カロチンの損失を防止できる飲料の製
造法に関し、更に詳しくはβ−カロチンとビタミンＣ、
ビタミンＢ２、ビタミンＥ等を共存させることによって
、一定期間常温に保存してもβ−カロチンの損失を防止
できると共に、これらのビタミン類もバランスよく摂取
することができるようにしたβ−カロチン飲料の製造法
に関するものである。

〈従来の技術と発明が解決しようとする問題点〉第一世
代機能性成分の一つであるβ−カロチンは、ビタミンＡ
前駆体（プロビタミンＡ）として以前より知られている
ものであるが、最近になってその抗酸化作用が注目され
るようになってきた。

すなわち、β−カロチンには、脂肪酸の過酸化反応を開
始するといわれている一重項酸素（活性酸素）を消去す
る作用があることが判明した。この活性酸素は、体内に
絶え間なく取り入れられている酸素が変化して生ずるも
のであり、その過剰な生成は、病的老化という複雑な生
態メカニズムと深（関わっているので、活性酸素を効率
的に消去することは老化防止につながると考えられてき
ている。

また、幾多の疫学調査の結果からβ−カロチンと癌の発
症、特に肺癌との関連が報告されており、喫煙者の血漿
中β−カロチン濃度が顕著に低いことが認められている
。これは煙草の煙の中にフリーラジカルが多量に含まれ
ているため、喫煙者の血漿中のβ−カロチン濃度が低下
するものと考えられている。従って、β−カロチンを十
分に摂取することはこれらの疾病を予防するのに役立つ
ものである。

さてβ−カロチンを人が摂取する手段として、人参等を
単に食する場合も多いが、最近ではβ−カロチンを含有
する飲料も市販されるようになった。しかしながら、β
−カロチンはその化学構造を見ても明らかなように、酸
素や光により酸化反応が進行し、したがってロングライ
フ飲料とする場合、その活性が低下してい（傾向にある
。

そこで発明者等は、β−カロチンの酸化による損失を防
止する方法を種々検討して本発明を完成した。

〈問題点を解決するための手段〉 本願は、以上の問題点を解決するためになされたもので
、次の（１）及び（２）の請求項から構成されている。

（１）β−カロチンを含有する飲料に、ビタミンＣ、ビ
タミンＢ２、ビタミンＥの三者を共存させてβ−カロチ
ンの損失を防止することを特徴とするβ−カロチン飲料
の製造法。

（２）１００ｇ中にβ−カワチン３〜２０ｍｇを含有す
る飲料に、ビタミンＥ５〜１０ｍｇ、ビタミン０６０〜
１２０ｍｇ、ビタミンＢ２０．５〜１．０ｍｇを共存さ
せることを特徴とするβ−カロチン飲料の製造法。

本願発明の飲料に含有するβ−カロチンは、β−カロチ
ンそのもの、または人参等の天然物を破砕し、または搾
汁して得られる人参ピユーレ、人参エキス等に含有して
いるものである。

また、ビタミンＥ、ビタミンＣ、ビタミンＢ２としては
通常の市販品を使用できる。

本願発明の飲料に含有するβ−カロチンと、ビタミンＥ
１ビタミンＣ、ビタミンＢ２の配合割合は１００ｇ当た
り通常下記の範囲番こある。

β−カロチン　　　３　〜２０ｍｇ ビタミンＥ　　　　２　〜１０ｍｇ ビタミン０　　６０　〜１２０ｍｇ ビタミンＢｚ　　　　　Ｏ，３〜　　１．２ｍｇく作用
〉 本願発明の飲料中のβ−カロチンの分解を防止する手段
として、ビタミンＥ、ビタミンＣ、ビタミンＢ２等を添
加するのは次の理由による。

（１）β−カロチンは、飲料中の溶存酸素により分解さ
れる（損失する）が、飲料中にビタミンＥが共存すると
、β−カロチンよりビタミンＥ力Ｓ先に酸化され、β−
カロチンは分解されないで保護される。

（２）また、酸化されたビタミンＥは、ビタミンＣが共
存するとこれにより還元され、再び還元型ビタミンＥに
戻る。すなわち、β−カロチン、ビタミンＥ、ビタミン
Ｃは、いわゆるサイクリックに作用し、β−カロチンを
保護する。

（３）ビタミンＢ２は、光に対してβ−カロチンを保護
する。すなわち、ビタミンＢ２が共存している間は、ビ
タミンＢ２が光のエネルギーを吸収して先に分解し、β
−カロチンが分解されにくい。

〈試験例１〉 下記の基礎配合と製造工程により、β−カロチン含有飲
料を製造した。

β−カロチン、ビタミンＥ、ビタミンＣ、ビタミンＢ２
は基礎配合に適宜添加し、下記の■〜■のサンプルを作
った。これらのサンプルを３５℃で４週間保存し、ビタ
ミン類（β−カロチンを含む）の経時変化を調べた。試
験法はＨＰＬＣによる常法によった。

［基礎配合］ 人参エキス（汁）７５ りんご果汁　　　　　　　　　２０ レモン果汁　　　　　　　　　　３ 蜂蜜　　　　　　　　　　　　　２ ［製造工程コ 六十ビタミン ↓ 瓜±殴」ｉ童 ↓ 二五二星１ ↓ 立亘上 ↓ 殺１し」ｉ且 ↓ 五■二」旧【立」 ［サンプル］ ■β−カロチンのみ ■β−カロチン＋ビタミンＥ ■β−カカロチン上タミンＣ ■β−カロチン＋ビタミンＥ＋ビタミンＣ［保存結果］ 第１〜第４図の通りであった。

これらの結果によれば、ビタミン類を添加することによ
って、飲料中のβ−カロチンが酸化されずに残存するこ
とが分かる。

〈試験例２〉 試験例１の製造方法により、サンプル ■β−カロチン＋ビタミンＢ２ を作り、前記サンプル■と共に、各々ガラス容器に無菌
充填し、３０Ｗの蛍光灯の下に２週間静置した。光照射
前と照射後のβ−カロチン及びビタミンＢ２の含有量は
下記の通りであった（表中の単位は照射前を１００％と
したときの相対量で表した。）。

以上から、β−カロチンに対するビタミンＢ２の保護効
果は明らかである。

〈発明の効果〉 この出願にかかる発明は以上のように構成したから、β
−カロチンを含有する飲料中のβ−カロチンの損失を防
止できると共に、ビタミンＣ、ビタミンＢ２、ビタミン
Ｅ等のビタミン類もバランスよく摂取することができる
という効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、β−カロチンのみを添加したときののβ−カ
ロチンの残存率を表すグラフ、第２図はβ−カロチンと
ビタミンＣを共存させたときの両者の残存率を表すグラ
フ、第３図はβ−カロチンとビタミンＥを共存させたと
きの両者の残存率を表すグラフ、第４図はβ−カロチン
とビタミンＣ、ビタミンＥ、ビタミンＢ２を共存させた
ときのβ−カロチン、ビタミンＣ、ビタミンＥ三者の残
存率を表すグラフである。 Ｍβ−カロチンの残存率 ω−くβ−カロチンの残存率 シーく　ビタミンＥの残存率 □β−カロチンの残存率 ←−→ビタミンＣの残存率 シーくβ−カロチンの残存率 ビタミンＥの残存率 ←−→ビタミンＣの残存率 手続補正書（自発） 訂正明　糸１）書 平成０３年１０月０２日

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）β−カロチンを含有する飲料に、ビタミンＣ、ビ
   タミンＢ＿２、ビタミンＥの三者を共存させてβ−カロ
   チンの損失を防止することを特徴とするβ−カロチン飲
   料の製造法。
2. （２）１００ｇ中にβ−カロチン３〜２０ｍｇを含有す
   る飲料に、ビタミンＥ５〜１０ｍｇ、ビタミンＣ６０〜
   １２０ｍｇ、ビタミンＢ＿２０．５〜１．０ｍｇを共存
   させることを特徴とするβ−カロチン飲料の製造法。