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JPH0489405A - 殺ダニ剤 - Google Patents

殺ダニ剤

Info

Publication number
JPH0489405A
JPH0489405A JP20446490A JP20446490A JPH0489405A JP H0489405 A JPH0489405 A JP H0489405A JP 20446490 A JP20446490 A JP 20446490A JP 20446490 A JP20446490 A JP 20446490A JP H0489405 A JPH0489405 A JP H0489405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acaricide
dialkyl
phthalate
adipate
fumarate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP20446490A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Watanabe
弘司 渡辺
Tamotsu Kawai
川合 保
Kenzo Kamata
釜田 健藏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Kasei Co Ltd
Original Assignee
Osaka Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Kasei Co Ltd filed Critical Osaka Kasei Co Ltd
Priority to JP20446490A priority Critical patent/JPH0489405A/ja
Publication of JPH0489405A publication Critical patent/JPH0489405A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野〕 本発明は、屋内塵性ダニ類を対象とする殺ダニ剤に関す
るものである。
[従来の技術] 家屋内に発生する屋内塵性ダニ類は、近年の住居環境に
適応して多発し、不快感ばかりでなく虫咬症やアレルギ
ー性喘息の原因となることから、ダニ防除対策に対して
は保健衛生上強い関心が持たれている。
この防除対策としては、畳やカーペット等は加熱処理に
よる方法も可能であるが、実際は設備、労力等の問題で
実施が容易でないため、−船釣には化学薬品による防除
が行われている。
従来からダニ防除剤として使用されてきた主な薬剤は、
防疫用殺虫剤であるフェンチオン、フェニトロチオン、
ダイアジノン、クリスロン、ペルメトリン、プロポクス
ルなどである。
上述の防疫用殺虫剤のほか、安息香酸ベンジル、サルチ
ル酸ベンジル、チオシアノ酢酸インボルニル、パラクロ
ロメタキシレノール、ヨウ素化ホルマール系化合物など
の屋内塵性ダニ用防除剤も提案され、一部は商品化に至
っている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上に述べたような防疫用殺虫剤は、本来
がハエやゴキブリを駆除するために使用されているもの
であって、特異な不快臭や刺激性がある上、安全性に関
して使用上の制限もあり、居住区に自由に使用できるも
のではない。また、ダニは種類が多く、薬剤に対する感
受性はダニの種類により大差がある場合が多いところ、
たとえばフェンチオンはケナガコナダニに著効を示すも
ののコナヒヨウヒダニには効果が劣り、ダイアジノンは
全く逆の効力を示すとの報告があるように、従来の防疫
用殺虫剤は殺ダニ作用においてスペクトル巾が狭いとい
う限界がある。
上に例示した屋内塵性ダニ用防除剤は、上述の防疫用殺
虫剤の欠点を除くために提案されたものであるが、これ
らも依然として臭気、刺激性等の点で満足できるもので
はなく、安全性に関して使用上の制限もある。
なお、「農薬概説、株式会社技報堂発行、発行日:昭和
45年3月15日」の411頁には、rKing、 W
、、 Agr、 Handbook、 69 (195
4)Jの引用として、ジメチル、ジエチルまたはジブチ
ルフタレートがAmblyomma american
umに対し忌避効果があるとしであるが、Amblyo
mma americanumは野外に棲息するダニの
一種であり、また忌避効果については記載があっても、
致死効果については記載かない。
また、実開昭57−120385号公報、実開昭57−
120386号公報、実開昭57−120387号公報
には、害虫忌避物質を含有保持せしめたカーペットパイ
ル系を使用して成る害虫忌避カーペットが示されており
、多数列挙されている害虫忌避物質の例としてジメチル
フタレート、ジブチルフタレートなどのフタル酸エステ
ル類にも一言の言及がなされているが、裏づけデータは
−切な(、またダニの致死効果については全く記載がな
い。
本発明は、屋内塵性ダニ類に対する殺ダニ力が強く、物
性が温和で、不快感がなく、しかも安全性の高い殺ダニ
剤を提供することを目的になされたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の屋内塵性ダニ類に対する殺ダニ剤は、アルキル
基の炭素数が1〜8のジアルキルフタレート、アルキル
基の炭素数が1〜8のジアルキルアジペートおよびアル
キル基の炭素数が1〜8のジアルキルフマレートよりな
る群から選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分と
して含有することを特徴とするものである。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明の殺ダニの有効成分は、ジアルキルフタレート、
ジアルキルアジペートまたはジアルキルフマレートであ
る。
ここでジアルキルフタレートとしては、オルトジアルキ
ルフタレート、イソジアルキルフタレート、テレジアル
キルフタレートが用いられる。アルキル基としては炭素
数1〜8のもの、具体的には、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基があげられる。プロピル基以上のもの
は直鎖アルキル基であっても分岐アルキル基であっても
よい、また、2つのアルキル基は同一であっても異なる
ものであってもよい。
ジアルキルアジペートとしては、炭素数1〜8のアルキ
ル基を有するアジペートが用いられる。
アルキル基の種類は、ジアルキルフタレートの説明の個
所で述べたものと同様である。
ジアルキルフマレートとしては、炭素数1〜8のアルキ
ル基を有するジアルキルフマレートが用いられる。アル
キル基の種類は、ジアルキルフタレートの説明の個所で
述べたものと同様である。
これらの化合物から選ばれた1種または2種以上の有効
成分を含有する本発明の殺ダニ剤は、極めてすぐれた殺
ダニ効果を示す。
すなわち、本発明の殺ダニ痢が対象とするダニの種類は
、チリダニ類、コナダニ類、ニクダニ類、ホコリダニ類
、ツメダニ類、ササラダニ類など多種広範囲に及び、致
死効果は即効的ではないが、連速、確実に効果を発現す
るのである。
上記有効成分は、そのまま他の補助剤を加えることなく
使用することも可能であるが、通常は溶液(油剤)、乳
剤、懸濁剤、粉剤、粒剤、錠剤、水和剤、燻煙剤、煙霧
剤などの製剤に調製され、噴霧、塗布、浸漬などの手段
で適用される。
また、紙や布に処理して防ダニシートの形で利用するこ
ともでき、あるいは合成樹脂シートやゴム質シート中に
練り込んだり、ラテックス中に配合してカーペット等の
バッキング剤として使用して徐放効果を発揮させたり、
繊維や多孔質材料に含浸させ、またはバインダーと共に
付着させて使用することもできる。
上記のような製剤は、従来より知られている任意の方法
によって調製することができ、必要に応じて従来より知
られている分散剤、希釈剤、乳化剤、展着剤、増粘剤、
安定剤、噴射剤、消泡剤、刺激防止剤等を適宜配合して
調製される。
液剤の場合の希釈剤または担体としては、水のほか、ア
ルコール類(メタノール、エタノール、インプロパツー
ル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等)、エーテル類(テトラヒドロフラン
、ジオキサン、ジメチルエーテル等)、炭化水素類(ヘ
キサン、ケロシン、ソルベントナフサ、キシレン等)、
ハロゲン化炭化水素類、エステル類(酢酸エステル類等
)などがあげられ、粉剤、水和剤の場合の固体希釈剤ま
たは担体としては、たとえば、ケイソウ土、タルク、ク
レー、ケイ酸塩、炭酸カルシウム等の鉱物性粉末、木粉
、小麦粉、でん粉等の植物性粉末、シクロデキストリン
等の包接化合物などが用いられる。
乳化剤、分散剤、展着剤としては、たとえば、石鹸類、
高級アルコール硫酸エステル、アルキルアリルスルホネ
ート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、多価アルコールエステル、アルキル
ナフタレンスルホン酸縮合物や、ポリビニルアルコール
、カルボキシメチルセルローズ、アラビアガム、アクリ
ル酸塩などが用いられる。
なお上記有効成分には、さらに他の殺ダニ活性の知られ
ている化合物、殺虫剤、殺菌剤などを加えて、効果の増
強、適用範囲の拡大を図ることもできる。
上記有効成分を含有する本発明の殺ダニ剤においては、
その使用目的、使用態様に応じて、製剤濃度および使用
量を適宜決定する。製剤濃度については、通常、油剤、
粉剤、エアゾール剤の形態で用いる場合には0.01〜
lO重量%、乳剤、水和剤、水溶剤の形態で用いる場合
には0.1〜50重量%の濃度に設定することが多い。
使用量については、ダニの種類、棲息場所、繁殖密度、
施用に対する薬剤の限界容量等を考慮して増減するが、
噴霧または塗布の場合は、有効成分がld当り0、O1
〜10g程度保持されるように施用すればよい、上記有
効成分を合成樹脂やゴム質に練り込んでシートや繊維と
して使用する場合は、通常、成形体重量に対し有効成分
として0.01〜10重量%程度含有されるようにすれ
ばよい。
ここに示した下限値に達しないときには殺ダニ効果が充
分には発揮されないことがあり、また上限値を超えても
殺ダニ効果は一定以上には上がらず、むしろ環境の悪化
または施工物の物性の変異を生ずることがあり、経済的
にも不利となる。
なお、本発明の殺ダニ剤の有効成分であるジアルキルフ
タレート、ジアルキルアジペートおよびジアルキルフマ
レートは、いずれも安定な高沸点の化合物であり、色、
臭い、皮膚刺激性はほとんどなく、毒性については次の
ような報告があり、安全性が非常に高いものと認められ
る。
急性毒性 A         経口L D s。
0−ジメチルフタレート  8.2 g/kg (ラッ
ト)0−ジメチルフタレート  8.6 g/kg (
ラット)0−ジn−プチルフタレ  21.0 g/k
g (ラット)−ト ジイソブチルアジベート  12.3 g/kg(モル
モット) ジブチルフマレート8.5 g/kg (ラット)[作
用および発明の効果] 本発明のジアルキルフタレート、ジアルキルアジペート
またはジアルキルフマレートを有効成分とする殺ダニ剤
は、多種広範囲の屋内塵性ダニ類に対する殺ダニ力が強
く、遼遠、確実に殺ダニ効果を発現すること、物性が温
和でがっ色、臭い、皮膚刺激性がほとんどないこと、安
全性が高いこと、種々の製剤形態とすることができるこ
と、合成樹脂やゴム質に練り込むこともできること、コ
スト的にも有利であることなどの利点を有し、安全で快
適な居住環境の維持に大きく寄与するものである。
[実施例] 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
以下「部」とあるのは重量部である。
実施例1〜12、比較例1〜4 ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソプロ
ピルフタレート、ジn−ブチルフタレート、ジ2−エチ
ルへキシルフタレート、ジメチルアジペート、ジエチル
アジペート、ジイソブチルアジペート、ジ2−エチルへ
キシルアジペート、ジメチルフマレート、ジエチルフマ
レート、ジイソブチルフマレートをそれぞれ別々にアセ
トンに溶解し、溶液を調製した。
また比較のため、ダイアジノン、フェンチオン、プロボ
クスル、デビドロ酢酸をそれぞれ別々にアセトンに溶解
し、溶液を調製した。
ろ紙を5CmX10cmの大きさに切りとり、上記各溶
液を所定量均一に塗布して、上記化合物からなる有効成
分の担持量がそれぞれ3.0g/rn’、1.0g/m
”、 0.5g/m”、 0.1g/rn”になるよう
に処理した後、よく風乾した。
次に、このろ紙1枚当り、コナヒヨウヒダニまたはケナ
ガコナダニ30匹を接触させ、ダニの脱出を防ぐために
2つ折りして3方をクリップで止め、25℃、75%R
Hの条件下に保ち、48時間後の致死率を調べた。
コナヒヨウヒダニに対する殺ダニ効力を第1表に、ケナ
ガコナダニに対する殺ダニ効力を第2表に示す。
〈製剤例〉 製剤例1(油剤) ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジイソプロ
ピルフタレート、モロ−ブチルフタレートおよびジ2−
エチルへキシルフタレートをそれぞれ別々に0.2部宛
とり、それぞれのフタレートにキシレン2部およびケロ
シン97.8部を混合して油剤を調製した。
同様に、ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジ
イソブチルアジペートおよびジ2−エチルへキシルアジ
ペートをそれぞれ別々に0.2部宛とり、それぞれのア
ジペートにキシレン2部およびケロシン97.8部を混
合して油剤を調製した。
また同様に、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート
およびジイソブチルフマレートをそれぞれ別々に0.2
部宛とり、それぞれのフマレートにキシレン2部および
ケロシン97.8部を混合して油剤を調製した。
製剤例2(乳剤) ジメチルフタレート10部、ポリオキシエチレンスチリ
ルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼンスルホン
酸カルシウム6部、キシレン20部およびケロシン50
部を混合、均一化して、乳剤を調製した。
また、ジメチルフタレートに代えて、ジエチルフタレー
ト、ジイソプロピルフタレート、ジn−プチルフタレー
ト、ジ2−エチルへキシルフタレート、ジメチルアジペ
ート、ジエチルアジペート、ジイソブチルアジペート、
ジメチルフマレト、ジエチルフマレート、ジイソブチル
フマレートを用いたほかは、上記と同じ処方で乳剤を調
製した。
製剤例3(粉剤) ジメチルフタレート1部とホワイトカーボン10部とを
よく粉砕、混合した後、さらにクレー89部とよく混合
し、粉剤を調製した。
また、ジメチルフタレートに代えて、ジエチルフタレー
ト、ジイソプロピルフタレート、ジn −ブチルフタレ
ート、ジ2−エチルへキシルフタレート、ジメチルアジ
ペート、ジエチルアジペート、ジイソブチルアジペート
、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジイソブ
チルフマレートを用いたほかは、上記と同じ処方で粉剤
を調製した。
特許出願人  大阪化成株式会社 手続補正書(自発) 平成 2年 9月 1日 平成2年特許願第204464号 2、発明の名称 殺ダニ剤 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住 所 大阪市西淀用区中島2丁目6番11号名称 大
阪化成株式会社 代表者田中爲彦 4、代理人  〒533 住 所 大阪市東淀用区東中島1丁目19番11号大城
ビル      (電話06−323−0038番)、
I″+′〒−−一 明細書の発明の詳細な説明の欄 2゜こ −ニ  ζト
  七 ゛\コ〜ノ 6、補正の内容 手続補正書(自発) (1)本願明細書10頁の「急性毒性」の表を次の通り
訂正する。
平成 3年 5月 8日 急性毒性 A        口LD50 0−ジメチルフタレート  8.2 g/kg (ラッ
ト)0−ジエチルフタレート  8.6 g/kg (
ラット)0−ジn−プチルフタレ 21.0 g/kg
 (ラット)−ト ジイソブチルアジベート12.3 g/kg(モルモッ
ト) ジブチルフマレート    8.5 g/kg (ラッ
ト)1、事件の表示 平成2年特許願第204464号 2、発明の名称 殺ダニ剤 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 住 所 大阪市西淀用区中島2丁目6番11号名称 大
阪化成株式会社 代表者田中爲彦 4、代理人  〒533 住 所 大阪市東淀j 大域ビル 区東中島1丁目19番11号 (電話06−323−0038番) 訂正 明  細  書 1発明の名称 殺ダニ剤 2特許請求の範囲 1、アルキル基の炭素数が1〜8のジアルキルフタレー
ト、アルキル基の炭素数が1〜8のジアルキルアジペー
トおよびアルキル基の炭素数が1〜8のジアルキルフマ
レートよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物
を有効成分として含有することを特徴とする屋内塵性ダ
ニ類に対する殺ダニ剤。
3発明の詳細な説明 [産業上の利用分野〕 本発明は、屋内塵性ダニ類を対象とする殺ダニ剤に関す
るものである。
[従来の技術] 家屋内に発生する屋内塵性ダニ類は、近年の住居環境に
適応して多発し、不快感ばかりでなく虫咬症やアレルギ
ー性喘息の原因となることから、ダニ防除対策に対して
は保健衛生上強い関心が持たれている。
この防除対策としては、畳やカーペット等は加熱処理に
よる方法も可能であるが、実際は設゛備、労力等の問題
で実施が容易でないため、−船釣には化学薬品による防
除が行われている。
従来からダニ防除剤として使用されてきた主な薬剤は、
防疫用殺虫剤であるフェンチオン、フェニトロチオン、
ダイアジノン、クリスロン、ペルメトリン、プロポクス
ルなどである。
上述の防疫用殺虫剤のほか、安息香酸ベンジル、サルチ
ル酸ベンジル、チオシアノ酢酸イソボルニル、パラクロ
ロメタキシレノール、ヨウ素化ホルマール系化合物など
の屋内塵性ダニ用防除剤も提案され、一部は商品化に至
っている。
[発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、上に述べたような防疫用殺虫剤は、本来
がハエやゴキブリを駆除するために使用されているもの
であって、特異な不快臭や刺激性がある上、安全性に関
して使用上の制限もあり、居住区に自由に使用できるも
のではない。また、ダニは種類が多く、薬剤に対する感
受性はダニの種類により大差がある場合が多いところ、
たとえばフェンチオンはケナガコナダニに著効を示すも
ののコナヒヨウヒダニには効果が劣り、ダイアジノンは
全く逆の効力を示すとの報告があるように、従来の防疫
用殺虫剤は殺ダニ作用においてスペクトル巾が狭いとい
う限界がある。
上に例示した屋内塵性ダニ用防除剤は、上述の防疫用殺
虫剤の欠点を除くために提案されたものであるが、これ
らも依然として臭気、刺激性等の点で債足できるもので
はなく、安全性に関して使用上の制限もある。
なお、「農薬概説、株式会社技報堂発行、発行日:昭和
45年3月15日」の411頁には、rKing、 W
、、 Agr、 Handbook、 69 (195
4)」の引用として、ジメチル、ジエチルまたはジブチ
ルフタレートがAmblyomma american
umに対し忌避効果があるとしであるが、Amblyo
mma americanumは野外に棲息するダニの
一種であり、また忌避効果については記載があっても、
致死効果については記載かない。
また、実開昭57−120385号公報、実開昭57−
120386号公報、実開昭57−120387号公報
には、害虫忌避物質を含有保持せしめたカーペットパイ
ル系を使用して成る害虫忌避カーペットが示されており
、多数列挙されている害虫忌避物質の例としてジメチル
フタレート、ジブチルフタレートなとのフタル酸エステ
ル類にも一言の言及がなされているが、裏づけデータは
一切なく、またダニの致死効果については全く記載がな
い。
本発明は、屋内塵性ダニ類に対する殺ダニ力が強く、物
性が温和で、不快感がなく、しかも安全性の高い殺ダニ
剤を提供することを目的になされたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明の屋内塵性ダニ類に対する殺ダニ剤は、アルキル
基の炭素数が1〜8のジアルキルフタレート、アルキル
基の炭素数が1〜8のジアルキルアジペートおよびアル
キル基の炭素数が1〜8のジアルキルフマレートよりな
る群から選ばれた少なくとも1種の化合物を有効成分と
して含有することを特徴とするものである。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明の殺ダニの有効成分は、ジアルキルフタレート、
ジアルキルアジペートまたはジアルキルフマレートであ
る。
ここでジアルキルフタレートとしては、ジアルキルオル
トフタレート、ジアルキルイソフタレート、ジアルキル
テレフタレートが用いられる。アルキル基としては炭素
数1〜8のもの、具体的には、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基があげられる。プロピル基以上のもの
は直鎖アルキル基であっても分岐アルキル基であっても
よい、また、2つのアルキル基は同一であっても異なる
ものであってもよい。
ジアルキルアジペートとしては、炭素数1〜8のアルキ
ル基を有するアジペートが用いられる。
アルキル基の種類は、ジアルキルフタレートの説明の個
所で述べたものと同様である。
ジアルキルフマレートとしては、炭素数1〜8のアルキ
ル基を有するジアルキルフマレートが用いられる。アル
キル基の種類は、ジアルキルフタレートの説明の個所で
述べたものと同様である。
これらの化合物から選ばれた1種または2種以上の有効
成分を含有する本発明の殺ダニ剤は、極めてすぐれた殺
ダニ効果を示す。
すなわち、本発明の殺ダニ剤が対象とするダニの種類は
、チリダニ類、コナダニ類、ニクダニ類、ホコリダニ類
、ツメダニ類、ササラダニ類など多種広範囲に及び、致
死効果は即効的ではないが、遼遠、確実に効果を発現す
るのである。
上記有効成分は、そのまま他の補助剤を加えることなく
便用することも可能であるが、通常は溶液(油剤)、乳
剤、懸濁剤、粉剤、粒剤、錠剤、水和剤、燻煙剤、煙霧
剤などの製剤に調製され、噴霧、塗布、浸漬などの手段
で適用される。
また、紙や布に処理して防ダニシートの形で利用するこ
ともでき、あるいは合成樹脂シートやゴム質シート中に
練り込んだり、ラテックス中に配合してカーペット等の
バッキング剤として使用して徐放効果を発揮させたり、
繊維や多孔質材料に含浸させ、またはバインダーと共に
付着させて使用することもできる。
上記のような製剤は、従来より知られている任意の方法
によって調製することができ、必要に応じて従来より知
られている分散剤、希釈剤、乳化剤、展着剤、増粘剤、
安定剤、噴射剤、消泡剤、刺激防止剤等を適宜配合して
調製される。
液剤の場合の希釈剤または担体としては、水のほか、ア
ルコール類Cメタノール、エタノール、インプロパツー
ル等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シ
クロヘキサノン等)、エーテル類(テトラヒドロフラン
、ジオキサン、ジメチルエーテル等)、炭化水素類(ヘ
キサン、ケロシン、ソルベントナフサ、キシレン等)、
ハロゲン化炭化水素類、エステル類(酢酸エステル類等
)などがあげられ、粉剤、水和剤の場合の固体希釈剤ま
たは担体としては、たとえば、ケイソウ土、クルク、ク
レー、ケイ酸塩、炭酸カルシウム等の鉱物性粉末、木粉
、小麦粉、でん粉等の植物性粉末、シクロデキストリン
等の包接化合物などが用いられる。
乳化剤、分散剤、展着剤としては、たとえば、石鹸類、
高級アルコール硫酸エステル、アルキルアリルスルホネ
ート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル、多価アルコールエステル、アルキル
ナフタレンスルホン酸縮合物や、ポリビニルアルコール
、カルボキシメチルセルローズ、アラビアガム、アクリ
ル酸塩などが用いられる。
なお上記有効成分には、さらに他の殺ダニ活性の知られ
ている化合物、殺虫剤、殺菌剤などを加えて、効果の増
強、適用範囲の拡大を図ることもできる。
上記有効成分を含有する本発明の殺ダニ剤においては、
その使用目的、使用態様に応して、製剤濃度および使用
量を適宜決定する。製剤濃度については、通常、油剤、
粉剤、エアゾール剤の形態で用いる場合には0.01−
10重量%、乳剤、水和剤、水溶剤の形態で用いる場合
には0.1〜50重量%の濃度に設定することが多い、
使用量については、ダニの種類、棲息場所、繁殖密度、
施用に対する薬剤の限界容量等を考慮して増減するが、
噴霧才たは塗布の場合は、有効成分がlrn”当り0、
O1〜10g程度保持されるように施用すればよい。上
記有効成分を合成樹脂やゴム質に練り込んでシートや繊
維として使用する場合は、通常、成形体重量に対し有効
成分として0.O1〜10重量%程度含有されるように
すればよい。
ここに示した下限値に達しないときには殺ダニ効果が充
分には発押されないことがあり、また上限値を超えても
殺ダニ効果は一定以上には上がらず、むしろ環境の悪化
または施工物の物性の変異を生ずることがあり、経済的
にも不利となる。
なお、本発明の殺ダニ剤の有効成分であるジアルキルフ
タレート、ジアルキルアジペートおよびジアルキルフマ
レートは、いずれも安定な高沸点の化合物であり、色、
臭い、皮膚刺激性はほとんどなく、毒性については次の
ような報告があり、安全性が非常に高いものと認められ
る。
急性毒性 A         口L D s。
ジメチルオルトフタレ−8,2g/kg (ラット)ト ジエチルオルトフタレ−8,6g/kg (ラット)ト ジn−ブチルオルトフタ  21.0 g/kg (ラ
ット)レート ジイソブチルアジペート  12.3 g/kg(モル
モット) ジブチルフマレート    8−5 g/kg (ラッ
ト)[作用および発明の効果コ 本発明のジアルキルフタレート、ジアルキルアジペート
またはジアルキルフマレートを有効成分とする殺ダニ剤
は、多種広範囲の屋内塵性ダニ類に対する殺ダニ力が強
く、遼遠、確実に殺ダニ効果を発現すること、物性が温
和でかっ色、臭い、皮膚刺激性がほとんどないこと、安
全性が高いこと1種々の製剤形態とすることができるこ
と、合成樹脂やゴム質に練り込むこともできること、コ
スト的にも有利であることなどの利点を有し、安全で快
適な居住環境の維持に太き(寄与するものである。
[実施例] 次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
以下rNIJとあるのは重量部である。
実施例1〜12、比較例1〜4 ジメチルフタレート(オルトおよびイソ)、ジエチルフ
タレート(オルトおよびテレ)、ジイソプロピルオルト
フタレート、モロ−ブチルオルトフタレート、ジ2−エ
チルへキシルオルトフタレート、ジメチルアジペート、
ジエチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジ2−
エチルへキシルアジペート、ジメチルフマレート、ジエ
チルフマレート、ジイソブチルフマレートをそれぞれ別
々にアセトンに溶解し、溶液を調製した。
また比較のため、ダイアジノン、フェンチオン、プロポ
クスル、デヒドロ酢酸をそれぞれ別々にアセトンに溶解
し、溶液を調製した。
ろ紙を5c+nX10c+aの大きさに切りとり、上記
各溶液を所定量均一に塗布して、上記化合物からなる有
効成分の担持量がそれぞれ3゜Og/m″、1.0g/
rn”、 0.5g/rn’、 0.1g/rn”にな
るように処理した後、よく風乾した。
次に、このろ紙1枚当り、コナヒヨウヒダニまたはケナ
ガコナダニ30匹を接触させ、ダニの脱出を防ぐために
2つ折りして3方をクリップで止め、25℃、75%R
Hの条件下に保ち、48時間後の致死率を調べた。
コナヒヨウヒダニに対する殺ダニ効力を第1表に、ケナ
ガコナダニに対する殺ダニ効力を第2表に示す。
〈製剤例〉 製剤例1(油剤) ジメチルフタレート(オルト、イソおよびテレ)、ジエ
チルフタレート(オルトおよびテレ)、ジイソプロピル
オルトフタレート、モロ−ブチルオルトフタレートおよ
びジ2−エチルへキシルオルトフタレートをそれぞれ別
々に0.2部宛とり、それぞれのフタレートにキシレン
2部およびケロシン97.8部を混合し−で油剤を調製
した。
同様に、ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジ
イソブチルアジペートおよびジ2−エチルへキシルアジ
ペートをそれぞれ別々に0.2部宛とり、それぞれのア
ジペートにキシレン2部およびケロシン97.8部を混
合して油剤を調製した。
また同様に、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート
およびジイソブチルフマレートをそれぞれ別々に 0.
2部宛とり、それぞれのフマレートにキシレン2部およ
びケロシン97.8部を混合して油剤を調製した。
製剤例2(乳剤) ジメチルオルトフタレート10部、ポリオキシエチレン
スチリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼンス
ルホン酸カルシウム6部、キシレン20部およびケロシ
ン50部を混合、均一化して、乳剤を調製した。
また、ジメチルオルトフタレートに代えて、ジエチルオ
ルトフタレート、ジイソプロピルオルトフタレート、モ
ロ−ブチルオルトフタレート、ジ2−エチルへキシルオ
ルトフタレート、ジメチルアジペート、ジエチルアジペ
ート、ジイソブチルアジペート、ジメチルフマレート、
ジエチルフマレート、ジイソブチルフマレートを用いた
ほかは、上記と同じ処方で乳剤を調製した。
製剤例3(粉剤) ジメチルオルトフタレート1部とホワイトカーボン10
部とをよく粉砕、混合した後、さらにクレー89部とよ
く混合し、粉剤を調製した。
また、ジメチルオルトフタレートに代えて、ジエチルオ
ルトフタレート、ジイソプロピルオルトフタレート、モ
ロ−ブチルオルトフタレート、ジ2−エチルへキシルオ
ルトフタレート、ジメチルアジペート、ジエチルアジペ
ート、ジイソブチルアジペート、ジメチルフマレート、
ジエチルフマレート、ジイソブチルフマレートを用いた
ほかは、上記と同じ処方で粉剤を調製した。
特許出願人  大阪化成株式会社 代  理  人

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、アルキル基の炭素数が1〜8のジアルキルフタレー
    ト、アルキル基の炭素数が1〜8のジアルキルアジペー
    トおよびアルキル基の炭素数が1〜8のジアルキルフマ
    レートよりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物
    を有効成分として含有することを特徴とする屋内塵性ダ
    ニ類に対する殺ダニ剤。
JP20446490A 1990-07-31 1990-07-31 殺ダニ剤 Pending JPH0489405A (ja)

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