JPH0468683B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0468683B2 JPH0468683B2 JP24655685A JP24655685A JPH0468683B2 JP H0468683 B2 JPH0468683 B2 JP H0468683B2 JP 24655685 A JP24655685 A JP 24655685A JP 24655685 A JP24655685 A JP 24655685A JP H0468683 B2 JPH0468683 B2 JP H0468683B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic
- thin film
- layer
- insulating layer
- tip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B5/00—Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
- G11B5/127—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
- G11B5/31—Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
- G11B5/3109—Details
- G11B5/313—Disposition of layers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Magnetic Heads (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は磁気記録媒体として、磁気テープ、磁
気デイスクを使用した磁気記録再生装置におい
て、高記録密度化、高信頼性化に対応した薄膜磁
気ヘツドに関するものである。
気デイスクを使用した磁気記録再生装置におい
て、高記録密度化、高信頼性化に対応した薄膜磁
気ヘツドに関するものである。
従来の技術
最近磁気記録再生装置において、記録綿密度及
びトラツク密度の著しい向上に伴ない記録再生ヘ
ツドに薄膜磁気ヘツドが広く使用されつつある。
特に従来のコンパクトカセツトテープレコーダの
高音質、高品質化を目的として、或いはコンピユ
ータ用磁気テープ装置、磁気デイスク装置での高
信頼性を維持しつつ大記憶容量化をめざして、従
来のバルクヘツドに代わつて薄膜磁気ヘツドによ
るデイジタル記録・再生が進んでいる。薄膜磁気
ヘツドは従来のバルクヘツドに比べて記録時では
記録磁界分布が急峻であること、再生時において
は、再生出力波形のピークシフトが小さいこと、
またマルチトラツク化が容易なことなど優れた利
点を数多く有している。一方薄膜磁気ヘツドの製
造に関しては半導体IC製造技術を駆使して、薄
膜微細加工法にも著しい進展が見られ、狭トラツ
ク化、狭磁気ギヤツプ化、マルチトラツク化など
高密度磁気記録の社会的要請に応えらえるように
なつてきている。
びトラツク密度の著しい向上に伴ない記録再生ヘ
ツドに薄膜磁気ヘツドが広く使用されつつある。
特に従来のコンパクトカセツトテープレコーダの
高音質、高品質化を目的として、或いはコンピユ
ータ用磁気テープ装置、磁気デイスク装置での高
信頼性を維持しつつ大記憶容量化をめざして、従
来のバルクヘツドに代わつて薄膜磁気ヘツドによ
るデイジタル記録・再生が進んでいる。薄膜磁気
ヘツドは従来のバルクヘツドに比べて記録時では
記録磁界分布が急峻であること、再生時において
は、再生出力波形のピークシフトが小さいこと、
またマルチトラツク化が容易なことなど優れた利
点を数多く有している。一方薄膜磁気ヘツドの製
造に関しては半導体IC製造技術を駆使して、薄
膜微細加工法にも著しい進展が見られ、狭トラツ
ク化、狭磁気ギヤツプ化、マルチトラツク化など
高密度磁気記録の社会的要請に応えらえるように
なつてきている。
薄膜磁気ヘツドの構造に関しては数多くのもの
が提案されている。最も代表的な従来の構造例と
して2層マルチターンコイル構造の薄膜磁気ヘツ
ドを第3図に示す。以下、図面を参照しながら従
来の薄膜磁気ヘツドについて説明を行なう。
が提案されている。最も代表的な従来の構造例と
して2層マルチターンコイル構造の薄膜磁気ヘツ
ドを第3図に示す。以下、図面を参照しながら従
来の薄膜磁気ヘツドについて説明を行なう。
第3図は従来の薄膜磁気ヘツドの断面図であ
る。第3図において、1はMn・Zn単結晶フエラ
イトなどの高透磁性を有する強磁性基板、2は強
磁性基板1上にてスパツタ法、プラズマCVD法
などによつて形成されたSiO2、Si3N4などの第1
の絶縁層である。第1の絶縁層2上には第1の薄
膜コイル3を有し、第3図では4ターンを構成し
ている。薄膜コイル3は銅、アルミニウム、金な
どから成り、スパツタ法、蒸着法、電気メツキ法
などで成膜された後、フオトリソグラフイ技術に
よつて所望の形状にパターニングされる。4は第
1の薄膜コイル3を絶縁するための第2の絶縁層
である。第2の絶縁層4は第1の絶縁層2と同一
の材料を用いて所望の形状にパターニングするか
又は耐熱性ホトレジストを用いることもでき、こ
の場合パターニング後熱硬化してコイル絶縁材と
するものである。第2の絶縁層4の表面は適切な
手法によつて平坦化された後、第2層目の第2の
薄膜コイル5が形成される。第1層目の第1の薄
膜コイル3と上記第2の薄膜コイル5は結合導体
6で連結され、その結果薄膜コイル構成として
は、バツクギヤツプ部を形成するスルーホール8
部を中心として渦巻き状に巻回される。第2の薄
膜コイル5は第1の薄膜コイル3と同一材質、同
一プロセスにて形成される。7は第2の薄膜コイ
ル5を絶縁する、第3の絶縁層で、第2の絶縁層
4と同一材質、同一プロセス形成され、かつ表面
が平坦化される。前述したスルーホール8は各絶
縁層のパターニング段階で形成していく手法では
寸法精度、工程数などに問題がある。そこで第1
の絶縁層2のパターニング工程時と、第3の絶縁
層7が成膜されかつ平坦化された時点で、第2、
第3の絶縁層4,7を一括して所望の形状にパタ
ーニングする工程で完成する方法が好ましい。ス
ルーホール8には磁気ポール10の形成に先立つ
てバツク磁気ポール9が形成され、強磁性基板1
と連結している。10は磁気ポールで高透磁率を
有するパーマロイ、センダスト或いはアモルフア
ス合金から成る軟磁性薄膜である。製法としては
スパツタ法、電子ビーム蒸着法、電気メツキ法な
どが使われ、ホトリソグラフイ技術によつてパタ
ーニングされる。11は磁気ポール10を保護す
る保護層で、SiO、SiO2、Al2O3などの絶縁膜を
蒸着法やスパツタ法を用いて積層される。その後
接着材12を介してセラミツク、ガラス材などか
ら成るバルク状の保護基板13が接着され、磁気
記録媒体15との安定走行と磁気ギヤツプデプス
作成を目的としてヘツド先端加工と鏡面研摩され
る。
る。第3図において、1はMn・Zn単結晶フエラ
イトなどの高透磁性を有する強磁性基板、2は強
磁性基板1上にてスパツタ法、プラズマCVD法
などによつて形成されたSiO2、Si3N4などの第1
の絶縁層である。第1の絶縁層2上には第1の薄
膜コイル3を有し、第3図では4ターンを構成し
ている。薄膜コイル3は銅、アルミニウム、金な
どから成り、スパツタ法、蒸着法、電気メツキ法
などで成膜された後、フオトリソグラフイ技術に
よつて所望の形状にパターニングされる。4は第
1の薄膜コイル3を絶縁するための第2の絶縁層
である。第2の絶縁層4は第1の絶縁層2と同一
の材料を用いて所望の形状にパターニングするか
又は耐熱性ホトレジストを用いることもでき、こ
の場合パターニング後熱硬化してコイル絶縁材と
するものである。第2の絶縁層4の表面は適切な
手法によつて平坦化された後、第2層目の第2の
薄膜コイル5が形成される。第1層目の第1の薄
膜コイル3と上記第2の薄膜コイル5は結合導体
6で連結され、その結果薄膜コイル構成として
は、バツクギヤツプ部を形成するスルーホール8
部を中心として渦巻き状に巻回される。第2の薄
膜コイル5は第1の薄膜コイル3と同一材質、同
一プロセスにて形成される。7は第2の薄膜コイ
ル5を絶縁する、第3の絶縁層で、第2の絶縁層
4と同一材質、同一プロセス形成され、かつ表面
が平坦化される。前述したスルーホール8は各絶
縁層のパターニング段階で形成していく手法では
寸法精度、工程数などに問題がある。そこで第1
の絶縁層2のパターニング工程時と、第3の絶縁
層7が成膜されかつ平坦化された時点で、第2、
第3の絶縁層4,7を一括して所望の形状にパタ
ーニングする工程で完成する方法が好ましい。ス
ルーホール8には磁気ポール10の形成に先立つ
てバツク磁気ポール9が形成され、強磁性基板1
と連結している。10は磁気ポールで高透磁率を
有するパーマロイ、センダスト或いはアモルフア
ス合金から成る軟磁性薄膜である。製法としては
スパツタ法、電子ビーム蒸着法、電気メツキ法な
どが使われ、ホトリソグラフイ技術によつてパタ
ーニングされる。11は磁気ポール10を保護す
る保護層で、SiO、SiO2、Al2O3などの絶縁膜を
蒸着法やスパツタ法を用いて積層される。その後
接着材12を介してセラミツク、ガラス材などか
ら成るバルク状の保護基板13が接着され、磁気
記録媒体15との安定走行と磁気ギヤツプデプス
作成を目的としてヘツド先端加工と鏡面研摩され
る。
以上のように構成された薄膜磁気ヘツドについ
て動作説明する。薄膜磁気ヘツドとしての磁気ギ
ヤツプ14は第1の絶縁層2の膜厚で形成され
る。記録動作時では、薄膜コイル3,5に記録電
流が印加され、磁気ポール10→磁気ギヤツプ1
4→磁気記録媒体15→強磁性基板1→バツクギ
ヤツプ磁気ポール9→磁気ポール10の経路を流
れる誘導磁束が発生し、磁気記録媒体15に信号
が記録される。再生動作時においては、情報が記
録された磁気記録媒体15からの信号磁束が前記
の磁気回路内を流れ、薄膜コイル3,5と鎖交す
ることにより薄膜コイル3,5の両端子間に再生
出力を得る。
て動作説明する。薄膜磁気ヘツドとしての磁気ギ
ヤツプ14は第1の絶縁層2の膜厚で形成され
る。記録動作時では、薄膜コイル3,5に記録電
流が印加され、磁気ポール10→磁気ギヤツプ1
4→磁気記録媒体15→強磁性基板1→バツクギ
ヤツプ磁気ポール9→磁気ポール10の経路を流
れる誘導磁束が発生し、磁気記録媒体15に信号
が記録される。再生動作時においては、情報が記
録された磁気記録媒体15からの信号磁束が前記
の磁気回路内を流れ、薄膜コイル3,5と鎖交す
ることにより薄膜コイル3,5の両端子間に再生
出力を得る。
また薄膜磁気ヘツドとして別の構造を有するも
のが特開昭60−119613号公報で提案されている。
その断面図を第4図に示す。
のが特開昭60−119613号公報で提案されている。
その断面図を第4図に示す。
以下第4図を参照にしながら最近の薄膜磁気ヘ
ツドについて説明する。第4図においてアルミナ
などから成る非磁性基板20上にスパツタリング
法で付着されたセンダスト膜が下部磁性層21と
して構成される。この下部磁性層21上のヘツド
先端側は磁気ギヤツプ長に相当する膜厚で成る
SiO2などのギヤツプ層22を挾持んで先端磁気
ポールピース23及びバツクギヤツプ部にはバツ
ク磁気ポールピース24がパターニング形成され
る。さらに上記先端磁気ポールピース23とバツ
グ磁気ポールピース24の間で、かつ下部磁性層
21上には第1の絶縁層25を介して薄膜コイル
26とコイル絶縁層27が充填される。この時点
でコイル絶縁層27、先端磁気ポールピース2
3、バツグ磁気ポールピース24のそれぞれの上
面が同一平面内にある様に調整される。この平坦
化された平面上に先端磁気ポールピース23、バ
ツグ磁気ポールピース24を連結するスパツタリ
ング法で付着されるパーマロイ膜で成る上部磁性
層28が形成される。この後SiO2膜などから成
る保護層29が形成され、非磁性保護基板31が
接着剤30によつて接合される。
ツドについて説明する。第4図においてアルミナ
などから成る非磁性基板20上にスパツタリング
法で付着されたセンダスト膜が下部磁性層21と
して構成される。この下部磁性層21上のヘツド
先端側は磁気ギヤツプ長に相当する膜厚で成る
SiO2などのギヤツプ層22を挾持んで先端磁気
ポールピース23及びバツクギヤツプ部にはバツ
ク磁気ポールピース24がパターニング形成され
る。さらに上記先端磁気ポールピース23とバツ
グ磁気ポールピース24の間で、かつ下部磁性層
21上には第1の絶縁層25を介して薄膜コイル
26とコイル絶縁層27が充填される。この時点
でコイル絶縁層27、先端磁気ポールピース2
3、バツグ磁気ポールピース24のそれぞれの上
面が同一平面内にある様に調整される。この平坦
化された平面上に先端磁気ポールピース23、バ
ツグ磁気ポールピース24を連結するスパツタリ
ング法で付着されるパーマロイ膜で成る上部磁性
層28が形成される。この後SiO2膜などから成
る保護層29が形成され、非磁性保護基板31が
接着剤30によつて接合される。
動作に関しては第3図に示した構成のものと同
じであるが、第4図に示す構成での磁気回路は先
端磁気ポールピース23、上部磁性層25、バツ
ク磁気ポールピース24、下部磁性層21で形成
されている。
じであるが、第4図に示す構成での磁気回路は先
端磁気ポールピース23、上部磁性層25、バツ
ク磁気ポールピース24、下部磁性層21で形成
されている。
発明が解決しようとする問題点
しかしながら上記の様な構造では次の如き理由
でいくつかの問題点を有していた。
でいくつかの問題点を有していた。
(1) 第3図に示されるヘツド構成上、薄膜コイル
3,5及びコイル絶縁膜(第3図においては第
2、第3の絶縁層4,7)のそれぞれの膜厚が
2μm程度必要とされる。この結果磁気ポール
10に大きな段差部a,b又は凹部cを生じ
る。スパツタ法等によつて成膜される磁気ポー
ルでは、段差部a,b部の膜厚が他の平坦部に
比べて薄くなり、磁束の流れる断面積が小さく
なり、磁気飽和を発気しやすい。また第3図の
如く2層薄膜コイル構造の様にコイルの多層化
が進むにつれて段差部a,bの段差値が大きく
なる。これは段差部における磁気ポール10の
透磁率に大きな劣化を招く。以上の現象は薄膜
磁気ヘツドにおける記録効率、再生効率低下の
主要原因となつている。
3,5及びコイル絶縁膜(第3図においては第
2、第3の絶縁層4,7)のそれぞれの膜厚が
2μm程度必要とされる。この結果磁気ポール
10に大きな段差部a,b又は凹部cを生じ
る。スパツタ法等によつて成膜される磁気ポー
ルでは、段差部a,b部の膜厚が他の平坦部に
比べて薄くなり、磁束の流れる断面積が小さく
なり、磁気飽和を発気しやすい。また第3図の
如く2層薄膜コイル構造の様にコイルの多層化
が進むにつれて段差部a,bの段差値が大きく
なる。これは段差部における磁気ポール10の
透磁率に大きな劣化を招く。以上の現象は薄膜
磁気ヘツドにおける記録効率、再生効率低下の
主要原因となつている。
磁気飽和を防ぐためには磁気ポール10の段
差部の磁性膜を厚く成膜することであるが、厚
くなる程、下地材料との熱膨張係数の相異、長
時間スパツタなどの原因で磁気ポール10又は
基板の亀裂、はく離などの弊害が生じる。この
問題解決の一手法、すなわち磁性膜の段差を除
去する構造として第4図に示されるものが提案
された。しかし次項で述べる問題点が第3図、
第4図に示される従来の構造には依然として残
される。
差部の磁性膜を厚く成膜することであるが、厚
くなる程、下地材料との熱膨張係数の相異、長
時間スパツタなどの原因で磁気ポール10又は
基板の亀裂、はく離などの弊害が生じる。この
問題解決の一手法、すなわち磁性膜の段差を除
去する構造として第4図に示されるものが提案
された。しかし次項で述べる問題点が第3図、
第4図に示される従来の構造には依然として残
される。
(2) 磁気ポール10又は上部磁性層28上の保護
層11,29の表面が平坦化された状態におい
ても、磁気記録媒体と摺動するヘツド先端部に
露出する保護層11又は29や接着層30の膜
厚が、最小でも磁気ポール10の段差量又は上
部磁性層28の厚み段差だけ出現する。この結
果ヘツド先端部に露出する異質薄膜材料が交互
に出現する。第3図の場合ではSiO2などから
成る第1の絶縁層2、と保護11と磁気ポール
10となり、第4図の場合ではセンダスト膜の
上・下部磁性層21,23とSiO2膜保護層2
9及び接着剤30等であり磁気記録媒体、との
接触摺動に伴なうヘツド先端部の偏摩耗が生じ
易くなる。この偏摩耗量は磁気ポール10及び
保護層11又は29さらには接着層30の膜厚
が増えるにつれて増大するものである。特に第
3図の構造では薄膜コイルの積層数が増えるに
つれて段差量は大きくなり、当然磁気ポール1
0上の保護層11に要求される膜厚は厚くしな
ければならない。一般に第3図、第4図の保護
層11,29はSiO2、Al2O3などの材料で構成
されるが、強磁性基板1、非磁性基板20や磁
気回路を構成する磁性薄膜との熱膨張係数の大
きな相異から、保護層の成膜中又は成膜後に生
じる基板の亀裂、ひび割れや下地薄膜層のはく
離など保護層11,29に起因する製造中のト
ラブルが多発する。
層11,29の表面が平坦化された状態におい
ても、磁気記録媒体と摺動するヘツド先端部に
露出する保護層11又は29や接着層30の膜
厚が、最小でも磁気ポール10の段差量又は上
部磁性層28の厚み段差だけ出現する。この結
果ヘツド先端部に露出する異質薄膜材料が交互
に出現する。第3図の場合ではSiO2などから
成る第1の絶縁層2、と保護11と磁気ポール
10となり、第4図の場合ではセンダスト膜の
上・下部磁性層21,23とSiO2膜保護層2
9及び接着剤30等であり磁気記録媒体、との
接触摺動に伴なうヘツド先端部の偏摩耗が生じ
易くなる。この偏摩耗量は磁気ポール10及び
保護層11又は29さらには接着層30の膜厚
が増えるにつれて増大するものである。特に第
3図の構造では薄膜コイルの積層数が増えるに
つれて段差量は大きくなり、当然磁気ポール1
0上の保護層11に要求される膜厚は厚くしな
ければならない。一般に第3図、第4図の保護
層11,29はSiO2、Al2O3などの材料で構成
されるが、強磁性基板1、非磁性基板20や磁
気回路を構成する磁性薄膜との熱膨張係数の大
きな相異から、保護層の成膜中又は成膜後に生
じる基板の亀裂、ひび割れや下地薄膜層のはく
離など保護層11,29に起因する製造中のト
ラブルが多発する。
(3) 第4図の構造においては、センダスト膜にて
先端磁気ポールピース23、バツク磁気ポール
ピース24が薄膜コイル26の形成に先立つて
構成される。このため薄膜コイル26の導体が
凹部に成膜される結果、コイルパターン出し精
度に限界が生じ、微細なコイルパターニングが
むずかしい。さらに先端磁気ポールピース23
と上部磁性層28が一部重なるような形で両者
が連結されている。これは、記録・再生感度向
上のための手段としてギヤツプデプスを短かく
するとき重複部の長さ及び面積を減少せしめる
必要が生じ、磁気飽和の大きな原因となる。
先端磁気ポールピース23、バツク磁気ポール
ピース24が薄膜コイル26の形成に先立つて
構成される。このため薄膜コイル26の導体が
凹部に成膜される結果、コイルパターン出し精
度に限界が生じ、微細なコイルパターニングが
むずかしい。さらに先端磁気ポールピース23
と上部磁性層28が一部重なるような形で両者
が連結されている。これは、記録・再生感度向
上のための手段としてギヤツプデプスを短かく
するとき重複部の長さ及び面積を減少せしめる
必要が生じ、磁気飽和の大きな原因となる。
本発明は上記問題点に鑑み、薄膜磁気ヘツドの
記録・再生効率の向上を図る中で、特に高密度デ
ジタル記録・再生可能な高保磁力を有する磁気記
録媒体の適用を可能とし、さらに偏摩耗特性の改
善と生産歩留りの向上を図ることのできる薄膜磁
気ヘツドを提供するものである。
記録・再生効率の向上を図る中で、特に高密度デ
ジタル記録・再生可能な高保磁力を有する磁気記
録媒体の適用を可能とし、さらに偏摩耗特性の改
善と生産歩留りの向上を図ることのできる薄膜磁
気ヘツドを提供するものである。
問題点を解決するための手段
上記問題点を解決するために本発明の薄膜磁気
ヘツドは、磁性薄膜の段差と段差のために生じる
厚膜の保護層を除去するため、段差発生原因とな
つていたヘツド先端磁気ギヤツプとバツク磁気ギ
ヤツプの凹部に高透磁率磁性膜を充填し、その表
面が薄膜コイルの最上位絶縁層の上面と同一平面
となる様最適な製造プロセスに従つて調整加工
し、この平面上に高透磁率磁性膜を付着するとと
もに、この高透磁率磁性膜はヘツド先端まで延び
ており、この表面上を薄い絶縁膜で被膜後、非磁
性保護基板が重ね合わせられる構成になつてい
る。
ヘツドは、磁性薄膜の段差と段差のために生じる
厚膜の保護層を除去するため、段差発生原因とな
つていたヘツド先端磁気ギヤツプとバツク磁気ギ
ヤツプの凹部に高透磁率磁性膜を充填し、その表
面が薄膜コイルの最上位絶縁層の上面と同一平面
となる様最適な製造プロセスに従つて調整加工
し、この平面上に高透磁率磁性膜を付着するとと
もに、この高透磁率磁性膜はヘツド先端まで延び
ており、この表面上を薄い絶縁膜で被膜後、非磁
性保護基板が重ね合わせられる構成になつてい
る。
作 用
本発明は上記した構成により最上位面にある単
層又は多層薄膜コイル絶縁層が形成された後、先
端磁気ギヤツプ部とバツク磁気ギヤツプを形成す
べく、上記コイル絶縁層はパターンエツチングさ
れ、この時点でコイル絶縁層に生じる段差又は凹
部に高透磁率磁性膜材を充填することで先端磁気
ギヤツプ長と磁路上磁気抵抗がほぼゼロの状態で
バツク磁気ギヤツプを形成する。上記磁性膜材は
コイル絶縁層の最上面と同一平面となる様平坦加
工されることにより先端磁気ポールピースとバツ
ク磁気ポールピースを形成し、この時点で磁性膜
の段差は取り除かれる。分離された先端磁気ポー
ルピースとバツク磁気ポールピースは、その上に
付着される高透磁率磁性膜から成る上部磁性層で
連結される。先端磁気ギヤツプ上には先端磁気ポ
ールピースと上部磁性層が平坦状で積層される結
果、磁束伝搬経路上に段差が生じず、さらに従来
のヘツド先端に露出する厚膜保護層と厚膜接着剤
が不要となる。
層又は多層薄膜コイル絶縁層が形成された後、先
端磁気ギヤツプ部とバツク磁気ギヤツプを形成す
べく、上記コイル絶縁層はパターンエツチングさ
れ、この時点でコイル絶縁層に生じる段差又は凹
部に高透磁率磁性膜材を充填することで先端磁気
ギヤツプ長と磁路上磁気抵抗がほぼゼロの状態で
バツク磁気ギヤツプを形成する。上記磁性膜材は
コイル絶縁層の最上面と同一平面となる様平坦加
工されることにより先端磁気ポールピースとバツ
ク磁気ポールピースを形成し、この時点で磁性膜
の段差は取り除かれる。分離された先端磁気ポー
ルピースとバツク磁気ポールピースは、その上に
付着される高透磁率磁性膜から成る上部磁性層で
連結される。先端磁気ギヤツプ上には先端磁気ポ
ールピースと上部磁性層が平坦状で積層される結
果、磁束伝搬経路上に段差が生じず、さらに従来
のヘツド先端に露出する厚膜保護層と厚膜接着剤
が不要となる。
実施例
以下本発明の一実施例について図面を参照にし
ながら説明する。第1図は本発明の一実施例の2
層4ターンコイル構造の薄膜磁気ヘツドの断面図
を示している。
ながら説明する。第1図は本発明の一実施例の2
層4ターンコイル構造の薄膜磁気ヘツドの断面図
を示している。
第1図において、40は高透磁率を有するMn
−Zn単結晶フエライト、Ni−Znフエライト等か
ら成る強磁性基板であり、その表面は鏡面研摩さ
れている。強磁性基板40上に、SiO2、Al2O3、
Si3N4などから成る第1の絶縁層41が磁気ギヤ
ツプ長に相当する膜厚で形成される。薄膜形成手
段としてはスパツタ法、プラズマCVD法などが
一般的である。この後エツチング技術によつてバ
ツク磁気ギヤツプとなる小窓42が開けられる。
43は第1層目となる第1の薄膜コイルで第1図
では4ターン巻きであり、Cu、Alなどの導電性
金属体がスパツタ法、蒸着法電気メツキ法等によ
つて付着された後、エツチング手法によりコイル
形状にパターニングされる。薄膜コイル43上に
は薄膜コイルの絶縁を目的とした第2の絶縁層4
4が付けられる。この第2の絶縁層44はSiO2、
Al2O3、Si3N4などの他に耐熱性ホトレジストを
用いて層間絶縁材に使用することもできる。第2
の絶縁層44の表面は平坦化されている。45は
第2層目に形成される第2の薄膜コイルで、第1
の薄膜コイル43とは第2の絶縁層44に形成さ
れたスルーホール59で連結している。第2の薄
膜コイル45上には第2の絶縁層44と同一の製
法で第3の絶縁層46が形成される。この第3の
絶縁層46も第2の絶縁層44と同じ様に適切な
手段で平坦化が施された後、先端磁気ギヤツプ4
7とバツク磁気ギヤツプとなるスルーホール42
の貫通孔をを形成するため、第2、第3の絶縁層
44,46を一括して所望の形状でエツチングす
る。この時点で発生する最大のエツチング段差は
第1図に示す如くhである。この後センダスト、
アモルフアス合金などの高透磁率を有する強磁性
膜材をスパツタ法などを使つて段差h以上の膜厚
で付着する。この強磁性膜材は適切な手段(第2
図を使つて後述する)を用いて薄膜コイルの最上
位コイル絶縁層(第1図の場合、第3の絶縁層4
6)の表面と同一平面となる様に平坦加工する。
この加工により強磁性膜材は先端磁気ポールピー
ス48とバツク磁気ポールピース49が形成され
る。強磁性基板40からの高さhで調整された先
端磁気ポールピース48、バツク磁気ポールピー
ス49及び第3の絶縁層46上に、センダスト、
アモルフアス合金などの高透磁率を有する上部磁
性層50が積層される。この後少なくとも上部磁
性層50の表面を完全にカバーするだけの厚さ
1μm以下の薄い保護層51が被覆される。最後
に非磁性保護基板53が接着材52によつて配置
される。接着方法は、非磁性保護基板53に予め
付着された比較的高い融点を持つガラス膜、
SiO2膜などを溶融接着することで極めて薄い接
着層を実現できる。
−Zn単結晶フエライト、Ni−Znフエライト等か
ら成る強磁性基板であり、その表面は鏡面研摩さ
れている。強磁性基板40上に、SiO2、Al2O3、
Si3N4などから成る第1の絶縁層41が磁気ギヤ
ツプ長に相当する膜厚で形成される。薄膜形成手
段としてはスパツタ法、プラズマCVD法などが
一般的である。この後エツチング技術によつてバ
ツク磁気ギヤツプとなる小窓42が開けられる。
43は第1層目となる第1の薄膜コイルで第1図
では4ターン巻きであり、Cu、Alなどの導電性
金属体がスパツタ法、蒸着法電気メツキ法等によ
つて付着された後、エツチング手法によりコイル
形状にパターニングされる。薄膜コイル43上に
は薄膜コイルの絶縁を目的とした第2の絶縁層4
4が付けられる。この第2の絶縁層44はSiO2、
Al2O3、Si3N4などの他に耐熱性ホトレジストを
用いて層間絶縁材に使用することもできる。第2
の絶縁層44の表面は平坦化されている。45は
第2層目に形成される第2の薄膜コイルで、第1
の薄膜コイル43とは第2の絶縁層44に形成さ
れたスルーホール59で連結している。第2の薄
膜コイル45上には第2の絶縁層44と同一の製
法で第3の絶縁層46が形成される。この第3の
絶縁層46も第2の絶縁層44と同じ様に適切な
手段で平坦化が施された後、先端磁気ギヤツプ4
7とバツク磁気ギヤツプとなるスルーホール42
の貫通孔をを形成するため、第2、第3の絶縁層
44,46を一括して所望の形状でエツチングす
る。この時点で発生する最大のエツチング段差は
第1図に示す如くhである。この後センダスト、
アモルフアス合金などの高透磁率を有する強磁性
膜材をスパツタ法などを使つて段差h以上の膜厚
で付着する。この強磁性膜材は適切な手段(第2
図を使つて後述する)を用いて薄膜コイルの最上
位コイル絶縁層(第1図の場合、第3の絶縁層4
6)の表面と同一平面となる様に平坦加工する。
この加工により強磁性膜材は先端磁気ポールピー
ス48とバツク磁気ポールピース49が形成され
る。強磁性基板40からの高さhで調整された先
端磁気ポールピース48、バツク磁気ポールピー
ス49及び第3の絶縁層46上に、センダスト、
アモルフアス合金などの高透磁率を有する上部磁
性層50が積層される。この後少なくとも上部磁
性層50の表面を完全にカバーするだけの厚さ
1μm以下の薄い保護層51が被覆される。最後
に非磁性保護基板53が接着材52によつて配置
される。接着方法は、非磁性保護基板53に予め
付着された比較的高い融点を持つガラス膜、
SiO2膜などを溶融接着することで極めて薄い接
着層を実現できる。
第2図は第2、第3の絶縁層44,46が一括
エツチングによつて段差又はスルーホールの小窓
42が形成された以後の主要な製造プロセスにつ
いて示したものであり、第1図と同一部材には同
一番号を付している。第2図Aはセンダスト、ア
モルフアス合金などの高透磁率磁性膜54が厚さ
h′(h′>h)で付着される。この磁性膜54の表
面は下地の形状を反映して段差が生じており、ホ
トレジスト55をコーテイングして、その表面を
平坦にする。この後イオンビーム56の照射によ
りエツチングを行なう。イオンビーム56の入射
角度θはホトレジスト55と磁性膜54のエツチ
ング速度が等しくなる様に調節される。エツチン
グ深度は所定の深さ(点線ライン)まで実施され
る。同図Bは先端磁気ポールピース48とバツク
磁気ポールピース29が形成されたところで不要
な磁性膜57が残つている。同図Cは上部磁性層
50を形成するために高透磁率の磁性膜58が付
着された時点を示している。同図Dでは磁性膜5
8が所定の形状にパターニングされ上部磁性層5
0が形成される。この時不要の磁性膜57も除去
される。上部磁性層50の表面はSiO2などの薄
い保護層51によつて被覆される。
エツチングによつて段差又はスルーホールの小窓
42が形成された以後の主要な製造プロセスにつ
いて示したものであり、第1図と同一部材には同
一番号を付している。第2図Aはセンダスト、ア
モルフアス合金などの高透磁率磁性膜54が厚さ
h′(h′>h)で付着される。この磁性膜54の表
面は下地の形状を反映して段差が生じており、ホ
トレジスト55をコーテイングして、その表面を
平坦にする。この後イオンビーム56の照射によ
りエツチングを行なう。イオンビーム56の入射
角度θはホトレジスト55と磁性膜54のエツチ
ング速度が等しくなる様に調節される。エツチン
グ深度は所定の深さ(点線ライン)まで実施され
る。同図Bは先端磁気ポールピース48とバツク
磁気ポールピース29が形成されたところで不要
な磁性膜57が残つている。同図Cは上部磁性層
50を形成するために高透磁率の磁性膜58が付
着された時点を示している。同図Dでは磁性膜5
8が所定の形状にパターニングされ上部磁性層5
0が形成される。この時不要の磁性膜57も除去
される。上部磁性層50の表面はSiO2などの薄
い保護層51によつて被覆される。
以上のように構成された薄膜磁気ヘツドについ
て以下その動作について説明する。
て以下その動作について説明する。
本実施例の特徴は高透磁率磁性材で構成される
磁束伝達経路中に急激な磁路段差を取り除いて磁
気効率を高め、かつ表面が平坦な部材で磁路が構
成される結果、ヘツド先端に露出する薄膜複合層
に起因する偏摩耗特性の向上することにある。第
1図に従つて詳しく説明する。
磁束伝達経路中に急激な磁路段差を取り除いて磁
気効率を高め、かつ表面が平坦な部材で磁路が構
成される結果、ヘツド先端に露出する薄膜複合層
に起因する偏摩耗特性の向上することにある。第
1図に従つて詳しく説明する。
第2の薄膜コイル45上の第3の絶縁層46が
形成された後、第2図のプロセスで説明したよう
に、所定の形状にエツチングされる。この結果先
端磁気ギヤツプ47となる第1の絶縁層41上と
バツク磁気ギヤツプとなる小窓42上に第3の絶
縁層による段差又は凹部が生じる。この段差又は
凹部には高透磁率磁性膜を充填することで高透磁
率を維持して先端磁気ポールピース48とバツク
磁気ポールピース49が形成されるが、前者はヘ
ツド機能上重要な先端磁気ギヤツプ47とギヤツ
プデプスを決め、後者は強磁性基板40と短絡
し、磁気回路効率を上げている。ヘツド先端まで
伸びた上部磁性層51は先端磁気ポールピース4
8とバツク磁気ポールピース49とを連結し閉磁
路を構成するとともに、ヘツド先端に近い先端磁
気ポールピース48との接合部での磁気飽和を防
ぎ、ギヤツプデプスを任意に設定できる。しかも
上部磁性層51の上表面はヘツド先端まで平坦で
あることからバルク状の非磁性保護基板53との
接合部材を薄膜化できる。すなわち従来構造にみ
られるヘツド先端に露出する厚膜保護層や厚膜接
着剤は不要となる。
形成された後、第2図のプロセスで説明したよう
に、所定の形状にエツチングされる。この結果先
端磁気ギヤツプ47となる第1の絶縁層41上と
バツク磁気ギヤツプとなる小窓42上に第3の絶
縁層による段差又は凹部が生じる。この段差又は
凹部には高透磁率磁性膜を充填することで高透磁
率を維持して先端磁気ポールピース48とバツク
磁気ポールピース49が形成されるが、前者はヘ
ツド機能上重要な先端磁気ギヤツプ47とギヤツ
プデプスを決め、後者は強磁性基板40と短絡
し、磁気回路効率を上げている。ヘツド先端まで
伸びた上部磁性層51は先端磁気ポールピース4
8とバツク磁気ポールピース49とを連結し閉磁
路を構成するとともに、ヘツド先端に近い先端磁
気ポールピース48との接合部での磁気飽和を防
ぎ、ギヤツプデプスを任意に設定できる。しかも
上部磁性層51の上表面はヘツド先端まで平坦で
あることからバルク状の非磁性保護基板53との
接合部材を薄膜化できる。すなわち従来構造にみ
られるヘツド先端に露出する厚膜保護層や厚膜接
着剤は不要となる。
記録時・再生時とも磁束伝搬に供する部材は先
端磁気ポールピース48、上部磁性層50、バツ
ク磁気ポールピース49、及び強磁性基板40で
構成される。先端磁気ギヤツプ47は、第1図の
実施例では第1の保護層41で形成されている
が、第2の絶縁層44又は第3の絶縁層45で形
成してもかまわない。薄膜磁性材にアモルフアス
合金又はセンダストが使われる場合、高透磁率を
得るためのアニール処理を必要とするが、上部磁
性層50上の薄い保護層51が形成された後に実
施するか、或いは保護基板53の接着と兼ねて同
時に行なうこともできる。
端磁気ポールピース48、上部磁性層50、バツ
ク磁気ポールピース49、及び強磁性基板40で
構成される。先端磁気ギヤツプ47は、第1図の
実施例では第1の保護層41で形成されている
が、第2の絶縁層44又は第3の絶縁層45で形
成してもかまわない。薄膜磁性材にアモルフアス
合金又はセンダストが使われる場合、高透磁率を
得るためのアニール処理を必要とするが、上部磁
性層50上の薄い保護層51が形成された後に実
施するか、或いは保護基板53の接着と兼ねて同
時に行なうこともできる。
以上のように本実施例によれば、最適な製造プ
ロセスに従い段差部又は凹部に高透率磁性膜を積
層後、エツチングにより表面が平坦な先端磁気ポ
ールピース48、バツク磁気ポールピース49を
形成し、さらに高透磁率を有する平坦でかつヘツ
ド先端まで伸びる上部磁性層50を積層する構成
により (1) 磁束伝達経路上に磁性膜の段差が除去され、
磁性膜の透磁率を劣化させることなく、磁束伝
搬効率の高い磁気回路が実現できる。
ロセスに従い段差部又は凹部に高透率磁性膜を積
層後、エツチングにより表面が平坦な先端磁気ポ
ールピース48、バツク磁気ポールピース49を
形成し、さらに高透磁率を有する平坦でかつヘツ
ド先端まで伸びる上部磁性層50を積層する構成
により (1) 磁束伝達経路上に磁性膜の段差が除去され、
磁性膜の透磁率を劣化させることなく、磁束伝
搬効率の高い磁気回路が実現できる。
(2) 先端磁気ポールピース48と上部磁性層50
は両者が積層状態で先端磁気ギヤツプ47とギ
ヤツプデプスを形成するため、ヘツド先端部で
の磁気飽和を起こすことなくギヤツプデプスを
任意に設定できる。特に浅いギヤツプデプスと
してヘツド効率を上げるときなど特に威力を発
揮する。
は両者が積層状態で先端磁気ギヤツプ47とギ
ヤツプデプスを形成するため、ヘツド先端部で
の磁気飽和を起こすことなくギヤツプデプスを
任意に設定できる。特に浅いギヤツプデプスと
してヘツド効率を上げるときなど特に威力を発
揮する。
(3) 従来構造にみられる磁気ポール又は上部磁性
層と保護基板との間に段差量以上の薄膜保護層
を介在させる必要がなく、磁気記録媒体と摺動
するヘツド先端に露出する異種の薄膜複合層や
その厚さに起因する偏摩耗特性を大幅に低減で
きる。さらに高保磁力媒体(保磁力は約
1000O¨e〜1500O¨e)に対応した記録ヘツドでは
従来の磁気ポール段差又は上部磁性層の厚み段
差は6〜10μmにも達し、薄膜保護層の厚みは
平坦化処理前では約20μmの厚さの成膜を必要
とする。この保護層はSiO2、Al2O3などで構成
されることが多いが、一般的に強磁性基板又は
磁性膜との熱膨張係数の大きな相異から保護層
の成膜中又は成膜後に基板の亀裂、ひび割れ、
下地薄膜層のひび割れ、はく離などが多発す
る。膜厚の厚い保護層を除去することは生産歩
留りや品質の向上に大いに役立つ。
層と保護基板との間に段差量以上の薄膜保護層
を介在させる必要がなく、磁気記録媒体と摺動
するヘツド先端に露出する異種の薄膜複合層や
その厚さに起因する偏摩耗特性を大幅に低減で
きる。さらに高保磁力媒体(保磁力は約
1000O¨e〜1500O¨e)に対応した記録ヘツドでは
従来の磁気ポール段差又は上部磁性層の厚み段
差は6〜10μmにも達し、薄膜保護層の厚みは
平坦化処理前では約20μmの厚さの成膜を必要
とする。この保護層はSiO2、Al2O3などで構成
されることが多いが、一般的に強磁性基板又は
磁性膜との熱膨張係数の大きな相異から保護層
の成膜中又は成膜後に基板の亀裂、ひび割れ、
下地薄膜層のひび割れ、はく離などが多発す
る。膜厚の厚い保護層を除去することは生産歩
留りや品質の向上に大いに役立つ。
(4) 製造プロセス上薄膜コイルは磁性膜付着に先
立つて形成されるため、薄膜コイルの微細パタ
ーン化が容易である。
立つて形成されるため、薄膜コイルの微細パタ
ーン化が容易である。
なお実施例ではシングルトラツク構造で説明し
てきたが、マルチトラツクヘツドにおいても同様
の効果であることは自明である。
てきたが、マルチトラツクヘツドにおいても同様
の効果であることは自明である。
発明の効果
本発明はエツチング手法により表面が平坦な先
端磁気ポールピースとバツク磁気ポールピースを
形成し、その上部にヘツド先端まで伸びる上部磁
性層を積層することにより、磁性膜の段差を除去
し、記録効率、再生効率の向上に寄与できる。さ
らにヘツド先端に露出する厚膜の保護層も除去す
ることができ、異種薄膜複合層とその総合厚みに
起因する偏摩耗特性の向上、生産性の改善、品質
の安定化など数々の優れた効果を得ることのでき
る薄膜磁気ヘツドを実現できるものである。
端磁気ポールピースとバツク磁気ポールピースを
形成し、その上部にヘツド先端まで伸びる上部磁
性層を積層することにより、磁性膜の段差を除去
し、記録効率、再生効率の向上に寄与できる。さ
らにヘツド先端に露出する厚膜の保護層も除去す
ることができ、異種薄膜複合層とその総合厚みに
起因する偏摩耗特性の向上、生産性の改善、品質
の安定化など数々の優れた効果を得ることのでき
る薄膜磁気ヘツドを実現できるものである。
第1図は本発明の一実施例における薄膜磁気ヘ
ツドの断面図、第2図は本発明の製造プロセスの
一例を示す工程図、第3図、第4図は従来の薄膜
ヘツドの断面図である。 40……強磁性基板、41,44,46……第
1、第2、第3の絶縁層、43,45……第1、
第2の薄膜コイル、42……小窓、47……先端
磁気ギヤツプ、48,49……先端磁気ポールピ
ース、バツク磁気ポールピース、50……上部磁
性層、51……保護層、53……保護基板、5
4,57,58……磁性膜、55……ホトレジス
ト、56……イオンビーム、59……スルーホー
ル。
ツドの断面図、第2図は本発明の製造プロセスの
一例を示す工程図、第3図、第4図は従来の薄膜
ヘツドの断面図である。 40……強磁性基板、41,44,46……第
1、第2、第3の絶縁層、43,45……第1、
第2の薄膜コイル、42……小窓、47……先端
磁気ギヤツプ、48,49……先端磁気ポールピ
ース、バツク磁気ポールピース、50……上部磁
性層、51……保護層、53……保護基板、5
4,57,58……磁性膜、55……ホトレジス
ト、56……イオンビーム、59……スルーホー
ル。
Claims (1)
- 1 高透磁率強磁性基板と、前記高透磁率強磁性
基板上に第1の絶縁層を形成し、上記絶縁層上に
薄膜コイルと上記薄膜コイルの絶縁層を順次積層
し、かつ上記薄膜コイル絶縁層の最上位面と同一
平面になるよう高さを調整加工された平坦な光端
磁気ポールピースおよびバツク磁気ポールピース
と、上記平面上でヘツド先端まで伸びた高透磁率
上部磁性層で構築される主要部材と、上記主要部
材上に薄膜の保護層及び接着層を介して設けられ
た非磁性保護基板とを有し、上記薄膜コイルは上
記第1の絶縁層又は上記薄膜コイル絶縁層で形成
される先端磁気ギヤツプに磁界を発生し、かつ磁
気記録媒体上の信号を読み取るように巻回された
構造の薄膜磁気ヘツド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24655685A JPS62107417A (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | 薄膜磁気ヘツド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24655685A JPS62107417A (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | 薄膜磁気ヘツド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62107417A JPS62107417A (ja) | 1987-05-18 |
JPH0468683B2 true JPH0468683B2 (ja) | 1992-11-04 |
Family
ID=17150169
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24655685A Granted JPS62107417A (ja) | 1985-11-01 | 1985-11-01 | 薄膜磁気ヘツド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS62107417A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0487007A (ja) * | 1990-07-30 | 1992-03-19 | Victor Co Of Japan Ltd | 薄膜磁気ヘッド |
-
1985
- 1985-11-01 JP JP24655685A patent/JPS62107417A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62107417A (ja) | 1987-05-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH10302211A (ja) | 磁気ヘッド及びその製造方法 | |
US5247415A (en) | Magnetic head having main and auxiliary magnetic paths | |
US5796564A (en) | Magnetic head having a recessed portion corresponding to a magnetic path and method of manufacturing the same | |
JPS60175208A (ja) | 薄膜磁気ヘツド | |
JPH0468683B2 (ja) | ||
JP2529194B2 (ja) | 薄膜磁気ヘツド | |
JPS62110612A (ja) | 薄膜磁気ヘツド | |
JP2629328B2 (ja) | 磁気ヘッド及びその製造方法 | |
JPS62205507A (ja) | 磁気ヘツド | |
JPH01133211A (ja) | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 | |
JPS62164203A (ja) | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 | |
JP2549150B2 (ja) | 垂直記録用磁気ヘツド | |
JPH05290327A (ja) | 磁気ヘッド製造方法 | |
JPH05242433A (ja) | 磁気ヘッド | |
JPS61144715A (ja) | 薄膜磁気ヘッドの製造方法 | |
JPS6394418A (ja) | 磁気ヘツド | |
JPS63102008A (ja) | 磁気ヘツド及びその製造方法 | |
JPH06223317A (ja) | 積層型磁気ヘッドとその製造方法 | |
JPS61194619A (ja) | 薄膜磁気ヘツドの製造方法 | |
JPH0438606A (ja) | 積層型磁気ヘッド及びその製造方法 | |
JPH01137419A (ja) | 薄膜磁気ヘッド | |
JP2000123314A (ja) | 磁気ヘッド及びその製造方法 | |
JPH05128424A (ja) | 積層型磁気ヘツドの製造方法 | |
JPH05114113A (ja) | 磁気ヘツド及びその製造方法 | |
JPH07210824A (ja) | 磁気ヘッド及びその製造方法 |