JPH0457438B2 - - Google Patents
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- JPH0457438B2 JPH0457438B2 JP19704484A JP19704484A JPH0457438B2 JP H0457438 B2 JPH0457438 B2 JP H0457438B2 JP 19704484 A JP19704484 A JP 19704484A JP 19704484 A JP19704484 A JP 19704484A JP H0457438 B2 JPH0457438 B2 JP H0457438B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K35/00—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
- B23K35/22—Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
- B23K35/36—Selection of non-metallic compositions, e.g. coatings, fluxes; Selection of soldering or welding materials, conjoint with selection of non-metallic compositions, both selections being of interest
- B23K35/362—Selection of compositions of fluxes
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- Mechanical Engineering (AREA)
- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明は、サブマージアーク溶接用焼成型フラ
ツクスに関し、特に耐熱鋼および低温用鋼などの
各種低合金鋼の溶接に使用され、溶接作業性が良
好で、かつ低水素高靱性の溶接金属が得られるサ
ブマージアーク溶接用焼成型フラツクスに関す
る。 (従来の技術) 最近の耐熱鋼および低温用鋼などの各種低合金
鋼の溶接構造物への安全性面からの要求レベルの
高度化にともない、特に脆性破壊の問題に関して
溶接金属に要求される靱性レベルは極めて高いも
のになりつつある。このような要求に応えるため
には溶接金属の酸素量を低減し高靱性を得ること
ができる高塩基性成分系のフラツクスが必要とな
る。従来より種々成分系の高塩基性溶融型フラツ
クスあるいは高塩基性焼成型フラツクスが使用さ
れているが、溶融型フラツクスにおいては高塩基
性の成分系にすると溶融製造時に水素を多量に内
蔵するようになり、溶接金属の拡散性水素量が増
加し、低温割れが発生しやすくなることが問題と
なる。一方、焼成型フラツクにおいてはCaCO3,
MgCO3などの金属炭酸塩をフラツクス成分とし
て含有させることが可能で、溶接時のそれら金属
炭酸塩の分解反応によつて発生するCO2ガスによ
りアーク雰囲気中の水蒸気分圧を下げ溶接金属の
拡散性水素量を著しく低減することができるため
に予熱およびパス間温度を溶融型フラツクスを使
用した場合に比べかなり低くできること、また溶
接後の脱水素を目的とする後熱処理を簡略化でき
ることなど施工上のメリツトが大きい。 ところで、焼成型フラツクスの金属炭酸塩の含
有量を増加していくと、溶接金属の拡散性水素量
は次第に減少するが、溶接作業性上のビード表面
欠陥であるポツクマークの発生が顕著となり、ま
た溶接金属の酸素量が増加し靱性が低下するとい
う問題が生じる。このことは金属炭酸塩の分解反
応によつて発生するCO2ガスがアーク雰囲気中の
水蒸気分圧を下げるという効果を示す反面、CO2
ガスが高温化において酸化性ガスとして働くこと
による。 このようなCO2ガスの酸化性による悪影響を防
止するために、この種の金属炭酸塩を多量に含有
する焼成型フラツクスには通常、脱酸剤として脱
酸性元素を添加、含有させることが必要になる。
例えば特開昭58−135792号において提案された極
低水素の狭開先溶接用焼成型フラツクスはSiおよ
びMnをそれぞれ5%以下含有し、また特開昭58
−77790号において提案された高張力鋼用の焼成
型フラツクスはSi及び/又はAlを3%以下含有
するものである。同様に、金属炭酸塩を多量に含
有する市販の各種成分系の焼成型フラツクスにお
いても脱酸性元素が含有されており、その場合、
特にSiは従来より最も一般的に使われている脱酸
性元素である。 しかし、Siを主体にした脱酸剤を添加した焼成
型フラツクスを使用することによつてポツクマー
クの発生がなく、かつ溶接金属の酸素量を高塩基
性溶融型フラツクスを使用した場合と同程度にま
で低減しようとした場合、金属炭酸塩の含有量あ
るいは組合せて使用するワイヤの化学成分(特に
Si量)によつては多量のそれら脱酸剤の添加が必
要になつてくる。そのような焼成型フラツクスを
使用した場合のあらたな問題点として第1に著し
いスラグ焼付きの発生によるビード外観不良およ
びスラグ剥離性不良の他、小入熱溶接においては
脱酸反応が十分に行なわれずスラグが浮上しきれ
ないで溶接金属中に残留(スラグ巻込み発生)す
る場合があることなど溶接作業性が極めて不良と
なる。第2にフラツクス中にSiを多量に添加する
ことは溶接金属中へのSiの歩留り量を大きくし、
この溶接金属のSi量の増加は強度の上昇をもたら
し靱性を低下させる。さらに最近の各種溶接金属
の靱性におよぼすSi量の影響を調査した文献等に
よれば、溶接金属の低Si化がCr−Mo鋼の溶接金
属の焼戻し脆化の軽減に顕著な効果があることは
以前から知られているが、Alキルド低温用鋼の
SR脆化の軽減にも低Si化が有効なことが明らか
になつてきている。本発明者らが高塩基性溶融型
フラツクスを使用して行なつた実験によつても、
21/4Cr−1Mo鋼の溶接金属においてSi量が0.2% を超えるとSR後および脆化処理(ステツプクー
リング処理)後とも衝撃値(−40℃〜−60℃)が
著しく低下し、好ましくは0.10%程度までSi量を
低くした場合に高靱性が得られること、また
50HTや60HT低温用鋼の溶接金属においてもSi
量が0.40〜0.50%を超えると特にSR後の衝撃値
(−60℃〜−80℃)が急激に低下するという知見
を得ている。そして、この時の溶接金属の酸素量
については、21/4Cr−1Mo鋼の溶接金属で 300ppm以下、50HTや60HT低温用鋼の溶接金属
で250ppm以下にしないと上記Si量を低く抑えた
場合においても高靱性を得ることは困難である。
つまり、高靱性の溶接金属を得るためには、酸素
量の低減とともに低Si化が必須の条件であり、従
来のSiを主体にした脱酸剤を添加してなる焼成型
フラツクスを使用した場合、どうしても溶接金属
のSi量の増加が問題となり、溶融型フラツクスを
使用した場合の靱性レベルを得ることは極めて困
難であつた。 なお、溶接金属のSi量の増加を少なくしようと
して、Siの添加量を少なくしてMn,Al,Tiなど
の脱酸性元素を同時に添加した場合においても、
ポツクマークの発生をなくし、溶接金属の酸素量
を溶融型フラツクスを使用した場合と同等近くま
で低減した段階においては、上記Siを主体に添加
した場合と同様に、スラグ焼付きの発生が著し
く、さらに溶接金属中にそれらMn,Al,Tiが過
剰に歩留ることにより靱性を低下させる。また、
Zrの添加は溶接金属の酸素量の低減に効果的で
はあるが、ビード表面のざらつきおよびスラグ焼
付きを助長させるものであり、添加量が制限され
る。 このように、低温割れの防止を考慮して金属炭
酸塩を多量に含有する高塩基性焼成型フラツクス
においては、発生するCO2ガスの酸化性によるポ
ツクマークの発生および溶接金属の酸素量の増加
が問題となる。これに対し、従来の焼成型フラツ
クスは脱酸剤としてSiを主体に添加したものが一
般的であつて、スラグ焼付きの発生に代表される
溶接作業性の悪化とともに、溶接金属のSi量が増
加することにより最近の高い靱性レベルの要求を
十分に満足できる高靱性の溶接金属を得ることに
は限界があつた。 (発明が解決しようとする問題点) そこで、本発明は耐熱鋼および低温用鋼などの
各種低合金鋼の溶接に使用して、溶接金属の拡散
性水素量が低く低温割れが発生しにくく、かつポ
ツクマークやスラグ焼付きの発生などがなく溶接
作業性が良好で、さらに現在、市販の各種低合金
鋼用のワイヤと組合せて使用した場合においても
溶接金属のSi量およびMn,Al,Ti量の増加を抑
えたまま酸素量を高塩基性溶融型フラツクスを使
用した場合と同等もしくは同等以下にまで低減す
ることによつて低温高靱性の溶接金属が得られる
サブマージアーク溶接用焼成型フラツクスの提供
を目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は、重量%で、金属炭酸塩をCO2
量換算値で3.5〜12%含有し、下記(1)式で表わさ
れる塩基度Bが1.50〜3.00である焼成型フラツク
スにおいて、C0.05〜0.50%でかつ金属炭酸塩含
有量のCO2量換算値に対するC量の比(C%/CO2%) が0.010〜0.050、CaもしくはMgの1種または2
種の合計0.5〜5.0%を含有し、かつSi2.0%以下、
Mn2.0%以下、Al1.0%以下、Ti1.5%以下、Zr1.0
%以下の1種以上の合計3.0%以下含有すること
を特徴とするサブマージアーク溶接用焼成型フラ
ツクスである。 (1)式;塩基度B=CaO%+MgO%+CaF2%/SiO2
%+0.5Al2O3%(重量%) 本発明者らは、種々の成分系および添加する脱
酸性元素の種類と添加量を変化させた焼成型フラ
ツクスを試作し、詳細に検討した。その結果、低
温割れの発生防止および溶接作業性の点から金属
炭酸塩の含有量を限定し、また溶接金属の酸素量
レベルを低く維持するためおよび溶接作業性の点
から塩基度を限定した焼成型フラツクスにおい
て、脱酸剤として金属炭酸塩含有量のCO2ガス発
生量に見合つた量に限定されるC、および多量に
添加した場合でもSiのように溶接作業性および溶
接金属の性能に悪影響をおよぼさないCaまたは
MgをCと同時に添加することにより溶接金属の
酸素量を著しく低減できることを見出し、さら
に、Si,Mn,Al,TiおよびZrの添加量を制限す
ることによつて、従来の脱酸剤としてSiを主体に
添加してなるこの種の高塩基性焼成型フラツクス
を使用した場合の前記問題点を解決したものであ
る。 (発明の作用) 以下、本発明を作用とともに詳述する。 金属炭酸塩;溶接金属の拡散性水素量を低くし
て低温割れの発生を防止するためには、CaCO3,
MgCO3,BaCO3などの金属炭酸塩をCO2量換算
値(CO2ガス発生量に同じ)で、3.5%以上含有
させなければならない。なお、この場合の
WES1003(ガスクロマトグラフ法)による拡散性
水素量は大気中4hr程度の放置後においても溶接
金属100g当り4.5c.c.以下となり高塩基性溶融型フ
ラツクスを使用した場合に比べ、予熱およびパス
間温度の低下とともに溶接後の脱水素処理は大幅
に簡略化でき、50HT鋼の溶接金属などでは省略
することもできる。しかし、金属炭酸塩の含有量
がCO2量換算値で12%を超えるとCO2ガス発生量
が過剰となり、アーク不安定、スラグ吹上げ、ビ
ード形状不良など溶接作業性が不良となる。 塩基度B;下記(1)式で表わす塩基度Bが1.50〜
3.00でなければならない。塩基度Bが1.50未満で
は溶接金属の酸素量レベルが高くなり高靱性の溶
接金属を得ることはできない。また、塩基度Bが
3.00を超えて高くなるとアーク不安定、ビード形
状不良など溶接作業性が不良となる。 (1)式;塩基度B=CaO%+MgO%+CaF2%/SiO2
%+0.5Al2O3%(重量%) なお、(1)式においてCaOおよびMgOについて
は、金属炭酸塩として含有されるCaCO3および
MgCO3の各酸化物量換算値(CaCO3%×0.56,
MgCO3×0.48)に相当する量を含めた量を示す。
また、本発明フラツクスにおいて、金属炭酸塩以
外の主要成分としては主にCaO,MgO,CaF2,
SiO2,Al2O3を含有するが他にTiO2(6%以下)、
MnO(5%以下)、BaO(15%以下)、ZrO2(10%
以下)、Na2O+K2O+Li2O3(合計6%以下)な
どの金属酸化物およびCaF2以外のMgF2,BaF2,
NaF,Na3AlF6などの金属弗化物が含有されて
いてもよい。 このような金属炭酸塩を3.5〜12%含有し、塩
基度Bが1.50〜3.00である焼成型フラツクスに脱
酸剤として、以下の脱酸性元素を金属粉または合
金粉で添加含有させる。 C;Cは金属炭酸塩含有量のCO2ガス発生量に
見合つた量を必要とし、金属炭酸塩をCO2量換算
値で3.5%〜12%含有する本発明フラツクスにお
いてはポツクマークの発生および溶接金属の酸素
量の増加を抑えるために、0.05%以上0.50%以下
の範囲で金属炭酸塩含有量のCO2量換算値に対す
るC量の比(C%/CO2%)が0.010〜0.050となるよう に添加しなければならない。さらに、このCの添
加およびCO2ガス発生量による添加量の限定は溶
接金属中にCを有効に補給し、靱性を向上すると
いう効果を示す。 金属炭酸塩を含有する焼成型フラツクスを使用
した場合、発生するCO2ガスは高温下において
CO2→CO+Oの反応により酸化性ガスとして働
き、ポツクマークの発生や酸素量を増加させるこ
との他、溶融金属中のCと反応することにより溶
接金属のC量が高塩基性溶融型フラツクスを使用
した場合に比べ低下するという現象を示し、焼入
性不足による靱性低下および強度低下が問題とな
る。この傾向はCO2ガス発生量が多くなるにつれ
て顕著となるものであるが、上記限定されたC量
の添加により溶接金属のC量の低下を防止し、焼
入性の維持および強度の調整が可能となる。しか
し、Cが0.05%未満あるいはC%/CO2%が0.010未満 の場合、C添加の効果は明らかでなくポツクマー
クが発生し、溶接金属の酸素量が高くなり、また
C量の低下が見られ靱性が低下する。一方、Cの
添加量が0.50%を超え、あるいはC%/CO2%が0.050 を超えた場合には高温割れが発生しやすくなると
ともに、溶接金属のC量の増加が大きくなり強度
が上昇し靱性が低下する。なお、添加するCの形
態はC粉の他、Si−CなどのC合金、Fe−Mn,
Fe−Si中に含有されるC、炭化物などでもよく
特に限定するものではないが、脱酸剤として添加
するものであつて、スラグ形成剤として配合され
る各種の原材料中に微量含有される場合のCを含
むものではない。 CaおよびMg;CaもしくはMgの1種または2
種の合計で0.5〜5.0%の範囲で添加しなければな
らない。 CaおよびMgは、ポツクマークの発生を抑え溶
接金属の酸素量を低減する。しかも、これら元素
は多量に添加した場合においてもSi,Mn,Al,
Tiなどの脱酸性元素を添加した場合のような著
しいスラグ焼付きが発生することもなく、また溶
接金属中へのCa,Mgの歩留りは極めて微少また
はほとんど認められず、溶接金属の強度上昇によ
る靱性低下、あるいは溶接後の熱処理による焼戻
し脆化やSR脆化などの悪影響をおよぼすことは
ない。 さらに、本発明フラツクスが、上記CとCaも
しくはMg(またはCa,Mgの両方)を必須の脱酸
性元素として同時に添加することは、溶接金属の
酸素量を高塩基性溶融型フラツクスを使用した場
合と同等、もしくは同等以下にまで容易に低減す
ることを可能にしたものである。このCとCaも
しくはMgの同時添加による溶接金属の著しい酸
素量の低減効果は、アーク雰囲気中ワイヤ先端か
ら溶融池に落下するまでの溶滴の移行段階におけ
る溶滴表面の過度の酸化を防止し、また溶融池の
脱酸反応段階における十分な脱酸反応を促進する
ことによる相乗効果によるものであると考えられ
る。つまり、金属炭酸塩を多量に含有する焼成型
フラツクスを使用した場合、ワイヤ先端から溶融
離脱した溶滴はアーク雰囲気を移行中に金属炭酸
塩の分解反応によつて発生したCO2ガスの酸化性
により過度にその表面が酸化され、溶融金属中の
酸素量を富化し、溶接金属の酸素量を増加させ
る。これに対し、まずCは溶接金属中に溶解し、
溶融池における脱酸反応を行ない、この時発生す
る還元性ガスであるCOガスはアーク雰囲気中の
酸素分圧を下げ溶滴表面の酸化を抑制する。ま
た、CaおよびMgは弗点が低いのに加えて、融点
においても高い蒸気厚をもつているためにアーク
雰囲気中の酸素分圧を下げ、Cと同様に溶滴表面
の酸化の抑制に働く。次に、溶融池の脱酸反応段
階においてCは溶融金属が凝固に至る過程のその
高温度域においても十分な脱酸反応を行なうこと
ができ、同時に添加したCa,Mgは酸素との親和
力が極めて大きい元素であり溶融金属の凝固直前
の低温度域においてまで協力な脱酸反応を行なう
ことができる。さらにこの時の反応により生ずる
激しい沸騰攪拌はワイヤ中あるいは鋼板中の化学
成分としてまたは脱酸剤として少量添加された
Si,Mn,Al,Tiなどの脱酸反応および生成した
酸化物の浮上を促進する。このようにCとCa及
び/又はMgを同時に添加することにより、アー
ク雰囲気中での溶滴表面の酸化を抑制し、かつ溶
融池での脱酸反応を促進し、溶接金属の酸素量を
容易に著しく低減することを可能とした。 なお、上記CaまたはMgの添加量がCaもしく
はMgの1種または2種の合計で0.5%未満の場合
にはポツクマークの発生防止および溶接金属の酸
素量の低減に対し有効に作用しない。一方、Ca
もしくはMgの1種または2種の合計が5.0%を超
えるとアーク不安定、ビードの乱れなど溶接作業
性が不良となる。 さらに本発明フラツクスはCおよびCaもしく
はMg以外の脱酸性元素を添加する場合、Si2.0%
以下、Mn2.0%以下、Al1.0%以下、Ti1.5%以
下、Zr1.0%以下の1種以上の合計が3.0%以下で
なければならない。これら元素はポツクマークの
発生および溶接金属の酸素量の増加を抑えるが、
上記限定範囲を超えて多量に添加した場合、スラ
グ焼付きの発生とともに溶接金属中のSi,Mn,
Al,Ti量が増加し、強度上昇による靱性低下お
よび溶接後の熱処理による焼戻し脆化およびSR
脆化が顕著となり、本発明の目的を達成すること
はできない。なお、Zrの多量の添加は溶接作業
性に悪影響をおよぼすので好ましくない。 Si;ワイヤ中のSi量によつて2.0%以下の範囲
で添加してもよいが2.0%を超えて添加した場合、
スラグ焼付きの発生および溶接金属のSi量が増加
し靱性が低下する。 Mn,Al,Ti;各々上記の限定範囲内において
添加してもよいが、過剰に添加した場合、Siと同
様にスラグ焼付き発生および靱性を低下させる元
素であり、添加量をできるだけ少なくなることが
好ましい。なお、Tiの少量添加は脱酸剤として
作用するとともに、Alキルド低温用鋼の溶接金
属においてTi化あるいはTi−B化のための合金
元素として靱性の改善に有効に働く。 Zr;1.0%以下の添加で溶接金属の酸素量の低
減に効果的であるが、1.0%を超えて添加した場
合、ビード表面のざらつきおよびスラグ焼付きの
発生が問題となる。 以上のように本発明は金属炭酸塩を多量に含有
する高塩基性焼成型フラツクスに添加する脱酸剤
として、従来のこの種の焼成型フラツクスにおい
て通常、一般的に行なわれているSiを主体にした
脱酸剤系を添加する方法に代わるCとCa及び/
又はMgの同時添加という新しい脱酸剤系を添加
することによつて、溶接作業性が良好で、かつ溶
接金属のSi量およびMn,Al,Ti量を低く抑えた
まま、酸素量を高塩基性溶融型フラツクスを使用
した場合と同等もしくは同等以下にまで著しく低
減し、従来にない極めて高靱性の溶接金属を得る
ことを可能にしたものである。 (実施例) 以下、実施例により具体的に示す。 実施例 1 第1表に示す成分の本発明フラツクス(B1,
B4,B7,B9)および比較フラツクス(B10)を
300℃×1hr保持の条件で再乾燥し、その直後およ
び大気中(気温32℃〜33℃、湿度80〜82%)に
4hr放置後、WES1003(ガスクロマトグラフ法)
に準じて溶接金属の拡散性水素量を測定した。第
4表に結果を示す。 試験No.1〜4に本発明フラツクスを使用した場
合で、大気中4hr放置においても溶着金属100g当
りの拡散性水素量は4.2c.c.以下という低い値を示
したのに対し、No.5はフラツクスB10の金属炭酸
塩の含有量が少なくCO2量換算値が3.5%未満で
あるために上記本発明フラツクスを使用した場合
に比べ著しく高い値を示した。 実施例 2 第2表に示す化学成分の板厚t1=25mmの
A387Gr.22鋼を第1図aに示す形状でα=20°、tR
=16mmの裏当金付きの開先とし、第3表に示す化
学成分のワイヤW1(ワイヤ径4.0mm〓)を第1表
に示す成分の本発明フラツクス(B3〜B5,B7〜
B9)および比較フラツクス(B11〜B21)と組合
せて、第1図bに示す累層法により多層盛溶接試
験を行なつた。溶接条件はA.C電源550Amp-26〜
27Volt−30cm/min、予熱温度200℃、パス間温
度200℃である。なお、溶接後の脱水素処理とし
て予熱用のガスバーナーを用いて約3分間の加熱
処理(300℃以下)を行なつた。溶接時の溶接作
業性の観察とともに、690℃×10hr保持(炉冷)
のSR処理後、および脆化処理(G.E.Step
Cooling処理)後の溶接金属について、第1図b
に示すように板厚方向t2=10mmを中心にして溶接
金属中心にノツチBを入れたJIS4号2mmVノツチ
衝撃試験片AおよびJISA1号引張試験片C、同引
張試験片より採取した分析試料により各々試験に
供した。これら結果を第5表に示す。 試験No.1〜6は本発明フラツクス(B3〜B5,
B7〜B9)を使用した場合でいずれも良好な溶接
作業性とともにSR後および脆化処理後とも高レ
ベルの衝撃値を示している。なお、この時の溶接
金属のSi量は0.18%以下、または酸素量は
260ppm以下であつた。No.7〜No.17は比較フラツ
クスを使用した場合である。No.7はフラツクス
B11の金属炭酸塩の含有量が多すぎるためにアー
ク不安定、ビード形状不良、No.8はフラツクス
B12の塩基度が低すぎるために溶接金属の酸素量
が増加し衝撃値が著しく低下、No.9はフラツクス
B13の塩基度が高すぎるためにアーク不安定、ビ
ード形状不良、No.10はフラツクスB14の脱酸剤の
添加量が少ないためにポツクマークが多発、No.11
はフラツクスB15のSiの添加量が多すぎるために
著しいスラグ焼付き発生、および衝撃値が低下、
No.12はフラツクスB16のSi添加量を抑えMn,Al,
Tiの添加量を多くしたが同様にスラグ焼付き発
生、No.13はフラツクスB17のCの添加量が少ない
ために溶接金属のC量の低下および酸素量が増加
し衝撃値が低下、No.14はフラツクスB18のCの添
加量が多すぎるためにクレーター部に高温割れ発
生、No.15はフラツクスB19のMgの添加量が少な
すぎるためにポツクマークが発生し、また溶接金
属の酸素量が増加し衝撃値が低下、No.16はフラツ
クスB20のCaとMgの添加量の合計が多すぎたた
めにアーク不安定、ビードの乱れによる外観不
良、No.17はフラツクスB21のCおよびMg以外の
Si,Al,Ti,Zrの添加量の合計が多すぎるため
にスラグ焼付き発生および衝撃値が低下。 実施例 3 第2表に示す化学成分の板厚t1=20mmのSM−
50B鋼を第2図aに示す形状でα=20°、tR=16mm
の裏当金付きの開先とし、第3表に示す化学成分
のワイヤW2(ワイヤ径4.0mm〓)を第1表に示す
成分の本発明フラツクス(B1,B2,B5,B6,
B7)および比較フラツクス(B12,B14,B15,
B17,B18,B19,B21)と組合せて、第2図b
に示す累層法により多層盛溶接試験を行なつた。 溶接条件はA.C電源650Amp−28Volt−30cm/
min、予熱なしでパス間温度は150℃である。溶
接時の溶接作業性の観察とともに、溶接のまま
(AW)および600℃×6hr保持(炉冷)のSR処理
後の溶接金属について、第2図bに示すように板
厚方向t2=10mmを中心にして溶接金属中心にノツ
チBを入れたJIS4号2mmVノツチ衝撃試験片Aお
よびNK10mm〓丸棒引張試験片C、同引張試験片
より採取した分析試料により各々試験に供した。
これら結果を第6表に示す。 試験No.1〜5は本発明フラツクス(B1,B2,
B5,B6,B7)を使用した場合で、いずれも良好
な溶接作業性とともに溶接金属のSi量および酸素
量とも低く、AWおよびSR後とも高レベルの衝
撃値を示している。これに対し、No.6はフラツク
スB12の塩基度が低すぎるために溶接金属の酸素
量が増加し衝撃値が低下、No.7はフラツクスB14
の脱酸剤の添加量が少ないためにポツクマークが
発生し、また溶接金属の酸素量が増加し衝撃値が
低下、No.8はフラツクスB15のSiの添加量が多す
ぎるためにスラグ焼付きが発生し、また溶接金属
の酸素量は低下したがSi量が増加し強度の上昇に
よる衝撃値の低下および著しいSR脆化、No.9は
フラツクスB17のCの添加量が少なすぎるため
に、溶接金属の酸素量の増加およびC量低下によ
り焼入性不足となり衝撃値が低下、No.10はフラツ
クスB18のCの添加量が多すぎるために強度が上
昇し衝撃値が低下、No.11はフラツクスB19のMg
の添加量が少なく溶接金属の酸素量が増加し衝撃
値が低下、No.12はフラツクスB21のSi,Al,Ti,
Zrの添加量の合計が多すぎるためにスラグ焼付
きが発生し、また溶接金属の強度上昇による衝撃
値の低下および著しいSR脆化。
ツクスに関し、特に耐熱鋼および低温用鋼などの
各種低合金鋼の溶接に使用され、溶接作業性が良
好で、かつ低水素高靱性の溶接金属が得られるサ
ブマージアーク溶接用焼成型フラツクスに関す
る。 (従来の技術) 最近の耐熱鋼および低温用鋼などの各種低合金
鋼の溶接構造物への安全性面からの要求レベルの
高度化にともない、特に脆性破壊の問題に関して
溶接金属に要求される靱性レベルは極めて高いも
のになりつつある。このような要求に応えるため
には溶接金属の酸素量を低減し高靱性を得ること
ができる高塩基性成分系のフラツクスが必要とな
る。従来より種々成分系の高塩基性溶融型フラツ
クスあるいは高塩基性焼成型フラツクスが使用さ
れているが、溶融型フラツクスにおいては高塩基
性の成分系にすると溶融製造時に水素を多量に内
蔵するようになり、溶接金属の拡散性水素量が増
加し、低温割れが発生しやすくなることが問題と
なる。一方、焼成型フラツクにおいてはCaCO3,
MgCO3などの金属炭酸塩をフラツクス成分とし
て含有させることが可能で、溶接時のそれら金属
炭酸塩の分解反応によつて発生するCO2ガスによ
りアーク雰囲気中の水蒸気分圧を下げ溶接金属の
拡散性水素量を著しく低減することができるため
に予熱およびパス間温度を溶融型フラツクスを使
用した場合に比べかなり低くできること、また溶
接後の脱水素を目的とする後熱処理を簡略化でき
ることなど施工上のメリツトが大きい。 ところで、焼成型フラツクスの金属炭酸塩の含
有量を増加していくと、溶接金属の拡散性水素量
は次第に減少するが、溶接作業性上のビード表面
欠陥であるポツクマークの発生が顕著となり、ま
た溶接金属の酸素量が増加し靱性が低下するとい
う問題が生じる。このことは金属炭酸塩の分解反
応によつて発生するCO2ガスがアーク雰囲気中の
水蒸気分圧を下げるという効果を示す反面、CO2
ガスが高温化において酸化性ガスとして働くこと
による。 このようなCO2ガスの酸化性による悪影響を防
止するために、この種の金属炭酸塩を多量に含有
する焼成型フラツクスには通常、脱酸剤として脱
酸性元素を添加、含有させることが必要になる。
例えば特開昭58−135792号において提案された極
低水素の狭開先溶接用焼成型フラツクスはSiおよ
びMnをそれぞれ5%以下含有し、また特開昭58
−77790号において提案された高張力鋼用の焼成
型フラツクスはSi及び/又はAlを3%以下含有
するものである。同様に、金属炭酸塩を多量に含
有する市販の各種成分系の焼成型フラツクスにお
いても脱酸性元素が含有されており、その場合、
特にSiは従来より最も一般的に使われている脱酸
性元素である。 しかし、Siを主体にした脱酸剤を添加した焼成
型フラツクスを使用することによつてポツクマー
クの発生がなく、かつ溶接金属の酸素量を高塩基
性溶融型フラツクスを使用した場合と同程度にま
で低減しようとした場合、金属炭酸塩の含有量あ
るいは組合せて使用するワイヤの化学成分(特に
Si量)によつては多量のそれら脱酸剤の添加が必
要になつてくる。そのような焼成型フラツクスを
使用した場合のあらたな問題点として第1に著し
いスラグ焼付きの発生によるビード外観不良およ
びスラグ剥離性不良の他、小入熱溶接においては
脱酸反応が十分に行なわれずスラグが浮上しきれ
ないで溶接金属中に残留(スラグ巻込み発生)す
る場合があることなど溶接作業性が極めて不良と
なる。第2にフラツクス中にSiを多量に添加する
ことは溶接金属中へのSiの歩留り量を大きくし、
この溶接金属のSi量の増加は強度の上昇をもたら
し靱性を低下させる。さらに最近の各種溶接金属
の靱性におよぼすSi量の影響を調査した文献等に
よれば、溶接金属の低Si化がCr−Mo鋼の溶接金
属の焼戻し脆化の軽減に顕著な効果があることは
以前から知られているが、Alキルド低温用鋼の
SR脆化の軽減にも低Si化が有効なことが明らか
になつてきている。本発明者らが高塩基性溶融型
フラツクスを使用して行なつた実験によつても、
21/4Cr−1Mo鋼の溶接金属においてSi量が0.2% を超えるとSR後および脆化処理(ステツプクー
リング処理)後とも衝撃値(−40℃〜−60℃)が
著しく低下し、好ましくは0.10%程度までSi量を
低くした場合に高靱性が得られること、また
50HTや60HT低温用鋼の溶接金属においてもSi
量が0.40〜0.50%を超えると特にSR後の衝撃値
(−60℃〜−80℃)が急激に低下するという知見
を得ている。そして、この時の溶接金属の酸素量
については、21/4Cr−1Mo鋼の溶接金属で 300ppm以下、50HTや60HT低温用鋼の溶接金属
で250ppm以下にしないと上記Si量を低く抑えた
場合においても高靱性を得ることは困難である。
つまり、高靱性の溶接金属を得るためには、酸素
量の低減とともに低Si化が必須の条件であり、従
来のSiを主体にした脱酸剤を添加してなる焼成型
フラツクスを使用した場合、どうしても溶接金属
のSi量の増加が問題となり、溶融型フラツクスを
使用した場合の靱性レベルを得ることは極めて困
難であつた。 なお、溶接金属のSi量の増加を少なくしようと
して、Siの添加量を少なくしてMn,Al,Tiなど
の脱酸性元素を同時に添加した場合においても、
ポツクマークの発生をなくし、溶接金属の酸素量
を溶融型フラツクスを使用した場合と同等近くま
で低減した段階においては、上記Siを主体に添加
した場合と同様に、スラグ焼付きの発生が著し
く、さらに溶接金属中にそれらMn,Al,Tiが過
剰に歩留ることにより靱性を低下させる。また、
Zrの添加は溶接金属の酸素量の低減に効果的で
はあるが、ビード表面のざらつきおよびスラグ焼
付きを助長させるものであり、添加量が制限され
る。 このように、低温割れの防止を考慮して金属炭
酸塩を多量に含有する高塩基性焼成型フラツクス
においては、発生するCO2ガスの酸化性によるポ
ツクマークの発生および溶接金属の酸素量の増加
が問題となる。これに対し、従来の焼成型フラツ
クスは脱酸剤としてSiを主体に添加したものが一
般的であつて、スラグ焼付きの発生に代表される
溶接作業性の悪化とともに、溶接金属のSi量が増
加することにより最近の高い靱性レベルの要求を
十分に満足できる高靱性の溶接金属を得ることに
は限界があつた。 (発明が解決しようとする問題点) そこで、本発明は耐熱鋼および低温用鋼などの
各種低合金鋼の溶接に使用して、溶接金属の拡散
性水素量が低く低温割れが発生しにくく、かつポ
ツクマークやスラグ焼付きの発生などがなく溶接
作業性が良好で、さらに現在、市販の各種低合金
鋼用のワイヤと組合せて使用した場合においても
溶接金属のSi量およびMn,Al,Ti量の増加を抑
えたまま酸素量を高塩基性溶融型フラツクスを使
用した場合と同等もしくは同等以下にまで低減す
ることによつて低温高靱性の溶接金属が得られる
サブマージアーク溶接用焼成型フラツクスの提供
を目的とする。 (問題点を解決するための手段) 本発明の要旨は、重量%で、金属炭酸塩をCO2
量換算値で3.5〜12%含有し、下記(1)式で表わさ
れる塩基度Bが1.50〜3.00である焼成型フラツク
スにおいて、C0.05〜0.50%でかつ金属炭酸塩含
有量のCO2量換算値に対するC量の比(C%/CO2%) が0.010〜0.050、CaもしくはMgの1種または2
種の合計0.5〜5.0%を含有し、かつSi2.0%以下、
Mn2.0%以下、Al1.0%以下、Ti1.5%以下、Zr1.0
%以下の1種以上の合計3.0%以下含有すること
を特徴とするサブマージアーク溶接用焼成型フラ
ツクスである。 (1)式;塩基度B=CaO%+MgO%+CaF2%/SiO2
%+0.5Al2O3%(重量%) 本発明者らは、種々の成分系および添加する脱
酸性元素の種類と添加量を変化させた焼成型フラ
ツクスを試作し、詳細に検討した。その結果、低
温割れの発生防止および溶接作業性の点から金属
炭酸塩の含有量を限定し、また溶接金属の酸素量
レベルを低く維持するためおよび溶接作業性の点
から塩基度を限定した焼成型フラツクスにおい
て、脱酸剤として金属炭酸塩含有量のCO2ガス発
生量に見合つた量に限定されるC、および多量に
添加した場合でもSiのように溶接作業性および溶
接金属の性能に悪影響をおよぼさないCaまたは
MgをCと同時に添加することにより溶接金属の
酸素量を著しく低減できることを見出し、さら
に、Si,Mn,Al,TiおよびZrの添加量を制限す
ることによつて、従来の脱酸剤としてSiを主体に
添加してなるこの種の高塩基性焼成型フラツクス
を使用した場合の前記問題点を解決したものであ
る。 (発明の作用) 以下、本発明を作用とともに詳述する。 金属炭酸塩;溶接金属の拡散性水素量を低くし
て低温割れの発生を防止するためには、CaCO3,
MgCO3,BaCO3などの金属炭酸塩をCO2量換算
値(CO2ガス発生量に同じ)で、3.5%以上含有
させなければならない。なお、この場合の
WES1003(ガスクロマトグラフ法)による拡散性
水素量は大気中4hr程度の放置後においても溶接
金属100g当り4.5c.c.以下となり高塩基性溶融型フ
ラツクスを使用した場合に比べ、予熱およびパス
間温度の低下とともに溶接後の脱水素処理は大幅
に簡略化でき、50HT鋼の溶接金属などでは省略
することもできる。しかし、金属炭酸塩の含有量
がCO2量換算値で12%を超えるとCO2ガス発生量
が過剰となり、アーク不安定、スラグ吹上げ、ビ
ード形状不良など溶接作業性が不良となる。 塩基度B;下記(1)式で表わす塩基度Bが1.50〜
3.00でなければならない。塩基度Bが1.50未満で
は溶接金属の酸素量レベルが高くなり高靱性の溶
接金属を得ることはできない。また、塩基度Bが
3.00を超えて高くなるとアーク不安定、ビード形
状不良など溶接作業性が不良となる。 (1)式;塩基度B=CaO%+MgO%+CaF2%/SiO2
%+0.5Al2O3%(重量%) なお、(1)式においてCaOおよびMgOについて
は、金属炭酸塩として含有されるCaCO3および
MgCO3の各酸化物量換算値(CaCO3%×0.56,
MgCO3×0.48)に相当する量を含めた量を示す。
また、本発明フラツクスにおいて、金属炭酸塩以
外の主要成分としては主にCaO,MgO,CaF2,
SiO2,Al2O3を含有するが他にTiO2(6%以下)、
MnO(5%以下)、BaO(15%以下)、ZrO2(10%
以下)、Na2O+K2O+Li2O3(合計6%以下)な
どの金属酸化物およびCaF2以外のMgF2,BaF2,
NaF,Na3AlF6などの金属弗化物が含有されて
いてもよい。 このような金属炭酸塩を3.5〜12%含有し、塩
基度Bが1.50〜3.00である焼成型フラツクスに脱
酸剤として、以下の脱酸性元素を金属粉または合
金粉で添加含有させる。 C;Cは金属炭酸塩含有量のCO2ガス発生量に
見合つた量を必要とし、金属炭酸塩をCO2量換算
値で3.5%〜12%含有する本発明フラツクスにお
いてはポツクマークの発生および溶接金属の酸素
量の増加を抑えるために、0.05%以上0.50%以下
の範囲で金属炭酸塩含有量のCO2量換算値に対す
るC量の比(C%/CO2%)が0.010〜0.050となるよう に添加しなければならない。さらに、このCの添
加およびCO2ガス発生量による添加量の限定は溶
接金属中にCを有効に補給し、靱性を向上すると
いう効果を示す。 金属炭酸塩を含有する焼成型フラツクスを使用
した場合、発生するCO2ガスは高温下において
CO2→CO+Oの反応により酸化性ガスとして働
き、ポツクマークの発生や酸素量を増加させるこ
との他、溶融金属中のCと反応することにより溶
接金属のC量が高塩基性溶融型フラツクスを使用
した場合に比べ低下するという現象を示し、焼入
性不足による靱性低下および強度低下が問題とな
る。この傾向はCO2ガス発生量が多くなるにつれ
て顕著となるものであるが、上記限定されたC量
の添加により溶接金属のC量の低下を防止し、焼
入性の維持および強度の調整が可能となる。しか
し、Cが0.05%未満あるいはC%/CO2%が0.010未満 の場合、C添加の効果は明らかでなくポツクマー
クが発生し、溶接金属の酸素量が高くなり、また
C量の低下が見られ靱性が低下する。一方、Cの
添加量が0.50%を超え、あるいはC%/CO2%が0.050 を超えた場合には高温割れが発生しやすくなると
ともに、溶接金属のC量の増加が大きくなり強度
が上昇し靱性が低下する。なお、添加するCの形
態はC粉の他、Si−CなどのC合金、Fe−Mn,
Fe−Si中に含有されるC、炭化物などでもよく
特に限定するものではないが、脱酸剤として添加
するものであつて、スラグ形成剤として配合され
る各種の原材料中に微量含有される場合のCを含
むものではない。 CaおよびMg;CaもしくはMgの1種または2
種の合計で0.5〜5.0%の範囲で添加しなければな
らない。 CaおよびMgは、ポツクマークの発生を抑え溶
接金属の酸素量を低減する。しかも、これら元素
は多量に添加した場合においてもSi,Mn,Al,
Tiなどの脱酸性元素を添加した場合のような著
しいスラグ焼付きが発生することもなく、また溶
接金属中へのCa,Mgの歩留りは極めて微少また
はほとんど認められず、溶接金属の強度上昇によ
る靱性低下、あるいは溶接後の熱処理による焼戻
し脆化やSR脆化などの悪影響をおよぼすことは
ない。 さらに、本発明フラツクスが、上記CとCaも
しくはMg(またはCa,Mgの両方)を必須の脱酸
性元素として同時に添加することは、溶接金属の
酸素量を高塩基性溶融型フラツクスを使用した場
合と同等、もしくは同等以下にまで容易に低減す
ることを可能にしたものである。このCとCaも
しくはMgの同時添加による溶接金属の著しい酸
素量の低減効果は、アーク雰囲気中ワイヤ先端か
ら溶融池に落下するまでの溶滴の移行段階におけ
る溶滴表面の過度の酸化を防止し、また溶融池の
脱酸反応段階における十分な脱酸反応を促進する
ことによる相乗効果によるものであると考えられ
る。つまり、金属炭酸塩を多量に含有する焼成型
フラツクスを使用した場合、ワイヤ先端から溶融
離脱した溶滴はアーク雰囲気を移行中に金属炭酸
塩の分解反応によつて発生したCO2ガスの酸化性
により過度にその表面が酸化され、溶融金属中の
酸素量を富化し、溶接金属の酸素量を増加させ
る。これに対し、まずCは溶接金属中に溶解し、
溶融池における脱酸反応を行ない、この時発生す
る還元性ガスであるCOガスはアーク雰囲気中の
酸素分圧を下げ溶滴表面の酸化を抑制する。ま
た、CaおよびMgは弗点が低いのに加えて、融点
においても高い蒸気厚をもつているためにアーク
雰囲気中の酸素分圧を下げ、Cと同様に溶滴表面
の酸化の抑制に働く。次に、溶融池の脱酸反応段
階においてCは溶融金属が凝固に至る過程のその
高温度域においても十分な脱酸反応を行なうこと
ができ、同時に添加したCa,Mgは酸素との親和
力が極めて大きい元素であり溶融金属の凝固直前
の低温度域においてまで協力な脱酸反応を行なう
ことができる。さらにこの時の反応により生ずる
激しい沸騰攪拌はワイヤ中あるいは鋼板中の化学
成分としてまたは脱酸剤として少量添加された
Si,Mn,Al,Tiなどの脱酸反応および生成した
酸化物の浮上を促進する。このようにCとCa及
び/又はMgを同時に添加することにより、アー
ク雰囲気中での溶滴表面の酸化を抑制し、かつ溶
融池での脱酸反応を促進し、溶接金属の酸素量を
容易に著しく低減することを可能とした。 なお、上記CaまたはMgの添加量がCaもしく
はMgの1種または2種の合計で0.5%未満の場合
にはポツクマークの発生防止および溶接金属の酸
素量の低減に対し有効に作用しない。一方、Ca
もしくはMgの1種または2種の合計が5.0%を超
えるとアーク不安定、ビードの乱れなど溶接作業
性が不良となる。 さらに本発明フラツクスはCおよびCaもしく
はMg以外の脱酸性元素を添加する場合、Si2.0%
以下、Mn2.0%以下、Al1.0%以下、Ti1.5%以
下、Zr1.0%以下の1種以上の合計が3.0%以下で
なければならない。これら元素はポツクマークの
発生および溶接金属の酸素量の増加を抑えるが、
上記限定範囲を超えて多量に添加した場合、スラ
グ焼付きの発生とともに溶接金属中のSi,Mn,
Al,Ti量が増加し、強度上昇による靱性低下お
よび溶接後の熱処理による焼戻し脆化およびSR
脆化が顕著となり、本発明の目的を達成すること
はできない。なお、Zrの多量の添加は溶接作業
性に悪影響をおよぼすので好ましくない。 Si;ワイヤ中のSi量によつて2.0%以下の範囲
で添加してもよいが2.0%を超えて添加した場合、
スラグ焼付きの発生および溶接金属のSi量が増加
し靱性が低下する。 Mn,Al,Ti;各々上記の限定範囲内において
添加してもよいが、過剰に添加した場合、Siと同
様にスラグ焼付き発生および靱性を低下させる元
素であり、添加量をできるだけ少なくなることが
好ましい。なお、Tiの少量添加は脱酸剤として
作用するとともに、Alキルド低温用鋼の溶接金
属においてTi化あるいはTi−B化のための合金
元素として靱性の改善に有効に働く。 Zr;1.0%以下の添加で溶接金属の酸素量の低
減に効果的であるが、1.0%を超えて添加した場
合、ビード表面のざらつきおよびスラグ焼付きの
発生が問題となる。 以上のように本発明は金属炭酸塩を多量に含有
する高塩基性焼成型フラツクスに添加する脱酸剤
として、従来のこの種の焼成型フラツクスにおい
て通常、一般的に行なわれているSiを主体にした
脱酸剤系を添加する方法に代わるCとCa及び/
又はMgの同時添加という新しい脱酸剤系を添加
することによつて、溶接作業性が良好で、かつ溶
接金属のSi量およびMn,Al,Ti量を低く抑えた
まま、酸素量を高塩基性溶融型フラツクスを使用
した場合と同等もしくは同等以下にまで著しく低
減し、従来にない極めて高靱性の溶接金属を得る
ことを可能にしたものである。 (実施例) 以下、実施例により具体的に示す。 実施例 1 第1表に示す成分の本発明フラツクス(B1,
B4,B7,B9)および比較フラツクス(B10)を
300℃×1hr保持の条件で再乾燥し、その直後およ
び大気中(気温32℃〜33℃、湿度80〜82%)に
4hr放置後、WES1003(ガスクロマトグラフ法)
に準じて溶接金属の拡散性水素量を測定した。第
4表に結果を示す。 試験No.1〜4に本発明フラツクスを使用した場
合で、大気中4hr放置においても溶着金属100g当
りの拡散性水素量は4.2c.c.以下という低い値を示
したのに対し、No.5はフラツクスB10の金属炭酸
塩の含有量が少なくCO2量換算値が3.5%未満で
あるために上記本発明フラツクスを使用した場合
に比べ著しく高い値を示した。 実施例 2 第2表に示す化学成分の板厚t1=25mmの
A387Gr.22鋼を第1図aに示す形状でα=20°、tR
=16mmの裏当金付きの開先とし、第3表に示す化
学成分のワイヤW1(ワイヤ径4.0mm〓)を第1表
に示す成分の本発明フラツクス(B3〜B5,B7〜
B9)および比較フラツクス(B11〜B21)と組合
せて、第1図bに示す累層法により多層盛溶接試
験を行なつた。溶接条件はA.C電源550Amp-26〜
27Volt−30cm/min、予熱温度200℃、パス間温
度200℃である。なお、溶接後の脱水素処理とし
て予熱用のガスバーナーを用いて約3分間の加熱
処理(300℃以下)を行なつた。溶接時の溶接作
業性の観察とともに、690℃×10hr保持(炉冷)
のSR処理後、および脆化処理(G.E.Step
Cooling処理)後の溶接金属について、第1図b
に示すように板厚方向t2=10mmを中心にして溶接
金属中心にノツチBを入れたJIS4号2mmVノツチ
衝撃試験片AおよびJISA1号引張試験片C、同引
張試験片より採取した分析試料により各々試験に
供した。これら結果を第5表に示す。 試験No.1〜6は本発明フラツクス(B3〜B5,
B7〜B9)を使用した場合でいずれも良好な溶接
作業性とともにSR後および脆化処理後とも高レ
ベルの衝撃値を示している。なお、この時の溶接
金属のSi量は0.18%以下、または酸素量は
260ppm以下であつた。No.7〜No.17は比較フラツ
クスを使用した場合である。No.7はフラツクス
B11の金属炭酸塩の含有量が多すぎるためにアー
ク不安定、ビード形状不良、No.8はフラツクス
B12の塩基度が低すぎるために溶接金属の酸素量
が増加し衝撃値が著しく低下、No.9はフラツクス
B13の塩基度が高すぎるためにアーク不安定、ビ
ード形状不良、No.10はフラツクスB14の脱酸剤の
添加量が少ないためにポツクマークが多発、No.11
はフラツクスB15のSiの添加量が多すぎるために
著しいスラグ焼付き発生、および衝撃値が低下、
No.12はフラツクスB16のSi添加量を抑えMn,Al,
Tiの添加量を多くしたが同様にスラグ焼付き発
生、No.13はフラツクスB17のCの添加量が少ない
ために溶接金属のC量の低下および酸素量が増加
し衝撃値が低下、No.14はフラツクスB18のCの添
加量が多すぎるためにクレーター部に高温割れ発
生、No.15はフラツクスB19のMgの添加量が少な
すぎるためにポツクマークが発生し、また溶接金
属の酸素量が増加し衝撃値が低下、No.16はフラツ
クスB20のCaとMgの添加量の合計が多すぎたた
めにアーク不安定、ビードの乱れによる外観不
良、No.17はフラツクスB21のCおよびMg以外の
Si,Al,Ti,Zrの添加量の合計が多すぎるため
にスラグ焼付き発生および衝撃値が低下。 実施例 3 第2表に示す化学成分の板厚t1=20mmのSM−
50B鋼を第2図aに示す形状でα=20°、tR=16mm
の裏当金付きの開先とし、第3表に示す化学成分
のワイヤW2(ワイヤ径4.0mm〓)を第1表に示す
成分の本発明フラツクス(B1,B2,B5,B6,
B7)および比較フラツクス(B12,B14,B15,
B17,B18,B19,B21)と組合せて、第2図b
に示す累層法により多層盛溶接試験を行なつた。 溶接条件はA.C電源650Amp−28Volt−30cm/
min、予熱なしでパス間温度は150℃である。溶
接時の溶接作業性の観察とともに、溶接のまま
(AW)および600℃×6hr保持(炉冷)のSR処理
後の溶接金属について、第2図bに示すように板
厚方向t2=10mmを中心にして溶接金属中心にノツ
チBを入れたJIS4号2mmVノツチ衝撃試験片Aお
よびNK10mm〓丸棒引張試験片C、同引張試験片
より採取した分析試料により各々試験に供した。
これら結果を第6表に示す。 試験No.1〜5は本発明フラツクス(B1,B2,
B5,B6,B7)を使用した場合で、いずれも良好
な溶接作業性とともに溶接金属のSi量および酸素
量とも低く、AWおよびSR後とも高レベルの衝
撃値を示している。これに対し、No.6はフラツク
スB12の塩基度が低すぎるために溶接金属の酸素
量が増加し衝撃値が低下、No.7はフラツクスB14
の脱酸剤の添加量が少ないためにポツクマークが
発生し、また溶接金属の酸素量が増加し衝撃値が
低下、No.8はフラツクスB15のSiの添加量が多す
ぎるためにスラグ焼付きが発生し、また溶接金属
の酸素量は低下したがSi量が増加し強度の上昇に
よる衝撃値の低下および著しいSR脆化、No.9は
フラツクスB17のCの添加量が少なすぎるため
に、溶接金属の酸素量の増加およびC量低下によ
り焼入性不足となり衝撃値が低下、No.10はフラツ
クスB18のCの添加量が多すぎるために強度が上
昇し衝撃値が低下、No.11はフラツクスB19のMg
の添加量が少なく溶接金属の酸素量が増加し衝撃
値が低下、No.12はフラツクスB21のSi,Al,Ti,
Zrの添加量の合計が多すぎるためにスラグ焼付
きが発生し、また溶接金属の強度上昇による衝撃
値の低下および著しいSR脆化。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
(発明の効果)
本発明は、耐熱鋼および低温用鋼をはじ低温高
靱性が要求される各種低合金鋼の溶接構造物をサ
ブマージアーク溶接によつて製造する場合、溶接
金属の拡散性水素量が低く低温割れが発生しにく
いという焼成型フラツクスの特性を失なうことな
く、溶接作業性が良好で、従来にない高靱性の溶
接金属を得ることを可能にしたサブマージアーク
溶接用焼成型フラツクスであり工業的実用性は極
めて高いものである。
靱性が要求される各種低合金鋼の溶接構造物をサ
ブマージアーク溶接によつて製造する場合、溶接
金属の拡散性水素量が低く低温割れが発生しにく
いという焼成型フラツクスの特性を失なうことな
く、溶接作業性が良好で、従来にない高靱性の溶
接金属を得ることを可能にしたサブマージアーク
溶接用焼成型フラツクスであり工業的実用性は極
めて高いものである。
第1図、第2図はそれぞれ実施例2、実施例3
におけるaは開先形状、bは累層法および衝撃試
験片と引張試験片の採取位置を示す説明図であ
る。
におけるaは開先形状、bは累層法および衝撃試
験片と引張試験片の採取位置を示す説明図であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量%で、金属炭酸塩をCO2量換算値で3.5
〜12%含有し、下記(1)式で表わされる塩基度Bが
1.50〜3.00である焼成型フラツクスにおいて、
C0.05〜0.50%でかつ金属炭酸塩含有量のCO2量
換算値に対するC量の比(C%/CO2%)が0.010〜 0.050、CaもしくはMgの1種または2種の合計
0.5〜5.0%を含有し、かつSi2.0%以下、Mn2.0%
以下、Al1.0%以下、Ti1.5%以下、Zr1.0以下の
1種以上の合計3.0%以下含有することを特徴と
するサブマージアーク溶接用焼成型フラツクス。 (1)式;塩基度B=CaO%+MgO%+CaF2%/SiO2
+0.5Al2O3%(重量%)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19704484A JPS6174797A (ja) | 1984-09-20 | 1984-09-20 | サブマ−ジア−ク溶接用焼成型フラックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19704484A JPS6174797A (ja) | 1984-09-20 | 1984-09-20 | サブマ−ジア−ク溶接用焼成型フラックス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6174797A JPS6174797A (ja) | 1986-04-17 |
JPH0457438B2 true JPH0457438B2 (ja) | 1992-09-11 |
Family
ID=16367781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19704484A Granted JPS6174797A (ja) | 1984-09-20 | 1984-09-20 | サブマ−ジア−ク溶接用焼成型フラックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6174797A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0831220B2 (ja) * | 1985-08-19 | 1996-03-27 | セイコーエプソン株式会社 | 光記録媒体 |
US7727339B2 (en) | 2005-06-06 | 2010-06-01 | Lincoln Global, Inc. | Submerged arc flux |
FR2939340B1 (fr) * | 2008-12-09 | 2010-12-31 | Air Liquide | Flux et fil pour le soudage a l'arc submerge des aciers crmov. |
JP6054286B2 (ja) * | 2013-12-20 | 2016-12-27 | 日鐵住金溶接工業株式会社 | 780MPa級高張力鋼のサブマージアーク溶接方法 |
-
1984
- 1984-09-20 JP JP19704484A patent/JPS6174797A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6174797A (ja) | 1986-04-17 |
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