JPH0435497B2 - - Google Patents
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- JPH0435497B2 JPH0435497B2 JP58082312A JP8231283A JPH0435497B2 JP H0435497 B2 JPH0435497 B2 JP H0435497B2 JP 58082312 A JP58082312 A JP 58082312A JP 8231283 A JP8231283 A JP 8231283A JP H0435497 B2 JPH0435497 B2 JP H0435497B2
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- formula
- polyolefin
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- radiation
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
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Description
本発明はポリオレフイン系樹脂組成物成形品へ
の光または放射線硬化樹脂組成物の塗布方法に関
する。更に詳しくは、ポリオレフインおよび一般
式−OCOR、
の光または放射線硬化樹脂組成物の塗布方法に関
する。更に詳しくは、ポリオレフインおよび一般
式−OCOR、
【式】ま
たは
【式】(ただし、RおよびR′はHまたは
炭素数1〜8の炭化水素基)で表わされる極性基
を有するポリオレフイン系高分子化合物からなる
樹脂組成物を圧空成形、押出成形、射出成形など
により各種プラスチツク成形品(以下プラスチツ
ク成形品という場合、圧空成形、押出成形、射出
成形品の事を言う)を得た後、PHが9〜14である
アルカリ性水溶液で前処理し、水洗、乾燥し、必
要に応じて中性洗浄液で洗浄、乾燥し、必要に応
じてあらかじめビヒクルとして一般式−X,−
OCOR,−COOR,−OR,
を有するポリオレフイン系高分子化合物からなる
樹脂組成物を圧空成形、押出成形、射出成形など
により各種プラスチツク成形品(以下プラスチツ
ク成形品という場合、圧空成形、押出成形、射出
成形品の事を言う)を得た後、PHが9〜14である
アルカリ性水溶液で前処理し、水洗、乾燥し、必
要に応じて中性洗浄液で洗浄、乾燥し、必要に応
じてあらかじめビヒクルとして一般式−X,−
OCOR,−COOR,−OR,
【式】
【式】または
【式】(ただしXは
ハロゲン、RおよびR′はHまたは炭素数1〜8
の炭化水素基)で表わされる極性基を少なくとも
一種以上有するポリオレフイン系高分子化合物の
少なくとも一種以上1〜90重量%を含むプライマ
ー溶液を下塗り剤として塗布、乾燥させ、ついで
該表面に光または放射硬化樹脂組成物を塗布する
方法に関する。 ポリオレフインは剛性、引張強度等の機械的性
質に優れ、しかも、耐薬品性に富み、加工性も優
れているところから広い用途に使用されている。
しかしながら、ポリオレフインは耐受傷性が劣る
欠点がある。 このような欠点をカバーする手段として改質材
をブレンドする方法および表面に塗布する方法が
考えられる。しかし、前者はポリオレフインの他
の物性を低下させ、後者はポリオレフイが無極性
ポリマーのため塗布剤とポリオレフイン間で良好
な密着性が得られないという問題があつた。 本発明者らは、これらの問題を解決するため鋭
意検討した結果、良好な密着性を有し、硬度、傷
つき性が向上する方法を見い出し、本発明に至つ
た。 即ち、本発明は、ポリオレフインおよび一般式
−OCOR,
の炭化水素基)で表わされる極性基を少なくとも
一種以上有するポリオレフイン系高分子化合物の
少なくとも一種以上1〜90重量%を含むプライマ
ー溶液を下塗り剤として塗布、乾燥させ、ついで
該表面に光または放射硬化樹脂組成物を塗布する
方法に関する。 ポリオレフインは剛性、引張強度等の機械的性
質に優れ、しかも、耐薬品性に富み、加工性も優
れているところから広い用途に使用されている。
しかしながら、ポリオレフインは耐受傷性が劣る
欠点がある。 このような欠点をカバーする手段として改質材
をブレンドする方法および表面に塗布する方法が
考えられる。しかし、前者はポリオレフインの他
の物性を低下させ、後者はポリオレフイが無極性
ポリマーのため塗布剤とポリオレフイン間で良好
な密着性が得られないという問題があつた。 本発明者らは、これらの問題を解決するため鋭
意検討した結果、良好な密着性を有し、硬度、傷
つき性が向上する方法を見い出し、本発明に至つ
た。 即ち、本発明は、ポリオレフインおよび一般式
−OCOR,
【式】また
は
【式】(ただし、RおよびR′はHまたは炭
素数1〜8の炭化水素基)で表わされる極性基を
有するオレフイン系高分子化合物の組成物からな
るポリオレフイン系樹脂組成物成形品をアルカリ
水溶液で前処理し、必要に応じて極性基を有する
オレフイン系高分子化合物からなるプライマー溶
液を塗布、乾燥し、該表面に光または放射線硬化
樹脂組成物を塗布する方法に関するものである。 本発明に使用するポリオレフインとしては代表
的なものとしてポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−エ
チレン−ブテン三元共重合体、エチレン−4−メ
チル−ペンテン−1共重合体、ポリブテンなど、
およびそれらの組み合わせが挙げられる。 さらにこれに混合しうる極性基を有するオレフ
イン系高分子化合物はポリオレフインの塗装性を
改良するもので塗布される塗料と親和力をもつ構
造が望ましい。そのような極性基としては一般式
−OCOR,
有するオレフイン系高分子化合物の組成物からな
るポリオレフイン系樹脂組成物成形品をアルカリ
水溶液で前処理し、必要に応じて極性基を有する
オレフイン系高分子化合物からなるプライマー溶
液を塗布、乾燥し、該表面に光または放射線硬化
樹脂組成物を塗布する方法に関するものである。 本発明に使用するポリオレフインとしては代表
的なものとしてポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−エ
チレン−ブテン三元共重合体、エチレン−4−メ
チル−ペンテン−1共重合体、ポリブテンなど、
およびそれらの組み合わせが挙げられる。 さらにこれに混合しうる極性基を有するオレフ
イン系高分子化合物はポリオレフインの塗装性を
改良するもので塗布される塗料と親和力をもつ構
造が望ましい。そのような極性基としては一般式
−OCOR,
【式】
【式】(ただしRおよびR′はHまたは炭素数
1〜8の炭化水素基)で表わされる。
そのような化合物としては例えばエチレン−酢
酸ビニル共重合体またはその部分ケン化物、エチ
レン−アクリル(メタクリル)酸エステル共重合
体またはその部分加水分解物、エチレン−無水マ
レイン酸共重合体またはその部分加水分解物、部
分エステル化物、エチレン−メタクリル酸グリシ
ジル共重合体または有機酸、第一級アミン、第二
級アミンによるその部分開環物、ポリプロピレン
のアクリル酸変性物、ポリプロピレンの無水マレ
イン酸変性物、エチレン−メタクリル酸ジアルキ
ルアミノエチルエステルなどが挙げられる。この
ような極性基を有するオレフイン系高分子化合物
はポリオレフインの表面張力を変えて塗料の密着
強度を上げる効果は果たすが、50重量部以上加え
るとポリオレフインの好ましい物性を保持するこ
とができない。 また必要に応じてスチレン−ブタジエンランダ
ム共重合体、スチレン−ブタジエンブロツク共重
合体などのスチレン系エラストマーを入れて塗料
の密着性を改良することができる。また必要に応
じてガラス繊維、タルク、木粉、炭酸カルシウム
などの各種充填剤を0〜40重量部加えてもよい。
本発明によるポリオレフイン系樹脂組成物成形品
と接着剤との密着性を改良する手段としてプライ
マーの使用、極性基を有するオレフイン系高分子
化合物の使用、ポリオレフイン系樹脂組成物成形
品の表面処理等について当研究者が種々検討した
ところおどろくべきことに、本発明によるポリオ
レフインおよび一般式−OCOR,
酸ビニル共重合体またはその部分ケン化物、エチ
レン−アクリル(メタクリル)酸エステル共重合
体またはその部分加水分解物、エチレン−無水マ
レイン酸共重合体またはその部分加水分解物、部
分エステル化物、エチレン−メタクリル酸グリシ
ジル共重合体または有機酸、第一級アミン、第二
級アミンによるその部分開環物、ポリプロピレン
のアクリル酸変性物、ポリプロピレンの無水マレ
イン酸変性物、エチレン−メタクリル酸ジアルキ
ルアミノエチルエステルなどが挙げられる。この
ような極性基を有するオレフイン系高分子化合物
はポリオレフインの表面張力を変えて塗料の密着
強度を上げる効果は果たすが、50重量部以上加え
るとポリオレフインの好ましい物性を保持するこ
とができない。 また必要に応じてスチレン−ブタジエンランダ
ム共重合体、スチレン−ブタジエンブロツク共重
合体などのスチレン系エラストマーを入れて塗料
の密着性を改良することができる。また必要に応
じてガラス繊維、タルク、木粉、炭酸カルシウム
などの各種充填剤を0〜40重量部加えてもよい。
本発明によるポリオレフイン系樹脂組成物成形品
と接着剤との密着性を改良する手段としてプライ
マーの使用、極性基を有するオレフイン系高分子
化合物の使用、ポリオレフイン系樹脂組成物成形
品の表面処理等について当研究者が種々検討した
ところおどろくべきことに、本発明によるポリオ
レフインおよび一般式−OCOR,
【式】または
【式】(ただし、RおよびR′はHまたは炭素
数1〜8の炭化水素基)で表わされる極性基を有
するポリオレフイン系高分子化合物からなるポリ
オレフイン系樹脂組成物成形品の表面をPH9〜
14、好ましくはPH11〜14のアルカリ性水溶液で前
処理することにより、光または放射線樹脂組成物
と強固に接着することをみいだし、本発明に至つ
たものである。本発明におけるアルカリ性水溶液
にはケイ酸金属塩、リン酸金属塩、炭酸金属塩、
苛性ソーダ、苛性カリ等の水溶液があげられる
が、ケイ酸金属塩、苛性ソーダ、苛性カリ等が好
ましい。アルカリ性水溶液のPHが9以下であると
脱脂力が弱く、光または放射線硬化樹脂組成物と
の充分な接着力が得られない。 上記、アルカリ性水溶液による前処理で光また
は放射線硬化樹脂組成物との接着は達成できる
が、さらに効果を高めるためにアルカリ水溶液で
前処理、水洗した後、中性洗浄剤で洗浄してもよ
い。中性洗浄剤は通常の陰イオン系または非イオ
ン系の界面活性剤である。 アルカリ性水溶液での前処理方法としてはポリ
オレフイン系樹脂成形品表面にスププレーを用い
て塗布、水洗するか、該プラスチツク成形品を浸
漬するという単純な方法である。 前記アルカリ性水溶液で前処理した後、水洗、
乾燥し、次のプライマー溶液を下塗り剤として塗
布、乾燥させ、さらに光または放射線硬化樹脂組
成物を塗布すると一段と密着性の効果を上げる場
合がある。 このような下塗り剤としては、ビヒクルとして
一般式−X,−OCOR,−COOR,−OR,
するポリオレフイン系高分子化合物からなるポリ
オレフイン系樹脂組成物成形品の表面をPH9〜
14、好ましくはPH11〜14のアルカリ性水溶液で前
処理することにより、光または放射線樹脂組成物
と強固に接着することをみいだし、本発明に至つ
たものである。本発明におけるアルカリ性水溶液
にはケイ酸金属塩、リン酸金属塩、炭酸金属塩、
苛性ソーダ、苛性カリ等の水溶液があげられる
が、ケイ酸金属塩、苛性ソーダ、苛性カリ等が好
ましい。アルカリ性水溶液のPHが9以下であると
脱脂力が弱く、光または放射線硬化樹脂組成物と
の充分な接着力が得られない。 上記、アルカリ性水溶液による前処理で光また
は放射線硬化樹脂組成物との接着は達成できる
が、さらに効果を高めるためにアルカリ水溶液で
前処理、水洗した後、中性洗浄剤で洗浄してもよ
い。中性洗浄剤は通常の陰イオン系または非イオ
ン系の界面活性剤である。 アルカリ性水溶液での前処理方法としてはポリ
オレフイン系樹脂成形品表面にスププレーを用い
て塗布、水洗するか、該プラスチツク成形品を浸
漬するという単純な方法である。 前記アルカリ性水溶液で前処理した後、水洗、
乾燥し、次のプライマー溶液を下塗り剤として塗
布、乾燥させ、さらに光または放射線硬化樹脂組
成物を塗布すると一段と密着性の効果を上げる場
合がある。 このような下塗り剤としては、ビヒクルとして
一般式−X,−OCOR,−COOR,−OR,
【式】または
【式】(ただしXはハロゲン、RおよびR′は
Hまたは炭素数1〜8の炭化水素基)で表わされ
る極性基を少なくとも一種以上有するポリオレフ
イン系高分子化合物の少なくとも一種以上0.01〜
90重量%を含むプライマー溶液を用いることがで
きる。 このような極性基としては一般式−X,−
OCOR,−COOR,−OR,
る極性基を少なくとも一種以上有するポリオレフ
イン系高分子化合物の少なくとも一種以上0.01〜
90重量%を含むプライマー溶液を用いることがで
きる。 このような極性基としては一般式−X,−
OCOR,−COOR,−OR,
【式】
【式】(ただしXはハロゲ
ン、RおよびR′はHまたは炭素数1〜8の炭化
水素基)で表わされるものが挙げられ、そのよう
な極性基部分の割合としてはオレフイン系高分子
化合物の固形分に対して1〜60重量%が望まし
い。1重量%未満であると極性基の効果が乏しい
ため上塗りの硬化樹脂組成物と密着しにくく、逆
に60重量%以上であると極性基が多すぎてポリオ
レフイン組成物からなる成形体と密着しにくい。
またこれらの極性基は密着性を補完する目的で二
種以上組み合わせてもよい。 そのような化合物としては例えば塩素化ポリエ
チレン、臭素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体の塩素化
物、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはその部
分ケイ化物、エチレン−酢酸ビニル共重合体の無
水マレイン酸変性物、エチレン−アクリル(メタ
クリル)酸共重合体、エチレン−アクリル(メタ
クリル)酸エステル共重合体またはその部分加水
撫解物、エチレン−無水マレイン酸共重合体また
はその部分加水分解物、部分エステル化物、エチ
レン−メタクリル酸グリシジル共重合体または有
機酸、第一級アミン、第二級アミンによるその部
分開環物、ポリプロピレンのアルカリ酸変性物、
ポリプロピレンの無水マレイン酸変性物、エチレ
ン−メタクリル酸ジアルキルアミノエチルエステ
ルなどが挙げられる。 この下塗り剤に使用する溶剤としては、工業的
に容易に入手でき、かつ適当な揮発性を有し、更
に下塗り剤ビヒクルを完全に溶解し、または均一
に分散せしめるものが好ましい。この目的のため
に例えば、前述したように四塩化炭素、トリクロ
ルエチレン、1.1.1−トリクロルエタンなどのハ
ロゲン化脂肪族炭化水素、およびトルエン、キシ
レン、ベンゼン、デカリン、テトラリンなどの芳
香族炭化水素、クロル・ベンゼンなどのハロゲン
化芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類、テトラハイドロフランなどが
あげられ、1種または2種以上の混合溶剤として
使うことができる。 この下塗り剤の塗布方法としてはポリオレフイ
ン樹脂成形品表面にハケ、筆、スプレー等を用い
て塗布するか、下塗り剤液中に該プラスチツク成
形品を浸漬するという単純な方法であり、設備費
を必要としない。 アルカリ水溶液で前処理したのち、水洗、乾燥
し、必要に応じて、下塗り剤を塗布、乾燥し、さ
らに該表面を光または放射線硬化樹脂組成物を塗
布する。 本発明に使用される光または放射線硬化樹脂と
しては従来より公知の不飽和ポリエステル樹脂、
ウレタン・アルカリ樹脂、メラミン・アクリル樹
脂、アクリル化ポリエステル樹脂、エポキシ・ア
クリル樹脂などがあり、それらの1種あるいは2
種類の組み合わせで用いられる。 上記光または放射線硬化樹脂の他に粘度調整あ
るいは架橋を目的として、通常用いられるエチレ
ン性不飽和単量体、たとえばスチレン、ビニル・
アセテート、2−ビニルピリジン、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルカルバゾール、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、ベンジルアクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、メタクリル酸、エチルメタクリレート、ブ
チルメタクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、1.6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレートなどが
使用しうる。もちろん、これらは単独であつても
2種以上を併用してもよい。 さらに可撓性などの性能付与を目的として飽和
ポリエステル樹脂、アルカリ樹脂、アルキド樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの重合
物、顔料、着色剤、可塑剤などを併用しても本発
明の特徴を損わない限りさしつかえない。 本発明の光または放射線硬化樹脂組成物を紫外
線あるいは電子線により硬化させるには、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベン
ゾイン類、ベンゾフエノン、ミセラーズケトンな
どのケトン類、アゾビスイソブチロニトリルなど
のアゾ類、あるいはアントラキノンなどのキノン
類など公知の光重合開始剤を用いて行なうことが
できるし、またこれらの各種組み合わせにより行
なうこともできる。 また、必要に応じて酢酸エテル、酢酸−n−ブ
チルなどの溶剤により、本発明の光または放射線
硬化樹脂を希釈して用いてもさしつかえない。 光または放射線硬化樹脂組成物を成形物に塗布
する方法はハケ塗り、スプレー塗装、浸漬法など
通常用いられる方法等が挙げられる。 以下、実施例により本発明を説明する。 合成例 1 イソフオロン・ジイソシアネート222.3g、酢酸
n−ブチル114gを撹拌機、温度計および冷却コ
ンデンサーを備えたフラスコに仕込み、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート139.3g、フエノチアジ
ン0.114gを加えて、90℃、3時間反応させ、淡黄
色粘稠な樹脂液を得た。 上記樹脂液に住友バイエル・ウレタン社製のデ
スモフエン#1150 209g、ジブチル錫ジアセテー
ト0.209gを滴下し、90℃にて4時間反応させ、淡
黄色粘稠な樹脂液(A)を得た。 実施例 1 メルト・インデツクス8のホモ・ポリプロピレ
ン80重量%とタルク20重量%からなる無機質材料
充填ポリオレフイン90重量部およびエチレン82重
量%とメタクリル酸グリシジル18重量%からな
り、メルトインデツクスが50のエチレンとメタク
リル酸グリシジルとの共重合体10重量部を混合
し、押出機を通して、成形用樹脂を得た。これを
射出成形機を用いて、成形温度230℃で厚み2mm、
巾90mm、長さ150mmの射出成形板を成形し、試験
に供した。 上記成形板をPH13.5のオルソ・ケイ酸ソーダー
(Na4SiO4)水溶液に60℃にて3分間、液を撹拌
しながら浸漬した後水洗した。 その後、 光硬化性樹脂液(A) 80部 トリメチロールプロパントリアクリレート
20部 酢酸n−ブチル 20部 ベンゾフエノン 3部 の処方で作成した光硬化樹脂組成物を上記処理板
にバークオーター#26(膜厚26μ)で塗布したの
ち、80W/cmの水銀灯でベルトコンベアー速度
10m/minで15回照射(照射時間30秒)をおこな
つた。 その結果、塗布板の鉛筆硬度は2H、セロテー
プ による剥離試験の残率は100/100であつた。 比較例 1 実施例1で使用したホモ・ポリプロピレン成形
板の鉛筆硬度はBであつた。 比較例 2 アルカリ水溶液による前処理を省略した他は実
施例1と同様の手順で塗布、照射をおこなつた。 その結果、塗布板のセロテープ による剥離試
験の残率は60/100であつた。 実施例 2 実施例1において、成形板に、光硬化樹脂組成
物を塗布する前に、プライマーとして、アルカリ
酸含有量2重量%のアルカリ酸変性ポリプロピレ
ンを塩素化して得られた塩素含有量27重量%の変
性物5重量%のトルエン溶液を吹き付け塗布した
以外は実施例1と同様に実施した。 その結果、塗布板の鉛筆硬度は2H、セロテー
プ による剥離試験の残率は100/100であつた。
水素基)で表わされるものが挙げられ、そのよう
な極性基部分の割合としてはオレフイン系高分子
化合物の固形分に対して1〜60重量%が望まし
い。1重量%未満であると極性基の効果が乏しい
ため上塗りの硬化樹脂組成物と密着しにくく、逆
に60重量%以上であると極性基が多すぎてポリオ
レフイン組成物からなる成形体と密着しにくい。
またこれらの極性基は密着性を補完する目的で二
種以上組み合わせてもよい。 そのような化合物としては例えば塩素化ポリエ
チレン、臭素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レン、エチレン−プロピレン共重合体の塩素化
物、エチレン−酢酸ビニル共重合体またはその部
分ケイ化物、エチレン−酢酸ビニル共重合体の無
水マレイン酸変性物、エチレン−アクリル(メタ
クリル)酸共重合体、エチレン−アクリル(メタ
クリル)酸エステル共重合体またはその部分加水
撫解物、エチレン−無水マレイン酸共重合体また
はその部分加水分解物、部分エステル化物、エチ
レン−メタクリル酸グリシジル共重合体または有
機酸、第一級アミン、第二級アミンによるその部
分開環物、ポリプロピレンのアルカリ酸変性物、
ポリプロピレンの無水マレイン酸変性物、エチレ
ン−メタクリル酸ジアルキルアミノエチルエステ
ルなどが挙げられる。 この下塗り剤に使用する溶剤としては、工業的
に容易に入手でき、かつ適当な揮発性を有し、更
に下塗り剤ビヒクルを完全に溶解し、または均一
に分散せしめるものが好ましい。この目的のため
に例えば、前述したように四塩化炭素、トリクロ
ルエチレン、1.1.1−トリクロルエタンなどのハ
ロゲン化脂肪族炭化水素、およびトルエン、キシ
レン、ベンゼン、デカリン、テトラリンなどの芳
香族炭化水素、クロル・ベンゼンなどのハロゲン
化芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類、テトラハイドロフランなどが
あげられ、1種または2種以上の混合溶剤として
使うことができる。 この下塗り剤の塗布方法としてはポリオレフイ
ン樹脂成形品表面にハケ、筆、スプレー等を用い
て塗布するか、下塗り剤液中に該プラスチツク成
形品を浸漬するという単純な方法であり、設備費
を必要としない。 アルカリ水溶液で前処理したのち、水洗、乾燥
し、必要に応じて、下塗り剤を塗布、乾燥し、さ
らに該表面を光または放射線硬化樹脂組成物を塗
布する。 本発明に使用される光または放射線硬化樹脂と
しては従来より公知の不飽和ポリエステル樹脂、
ウレタン・アルカリ樹脂、メラミン・アクリル樹
脂、アクリル化ポリエステル樹脂、エポキシ・ア
クリル樹脂などがあり、それらの1種あるいは2
種類の組み合わせで用いられる。 上記光または放射線硬化樹脂の他に粘度調整あ
るいは架橋を目的として、通常用いられるエチレ
ン性不飽和単量体、たとえばスチレン、ビニル・
アセテート、2−ビニルピリジン、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルカルバゾール、メチルアク
リレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレ
ート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリ
レート、ベンジルアクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、
エチレングリコールジアクリレート、ジエチレン
グリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ
アクリレート、トリメチロールプロパントリアク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、メタクリル酸、エチルメタクリレート、ブ
チルメタクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、ジエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、1.6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレートなどが
使用しうる。もちろん、これらは単独であつても
2種以上を併用してもよい。 さらに可撓性などの性能付与を目的として飽和
ポリエステル樹脂、アルカリ樹脂、アルキド樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体などの重合
物、顔料、着色剤、可塑剤などを併用しても本発
明の特徴を損わない限りさしつかえない。 本発明の光または放射線硬化樹脂組成物を紫外
線あるいは電子線により硬化させるには、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテルなどのベン
ゾイン類、ベンゾフエノン、ミセラーズケトンな
どのケトン類、アゾビスイソブチロニトリルなど
のアゾ類、あるいはアントラキノンなどのキノン
類など公知の光重合開始剤を用いて行なうことが
できるし、またこれらの各種組み合わせにより行
なうこともできる。 また、必要に応じて酢酸エテル、酢酸−n−ブ
チルなどの溶剤により、本発明の光または放射線
硬化樹脂を希釈して用いてもさしつかえない。 光または放射線硬化樹脂組成物を成形物に塗布
する方法はハケ塗り、スプレー塗装、浸漬法など
通常用いられる方法等が挙げられる。 以下、実施例により本発明を説明する。 合成例 1 イソフオロン・ジイソシアネート222.3g、酢酸
n−ブチル114gを撹拌機、温度計および冷却コ
ンデンサーを備えたフラスコに仕込み、2−ヒド
ロキシエチルアクリレート139.3g、フエノチアジ
ン0.114gを加えて、90℃、3時間反応させ、淡黄
色粘稠な樹脂液を得た。 上記樹脂液に住友バイエル・ウレタン社製のデ
スモフエン#1150 209g、ジブチル錫ジアセテー
ト0.209gを滴下し、90℃にて4時間反応させ、淡
黄色粘稠な樹脂液(A)を得た。 実施例 1 メルト・インデツクス8のホモ・ポリプロピレ
ン80重量%とタルク20重量%からなる無機質材料
充填ポリオレフイン90重量部およびエチレン82重
量%とメタクリル酸グリシジル18重量%からな
り、メルトインデツクスが50のエチレンとメタク
リル酸グリシジルとの共重合体10重量部を混合
し、押出機を通して、成形用樹脂を得た。これを
射出成形機を用いて、成形温度230℃で厚み2mm、
巾90mm、長さ150mmの射出成形板を成形し、試験
に供した。 上記成形板をPH13.5のオルソ・ケイ酸ソーダー
(Na4SiO4)水溶液に60℃にて3分間、液を撹拌
しながら浸漬した後水洗した。 その後、 光硬化性樹脂液(A) 80部 トリメチロールプロパントリアクリレート
20部 酢酸n−ブチル 20部 ベンゾフエノン 3部 の処方で作成した光硬化樹脂組成物を上記処理板
にバークオーター#26(膜厚26μ)で塗布したの
ち、80W/cmの水銀灯でベルトコンベアー速度
10m/minで15回照射(照射時間30秒)をおこな
つた。 その結果、塗布板の鉛筆硬度は2H、セロテー
プ による剥離試験の残率は100/100であつた。 比較例 1 実施例1で使用したホモ・ポリプロピレン成形
板の鉛筆硬度はBであつた。 比較例 2 アルカリ水溶液による前処理を省略した他は実
施例1と同様の手順で塗布、照射をおこなつた。 その結果、塗布板のセロテープ による剥離試
験の残率は60/100であつた。 実施例 2 実施例1において、成形板に、光硬化樹脂組成
物を塗布する前に、プライマーとして、アルカリ
酸含有量2重量%のアルカリ酸変性ポリプロピレ
ンを塩素化して得られた塩素含有量27重量%の変
性物5重量%のトルエン溶液を吹き付け塗布した
以外は実施例1と同様に実施した。 その結果、塗布板の鉛筆硬度は2H、セロテー
プ による剥離試験の残率は100/100であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ポリオレフインおよび一般式−OCOR、 【式】【式】または 【式】(ただし、RおよびR′はHまたは炭素 数1〜8の炭化水素基)で表わされる極性基を有
するポリオレフイン系高分子化合物の組成物から
なる成形品をPH(水素イオン濃度)が9〜14であ
るアルカリ性水溶液で前処理した後、水洗、乾燥
し、次いで該表面に光または放射線硬化樹脂組成
物を塗布することを特徴とする塗布面の耐受傷
性、硬度、密着性(剥離強度)がすぐれたポリオ
レフイン系樹脂成形品への光または放射線硬化樹
脂組成物の塗布方法。 2 ポリオレフインおよび一般式−OCOR、 【式】【式】または 【式】(ただし、RおよびR′はHまたは炭素 数1〜8の炭化水素基)で表わされる極性基を有
するオレフイン系高分子化合物の組成物からなる
成形品をPHが9〜14であるアルカリ性水溶液で前
処理した後、水洗、乾燥し、次いでビヒクルとし
て一般式−X−、−OCOR、−COOR、−OR、 【式】【式】または 【式】(ただし、Xはハロゲン、Rおよび R′はHまたは炭素数1〜8の炭化水素基)で表
わされる極性基を少なくとも一種以上有するオレ
フイン系高分子化合物の少なくとも一種以上1〜
90重量%を含むプライマー溶液を下塗り剤として
塗布、乾燥させ、次いで該表面に光または放射線
硬化樹脂組成物を塗布することを特徴とする塗布
面の耐受傷性、硬度、密着性(剥離強度)がすぐ
れたポリオレフイン樹脂成形品への光または放射
線硬化樹脂組成物の塗布方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58082312A JPS59206437A (ja) | 1983-05-10 | 1983-05-10 | ポリオレフイン成形品への光または放射線硬化樹脂組成物の塗布方法 |
US06/524,477 US4468412A (en) | 1982-08-19 | 1983-08-18 | Process for applying light- or radiation-curable resin composition to polyolefin moldings |
EP83304818A EP0103993A3 (en) | 1982-08-19 | 1983-08-19 | Process for applying a light- or radiation-curable resin composition to polyolefin moldings |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58082312A JPS59206437A (ja) | 1983-05-10 | 1983-05-10 | ポリオレフイン成形品への光または放射線硬化樹脂組成物の塗布方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59206437A JPS59206437A (ja) | 1984-11-22 |
JPH0435497B2 true JPH0435497B2 (ja) | 1992-06-11 |
Family
ID=13771040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58082312A Granted JPS59206437A (ja) | 1982-08-19 | 1983-05-10 | ポリオレフイン成形品への光または放射線硬化樹脂組成物の塗布方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS59206437A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9268411B2 (en) | 2004-08-12 | 2016-02-23 | Koninklijke Philips N.V | Method and system for controlling a display |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5374060B2 (ja) * | 2008-03-24 | 2013-12-25 | パナソニック株式会社 | 樹脂硬化物の表面処理方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5920313A (ja) * | 1982-07-28 | 1984-02-02 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 被覆用硬化型樹脂組成物 |
JPS5971335A (ja) * | 1982-10-19 | 1984-04-23 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 被覆用硬化型樹脂組成物 |
JPS5978242A (ja) * | 1982-10-27 | 1984-05-07 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 被覆用硬化型樹脂組成物 |
-
1983
- 1983-05-10 JP JP58082312A patent/JPS59206437A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5920313A (ja) * | 1982-07-28 | 1984-02-02 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 被覆用硬化型樹脂組成物 |
JPS5971335A (ja) * | 1982-10-19 | 1984-04-23 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 被覆用硬化型樹脂組成物 |
JPS5978242A (ja) * | 1982-10-27 | 1984-05-07 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 被覆用硬化型樹脂組成物 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9268411B2 (en) | 2004-08-12 | 2016-02-23 | Koninklijke Philips N.V | Method and system for controlling a display |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS59206437A (ja) | 1984-11-22 |
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