JPH04333560A - 窒化物膜の形成方法 - Google Patents
窒化物膜の形成方法Info
- Publication number
- JPH04333560A JPH04333560A JP13598991A JP13598991A JPH04333560A JP H04333560 A JPH04333560 A JP H04333560A JP 13598991 A JP13598991 A JP 13598991A JP 13598991 A JP13598991 A JP 13598991A JP H04333560 A JPH04333560 A JP H04333560A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- nitride film
- ions
- group
- iiib
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基体の表面に、元素
周期表の4A族元素、3B族元素あるいは4B族元素の
窒化物膜を形成する方法に関する。
周期表の4A族元素、3B族元素あるいは4B族元素の
窒化物膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】4A族元素の窒化物膜(例えばTiN)
、3B族元素の窒化物膜(例えばBN)および4B族元
素の窒化物膜(例えばSi3N4 )は、高硬度、高熱
伝導度等の優れた性質を有しているため、例えば工具、
金型等の耐摩耗性を必要とする分野、あるいは各種半導
体分野等への応用が期待されている。
、3B族元素の窒化物膜(例えばBN)および4B族元
素の窒化物膜(例えばSi3N4 )は、高硬度、高熱
伝導度等の優れた性質を有しているため、例えば工具、
金型等の耐摩耗性を必要とする分野、あるいは各種半導
体分野等への応用が期待されている。
【0003】このような窒化物膜を基体の表面に形成す
るには、従来は主として、4A族元素、3B族元素ある
いは4B族元素を含む原料ガスと窒素元素を含む原料ガ
スとを高温で反応させるCVD法(化学気相成長法)に
よって行われている。
るには、従来は主として、4A族元素、3B族元素ある
いは4B族元素を含む原料ガスと窒素元素を含む原料ガ
スとを高温で反応させるCVD法(化学気相成長法)に
よって行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CVD
法においては、基体を高温(例えば数百℃〜千数百℃)
にさらすため、基体として使用できる材質の範囲が限定
されるという問題がある。
法においては、基体を高温(例えば数百℃〜千数百℃)
にさらすため、基体として使用できる材質の範囲が限定
されるという問題がある。
【0005】また真空蒸着等のPVD法(物理気相成長
法)によっても上記のような窒化物膜を形成できないこ
とはないが、CVD法に比べて、膜の結晶性および基体
に対する膜の密着性が劣るという問題がある。
法)によっても上記のような窒化物膜を形成できないこ
とはないが、CVD法に比べて、膜の結晶性および基体
に対する膜の密着性が劣るという問題がある。
【0006】そこでこの発明は、4A族元素、3B族元
素あるいは4B族元素の窒化物膜であって結晶性および
密着性に優れたものを低温下で形成することができる方
法を提供することを主たる目的とする。
素あるいは4B族元素の窒化物膜であって結晶性および
密着性に優れたものを低温下で形成することができる方
法を提供することを主たる目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、この発明の窒化物膜の形成方法は、窒素ガス雰囲気中
で基体に対して、元素周期表の4A族元素、3B族元素
および4B族元素の内のいずれかを含有する物質の蒸着
と、不活性ガスイオンの照射とを行うことを特徴とする
。
、この発明の窒化物膜の形成方法は、窒素ガス雰囲気中
で基体に対して、元素周期表の4A族元素、3B族元素
および4B族元素の内のいずれかを含有する物質の蒸着
と、不活性ガスイオンの照射とを行うことを特徴とする
。
【0008】
【作用】上記方法によれば、基体の表面に蒸着される上
記のような物質と照射イオンとの衝突により、このイオ
ンのエネルギーによって蒸着元素が励起され、蒸着元素
と雰囲気中の窒素との反応が促進される。その結果、基
体の表面に、低温下で、結晶性に優れた窒化物膜を形成
することができる。しかも、蒸着物質と照射イオンとの
衝突により、基体と窒化物膜との界面付近に、その両側
の構成元素より成る混合層が形成され、これがあたかも
楔のような働きをするので、基体に対する窒化物膜の密
着性も向上する。
記のような物質と照射イオンとの衝突により、このイオ
ンのエネルギーによって蒸着元素が励起され、蒸着元素
と雰囲気中の窒素との反応が促進される。その結果、基
体の表面に、低温下で、結晶性に優れた窒化物膜を形成
することができる。しかも、蒸着物質と照射イオンとの
衝突により、基体と窒化物膜との界面付近に、その両側
の構成元素より成る混合層が形成され、これがあたかも
楔のような働きをするので、基体に対する窒化物膜の密
着性も向上する。
【0009】
【実施例】図1は、この発明に係る窒化物膜の形成方法
を実施する装置の一例を示す概略図である。図示しない
真空排気装置によって真空排気される真空容器6内に、
基体2を保持するホルダ8が設けられており、それに向
けて蒸発源10およびイオン源14が配置されている。 またこの真空容器6内には、ガス導入口18から窒素ガ
ス20を導入することができる。
を実施する装置の一例を示す概略図である。図示しない
真空排気装置によって真空排気される真空容器6内に、
基体2を保持するホルダ8が設けられており、それに向
けて蒸発源10およびイオン源14が配置されている。 またこの真空容器6内には、ガス導入口18から窒素ガ
ス20を導入することができる。
【0010】蒸発源10は、そこから元素周期表の4A
族元素、3B族元素および4B族元素の内の所望の元素
を含有する物質12を蒸発させることができるものであ
れば、その方式は問わない。例えば、蒸発材料を電子ビ
ームや高周波を用いて加熱するものや、ターゲットをス
パッタリングするもの等でも良い。
族元素、3B族元素および4B族元素の内の所望の元素
を含有する物質12を蒸発させることができるものであ
れば、その方式は問わない。例えば、蒸発材料を電子ビ
ームや高周波を用いて加熱するものや、ターゲットをス
パッタリングするもの等でも良い。
【0011】イオン源14も、そこから不活性ガスイオ
ン16(例えばNe イオン、Ar イオン、Kr イ
オン、Xe イオン、Rn イオン等)を加速して引き
出すことができるものであれば、その方式は問わない。 例えば、多極磁場型のいわゆるバケット型イオン源が大
面積大電流等の点で好ましいが、勿論それ以外のイオン
源でも良い。
ン16(例えばNe イオン、Ar イオン、Kr イ
オン、Xe イオン、Rn イオン等)を加速して引き
出すことができるものであれば、その方式は問わない。 例えば、多極磁場型のいわゆるバケット型イオン源が大
面積大電流等の点で好ましいが、勿論それ以外のイオン
源でも良い。
【0012】成膜に際しては、所望の基体2をホルダ8
に取り付け、真空容器6内を高真空(例えば1×10−
6Torr以下の圧力が好ましい)に排気した後、真空
容器6内にその圧力が1×10−6Torr〜1×10
−3Torr程度になるように窒素ガス20を導入する
。そしてその状態で、蒸発源10から所望の前述したよ
うな物質12を蒸発させてそれを基体2の表面に蒸着さ
せると同時に、あるいは交互に、イオン源14から不活
性ガスイオン16を引き出してそれを基体2に向けて照
射する。このとき基体2は、CVD法と違って高温に加
熱する必要はなく、例えばホルダ8を水冷することによ
り終始低温に保っておくことができる。
に取り付け、真空容器6内を高真空(例えば1×10−
6Torr以下の圧力が好ましい)に排気した後、真空
容器6内にその圧力が1×10−6Torr〜1×10
−3Torr程度になるように窒素ガス20を導入する
。そしてその状態で、蒸発源10から所望の前述したよ
うな物質12を蒸発させてそれを基体2の表面に蒸着さ
せると同時に、あるいは交互に、イオン源14から不活
性ガスイオン16を引き出してそれを基体2に向けて照
射する。このとき基体2は、CVD法と違って高温に加
熱する必要はなく、例えばホルダ8を水冷することによ
り終始低温に保っておくことができる。
【0013】これによって、基体2の表面に蒸着される
上記のような物質12と照射イオン16との衝突により
、このイオン16のエネルギーによって蒸着元素が励起
され、それと雰囲気中の窒素との反応が促進される。 その結果、例えば図2に示すように、基体2の表面に、
低温下で、4A族元素、3B族元素あるいは4B族元素
の窒化物膜4(例えばTiN、BN、Si3N4 等)
を、しかも結晶性に優れた良質の膜を形成することがで
きる。従って、基体2として使用できる材質の範囲も大
幅に広がる。
上記のような物質12と照射イオン16との衝突により
、このイオン16のエネルギーによって蒸着元素が励起
され、それと雰囲気中の窒素との反応が促進される。 その結果、例えば図2に示すように、基体2の表面に、
低温下で、4A族元素、3B族元素あるいは4B族元素
の窒化物膜4(例えばTiN、BN、Si3N4 等)
を、しかも結晶性に優れた良質の膜を形成することがで
きる。従って、基体2として使用できる材質の範囲も大
幅に広がる。
【0014】しかも、蒸着物質と照射イオン16との衝
突により、基体2と窒化物膜4との界面付近に、その両
側の構成元素より成る混合層3が形成され、これがあた
かも楔のような働きをするので、基体2に対する窒化物
膜4の密着性も向上する。
突により、基体2と窒化物膜4との界面付近に、その両
側の構成元素より成る混合層3が形成され、これがあた
かも楔のような働きをするので、基体2に対する窒化物
膜4の密着性も向上する。
【0015】上記の場合、照射イオン16に不活性ガス
イオンを用いるのは、不活性ガスイオンは蒸着元素と反
応せずにそれを励起することができ、しかも重いイオン
を用いれば励起エネルギーがより大になるからである。 また照射イオン16の加速エネルギーは、特に限定され
ないが、その照射によって窒化物膜4内に欠陥等の損傷
が生成されるのを軽減するために、40KeV程度以下
にするのが好ましい。
イオンを用いるのは、不活性ガスイオンは蒸着元素と反
応せずにそれを励起することができ、しかも重いイオン
を用いれば励起エネルギーがより大になるからである。 また照射イオン16の加速エネルギーは、特に限定され
ないが、その照射によって窒化物膜4内に欠陥等の損傷
が生成されるのを軽減するために、40KeV程度以下
にするのが好ましい。
【0016】次に、この発明に従ったより具体的な実施
例と従来例相当の比較例とについて説明する。
例と従来例相当の比較例とについて説明する。
【0017】実施例
窒素ガス雰囲気中でガラス基体に対してチタン蒸着とア
ルゴンイオン照射とを行い、膜厚6000Åの窒化チタ
ン膜を形成した。これによって得られた膜のヌープ硬度
は約1700であった。また色は鮮やかな金色をしてい
た。更に、この窒化チタン膜の結晶性をX線回折法によ
って調べたところ、図3に示すように、(200)面に
強く配向しており高い結晶性を有していることが確かめ
られた。
ルゴンイオン照射とを行い、膜厚6000Åの窒化チタ
ン膜を形成した。これによって得られた膜のヌープ硬度
は約1700であった。また色は鮮やかな金色をしてい
た。更に、この窒化チタン膜の結晶性をX線回折法によ
って調べたところ、図3に示すように、(200)面に
強く配向しており高い結晶性を有していることが確かめ
られた。
【0018】比較例
ガラス基体に対してチタン蒸着と窒素イオン照射とを行
い、膜厚5000Åの窒化チタン膜を形成した。これに
よって得られた膜のヌープ硬度は約1300であった。 また色は暗い金色をしていた。更に、この窒化チタン膜
の結晶性をX線回折法によって調べたところ、図4に示
すように、(200)面の配向の強さは、膜厚の違いを
考慮しても、図3の場合に比べてかなり劣ることが確か
められた。
い、膜厚5000Åの窒化チタン膜を形成した。これに
よって得られた膜のヌープ硬度は約1300であった。 また色は暗い金色をしていた。更に、この窒化チタン膜
の結晶性をX線回折法によって調べたところ、図4に示
すように、(200)面の配向の強さは、膜厚の違いを
考慮しても、図3の場合に比べてかなり劣ることが確か
められた。
【0019】以上のように、比較例に比べて実施例の方
が、窒化チタン膜の結晶性、硬度および金色を呈する度
合が共に優れていることが分かる。
が、窒化チタン膜の結晶性、硬度および金色を呈する度
合が共に優れていることが分かる。
【0020】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、照射イ
オンのエネルギーによって蒸着元素が励起され、それと
雰囲気中の窒素との反応が促進されるので、基体の表面
に低温下で、結晶性に優れた良質の窒化物膜を形成する
ことができる。従って、基体として使用できる材質の範
囲も大幅に広がる。
オンのエネルギーによって蒸着元素が励起され、それと
雰囲気中の窒素との反応が促進されるので、基体の表面
に低温下で、結晶性に優れた良質の窒化物膜を形成する
ことができる。従って、基体として使用できる材質の範
囲も大幅に広がる。
【0021】しかも蒸着物質と窒素イオンとの衝突によ
り、基体と窒化物膜との界面付近に、その両側の構成元
素より成る混合層が形成され、これがあたかも楔のよう
な働きをするので、基体に対する窒化物膜の密着性も向
上する。
り、基体と窒化物膜との界面付近に、その両側の構成元
素より成る混合層が形成され、これがあたかも楔のよう
な働きをするので、基体に対する窒化物膜の密着性も向
上する。
【図1】 この発明に係る窒化物膜の形成方法を実施
する装置の一例を示す概略図である。
する装置の一例を示す概略図である。
【図2】 この発明の方法によって基体の表面に窒化
物膜を形成したものの一例を示す概略断面図である。
物膜を形成したものの一例を示す概略断面図である。
【図3】 この発明の方法によって形成した窒化チタ
ン膜のX線回折図形の一例を示す図である。
ン膜のX線回折図形の一例を示す図である。
【図4】 真空蒸着とイオン照射を併用した従来の方
法によって形成した窒化チタン膜のX線回折図形の一例
を示す図である。
法によって形成した窒化チタン膜のX線回折図形の一例
を示す図である。
2 基体
4 窒化物膜
10 蒸発源
12 蒸発物質
14 イオン源
16 不活性ガスイオン
20 窒素ガス
Claims (1)
- 【請求項1】 窒素ガス雰囲気中で基体に対して、元
素周期表の4A族元素、3B族元素および4B族元素の
内のいずれかを含有する物質の蒸着と、不活性ガスイオ
ンの照射とを行うことを特徴とする窒化物膜の形成方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13598991A JPH04333560A (ja) | 1991-05-09 | 1991-05-09 | 窒化物膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13598991A JPH04333560A (ja) | 1991-05-09 | 1991-05-09 | 窒化物膜の形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04333560A true JPH04333560A (ja) | 1992-11-20 |
Family
ID=15164598
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13598991A Pending JPH04333560A (ja) | 1991-05-09 | 1991-05-09 | 窒化物膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04333560A (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6196721A (ja) * | 1984-10-17 | 1986-05-15 | Agency Of Ind Science & Technol | 被膜形成方法 |
-
1991
- 1991-05-09 JP JP13598991A patent/JPH04333560A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6196721A (ja) * | 1984-10-17 | 1986-05-15 | Agency Of Ind Science & Technol | 被膜形成方法 |
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