JPH04286624A - 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法 - Google Patents
熱可塑性樹脂フイルムの製造方法Info
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- JPH04286624A JPH04286624A JP7427791A JP7427791A JPH04286624A JP H04286624 A JPH04286624 A JP H04286624A JP 7427791 A JP7427791 A JP 7427791A JP 7427791 A JP7427791 A JP 7427791A JP H04286624 A JPH04286624 A JP H04286624A
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- JP
- Japan
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- film
- longitudinal direction
- treatment
- hot air
- relaxation treatment
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱による寸法変化が少
なく、かつ平面性に優れた熱可塑性樹脂フイルムの製造
方法に関する。さらに詳しくは包装材料、工業材料、電
気絶縁材料、コンデンサー材料、磁気材料などで熱寸法
安定性、平面性を必要とする用途に使用される熱可塑性
樹脂フイルムおよびシートの製造方法に関する。(本発
明で用いるフイルムとは、ことわりのないかぎりシート
も含むものである。)
なく、かつ平面性に優れた熱可塑性樹脂フイルムの製造
方法に関する。さらに詳しくは包装材料、工業材料、電
気絶縁材料、コンデンサー材料、磁気材料などで熱寸法
安定性、平面性を必要とする用途に使用される熱可塑性
樹脂フイルムおよびシートの製造方法に関する。(本発
明で用いるフイルムとは、ことわりのないかぎりシート
も含むものである。)
【0002】
【従来の技術】二軸延伸熱可塑性フイルムは、たとえば
フイルム長手方向に延伸した後、ステンタ等のオーブン
を用いて幅方向に延伸し、延伸後該ステンタ内で幅方向
弛緩処理等の熱処理を施すことにより、製造されている
。このような逐次二軸延伸処理法においては、通常、ス
テンタ内でのフイルム幅方向延伸に際し、いわゆるボー
イングという現象が多かれ少なかれ生じる。
フイルム長手方向に延伸した後、ステンタ等のオーブン
を用いて幅方向に延伸し、延伸後該ステンタ内で幅方向
弛緩処理等の熱処理を施すことにより、製造されている
。このような逐次二軸延伸処理法においては、通常、ス
テンタ内でのフイルム幅方向延伸に際し、いわゆるボー
イングという現象が多かれ少なかれ生じる。
【0003】このボーイング101は、図6に誇張して
示すように、フイルム102が、ステンタ103内の幅
方向延伸ゾーン104と熱処理ゾーン105間で延伸部
の長手方向応力に対し、熱処理ゾーンの長手方向応力が
小さく、熱処理部分が延伸ゾーン部分に引張られるため
に生じる現象で、フイルムはその幅方向両エッジ部分が
クリップで把持されているため、中央部分が延伸部分方
向(走行方向上流方向)に引張り込まれて、フイルムが
平面形態を保持しつつ弓なりに湾曲する現象である。ス
テンタ103内には、幅方向延伸ゾーン104、熱処理
ゾーン105以降に、幅方向弛緩処理ゾーン106が設
けられることが多いが、ボーイングはフイルム長手方向
にフイルムが湾曲する現象であるため、幅方向弛緩処理
では修復しない。このようなボーイング現象の程度が激
しいと、製膜される二軸延伸熱可塑性フイルムの熱寸法
安定性(例えば熱収縮率)や平面性が大きく損なわれる
ばかりか、フイルムの各種機械特性の幅方向でのばらつ
きが大きくなる。
示すように、フイルム102が、ステンタ103内の幅
方向延伸ゾーン104と熱処理ゾーン105間で延伸部
の長手方向応力に対し、熱処理ゾーンの長手方向応力が
小さく、熱処理部分が延伸ゾーン部分に引張られるため
に生じる現象で、フイルムはその幅方向両エッジ部分が
クリップで把持されているため、中央部分が延伸部分方
向(走行方向上流方向)に引張り込まれて、フイルムが
平面形態を保持しつつ弓なりに湾曲する現象である。ス
テンタ103内には、幅方向延伸ゾーン104、熱処理
ゾーン105以降に、幅方向弛緩処理ゾーン106が設
けられることが多いが、ボーイングはフイルム長手方向
にフイルムが湾曲する現象であるため、幅方向弛緩処理
では修復しない。このようなボーイング現象の程度が激
しいと、製膜される二軸延伸熱可塑性フイルムの熱寸法
安定性(例えば熱収縮率)や平面性が大きく損なわれる
ばかりか、フイルムの各種機械特性の幅方向でのばらつ
きが大きくなる。
【0004】本発明に関連して、熱寸法安定性を付与す
る手段として、特開平2−22038号公報に、特定の
フイルム特性を持ったオーブン通過後のフイルムを、該
フイルムの片面側から加熱空気を送って曲面を描くよう
に浮遊走行させ弛緩熱処理を行なう方法が提案されてい
る。
る手段として、特開平2−22038号公報に、特定の
フイルム特性を持ったオーブン通過後のフイルムを、該
フイルムの片面側から加熱空気を送って曲面を描くよう
に浮遊走行させ弛緩熱処理を行なう方法が提案されてい
る。
【0005】しかしながら、上記従来方法は、オーブン
通過後のフイルムに対し熱処理を行うもので、ステンタ
内で生じるボーイングを改良するには効果がない。また
、浮遊弛緩処理を行なう前のフイルム特性を特定条件下
に設定しなければならず、そのフイルム特性をもったも
のでなければ十分な熱寸法安定性を得ることができない
。さらに、平面性を兼ね備えた状態で熱寸法安定性を満
足することについても同様で、特定条件のフイルムを準
備しなければ良好な平面性が得られない。
通過後のフイルムに対し熱処理を行うもので、ステンタ
内で生じるボーイングを改良するには効果がない。また
、浮遊弛緩処理を行なう前のフイルム特性を特定条件下
に設定しなければならず、そのフイルム特性をもったも
のでなければ十分な熱寸法安定性を得ることができない
。さらに、平面性を兼ね備えた状態で熱寸法安定性を満
足することについても同様で、特定条件のフイルムを準
備しなければ良好な平面性が得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
延伸方法における、ステンタ内で幅方向延伸、熱処理の
際に生じるボーイングの改良を目的とし、究極的には、
二軸延伸フイルム特性が特定条件のフイルムでなくても
、平面性が優れかつ熱寸法安定性にも優れた熱可塑性樹
脂フイルムの製造方法を提供することを目的とする。
延伸方法における、ステンタ内で幅方向延伸、熱処理の
際に生じるボーイングの改良を目的とし、究極的には、
二軸延伸フイルム特性が特定条件のフイルムでなくても
、平面性が優れかつ熱寸法安定性にも優れた熱可塑性樹
脂フイルムの製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的に沿う本発明の
熱可塑性樹脂フイルムの製造方法は、熱可塑性樹脂から
なるフイルムを、フイルム長手方向および幅方向に二軸
延伸した直後に、フイルム長手方向に弛緩処理を行い、
続いてフイルム幅方向に弛緩処理を行う方法から成る。
熱可塑性樹脂フイルムの製造方法は、熱可塑性樹脂から
なるフイルムを、フイルム長手方向および幅方向に二軸
延伸した直後に、フイルム長手方向に弛緩処理を行い、
続いてフイルム幅方向に弛緩処理を行う方法から成る。
【0008】本発明における熱可塑性樹脂とは、加熱す
ると塑性を示す樹脂であり、代表的な樹脂としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
など及びそれらの共重合体で代表されるように主鎖にエ
ステル結合を有するポリエステル類、ポリプロピレン、
ポリスチレンなどで代表されるポリオレフィン類、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12
などで代表されるポリアミド類、ポリフェニレンスルフ
ィドなど、およびそれらの共重合体や変成体などである
。本発明の場合、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリフェニレン
スルフィドおよびそれらの共重合体などが特に本発明の
効果が顕著であり、好ましい。もちろん、上記ポリマー
に公知の添加剤、例えば安定剤、粘度調製剤、酸化防止
剤、充填剤、滑り剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤
、剥離剤、離型剤などを含有させてもよい。
ると塑性を示す樹脂であり、代表的な樹脂としては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート
など及びそれらの共重合体で代表されるように主鎖にエ
ステル結合を有するポリエステル類、ポリプロピレン、
ポリスチレンなどで代表されるポリオレフィン類、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン12
などで代表されるポリアミド類、ポリフェニレンスルフ
ィドなど、およびそれらの共重合体や変成体などである
。本発明の場合、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリフェニレン
スルフィドおよびそれらの共重合体などが特に本発明の
効果が顕著であり、好ましい。もちろん、上記ポリマー
に公知の添加剤、例えば安定剤、粘度調製剤、酸化防止
剤、充填剤、滑り剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤
、剥離剤、離型剤などを含有させてもよい。
【0009】本発明における二軸延伸フイルムとは、と
くに、長手方向および幅方向に延伸する二軸延伸により
製膜されたフイルムを指す。
くに、長手方向および幅方向に延伸する二軸延伸により
製膜されたフイルムを指す。
【0010】そして、本発明方法においては、上記二軸
延伸によりフイルムが幅方向に延伸された直後に、フイ
ルム長手方向の弛緩処理が行われ、続いてフイルム幅方
向に弛緩処理が行われる。すなわち、従来方法のように
、幅方向延伸後に続いて幅方向弛緩処理が行われるので
はなく、先に長手方向弛緩処理が行われ、その後に幅方
向弛緩処理が行われるのである。このように、幅方向延
伸直後に長手方向弛緩処理が行われると、長手方向の湾
曲歪であるボーイングを生じさせようとフイルムに作用
する力が、この長手方向弛緩処理部で実質的にカットさ
れ、ボーイングが極めて効率よく改良される。そして、
この段階でボーイングを改良することにより、最終的に
得られる二軸延伸フイルムの熱寸法安定性、平面性が大
幅に向上されるとともに、フイルム位置による機械特性
のばらつきも極めて小に抑えられる。
延伸によりフイルムが幅方向に延伸された直後に、フイ
ルム長手方向の弛緩処理が行われ、続いてフイルム幅方
向に弛緩処理が行われる。すなわち、従来方法のように
、幅方向延伸後に続いて幅方向弛緩処理が行われるので
はなく、先に長手方向弛緩処理が行われ、その後に幅方
向弛緩処理が行われるのである。このように、幅方向延
伸直後に長手方向弛緩処理が行われると、長手方向の湾
曲歪であるボーイングを生じさせようとフイルムに作用
する力が、この長手方向弛緩処理部で実質的にカットさ
れ、ボーイングが極めて効率よく改良される。そして、
この段階でボーイングを改良することにより、最終的に
得られる二軸延伸フイルムの熱寸法安定性、平面性が大
幅に向上されるとともに、フイルム位置による機械特性
のばらつきも極めて小に抑えられる。
【0011】上記ボーイング改良のための長手方向弛緩
は、フイルムの幅方向両端エッジ部を実質的にフイルム
走行方向(フイルム長手方向)に拘束しない、浮上式熱
処理によるのが好ましい。ただし、両端エッジ部が比較
的薄い場合には、ロール熱処理、つまり、複数のロール
間にフイルムをかけ渡し、該ロール間の周速差を利用し
て弛緩処理を行うことも可能である。また、エッジ部を
把持しないオーブン間で長手方向弛緩処理(延伸部と熱
処理部の把持クリップは、切りはなした駆動をとりこの
間で長手方向弛緩)しても良く、延伸直後でエッジ部を
カットし行っても良い。
は、フイルムの幅方向両端エッジ部を実質的にフイルム
走行方向(フイルム長手方向)に拘束しない、浮上式熱
処理によるのが好ましい。ただし、両端エッジ部が比較
的薄い場合には、ロール熱処理、つまり、複数のロール
間にフイルムをかけ渡し、該ロール間の周速差を利用し
て弛緩処理を行うことも可能である。また、エッジ部を
把持しないオーブン間で長手方向弛緩処理(延伸部と熱
処理部の把持クリップは、切りはなした駆動をとりこの
間で長手方向弛緩)しても良く、延伸直後でエッジ部を
カットし行っても良い。
【0012】上記長手方向弛緩処理のための浮上式熱処
理は、たとえば、フイルムを、弧状を描きながら熱風に
より浮上走行させる方法が好ましい。弧状に浮上走行さ
せることによりフイルムに自由度をもたせつつフイルム
をふくらませるようにしてフイルムにシワが入りにくい
ようにすることができる。また、浮上走行により擦り傷
などの表面欠点も防止される。さらに弧状の長さを調節
することにより十分な熱処理(弛緩処理)時間をとるこ
とも可能である。この方式を取ることにより、幅方向の
弛緩率を規制することも可能となり好ましい。
理は、たとえば、フイルムを、弧状を描きながら熱風に
より浮上走行させる方法が好ましい。弧状に浮上走行さ
せることによりフイルムに自由度をもたせつつフイルム
をふくらませるようにしてフイルムにシワが入りにくい
ようにすることができる。また、浮上走行により擦り傷
などの表面欠点も防止される。さらに弧状の長さを調節
することにより十分な熱処理(弛緩処理)時間をとるこ
とも可能である。この方式を取ることにより、幅方向の
弛緩率を規制することも可能となり好ましい。
【0013】しかし、単に弧状に浮上走行させるだけで
は、フイルム長手方向にシワが発生するおそれがあるの
で、次のようにすることが好ましい。長手方向弛緩処理
工程に導入されたフイルムは弧状縦断面を有する熱風吹
出し手段の弧状面に沿って弧状を描くように浮上走行さ
れ、該浮上走行中にフイルム長手方向の弛緩処理が行な
われるが、とくに、熱風吹出し手段のフイルム走行方向
最終熱風吹出し位置において、熱風吹出し手段の弧状面
の接線方向よりも内側の方向にフイルムを導出する。こ
のようにフイルム導出方向を規制することにより、熱風
吹出し手段から吹き出された熱風の圧力が、とくに出口
近傍において適切にかつ均一に封じ込められ、処理中の
フイルムに幅方向伸長力が均一に作用してフイルムにシ
ワが入ることが極めて効果的に防止される。そして、熱
風吹出し手段出口部でシワが入らないため、上流側弧面
上でもシワは発生しない。シワの全く発生していない状
態のまま、長手方向弛緩処理が行われ、かつ終了するの
で処理後のフイルムの平面性は極めて良好に保たれる。
は、フイルム長手方向にシワが発生するおそれがあるの
で、次のようにすることが好ましい。長手方向弛緩処理
工程に導入されたフイルムは弧状縦断面を有する熱風吹
出し手段の弧状面に沿って弧状を描くように浮上走行さ
れ、該浮上走行中にフイルム長手方向の弛緩処理が行な
われるが、とくに、熱風吹出し手段のフイルム走行方向
最終熱風吹出し位置において、熱風吹出し手段の弧状面
の接線方向よりも内側の方向にフイルムを導出する。こ
のようにフイルム導出方向を規制することにより、熱風
吹出し手段から吹き出された熱風の圧力が、とくに出口
近傍において適切にかつ均一に封じ込められ、処理中の
フイルムに幅方向伸長力が均一に作用してフイルムにシ
ワが入ることが極めて効果的に防止される。そして、熱
風吹出し手段出口部でシワが入らないため、上流側弧面
上でもシワは発生しない。シワの全く発生していない状
態のまま、長手方向弛緩処理が行われ、かつ終了するの
で処理後のフイルムの平面性は極めて良好に保たれる。
【0014】上記シワの発生の有無については、熱風吹
出し手段の最終熱風吹出し位置におけるフイルム導出方
向を、熱風吹出し手段の弧状面の接線方向よりも内側に
規制するか否かによって、極めて顕著な差が生じる。つ
まり接線方向よりも内側に規制することにより、完全に
シワの発生が防止される。
出し手段の最終熱風吹出し位置におけるフイルム導出方
向を、熱風吹出し手段の弧状面の接線方向よりも内側に
規制するか否かによって、極めて顕著な差が生じる。つ
まり接線方向よりも内側に規制することにより、完全に
シワの発生が防止される。
【0015】上記二軸延伸熱可塑性フイルムは、たとえ
ば図1ないし図3に示すように製造される。図1、図2
において、未延伸のフイルム1は、複数のロール等を配
した長手方向延伸工程2で長手方向に延伸され、ステン
タ3の予熱ゾーン4で予熱、延伸ゾーン5で幅方向に延
伸される。この二軸延伸熱可塑性フイルム6が、上記逐
次二軸延伸直後に、長手方向弛緩処理手段7によって、
長手方向に弛緩処理される。ガイドロール8から長手方
向弛緩処理工程に導入されたフイルム6は、図3に示す
ように、複数の熱風吹出しノズル9を有し弧状縦断面を
有する熱風吹出し手段10の弧状面に沿って弧状を描く
ように浮上走行され、浮上走行中に長手方向に弛緩処理
される。そして、フイルム走行方向最終熱風吹出し位置
(最終熱風吹出しノズル9aの位置)において、熱風吹
出し手段10の弧状面の接線方向11よりも内側の方向
12にフイルムが導出される。図では角度θだけ内側に
向けられている。導出されたフイルム13は、ガイドロ
ール14を経た後、再びオーブン15に導入され、該オ
ーブン内のゾーン16でフイルム幅方向の弛緩処理が行
われ、必要に応じてゾーン17で熱固定されて所定の二
軸延伸フイルム18が得られ、巻取工程等へ送られる。 長手方向弛緩処理工程も、望ましくはオーブン19で覆
われ、熱風は循環されながら所定の温度に加熱コントロ
ールされる。このように、出口におけるフイルム導出方
向12を、接線方向11よりも内側にすることにより、
シワの発生が完全に防止され、長手方向弛緩処理により
ボーイングが改良されつつ、熱寸法安定性が確保され(
低熱収縮率に保たれ)、かつ平面性の極めて良好なフイ
ルムが得られる。
ば図1ないし図3に示すように製造される。図1、図2
において、未延伸のフイルム1は、複数のロール等を配
した長手方向延伸工程2で長手方向に延伸され、ステン
タ3の予熱ゾーン4で予熱、延伸ゾーン5で幅方向に延
伸される。この二軸延伸熱可塑性フイルム6が、上記逐
次二軸延伸直後に、長手方向弛緩処理手段7によって、
長手方向に弛緩処理される。ガイドロール8から長手方
向弛緩処理工程に導入されたフイルム6は、図3に示す
ように、複数の熱風吹出しノズル9を有し弧状縦断面を
有する熱風吹出し手段10の弧状面に沿って弧状を描く
ように浮上走行され、浮上走行中に長手方向に弛緩処理
される。そして、フイルム走行方向最終熱風吹出し位置
(最終熱風吹出しノズル9aの位置)において、熱風吹
出し手段10の弧状面の接線方向11よりも内側の方向
12にフイルムが導出される。図では角度θだけ内側に
向けられている。導出されたフイルム13は、ガイドロ
ール14を経た後、再びオーブン15に導入され、該オ
ーブン内のゾーン16でフイルム幅方向の弛緩処理が行
われ、必要に応じてゾーン17で熱固定されて所定の二
軸延伸フイルム18が得られ、巻取工程等へ送られる。 長手方向弛緩処理工程も、望ましくはオーブン19で覆
われ、熱風は循環されながら所定の温度に加熱コントロ
ールされる。このように、出口におけるフイルム導出方
向12を、接線方向11よりも内側にすることにより、
シワの発生が完全に防止され、長手方向弛緩処理により
ボーイングが改良されつつ、熱寸法安定性が確保され(
低熱収縮率に保たれ)、かつ平面性の極めて良好なフイ
ルムが得られる。
【0016】上記弧状の浮上走行においては、弧状の半
径が250〜1000mmであるのがシワ防止の点で好
ましい。半径250mm未満ではシワが起こりやすくな
りかつ蛇行を起こしやすくなる。また、半径が1000
mmを越えてもシワが起こりやすくなるとともに装置が
大型化し好ましくない。
径が250〜1000mmであるのがシワ防止の点で好
ましい。半径250mm未満ではシワが起こりやすくな
りかつ蛇行を起こしやすくなる。また、半径が1000
mmを越えてもシワが起こりやすくなるとともに装置が
大型化し好ましくない。
【0017】この弧状の巻き付け角度は、120°以上
、好ましくは150°以上、より好ましくは180°以
上であるのが望ましい。弧状の半径にもよるが、120
°未満の巻き付け角度ではシワが発生しやすくなり、フ
イルムの蛇行も生じやすくなる。
、好ましくは150°以上、より好ましくは180°以
上であるのが望ましい。弧状の半径にもよるが、120
°未満の巻き付け角度ではシワが発生しやすくなり、フ
イルムの蛇行も生じやすくなる。
【0018】またこの弧状の長手方向弛緩処理工程は、
図4に示すように連続して2個以上の熱風吹出し手段1
0a、10bを有していてもよく、その場合、逆方向に
弧状を描くように走行させるのがシワを防止して平面性
を良好に保つ観点から好ましい。
図4に示すように連続して2個以上の熱風吹出し手段1
0a、10bを有していてもよく、その場合、逆方向に
弧状を描くように走行させるのがシワを防止して平面性
を良好に保つ観点から好ましい。
【0019】この弧状の熱処理は、図に示したように弧
状の内部から熱風を吹き出す構造をとり、フイルム幅方
向に延びるスリット等からなる熱風吹出しノズルを持っ
た構造で、円周方向に複数のノズルを持ったものである
必要がある。この弧状の熱処理工程における吹出し熱風
の風速は、5〜200m/秒が良く、5m/秒未満では
処理効果が低下し、フイルムの蛇行の原因となる。また
200m/秒を越えるものではフイルムがばたつきを生
じ、擦り傷の原因となる。
状の内部から熱風を吹き出す構造をとり、フイルム幅方
向に延びるスリット等からなる熱風吹出しノズルを持っ
た構造で、円周方向に複数のノズルを持ったものである
必要がある。この弧状の熱処理工程における吹出し熱風
の風速は、5〜200m/秒が良く、5m/秒未満では
処理効果が低下し、フイルムの蛇行の原因となる。また
200m/秒を越えるものではフイルムがばたつきを生
じ、擦り傷の原因となる。
【0020】またこの弧状を描く熱処理工程では、フイ
ルムの端部から1〜20mm外側にフイルムの浮上量〜
浮上量−10mm程度のじゃま板を設けるのが良い。こ
のじゃま板がないと、フイルムの蛇行が生じやすくなる
と共にフイルム端部が緊張した状態になり、フイルム中
央部がたるみを生じやすくなる。
ルムの端部から1〜20mm外側にフイルムの浮上量〜
浮上量−10mm程度のじゃま板を設けるのが良い。こ
のじゃま板がないと、フイルムの蛇行が生じやすくなる
と共にフイルム端部が緊張した状態になり、フイルム中
央部がたるみを生じやすくなる。
【0021】上記長手方向弛緩のための熱処理の温度条
件としては、たとえばポリエステル樹脂フイルムの場合
、90〜230℃の温度領域で処理するのが好ましい。 熱寸法安定性を必要とする温度(±20℃程度)で処理
すれば良い。また、幅方向弛緩処理温度は、たとえばポ
リエステル樹脂の場合、150〜250℃が適当である
。
件としては、たとえばポリエステル樹脂フイルムの場合
、90〜230℃の温度領域で処理するのが好ましい。 熱寸法安定性を必要とする温度(±20℃程度)で処理
すれば良い。また、幅方向弛緩処理温度は、たとえばポ
リエステル樹脂の場合、150〜250℃が適当である
。
【0022】長手方向弛緩処理の処理時間としては使用
する熱可塑性樹脂の種類にもよるが、0.1〜30秒、
好ましくは1〜20秒が良い。0.1秒未満では処理効
果が不十分となり目標とする熱寸法安定性が得られない
。また30秒を越えるものでは、物性は満足するが装置
が大型化し好ましくない。
する熱可塑性樹脂の種類にもよるが、0.1〜30秒、
好ましくは1〜20秒が良い。0.1秒未満では処理効
果が不十分となり目標とする熱寸法安定性が得られない
。また30秒を越えるものでは、物性は満足するが装置
が大型化し好ましくない。
【0023】またこの熱処理では、長手方向の弛緩を行
なう必要があり、熱処理前のフイルムの特性により変化
するが、その弛緩率としては15%以下、好ましくは8
%以下であるのが良い。これによってボーイングが大き
く改良される。
なう必要があり、熱処理前のフイルムの特性により変化
するが、その弛緩率としては15%以下、好ましくは8
%以下であるのが良い。これによってボーイングが大き
く改良される。
【0024】また長手方向弛緩処理工程の熱風吹出しは
、弧状の内側から前述した風速で吹き出す以外に、フイ
ルムの逆面側(外側)からも吹き出すことが、カールな
どの防止の観点から好ましい。この際風速は内側>外側
でなければならない。外側の風速が同じか大きい時はフ
イルムにシワが入ったり、擦り傷が入るなどの問題を生
じる。
、弧状の内側から前述した風速で吹き出す以外に、フイ
ルムの逆面側(外側)からも吹き出すことが、カールな
どの防止の観点から好ましい。この際風速は内側>外側
でなければならない。外側の風速が同じか大きい時はフ
イルムにシワが入ったり、擦り傷が入るなどの問題を生
じる。
【0025】本発明方法においては、フイルム幅方向延
伸直後のフイルム両端エッジ部が比較的薄い場合には、
長手方向弛緩処理をロールにより行うことも可能である
。たとえば図5に示すように、上述の熱風吹出し手段1
0の代わりに複数のロール(好ましくは加熱ロール)2
0を設け、ロール間に周速差をもたせて長手方向弛緩処
理を行う。温度条件、処理時間は、上述の浮上処理の場
合と同じである。このようなロール群による長手方向弛
緩処理によっても、ボーイングが改良され、得られる二
軸延伸フイルムの熱寸法安定性、平面性が大幅に改良さ
れる。
伸直後のフイルム両端エッジ部が比較的薄い場合には、
長手方向弛緩処理をロールにより行うことも可能である
。たとえば図5に示すように、上述の熱風吹出し手段1
0の代わりに複数のロール(好ましくは加熱ロール)2
0を設け、ロール間に周速差をもたせて長手方向弛緩処
理を行う。温度条件、処理時間は、上述の浮上処理の場
合と同じである。このようなロール群による長手方向弛
緩処理によっても、ボーイングが改良され、得られる二
軸延伸フイルムの熱寸法安定性、平面性が大幅に改良さ
れる。
【0026】次に本発明の製造方法の好ましい条件の一
つを説明するが、これに限定されるものではない。ポリ
エチレンテレフタレートを押出機に供給し、常法により
溶融させ、Tダイ口金より吐出させ、冷却ドラム上に静
電荷で密着固化させる。このフイルムを50〜130℃
で長手方向に2〜9.0倍延伸し(2段階縦延伸法を用
いても良く、この場合より一層ボーイング等の効果に対
して顕著になる)、80〜120℃で幅方向に3〜5倍
延伸した直後、図3に示したような装置を用い、弧状を
描くように巻き付け角120°〜270°で浮上走行さ
せ、弧状の内部から吹き出す熱風の温度を90〜230
℃にし、長手方向に10%以下の弛緩をしながら熱処理
を行う。この長手方向弛緩処理を行った後、オーブン中
で温度150〜250℃にて幅方向弛緩処理を行い、必
要に応じて熱固定、冷却後、巻取る。
つを説明するが、これに限定されるものではない。ポリ
エチレンテレフタレートを押出機に供給し、常法により
溶融させ、Tダイ口金より吐出させ、冷却ドラム上に静
電荷で密着固化させる。このフイルムを50〜130℃
で長手方向に2〜9.0倍延伸し(2段階縦延伸法を用
いても良く、この場合より一層ボーイング等の効果に対
して顕著になる)、80〜120℃で幅方向に3〜5倍
延伸した直後、図3に示したような装置を用い、弧状を
描くように巻き付け角120°〜270°で浮上走行さ
せ、弧状の内部から吹き出す熱風の温度を90〜230
℃にし、長手方向に10%以下の弛緩をしながら熱処理
を行う。この長手方向弛緩処理を行った後、オーブン中
で温度150〜250℃にて幅方向弛緩処理を行い、必
要に応じて熱固定、冷却後、巻取る。
【0027】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂フイルムの製造方
法によれば、幅方向延伸直後に長手方向弛緩処理を行う
ので、この処理工程でボーイングが大幅に改良され、そ
の後に行う幅方向弛緩処理を加えて、熱寸法安定性に優
れ、かつ平面性が極めて優れた二軸延伸熱可塑性樹脂フ
イルムが得られる。また、上記長手方向弛緩処理に熱風
吹出し手段によるフイルム浮上走行処理を適用すれば、
シワやすり傷を発生させることなく、安定して上記の優
れた特性のフイルムが得られる。
法によれば、幅方向延伸直後に長手方向弛緩処理を行う
ので、この処理工程でボーイングが大幅に改良され、そ
の後に行う幅方向弛緩処理を加えて、熱寸法安定性に優
れ、かつ平面性が極めて優れた二軸延伸熱可塑性樹脂フ
イルムが得られる。また、上記長手方向弛緩処理に熱風
吹出し手段によるフイルム浮上走行処理を適用すれば、
シワやすり傷を発生させることなく、安定して上記の優
れた特性のフイルムが得られる。
【0028】
【評価方法】(1)平面性
フイルム全幅を3mサンプリングし、一端をフラットな
軸に貼付け2.5mの間隔をおいて、平面性のある自由
回転ロール上を介してこのロールに沿わせたのち、フイ
ルム端部に50g/mm2 の荷重が全幅均一にかかる
ようにフイルムをセットする。このフイルム長手方向の
中央部、すなわち1.25mの位置に全幅にわたり、水
平に糸を張る。この糸が、フイルム上の少なくとも1ヶ
所に接触するようにセットする。この時、平面性の悪い
フイルムはこの糸より離れたところにあり、この距離を
読み取り以下の評価基準により示した。平面性が全く問
題ない場合は、全幅にわたり、この糸に接触しているこ
とになる。評価基準(最も離れた部分で評価)○:フイ
ルム〜糸間が2mm未満 △:フイルム〜糸間が2mm以上で10mm未満×:フ
イルム〜糸間が10mm以上 フイルム〜糸間が2mm未満では、使用上全く問題がな
いので○印で示した。10mm以上ではフイルムとして
全く使用不能であり×印で示した。2mm以上、10m
m未満は平面性の悪いのは認められるが、使用法によっ
て使えるものであり、△印で示した。
軸に貼付け2.5mの間隔をおいて、平面性のある自由
回転ロール上を介してこのロールに沿わせたのち、フイ
ルム端部に50g/mm2 の荷重が全幅均一にかかる
ようにフイルムをセットする。このフイルム長手方向の
中央部、すなわち1.25mの位置に全幅にわたり、水
平に糸を張る。この糸が、フイルム上の少なくとも1ヶ
所に接触するようにセットする。この時、平面性の悪い
フイルムはこの糸より離れたところにあり、この距離を
読み取り以下の評価基準により示した。平面性が全く問
題ない場合は、全幅にわたり、この糸に接触しているこ
とになる。評価基準(最も離れた部分で評価)○:フイ
ルム〜糸間が2mm未満 △:フイルム〜糸間が2mm以上で10mm未満×:フ
イルム〜糸間が10mm以上 フイルム〜糸間が2mm未満では、使用上全く問題がな
いので○印で示した。10mm以上ではフイルムとして
全く使用不能であり×印で示した。2mm以上、10m
m未満は平面性の悪いのは認められるが、使用法によっ
て使えるものであり、△印で示した。
【0029】(2)熱寸法安定性
熱収縮率で評価した。評価は材料や用途により必要温度
が異なるため、その都度表示した。その他の評価法は以
下の通りである。フイルムを幅10mm、長さ300m
mにサンプリングし、長手方向中央に200mm間隔で
マークを入れる。このサンプルに荷重3gをかけ、測定
しようとする温度、処理時間で処理し、その後前述のマ
ーク位置の間隔(L)を読み取り次式により求める。 熱収縮率(%)=(200−L)/200×100
が異なるため、その都度表示した。その他の評価法は以
下の通りである。フイルムを幅10mm、長さ300m
mにサンプリングし、長手方向中央に200mm間隔で
マークを入れる。このサンプルに荷重3gをかけ、測定
しようとする温度、処理時間で処理し、その後前述のマ
ーク位置の間隔(L)を読み取り次式により求める。 熱収縮率(%)=(200−L)/200×100
【0
030】(3)ボーイング 長手方向延伸工程と、幅方向延伸工程との間で、走行フ
イルム直上にフイルムを直角に横断する方向に糸を張り
、糸に墨をしみ込ませて張った糸を持ち上げた後離して
瞬間的にフイルム表面に実質的に全幅に渡って接触させ
、該フイルム表面に墨で線を描く。この線が最終的に得
られる二軸延伸フイルム上でどのように湾曲しているか
によって、つまりフイルムを直角に幅方向に横断する直
線に対して最大どれ程ずれているかを測定することによ
りボーイングの程度を下記の基準で評価した。 ○:直線との最大ズレ量が5mm未満/m幅当り△:直
線との最大ズレ量が5mm以上で30mm未満/m幅当
り ×:直線との最大ズレ量が30mm以上/m幅当り
030】(3)ボーイング 長手方向延伸工程と、幅方向延伸工程との間で、走行フ
イルム直上にフイルムを直角に横断する方向に糸を張り
、糸に墨をしみ込ませて張った糸を持ち上げた後離して
瞬間的にフイルム表面に実質的に全幅に渡って接触させ
、該フイルム表面に墨で線を描く。この線が最終的に得
られる二軸延伸フイルム上でどのように湾曲しているか
によって、つまりフイルムを直角に幅方向に横断する直
線に対して最大どれ程ずれているかを測定することによ
りボーイングの程度を下記の基準で評価した。 ○:直線との最大ズレ量が5mm未満/m幅当り△:直
線との最大ズレ量が5mm以上で30mm未満/m幅当
り ×:直線との最大ズレ量が30mm以上/m幅当り
【0
031】
031】
【実施例】以下に本発明を実施例に基づき説明する。
実施例1〜2
実施例においては、ポリエチレンテレフタレート(〔η
〕=0.6)を押出機に供給し、290℃で溶融させ、
Tダイ口金より吐出させた後、表面温度30℃の冷却ド
ラム上に静電荷で密着固化させた。このフイルムを90
℃でロール周速差により長手方向に4.5倍延伸し、続
いてテンターにて90℃、2000%/分の延伸速度で
幅方向に4.0倍延伸し、幅方向延伸直後に、この二軸
延伸フイルムを、図1に示した装置を用いて、引続き弧
状を描くように巻き付け角が270°となるように浮上
走行させ、弧状の内部から吹き出す熱風の温度を150
℃にして、長手方向に5%の弛緩をしながら熱処理を行
なった。続いてオーブンにフイルムを導入し、幅方向に
5%の弛緩をしながら200℃で熱処理し、冷却後、巻
き取った。実施例2においては、実施例1に比べ、本発
明範囲内で長手方向弛緩率を変更した。表1に結果を示
すように、本発明の再熱処理方法により、ボーイングの
程度を極めて小さくでき、熱収縮率、平面性に優れた二
軸延伸ポリエステルフイルムが得られた。
〕=0.6)を押出機に供給し、290℃で溶融させ、
Tダイ口金より吐出させた後、表面温度30℃の冷却ド
ラム上に静電荷で密着固化させた。このフイルムを90
℃でロール周速差により長手方向に4.5倍延伸し、続
いてテンターにて90℃、2000%/分の延伸速度で
幅方向に4.0倍延伸し、幅方向延伸直後に、この二軸
延伸フイルムを、図1に示した装置を用いて、引続き弧
状を描くように巻き付け角が270°となるように浮上
走行させ、弧状の内部から吹き出す熱風の温度を150
℃にして、長手方向に5%の弛緩をしながら熱処理を行
なった。続いてオーブンにフイルムを導入し、幅方向に
5%の弛緩をしながら200℃で熱処理し、冷却後、巻
き取った。実施例2においては、実施例1に比べ、本発
明範囲内で長手方向弛緩率を変更した。表1に結果を示
すように、本発明の再熱処理方法により、ボーイングの
程度を極めて小さくでき、熱収縮率、平面性に優れた二
軸延伸ポリエステルフイルムが得られた。
【0032】比較例1〜3
比較例1においては、上記実施例における長手方向弛緩
処理工程において弛緩率を0とし、弛緩処理を行わない
で定長下で熱処理のみを行ない、比較例2,3において
は、長手方向弛緩処理工程を設けない製造工程、すなわ
ち、幅方向延伸後には単に幅方向弛緩処理だけが行われ
る工程にて、実施例1と同様の条件にて二軸延伸ポリエ
ステルフイルムを得た。結果、表1に示すように、上記
各実施例に比べボーイングの程度が大きく、熱収縮率、
平面性ともに劣ったものしか得られなかった。
処理工程において弛緩率を0とし、弛緩処理を行わない
で定長下で熱処理のみを行ない、比較例2,3において
は、長手方向弛緩処理工程を設けない製造工程、すなわ
ち、幅方向延伸後には単に幅方向弛緩処理だけが行われ
る工程にて、実施例1と同様の条件にて二軸延伸ポリエ
ステルフイルムを得た。結果、表1に示すように、上記
各実施例に比べボーイングの程度が大きく、熱収縮率、
平面性ともに劣ったものしか得られなかった。
【0033】
【表1】
【図1】本発明方法に係るフイルム製造工程の概略側面
図である。
図である。
【図2】図1の製造工程の平面図である。
【図3】図1の製造工程における長手方向弛緩処理工程
の拡大縦断面図である。
の拡大縦断面図である。
【図4】図3の工程の変形例を示す概略側面図である。
【図5】図1とは別の実施例に係る本発明方法によるフ
イルム製造工程の概略側面図である。
イルム製造工程の概略側面図である。
【図6】ボーイングの説明のためのステンタの概略透視
平面図である。
平面図である。
1 未延伸フイルム
2 長手方向延伸工程
3 ステンタ
5 幅方向延伸ゾーン
6 幅方向延伸直後の二軸延伸フイルム7,20
長手方向弛緩処理手段 8,14 ガイドロール 9 熱風吹出しノズル 10,10a,10b 熱風吹出し手段11 接線
方向 12 接線よりも内側の方向 13 長手方向弛緩処理後の二軸延伸フイルム15
オーブン 16 幅方向弛緩処理ゾーン 18 幅方向弛緩処理後の二軸延伸フイルム19
オーブン
長手方向弛緩処理手段 8,14 ガイドロール 9 熱風吹出しノズル 10,10a,10b 熱風吹出し手段11 接線
方向 12 接線よりも内側の方向 13 長手方向弛緩処理後の二軸延伸フイルム15
オーブン 16 幅方向弛緩処理ゾーン 18 幅方向弛緩処理後の二軸延伸フイルム19
オーブン
Claims (4)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなるフイルムを、フ
イルム長手方向および幅方向に二軸延伸した直後に、フ
イルム長手方向に弛緩処理を行い、続いてフイルム幅方
向に弛緩処理を行うことを特徴とする熱可塑性樹脂フイ
ルムの製造方法。 - 【請求項2】 前記フイルム長手方向の弛緩処理を、
フイルムを、弧状縦断面を有する熱風吹出し手段の弧状
面に沿って弧状を描くように浮上走行させ、該浮上走行
中にフイルム長手方向に弛緩処理することにより行う請
求項1の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。 - 【請求項3】 前記熱風吹出し手段のフイルム走行方
向最終熱風吹出し位置において、熱風吹出し手段の弧状
面の接線方向よりも内側の方向にフイルムを導出する請
求項2の熱可塑性樹脂フイルムの製造方法。 - 【請求項4】 前記フイルム長手方向の弛緩処理を、
複数のロール間にフイルムをかけ渡し、該ロール間の周
速差を利用して行う請求項1の熱可塑性樹脂フイルムの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7427791A JPH04286624A (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7427791A JPH04286624A (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04286624A true JPH04286624A (ja) | 1992-10-12 |
Family
ID=13542456
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7427791A Pending JPH04286624A (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 熱可塑性樹脂フイルムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04286624A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013146585A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 東レバッテリーセパレータフィルム株式会社 | ポリエチレン微多孔膜およびその製造方法 |
CN104070691A (zh) * | 2013-03-29 | 2014-10-01 | 宇部兴产株式会社 | 薄膜的制造方法及制造设备 |
-
1991
- 1991-03-15 JP JP7427791A patent/JPH04286624A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013146585A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | 東レバッテリーセパレータフィルム株式会社 | ポリエチレン微多孔膜およびその製造方法 |
CN104220499A (zh) * | 2012-03-30 | 2014-12-17 | 东丽电池隔膜株式会社 | 聚乙烯微多孔膜及其制造方法 |
KR20150002649A (ko) * | 2012-03-30 | 2015-01-07 | 도레이 배터리 세퍼레이터 필름 주식회사 | 폴리에틸렌 미다공막 및 그 제조방법 |
EP2832781A4 (en) * | 2012-03-30 | 2015-12-02 | Toray Battery Separator Film | MICROPOROUS POLYETHYLENE MEMBRANE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME |
JPWO2013146585A1 (ja) * | 2012-03-30 | 2015-12-14 | 東レバッテリーセパレータフィルム株式会社 | ポリエチレン微多孔膜およびその製造方法 |
US9595703B2 (en) | 2012-03-30 | 2017-03-14 | Toray Battery Separator Film Co., Ltd. | Polyethylene microporous membrane and process for manufacturing same |
CN104070691A (zh) * | 2013-03-29 | 2014-10-01 | 宇部兴产株式会社 | 薄膜的制造方法及制造设备 |
WO2014156536A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 宇部興産株式会社 | フィルムの製造方法及び製造装置 |
KR20150135343A (ko) * | 2013-03-29 | 2015-12-02 | 우베 고산 가부시키가이샤 | 필름의 제조방법 및 제조장치 |
JPWO2014156536A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2017-02-16 | 宇部興産株式会社 | フィルムの製造方法及び製造装置 |
US10259177B2 (en) | 2013-03-29 | 2019-04-16 | Ube Industries, Ltd. | Film manufacturing method and manufacturing apparatus |
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