JPH0422107Y2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0422107Y2 JPH0422107Y2 JP1982169390U JP16939082U JPH0422107Y2 JP H0422107 Y2 JPH0422107 Y2 JP H0422107Y2 JP 1982169390 U JP1982169390 U JP 1982169390U JP 16939082 U JP16939082 U JP 16939082U JP H0422107 Y2 JPH0422107 Y2 JP H0422107Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- protrusion
- hole
- gears
- protrusions
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は自動二輪車用変速機に関する。
(従来の技術)
第1図に一般的な自動二輪車用変速機を示す。
第1図において、ケース1に1対の軸受2,3を
介して支持された入力軸4が、軸受2から第1図
の右方へ突出した端部(図示せず)がクラツチを
介して車体前方のクランク軸に連結している。入
力軸4上には軸受2側から軸受3に向つて順にギ
ヤa,b,c,d,e,fが設けてある。ギヤa
は入力軸4と一体であり、ギヤb,eは入力軸4
に対して回転自在である。ギヤc,dは互いに一
体で、入力軸4に対して軸方向摺動自在にスプラ
イン嵌合しており、ギヤb,eの穴6,7に嵌合
できる突起8,9及び図示されていないシフター
が嵌合する環状溝10を備えている。ギヤfは入
力軸4に対して軸方向摺動不能に嵌合している。
第1図において、ケース1に1対の軸受2,3を
介して支持された入力軸4が、軸受2から第1図
の右方へ突出した端部(図示せず)がクラツチを
介して車体前方のクランク軸に連結している。入
力軸4上には軸受2側から軸受3に向つて順にギ
ヤa,b,c,d,e,fが設けてある。ギヤa
は入力軸4と一体であり、ギヤb,eは入力軸4
に対して回転自在である。ギヤc,dは互いに一
体で、入力軸4に対して軸方向摺動自在にスプラ
イン嵌合しており、ギヤb,eの穴6,7に嵌合
できる突起8,9及び図示されていないシフター
が嵌合する環状溝10を備えている。ギヤfは入
力軸4に対して軸方向摺動不能に嵌合している。
出力軸11は入力軸4の後方に位置し、1対の
軸受12,13を介してケース1に支持されてい
る。軸受13から外方へ突出した出力軸11の左
端部には出力スプロケツト14が取り付けられス
プロケツト14は図示されていないチエーンを介
して後輪軸上のスプロケツトに連結している。
軸受12,13を介してケース1に支持されてい
る。軸受13から外方へ突出した出力軸11の左
端部には出力スプロケツト14が取り付けられス
プロケツト14は図示されていないチエーンを介
して後輪軸上のスプロケツトに連結している。
出力軸11上にはギヤg,h,i,j,k,l
が軸受12側から順に取り付けてある。ギヤgは
ギヤaと噛み合つており、ブツシユ15を介して
出力軸11に回転自在に嵌合している。ギヤhは
ギヤbに噛み合つており、出力軸11に対して摺
動自在にスプライン嵌合すると共に、ギヤgの穴
16に嵌合できる突起17とギヤiの穴18に嵌
合できる突起19と図示されていないシフターが
嵌合する環状溝20とを備えている。ギヤiとギ
ヤjは互に当接した状態で出力軸11のスプライ
ン歯21の歯先に回転自在に嵌合している。ギヤ
kは出力軸11に摺動自在にスプライン嵌合して
おり、ギヤjの穴22に嵌合できる突起23とギ
ヤlの穴24に嵌合できる突起25と図示されて
いないシフターが嵌合する環状溝26とを備えて
いる。ギヤlはブツシユ27を介して出力軸に嵌
合しており、軸方向に摺動不能である。
が軸受12側から順に取り付けてある。ギヤgは
ギヤaと噛み合つており、ブツシユ15を介して
出力軸11に回転自在に嵌合している。ギヤhは
ギヤbに噛み合つており、出力軸11に対して摺
動自在にスプライン嵌合すると共に、ギヤgの穴
16に嵌合できる突起17とギヤiの穴18に嵌
合できる突起19と図示されていないシフターが
嵌合する環状溝20とを備えている。ギヤiとギ
ヤjは互に当接した状態で出力軸11のスプライ
ン歯21の歯先に回転自在に嵌合している。ギヤ
kは出力軸11に摺動自在にスプライン嵌合して
おり、ギヤjの穴22に嵌合できる突起23とギ
ヤlの穴24に嵌合できる突起25と図示されて
いないシフターが嵌合する環状溝26とを備えて
いる。ギヤlはブツシユ27を介して出力軸に嵌
合しており、軸方向に摺動不能である。
ここで穴を有する上記各ギヤを第2のギヤと称
するとすると、第2のギヤは、より詳細には例え
ば第2図、第3図に示す形状を有している。第2
のギヤ28には円周方向等間隔に6個の穴29が
配置されており、穴29は円周方向に長い長穴形
状である。30はギヤ28の外歯である。一方、
従来の突起を有する前記各ギヤを第1のギヤと称
するとすると、第1のギヤは、より詳細には例え
ば第4図、第5図に示す形状を有している。第1
のギヤ31には、第2のギヤ28の穴29(第2
図、第3図)と同一半径の円周上に6個の突起3
2が等間隔に配置されている。突起32はすべて
同一形状となつており、突起32を穴29(第2
図、第3図)に嵌合することによりギヤが連結さ
れ、第1図に示す入力軸4から連結されたギヤを
介して、出力軸11にトルクが伝達される。なお
ギヤ31の突起32と反対側の面にも同様に円周
方向等間隔の突起33が形成されており、別の穴
を有するギヤ(図示せず)に嵌合し得るようにな
つている。
するとすると、第2のギヤは、より詳細には例え
ば第2図、第3図に示す形状を有している。第2
のギヤ28には円周方向等間隔に6個の穴29が
配置されており、穴29は円周方向に長い長穴形
状である。30はギヤ28の外歯である。一方、
従来の突起を有する前記各ギヤを第1のギヤと称
するとすると、第1のギヤは、より詳細には例え
ば第4図、第5図に示す形状を有している。第1
のギヤ31には、第2のギヤ28の穴29(第2
図、第3図)と同一半径の円周上に6個の突起3
2が等間隔に配置されている。突起32はすべて
同一形状となつており、突起32を穴29(第2
図、第3図)に嵌合することによりギヤが連結さ
れ、第1図に示す入力軸4から連結されたギヤを
介して、出力軸11にトルクが伝達される。なお
ギヤ31の突起32と反対側の面にも同様に円周
方向等間隔の突起33が形成されており、別の穴
を有するギヤ(図示せず)に嵌合し得るようにな
つている。
ところが第1図において、入力軸4と各ギヤと
の間には、必ずわずかながたが発生する。特に軸
方向移動自在な第1のギヤに主としてがたが生じ
る。その結果例えば第2のギヤとしてのギヤbと
第1のギヤとしてのギヤcを連結する際、両ギヤ
b,c間に傾きが生じ、突起8と穴6との嵌合に
偏りができてしまう。その偏りに起因して、入力
軸4からギヤc,b,hを介して出力軸11に動
力を伝達する際に、ギヤb,cに軸4と平行な互
いに逆向きの推力が働き、いわゆるギヤの抜け方
向の歩き現象が発生する。このためギヤb,c,
dを挟持するシフター等に、軸と平行な方向に無
理な力がかかり、変速機の耐久性を低下させる一
因となつている(例えば実公昭47−22530)。
の間には、必ずわずかながたが発生する。特に軸
方向移動自在な第1のギヤに主としてがたが生じ
る。その結果例えば第2のギヤとしてのギヤbと
第1のギヤとしてのギヤcを連結する際、両ギヤ
b,c間に傾きが生じ、突起8と穴6との嵌合に
偏りができてしまう。その偏りに起因して、入力
軸4からギヤc,b,hを介して出力軸11に動
力を伝達する際に、ギヤb,cに軸4と平行な互
いに逆向きの推力が働き、いわゆるギヤの抜け方
向の歩き現象が発生する。このためギヤb,c,
dを挟持するシフター等に、軸と平行な方向に無
理な力がかかり、変速機の耐久性を低下させる一
因となつている(例えば実公昭47−22530)。
ここで入力軸4に入力されるトルクにより出力
軸11を駆動する状態(例えば加速状態)では、
ギアb,c嵌合時及びギヤd,e嵌合時にギヤの
抜け方向の歩き現象が発生し、一方、逆の状態
(例えばエンジンブレーキ状態)では、ギヤg,
h嵌合時、ギヤh,i嵌合時、ギヤj,k嵌合時
及びギヤk,l嵌合時にギヤの抜け方向の歩き現
象が発生し、噛み合いが不充分になる。
軸11を駆動する状態(例えば加速状態)では、
ギアb,c嵌合時及びギヤd,e嵌合時にギヤの
抜け方向の歩き現象が発生し、一方、逆の状態
(例えばエンジンブレーキ状態)では、ギヤg,
h嵌合時、ギヤh,i嵌合時、ギヤj,k嵌合時
及びギヤk,l嵌合時にギヤの抜け方向の歩き現
象が発生し、噛み合いが不充分になる。
抜け方向のギヤ歩き現象が生じる条件等をより
具体的に説明するため、まず、第1図の入力軸4
上のギヤc,b間の関係で見ると、入力軸4に軸
方向移動可能に嵌合し突起8を有するギヤcが第
1のギヤとなり、穴6を有するギヤbが第2のギ
ヤとなり、入力軸4に入力されるトルクで出力軸
11を加速する駆動状態では、第1のギヤcから
第2のギヤbに、回転方向のトルクが伝達され、
それにより第1のギヤcが抜ける方向にスラスト
力を受け、抜け方向へのギヤ歩き現象が生じる。
具体的に説明するため、まず、第1図の入力軸4
上のギヤc,b間の関係で見ると、入力軸4に軸
方向移動可能に嵌合し突起8を有するギヤcが第
1のギヤとなり、穴6を有するギヤbが第2のギ
ヤとなり、入力軸4に入力されるトルクで出力軸
11を加速する駆動状態では、第1のギヤcから
第2のギヤbに、回転方向のトルクが伝達され、
それにより第1のギヤcが抜ける方向にスラスト
力を受け、抜け方向へのギヤ歩き現象が生じる。
反対に、エンジンブレーキ等により出力軸11
から入力軸4に、回転方向のトルクが伝達される
駆動状態では、穴を有する第2のギヤbから突起
を有する第1のギヤcに、回転方向側のトルクが
伝達され、それにより、第1のギヤcが第2のギ
ヤb側へと食い込む方向へとスラスト力を受け
る。
から入力軸4に、回転方向のトルクが伝達される
駆動状態では、穴を有する第2のギヤbから突起
を有する第1のギヤcに、回転方向側のトルクが
伝達され、それにより、第1のギヤcが第2のギ
ヤb側へと食い込む方向へとスラスト力を受け
る。
次に、第1図の出力軸11上のギヤh,g間の
関係で見ると、出力軸11に軸方向移動可能に嵌
合し突起17を有するギヤhが第1のギヤとな
り、穴16有するギヤgが第2のギヤとなり、出
力軸11から入力されるトルクで入力軸4に回転
方向のトルクが付与されるエンジンブレーキ状態
では、第1のギヤh(エンジンブレーキ時の第1
0図の駆動側ギヤとなる)から第2のギヤgに、
回転方向のトルクが伝達され、それにより第1の
ギヤhが抜ける方向にスラスト力を受け、抜け方
向の歩き現象が生じる。
関係で見ると、出力軸11に軸方向移動可能に嵌
合し突起17を有するギヤhが第1のギヤとな
り、穴16有するギヤgが第2のギヤとなり、出
力軸11から入力されるトルクで入力軸4に回転
方向のトルクが付与されるエンジンブレーキ状態
では、第1のギヤh(エンジンブレーキ時の第1
0図の駆動側ギヤとなる)から第2のギヤgに、
回転方向のトルクが伝達され、それにより第1の
ギヤhが抜ける方向にスラスト力を受け、抜け方
向の歩き現象が生じる。
反対に、加速時等の入力軸4から出力軸11
に、回転方向のトルクが伝達される駆動状態で
は、穴を有する第2のギヤgから突起を有する第
1のギヤhに、回転方向側のトルクが伝達され、
それにより、第1のギヤhが第2ギヤg側へと食
い込む方向へとスラスト力を受ける。
に、回転方向のトルクが伝達される駆動状態で
は、穴を有する第2のギヤgから突起を有する第
1のギヤhに、回転方向側のトルクが伝達され、
それにより、第1のギヤhが第2ギヤg側へと食
い込む方向へとスラスト力を受ける。
(考案の目的)
本考案の目的は、いわゆる抜け方向のギヤの抜
け方向の歩き現象を防止し、変速機の耐久性を向
上させると共に、構造が簡単でコスト高になるこ
となく、しかも従来の自動二輪車用変速機から容
易に改良製造できる自動二輪車用変速機を提供す
ることである。
け方向の歩き現象を防止し、変速機の耐久性を向
上させると共に、構造が簡単でコスト高になるこ
となく、しかも従来の自動二輪車用変速機から容
易に改良製造できる自動二輪車用変速機を提供す
ることである。
(目的を達成するための技術的手段)
上記目的を達成するために本考案は、中心軸に
スプライン嵌合した軸方向移動可能な第1のギヤ
と、中心軸に回転自在に嵌合し軸方向に固定され
た第2のギヤを有し、第1のギヤに中心軸と平行
に突出する突起を円周方向等間隔に複数個設け、
第2のギヤに上記突起に嵌合自在の穴を設けてド
ツグクラツチを形成し、ドツグクラツチの断続に
より片側を行なう自動二輪車用変速機において、
ある直径に対して突起群を複数本ずつに2つの範
囲に2分して、片側の範囲における突起の円周方
向長さの穴の円周方向の長さに対する比を、他側
の範囲における突起の円周方向長さの穴の円周方
向の長さに対する比よりも小さくし、突起を有す
る第1のギヤから穴を有する第2のギヤへ、回転
方向側への回転トルク付与がされる際には、上記
他側の範囲の突起が穴に当接し、片側の範囲の突
起が穴に当接しないように、各穴あるいは突起の
円周方向位置を設定したことを特徴としている。
スプライン嵌合した軸方向移動可能な第1のギヤ
と、中心軸に回転自在に嵌合し軸方向に固定され
た第2のギヤを有し、第1のギヤに中心軸と平行
に突出する突起を円周方向等間隔に複数個設け、
第2のギヤに上記突起に嵌合自在の穴を設けてド
ツグクラツチを形成し、ドツグクラツチの断続に
より片側を行なう自動二輪車用変速機において、
ある直径に対して突起群を複数本ずつに2つの範
囲に2分して、片側の範囲における突起の円周方
向長さの穴の円周方向の長さに対する比を、他側
の範囲における突起の円周方向長さの穴の円周方
向の長さに対する比よりも小さくし、突起を有す
る第1のギヤから穴を有する第2のギヤへ、回転
方向側への回転トルク付与がされる際には、上記
他側の範囲の突起が穴に当接し、片側の範囲の突
起が穴に当接しないように、各穴あるいは突起の
円周方向位置を設定したことを特徴としている。
(実施例)
第6図は本考案を適用した自動二輪車用変速機
のギヤを示す正面図であり、第4図に対応する突
起を有する第1のギヤである。第7図は第6図の
−断面図である。第7図で明らかなように、
第1のギヤ34の正面側には中心線と平行な突起
35が形成されており、裏面側には中心線と平行
かつ突起35と逆方向に突出する突起36が形成
されている。ギヤ34の突起35は、第6図に示
すように円周方向等間隔に配置されており、第6
図の上半分に配置された突起35aの形状は第4
図に示す従来のギヤ31の突起32と同形である
が、第6図の下半分に配置された突起35bは、
夫々同一側の当接面37が従来の形状(2点鎖
線)よりもわずかに切り欠かれている。突起36
(第7図)も同様に上半分に位置する突起36a
が従来の形状で、下半分に位置する突起36bが
切り欠かれた状態となつている。
のギヤを示す正面図であり、第4図に対応する突
起を有する第1のギヤである。第7図は第6図の
−断面図である。第7図で明らかなように、
第1のギヤ34の正面側には中心線と平行な突起
35が形成されており、裏面側には中心線と平行
かつ突起35と逆方向に突出する突起36が形成
されている。ギヤ34の突起35は、第6図に示
すように円周方向等間隔に配置されており、第6
図の上半分に配置された突起35aの形状は第4
図に示す従来のギヤ31の突起32と同形である
が、第6図の下半分に配置された突起35bは、
夫々同一側の当接面37が従来の形状(2点鎖
線)よりもわずかに切り欠かれている。突起36
(第7図)も同様に上半分に位置する突起36a
が従来の形状で、下半分に位置する突起36bが
切り欠かれた状態となつている。
例えばこのような突起の構成を、第1のギヤと
して、第1図の入力軸4上のギヤcの突起8に採
用するとする。第2のギヤとしてのギヤbの穴6
にギヤcの突起8が嵌合し、両ギヤb,cが連結
され、入力軸4のトルクがギヤc,b,hを介し
て出力軸11に伝達される際において、ギヤbの
穴6に当接する側の当接面のうち、ある直径で2
分された片側の突起8(突起35bに相当)の当
接面を切り欠いて、これら切り欠いた突起群8が
穴6に当接しないようにする。このように構成す
れば、ギヤb,cに傾きが生じても両ギヤb,c
間に軸と平行なたがいに逆向きの推力が働くこと
がなくなり、いわゆるギヤの抜け方向の歩き現象
が起こることはなくなる。ギヤd,e間でも同様
である。
して、第1図の入力軸4上のギヤcの突起8に採
用するとする。第2のギヤとしてのギヤbの穴6
にギヤcの突起8が嵌合し、両ギヤb,cが連結
され、入力軸4のトルクがギヤc,b,hを介し
て出力軸11に伝達される際において、ギヤbの
穴6に当接する側の当接面のうち、ある直径で2
分された片側の突起8(突起35bに相当)の当
接面を切り欠いて、これら切り欠いた突起群8が
穴6に当接しないようにする。このように構成す
れば、ギヤb,cに傾きが生じても両ギヤb,c
間に軸と平行なたがいに逆向きの推力が働くこと
がなくなり、いわゆるギヤの抜け方向の歩き現象
が起こることはなくなる。ギヤd,e間でも同様
である。
一方、出力軸11上のギヤg,h間、ギヤh,
i間、ギヤj,k間及びギヤk,l間では、上記
ギヤb,c間及びギヤd,e間ギヤとは逆にエン
ジンブレーキ時に抜け方向のギヤの歩き現象が起
こるのであるから、第6図の突起35bに相当す
る突起は、エンジンブレーキ時に当接する側の当
接面が切り欠かれなければならない。
i間、ギヤj,k間及びギヤk,l間では、上記
ギヤb,c間及びギヤd,e間ギヤとは逆にエン
ジンブレーキ時に抜け方向のギヤの歩き現象が起
こるのであるから、第6図の突起35bに相当す
る突起は、エンジンブレーキ時に当接する側の当
接面が切り欠かれなければならない。
抜け方向のギヤの歩き現象をなくすかあるいは
小さく抑えることができる理由を別の図面により
説明する。
小さく抑えることができる理由を別の図面により
説明する。
第10図はドツグ歯(突起8)とそれの嵌合す
る穴6を展開した図である。同図において駆動ギ
ヤ(第1のギヤ)cが傾き、被駆動ギヤ(第2の
ギヤ)bとの位置関係が図示の状態になつたとす
ると、噛み合いは、、、、と順に浅く
なる。従つてそこにギヤの歩き現象が生じ、噛み
合いが不充分になる。
る穴6を展開した図である。同図において駆動ギ
ヤ(第1のギヤ)cが傾き、被駆動ギヤ(第2の
ギヤ)bとの位置関係が図示の状態になつたとす
ると、噛み合いは、、、、と順に浅く
なる。従つてそこにギヤの歩き現象が生じ、噛み
合いが不充分になる。
即ち突起8の内のは矢印方向に一回転する途
中での噛み合いを経て再びの噛み合い位置に
戻る。そのため任意の突起8と穴6の噛み合い位
置が一回転中に軸方向に移動することになり、ギ
ヤに軸方向のスラストがかかる。駆動、被駆動が
逆になつた場合、噛み合いは、、、、
となるため歩き現象は逆に噛み合いが深くなる方
向になる。
中での噛み合いを経て再びの噛み合い位置に
戻る。そのため任意の突起8と穴6の噛み合い位
置が一回転中に軸方向に移動することになり、ギ
ヤに軸方向のスラストがかかる。駆動、被駆動が
逆になつた場合、噛み合いは、、、、
となるため歩き現象は逆に噛み合いが深くなる方
向になる。
第11図は本考案のドツグ歯の展開図である。
本考案では噛み合い歯(突起)を円周上の一部に
限定したため、駆動、被駆動の位置関係は常に略
同じに保たれ、これ以上の歩き現象が発生しなく
なる。即ち噛み合い歯が円周上の一部にしか存在
しないために、駆動ギヤが傾いている場合にも一
回転中に噛み合い位置が軸方向に大幅に移動する
恐れがなくなるのである。
本考案では噛み合い歯(突起)を円周上の一部に
限定したため、駆動、被駆動の位置関係は常に略
同じに保たれ、これ以上の歩き現象が発生しなく
なる。即ち噛み合い歯が円周上の一部にしか存在
しないために、駆動ギヤが傾いている場合にも一
回転中に噛み合い位置が軸方向に大幅に移動する
恐れがなくなるのである。
(考案の効果)
以上説明したように本考案は、中心軸にスプラ
イン嵌合した軸方向移動可能な第1のギヤ34
と、中心軸に回転自在に嵌合し軸方向に固定され
た第2のギヤ28を有し、第1のギヤ34に中心
軸と平行に突出する突起35を円周方向等間隔に
複数個設け、第2のギヤ28に上記突出35に嵌
合自在の穴29を設けてドツグクラツチを形成
し、ドツグクラツチの断続により変速を行なう自
動二輪車用変速機において、ある直径に対して突
起35群を複数本ずつに2つの範囲に2分して、
片側の範囲における突起35bの円周方向長さの
穴29の円周方向の長さに対する比を、他側の範
囲における突起35aの円周方向長さの穴29の
円周方向の長さに対する比よりも小さくし、突起
35を有する第1のギヤ34から穴29を有する
第2のギヤ28へ、回転方向側への回転トルク付
与がされる際には、上記他側の範囲の突起35a
が穴29に当接し、片側の範囲の突起35bが穴
に当接しないように、各穴29あるいは突起35
の円周方向位置を設定しているので、次のような
利点がある。
イン嵌合した軸方向移動可能な第1のギヤ34
と、中心軸に回転自在に嵌合し軸方向に固定され
た第2のギヤ28を有し、第1のギヤ34に中心
軸と平行に突出する突起35を円周方向等間隔に
複数個設け、第2のギヤ28に上記突出35に嵌
合自在の穴29を設けてドツグクラツチを形成
し、ドツグクラツチの断続により変速を行なう自
動二輪車用変速機において、ある直径に対して突
起35群を複数本ずつに2つの範囲に2分して、
片側の範囲における突起35bの円周方向長さの
穴29の円周方向の長さに対する比を、他側の範
囲における突起35aの円周方向長さの穴29の
円周方向の長さに対する比よりも小さくし、突起
35を有する第1のギヤ34から穴29を有する
第2のギヤ28へ、回転方向側への回転トルク付
与がされる際には、上記他側の範囲の突起35a
が穴29に当接し、片側の範囲の突起35bが穴
に当接しないように、各穴29あるいは突起35
の円周方向位置を設定しているので、次のような
利点がある。
(1) ギヤ抜け方向の歩き現象の発生が防止でき、
変速機の耐久性が向上すると共に、構造がきわ
めて簡単でコスト高になることはなく、しかも
従来例の変速機から簡単に改良で製造できる。
変速機の耐久性が向上すると共に、構造がきわ
めて簡単でコスト高になることはなく、しかも
従来例の変速機から簡単に改良で製造できる。
(2) ギヤの抜け方向の歩き現象が起こらない場合
の回転の際には、従来通り全周にわたるすべて
の突起35によりトルクが伝達されるので、ギ
ヤの嵌合強度が必要以上に低下してしまうこと
はない。
の回転の際には、従来通り全周にわたるすべて
の突起35によりトルクが伝達されるので、ギ
ヤの嵌合強度が必要以上に低下してしまうこと
はない。
なお本考案による変速機は、突起を有する全ギ
ヤに適用しなくてもよく、各ギヤ毎に必要に応じ
てすればよい。
ヤに適用しなくてもよく、各ギヤ毎に必要に応じ
てすればよい。
切り欠かれた当接面37は穴29(第2図)に
当接しなければよく、曲面でなくて平面でもよ
い。更に第7図において、ギヤ34の下半分に配
置された突起35,36が切り欠かれた例を示し
たが、同じ側の突起35,36が切り欠かれてい
る必要はなく、例えば第7図で上半分の突起36
が切り欠かれてもよい。
当接しなければよく、曲面でなくて平面でもよ
い。更に第7図において、ギヤ34の下半分に配
置された突起35,36が切り欠かれた例を示し
たが、同じ側の突起35,36が切り欠かれてい
る必要はなく、例えば第7図で上半分の突起36
が切り欠かれてもよい。
別の実施例として、第8図に示すようにギヤ2
8の穴29の一部の回転方向の長さを延長してギ
ヤ31の突起32が当接しないようにしてもよ
く、第9図に示すように穴29の回転方向の長さ
を短くしてもよい。
8の穴29の一部の回転方向の長さを延長してギ
ヤ31の突起32が当接しないようにしてもよ
く、第9図に示すように穴29の回転方向の長さ
を短くしてもよい。
第1図は一般的な変速機の断面部分図、第2図
は穴を有するギヤの一例を示す正面図、第3図は
第2図の−断面図、第4図は従来例の突起を
有するギヤの一例を示す正面図、第5図は第4図
の−断面図、第6図は本考案のよる突起を有
するギヤの一例を示す正面図、第7図は第6図の
−断面図、第8図、第9図はそれぞれ別の実
施例を示す正面図、第10図、第11図はそれぞ
れ従来例と本考案とのドツグ歯の展開図である。 4……入力軸(中心軸)、6,7,16,18,
22,24,29……穴、8,9,17,19,
23,25,32,35,36……突起、11…
…出力軸(中心軸)、b,e,g,e,j,l,
28……第2のギヤ、c,d,h,k,31,3
4……第1のギヤ。
は穴を有するギヤの一例を示す正面図、第3図は
第2図の−断面図、第4図は従来例の突起を
有するギヤの一例を示す正面図、第5図は第4図
の−断面図、第6図は本考案のよる突起を有
するギヤの一例を示す正面図、第7図は第6図の
−断面図、第8図、第9図はそれぞれ別の実
施例を示す正面図、第10図、第11図はそれぞ
れ従来例と本考案とのドツグ歯の展開図である。 4……入力軸(中心軸)、6,7,16,18,
22,24,29……穴、8,9,17,19,
23,25,32,35,36……突起、11…
…出力軸(中心軸)、b,e,g,e,j,l,
28……第2のギヤ、c,d,h,k,31,3
4……第1のギヤ。
Claims (1)
- 中心軸にスプライン嵌合した軸方向移動可能な
第1のギヤと、中心軸に回転自在に嵌合し軸方向
に固定された第2のギヤを有し、第1のギヤに中
心軸と平行に突出する突起を円周方向等間隔に複
数個設け、第2のギヤに上記突起に嵌合自在の穴
を設けてドツグクラツチを形成し、ドツグクラツ
チの断続により変速を行なう自動二輪車用変速機
において、ある直径に対して突起群を複数本ずつ
に2つの範囲に2分して、片側の範囲における突
起の円周方向長さの穴の円周方向の長さに対する
比を、他側の範囲における突起の円周方向長さの
穴の円周方向の長さに対する比よりも小さくし、
突起を有する第1のギヤから穴を有する第2のギ
ヤへ、回転方向側への回転トルク付与がされる際
には、上記他側の範囲の突起が穴に当接し、片側
の範囲の突起が穴に当接しないように、各穴ある
いは突起の円周方向位置を設定したことを特徴と
する自動二輪車用変速機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16939082U JPS5972357U (ja) | 1982-11-08 | 1982-11-08 | 自動二輪車用変速機のギヤ抜け防止構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16939082U JPS5972357U (ja) | 1982-11-08 | 1982-11-08 | 自動二輪車用変速機のギヤ抜け防止構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5972357U JPS5972357U (ja) | 1984-05-16 |
JPH0422107Y2 true JPH0422107Y2 (ja) | 1992-05-20 |
Family
ID=30370067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16939082U Granted JPS5972357U (ja) | 1982-11-08 | 1982-11-08 | 自動二輪車用変速機のギヤ抜け防止構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5972357U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994024461A1 (en) * | 1993-04-20 | 1994-10-27 | Takeda Giken Kogyo Co., Ltd. | Clutch |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5461334B2 (ja) * | 2010-07-28 | 2014-04-02 | 本田技研工業株式会社 | ドグクラッチ |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS528743U (ja) * | 1975-07-04 | 1977-01-21 |
-
1982
- 1982-11-08 JP JP16939082U patent/JPS5972357U/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1994024461A1 (en) * | 1993-04-20 | 1994-10-27 | Takeda Giken Kogyo Co., Ltd. | Clutch |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5972357U (ja) | 1984-05-16 |
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