JPH04202137A - イリドイド配糖体の生産方法 - Google Patents
イリドイド配糖体の生産方法Info
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- JPH04202137A JPH04202137A JP2331519A JP33151990A JPH04202137A JP H04202137 A JPH04202137 A JP H04202137A JP 2331519 A JP2331519 A JP 2331519A JP 33151990 A JP33151990 A JP 33151990A JP H04202137 A JPH04202137 A JP H04202137A
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- culture
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- Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、ジオウの組織培養によりイリドイド配糖体を
生産する方法、およびイリドイド配糖体高生産株を作出
する方法に関する。
生産する方法、およびイリドイド配糖体高生産株を作出
する方法に関する。
(従来の技術)
アカヤジオウやカイケイジオウ等のジオウはゴマツバ科
に属する多年草で、根は生薬“地黄゛として用いられて
いる。地黄は血熱などによる出血や湿疹等の治療を目的
に八味地黄丸、当帰六黄湯などの方剤中に配剤される。
に属する多年草で、根は生薬“地黄゛として用いられて
いる。地黄は血熱などによる出血や湿疹等の治療を目的
に八味地黄丸、当帰六黄湯などの方剤中に配剤される。
また、最も重要な補血薬の1つとして貧血、衰弱等の治
療、改善を目的に十全大補湯、四物湯などに配剤される
。
療、改善を目的に十全大補湯、四物湯などに配剤される
。
地黄の成分の化学的研究としては、1971年に北用ら
が日本産カイケイジオウの新鮮根から主イリドイド配糖
体としてカタルポールの単離を報告した〔北用勲、西村
正、薬誌91巻第593頁(1971))。以来、日本
産カイケイジオウおよびアカヤジオウの新鮮根の含有成
分についての検討が行われている。これまでに糖類、ア
ミノ酸類、イリドイド配糖体、ヨノン配糖体などが知ら
れており、中でもイリドイド配糖体は含量が比較的高く
、地黄の品質評価の指標物質とされている。
が日本産カイケイジオウの新鮮根から主イリドイド配糖
体としてカタルポールの単離を報告した〔北用勲、西村
正、薬誌91巻第593頁(1971))。以来、日本
産カイケイジオウおよびアカヤジオウの新鮮根の含有成
分についての検討が行われている。これまでに糖類、ア
ミノ酸類、イリドイド配糖体、ヨノン配糖体などが知ら
れており、中でもイリドイド配糖体は含量が比較的高く
、地黄の品質評価の指標物質とされている。
地黄のイリドイド配糖体としては、カタルボールが主で
あり、他にレーマンニオシド(rehmanniosi
de ) A、 B、 CおよびD、レオヌリド(Ie
onulide)、オークビン(aucubin )等
がある。特にカタルボールは利尿作用や緩和な瀉下作用
が認められ、地黄の有効成分として最近注目されている
。
あり、他にレーマンニオシド(rehmanniosi
de ) A、 B、 CおよびD、レオヌリド(Ie
onulide)、オークビン(aucubin )等
がある。特にカタルボールは利尿作用や緩和な瀉下作用
が認められ、地黄の有効成分として最近注目されている
。
このように生薬の材料や有効成分の抽出材料として有用
なジオウは、わが国では奈良、長野でわずかに栽培され
ているだけで、そのほとんどを中国や韓国から輸入して
おり、またジオウの栽培は天候に左右される等の欠点が
あるため、安定に供給することが望まれている。
なジオウは、わが国では奈良、長野でわずかに栽培され
ているだけで、そのほとんどを中国や韓国から輸入して
おり、またジオウの栽培は天候に左右される等の欠点が
あるため、安定に供給することが望まれている。
また、アカヤジオウはウィルス罹患率が高く、ウィルス
罹患株はウィルスに感染していない株番土比べてカタル
ポール含量が少ない、あるいはカタルボールを全く産出
しないことが知られている〔西岡五夫、生薬学雑誌、4
2 (1)、1〜11頁(198B))。
罹患株はウィルスに感染していない株番土比べてカタル
ポール含量が少ない、あるいはカタルボールを全く産出
しないことが知られている〔西岡五夫、生薬学雑誌、4
2 (1)、1〜11頁(198B))。
従って、高品質の材料を天候の影響や地域的、季節的な
制約を受けることなく、高効率で安定に供給するため、
組織培養を利用した大量増殖を行うことが考えられるが
、植物体の増殖だけでなく、・ 植物体が産生ずる有用
物質の採取をも目的とする場合、次のような問題点があ
る。
制約を受けることなく、高効率で安定に供給するため、
組織培養を利用した大量増殖を行うことが考えられるが
、植物体の増殖だけでなく、・ 植物体が産生ずる有用
物質の採取をも目的とする場合、次のような問題点があ
る。
組織培養技術を用いて培養細胞を作出し、その植物の2
次代謝産物を培養細胞中に産生させる方法が、医薬品を
中心とした分野で検討されているが、十分な有用物質生
産能を有する培養細胞は、数例を除きほとんどの薬用植
物では得られていない。これは、下記の点に起因すると
考えられる。
次代謝産物を培養細胞中に産生させる方法が、医薬品を
中心とした分野で検討されているが、十分な有用物質生
産能を有する培養細胞は、数例を除きほとんどの薬用植
物では得られていない。これは、下記の点に起因すると
考えられる。
・一般に2次代謝物質の生合成系は複雑であり、植物成
長調節物質の添加や他の培養条件により生合成系のある
分野が阻害を受けると、目的物質の産生能は著しく低下
してしまうこと。
長調節物質の添加や他の培養条件により生合成系のある
分野が阻害を受けると、目的物質の産生能は著しく低下
してしまうこと。
・多くの植物の2次代謝物質の産生能は、器官分化との
関連が強く、一般には特定の器官にのみ認められること
が多いのに対し、培養細胞は植物成長調節物質によって
強制的に脱分化させた細胞であり、2次代謝活性のよう
な一種の生理的分化の性質を失っている可能体が強いこ
と。
関連が強く、一般には特定の器官にのみ認められること
が多いのに対し、培養細胞は植物成長調節物質によって
強制的に脱分化させた細胞であり、2次代謝活性のよう
な一種の生理的分化の性質を失っている可能体が強いこ
と。
そのため、植物の器官培養により親植物の2次代謝産物
の生産能を維持した例が、オタネニンジン、ジギタリス
、ニチニチソウではあるが、ジオウについての検討は全
くなされていない。
の生産能を維持した例が、オタネニンジン、ジギタリス
、ニチニチソウではあるが、ジオウについての検討は全
くなされていない。
(発明が解決しようとする課題)
前記のように、植物の組織培養や器官培養により2次代
謝産物の産生量を増加させるのに成功した例もあるが、
2次代謝産物の産生については植物毎にその培養条件に
大きく影響を受け、特定の2次代謝産物の産生能を高め
ることは困難であった。
謝産物の産生量を増加させるのに成功した例もあるが、
2次代謝産物の産生については植物毎にその培養条件に
大きく影響を受け、特定の2次代謝産物の産生能を高め
ることは困難であった。
本発明の目的は、ジオウにおいて組織培養の手法を用い
てイリドイド配糖体、特にカタルボールの生産能を高め
た植物体を得て、これより高効率でイリドイド配糖体を
得ることにある。
てイリドイド配糖体、特にカタルボールの生産能を高め
た植物体を得て、これより高効率でイリドイド配糖体を
得ることにある。
(課題を解決するための手段)
本発明者は、ジオウの植物体を特定の培養条件下での培
養によってイリドイド配糖体高生産株を作出し、イリド
イド配糖体を効率よく得ることができることを見出し、
本発明を完成させた。
養によってイリドイド配糖体高生産株を作出し、イリド
イド配糖体を効率よく得ることができることを見出し、
本発明を完成させた。
即ち、本発明は、ジオウの細胞、組織あるいは器官から
培養によって誘導、成長させた植物体を、植物成長調節
物質としてナフタレン酢酸を0.5〜4mg/l、炭素
源としてシュークロースを含む第1の培地で培養後、炭
素源としてグルコースを含む第2の培地で培養し、得ら
れた植物体からイリドイド配糖体を回収することを特徴
とする特許イド配糖体の生産方法を要旨とする。
培養によって誘導、成長させた植物体を、植物成長調節
物質としてナフタレン酢酸を0.5〜4mg/l、炭素
源としてシュークロースを含む第1の培地で培養後、炭
素源としてグルコースを含む第2の培地で培養し、得ら
れた植物体からイリドイド配糖体を回収することを特徴
とする特許イド配糖体の生産方法を要旨とする。
上記方法において、第1の培地での培養後、イリドイド
配糖体高生産能の株を選抜してから、第2の培地で培養
を行えば、より効果的である。
配糖体高生産能の株を選抜してから、第2の培地で培養
を行えば、より効果的である。
さらに、本発明は、ジオウの細胞、組織あるいは器官か
ら培養によって誘導、成長させた植物体を、植物成長調
節物質としてナフタレン酢酸を0゜5〜4 mg/ l
、炭素源としてシュークロースを含む第1の培地で培
養後、炭素源としてグルコースを含む第2の培地で培養
することによりイリドイド配糖体高生産株を作出する方
法にも関する。
ら培養によって誘導、成長させた植物体を、植物成長調
節物質としてナフタレン酢酸を0゜5〜4 mg/ l
、炭素源としてシュークロースを含む第1の培地で培
養後、炭素源としてグルコースを含む第2の培地で培養
することによりイリドイド配糖体高生産株を作出する方
法にも関する。
本発明において使用する植物は、ジオウであり、その栽
培種としては例えば、アカヤジオウ(Rehmanni
a glutinosa LIB、var、pur
purea MAKINO) 、カイケイジオウ(
Rehmannia glutinosa hueic
hingensis)があるが、その他、イリドイド配
糖体産生能を有する植物であれば特に限定されない。
培種としては例えば、アカヤジオウ(Rehmanni
a glutinosa LIB、var、pur
purea MAKINO) 、カイケイジオウ(
Rehmannia glutinosa hueic
hingensis)があるが、その他、イリドイド配
糖体産生能を有する植物であれば特に限定されない。
上記植物は、有効成分としてイリドイド配糖体を含むも
のであり、これは抗糖尿病作用、血液凝固抑制作用、利
尿作用を有する。このイリドイド配糖体は、カタルポー
ルを主成分とし、他にレーマンニオシド(rehman
nioside ) A、 B、 CおよびDルオヌリ
ド(leonulide ) 、オークビン(aucu
bin )を含む。
のであり、これは抗糖尿病作用、血液凝固抑制作用、利
尿作用を有する。このイリドイド配糖体は、カタルポー
ルを主成分とし、他にレーマンニオシド(rehman
nioside ) A、 B、 CおよびDルオヌリ
ド(leonulide ) 、オークビン(aucu
bin )を含む。
本発明においては、上記ジオウの細胞、組織あるいは器
官から培養により誘導、成長させた植物体を特定の第1
の培地で培養し、次いで特定の第2の培地で培養するこ
とにより、圃場で栽培された植物体よりもイリドイド配
糖体産生能が大きい植物体を作出でき、この高生産株よ
りイリドイド配糖体、特にカタルポールを高収率で採取
できる。
官から培養により誘導、成長させた植物体を特定の第1
の培地で培養し、次いで特定の第2の培地で培養するこ
とにより、圃場で栽培された植物体よりもイリドイド配
糖体産生能が大きい植物体を作出でき、この高生産株よ
りイリドイド配糖体、特にカタルポールを高収率で採取
できる。
高生産株の作出のために使用する植物体としては、ジオ
ウの外植片、例えば葉、茎、根等の器官の切片または細
胞から培養により誘導した植物体を使用するため、イリ
ドイド配糖体産生能を維持しているとともに、一定の遺
伝形質をもち、ウィルスフリーの植物体を安定に大量に
供給できるという利点も有する。
ウの外植片、例えば葉、茎、根等の器官の切片または細
胞から培養により誘導した植物体を使用するため、イリ
ドイド配糖体産生能を維持しているとともに、一定の遺
伝形質をもち、ウィルスフリーの植物体を安定に大量に
供給できるという利点も有する。
外植片からの植物体の誘導について以下に説明する。外
植片としては、これまで使用していた茎、根の他に、葉
を使用することができる。外植片は、例えば洗剤で洗浄
後、流水ですすぎ、ついで次亜塩素酸ナトリウム溶液に
浸漬し、滅菌水ですすぐ等の操作により洗浄、滅菌を行
ったものを使用する。次いで、この外植片を適宜培地上
に置床し、培養を行うことにより植物体を誘導し、さら
に成長させる。
植片としては、これまで使用していた茎、根の他に、葉
を使用することができる。外植片は、例えば洗剤で洗浄
後、流水ですすぎ、ついで次亜塩素酸ナトリウム溶液に
浸漬し、滅菌水ですすぐ等の操作により洗浄、滅菌を行
ったものを使用する。次いで、この外植片を適宜培地上
に置床し、培養を行うことにより植物体を誘導し、さら
に成長させる。
この培養で使用する培地は、通常植物の組織培養に用い
られている培地であればよく、無機成分および炭素源を
含み、必要に応じ植物成長調節物質、ビタミン類、アミ
ノ酸類を添加した培地である。具体的にはムラシゲ・ス
クーグの培地(MS培地)、リンスマイヤー・スクーグ
の培地、ホワイトの培地、ニッチ・ニッチの培地等の、
無機成分からなる基本培地にシュークロース等の炭素源
、植物成長調節物質、ビタミン類、アミノ酸類を添加し
た培地が例示される。植物成長調節物質にはナフタレン
酢酸(NAA) 、インドール酢酸(IAA)等のオー
キシン類、ヘンシルアデニン(BA)、カイネチン等の
サイトカイニン類があるが、ここで植物体の誘導、成長
に用いる培地にはIAAおよびBAを添加したものが好
ましい。特に、IAAおよびBAをそれぞれ1mg/l
程度添加した培地が望ましい。植物体の誘導、成長に用
いる培地としては、寒天やゼラチンを0.5〜1%添加
した固形培地が好ましい。
られている培地であればよく、無機成分および炭素源を
含み、必要に応じ植物成長調節物質、ビタミン類、アミ
ノ酸類を添加した培地である。具体的にはムラシゲ・ス
クーグの培地(MS培地)、リンスマイヤー・スクーグ
の培地、ホワイトの培地、ニッチ・ニッチの培地等の、
無機成分からなる基本培地にシュークロース等の炭素源
、植物成長調節物質、ビタミン類、アミノ酸類を添加し
た培地が例示される。植物成長調節物質にはナフタレン
酢酸(NAA) 、インドール酢酸(IAA)等のオー
キシン類、ヘンシルアデニン(BA)、カイネチン等の
サイトカイニン類があるが、ここで植物体の誘導、成長
に用いる培地にはIAAおよびBAを添加したものが好
ましい。特に、IAAおよびBAをそれぞれ1mg/l
程度添加した培地が望ましい。植物体の誘導、成長に用
いる培地としては、寒天やゼラチンを0.5〜1%添加
した固形培地が好ましい。
培養条件は特に限定されないが、通常、温度10〜40
’C1照明下で行う。
’C1照明下で行う。
上記培地および培養条件下で培養後、2週間〜2箇月、
通常1箇月程度で植物体が誘導される。
通常1箇月程度で植物体が誘導される。
さらに培養を続け、1〜3箇月、通常2箇月程度で植物
体が約2〜3cmに成長する。
体が約2〜3cmに成長する。
このようにして得られた植物体から、次の方法でイリド
イド配糖体高生産株を作出する。
イド配糖体高生産株を作出する。
まず、植物成長調節物質としてNAAo、5〜4mg/
]、炭素源としてシュークロースを含有する第1の培地
において植物体の培養を行う。
]、炭素源としてシュークロースを含有する第1の培地
において植物体の培養を行う。
第1の培地の具体例としては前述のMS培地等の基本培
地に、植物成長調節物質としてNAAを0.5〜4 m
g/ l 、炭素源としてシェークロースを。
地に、植物成長調節物質としてNAAを0.5〜4 m
g/ l 、炭素源としてシェークロースを。
1〜10%、好ましくは約3%添加したものである。
必要に応じ、ビタミン類、アミノ酸類を添加してもよい
。
。
培養条件は特に限定されないが、通常、温度1゜翳1(
Ll$ 〜40°C,量孝25°Cで、3〜6週間程度培養する
。
Ll$ 〜40°C,量孝25°Cで、3〜6週間程度培養する
。
後述の実施例で示すように、培地中に植物成長調節物質
としてNAAを0.5〜4mg/l含有する場合に、他
の植物成長調節物質添加の場合に比べ、集中のイリドイ
ド配糖体含有量が高い。
としてNAAを0.5〜4mg/l含有する場合に、他
の植物成長調節物質添加の場合に比べ、集中のイリドイ
ド配糖体含有量が高い。
ここで、葉中のイリドイド配糖体の含有量が特に高いイ
リドイド配糖体高生産株を選抜して次の培養に供すると
、本発明の目的により適した高生産株が最終的に得られ
る。
リドイド配糖体高生産株を選抜して次の培養に供すると
、本発明の目的により適した高生産株が最終的に得られ
る。
第2の培地は、炭素源としてグルコースを含有すること
を特徴とする特にグルコース3〜7%の濃度で含有する
場合にイリドイド配糖体の生産が良好である。具体的に
は、前述と同様のMS培地等の基本培地に炭素源として
グルコースを添加、し、必要に応じ植物成長調節物質、
ビタミン類、アミノ酸類等を添加したものである。植物
成長調節物質としてNAAを第1の培地と同様0.5〜
4mg/l添加するとより好ましい。
を特徴とする特にグルコース3〜7%の濃度で含有する
場合にイリドイド配糖体の生産が良好である。具体的に
は、前述と同様のMS培地等の基本培地に炭素源として
グルコースを添加、し、必要に応じ植物成長調節物質、
ビタミン類、アミノ酸類等を添加したものである。植物
成長調節物質としてNAAを第1の培地と同様0.5〜
4mg/l添加するとより好ましい。
培養は前記第1の培地による培養と同様に行い、培養期
間は通常6〜8週間程度である。
間は通常6〜8週間程度である。
後の実施例において示すように、炭素源としてグルコー
スを用いた場合、グルコース濃度3〜7%で葉中のカタ
ルボール含有量は約30〜50B/ 1であり、他の炭
素源を用いて培養した場合、および圃場で栽培したもの
の相中の含有量に比べ著しく高含有量である。最初から
グルコースをふくむ培地で培養すると、成育が悪い。
スを用いた場合、グルコース濃度3〜7%で葉中のカタ
ルボール含有量は約30〜50B/ 1であり、他の炭
素源を用いて培養した場合、および圃場で栽培したもの
の相中の含有量に比べ著しく高含有量である。最初から
グルコースをふくむ培地で培養すると、成育が悪い。
植物体からのイリドイド配糖体の採取は、葉、根、茎等
より次のような抽出方法により行う。例えば、刻んだ試
料にアセトニトリル:水(2:8)混液を加え、30分
程度超音波抽出を行う。ジエチルエーテルで数回洗浄後
、遠心分離により得た上澄みをフィルターで濾過してイ
リドイド配糖体含有液を得る。
より次のような抽出方法により行う。例えば、刻んだ試
料にアセトニトリル:水(2:8)混液を加え、30分
程度超音波抽出を行う。ジエチルエーテルで数回洗浄後
、遠心分離により得た上澄みをフィルターで濾過してイ
リドイド配糖体含有液を得る。
実施例
植生体生誘盪
アカヤジオウ(Rehmannia glutinos
a LIB、var。
a LIB、var。
purpurea MAKINO)の葉を中性洗剤で洗
浄後、流水でよくすすぎ、次いで有効態塩素1%の次亜
塩素酸ナトリウム溶液に20分間浸漬し、クリーンベン
チ内で滅菌水により3回洗浄した。この葉を1cm角に
カミソリで切断し、MS基本培地にシュークロース3%
、I A A 1 mg/ I、BA1mg/lおよび
寒天0.8培養添加した培地に置床した。
浄後、流水でよくすすぎ、次いで有効態塩素1%の次亜
塩素酸ナトリウム溶液に20分間浸漬し、クリーンベン
チ内で滅菌水により3回洗浄した。この葉を1cm角に
カミソリで切断し、MS基本培地にシュークロース3%
、I A A 1 mg/ I、BA1mg/lおよび
寒天0.8培養添加した培地に置床した。
培養は25°Cで白色蛍光灯の連続照明(約2500
LUX)下で行った。培養約1箇月後、カルスより植物
体が誘導され、さらに2箇月培養を続けると約3cmの
植物体に成長した。
LUX)下で行った。培養約1箇月後、カルスより植物
体が誘導され、さらに2箇月培養を続けると約3cmの
植物体に成長した。
−J1の1立lによるl立1
上記で得られた植物体を、MS基本培地に植物成長調節
物質としてNAAを0.5〜5 mg/l 、炭素源と
してシュークロースを3%添加した培地に移植し培養を
■週間行った。比較のためにNAAに代えてIAAを0
.5〜5’mg/l添加した培地においても培養を行っ
た。
物質としてNAAを0.5〜5 mg/l 、炭素源と
してシュークロースを3%添加した培地に移植し培養を
■週間行った。比較のためにNAAに代えてIAAを0
.5〜5’mg/l添加した培地においても培養を行っ
た。
培養8週間後、得られた植物体の葉よりカタルボールを
抽出した。抽出は次のように行った。即ち、刻んだ試料
1gにアセトニトリル:水(2:8)混液を加え、30
分間超音波抽出を行った後、ジエチルエーテルで3回洗
浄し、35’00rpmで3分間遠心分離を行った。得
られた上澄み2mlを0.45mのフィルターで濾過し
てイリドイド配糖体含有溶液を得た。
抽出した。抽出は次のように行った。即ち、刻んだ試料
1gにアセトニトリル:水(2:8)混液を加え、30
分間超音波抽出を行った後、ジエチルエーテルで3回洗
浄し、35’00rpmで3分間遠心分離を行った。得
られた上澄み2mlを0.45mのフィルターで濾過し
てイリドイド配糖体含有溶液を得た。
得られた植物体の葉中のカタルボール含量を高速液体マ
イクログラフィーを用いて調べた結果を第1図に示す。
イクログラフィーを用いて調べた結果を第1図に示す。
同図より明らかなように、NAA濃度が0.5〜4 m
g/ lの場合、葉中のカタルボール含有量は1〜5m
g/lと良好であり、IAAを用いた場合は約半分の含
量であった。また、NAA、IAAともに濃度が5mg
/lを超えるとカタルボールの生産はみられない。
g/ lの場合、葉中のカタルボール含有量は1〜5m
g/lと良好であり、IAAを用いた場合は約半分の含
量であった。また、NAA、IAAともに濃度が5mg
/lを超えるとカタルボールの生産はみられない。
ここで、葉中のカタルボール含有量が高い、カタルボー
ル高生産株を高速液体クロマトグラフィーで含有量を測
定し、選抜した。
ル高生産株を高速液体クロマトグラフィーで含有量を測
定し、選抜した。
l立 −1立
前記で得たカタルボール高生産株を、MS培地に植物成
長調節物質としてNAA 1〜2mg/l、炭素源とし
てグルコースを添加した培地に移植して8週間培養した
。比較のために炭素源をシュークロース、ガラクトース
、フラクトース、マンノース、マルトースに代えた培地
にも移植して培養した。
長調節物質としてNAA 1〜2mg/l、炭素源とし
てグルコースを添加した培地に移植して8週間培養した
。比較のために炭素源をシュークロース、ガラクトース
、フラクトース、マンノース、マルトースに代えた培地
にも移植して培養した。
得られた植物体の葉中のカタルポール含有量を調べた結
果、ガラクトース、フラクト−ス、マンノース、マルト
ースを使用した場合はかなり低い。
果、ガラクトース、フラクト−ス、マンノース、マルト
ースを使用した場合はかなり低い。
本発明のグルコース添加の場合と、植物体の組織培養に
普通使用するシュークロースを添加した場合のカタルボ
ール含有量について第2図に示す。
普通使用するシュークロースを添加した場合のカタルボ
ール含有量について第2図に示す。
同図より明らかなように、グルコースを添加した培地で
は、シュークロース添加の場合および圃場栽培の場合に
比較し、全般的にカタルポール含有量が増加し、特にグ
ルコース濃度3〜7%で効果が大きいことが判る。即ち
、シュークロース添加培地の場合に比べ8〜10倍の生
産量であり、圃場栽培のアカヤジオウの相中のカタルポ
ール含有量の約4(@の値であるというように、非常に
高い含有量である。
は、シュークロース添加の場合および圃場栽培の場合に
比較し、全般的にカタルポール含有量が増加し、特にグ
ルコース濃度3〜7%で効果が大きいことが判る。即ち
、シュークロース添加培地の場合に比べ8〜10倍の生
産量であり、圃場栽培のアカヤジオウの相中のカタルポ
ール含有量の約4(@の値であるというように、非常に
高い含有量である。
(発明の効果)
以上詳述したように、本発明によれば、圃場の栽培に比
ベイリドイド配糖体高生産性の植物体を作出でき、この
イリドイド配糖体高生産株よりイリドイド配糖体を抽出
して採取すれば、通常の栽培に比べ極めて短期間でしか
も高収率でイリドイド配糖体を大量に得ることができ、
非常に効率がよい。
ベイリドイド配糖体高生産性の植物体を作出でき、この
イリドイド配糖体高生産株よりイリドイド配糖体を抽出
して採取すれば、通常の栽培に比べ極めて短期間でしか
も高収率でイリドイド配糖体を大量に得ることができ、
非常に効率がよい。
第1図は、第1の培地で培養後カタルボール含有量を測
定した結果を示す図であり、 第2図は、第2の培地で培養後カタルボール含有量を測
定した結果を示す図である。
定した結果を示す図であり、 第2図は、第2の培地で培養後カタルボール含有量を測
定した結果を示す図である。
Claims (5)
- (1)ジオウの細胞、組織あるいは器官から培養により
誘導、成長させた植物体を、植物成長調節物質としてナ
フタレン酢酸を0.5〜4mg/l、炭素源としてシュ
ークロースを含む第1の培地で培養後、炭素源としてグ
ルコースを含む第2の培地で培養し、得られた植物体か
らイリドイド配糖体を回収することを特徴とするイリド
イド配糖体の生産方法。 - (2)第1の培地での培養後、イリドイド配糖体高生産
株を選抜してその後の培養に使用する請求項1記載の生
産方法。 - (3)ジオウの葉より器官培養により誘導、成長させた
植物体を用いる請求項1または2記載の生産方法。 - (4)イリドイド配糖体の回収を植物体の葉より行う請
求項1ないし3のいずれかの項記載の生産方法。 - (5)ジオウの細胞、組織あるいは器官から培養により
誘導、成長させた植物体を、植物成長調節物質としてナ
フタレン酢酸0.5〜4mg/lを、炭素源としてシュ
ークロースを含む第1の培地で培養後イリドイド配糖体
高生産株を選抜し、次いでこれを、炭素源としてグルコ
ースを含む第2の培地で培養することによりイリドイド
配糖体高生産株を得ることを特徴とする、イリドイド配
糖体高生産株の作出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2331519A JPH04202137A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | イリドイド配糖体の生産方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2331519A JPH04202137A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | イリドイド配糖体の生産方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202137A true JPH04202137A (ja) | 1992-07-22 |
Family
ID=18244558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2331519A Pending JPH04202137A (ja) | 1990-11-29 | 1990-11-29 | イリドイド配糖体の生産方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04202137A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102657090A (zh) * | 2012-05-17 | 2012-09-12 | 福建农林大学 | 一种地黄组培快繁方法 |
JP2014505070A (ja) * | 2011-01-31 | 2014-02-27 | セダーマ | グロブラリアの植物由来の抽出物の新規の使用及びインビトロの植物培養によって前記抽出物を得る方法 |
CN108034681A (zh) * | 2017-12-08 | 2018-05-15 | 新乡医学院 | 利用悬浮培养的地黄茎形成层干细胞生产梓醇的方法 |
-
1990
- 1990-11-29 JP JP2331519A patent/JPH04202137A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014505070A (ja) * | 2011-01-31 | 2014-02-27 | セダーマ | グロブラリアの植物由来の抽出物の新規の使用及びインビトロの植物培養によって前記抽出物を得る方法 |
JP2017039749A (ja) * | 2011-01-31 | 2017-02-23 | セダーマ | グロブラリアの植物由来の抽出物の新規の使用及びインビトロの植物培養によって前記抽出物を得る方法 |
CN102657090A (zh) * | 2012-05-17 | 2012-09-12 | 福建农林大学 | 一种地黄组培快繁方法 |
CN108034681A (zh) * | 2017-12-08 | 2018-05-15 | 新乡医学院 | 利用悬浮培养的地黄茎形成层干细胞生产梓醇的方法 |
CN108034681B (zh) * | 2017-12-08 | 2021-08-10 | 新乡医学院 | 利用悬浮培养的地黄茎形成层干细胞生产梓醇的方法 |
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