JPH04178494A - コークス消火塔の粉塵漏れ防止方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、コークス製造時に使用される湿式消火方式の
コークス消火塔における粉塵漏れ防止方法に関する。

（従来の技術） コークス炉から押し出された赤熱コークスをガイド車を
経由して消火車に積み、該消火車を消火塔内に入れた後
に上方の消火用スプレー装置から注水することによって
コークスを消火冷却する湿式消火方式のコークス消火塔
は公知である。

赤熱コークスは高温（約１０００℃）であるため、注水
時には多量の水蒸気が発生し、この水蒸気による上昇風
に乗って粉塵が巻き上げられる。

粉塵の多くは消火塔内を上昇し、上方のフィルターおよ
びその上に設けられた上部スプレー装置によって除塵さ
れる。しかしながら、フィルター等の抵抗により上昇し
えなかった水蒸気および粉塵は、消火車が出入りするた
めの消火塔の出入口から漏れて周辺に飛散していた。

この出入口からの粉塵漏れは、従来あまり問題とされて
いなかった。しかしながら、近年、作業環境改善および
周辺地域への粉塵飛散の減少に対する要求が強くなって
いるため、出入口からの粉塵漏れを有効に低減ないし防
止する必要が生じてきた。

このための方法として、消火車が消火塔に入場した後、
機械構造物で出入口の開口部を密閉してしまうことが考
えられる。しかし、この考えは現実的でない。なぜなら
、出入口の開口部は約８ｍ×１０ｍと広いので、これを
ふさぐための機械構造物は強度上からも強大なものとな
らざるを得ず、したがってまた、これを開閉操作するの
はかなり困難だからである。さらに、出入口の開口部に
は、ガイド車および消火車の運転用の関連設備（レール
、キャップタイヤ・ケーブル等）が通しであるため、機
械構造物で十分な閉鎖を行うのは難しく、また、その構
造物は複雑な形状のものになってしまうので、このこと
も開閉操作を困難にさせる。

（発明が解決しようとする課題） そこで本発明の課題は、消火塔内でのコークスへの注水
時に消火塔出入口の開口部から周囲に粉塵が飛散しない
よう、該開口部を選択的に且つ有効に閉鎖することので
きる実用的な方法を提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明によれば、湿式消火方式のコークス消火塔におけ
る粉塵漏れ防止方法であって、赤熱コークスを積んだ消
火車が消火塔に入場した後、該消火塔内に設けた消火用
スプレー装置からの注水によるコークスの消火を開始す
る前に、該消火車が出入りするための消火塔の出入口の
上部に設けたウォーターカーテン装置から下方に水を噴
出させ、該出入口の開口部を水膜で覆うことを特徴とす
る、コークス消火塔の粉塵漏れ防止方法が提供される。

（実施例） 図１は、本発明の方法を実施するための設備を備えた消
火塔の正面断面図、図２は同じく側面断面図であって、
手前側のコークス炉およびガイド車も併せて図示してい
る。

消火塔１の側面には、消火車２が出入りするための出入
口３が形成されており、本発明の方法を実施するため、
消火塔１の出入口３の上部にはウォーターカーテン装置
４が設けられる。ウォーターカーテン装置４は、複数の
ノズルを有するノズルヘッダ５の形状をしており、図示
実施例ではひとつの出入口３に対して２段のノズルヘッ
ダ５が設けられている。それぞれのノズルヘッダ５は、
別個の切替バルブ６を介してポンプ７に接続されている
。それぞれの切替バルブ６を個別に糧作することにより
、作動するノズルヘッダ５を１段または２段とすること
ができる。

コークス炉８から押し出された赤熱コークスは、ガイド
車９を経由して消火車２に積み込まれ、レール上を移動
して消火塔ｌ内に入場する。消火塔１内の所定位置に消
火車２が停止した後、切替バルブ６が開かれてウォータ
ーカーテン装置４のノズルヘッダ５から水が噴出し、出
入口３の開口部を水膜で覆う。その後、消火塔１内に設
けた消火用スプレー装置１０から消火車２上の赤熱コー
クスに注水が行われる。

消火用スプレー装置ｌＯからの注水により大量に発生し
た水蒸気のほとんどは、粉塵を巻き上げながら消火塔１
内を上昇する。その上昇流は消火塔１の上部に設けたフ
ィルター１１および上部スプレー装置１２からの注水に
よって除塵される。

上部スプレー装置１２からの注水は、ウォーターカーテ
ン装置４の作動と同時に開始することが望ましい。しか
しながら、フィルター１１だけで十分な除塵ができる場
合には、上部スプレー装置１２は消火時には作動させず
、消火後に作動させてフィルター１１の洗浄用として使
用することもできる。

消火中に出入口３の開口部から外部に飛散しようとする
粉塵は、ウォーターカーテン装置４の作動により形成さ
れた水膜１３によって阻止される。

出入口３にレールやキャップタイヤ・ケーブル等が敷設
されていても、水膜１３は機械構造物とは異なり、出入
口３の開口部を有効に閉鎖することができる。

消火（約１分間）が終了すると、次いでウォーターカー
テン装置４の作動が停止され、上部スプレー装置１２の
作動も停止される。消火冷却されたコークスを乗せた消
火車２は消火塔１を出て次工程に向かう。

消火塔１の出入口３の外側に煤塵計１４を設けてもよい
。煤塵計１４の測定値によって粉塵の漏れ状況を知り、
その多少によってウォーターカーテン装置４の作動段数
を変えることができる。このようにすれば、除塵効果を
維持しながら、電力費等の運転費を節約することができ
る。

各装置の作動シーケンスを図３に示す。このシーケンス
は、消火車２の移動をセンサ等で検知する適当な制御装
置を利用するなどして、自動制御とすることができる。

（発明の効果） 本発明の粉塵漏れ防止方法によれば、消火塔内でのコー
クスへの注水時に消火塔出入口の開口部から周囲に粉塵
が飛散しないよう、該開口部を選択的に且つ有効に閉鎖
することができる。必要な設備も小型で簡素なものでよ
く、操作も簡単なので、非常に実用的である。また、水
膜を利用したことにより、複雑な形状の出入口に対して
、機械構造物の扉よりも信頼性のある閉鎖を行うことが
できる。

以上のごとく、本発明の方法により、作業環境の改善お
よび周辺地域への粉塵飛散防止を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図１は、本発明の方法を実施するための設備を備えた消
火塔の正面断面図。 図２は同じく側面断面図であって、手前側のコークス炉
およびガイド車も併せて図示している。 図３は各装置の作動シーケンスを示すグラフ。 １：　消火塔　　　　　２：　消火車 ３：　出入口 ４：　ウォーターカーテン装置 ５・　ノズルヘッダ　　６：　切替バルブ７：　ポンプ
　　　　　８：　コークス炉９：　ガイド車　　　１０
：　消火用スプレー１１：　フィルター １２：　上部スプレー装置　　１３・　水膜１４：　煤
塵針 （外４名） 第　２　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　湿式消火方式のコークス消火塔における粉塵漏れ防止
   方法であって、赤熱コークスを積んだ消火車が消火塔に
   入場した後、該消火塔内に設けた消火用スプレー装置か
   らの注水によるコークスの消火を開始する前に、該消火
   車が出入りするための消火塔の出入口の上部に設けたウ
   ォーターカーテン装置から下方に水を噴出させ、該出入
   口の開口部を水膜で覆うことを特徴とする、コークス消
   火塔の粉塵漏れ防止方法。