JPH041472Y2 - - Google Patents
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- JPH041472Y2 JPH041472Y2 JP18204184U JP18204184U JPH041472Y2 JP H041472 Y2 JPH041472 Y2 JP H041472Y2 JP 18204184 U JP18204184 U JP 18204184U JP 18204184 U JP18204184 U JP 18204184U JP H041472 Y2 JPH041472 Y2 JP H041472Y2
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- Japan
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- gauge
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Description
【考案の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉
本考案は、シリコン等の半導体単結晶の持つピ
エゾ抵抗効果を利用して圧力を電気信号に変換す
る半導体圧力変換器に係り、特に半導体圧力変換
器の温度補償を効果的に実現する半導体圧力変換
器の改良に関する。
エゾ抵抗効果を利用して圧力を電気信号に変換す
る半導体圧力変換器に係り、特に半導体圧力変換
器の温度補償を効果的に実現する半導体圧力変換
器の改良に関する。
〈従来技術〉
従来の半導体圧力変換器は、例えば同一の半導
体チツプ上に測定すべき圧力を検知する圧力検出
素子と半導体チツプの温度変化を検出する温度検
出素子とを形成し、この温度検出素子で測定され
た温度特性を各半導体圧力変換器に対応したメモ
リ中に記憶させ、この特性を用いて圧力検出素子
で得た被測定圧力に対して補正演算を実行してい
る。
体チツプ上に測定すべき圧力を検知する圧力検出
素子と半導体チツプの温度変化を検出する温度検
出素子とを形成し、この温度検出素子で測定され
た温度特性を各半導体圧力変換器に対応したメモ
リ中に記憶させ、この特性を用いて圧力検出素子
で得た被測定圧力に対して補正演算を実行してい
る。
しかし、各半導体圧力変換器ごとに温度特性を
測定しこれを各半導体圧力変換器に固有の特性デ
ータとして多数のデータを1体的に取扱うことは
このための調整工数の増加とコストの上昇を招く
問題がある。
測定しこれを各半導体圧力変換器に固有の特性デ
ータとして多数のデータを1体的に取扱うことは
このための調整工数の増加とコストの上昇を招く
問題がある。
〈考案の目的〉
本考案は、前記の従来技術に鑑み、簡単な構成
で汎用性のある温度補償を実現することの出来る
半導体圧力変換器を提供することを目的とする。
で汎用性のある温度補償を実現することの出来る
半導体圧力変換器を提供することを目的とする。
〈本考案の構成〉
この目的を達成する本考案の構成は、半導体単
結晶のダイヤフラムを有しこのダイヤフラムに印
加される被測定圧力を検出する半導体圧力変換器
に係り、ダイヤフラムの起歪部上に形成された不
純物濃度の異なる少くとも2個の圧力ゲージと、
圧力ゲージを定電圧で駆動したときの圧力ゲージ
の出力電圧E1およびE2と任意の圧力印加の状態
での基準温度における各圧力ゲージの出力の比b
と各圧力ゲージのピエゾ抵抗係数の温度係数の比
aとを用いてE0=(E2−abE1)/(1−a)なる
出力電圧E0を演算する演算手段とを具備し、被
測定圧力に対応した出力電圧を出力することを特
徴とするものである。
結晶のダイヤフラムを有しこのダイヤフラムに印
加される被測定圧力を検出する半導体圧力変換器
に係り、ダイヤフラムの起歪部上に形成された不
純物濃度の異なる少くとも2個の圧力ゲージと、
圧力ゲージを定電圧で駆動したときの圧力ゲージ
の出力電圧E1およびE2と任意の圧力印加の状態
での基準温度における各圧力ゲージの出力の比b
と各圧力ゲージのピエゾ抵抗係数の温度係数の比
aとを用いてE0=(E2−abE1)/(1−a)なる
出力電圧E0を演算する演算手段とを具備し、被
測定圧力に対応した出力電圧を出力することを特
徴とするものである。
〈実施例〉
以下、本考案の実施例について図面に基づき説
明する。
明する。
第1図は本考案の一実施例のセンサ部の構成を
示す。イは平面図、ロは断面図をそれぞれ示す。
1はダイヤフラムであり、n形のシリコン単結晶
の一主面に設けられた円筒状の凹部2を有し、更
に凹部2の形成により単結晶の厚さの薄くなつた
起歪部3と、その周辺の固定部4とを有してい
る。固定部4は連通孔5を有する基板6にガラス
薄膜7を介して陽極接合等により固定されてい
る。
示す。イは平面図、ロは断面図をそれぞれ示す。
1はダイヤフラムであり、n形のシリコン単結晶
の一主面に設けられた円筒状の凹部2を有し、更
に凹部2の形成により単結晶の厚さの薄くなつた
起歪部3と、その周辺の固定部4とを有してい
る。固定部4は連通孔5を有する基板6にガラス
薄膜7を介して陽極接合等により固定されてい
る。
起歪部3上には第1図イに示す様にその中心を
通る横の結晶軸〈110〉上にこの結晶軸に対して
45°の方向に長手方向を有する様に圧力ゲージと
して機能するせん断応力ゲージGs1がP形の伝導
形の不純物の拡散により形成されている。更に、
起歪部3の中心と横の結晶軸〈110〉がθの方向
をなす線上であつて、せん断応力ゲージGs1に近
接した位置を中心として45°の方向に長手方向を
有する様に第2のせん断応力ゲージGs2がP形の
不純物の拡散により形成されている。せん断応力
ゲージGs1,Gs2は互いに異なる不純物濃度で拡
散されている。起歪部3上には被測定圧力Pが印
加され、対応して生じた歪により生じる電圧をせ
ん断応力ゲージGs1,Gs2で検出する。
通る横の結晶軸〈110〉上にこの結晶軸に対して
45°の方向に長手方向を有する様に圧力ゲージと
して機能するせん断応力ゲージGs1がP形の伝導
形の不純物の拡散により形成されている。更に、
起歪部3の中心と横の結晶軸〈110〉がθの方向
をなす線上であつて、せん断応力ゲージGs1に近
接した位置を中心として45°の方向に長手方向を
有する様に第2のせん断応力ゲージGs2がP形の
不純物の拡散により形成されている。せん断応力
ゲージGs1,Gs2は互いに異なる不純物濃度で拡
散されている。起歪部3上には被測定圧力Pが印
加され、対応して生じた歪により生じる電圧をせ
ん断応力ゲージGs1,Gs2で検出する。
第2図はせん断応力ゲージGs1,Gs2の構成を
示す。せん断応力ゲージGs1,Gs2はゲージ長が
l、ゲージ幅がwであり、この長手方向に電源端
8,9が形成され、ここに定電圧が印加される。
被測定圧力Pがダイヤフラム1に与えられると、
これによつて生じたせん断応力τsに対応した電圧
がゲージ長lのほぼ中央に形成された出力端1
0,11から得られる。
示す。せん断応力ゲージGs1,Gs2はゲージ長が
l、ゲージ幅がwであり、この長手方向に電源端
8,9が形成され、ここに定電圧が印加される。
被測定圧力Pがダイヤフラム1に与えられると、
これによつて生じたせん断応力τsに対応した電圧
がゲージ長lのほぼ中央に形成された出力端1
0,11から得られる。
せん断応力ゲージGs1,Gs2は起歪部3上に不
純物の濃度を変えて拡散により形成されるが、そ
の濃度を変えるには熱拡散ではプリデポあるいは
ドライブインの温度、時間を変えることにより、
イオン注入ではその条件を変えることによつて容
易に実現できる。
純物の濃度を変えて拡散により形成されるが、そ
の濃度を変えるには熱拡散ではプリデポあるいは
ドライブインの温度、時間を変えることにより、
イオン注入ではその条件を変えることによつて容
易に実現できる。
第3図は不純物濃度Csに対するピエゾ抵抗係数
π、ピエゾ抵抗係数の温度係数βとの関係を示し
ている。図から判る様に表面不純物濃度Csの変化
に対して各係数π,βはほぼ直線的に変化する。
また、温度係数βは温度に対してほぼ一定値をと
る。
π、ピエゾ抵抗係数の温度係数βとの関係を示し
ている。図から判る様に表面不純物濃度Csの変化
に対して各係数π,βはほぼ直線的に変化する。
また、温度係数βは温度に対してほぼ一定値をと
る。
第4図はせん断応力ゲージを用いて被測定圧力
に対応した出力電圧を得る全体構成を示すブロツ
ク図である。
に対応した出力電圧を得る全体構成を示すブロツ
ク図である。
定電圧Vsが各せん断応力ゲージGs1,Gs2の電
源端に印加され、その出力端より得られる出力電
圧Es1,Es2が演算回路PCCに入力されている。演
算回路PCCにはまた外部より定数as,bsが設定さ
れ、これ等の値を用いて演算回路PCCで所定の
演算をなし、出力電圧Es0を出力する様に構成さ
れている。
源端に印加され、その出力端より得られる出力電
圧Es1,Es2が演算回路PCCに入力されている。演
算回路PCCにはまた外部より定数as,bsが設定さ
れ、これ等の値を用いて演算回路PCCで所定の
演算をなし、出力電圧Es0を出力する様に構成さ
れている。
せん断応力ゲージを駆動するには、定電流駆動
と定電圧駆動とがある。例えば、せん断応力ゲー
ジGs1を定電流駆動する場合は、定電流をIi、任
意温度tにおけるシート抵抗Rsit、せん断ピエゾ
抵抗係数をπsit、せん断応力τsi、せん断応力τsiに
よるシート抵抗Rsitの変化をΔRsitとすれば、この
ときの出力電圧Esiは Esi=Ii・Rsit(ΔRsit/Rsit) =Ii・Rsit・πsit・τsi で示される。
と定電圧駆動とがある。例えば、せん断応力ゲー
ジGs1を定電流駆動する場合は、定電流をIi、任
意温度tにおけるシート抵抗Rsit、せん断ピエゾ
抵抗係数をπsit、せん断応力τsi、せん断応力τsiに
よるシート抵抗Rsitの変化をΔRsitとすれば、この
ときの出力電圧Esiは Esi=Ii・Rsit(ΔRsit/Rsit) =Ii・Rsit・πsit・τsi で示される。
この場合には、定電流Iiは当然のことながら温
度の影響を受けないので、出力電圧Esiはシート
抵抗Rsitとせん断ピエゾ抵抗係数πsitの双方の温度
係数に起因する影響を受ける。
度の影響を受けないので、出力電圧Esiはシート
抵抗Rsitとせん断ピエゾ抵抗係数πsitの双方の温度
係数に起因する影響を受ける。
しかしながら、定電圧駆動を用いる第4図に示
す実施例の場合は、以下に説明するように、事情
が異なる。
す実施例の場合は、以下に説明するように、事情
が異なる。
すなわち、せん断応力ゲージGs1の任意温度t
でのシート抵抗Rsvt、シート抵抗の単位厚みを
m、せん断応力ゲージの固有抵抗をρとすれば、 Rsvt=ρ/m で表わすことができる。
でのシート抵抗Rsvt、シート抵抗の単位厚みを
m、せん断応力ゲージの固有抵抗をρとすれば、 Rsvt=ρ/m で表わすことができる。
また、せん断応力ゲージGs1の持つ抵抗値Rvtは
Rvt=ρl/mw
で表わすことができる。これ等の関係から、
Rsvt=WRvt/l
の関係を得ることができる。この関係を定電流駆
動の出力電圧Esiを表す先の式にサフイツクスi
を1に代えて代入し、せん断応力ゲージGs1の任
意温度t(基準温度t0からの差)におけるせん断
ピエゾ抵抗係数をπs1t,出力電圧をEs1とすると、 Es1=Ii・(WRvt/l)・πs1t・τs1となる。
動の出力電圧Esiを表す先の式にサフイツクスi
を1に代えて代入し、せん断応力ゲージGs1の任
意温度t(基準温度t0からの差)におけるせん断
ピエゾ抵抗係数をπs1t,出力電圧をEs1とすると、 Es1=Ii・(WRvt/l)・πs1t・τs1となる。
ここで、電流(Ii)と抵抗(Rvt)の積(Ii・
Rvt)はとりもなおさず印加された電圧Vsを示し
ている。つまり、 Vs=Ii・Rvt となる。これ等の関係を用いると Es1=(W/l)Vs・πs1t・τs1 ……(1) となる。
Rvt)はとりもなおさず印加された電圧Vsを示し
ている。つまり、 Vs=Ii・Rvt となる。これ等の関係を用いると Es1=(W/l)Vs・πs1t・τs1 ……(1) となる。
印加された電圧Vsは定電圧として供給される
ので温度の影響を受けることはない。
ので温度の影響を受けることはない。
したがつて、定電圧駆動したときの出力電圧
Es1はゲージの形状W,lには依存するが、温度
の影響はせん断ピエゾ抵抗係数πs1tにのみ依存す
ることとなり、シート抵抗の温度係数に依存する
ことはない。
Es1はゲージの形状W,lには依存するが、温度
の影響はせん断ピエゾ抵抗係数πs1tにのみ依存す
ることとなり、シート抵抗の温度係数に依存する
ことはない。
第4図に示す実施例ではこのタイプの駆動方式
を採用して精度の高い圧力変換器を実現する。
を採用して精度の高い圧力変換器を実現する。
ここで、基準温度でのせん断ピエゾ抵抗係数を
πs10、せん断ピエゾ抵抗係数の温度係数をβs1とす
れば、 πs1t=πs10(1+βs1t) (2) となるので、これを(1)式に代入して、 Es1=w/lVsπs10(1+βs1t)τs1 (3) となる。せん断応力τs1は被測定圧力Pに比例す
るので、比例定数をK′s1とすれば、 τs1=K′s1P (4) となる。これを(3)式に代入して、 Es1=w/lVsK′s1πs10(1+βs1t)P (5) となるが、Ks1=wVsK′s1πs10/l(定数)とすれ
ば、(5)式は次の様になる。
πs10、せん断ピエゾ抵抗係数の温度係数をβs1とす
れば、 πs1t=πs10(1+βs1t) (2) となるので、これを(1)式に代入して、 Es1=w/lVsπs10(1+βs1t)τs1 (3) となる。せん断応力τs1は被測定圧力Pに比例す
るので、比例定数をK′s1とすれば、 τs1=K′s1P (4) となる。これを(3)式に代入して、 Es1=w/lVsK′s1πs10(1+βs1t)P (5) となるが、Ks1=wVsK′s1πs10/l(定数)とすれ
ば、(5)式は次の様になる。
Es1=Ks1(1+βs1t)P (6)
せん断応力ゲージGs2についても同様な計算を
して次式を得る。
して次式を得る。
Es2=Ks2(1+βs2t)P (7)
各添字はせん断応力ゲージGs1に対応してい
る。
る。
次に、基準温度t0(t=0)において任意の圧
力を加えたときの各せん断応力ゲージGs1,Gs2
の出力の比から、(6)、(7)式を参照すれば bs=Ks2/Ks1 (8) が得られる。
力を加えたときの各せん断応力ゲージGs1,Gs2
の出力の比から、(6)、(7)式を参照すれば bs=Ks2/Ks1 (8) が得られる。
更に、各せん断応力ゲージGs1,Gs2に対して
あらかじめせん断ピエゾ抵抗係数の温度係数βs1,
βs2の比asを次式の如く実験により定める。
あらかじめせん断ピエゾ抵抗係数の温度係数βs1,
βs2の比asを次式の如く実験により定める。
as=βs2/βs1 (9)
以上の(6)〜(9)式よりEs0=Ks2Pとおいて、
Es0=Es2−asbsEs1/1−as=Ks2P (10)
を得る。
この(10)式で示される演算を演算回路PCCで実
行することにより温度の影響が除去された被測定
圧力Pに対応した出力電圧Es0が得られる。
行することにより温度の影響が除去された被測定
圧力Pに対応した出力電圧Es0が得られる。
第5図は本考案の他の実施例のダイヤフラムの
要部平面図である。第1図〜第4図に示された実
施例はせん断応力ゲージを用いて圧力ゲージを構
成した場合のものであるが、第5図に示された実
施例は垂直応力ゲージを用いて圧力ゲージを構成
した点が異なつている。
要部平面図である。第1図〜第4図に示された実
施例はせん断応力ゲージを用いて圧力ゲージを構
成した場合のものであるが、第5図に示された実
施例は垂直応力ゲージを用いて圧力ゲージを構成
した点が異なつている。
第5図において、ダイヤフラム1の起歪部3の
中心を通る横の結晶軸〈110〉上に垂直応力ゲー
ジGv1を構成するP形半導体の歪ゲージG1,G2,
G3,G4がこの順序で不純物の拡散により形成さ
れている。歪ゲージG1とG4に対する歪による抵
抗への影響は等しく、例えば被測定圧力Pの増加
に対してその抵抗は共に増加し、歪ゲージG2と
G4に対する歪による抵抗への影響は例えば上と
同一の被測定圧力Pの増加に対してその抵抗が同
じ割合だけ減少する様な位置に配置されている。
中心を通る横の結晶軸〈110〉上に垂直応力ゲー
ジGv1を構成するP形半導体の歪ゲージG1,G2,
G3,G4がこの順序で不純物の拡散により形成さ
れている。歪ゲージG1とG4に対する歪による抵
抗への影響は等しく、例えば被測定圧力Pの増加
に対してその抵抗は共に増加し、歪ゲージG2と
G4に対する歪による抵抗への影響は例えば上と
同一の被測定圧力Pの増加に対してその抵抗が同
じ割合だけ減少する様な位置に配置されている。
更に、起歪部3の中心を通る横の結晶軸〈110〉
に垂直な方向にも垂直応力ゲージGv2を構成する
歪ゲージG′1,G′2,G′3,G′4がこの順序で不純物
の拡散により形成されている。垂直応力ゲージ
Gv1を構成する歪ゲージG1〜G4群と垂直応力ゲー
ジGv2を構成する歪ゲージG′1〜G′4群とは拡散す
る不純物濃度が変えてある。
に垂直な方向にも垂直応力ゲージGv2を構成する
歪ゲージG′1,G′2,G′3,G′4がこの順序で不純物
の拡散により形成されている。垂直応力ゲージ
Gv1を構成する歪ゲージG1〜G4群と垂直応力ゲー
ジGv2を構成する歪ゲージG′1〜G′4群とは拡散す
る不純物濃度が変えてある。
第6図は垂直応力ゲージを用いて被測定圧力を
電気信号に変換する変換回路のブロツク図を示
す。歪ゲージG1〜G4は互いにブリツジ接続され
て垂直応力ゲージGv1を構成し、その電源端1
2,13には定電圧Vsが印加され、その出力端
14,15に生じた出力電圧Ev1は演算回路PCC
の入力端に印加される。また、歪ゲージG′1〜G′4
も互いにブリツジ接続され垂直応力ゲージGv2を
構成し、その電源端16,17には定電圧Vsが
印加され、その出力端18,19に生じた出力電
圧Ev2は演算回路PCCの他の入力端に印加されて
いる。
電気信号に変換する変換回路のブロツク図を示
す。歪ゲージG1〜G4は互いにブリツジ接続され
て垂直応力ゲージGv1を構成し、その電源端1
2,13には定電圧Vsが印加され、その出力端
14,15に生じた出力電圧Ev1は演算回路PCC
の入力端に印加される。また、歪ゲージG′1〜G′4
も互いにブリツジ接続され垂直応力ゲージGv2を
構成し、その電源端16,17には定電圧Vsが
印加され、その出力端18,19に生じた出力電
圧Ev2は演算回路PCCの他の入力端に印加されて
いる。
演算回路PCCにはまた外部より定数av,bvが設
定されている。これ等の値を用いて演算回路
PCCで所定の演算をなし、出力電圧Ev0を出力す
る様に構成されている。
定されている。これ等の値を用いて演算回路
PCCで所定の演算をなし、出力電圧Ev0を出力す
る様に構成されている。
次に、以上の如く構成された変換回路の動作に
ついて説明する。簡単なため各歪ゲージG1〜G4
の抵抗値が任意温度tにおいて等しくR1とし、
被測定圧力Pによる抵抗変化は歪ゲージG1,G4
が+ΔR1、歪ゲージG2,G3が−ΔR1とすると、
次式の如くなる。
ついて説明する。簡単なため各歪ゲージG1〜G4
の抵抗値が任意温度tにおいて等しくR1とし、
被測定圧力Pによる抵抗変化は歪ゲージG1,G4
が+ΔR1、歪ゲージG2,G3が−ΔR1とすると、
次式の如くなる。
Ev1=ΔR1/R1Vs
=σ1πv10Vs(1+βv1t) (11)
但し、πv10は基準温度におけるピエゾ抵抗係
数、βv1はピエゾ抵抗係数の温度係数である。こ
こで応力σ1は被測定圧力Pに比例するものとして
比例定数をK′v1とすると、 σ1=K′v1P (12) となり、これを(11)式に代入すると、 Ev1=K′v1πv10Vs(1+βv1t) となる。Kv1=K′v1πv10Vs(定数)とすれば Ev1=Kv1(1+βv1t) (13) となる。
数、βv1はピエゾ抵抗係数の温度係数である。こ
こで応力σ1は被測定圧力Pに比例するものとして
比例定数をK′v1とすると、 σ1=K′v1P (12) となり、これを(11)式に代入すると、 Ev1=K′v1πv10Vs(1+βv1t) となる。Kv1=K′v1πv10Vs(定数)とすれば Ev1=Kv1(1+βv1t) (13) となる。
垂直応力ゲージGv2についても同様にして次式
を得る。
を得る。
Ev2=Kv2(1+βv2t) (14)
各添字は垂直応力ゲージGv1に対応している。
更に、せん断応力ゲージGs1,Gs2に対する(8)式
に対応する垂直応力ゲージの出力の比bvは、同様
にして bv=Kv2/Kv1 (15) となる。また(9)式に対応する比avも同様にして次
式となる。
更に、せん断応力ゲージGs1,Gs2に対する(8)式
に対応する垂直応力ゲージの出力の比bvは、同様
にして bv=Kv2/Kv1 (15) となる。また(9)式に対応する比avも同様にして次
式となる。
av=βv2/βv1 (16)
以上の(13)〜(16)式よりEv0=Kv2Pとお
いて、 Ev0=Ev2−avbvEv1/1−av=Kv2P (17) を得る。
いて、 Ev0=Ev2−avbvEv1/1−av=Kv2P (17) を得る。
この(17)式で示される演算を演算回路PCC
で実行することなより温度の影響が除去された被
測定圧力Pに対応した出力電圧Ev0が得られる。
で実行することなより温度の影響が除去された被
測定圧力Pに対応した出力電圧Ev0が得られる。
今までの説明では、ダイヤフラムの形状が円形
の場合についてであつたが、矩形でも本考案の目
的を達成できる。
の場合についてであつたが、矩形でも本考案の目
的を達成できる。
また、応力ゲージとしてP形のダイヤフラム上
にn形の伝導形式の不純物を拡散しても目的を達
成できる。
にn形の伝導形式の不純物を拡散しても目的を達
成できる。
第6図に示す歪ゲージはフルブリツジとして構
成したが、これはハーフブリツジとしても目的が
達成できる。
成したが、これはハーフブリツジとしても目的が
達成できる。
〈考案の効果〉
以上、実施例と共に具体的に説明した様に、本
考案によれば、ダイヤフラム上に不純物濃度の異
なる少くとも2個の圧力ゲージを形成し、あらか
じめ定めた2個の定数を設定し、圧力ゲージに定
電圧を供給して所定の演算を実行するだけなの
で、少ない工数で良い温度補償効果の得られる半
導体圧力変換器を実現することができる。
考案によれば、ダイヤフラム上に不純物濃度の異
なる少くとも2個の圧力ゲージを形成し、あらか
じめ定めた2個の定数を設定し、圧力ゲージに定
電圧を供給して所定の演算を実行するだけなの
で、少ない工数で良い温度補償効果の得られる半
導体圧力変換器を実現することができる。
特に、本考案では外部から設定する定数とし
て、各圧力ゲージのピエゾ抵抗係数の温度係数の
比、および圧力−歪変換係数の比を設定する構成
であるので、これ等の絶対値を知る必要がなく、
また、これ等の比を求めるために正確な温度の調
節が不要であり、従つて精度の高い被測定圧力に
対応した出力か得られる。
て、各圧力ゲージのピエゾ抵抗係数の温度係数の
比、および圧力−歪変換係数の比を設定する構成
であるので、これ等の絶対値を知る必要がなく、
また、これ等の比を求めるために正確な温度の調
節が不要であり、従つて精度の高い被測定圧力に
対応した出力か得られる。
第1図は本考案の一実施例のセンサ部の構成を
示す構成図、第2図はせん断応力ゲージの構成を
示す構成図、第3図は不純物濃度に対する各係数
の特性を示す特性図、第4図は第1図に示すせん
断応力ゲージを用いて被測定圧力に対応した出力
電圧を得るブロツク図、第5図は本考案の他の実
施例のダイヤフラムの要部平面図、第6図は第5
図に示す垂直応力ゲージを用いて被測定圧力に対
応した出力電圧を得るブロツク図である。 1……ダイヤフラム、2……凹部、3……起歪
部、4……固定部、5……連通孔、6……基板、
7……ガラス薄膜、8,9……電源端、10,1
1……出力端、Gs1,Gs2……せん断応力ゲージ、
Gv1,Gv2……垂直応力ゲージ、P……被測定圧
力、PCC……演算回路、Vs……定電圧。
示す構成図、第2図はせん断応力ゲージの構成を
示す構成図、第3図は不純物濃度に対する各係数
の特性を示す特性図、第4図は第1図に示すせん
断応力ゲージを用いて被測定圧力に対応した出力
電圧を得るブロツク図、第5図は本考案の他の実
施例のダイヤフラムの要部平面図、第6図は第5
図に示す垂直応力ゲージを用いて被測定圧力に対
応した出力電圧を得るブロツク図である。 1……ダイヤフラム、2……凹部、3……起歪
部、4……固定部、5……連通孔、6……基板、
7……ガラス薄膜、8,9……電源端、10,1
1……出力端、Gs1,Gs2……せん断応力ゲージ、
Gv1,Gv2……垂直応力ゲージ、P……被測定圧
力、PCC……演算回路、Vs……定電圧。
Claims (1)
- 半導体単結晶のダイヤフラムを有し前記ダイヤ
フラムに印加される被測定圧力を検出する半導体
圧力変換器において、前記ダイヤフラムの起歪部
上に形成された不純物濃度の異なる少くとも2個
の圧力ゲージと、前記圧力ゲージを定電圧で駆動
したときの前記圧力ゲージの出力電圧E1および
E2と任意の圧力印加の状態での基準温度におけ
る前記各圧力ゲージの出力の比bと前記各圧力ゲ
ージのピエゾ抵抗係数の温度係数の比aとを用い
てE0=(E2−abE1)/(1−a)なる出力電圧E0
を演算する演算手段とを具備し、前記被測定圧力
に対応した出力電圧を出力することを特徴とした
半導体圧力変換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18204184U JPH041472Y2 (ja) | 1984-11-30 | 1984-11-30 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18204184U JPH041472Y2 (ja) | 1984-11-30 | 1984-11-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6196347U JPS6196347U (ja) | 1986-06-20 |
JPH041472Y2 true JPH041472Y2 (ja) | 1992-01-20 |
Family
ID=30739577
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18204184U Expired JPH041472Y2 (ja) | 1984-11-30 | 1984-11-30 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH041472Y2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5701807B2 (ja) * | 2012-03-29 | 2015-04-15 | 株式会社東芝 | 圧力センサ及びマイクロフォン |
JP5865986B2 (ja) * | 2014-12-04 | 2016-02-17 | 株式会社東芝 | 圧力センサ及びマイクロフォン |
JP6410105B2 (ja) * | 2015-09-18 | 2018-10-24 | Smc株式会社 | 圧力センサ及びその製造方法 |
JP6340734B2 (ja) | 2015-09-18 | 2018-06-13 | Smc株式会社 | 圧力センサ |
-
1984
- 1984-11-30 JP JP18204184U patent/JPH041472Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6196347U (ja) | 1986-06-20 |
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