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JPH0412300B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0412300B2
JPH0412300B2 JP5439683A JP5439683A JPH0412300B2 JP H0412300 B2 JPH0412300 B2 JP H0412300B2 JP 5439683 A JP5439683 A JP 5439683A JP 5439683 A JP5439683 A JP 5439683A JP H0412300 B2 JPH0412300 B2 JP H0412300B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
acrylate
acid
meth
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP5439683A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS59179549A (ja
Inventor
Masaaki Hayashi
Hiroji Sasaki
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Toryo Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Toryo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo Co Ltd filed Critical Dai Nippon Toryo Co Ltd
Priority to JP5439683A priority Critical patent/JPS59179549A/ja
Publication of JPS59179549A publication Critical patent/JPS59179549A/ja
Publication of JPH0412300B2 publication Critical patent/JPH0412300B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は高固形分型非水分散樹脂組成物に関す
る。更に詳しくは、ポリエステル変性ビニル系重
合体の非水溶媒分散物と、アミノホルムアルデヒ
ド樹脂との混合物から成る熱硬化性の高固形分型
非水分散樹脂組成物に関する。 近年、塗料分野においても、省資源、ならびに
無公害化の要求が高まつている。 とりわけ、省資源型塗料として組成物中の溶剤
の含有量を少なくし、固形分を高濃度化したハイ
ソリツド型塗料は、従来の塗料製造方法あるいは
塗装設備がそのまま使用できるという利点から好
適に使用されているようである。 また、近年、大気汚染の問題からくる溶剤の使
用規制への対策を考えれば、芳香族やエステル系
溶剤を多量に使用する通常のハイソリツド型塗料
も、産業的に好ましいものではないようである。 更に、近年強化されつつある溶剤の使用規制、
広義の無公害化ならびに省資源化の観点から、脂
肪族炭化水素系溶剤を主たる溶媒とする非水分散
型塗料が提示されている。 しかしながら、従来から知られているこの種の
非水分散型組成物としての、分散安定剤/分散粒
子の組合せ、例えば分解天然ゴム/アクリル樹
脂、アクリル樹脂/アクリル樹脂、油変性アルキ
ド樹脂/アクリル樹脂、ポリブタジエン/アクリ
ル樹脂等を展色剤とする熱硬化性非水分散型塗料
から得られる塗膜は、一般に塗膜物性が十分なも
のではなかつた。例えば、可撓性のある塗膜は、
硬度が不十分であつたり、逆に、硬度のある塗膜
は、可撓性が不十分であるというように、同時に
両者を兼ね備えているものが、見当らなかつた。
加えて、耐塩水噴霧性、耐湿性、耐水性、ならび
に、各試験後の二次物性においても必ずしも十分
な性能をうることはできなかつた。 本発明者らは、上記各種欠点を解消又は改善す
るために鋭意検討した結果、本発明に到達するに
至つたのである。 即ち、本発明は、 () 不飽和ポリエステル及び各単量体(i)〜(iii)
は溶解するが、単量体(ii)と単量体(iii)とから得ら
れる共重合体は溶解しない脂肪族炭化水素系溶
媒中で、 (A)(a) メチル置換水添(無水)フタル酸
……10〜50重量%、 (b) α,β−不飽和ジカルボン酸
……1〜10重量%、 (c) 前記(a)及び(b)以外の酸成分
……0〜40重量%、 (d) 第3級合成飽和脂肪酸のグリシジルエス
テル ……10〜45重量%、及び (e) 前記(d)以外の多価アルコール
……10〜50重量% から得られた不飽和ポリエステル5〜50重
量%と、 (B)(イ) 一般式 〔式中RはH又はCH3、nは6〜18の整
数を示す〕 で示されるα,β−モノエチレン性不飽和
単量体 ……5〜60重量%と (ロ) 前記(イ)以外のα,β−モノエチレン性不
飽和単量体 ……40〜95重量% から成る単量体混合物(i)95〜50重量%、と
をグラフト重合して得られた可溶性ポリエ
ステル変性ビニル樹脂分散安定剤30〜80重
量%の存在下で、 (ii)α,β−モノエチレン性不飽和カルボ
ン酸のヒドロキシアルキルエステル単量体
5〜30重量%と、(iii)前記(ii)以外のα,β−
モノエチレン性不飽和単量体70〜95重量%
とからなる単量体混合物70〜20重量%とを
共重合して得られる非水分散物を、固形分
として ……50〜90重量%、 () アミノホルムアルデヒド樹脂溶媒を、固
形分として ……50〜10重量% から成る高固形分型非水分散樹脂組成物に関す
る。 () 溶媒の説明 本発明において使用する前記脂肪族炭化水素系
溶媒は、次のような特性を有するものである。 すなわち、不飽和ポリエステル、後述するα,
β−モノエチレン性単量体(i)、(ii)及び(iii)は溶解す
るが、前記単量体(ii)と(iii)とから得られる共重合体
は溶解しないようなものである。具体的には、例
えばヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキ
サン、シクロヘプタン、メチルシクロヘキサン、
エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン
などの脂肪族系炭化水素、その他、ミネラルスピ
リツト、脂肪族ナフサ等を主成分とした、混合物
が挙げられる。 (A) 成分の説明 本発明に使用される前記不飽和ポリエステル
は、多塩基酸(必要により一塩基酸を含んでいて
もよい。)及び多価アルコールから通常の縮合反
応によつて得られるもので、脂肪族炭化水素系溶
媒に可溶もしくは半可溶のものであれば、いずれ
のものでも使用可能である。しかして、前記多塩
基酸の一成分としてメチル置換水添(無水)フタ
ル酸を使用することが特に好ましい。また、この
成分を使用することにより、通常の芳香族系多塩
基酸である無水フタル酸、イソフタル酸等のみの
ものに比較して、より低粘度化、高固形分化が可
能となり、加えて、塗膜の耐候性や耐紫外線性等
の性能を一層向上せしめることができる。 又、単に水添(無水)フタル酸を使用した場合
に比較しても、塗膜のエリクセン性、耐塩水噴霧
性、耐アルカリ性等の諸性能の向上を図ることが
できる。 さらにこの成分の使用は、得られた不飽和ポリ
エステルを脂肪族炭化水素系溶媒に可溶もしくは
半可溶ならしめるという特長を併せ有するため好
ましいものである。 該メチル置換水添(無水)フタル酸は、不飽和
ポリエステル中10〜50重量%の割合となるよう反
応せしめる。 前記範囲に於て、その使用量が10重量%以下の
場合には、組成物をより低粘度化、高固形分化し
にくくなるので好ましくない。又、塗膜のエリク
セン、耐塩水噴霧性及び耐アルカリ性もやや低下
する傾向がある。加えて得られた不飽和ポリエス
テル自体も、脂肪族炭化水素系からなる非水溶媒
に対する、可溶性が乏しくなるため、好ましくな
い。 一方、前記成分の使用量が50重量%以上の場合
には、初期密着性、耐衝撃性、耐アルカリ性等の
溶膜性能が低下する。 この成分の具体例としては、メチルテトラヒド
ロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、
メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサ
ヒドロフタル酸等があり、これらは一種もしくは
二種以上の混合物として用いることができる。 本発明に於て分散安定剤として使用されるポリ
エステル変性ビニル樹脂は、不飽和ポリエステル
に、(i)α,β−モノエチレン性不飽和単量体をグ
ラフト重合することによつて、生成塗膜にポリエ
ステル樹脂のもつ可撓性および塗膜外観の優れて
いる点を付与する。 また、本発明に使用される不飽和ポリエステル
の原料に、α,β−不飽和ジカルボン酸を使用す
る。この成分は、不飽和ポリエステル中1〜10重
量%、好ましくは2〜7重量%の割合で用いる。
前記範囲に於て、該成分が1重量%以下の場合に
は、ポリエステル変性ビニル樹脂生成時α,β−
モノエチレン性不飽和単量体混合物に対して十分
な量でなく、従つてポリエステル変性が不十分と
なり、そのため、生成物は不飽和ポリエステルと
α,β−モノエチレン性不飽和単量体混合物がブ
レンドされた組成となり、その結果塗膜が著しく
白化したり、又、架橋性共重合樹脂中の架橋性反
応基との反応性の差から塗膜性能、特に付着性が
低下する傾向を示す。 一方、該成分が10重量%以上の場合には、不飽
和ポリエステルとα,β−モノエチレン性不飽和
単量体混合物との反応で、ゲル化する傾向がある
ため好ましくない。 この成分の具体例としては、フマル酸、(無水)
マレイン酸、イタコン酸、グルタコン酸、(無水)
シトラコン酸等があげられる。これらは一種もし
くは二種以上の混合物として用いることができ
る。 本発明に使用される不飽和ポリエステルの原料
としては、さらに前記以外の酸成分を、必要に応
じ0〜40重量%の割合で使用してもよい。そのよ
うな成分の具体例としては、(無水)フタル酸、
イソフタル酸、(無水)トリメリツト酸、(無水)
ピロメリツト酸、テトラヒドロ(無水)フタル
酸、ヘキサヒドロ(無水)フタル酸、(無水)コ
ハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン
酸、安息香酸、パラーt−ブチル安息香酸、イソ
ノナン酸、バーサチツク酸(C10)等があげられ
る。これらは一種もしくは二種以上の混合物とし
て用いうる。 又、本発明の不飽和ポリエステルの原料として
使用される前記多価アルコールは、通常この方面
で使用されているものが支障なく用いうる。特に
第3級合成飽和脂肪酸のグリシジルエステルを多
価アルコールの一成分として使用すると、得られ
る不飽和ポリエステルが脂肪族系炭化水素溶媒に
可溶もしくは半可溶性になり易くなるため一層好
ましい。この成分は、不飽和ポリエステル中10〜
45重量%の割合となるよう使用する。 前記に於て、該成分が10重量%以下の場合に
は、生成不飽和ポリエステル自体が、脂肪族系炭
化水素からなる非水溶媒に対する可溶性をより向
上しないという欠点が見られる。また、塗膜の耐
薬品性、耐候性およびオーバーベークに対する耐
変色性等が低下する傾向がある。 一方、該成分が、45重量%以上の場合には、耐
衝撃性、耐水性等の塗膜性能がやや低下するとい
う欠点があるので共に好ましくない。このような
成分の具体例としては、カーデユラーE(シエル
ケミカル社製、商品名)があげられる。 本発明に於ては、本発明に使用される不飽和ポ
リエステルの原料に前記第3級合成飽和脂肪酸の
グリシジルエステル以外の多価アルコール成分
を、好ましくは10〜50重量%の割合で使用する。
このような成分の具体例としてエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、ジプロピレングリ
コール、グリセリン、トリメチロールエタン、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリストリール、ブタンジオール、ペン
タンジオール、ヘキサンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、(水素化)ビスフエノ
ールA、2−エチル、1,3−ヘキサンジオー
ル、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール
等を挙げることができる。これらは一種もしくは
二種以上の混合物として用いうる。 本発明に於てはその他必要に応じて、不飽和ポ
リエステルの変性原料として動植物油類ならびに
それら脂肪酸、石油樹脂、ロジン、フエノール樹
脂、エポキシ樹脂等も使用することが出来る。 前述の如き組成からなる、前記不飽和ポリエス
テルは、公知の方法、例えば1段反応、又は多段
反応で製造される。本発明に於てはまた、必要に
応じ希釈剤として後述の重合溶媒を使用すること
ができる。 本発明の前記不飽和ポリエステルの酸価は、50
以下(樹脂固形分;以下本発明の酸価の表示は全
て同様とする)、水酸基価は50〜250(樹脂固形
分;以下、本発明の水酸基価の表示は全て同様と
する)、分子量は重量平均分子量で、2000〜30000
が好ましい。尚、重量平均分子量はゲルパーミエ
ーシヨンクロマトグラフイー〔東洋曹達(株)製
HLC802A型〕により測定したものである(以
下、本発明における重量平均分子量は同様に測定
したものである。)。 前記酸価の範囲において、その酸価が50以上に
なると、α,β−モノエチレン性不飽和単量体を
グラフト重合した後の、最終塗膜性能に於て耐ア
ルカリ性等が低下する傾向がある。 また前記水酸基が50より低い場合には、α,β
−モノエチレン性不飽和単量体をグラフト重合し
たポリエステル変性ビニル樹脂と架橋性共重合樹
脂との架橋性が不十分となり易く、逆に250より
高い場合には、極性基の増大により、得られた塗
膜の耐水性が低下する傾向がある。 また重量平均分子量が前記下限たる2000より低
い場合には、ポリエステル樹脂のもつ各種特性が
十分発揮できない。また逆に30000以上になると、
該ポリエステル樹脂の分子量が高すぎるので、
α,β−モノエチレン性不飽和単量体で変性した
場合、高粘度となりすぎて、高固形分化かつ低粘
度化することが困難となる。 本発明の分散安定剤として使用されるポリエス
テル変性ビニル樹脂は、概括的に云うと、脂肪族
炭化水素系溶媒中で前記不飽和ポリエステルと後
述するα,β−モノエチレン性単量体混合物(i)を
グラフト重合することにより得られるものであ
る。 (B) 成分の説明 前記不飽和ポリエステルにグラフト重合せしめ
るα,β−モノエチレン性不飽和単量体混合物(i)
しては、分散安定剤としてのポリエステル変性ビ
ニル樹脂を前記脂肪族炭化水素系溶媒に可溶もし
くは半可溶性ならしめるものであれば、いずれの
単量体であつても使用することができるが、特に
本発明においては、 一般式 〔式中RはH又はCH3、nは6〜18の整数を示
す〕 で示されるα,β−モノエチレン性単量体(イ)を一
部使用する。該単量体(イ)は分散安定剤を前記溶媒
に可溶もしくは半可溶性ならしめるため特に好ま
しいものである。 このような特定の一般式を有する単量体(イ)は、
α,β−モノエチレン性不飽和単量体混合物(i)
中、5〜60重量%の割合で使用する。前記範囲に
於て、下限たる5重量%より少ない場合には、分
散安定剤の溶媒に対する溶解性を向上せしめる効
果が低下する傾向となり、好ましくない。 一方、上限たる60重量%以上場合には、硬度、
耐衝撃性等の塗膜性能が低下する傾向を示すため
同様に好ましくない。具体例としては、2−エチ
ルヘキシル(メタ))アクリレート、n−オクチ
ル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アク
リレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステ
アリル(メタ)アクリレート等のエステルが挙げ
られる。これらは、一種もしくは二種以上の混合
物として使用することができる。 尚、前記α,β−モノエチレン性不飽和単量体
混合物(i)としては、前記一般式で示された単量体
(イ)以外のその他の単量体(ロ)を、該単量体混合物(i)
中に、40〜95重量%の範囲で使用する。かかる単
量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル
酸、イタコン酸、マイレン酸、フタル酸等のα,
β−モノエチレン性不飽和カルボン酸類;メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソ
プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリ
レート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソ
ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシペンチル
(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール
モノ(メタ)アクリレート、3−ブトキシ−2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシ−1−フエニルエチル(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレ
ート、その他N,N′−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アク
リレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、フエニルメタクリレート、ベンジルメタクリ
レート、フタル酸ジ−ブチルなどのフタル酸のジ
アルキルエステル類、スチレン、ビニルトルエ
ン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリロニト
リル、ビニルアセテート等の単量体が挙げられ
る。これらは一種もしくは二種以上の混合物とし
て使用してもよい。 本発明に於て、前記ポリエステル変性ビニル樹
脂は、前述の不飽和ポリエステル5〜50重量%
と、前記α,β−モノエチレン性不飽和単量体混
合物(i)50〜95重量%とのグラフト重合反応物から
なる。前記の如く不飽和ポリエステルの変性量
は、5〜50重量%であり好ましくは、10〜40重量
%の範囲である。前記に於て、5重量%より低い
場合には、ポリエステル樹脂のもつ可撓性、顔料
分散性、塗膜外観に優れている点などの長所が十
分発揮できない。逆に、50重量%以上になると、
ビニル樹脂の特性である硬度、耐汚染性等が損わ
れてくるので同様に好ましくない。 本発明の分散安定剤としてのポリエステル変性
ビニル樹脂は、通常の溶液重合法により製造され
る。例えば、不飽和ポリエステルと単量体(混合
物)の一部及び重合溶媒の混合物中に、残りの単
量体(混合物)と重合開始剤を滴下、重合する方
法、あるいは重合溶媒中に、不飽和ポリエステ
ル、単量体(混合物)及び重合開始剤を滴下、重
合する方法などが適用可能である。何れにしろ、
本発明に於ては、特定の溶液重合方法に制限する
意図はない。 かかる溶液重合法に使用される溶媒は、前記脂
肪族炭化水素系溶媒である。また重合開始剤とし
て、例えばベンゾイルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーベンゾエート、t−ブチルパーオキシベン
ゾエート、t−ブチパーオキシオクトエート、ラ
ウロイルパーオキサイド等の有機過酸化物あるい
は、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合
物を使用する。またこれらの重合開始剤は一種も
しくは二種以上を適宜混合して使用しうる。 本発明に於ては、さらに必要ならば、分子量を
調整するため、連鎖移動剤、例えばドデシルメル
カプタン、チオグリコール酸−2−エチルヘキシ
ル、四塩化炭素等を使用してもよい。 本発明は、前記の如くにして得られた、脂肪族
炭化水素中に溶解(もしくは一部溶解)している
分散安定剤としてのポリエステル変性ビニル樹脂
の存在下で、α,β−モノエチレン性不飽和カル
ボン酸のヒドロキシアルキルエステル単量体(ii)と
その他のα,β−モノエチレン性不飽和単量体(iii)
とを共重合せしめてポリエステル変性ビニル系の
非水分散物〔()成分〕を得る工程を包含する
ものである。 前記のポリエステル変性ビニル系重合体の非水
溶媒分散物は、後述するアミノホルムアルデヒド
樹脂と架橋反応するために分子中に水酸基を含有
することが必要である。そのため、前記単量体混
合物中の一成分として、α,β−モノエチレン性
不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル
単量体(ii)を使用する。 ところで該単量体(ii)は、極性が強い。それ故こ
の単量体を一成分とした共重合体は、脂肪族炭化
水素系溶媒に溶解しにくく、そのため分散粒子を
形成せしめるのに好適である。 尚、このような単量体は、ポリエステル変性ビ
ニル系重合体の非水溶媒分散物の水酸基価が、約
20〜180になるようにα,β−モノエチレン性不
飽和単量体混合物中、5〜30重量%の範囲で使用
する。 尚、云うまでなく、前記ポリエステル変性ビニ
ル系重合体の非水溶媒分散物の「水酸基価」と
は、分散粒子〔即ち、単量体(ii)と単量体(iii)との共
重合体〕中の水酸基価と、分散安定剤成分の水酸
基価の総計を云う。 前記範囲に於て、該単量体が、5重量%以下の
場合、アミノホルムアルデヒド樹脂との反応過程
で、架橋密度が小さくなるため塗膜の耐溶剤性が
低くなるので好ましくない。一方、30重量%をこ
えて使用すると、アミノホルムアルデヒド樹脂と
の反応過程で架橋密度が高くなり過ぎて、塗膜の
可撓性、耐水性等が低下する傾向があり、同様に
好ましくない。 この種の単量体(ii)の具体例としては、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロ
キシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキ
シブチルル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキ
シブチル(メタ)アクリレート、5−ヒドロキシ
ペンチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシ
ヘキシル(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールモノ(メタ)アクリレート、3−ブトキ
シ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−1−フエニルエチル(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メ
タ)アクリレート等があげれら、これらは一種も
しくは二種以上の混合物として使用してもよい。 また、分散安定剤の存在下で、共重合するため
に使用される前記α,β−モノエチレン性不飽和
カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル以外の
単量体(iii)は、単量体混合物中70〜95重量%の範囲
で使用する。 該単量体(iii)の具体例としては、アクリル酸、メ
タクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸
等のα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸
類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリ
レート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n
−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル
(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アク
リレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n
−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メ
タ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリ
ル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタ
クリル酸のアルキルエステル類;その他N,
N′−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、シクロヘ
キシル(メタ)アクリレート、フエニルメタクリ
レ−ト、ベンジルメタクリレート、フマル酸ジブ
チルなどのフマル酸のジアルキルエステル類、ス
チレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、
(メタ)アクリロニトリル、ビニルアセテート等
の単量体が挙げられる。上記単量体は塗料用組成
物の使用目的、用途に応じて1種又は2種以上適
宜組合せて使用してもよい。 前記ポリエステル変性ビニル系重合体の非水溶
媒分散物は、分散安定剤であるポリエステル変性
ビニル樹脂30〜80重量%の存在下で、前記単量体
(ii)と(iii)の単量体混合物70〜20重量%を共重合して
得られる。前記に於て、分散安定剤であるポリエ
ステル変性ビニル樹脂が30重量%より少なくなる
と、安定な非水溶媒分散物が得られにくくなる。
又、逆に80重量%より多くなると、非水溶媒分散
物が得らにくくなり、同様に好ましくない。 前記の共重合温度は、使用する重合開始剤と重
合溶媒の種類により決定される。通常は50℃〜
200℃の間で行われ、特に60℃〜150の範囲が好適
である。 前記重合開始剤は、先に示した有機過化物ある
いはアゾ化合物が好適に用いられる。尚、分子量
を調整するために、先に示した連鎖移動剤を使用
することもできる。 〔〕 成分の説明 次に本発明の使用される()成分たるアミノ
ホルムアルデヒド樹脂について説明する。 該アミノホルムアルデヒド樹脂としては、メラ
ミン、ホルムアミド樹脂、尿素−ホルムアミド樹
脂、ベンゾクアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、
各種トリアジン誘導体とホルムアルデヒドとの反
応により製造される樹脂状縮合物あるいは、これ
らのエーテル化物が具体例として挙げられる。 尚、前記エーテル化物の製造の際、エーテル化
剤として使用されるアルコールとしては、メチル
アルコール、エチルアルコール、プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコー
ル、イソブチルアルコール、2−エチルブタノー
ル、2−エチルヘキサノール、ベンジルアルコー
ル、ラウリルアルコール等が挙げられる。ただ
し、炭素数1〜4個のアルコールの使用が好まし
い。 また、前記アミノホルムアミド樹脂は、塗料用
組成物の使用目的、用途に応じて一種又は二種以
上適宜組合せて使用しても差支えない。 本発明において、ポリエステル変性ビニル系重
合体の非水溶媒分散物〔()成分〕とアミノホ
ルムアルデヒド樹脂〔()成分〕とは、固形分
重量比で50/50〜90/10の割合で使用する。前記
使用割合に於て、アミノホルムアルデヒド樹脂
が、10重量%より少なくなると、塗膜の架橋性が
不足し、耐溶剤性、塗面の平滑性、塗膜の硬度な
どが低下する傾向がある。逆に、アミノホルムア
ルデヒド樹脂が90重量%より多くなると、ポリエ
ステル樹脂のもつ特徴が消失する。すなわち可撓
性、塗膜外観が損われる。又、架橋密度が高くな
りすぎ、硬度と可撓性のバランスがくずれたり、
耐久性等の点で好ましくない。 尚、本発明の高固形分型非水分散樹脂組成物に
は、必要に応じてポリエステル変性ビニル系重合
体〔()成分〕とアミノホルムアルデヒド樹脂
〔()成分〕との架橋反応を促進するための公知
の酸触媒、ならびにエポキシ樹脂、セルロース系
樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、アミノ
樹脂、ブロツクイソシアネート化合物などの塗膜
形成樹脂の一種もしくは二種以上の併用も可能で
ある。 又、本発明の組成物は、各成分に含有される有
機溶媒に加え、必要ならば組成物の安定性を損わ
ない程度に更に有機溶媒を添加することもでき
る。そのような有機溶媒としては、各成分に含有
される有機溶媒と同じものあるいは相異するもの
が用いられる。該有機溶媒の含有量は、組成物の
全固形分含有量が50%以上、好ましくは、55〜80
重量%になる量とするのが好ましい。また、該有
機溶媒としては、ヘプタン、オクタン、ミネラル
スピリツト、トルエン、キシレンなどの炭化水素
系溶剤、プロピルアルコール、ブタノールなどの
アルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなど
のエステル系溶剤、アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン系溶剤、アルコールエステル系、
エーテルエステル系などの有機溶剤などであり、
特に溶剤の種類に制限はない。 加うるに、本発明の非水分散型樹脂組成物は、
必要ならば無機あるいは有機の着色顔料、アルミ
ニウム片などの金属粉末顔料、体質顔料、および
通常、塗料に用いられる添加剤などを添加し、使
用することができる。 本発明の高固形分型の非水分散樹脂組成物を塗
装する方法としては、ハケ塗り、スプレー塗装、
静電塗装、カーテンフローコート、シヤワーコー
トおよびロールコート等の周知の各種塗装方法を
用いることが出来る。 さらに、またホツトスプレーなど塗料を加温
(30〜60℃)して塗装することも可能である。こ
の場合には、より高固形分にすることが可能とな
るため、本発明の特徴が更に生かせ、効果的とな
る。 また、本発明組成物の塗装後の過熱硬化の条件
は、該組成物中の架橋性官能基の含有量、膜厚な
どにより異なるが、通常80〜200℃の温度範囲の
適当な温度で10〜40分過熱処理することにより硬
化塗膜とすることが出来る。 かくして得られた硬化塗膜は、ポリエステル樹
脂のもつ可撓性、塗膜外観の優れている点と、ビ
ニル共重合樹脂のもつ硬度、耐汚染性の優れてい
る点を兼ね備えており、更には耐塩水噴霧性、耐
湿性、耐水性等の試験後の二次物性が優れた塗膜
性能を有している。 以下、具体的実施例により本発明を説明する。 尚、「部」又は「%」は、「重量部」又は「重量
%」を表わす。 〔不飽和ポリエステルの製造方法〕 (1) 不飽和ポリエステルNo.1(以下MP−1と略
記する) 撹拌機、温度計、パーシヤルコンデンサーお
よび窒素ガス導入管を備えた反応容器に、メチ
ルヘキサヒドロ無水フタル酸15.0部、アジピン
酸15.6部、フマル酸2.7部、ラウリルアルコー
ル19.4部、トリメチロールプロパン7.8部、カ
ーデユラーE(シエルケミカル製商品名)39.5
部を仕込み、窒素ガス雰囲気下で、240℃まで
昇温させた後、同反応温度で約10時間反応させ
た。かくて、酸価4.7、水酸基価110、および重
量平均分子量5200の不飽和ポリエステルを得
た。これをミネラルスピリツトで不揮発分70%
に希釈すると、粘度は2.0ストークスポイズ
(20℃)であつた。 (2) 不飽和ポリエステルNo.2(以下MP−2と略
記する) 前記MP−1を合成したと同様な反応容器に
メチルヘキサヒドロ無水フタル酸23.0部、セバ
チン酸13.0部、イソノナン酸10.0部、フマル酸
3.0部、2−エチル1.3−ヘキサンジオール11.0
部、カーデユラーE(シエルケミカル製商品名)
30.0部、トリメチロールプロパン7.0部、ペン
タエリスリトール3.0部を仕込み、窒素ガス雰
囲気下で240℃まで昇温させた。ついで同反応
温度で4時間反応し、酸価が約20になつた時点
で系内を減圧とし、更に約4時間反応を続け
た。その結果、酸価7.9、水酸基価81、および
重量平均分子量19800の不飽和ポリエステルを
得た。これをミネラルスピリツトで不揮発分70
%に希釈すると粘度は9.3ストークスポイズ
(20℃)であつた。 (3) 不飽和ポリエステルNo.3(以下MP−3と略
記する) 前記MP−1を合成したと同様な反応容器
に、メチルテトラヒドロ無水フタル酸10.0部、
アゼライン酸18.0部、バーサチツク酸(炭素数
10;シエルケミカル製商品名)10.0部、フマル
酸5.0部、ネオペンチルグリコール3.0部、カー
デユラーE(シエルケミカル製商品名)25.0部、
トリメチロールエタン3.0部、2−エチル1,
3−ヘキサンジオール26.0部を仕込み、窒素ガ
ス雰囲気下で240℃まで昇温させた。ついで同
反応温度で3時間反応し、酸価が約20になつた
時点で系内を減圧として、更に約7時間反応を
続けた結果、酸価5.6、水酸基価91、および重
量平均分子量6000の不飽和ポリエステルを得
た。これをミネラルスピリツト/キシレン=
9/1(重量比)で不揮発分70%に希釈すると、
粘度は5.1ストークスポイズ(20℃)であつた。 (4) 不飽和ポリエステルNo.4(以下MP−4と略
記する) 前記MP−1を合成したと同様な反応容器
に、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸21.0部、
セバチン酸10.0部、イソノナン酸17.0部、フマ
ル酸4.0部、カーデユラーE(シエルケミカル製
商品名)37.0部、トリメチロールプロパン4.0
部、ペンタエリスリトール7.0部、を仕込み、
窒素ガス雰囲気下で240℃まで昇温させた。つ
いで同反応温度で、約9時間反応させて、酸価
7.2、水酸基価75および重量平均分子量12100の
不飽和ポリエステルを得た。 これをミネラルスピリツトで不揮発分70%に
希釈すると、粘度は7.7ストークスポイズ(20
℃)であつた。 〔ポリエステル変性ビニル樹脂分散安定剤の製
造方法〕 (1) 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却管を
そなえた反応容器に、ミネラルスピリツト100
部を入れ、温度を90℃に上げた。下記の単量
体、不飽和ポリエステルおよび開始剤混合液を
3時間にわたつて滴下した。 イソブチルメタクリレート45部、スチレン20
部、2−エチルヘキシルアクリレート35部、前
記不飽和ポリエステル(MP−1)85.7部、ベ
ンゾイルパーオキサイド0.8部。 滴下終了後ベンゾイルパーオキサイド1.2部
を追加し、同反応温度で更に4時間反応を行な
つた。かくて、酸価2.5、水酸基価41、重量平
均分子量41300、および不揮発分60.1%の樹脂
溶液が得られ、粘度は8.7ストークスクポイ
ズ/20℃であつた。これをMA−1とした。 (2) 前記MA−1を合成したと同様な反応容器
に、ミネラルスピリツト73.8部を入れ、温度を
85℃に上げた後、下記の単量体、不飽和ポリエ
ステルおよび開始剤混合液を3時間にわたつて
滴下した。 メチルメタクリレート35部、2−エチルヘキ
シルアクリレート15部、2−エチルヘキシルメ
タクリレート15部、スチレン15部、エチルアク
リレート19.5部、アクリル酸0.5部、前記不飽
和ポリエステル(MP−2)42.9部、アゾビス
イソブチロニトリル2.5部。 滴下終了後アゾビスイソブチロチトリル1.2
部を追加し、反応温度を90℃に昇温させた。次
に、更に4時間反応を行ない、かくて酸価4.9、
水酸基価20、重量平均分子量78300、および不
揮発分60.3%の樹脂溶液が得られた。粘度は
13.2ストークスポイズ/20℃であつた。これを
MA−2とした。 (3) 前記MA−1を合成したと同様な反応容器
に、ミネラルスピリツト78.6部を入れ、温度を
90℃にあげた後、下記の単量体、不飽和ポリエ
ステルおよび開始剤混合液を3時間にわたつて
滴下した。 メチルメタクリレート10部、イソブチルメタ
クリレート15部、2−エチルヘキシルメタクリ
レート50部、スチレン25部、前記不飽和ポリエ
ステル(MP−3)71.4部、ベンゾイルパーオ
キサイド0.8部。 滴下終了後ベンゾイルパーオキサイド1.2部
を追加し、同温度で更に4時間反応を行ない、
酸価3.0、水酸基価31、重量平均分子量58600、
および不揮発分59.8%の樹脂溶液が得られた。
粘度は11.2ストークスポイズ/20℃であつた。
これをMA−3とした。 (4) 前記MA−1を合成したと同様な反応容器
に、ミネラルスピリツト85.7部を入れ、温度を
85℃に上げた後、下記の単量体、不飽和ポリエ
ステルおよび開始剤混合液を3時間にわたつて
滴下した。 メチルメタクリレート18部、2−エチルヘキ
シルアクリレート20部、スチレン35部、ラウリ
ルアクリレート5部、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート2部、ブチルアクリレート20部、
前記不飽和ポリエステル(MP−4)114.3部、
アゾビスイソブチロニトリル2.5部。 滴下終了後アゾビスイソブチロニトリル1.2
部を追加し、反応温度を90℃に昇温させた。次
いで、更に4時間反応を行ない、酸価2.5、水
酸基価39、重量平均分子量75100および不揮発
分59.7%の樹脂溶液が得られた。粘度は12.5ス
トークスポイズ/20℃であつた。これをMA−
4とした。 (5) 前記MA−3の製造において、不飽和ポリエ
ステル(MP−3)を除き、ミネラルスピリツ
ト78.6部を66.7部に代えた他はすべて同様にし
て反応を行ない、酸価1.0、重量平均分子量
48000、および不揮発分60.1%の樹脂溶液が得
られた。粘度は20.5ストークスポイズ/20℃で
あつた。これをMA−5とした。 〔ポリエステル変性ビニル系重合体の非水分散
物の製造方法〕 (1) 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却管を
備えた反応容器に、ミネラルスピリツト104.5
部、分散安定剤(MA−1)250部を入れ、温
度を90℃に上げた後、下記の単量体および開始
剤混合液を3時間にわたつて滴下した。 メチルメタクリレート44部、スチレン25部、
ブチルアクリレート10部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート20部、アクリル酸1部、ベン
ゾイルパーオキサイド1.0部。 滴下終了後ベンゾイルパーオキサイド1.2部
を追加し、同反応温度で更に4時間反応を行つ
た。反応生成物は乳白色分散物で酸価5.2、水
酸基価60、および不揮発分55.4%であつた。減
圧下で溶剤を留去し、不揮発分を60.1%とし
た。これをMD−1とした。 (2) 前記MD−1を合成したと同様な反応容器
に、ミネラルスピリツト97.6部、分散安定剤
(MA−2)166部を入れ、温度を90℃に上げた
後、下記の単量体および開始剤混合液を3時間
にわたつて滴下した。 メチルメタクリレート35部、スチレン24部、
エチルアクリレート20部、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート20部、アクリル酸1部、ベン
ゾイルパーオキサイド1.2部。 滴下終了後ベンゾイルパーオキサイド1.2部
を追加し、同温度で更に4時間反応を行つた。 反応生成物は乳白色分散物で酸価7.6、水酸
基価55、および不揮発分55.3%であつた。減圧
下で溶剤を留去し、不揮発分60.0%とした。こ
れをMD−2とした。 (3) 前記MD−2の製造において、分散安定剤
(MA−2)を332部に、ミネラルスピリツト
113.5部におきかえた他はすべて同様にして反
応を行つた。反応生成物は乳白色分散物で、酸
価7.2、水酸基価44、および不揮発分55.1%で
あつた。減圧下で溶剤を留去し、不揮発分60.2
%とした。これをMD−3とした。 (4) 前記MD−1を合成したと同様な反応容器
に、ミネラルスピリツト103.5部、分散安定剤
(MA−3)251部を入れ、温度を85℃に上げた
後、下記の単量体および開始剤混合液を3時間
にわたつて滴下した。 メチルメタクリレート21.5部、イソブチルメ
タクリレート25.0部、スチレン15.0部、エチル
アクリレート26.5部、2−ヒドロキシプロピル
メタクリレート10.0部、メタクリル酸2.0部、
アゾビスイソブチロニトリル0.8部。 滴下終了後、アゾビスイソブチロニトリル
1.2部を追加し、同反応温度で、更に4時間反
応を行つた。反応生成物は乳白色分散物で酸価
7.1、水酸基価36および不揮発分は54.9%であ
つた。減圧下で、溶剤を留去し、不揮発分60.1
%とした。これをMD−4とした。 (5) 前記MD−1を合成したと同様な反応容器
に、ミネラルスピリツト93.3部、分散安定剤
(MA−4)134.0部を入れ、温度を90℃に上げ
た後、下記の単量体および開始剤混合液を3時
間にわたつて滴下した。 メチルメタクリレート22.0部、スチレン29.0
部、ブチルアクリレート5.0部、エチルアクリ
レート20.0部、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート22.0部、メタクリル酸2.0部、ベンゾイ
ルパーオキサイド1.0部 滴下終了後、ベンゾイルパーオキサイド1.2
部を追加し、同反応温度で更に4時間反応を行
つた。反応生成物は、乳白色分散物で、酸価
9.0、水酸基価71および不揮発分は54.7%であ
つた。減圧下で溶剤を留去し、不揮発分60.0%
とした。これをMD−5とした。 (6) 前記製造法(2)において、分散安定剤(MA−
2)を(MA−5)におきかえた他は、すべて
同様にして反応を行つた。反応生成物は乳白色
分散物で、酸価5.1、水酸基価44および不揮発
分は55.2%であつた。減圧下で溶剤を留去し、
不揮発分60.0%とした。これをMD−6とし
た。 (7) 前記製造法(4)において、分散安定剤(MA−
3)を酸価11、水酸基価101、油長30%および
不揮発分60%の大豆油変性アルキド樹脂溶液に
おきかえた他は、すべて同様にして反応を行つ
た。反応生成物は、乳白色分散物で酸価11.6、
水酸基価76および不揮発分は54.7%であつた。
減圧下で溶剤を留去し、不揮発分60.0%とし
た。これをMD−7とした。 実施例 1 樹脂溶液(AH−1)23部に、二酸化チタン
81.8部、ミネラルスピリツト6部、キシレン6部
を加え、サンドミルで10ミクロン以下(グライン
ドゲージによる測定;以下同じ)に練合分散後、
樹脂溶液(AH−1)23部、非水溶媒分散物
(MD−1)117部、ミネラルスピリツト3部、キ
シレン1部を加えて、撹拌混合し、均一な顔料分
散液とした。 さらに、パラトルエンスルホン酸(30%エチレ
ングリコールモノブチルエーテル溶液)を2部加
え、撹拌機で均一に混合した。 得られた本発明の高固形分型非水分散樹脂組成
物を、磨き軟鋼板(0.8×70×150mm)に膜厚が35
〜40ミクロンになるようにエアースプレー塗装し
(塗装時粘度;岩田カツプで20〜25秒/室温にな
るように、ミネラルスピリツト/キシレン=7/
3で調整;塗装時固形分66%)、室温に20分放置
後、各所定の温度で加熱乾燥させ、試験片とし
た。 表−2に塗膜の加熱乾燥条件および性能試験結
果を示す。 実施例2〜5及び比較例1〜2 表−1に示す配合で実施例1と同様にして非水
分散型組成物を調整し、実施例1と同様に試験板
に塗装し、塗膜性能比較試験に供した。 その結果を表−2に示した。
【表】
【表】
【表】 前記比較試験より明らかに、本発明の高固形分
型非水分散樹脂組成物から得られた塗膜は、硬
度、可撓性、耐衝撃性、及び耐湿性、耐水性、耐
塩水噴霧性後の二次密着性が非常に優れると共に
塗装時粘度に調整した時の塗装固形分も高く出来
るという特徴を有するものであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 () 不飽和ポリエステル及び各単量体(i)
    〜(iii)は溶解するが、単量体(ii)と単量体(iii)とから
    得られる共重合体は溶解しない脂肪族炭化水素
    系溶媒中で、 (A)(a) メチル置換水添(無水)フタル酸
    ……10〜50重量%、 (b) α,β−不飽和ジカルボン酸
    ……1〜10重量%、 (c) 前記(a)及び(b)以外の酸成分
    ……0〜40重量%、 (d) 第3級合成飽和脂肪酸のグリシジルエス
    テル ……10〜45重量%、及び (e) 前記(d)以外の多価アルコール
    ……10〜50重量% から得られた不飽和ポリエステル5〜50重
    量%と、 (B)(イ) 一般式 〔式中RはH又はCH3、nは6〜18の整
    数を示す〕 で示されるα,β−モノエチレン性不飽和
    単量体 ……5〜60重量%と (ロ) 前記(イ)以外のα,β−モノエチレン性不
    飽和単量体 ……40〜95重量% から成る単量体混合物(i)50〜95重量%、と
    をグラフト重合して得られた可溶性ポリエ
    ステル変性ビニル樹脂分散安定剤30〜80重
    量%の存在下で、 (ii)α,β−モノエチレン性不飽和カルボ
    ン酸のヒドロキシアルキルエステル単量体
    5〜30重量%と、(iii)前記(ii)以外のα,β−
    モノエチレン性不飽和単量体70〜95重量%
    の割合から成る単量体混合物70〜20重量%
    を共重合して得られる非水分散物を、固形
    分として ……50〜90重量%、 () アミノホルムアルデヒド樹脂溶媒を、固
    形分として ……50〜10重量% から成る高固形分型非水分散樹脂組成物。 2 メチル置換水添(無水)フタル酸が、メチル
    テトラヒドロ(無水)フタル酸および/またはメ
    チルヘキサヒドロ(無水)フタル酸である特許請
    求の範囲第1項記載の高固形分型非水分散樹脂組
    成物。 3 一般式 で示されるα,β−モノエチレン性不飽和単量体
    は、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
    n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル
    (メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリ
    レートおよびステアリル(メタ)アクリレートか
    ら選ばれた、少くとも一種の化合物である特許請
    求の範囲第1項記載の高固形分型非水分散樹脂組
    成物。
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