JPH04119880U - 小便器の尿飛沫防止具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】男性用小便器の目皿や排出口及びその周辺の、
小便を受ける男性用小便器の底面や目皿の形状に関係な
く、軟性シートに植毛したブラシによって、放尿時の尿
飛沫を完全に防止する。 【構成】ブラシ状に植毛したシートを男性用小便器底面
の小便落下部を覆うように敷設し、このシートには、シ
ート下部を通って小便器の尿排出口へ尿を速やかに排出
するための多数の孔と、シート下部に多数の小突起を設
ける。このブラシ状に植毛したシートは、男性用小便器
の目皿や排出口及びその周辺の、小便を受ける男性用小
便器の底面の形状に沿うよう軟性のシートを用いる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、放尿時における男性用小便器からの尿飛沫飛散防止具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

男性用小便器底面の小便受部分から、放尿時の尿飛沫が便器外へ飛散すること を防止するために、かねてから、男性用小便器の形状や排出口の目皿の工夫が講 じられてきた。

【０００３】 しかし、放尿時の男性用小便器に当たる尿の角度が、鋭角になる男性用小便器 の底面部から尿飛沫が飛散したり、排出口の目皿についても、構造上、澱み部分 が避けられないため尿飛沫が生じやく、これらの尿飛沫が便器外にも飛散する。 放尿に勢いがある場合は、多くの尿飛沫が便器外にも飛び散り、この飛沫の完 全防止は困難である。

【０００４】 放尿時によく観察すると、便器外に飛散した尿飛沫が、便器外の床面を汚した り衣服の裾や靴に付着していることを見かけ、衛生上好ましくないといった問題 がある。

【０００５】 このような問題を解決するために、男性用小便器の底面部に金網を敷設するな ど、尿飛沫の飛散防止具についても工夫されてきたが、男性用小便器の底面の形 状に沿っていないことから、小便飛散防止具の、男性用小便器底面との間隔が大 きい部分については、放尿後の水洗が十分出来ないため尿の乾燥汚物が滞積して 、使用を開始して間もなく目詰りが発生したり、臭気を放つなどによって実用化 に至っていない。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

男性用小便器の目皿や排出口及びその周辺の、小便を受ける男性用小便器の底 面部から、放尿時に発生する尿飛沫を完全に防止することが困難である。

【０００７】 そこで、放尿時の尿飛沫を完全に防止すると共に、放尿後の水洗水によって水 洗出来る尿飛沫防止具を提供するものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

シートに植毛したブラシによって、放尿時の尿飛沫を防止することを目的とし 、このブラシを植毛したシートは、男性用小便器の目皿や排出口及びその周辺の 小便を受ける男性用小便器の底面の形状に、自重で沿うよう軟性の合成樹脂を用 い、尿の排出と水洗を容易にするため、このシートに多数の孔と下部に多数の小 突起を設ける。

【０００９】

【作用】

これによって、例えば１０ｍｍ程度以上に伸びた西洋芝生の上に放尿した時、 尿が芝生の下部に溜るまでは尿の飛沫が発生しないと同様に、放尿時の尿飛沫が ブラシ状に植毛した毛によって完全に抑制されて、周囲へ飛び散ることを防止す る。

【０００１０】

【実施例】

図１は、ブラシ状に植毛した軟性シートを、男性用小便器に敷設した状態の断 面図であり、図２は、この平面図をあらわす。 図３は、軟性シートへの吸着板取付部横断面の拡大図をあらわす。

【０００１１】 放尿時の尿を軟性シート４上に滞留させることなく、軟性シート下部の男性用 小便器底面との間隙５へ速やかに導くために、軟性シートに多数の孔６を設ける と共に、男性用小便器１の各部と軟性シートの間隙５をほぼ一定に保ち得るよう 、軟性シート下面に多数の小突起７を設ける。

【０００１２】 これによって、放尿時の尿を軟性シート下面の間隙５を通り、男性用小便器１ の目皿２の部分を経由して尿排出口３へスムーズに導く共に、水洗用水の殆どは 軟性シート上部のブラシの毛８を洗浄すると共に、水洗用水の一部がシートの下 部を洗浄することができるので、軟性シート上部のブラシの部分や、軟性シート 下部と男性用小便器の間隙５に、尿が滞留して汚れることを防いで、小便飛沫防 止具や男性用小便器の清潔を保てる。

【０００１３】 ブラシ状に植毛する毛８の材料は合成樹脂を用いるが、シュロなどの植物その 他の材料を用いてもよい。 植毛は密集の必要はなく、ブラシの毛の長さは約１０ｍｍ以上とすることによ って、放尿時にシート上で発生する尿飛沫の周囲へ飛び散りを完全に防止する。

【０００１４】 軟性シートは、男性用小便器の底面の形状に沿うよう軟性の樹脂を用いるが、 水洗水の勢いによって、飛沫飛散防止具が浮遊して移動することを防ぐために、 軟性シートにはゴムなどの比重の大きい軟性の材料を用いてもよく、必要によっ て軟性シート下面の２乃至３か所に吸着板９を設け、男性用小便器の底面に吸着 させておく。

【０００１５】 この小便器の飛沫防止具は、小便器のみならず研究所などにおける実験用薬液 廃棄時の、受層からの薬液飛沫の飛散防止用にも適用することができる。

【０００１６】

【考案の効果】

以上説明してきたように、本考案によれば、放尿時に男性用小便器の底面部に 落ちた時に発生する尿の飛沫が、ブラシ状に植毛した毛によって打ち消されて、 放尿時の男性用小便器からの飛沫の発生が完全に防止できるので、便器外の床面 や衣服、靴などを汚すことなく、便器の清潔さも保つことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】男性用小便器への軟性シート敷設状態の断面図
である

【図２】男性用小便器への軟性シート敷設状態の平面図
である

【図３】軟性シートへの吸着板取付部横断面図である

【符号の説明】

１ 男性用小便器 ２ 目皿 ３ 排出口 ４ 軟性シート ５ 間隙 ６ 孔 ７ 小突起 ８ 毛 ９ 吸着板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項 １】男性用小便器底面の小便排出口とその周
   囲の小便受部など、放尿時の小便落下部を覆うように敷
   設するブラシ状に植毛した軟性シートに、放尿時の尿を
   速やかに排出するための多数の孔と、下面に多数の小突
   起を設けたことを特徴とする尿飛沫防止具。