JPH04115443U - 車輌用シートの緊急ロツク装置 - Google Patents
車輌用シートの緊急ロツク装置Info
- Publication number
- JPH04115443U JPH04115443U JP2015691U JP2015691U JPH04115443U JP H04115443 U JPH04115443 U JP H04115443U JP 2015691 U JP2015691 U JP 2015691U JP 2015691 U JP2015691 U JP 2015691U JP H04115443 U JPH04115443 U JP H04115443U
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- Japan
- Prior art keywords
- seat
- tooth
- emergency
- locking device
- teeth
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- Pending
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- Seats For Vehicles (AREA)
- Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 片持ちシートリクライニング装置を有する車
輌用シートにおいて、緊急時にのみフリーヒンジ側シー
トバックの傾動をロックすることができる緊急ロック装
置を提供する。 【構成】 車輌用シートのフリーヒンジ側に、ベースプ
レート10に軸着されたバックアーム20と、このバッ
クアーム20に取付けられたアッパーツース30と、こ
のアッパーツース30と噛合可能に前記ベースプレート
10に軸着されたロアーツース40と、このロアーツー
ス40を前記アッパーツース30に係脱自在となす係止
部材50と、この係止部材50に取付けた慣性ウェイト
60とからなる緊急ロック装置を設ける。
輌用シートにおいて、緊急時にのみフリーヒンジ側シー
トバックの傾動をロックすることができる緊急ロック装
置を提供する。 【構成】 車輌用シートのフリーヒンジ側に、ベースプ
レート10に軸着されたバックアーム20と、このバッ
クアーム20に取付けられたアッパーツース30と、こ
のアッパーツース30と噛合可能に前記ベースプレート
10に軸着されたロアーツース40と、このロアーツー
ス40を前記アッパーツース30に係脱自在となす係止
部材50と、この係止部材50に取付けた慣性ウェイト
60とからなる緊急ロック装置を設ける。
Description
【0001】
この考案は、片持ちシートリクライニング装置を備えた車輌用シートにおいて
、衝撃荷重などが作用した緊急時に、シートバックをロックする装置に関するも
のである。
【0002】
一般に、車輌用シートのシートバックの角度姿勢を調整するためのシートクラ
イニング装置としては、アッパーツースに形成した歯部とロアーツースに形成し
た歯部との噛合によりシートバックの角度姿勢を一定に保ち、ロアーツース歯部
のアッパーツースの歯部に対する噛合位置を変化させることにより、シートバッ
クの角度姿勢を変更できるようにしたラッチ機構式有段調整装置、シートバック
とシートクッションとの枢支部に配置した歯車同志の噛合によりシートバックの
角度姿勢を一定に保ち、歯車を回転させることによりシートバックの角度姿勢を
微調整するようにしたタウメル機構式無段調整装置、及びこれら2種を併用した
装置などが知られているが、それらはシートの片側のみに装着されたいわゆる片
持ちシートリクライニング装置であることから、とくに衝撃荷重などが作用した
緊急時にシートバックを十分に保持することができないという恐れがあった。
【0003】
すなわち、車輛が急発進する場合や衝突を受けた場合などの緊急時には、その
衝撃によって乗員に後方荷重が加わり、シートバックが後方へ押付けられること
になるが、このような場合にシートバックの片側はシートリクライニング装置に
よって支持されるものの、シートバックの他方側は荷重によって後方へ捩じれる
ため、乗員に対する安全性が危惧されていたのである。
【0004】
そして、上記の問題を解決するための手段としては、シートの両側にシートリ
クライニング装置を設け、これらを連結ロッド及び連結ワイヤにより連係してな
る、いわゆる両持ちシートリクライニング装置が知られている。
【0005】
しかるに、上述した従来の両持ちシートリクライニング装置は、シートバック
が両側にて支持されるため、耐荷重性能こそすぐれているものの、このシートの
一方側に設けたシートリクライニング装置の操作レバーなどを操作して、シート
バックを所望の傾動角度に調整する際に、連結ロッドを介した他方のシートリク
ライニング装置に対し、操作レバーの操作力を精度よく伝達するために、操作レ
バーの操作に大きな力を要するばかりか、それでもなお操作力の同期不良や、シ
ートバックの位相ズレを生じやすという不具合があった。
【0006】
さらに、従来の両持ちシートリクライニング装置においては、装置の組付けに
高精度が要求され、また部品点数も増大することから、かなりのコストアップを
招くという問題もあった。
【0007】
この考案は、上述した従来のシートリクライニング装置が有する問題点を解決
するためになされたものであって、片持ちシートリクライニング装置を有する車
輌用シートにおいて、緊急時にのみフリーヒンジ側シートバックの傾動をロック
することができる緊急ロック装置の提供を目的とするものである。
【0008】
上述の目的を達成するために、この考案の車輌用シートの緊急ロック装置は、
シートクッションに対しシートバックを両側で傾動自在に支持すると共に、一方
側をシートリクライニング装置により傾斜角度調整自在とした車輌用シートにお
いて、この車輌用シートの他方側に、ベースプレートに軸着されたバックアーム
と、このバックアームに取付られたアッパーツースと、このアッパーツースと噛
合可能に前記ベースプレートに軸着されたロアーツースと、このロアーツースを
前記アッパーツースに係脱自在となす係止部材と、この係止部材に取付けた慣性
ウェイトとを設けたことを特徴とする。
【0009】
上記の構成によれば、車輌用シートの他方側は通常はフリーヒンジとなってい
るが、車輛が衝撃荷重を受けた緊急時には、慣性ウェイトが揺動し、この慣性ウ
ェイトの動きに連動して係止部材がロアーツースをアッパーツースに噛合せしめ
る。
【0010】
したがって、この考案の車輌用シートの緊急ロック装置によれば、フリーヒン
ジ側のシートバックを、緊急時にのみ確実にロックすることができ、他方側(シ
ートリクライニング装置側)のロック効果と併せて、乗員を衝撃荷重から安全に
保持することができる。
【0011】
また、この考案の車輌用シートの緊急ロック装置は、シートの一方側のシート
リクライニング装置と、他方側の緊急ロック装置とを連係する必要がないため、
部品点数および組付工数を軽減可能であることから、低重量化およびコストダウ
ンを図ることができる。
【0012】
以下、この考案の車輌用シートの緊急ロック装置を、図面に示す実施例に基づ
いて詳細に説明する。
【0013】
図1はこの考案の車輌用シートの緊急ロック装置の第1実施例を示す正面説明
図、図2はこの考案の車輌用シートの緊急ロック装置の使用例を示す概略斜視説
明図、図3はこの考案の車輌用シートの緊急ロック装置の第2実施例を示す正面
説明図、図4は同じく第3実施例を示す正面説明図である。
【0014】
図1に示した第1実施例において、S2は車輌用シートのフリーヒンジ側に設
けた緊急ロック装置を示し、この緊急ロック装置S2は、ベースプレート10に
軸着されたバックアーム20と、このバックアーム20に取付られたアッパーツ
ース30と、このアッパーツース30と噛合可能に前記ベースプレート10に軸
着されたロアーツース40と、このロアーツース40を前記アッパーツース20
に係脱自在となす係止部材50と、この係止部材50に取付けた慣性ウェイト6
0とから構成されている。
【0015】
ベースプレート10は、シートクッション(図示せず)の側部に、またバック
アーム20はシートバック(図示せず)の側部に夫々固定されており、これらベ
ースプレート10とバックアーム20は第1の枢軸31により回動可能に軸着さ
れている。
【0016】
アッパーツース30は、その中心部を第1の枢軸31に挿入して、さらにピン
33によりバックアーム20の下部に一体的に取付けられており、第1の枢軸3
1の軸心を中心とする円弧状の下縁部には歯部(ラチェット歯)32が形成され
ている。
【0017】
そして、バックアーム20の外側には、バックアーム20とアッパーツース3
0および後述するロアーツース40と係止部材50を挟持するように、第1の枢
軸31および後述する第2の枢軸41、第3の枢軸51に固定されたホルダープ
レート70が配置されている。
【0018】
ロアーツース40の基部は、ベースプレート10に固着された第2の枢軸41
に回動可能に軸着されており、その自由端側上縁部には上記アッパーツース30
の歯部32と噛合する歯部(ラチェット爪)42が形成されている。また、ロア
ーツース40の自由端側下縁部には、凹部44とこの凹部44を挟む前側凸部4
3および後側凸部45からなるカム面が形成されている。
【0019】
係止部材50の基部は、ベースプレート10に固着された第3の枢軸51に回
動可能に軸着されており、その自由端側には慣性ウェイト60が一体的に取付け
られている。また、係止部材50の軸着部側上縁部にはカム部52が形成されて
おり、このカム部52は上記ロアーツース40のカム面43、44、45に対向
している。
【0020】
上記の構成において、通常時は慣性ウェイト60が中立状態にあり、この慣性
ウェイト60と一体化された係止部材50のカム部52がロアーツース40の突
部43および45の両者に軽く当接することによって、ロアーツース40の歯部
42はアッパーツース30の歯部32と噛合しておらず、フリーヒンジの状態に
なっている。
【0021】
しかるに、車輛に急発進や衝突などの衝撃荷重が作用した緊急時には、まず慣
性ウェイト60がこれを感知して前後方向(矢印A、B)に揺動する。
【0022】
すると、この慣性ウェイト60と一体的になっている係止部材50も第3の枢
軸51を中心に前後方向に回動するため、カム部52がロアーツース40の凸部
43に強く当接してロアーツース40を上方へ押し上げ、このロアーツース40
の歯部42とアッパーツース30の歯部32を噛合せしめるので、ベースプレー
ト10とバックアーム20は確実にロックされることになる。
【0023】
また、衝撃荷重がおさまり、慣性ウェイト60が中立位置に戻ることで、上記
のロックは解除され、再び図示のフリーヒンジ状態に復帰する。
【0024】
したがって、上記の構成によれば、慣性ウェイト60の揺動によって車輌用シ
ートのフリーヒンジ側が瞬時にロックされるため、乗員の安全を効果的に確保す
ることができる。
【0025】
図2は、上記の構成からなる緊急ロック装置を備えた運転者側車輌用シートの
全体構成図であり、シートSのアウター側に従来技術として上述したラッチ機構
式有段調整装置、タウメル機構式無段調整装置、およびこれら2種を併用した装
置などの公知のシートリクライニング装置S1を、またインナー側に本考案の緊
急ロック装置S2を配置した実際の使用態様を示す。
【0026】
すなわち、図2の車輌用シートにおいて、緊急ロック装置S2は通常時にはフ
リーヒンジ状態にあるため、シートリクライニング装置S1の操作レバーLなど
を操作することにより、シートバックの傾動角度調整を行うことができる。
【0027】
そして、急発進や衝突などの衝撃荷重が生じた緊急時には、緊急ロック装置S
2の慣性ウェイト60がこれを感知し、係止部材50を作動させて、ロアーツー
ス40をアッパーツース30と噛合せしめるため、シートリクライニング装置S
1のロック効果と併せてシートSは確実にロックされることになり、乗員の安全
が確実に確保されるのである。
【0028】
次に、図3に示した第2実施例は、上述した第1実施例にスイングアームの機
能を追加することにより、緊急時のロック効果をさらに確実化した例を示す。
【0029】
すなわち、図3において、スイングアーム80は、基部がアッパーツース30
およびバックアーム20と共に第1の枢軸31に回動可能に軸着されており、自
由端側にはピン81が突出して設けられている。
【0030】
そして、スイングアーム80のピン81は、通常時においてはロアーツース4
0の凹部44および係止部材50のカム部52の両者に当接している。
【0031】
ここで、慣性ウェイト60が衝撃荷重を感知し、例えば慣性ウェイト60が矢
印A方向に揺動すると、係止部材50のカム部52が矢印B方向に移動し、同時
にピン81も矢印B方向に移動することによって、スイングアーム80が矢印B
方向に回動する。
【0032】
すると、スイングアーム80のピン81がロアーツース40の凹所44から凸
部43側に移動し、ロアーツース40が矢印C方向に押し上げられることによっ
て、ロアーツース40の歯部42とアッパーツース30の歯部32が噛合し、シ
ートバックのロックがなされるのである。
【0033】
したがって、本第2実施例によれば、スイングアーム80とピン81の作用に
よって、ロアーツース40とアッパーツース30の噛合をより確実なものとする
ことができ、緊急ロックの信頼性を一層高めることができる。
【0034】
また、図4に示した第3実施例は、バックアーム20にアッパーツースの役目
を兼ねさせることにより、一層の軽量化を図った態様を示す。
【0035】
すなわち、図4に示した第3実施例においては、バックアーム20の下縁部に
歯部22を形成することによって、アッパーツースの使用を省略し、また係止部
材50にリターンスプリング90を取付けた点が上述した第1実施例と相違して
いる。
【0036】
本第3実施例によれば、慣性ウェイト60の揺動により係止部材50がロアー
ツース40を押し上げ、ロアーツース40が歯部22と噛合することによりシー
トバックのロックがなされ、またリターンスプリング90の作用によって慣性ウ
ェイト60が中立位置に戻ることによってロックが解除される。
【0037】
上述のとおり、この考案の車輌用シートの緊急ロック装置によれば、フリーヒ
ンジ側のシートバックを、緊急時にのみ確実にロックすることができ、他方側
(シートリクライニング装置側)のロック効果と併せて、乗員を衝撃荷重から安
全に保持することができる。
【0038】
また、この考案の車輌用シートの緊急ロック装置は、シートの一方側のシート
リクライニング装置と、他方側の緊急ロック装置とを連係する必要がないため、
部品点数および組付工数を軽減可能であることから、低重量化およびコストダウ
ンを図ることができる。
【図1】図1はこの考案の車輌用シートの緊急ロック装
置の第1実施例を示す正面説明図である。
置の第1実施例を示す正面説明図である。
【図2】図2はこの考案の車輌用シートの緊急ロック装
置の使用例を示す概略斜視説明図である。
置の使用例を示す概略斜視説明図である。
【図3】図3はこの考案の車輌用シートの緊急ロック装
置の第2実施例を示す正面説明図である。
置の第2実施例を示す正面説明図である。
【図4】図4はこの考案の車輌用シートの緊急ロック装
置の第3実施例を示す正面説明図である。
置の第3実施例を示す正面説明図である。
10 ベ−スプレート
20 バックアーム
30 アッパーツース
31 第1の枢軸
32 歯部(ラチェット歯)
33 ピン
40 ロアーツース
41 第2の枢軸
42 歯部(ラチェット爪)
43 凸部(カム面)
44 凹部(カム面)
45 凸部(カム面)
50 係止部材
51 第3の枢軸
52 カム部
60 慣性ウェイト
70 ホルダープレート
80 スイングアーム
81 ピン
90 リターンスプリング
S 車輌用シート
S1 シートリクライニング装置
S2 緊急ロック装置
Claims (1)
- 【請求項1】 シートクッションに対しシートバックを
両側で傾動自在に支持すると共に、一方側をシートリク
ライニング装置により傾斜角度調整自在とした車輌用シ
ートにおいて、この車輌用シートの他方側に、ベースプ
レートに軸着されたバックアームと、このバックアーム
に取付られたアッパーツースと、このアッパーツースと
噛合可能に前記ベースプレートに軸着されたロアーツー
スと、このロアーツースを前記アッパーツースに係脱自
在となす係止部材と、この係止部材に取付けた慣性ウェ
イトとを設けたことを特徴とする車輌用シートの緊急ロ
ック装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015691U JPH04115443U (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 車輌用シートの緊急ロツク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015691U JPH04115443U (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 車輌用シートの緊急ロツク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04115443U true JPH04115443U (ja) | 1992-10-13 |
Family
ID=31906288
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015691U Pending JPH04115443U (ja) | 1991-03-29 | 1991-03-29 | 車輌用シートの緊急ロツク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04115443U (ja) |
-
1991
- 1991-03-29 JP JP2015691U patent/JPH04115443U/ja active Pending
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