JPH03502867A - 入力と出力との間に対称形の伝送特性を有する表面波インターディジタル変換器および表面波フィルタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 入力と出力々の間に対称形または予や定められた非対称形の伝送特性を有する表 面波インターディジタル変換器および表面波フィルタ本発明は特許請求の範囲第 １項の前半部分に記載されたフィルタ、および特に特許請求の範囲第２項のプレ アンブルに記載された低損失形フィルタに関する。

表面波フィルタの伝送特性は、フィルタ内に含まれて圧電基板上に配置された電 気音響インターディジタル変換器の幾何学形状と、その装置のトポロジーとによ って決められる。一方（入力端側）のインターディジタル変換器内で励起された 音響波は電気的および（または）機械的性質の反射によりこの変換器のフィンガ ーの下方において基板表面を伝播する際に擾乱を受は得る。良く知られているよ うにこれによって伝送特性の歪み、中心周波数のずれおよび当該フィルタの帯域 幅の縮小が住ぜしめられる。この種の擾乱の深い理由は個々の変換器の励起中心 部と反射中心部との相互の幾何学的離間にある。かかる擾乱は高い結合係数を有 する基板において、比較的長い変換器において、および（または）強い反射のフ ィンガー稜線において特に認められる。

このような欠点を除去するために、この種の擾乱を回避するためにそれぞれのイ ンターディジタル変換器をスプリントフィンガー変換器として形成することがか なり以前から知られている。スプリットフィンガーインターディジタル変換器に おいては、同様にフィンガー稜線において生ずる反射は有害な干渉によって抑制 される。しかしながら、スプリットフィンガーインターディジタル変換器もしく はこの変換器を備えたフィルタは（同様に）伝送特性に非対称性を有することが 示されている。

第１図はニオブ酸リチウム上に２個の変換器と、１個のツーフィンガー変換器と 、１個の（公知の）スプリットフィンガーインターディジタル変換器とを備えた フィルタの伝送特性を示す、スプリントフィンガー変換器は５１個のスプリント フィンガ一対を有しており、その対はフィンガ一対のλ／２の中心間隔つまり個 々のフィンガーのλ／８の間隔を互いに有している。フィンガーの金属層（アル ミニウム）の高さはこの例では２００ｎｍの大きさである。第１図の伝送特性は 少なくとも高い要求のために擾乱的な非対称性を有するが、しかしながらこの非 対称性はスプリットフィンガーの代わりに通常使用されるλ／２の間隔を備えた 単一フィンガーを有するフィルタにおける非対称性よりも僅少である。

本発明の課題は、対称性の著しい伝送特性を有するフィルタが得られるような手 段を提供することにある０本発明の他の課題は、変換器の重み付けを必要とする ことなく予め定められた非対称形伝送特性を有するフィルタを提供することにあ る。

本発明の課題は請求の範囲第１項に記載されたフィルタによって解決され、本発 明の他の課題は請求の範囲第２項に記載されたフィルタによって解決される。

既に上述したように、スプリットフィンガーを有する変換器は以前から知られて いる。しかしながらその使用は非常に制限されていた。というのは、スプリント フィンガー変換器は予め定められた限界周波数のフィルタに対してフィンガー間 隔が２倍小さいために製作が困難であったり、または高い限界周波数の半分に甘 んしなければならないからである。

本発明によれば、スプリットフィンガ一対の予め定められた（一定の）周期性を 有するスプリットフィンガーを備えた変換器において幾つかの個数のスプリット フィンガ一対がスプリットフィンガー変換器上に分配されている（不変の周期性 の）単一フィンガーによって置換される。それによって、本発明によるフィルタ においては擾乱的な内部反射が生ずる。このように置換されたフィンガーの個数 および分配はしかしながら本発明によればスプリットフィンガーフィルタのまだ 残っている非対称性が対称形伝送特性のために完全に取除かれるように選定され る。このことは第２図に示されている。第３図は第２図に示された伝送特性が検 出された本発明により形成されたフィルタを示す。

３１は基板を示す、この基板上にはツーフィンガー（入力）変換器３２と本発明 により形成されたスプリットフィンガ一対／単一フィンガー変換器３４とが設け られている。対称形変換器３４は５０個のフィンガー周期つまり５１個のフィン ガーを有しており、それにより９個の単一フィンガー３５が同一個数のスプリッ トフィンガ一対３６の代わりをなしている。

本発明のそれぞれの実施例に対する実際の寸法決め規則を以下に示す０通常予め 定められる値は中心周波数、帯域幅および阻止帯域減衰である。他の責務は最小 挿入減衰の達成、対称形または予め定められた非対称形の伝送特性、および通過 帯域の最小リプルである。

中心周波数は本発明により形成されたスプリントフィンガー変換器のスプリット フィンガ一対（および単一フィンガー）のフィンガー周期を与える。帯域幅はフ ィンガー周期の個数即度換器の長さを決定する。省略重み付けを行う場合には全 てのフィンガー周期がスプリットフィンガ一対もしくは単一フィンガーに付され るのではない、フィルタの阻止帯域減衰または選択性は良く知られている重み付 けによって実現される１本発明によれば、対称性は単一フィンガーによってスプ リットフィンガ一対を部分的に置換することによって達成される。これに所属す る寸法決めは数値的に求められる。有利な処置は、対称形に分配されて周期的ま たは等間隔に位置決めされたスプリットフィンガ一対の僅かな個数を最初に単一 フィンガーによって置換することである。順次に、置換されるべきスプリントフ ィンガ一対の個数を高め、このことは伝送特性の予め定められた形状、特に対称 形状に間して最適に近い結果が得られるまで行われる。最適性自体はその後例え ばハミング間隔方法に基づいて反復的に求められる。存在する単一フィンガーの フィンガーずれによる位相重み付けによって必要な場合にはさらに微調整が行わ れ得る。

伝送特性の完全な対称性を得る代わりにこの特性の予め定められた非対称性を有 するフィルタを同様に提供するということは本発明思想に基づいている。この種 のことは、本発明によりスプリントフィンガ一対の代わりをなす単一フィンガー の個数および分配がそれに応じて行われることによって達成される。達成すべき 予め定められた非対称性は本発明によれば変換器の付加的な重み付けを行うこと なく得られる０例えば位相重み付けを用いると伝送特性の“微調整”が生ぜしめ られ得る。変換器の内部反射は、単一フィンガーの個数および分配を選定するこ とによって、励起された波と本発明により反射された波との干渉が予め定められ た伝送特性を生しるように調整される。

本発明に関連して、本発明に基づいて実施された変換器もしくはフィルタのオー バーラツプ重み付け、省略重み付は等の如き付加的なフィンガー重み付けは、本 発明により構成されたフィルタの伝送特性の対称形もしくは予め定められた非対 称形の形状にネガティブな影響を与えないことを確認できた。

本発明により形成された、スプリットフィンガ一対とスプリットフィンガ一対３ ６の代わりをなす単一フィンガー３５とを備えた変換器は、米国特許第４４６８ ６４２号明細書に記載されているような低損尖形表面波フィルタにおいて特に有 利に使用される。特にこの米国特許明細書の第１図、第４図および第５図に基づ 〈実施例およびこの米国特許明細書に含まれた技術的な取扱いのための理論に注 目すべきである０本発明の第４図はかかる公知のフィルタの原理図を示す。

米国特許第４４６８６４２号明細書に基づく低損失形フィルタはツートラック形 装置に配置されたフィルタである。このフィルタのために特に高い結合係数を有 する材料が使用されるが、しかしながらこのことは変換器の内部反射に基づいて このことから生ずる擾乱的な効果を特に強くする。かかる公知の低損失形フィル タは少なくとも６個の変換器構成体から構成され、通常の場合さらに４個の他の 構成体を有し、この構成体により両トラックの端部において４個の端部側変換器 に対する一方向作用が生ぜしめられる。米国特許明細書の第５図は各トラック毎 に９個、すなわち４個以上のインターディジタル変換器を備えたかかる公知のフ ィルタの他の実施例を示す、明らかなように、上側トラックの５個の変換器は入 力変換器として相互に並列接続されている。各２個のかかる変換器の間には結合 変換器と称される他のインターディジタル変換器が設けられている。同じことは フィルタの出力として並列接続された変換器を有する下側列に対しても当てはま る。上側列の各結合変換器は下側列の結合変換器に電気的に接続されている。

フィルタの上側列の変換器と下側列の変換器との対称形構成が示されている。

本発明をさらに詳細に説明するために、添付した第４図のフィルタにおいて一点 鎖線で囲まれたセルについてさらに説明する０例えば入力変換器として駆動され る２個のインターディジタル変換器４１．４２と、これらの変換器４１．４２の 間に配置された変換器４３とは共に入力変換器コンビネーシッンを形成する。

同じことは下側列の変換器５１．５２．５３を有する出力変換器コンビネーシッ ンに対しても当てはまる。１４３．１５３はフィルタの次の構成部分の結合変換 器を示す。

上記両結合変換器４３．５３は電気的に相互に接続されそして一対の結合変換器 を形成する。これらの両結合変換器４３．５３はその構成が同一であり、電気的 に並列に接続される。（それぞれの）対の結合変換器は入力変換器コンビネーシ ョンと出力変換器コンビネーションとの間でフィルタの内部に存在する結合部を 形成する。結合変換器４３．５３に関して、これらの結合変換器４３．５３はこ の低損失形フィルタの（それぞれの）列の対称形または非対称形に構成された変 換器であることが示されている。結合変換器４３の対称面（もしくは非対称形変 換器４３における対称中心）の両側に配置された（入力）変換器４１．４２およ び結合変換器４３は、結合変換器４３が両度換器４１．４２からすなわち両側か ら等しい強さでかつ互いに等しい位相または逆位相を持つ表面波エネルギーを供 給されて保持するように構成される。

米国特許第４４６８６４２号明細書の対象であるように、結合変換器がインター ディジタル的な単一フィンガーの個数に関してその米国特許明細書に挙げられて いるように設定される場合には、最小の通過減衰もしくは挿入減衰を有するフィ ルタが得られる。しかしながらその米国特許明細書に挙げられているように、か かる低損失形フィルタは伝送特性の非対称性およびリプルを有している。米国特 許明細書により決定された変換器フィンガーの個数２Ｎは基板材料に依存して同 様に帯域幅を決定する。

結合構成体の（単一）フィンガ一対の個数Ｎが米国特許明細書の指定とは異なる 場合にはりプルがかなり大きく現れ、それゆえ実際上はこのような措置を講する ことはできない。

本発明によれば、米国特許第４４６８６４２号明細書において原理が述べられて いるような種類のフィルタが著しく改善され、しかもこのフィルタの入力と出力 との間の伝送特性の対称性に関しても同様に著しい改善がなされる。このことは 米国特許明細書の指定とは異なる変換器フィンガ一対個数Ｎを有する結合変換器 に対しても当てはまる。

本発明の適用において、それぞれの対の結合変換器の２個の結合変換器は即ち例 えば変換器４３．５３は、スプリットフィンガ一対および単一フィンガーを有す る。同様にスプリットフィンガ一対はこのスプリットフィンガ一対自体から放出 される内部反射を阻止する。単一フィンガーはしかしながら変換器内の内部反射 を生ぜしめる。単一フィンガーはスプリントフィンガ一対を備えたここで必要な 対称形または非対称形結合変換器において対称形または非対称形に分配して配置 される０本発明により形成された結合変換器４３．５３は従って２種類の変換器 フィンガーが設けられるという事実を考えに入れても同様に対称形または非対称 形装置である。

米国特許明細書の原理に基づくフィルタもしくは第４図に基づくフィルタの本発 明による実施例は結合変換器４３．５３が第３図に基づく各変換器３４である実 施例である。第３図に基づくフィルタのこの変換器３４は対称形変換器であるの で、ここに示されたフィルタにとっては必要ではないが、第４図の低損失形フィ ルタにとっては境界条件が満たされる。変換器４１．４２もしくは５１．５２は 入力変換器もしくは出力変換器である。

実際の比較は２つの例に基づいて本発明の進歩性を明らかにするべきであろう。

（トラック毎にそれぞれ３個の変換器を備えた、即ち一対の結合変換器を備えた ）第４図に相当するフィルタが製作される。この各結合変換器４３．５３は通常 λ／２の中心間隔を有する４５個のインターディジタル的に配置された単一フィ ンガーを備えた５０個の（幾何学的な）フィンガー周期の有効長さを持っている 。

周期個数に比較して若干少なくされている単一フィンガーの個数は予め定められ た帯域幅を守るために行われたフィンガー省略重み付けに基づいている。第５図 は単一フィンガーを備えた結合変換器を有するこのフィルタに所属する伝送特性 を示しており、この伝送特性は本発明との比較かられかるように強い内部反射に 基づいて通過帯域に明らかに著しい不規則性を有している。各結合変換器４３． ５３毎に５１個のフィンガー周期と４５個のフィンガーとを有しているが、しか しながらそれぞれ対称形配置にて各変換器４３．５３毎に２５個のスプリントフ ィンガ一対と本発明により設けられた２０個の単一フィンガーとを備えた本発明 により形成された比較例は第６図に示したフィルタ特性を生じる。第６図と第５ 図との比較は本発明により達成される進歩を示している。

スプリットフィンガ一対が単一フィンガーによって対称的または非対称的に交換 されたスプリットフィンガー変換器の本発明による実施例はここでは部分的スプ リッティング（パーシャル・スブリフティング）と称される。

予め定められた非対称形伝送特性は、スプリントフィンガ一対変換器３４；４３ ．５３において目標関数を示すスプリットフィンガーの代わりをなす単一フィル タのかかる個数およびかかる分配を予め備えることによって、例えば第３図また は第４図に基づ（フィルタについて達成することができる。このために、対称形 伝送特性に対して適用された上記寸法法め方法つまり反復法が実施される。

上述したように２倍走行信号に基づく低損失形フィルタにおけるリプルを抑制す るために、同日付けの特許出願８８Ｐ１６４９号に記載されているように、変換 器４１ないし５３を互いに間隔を持って配置することは有効である。

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Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. １．電気音響インターディジタル入力変換器および出力変換器を備えた表面波フ ィルタにおいて、 少なくとも１個のこの変換器（３４）はスプリットフィンガー対（３６）および 単一フィンカー（３５）を含み、その際単一フィンガー（３５）は、このフィル タの対称形伝送特性を生ぜしめる部分的な内部反射が変換器内に生じるように、 変換器（３４）内に分配して配置されることを特徴とする表面波フィルタ。
2. ２．フィルタの入力端子に関して電気的に並列接続された少なくとも２個の入力 インターディジタル変換器（４１、４２）と、フィルタの出力端子に関して電気 的に並列接続された少なくとも２個の出力インターディジタル変換器（５１、５ ２）と、それそれ２個の結合変換器（４３、５３）が同一に構成されて電気的に 並列接続された少なくとも１対の結合変換器（４３、５３）とを備え、２個の入 力インターディジタル変換器（４１、４２）と結合変換器の対の一方の結合変換 器（４３）とはフィルタの入力コンビネーションを形成して第１のトラックに配 置され、２個の出力インターディジタル変換器（５１、５２）と結合変換器の対 の他方の結合変換器（５３）とはフィルタの出力コンビネーションを形成して第 １のトラックに対して並列に配設された第２のトラックに配置され、入力コンビ ネーションおよび出力コンビネーションにおいてはこれらのそれぞれのコンビネ ーションの２個の入力インターディジタル変換器もしくは出力インターディジタ ル変換器の間に所属の結合変換器が対称形に配置され、結合変換器（４３、５３ ）は対称形または反対称形に形成され、それぞれの結合変換器は当該コンビネー ションのインターディジタル変換器から同相または逆相の等しい表面波エネルギ ーを得る表面波フィルタにおいて、フィルタの入力と出力との間に対称形伝送特 性（第６図）を得るために、それぞれの対の結合変換器の２個の結合変換器（４ ３、５３）はスプリットフィンガー対（３６）および単一フィンガー（３５）を 含み、それによりそれぞれの変換器（４３、５３）内には単一フィンガー（３５ ）での内部反射を生ぜしめる個所が生じ、 一方ではスプリットフィンガー対（３６）の配置と他方では単一フィンガー（３ ５）の配置とはそれぞれの結合変換器（４３、５３）内では対称形または非対称 形であることを特徴とする請求項１記載の表面波フィルタ。
3. ３．予め定められた非対称形伝送特性を備えた表面波フィルタにおいて、内部反 射中心を生ぜしめる単一フィンガー（３５）の個数および分配は、スプリットフ ィンガー対（３６）の間に、非対称目標関数が生じるように設定されることを特 徴とする請求項１または２記載の表面波フィルタ。