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JPH0349284B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0349284B2
JPH0349284B2 JP60178927A JP17892785A JPH0349284B2 JP H0349284 B2 JPH0349284 B2 JP H0349284B2 JP 60178927 A JP60178927 A JP 60178927A JP 17892785 A JP17892785 A JP 17892785A JP H0349284 B2 JPH0349284 B2 JP H0349284B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyurethane
temperature
polyester diol
diol
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60178927A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6239613A (ja
Inventor
Michihiro Ishiguro
Koji Hirai
Takayuki Okamura
Sadao Yamashita
Kunio Kogame
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP60178927A priority Critical patent/JPS6239613A/ja
Publication of JPS6239613A publication Critical patent/JPS6239613A/ja
Publication of JPH0349284B2 publication Critical patent/JPH0349284B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ルをグリコール成分とするポリエステルジオー
ル、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を重合
し、耐加水分解性および低温特性のみならず、成
形加工性、耐熱性および耐熱分解性の改良された
均質な熱可塑性ポリエステル系ポリウレタンを連
続的に製造する方法に関する。 従来の技術 従来より熱可塑性ポリウレタンは高弾性、耐摩
耗性、耐油性に優れる等の多くの特長を有するた
めゴムやプラスチツクスの代替材料として注目さ
れており、通常のプラスチツク成形加工法が適用
できる成形材料として広範な用途で多量使用され
るようになつてきている。熱可塑性ポリウレタン
としては、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエ
ーテル系ポリウレタン、ポリカーボネート系ポリ
ウレタン等が知られているが、これらのポリウレ
タンのなかでも、その耐加水分解性および低温特
性の点からポリエステル系ポリウレタンが好まし
く用いられている。ポリエステル系ポリウレタン
としては1,4−ブタンジオールを構成成分とす
るポリエステルジオール(以下、BD系ポリエス
テルジオールと略記することもある)、ポリカプ
ロラクトンジオール(CL系ポリエステルジオー
ル)等のポリエステルジオール、有機ジイソシア
ネートおよび鎖伸長剤からなるポリウレタンが知
られている。また、前記ポリウレタンよりさらに
優れた耐加水分解性および低温特性を有するポリ
ウレタンとして3−メチル−1,5−ペンタンジ
オールをグリコール成分とするポリエステルジオ
ール(以下、MPD系ポリエステルジオールと略
記することもある)を用いて得られたポリウレタ
ンが知られている(たとえば、特開昭47−34494
号公報および同48−101496号公報参照)。 これらのポリウレタンの製造方法は、原料を混
合して重合することによつて行なわれているが、
均質なポリウレタンを製造するためには原料を溶
融状態で混合して重合することが好ましいことが
知られている。そして、その際の重合温度として
は150〜250℃の範囲が好ましいと記載されている
一般文献もあるが、通常、原料、特に有機ジイソ
シアネートの熱分解を考慮して200℃以下の範囲
内でできるだけ低い温度が選択されている。例え
ば、前掲特開昭48−101496号公報に記載されてい
る重合温度は高々160℃である。 発明が解決しようとする問題点 しかしながら、上述の製造法によつて得られる
熱可塑性ポリウレタンは溶融粘度の温度依存性が
大きいため他の汎用熱可塑性樹脂と同様の方法で
の成形加工は困難であり不良品率も多くなる欠点
があつた。 さらに高温で成形するため熱安定性の良好なポ
リウレタンを使用しなければ成形加工時に受ける
熱劣化や成形加工機内での分解により、成形品の
物性および外観などに欠陥を生じることになり、
また長時間持続した加工も困難になる欠点があつ
た。 この原因は成形加工温度とポリウレタンの熱分
解温度が接近しているためである。この熱分解を
避けるため比較的低温で成形加工できるようにポ
リウレタンの軟化点を低く定めると必然的に熱可
塑性ポリウレタンの耐熱変形温度が低下し好まし
くない。 熱可塑性ポリウレタンの成形加工性が良くない
と言われるのはこの様な理由によるものである。 本発明者等は、特に成形加工性、耐熱分解性お
よび耐熱性に優れた熱可塑性ポリエステル系ポリ
ウレタンを製造すべく、該製造の際の製造条件に
ついて種々検討したが、充分満足のできる熱可塑
性ポリウレタンを得ることができなかつた。すな
わち、例えばBD系ポリエステルジオールまたは
CL系ポリエステルジオールとジイソシアネート
からポリウレタンを常法により製造してみたが、
該ポリウレタンは溶融粘度の温度依存性が大き
く、充分な成形加工性を有するものではなく、ま
た充分な耐熱分解性を有するものでなかつた。ま
た、前掲特開昭48−101496号公報の実施例4に準
じてMPD系ポリエステルジオール、4,4′−ジ
フエニルメタンジイソシアネートおよび1,4−
ブタンジオールの混合物を160℃の熱板上に注ぎ
込み、熟成した後、粉砕しポリウレタン(フレー
ク)を調製したが、該ポリウレタンは溶融粘度の
温度依存性が大きく、依存として成形加工性が改
良されたものではなかつた。また他の実施例を追
試した場合および特開昭47−34494号公報記載の
実施例を追試した場合も成形加工性の点で充分満
足のできるポリウレタンは得られなかつた。 本発明者等は、上述した従来技術の問題に鑑
み、耐加水分解性および低温特性のみならず、成
形加工性、耐熱性および耐熱分解性の改良された
均質な熱可塑性ポリエステル系ポリウレタンを製
造する方法を提供する目的で鋭意検討を重ね、本
発明を完成するに至つた。 問題点を解決するための手段 本発明によれば、上記目的は、高分子ジオー
ル、有機ジイソシアネートおよび鎖伸長剤を重合
し、熱可塑性ポリウレタンを連続的に製造するに
あたり、 () 前記ジオールとして3−メチル−1,5−
ペンタンジオールおよびジカルボン酸を重縮合
して得られた平均分子量1000〜5000のポリエス
テルジオール(a)を用い、 () 前記ジイソシアネート(b)を前記ポリエステ
ルジオール(a)に対し一般式 0.001M+0.5<R<0.0023M+4.6
〔〕 〔ここでMは前記ポリエステルジオール(a)の平
均分子量を表わし、Rは前記ポリエステルジオ
ール(a)に対する有機ジイソシアネート(b)のモル
比を表す〕で示されるモル比で使用し、かつ () 重合時の温度をTp℃〔得ようとするポリ
ウレタンの原料組成と同一組成で原料を一括仕
込み法で混合したのち、150℃、160℃、170℃
および180℃の温度で各々15分間重合した後5
℃/分の冷却速度で冷却して得られたポリウレ
タンを示差走査熱量測定(DSC)に供して得
られた4本のDSC曲線(生成ポリウレタンを
10℃/分の昇温速度で昇温した時に得られる
DSC曲線)の最高吸熱ピークの頂点を示す温
度のなかで最も高い温度(℃)を意味する〕以
上とする ことを特徴とする熱可塑性ポリウレタンの製造法
によつて達成される。 本発明において使用する高分子ジオールは3−
メチル−1,5−ペンタンジオールおよびジカル
ボン酸を必須成分として用いて重縮合して得られ
るポリエステルジオール(MPD系ポリエステル
ジオール)であり、本発明において3−メチル−
1,5−ペンタンジオールの使用は必要不可欠で
ある。本発明においては他の製造条件も必要不可
欠であるが、前記ジオールをグリコール成分とし
たポリエステルジオールの使用によつて耐加水分
解性、低温特性、成形加工性、耐熱性および耐熱
分解性の改良されたポリウレタンを得ることがで
きる。該MPD系ポリエステルジオールの代りに
例えばBD系ポリエステルジオールまたはCL系ポ
リエステルジオールを使用すること以外は本発明
でいう製造条件で重合しても、得られるポリウレ
タンは高温雰囲気に放置するとウレタン結合の分
解が起こるだけでなく、溶融粘度の温度依存性が
大きく、成形加工性に優れたものにならない。 上記MPD系ポリエステルジオールを製造する
際にはグリコール成分として3−メチル−1,5
−ペンタンジオールを単独で用いることが望まし
いが、該ジオールを主体とする混合グリコールを
用いてもよい。混合して用いられるグリコールと
しては例えばエチレングリコール、ブタンジオー
ル、ヘキサンジオール、プロピレングリコール、
ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコー
ル、ノナンジオール等が挙げられる。これらのグ
リコールはそれぞれ1種のみならず2種以上組合
せて用いてもよい。混合グリコール中の3−メチ
ル−1,5−ペンタンジオールの使用量は、混合
グリコールに対して30重量%以上、好ましくは45
重量%以上さらに好ましくは60重量%以上である
のが好ましい。 また、上記MPD系ポリエステルジオールを製
造するためのジカルボン酸としては酸素数4〜12
の脂肪族ジカルボン酸または炭素数8〜12の芳香
族ジカルボン酸が好ましく、それらの具体的なも
のとしてはコハク酸、アジピン酸、アゼライン
酸、セバチン酸、イソフタル酸、テレフタル酸が
挙げられる。なかでもアジピン酸またはアゼライ
ン酸が好ましく使用される。 上記MPD系ポリエステルジオールは、ポリエ
チレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフ
タレートの製造において用いられている公知の方
法と同様の方法、すなわちエステル交換または直
接エステル化とそれに続く溶融重縮合反応にて製
造可能である(前掲特開昭48−101496号公報参
照)。 本発明において、MPD系ポリエステルジオー
ルの平均分子量は1000〜5000、好ましくは1500〜
4000の範囲内にあることが必要である。前記平均
分子量が小さ過ぎると、得られるポリウレタンの
溶融粘度の温度依存性は小さくなるが、耐熱性、
低温特性が著しく低下する。一方、平均分子量が
大き過ぎると、得られるポリウレタンの低温特性
の良好となるが、溶融粘度の温度依存性は大とな
り成形加工性が低下する。 本発明で使用される有機ジイソシアナートとし
ては、例えばジフエニルメタンジイソシアネー
ト、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6
−トリレンジイソシアネート、フエニレンジイソ
シアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネー
ト、3,3′−ジクロロ−4,4′−ジフエニルメタ
ンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、トルイレンジイソシアネート等の芳香族ジイ
ソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアネート、水添化キ
シリレンジイソシアネート等の脂肪族または脂環
族ジイソシアネートが挙げられる。これらのジイ
ソシアネートは単独で用いても、また2種以上を
混合して用いてもよい。 本発明において、MPD系ポリエステルジオー
ル(a)と有機ジイソシアネート(b)との使用割合は、
ポリエステルジオール(a)の分子量をMで表わし、
MPD系ポリエステルジオール(a)に対する有機ジ
イソシアネートのモル比をRで表わしたとき一般
式0.001M+0.5<R<0.0023M+4.6を満足するモ
ル比で使用することが、他の製造条件とともに重
要である。Rが0.001M+0.5より小さいと耐熱性
が不良となり、Rが0.0023M+4.6以上となると
耐熱性は良好であるが、低温特性および成形加工
性が不良となる。 本発明で使用される鎖伸長剤としては、ポリウ
レタン業界における常用の連鎖成長剤、すなわち
イソシアネート基と反応しうる活性水素原子を分
子中に少なくとも2個以上有する分子量400以の
上下化合物、例えばエチレングリコール、ブタン
ジオール、プロピレングリコール、1,6−ヘキ
サンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレー
ト、キシレングリコール等のジオール類や、水、
ヒドラジン、エチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミ
ン、ピペラジン、フエニレンジアミン、トリレン
ジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、イソフタル
酸ジヒドラジド、等が挙げられる。これらの化合
物は単独で、または2種以上を混合して使用して
よい。最も好ましい鎖伸長剤はブタンジオール、
1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼ
ンである。 これらの鎖伸長剤の使用量は、論理的にはR−
1の量でよいが、実際にはR−1にR−1の数モ
ル%を加えた量である。なお、ここでRは上記定
義のとおりである。 本発明の製造法においては、高分子ジオールと
して上記特定のMPD系ポリエステルジオールを
使用すること、および該ポリエステルジオールと
有機ジイソシアネートを特定の割合で使用するこ
とに加えて、その重合時の温度をTp(℃)(Tpは
上記定義のとおり)以上、好ましくはTp+5
(℃)以上にすることが必要である。そうするこ
とにより、耐加水分解性および低温特性のみなら
ず、成形加工性、耐熱性および耐熱分解性の改良
された均質な熱可塑性ポリウレタンが得られる。
一方、重合時の温度が低いと、生成ポリウレタン
の溶融粘度の温度依存性が大きく、成形加工性が
何ら改良されない。重合温度により生成溶融粘度
の温度依存性が極めて大きく変化するのは高分子
ジオールとして例えばBD系ポリエステルジオー
ルまたはCL系ポリエステルジオールを用いた場
合にはその効果は小さく、MPD系ポリエステル
ジオールを用いる本発明に特有なものである。 なお、上記におけるTpの決定の際には、Tpの
決定のために行なうポリウレタンの調製時の重
合、すなわち得ようとするポリウレタンの原料と
同一組成の原料を一括仕込み法による重合(以
下、予備重合と称す)の際の温度として150℃、
160℃、170℃および180℃の(すなわち、溶融重
合可能な比較的低い温度)温度のなかからひとつ
の温度(α)を選び、その生成ポリウレタンの
DSC曲線より該ポリウレタンの最高吸熱ピーク
の頂点を示す温度T〓1(℃)を求め、該T〓1をTpと
みなすことができる場合もあるが、使用する
MPD系ポリエステルジオールの平均分子量およ
び該ポリエステルジオールと有機ジイソシアネー
トとの使用割合、すなわちR値によつては、ある
予備重合温度(α)における生成ポリウレタンの
T1が該重合温度より10℃または20℃低い重合温
度(βまたはγ)での重合により生成したポリウ
レタンのT〓1またはT〓1より低い場合がある。なお、
予備重合温度が190℃であれば、重合温度の高低
と生成ポリウレタンのT1の高低における前述し
たような逆転はおこらない。また、予備重合温度
のきざみは小さい方が好ましいが、10℃のきざみ
であれば、求められたT1のなかで最も高い温度
をTpとしても実質的に真のTpとほぼ同じであ
り、問題はない。したがつて、上記Tpの決定方
法は極めて便利で合理的なものである。 なお、重合時の温度はポリウレタンがかなり激
しく分解する温度、たとえば260℃以下にするの
が好ましい。 本発明の製造法における好ましい具体例として
は、次の方法が挙げられる。すなわち、少なくと
もいずれかの部分がTp℃以上に設定された押出
機にMPD系ポリエステルジオール、鎖伸長剤お
よび有機ジイソシアネートを定量ポンプにより連
続的に供給し、次いでストランド状またはシート
状に押出す方法である。この方法において、
MPD系ポリエステルジオールと鎖伸長剤は混合
物の形で供給してもよいし、またMPD系ポリエ
ステルジオールと有機ジイソシアネートを供給前
または供給後にプレポリマーの形にして用いても
よい。なお、前記の押出機としては自己清浄性を
有する双軸スクリユー型押出機で代表される多軸
スクリユー型押出機を用いるのが生成ポリウレタ
ンの均一性の点から推奨される。 本発明の製造法によつて得られる熱可塑性ポリ
ウレタンは、耐加水分解性および低温特性に優
れ、しかも成形加工性、耐熱性および耐熱分解性
の各点で著しく改良されている。特に好ましい場
合には生成ポリウレタンのみかけの溶融流動の活
性化エネルギー(Ea)は、小さくなり、一般式 (250−44N)({η}−1.1)+45<Ea <(250−44N)({η}−1.1)+70 〔〕 (但し、式中Nはポリウレタンの重量に対する窒
素原子の重量の百分率を示す。また、{η}は30
℃でジメチルホルムアミド中、0.5g/100mlの濃
度で測定した対数粘度を示すが1.1以下である)
で表わされる範囲内にある。 本発明の製造法によつて得られる熱可塑性ポリ
ウレタンは、特に成形加工性および耐熱分解性に
優れているので通常用いられる射出成形機、押出
成形機、ブロー成形機などにより容易に成形さ
れ、優れた耐加水分解性、低温特性、耐熱性を生
かし、シート、フイルム、チユーブホース、ロー
ルギア、パツキング材、防振材、ベルトラミネー
ト製品、自動車部品、スポーツ用品等に使用され
る。また、溶剤に溶解して人造皮革または繊維の
処理剤、接着剤等にも有用であるが、さらに当技
術分野で知られているかまたはこれから開発され
る種々の用途にも使用可能なることが理解され
る。 実施例 次に実施例および比較例により本発明を更に具
体的に説明するが、本発明はそれらによつて何ら
限定されない。 なお実施例および比較例中、ポリウレタンの溶
融流動特性の温度依存性は高化式フローテスター
(例えば、(株)島津製作所高化式フローテスター
CFT−500型)を用い昇温法(ホールド185℃×
5min、昇温速度5℃/min、ダイス径×長さ=
0.5mmφ×5mml、荷重20Kg)にて粘度を測定し、
みかけの溶融流動の活性化エネルギーEa(Kcal/
モル)で評価した。なお、見かけの溶融流動の活
性化エネルギーEa(Kcal/モル)は、絶対温度の
逆数に対して、絶対温度と相関関係にある流量比
の対数値をプロツトし、その傾きKを求め、次の
式により計算された。 Ea=−2.303R・K (ここでRはガス定数(1.987cal/deg・mole)
を表わす) また対数粘度{η}は30℃、DMF溶液中0.5g/
100mlの濃度で測定した。 低温特性については得られたポリウレタンペレ
ツトを250℃で2分間加圧(10Kg/cm2)プレスす
ることにより100μのフイルムを調製し、動的粘
弾性自動測定器(東洋ボールドウイン(株)製レオバ
イブロンモデルDOV−)(110Hz)による主分
散ピーク温度(Ta)を測定することにより評価
した。 耐熱性については上記と同様の方法で調製した
100μのフイルムをタンザク状に打ち抜き、JISK
−6301に従つてインストロンTMM型万能引張試
験機で20℃及び120℃での引張り強度(TB 120
TB 20)を測定し、その強度保持率〔TB 120/TB 20
×100(%)〕でもつて評価した。 またポリウレタンの耐加水分解性はジヤングル
テストにより評価した。ジヤングルテストは70
℃、95%の相対湿度下に50μの厚みのポリウレタ
ン皮膜を28日間放置しジヤングルテスト前後のフ
イルムの引張強度保持率で評価した。 耐熱分解性は、示差走査熱量天秤(理学電機(株)
製TG−BSC)を用い、窒素雰囲気下、230℃で
ポリウレタン10mgを5時間放置したときの熱重量
減少率を測定して評価した。 なお実施例及び比較例中の各表において用いた
原料は略号をもつて示したが略号と化合物の関係
は、以下のとおりである(第1表)。
【表】 実施例 1 (Tpの測定) 回転速度を40rpmに設定した100c.c.のニーダー
(ブラベンダー社製ブラベンダープラストグラフ)
にPMPA、MDIおよびBD(鎖伸長剤)を
PMPA/MDI/BDのモル比が1/5/4となる
割合で合計90gをワンシヨツト法により仕込み、
150℃、160℃、170℃および180℃の温度で各々重
合した。得られたポリウレタンを1週間室温で放
置した後、示差走査熱量計(パーキン−エルマー
社製DSC−2C型)に供しDSC曲線を求めた。各
重合温度における生成ポリウレタンのT′pは第2
表のとおりであり、このポリウレタンのTpを209
℃とした。
【表】 (ポリウレタンの製造) 平均分子量2000のPMPAとBDとからなり30℃
に加熱された混合物と50℃に加熱溶融したMDI
とをPMPA/MDI/BDの使用モル比が1/5/
4となる量で定量ポンプにより同方向に回転する
二軸スクリユー押出機に連続的に仕込み、連続溶
融重合を行なつた。このとき、前記押出機の中を
前部、中間部、後部の三つの帯域に分け、中間部
の温度をTpより高い230℃とした。該温度を溶融
重合温度とした。生成したポリウレタンをストラ
ンド状で水中へ連続的に押し出し、次いでペレタ
イザーでペレツトに成形した。 得られたポリウレタンについて溶融流動のみか
けの活性化エネルギー(Ea)、耐熱性、低温特
性、耐加水分解性、耐熱分解性を調べた。その結
果を第3表に示す。 実施例2〜7および比較例1〜10 (Tpの測定) 第3表に示した原料と同表に示した組成比で用
い、実施例1と同様の方法によりポリウレタンを
調製し、そのTpを求めた。その結果を第3表に
示す。 (ポリウレタンの製造) 第3表に示した原料を同表に示した組成比で用
い重合温度をTpとして同表に示した温度とする
こと以外は、実施例1と同様の方法でポリウレタ
ン(ペレツト)を製造した。生成した各ポリウレ
タンの物性を第3表に示す。
【表】
【表】 第3表から明らかな如く、高分子ジオールとし
てPMPAを用いてTp以上の温度で重合して得ら
れるポリウレタンは重合温度をTp以下の温度と
すること以外は同じ条件で重合して得られるポリ
ウレタンに比較して溶融流動のみかけの活性化エ
ネルギーが約半分であり、成形加工性に優れてい
る(実施例1、比較例1参照)。ただし、PMPA
に対するMDIのモル比Rが一般式〔〕で示さ
れる値の範囲内にないと生成ポリウレタンの耐熱
性が極めて不良(比較例2)か、溶融流動のみか
けの活性化エネルギーが著しく大きい(比較例
3)。またPMPAの平均分子量が小さいと得られ
るポリウレタンの耐熱性が劣り、低温特性が不良
(比較例4)であり、一方、PMPAの平均分子量
が大きいとTp以上の温度で重合しても溶融流動
のみかけの活性化エネルギーが著しく大きい(比
較例5)のに対し、PMPAの分子量が1000〜
5000の範囲内にある場合には、上記2つの欠点が
改良されている(実施例1〜4)、さらに高分子
ジオールとしてPCLを用いて、Tp以上の温度で
重合しても、得られるポリウレタンの溶融流動の
みかけの活性化エネルギーがあまり小さくならな
い(比較例8)。 発明の効果 本発明方法により、耐加水分解性および低温特
性のみならず、成形加工性、耐熱性および耐熱分
解性の改良された熱可塑性ポリウレタンが得られ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよ
    び鎖伸長剤を重合して熱可塑性ポリウレタンを連
    続的に製造するにあたり、 () 前記高分子ジオールとして3−メチル−
    1,5−ペンタンジオールおよびジカルボン酸
    を重縮合して得られた平均分子量1000〜5000の
    ポリエステルジオール(a)を用い、 () 前記有機ジイソシアネート(b)を前記ポリエ
    ステルジオール(a)に対し、一般式 0.001M+0.5<R<0.0023M+4.6
    〔〕 〔ここでMは前記ポリエステルジオール(a)の平
    均分子量を表し、Rは前記ポリエステルジオー
    ル(a)に対する有機ジイソシアネート(b)のモル比
    を表す〕で示されるモル比で使用し、 () 重合時の温度をTp℃〔ただし、Tpは得よ
    うとするポリウレタンの原料と同一組成で原料
    を一括仕込み法で混合した後、150℃、160℃、
    170℃および180℃の各温度で各々15分間重合し
    た後5℃/分の冷却速度で冷却して得られたポ
    リウレタンを示差走査熱量(DSC)に供して
    得られた4本のDSC曲線(生成ポリウレタン
    を10℃/分の上昇温度で昇温したときに得られ
    るDSC曲線)の最高吸熱ピークの頂点を示す
    温度のなかで最も高い温度(℃)を意味する〕
    以上とする ことを特徴とする熱可塑性ポリウレタンの製造
    法。 2 ポリエステルジオール(a)が3−メチル−1,
    5−ペンタンジオールと炭素数4〜12の脂肪族ジ
    カルボン酸とを重縮合することによつて得られる
    高分子ジオールである特許請求の範囲第1項記載
    の製造法。 3 脂肪族ジカルボンがアジピン酸またはアゼラ
    イン酸である特許請求の範囲第2項記載の製造
    法。 4 ポリエステルジオール(a)の平均分子量が1500
    〜4000の範囲内にある特許請求の範囲第1項記載
    の製造法。 5 重合が多軸スクリユー型押出機を用いる連続
    溶融重合であり、かつ前記押出機のいずれかの部
    分がTp(℃)以上の温度である特許請求の範囲第
    1項記載の製造法。
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