JPH0332673Y2 - - Google Patents
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- JPH0332673Y2 JPH0332673Y2 JP4795585U JP4795585U JPH0332673Y2 JP H0332673 Y2 JPH0332673 Y2 JP H0332673Y2 JP 4795585 U JP4795585 U JP 4795585U JP 4795585 U JP4795585 U JP 4795585U JP H0332673 Y2 JPH0332673 Y2 JP H0332673Y2
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- Japan
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- glass wool
- floor
- moisture
- wool mat
- board
- Prior art date
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Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案は、中高層住宅等において上階で飛び跳
ねる音や歩く音等の床衝撃音が下階に伝播するの
を軽減するための浮床構造の改良に関するもので
ある。
ねる音や歩く音等の床衝撃音が下階に伝播するの
を軽減するための浮床構造の改良に関するもので
ある。
(従来の技術)
従来、上述のような中高層住宅等における床衝
撃音の伝播を防止する技術として、コンクリート
床スラブ等の床下地上にグラスウールマツトを敷
設して、その上に合板あるいはパーテイクルボー
ド等の剛性板材を配した浮床の構造は広く知られ
ている。この浮床構造は、グラスウールマツトの
弾性、復元性を利用して、床衝撃による表面の剛
性板材への衝撃力を緩和し、コンクリート床スラ
ブ等への衝撃力の伝播を軽減するものである。
撃音の伝播を防止する技術として、コンクリート
床スラブ等の床下地上にグラスウールマツトを敷
設して、その上に合板あるいはパーテイクルボー
ド等の剛性板材を配した浮床の構造は広く知られ
ている。この浮床構造は、グラスウールマツトの
弾性、復元性を利用して、床衝撃による表面の剛
性板材への衝撃力を緩和し、コンクリート床スラ
ブ等への衝撃力の伝播を軽減するものである。
(考案が解決しようとする課題)
しかるに、上記従来の浮床構造の場合、コンク
リート床スラブは建造後も徐々に放湿を続けるた
め、この湿気によつてグラスウールマツトがその
復元力を低下しやすいという問題があり、日照条
件の悪い部屋等では湿気が床下にこもつてしま
い、良好な緩衝性能を維持できないことになる。
リート床スラブは建造後も徐々に放湿を続けるた
め、この湿気によつてグラスウールマツトがその
復元力を低下しやすいという問題があり、日照条
件の悪い部屋等では湿気が床下にこもつてしま
い、良好な緩衝性能を維持できないことになる。
一方、このような浮床構造に使用する床パネル
として、グラスウールマツト表面に合板やパーテ
イクルボード等の剛性板を接着一体化したもの
(実公昭57−4669号公報参照)が提案されている。
しかし、このものでは、合板や、パーテイクルボ
ードあるいはハードボード等の硬質繊維板は硬質
でそれ自体の弾性力が乏しいため、厚さの厚いグ
ラスウールマツトと複合しないと十分な復元性が
発揮できず、その結果パネル厚が厚くなる。しか
も、上記硬質の板材は吸湿性が小さいため、上記
従来の剛性板材を捨て張りしたものと同様に床下
の湿気がグラスウールマツト内にこもつてその復
元性が低下してしまうという欠点がある。
として、グラスウールマツト表面に合板やパーテ
イクルボード等の剛性板を接着一体化したもの
(実公昭57−4669号公報参照)が提案されている。
しかし、このものでは、合板や、パーテイクルボ
ードあるいはハードボード等の硬質繊維板は硬質
でそれ自体の弾性力が乏しいため、厚さの厚いグ
ラスウールマツトと複合しないと十分な復元性が
発揮できず、その結果パネル厚が厚くなる。しか
も、上記硬質の板材は吸湿性が小さいため、上記
従来の剛性板材を捨て張りしたものと同様に床下
の湿気がグラスウールマツト内にこもつてその復
元性が低下してしまうという欠点がある。
また一方、調湿性能を有する緩衝材として、イ
ンシユレーシヨンボード等の木質繊維板が知られ
ている。そこで、この木質繊維板を上記従来の浮
床構造におけるグラスウールマツトに代えて使用
することが考えられるが、インシユレーシヨンボ
ード等の木質繊維板はグラスウールマツトに比べ
て静的バネ定数が大きくて変形し難く、またグラ
スウールマツトに比べて繊維長が短いので、圧縮
変形を生じ易くするように低比重化すると強度が
低下して復元力が小さくなり、グラスウールマツ
トと同等の復元力のものは得られず、よつて同様
に良好な緩衝性能を確保できないことになる。
ンシユレーシヨンボード等の木質繊維板が知られ
ている。そこで、この木質繊維板を上記従来の浮
床構造におけるグラスウールマツトに代えて使用
することが考えられるが、インシユレーシヨンボ
ード等の木質繊維板はグラスウールマツトに比べ
て静的バネ定数が大きくて変形し難く、またグラ
スウールマツトに比べて繊維長が短いので、圧縮
変形を生じ易くするように低比重化すると強度が
低下して復元力が小さくなり、グラスウールマツ
トと同等の復元力のものは得られず、よつて同様
に良好な緩衝性能を確保できないことになる。
本考案はかかる諸点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、コンクリート等よりな
る床下地上に敷設するグラスウールマツトと共に
上述の調湿性能を有するインシユレーシヨンボー
ドを併用することにより、両者の欠点を補完し
て、床下の湿気に対しても良好な緩衝性能を確保
できるようにし、よつて床衝撃音の伝播を有効に
軽減できる浮床構造を提供することにある。
その目的とするところは、コンクリート等よりな
る床下地上に敷設するグラスウールマツトと共に
上述の調湿性能を有するインシユレーシヨンボー
ドを併用することにより、両者の欠点を補完し
て、床下の湿気に対しても良好な緩衝性能を確保
できるようにし、よつて床衝撃音の伝播を有効に
軽減できる浮床構造を提供することにある。
(課題を解決するための手段)
上記の目的を達成するため、本考案の解決手段
は、コンクリート等よりなる床下地上にグラスウ
ールマツトを敷設し、その上に、木質繊維を主体
として形成され、吸放湿性に優れ、しかも適宜の
緩衝性を兼備えた比重0.2〜0.4のインシユレーシ
ヨンボードを配設する。そして、該インシユレー
シヨンボード上面に剛性板を張設し、その上に床
仕上げ材を設けてなる浮床構造としたものであ
る。
は、コンクリート等よりなる床下地上にグラスウ
ールマツトを敷設し、その上に、木質繊維を主体
として形成され、吸放湿性に優れ、しかも適宜の
緩衝性を兼備えた比重0.2〜0.4のインシユレーシ
ヨンボードを配設する。そして、該インシユレー
シヨンボード上面に剛性板を張設し、その上に床
仕上げ材を設けてなる浮床構造としたものであ
る。
(作用)
上記の構成により、本考案では、床下地上に敷
設したグラスウールマツトの優れた弾性、復元性
により床下地の不陸を吸収しながら、その上に配
設した比重0.2〜0.4のインシユレーシヨンボード
の復元性と相俟つて緩衝性能が著しく高められ、
床表面の板材(床仕上げ材および剛性板)に加え
られる衝撃力が良好に吸収緩和されて床衝撃音の
階下への伝播が大幅に軽減される。即ち、軽量衝
撃に対しては、主にグラスウールマツトの緩衝作
用が働き、重量衝撃に対しては、グラスウールマ
ツトとインシユレーシヨンボードとの両方の緩衝
作用が働いて衝撃力の吸収を行うものである。そ
して、その場合、床下地からの湿気に対しては、
この湿気は上記インシユレーシヨンボードによつ
て良好に吸収されてグラスウールマツトが多湿に
なることがないので、該グラスウールマツトの復
元力、つまり緩衝性能が長期間良好にかつ有効に
発揮され、床衝撃音の軽減効果が良好に維持され
ることになる。
設したグラスウールマツトの優れた弾性、復元性
により床下地の不陸を吸収しながら、その上に配
設した比重0.2〜0.4のインシユレーシヨンボード
の復元性と相俟つて緩衝性能が著しく高められ、
床表面の板材(床仕上げ材および剛性板)に加え
られる衝撃力が良好に吸収緩和されて床衝撃音の
階下への伝播が大幅に軽減される。即ち、軽量衝
撃に対しては、主にグラスウールマツトの緩衝作
用が働き、重量衝撃に対しては、グラスウールマ
ツトとインシユレーシヨンボードとの両方の緩衝
作用が働いて衝撃力の吸収を行うものである。そ
して、その場合、床下地からの湿気に対しては、
この湿気は上記インシユレーシヨンボードによつ
て良好に吸収されてグラスウールマツトが多湿に
なることがないので、該グラスウールマツトの復
元力、つまり緩衝性能が長期間良好にかつ有効に
発揮され、床衝撃音の軽減効果が良好に維持され
ることになる。
ここにおいて、上記グラスウールマツトとイン
シユレーシヨンボードとを部分接着又は縫着によ
つて積層一体化した積層パネルで構成し、該積層
パネルの複数枚を床下地上にグラスウールマツト
側を下側にして敷設することは、床下の湿気がグ
ラスウールマツトを通つてインシユレーシヨンボ
ードで良好に吸湿されることを確保しながら、施
工性や取扱い性等を向上させることができ好まし
い。さらに、上記相隣る積層パネルをその側端面
間に空間部を設けて敷設することは、インシユレ
ーシヨンボードにおける吸湿しやすい木口面から
床下空間の湿気が積極的に吸収されてグラスウー
ルマツトが多湿化するのを防ぎ吸湿性能を高める
ことができるとともに、床衝撃が隣接する積層パ
ネル間で伝播するのを上記空間部で遮断防止して
床衝撃の緩和に効果を発揮し、また上記空間部を
配管や配線用のスペースとして利用できるなど好
適である。
シユレーシヨンボードとを部分接着又は縫着によ
つて積層一体化した積層パネルで構成し、該積層
パネルの複数枚を床下地上にグラスウールマツト
側を下側にして敷設することは、床下の湿気がグ
ラスウールマツトを通つてインシユレーシヨンボ
ードで良好に吸湿されることを確保しながら、施
工性や取扱い性等を向上させることができ好まし
い。さらに、上記相隣る積層パネルをその側端面
間に空間部を設けて敷設することは、インシユレ
ーシヨンボードにおける吸湿しやすい木口面から
床下空間の湿気が積極的に吸収されてグラスウー
ルマツトが多湿化するのを防ぎ吸湿性能を高める
ことができるとともに、床衝撃が隣接する積層パ
ネル間で伝播するのを上記空間部で遮断防止して
床衝撃の緩和に効果を発揮し、また上記空間部を
配管や配線用のスペースとして利用できるなど好
適である。
次に、上記インシユレーシヨンボードの比重を
0.2〜0.4に限定した理由について説明する。一般
に木質繊維を結合させてなる板材は、その圧縮程
度の違いによつて、得られる板の比重の範囲が広
く、板の性質もその比重によつて変わつてくる。
そして、単に衝撃力の吸収性を高めるのであれ
ば、繊維密度が疎で軽量な木質繊維板を用いれば
良いが、比重が0.2未満のものは、衝撃力で窪み
や撓み等の変形を生じるため、床面が不安定にな
ると共に、局部的な窪みや撓みによつて衝撃力が
その下方に位置させたグラスウールマツトに分散
されないままに局所的に作用しやすい。それ故、
床面の安定とグラスウールマツトへの衝撃力の分
散伝達のためには、比重が0.2以上のものを選定
する必要がある。一方、比重が高くて硬質な繊維
板になると、床面は安定しているが、グラスウー
ルマツトに入り込んだ湿気に対する吸湿力がない
ため、グラスウールマツトが長期間経過すると水
分を含んでその復元力に低下をきたしやすいと共
に、グラスウールマツト内部の湿度が増す一方で
あり床下に結露を生じ易くなる問題がある。ま
た、比重が0.4を越えると、硬い板になつてしま
い、衝撃力の吸収力がないために厚さの厚いグラ
スウールマツトを使用する必要が生じ、床下厚さ
が増してしまう問題がある。それ故、繊維板の比
重は、比較的柔軟性を有し、しかもグラスウール
マツトが多湿なときにはこのグラスウールマツト
の湿気を吸収するような吸放湿性を有する上で
0.4以下のものを選定する必要がある。よつて、
インシユレーシヨンボードの比重は0.2〜0.4に設
定されている。
0.2〜0.4に限定した理由について説明する。一般
に木質繊維を結合させてなる板材は、その圧縮程
度の違いによつて、得られる板の比重の範囲が広
く、板の性質もその比重によつて変わつてくる。
そして、単に衝撃力の吸収性を高めるのであれ
ば、繊維密度が疎で軽量な木質繊維板を用いれば
良いが、比重が0.2未満のものは、衝撃力で窪み
や撓み等の変形を生じるため、床面が不安定にな
ると共に、局部的な窪みや撓みによつて衝撃力が
その下方に位置させたグラスウールマツトに分散
されないままに局所的に作用しやすい。それ故、
床面の安定とグラスウールマツトへの衝撃力の分
散伝達のためには、比重が0.2以上のものを選定
する必要がある。一方、比重が高くて硬質な繊維
板になると、床面は安定しているが、グラスウー
ルマツトに入り込んだ湿気に対する吸湿力がない
ため、グラスウールマツトが長期間経過すると水
分を含んでその復元力に低下をきたしやすいと共
に、グラスウールマツト内部の湿度が増す一方で
あり床下に結露を生じ易くなる問題がある。ま
た、比重が0.4を越えると、硬い板になつてしま
い、衝撃力の吸収力がないために厚さの厚いグラ
スウールマツトを使用する必要が生じ、床下厚さ
が増してしまう問題がある。それ故、繊維板の比
重は、比較的柔軟性を有し、しかもグラスウール
マツトが多湿なときにはこのグラスウールマツト
の湿気を吸収するような吸放湿性を有する上で
0.4以下のものを選定する必要がある。よつて、
インシユレーシヨンボードの比重は0.2〜0.4に設
定されている。
(実施例)
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。
る。
第1図は本考案の基本的な実施例に係る浮床構
造を示す。同図において、1はコンクリート等よ
りなる床下地であつて、該床下地1上にはグラス
ウールマツト2が配設されており、該グラスウー
ルマツト2上には木質繊維を主体として形成され
た吸放湿性を有する比重0.2〜0.4のインシユレー
シヨンボード3が配設されている。さらに、上記
インシユレーシヨンボード3の上面にはパーテイ
クルボードあるいは合板等の剛性を有する剛性板
4が張設されており、該剛性板4上には床仕上げ
材5が配設されて浮床構造が構成されている。
尚、床仕上げ材5としては、適宜部屋の用途に応
じて木質床材、カーペツト等が用いられる。
造を示す。同図において、1はコンクリート等よ
りなる床下地であつて、該床下地1上にはグラス
ウールマツト2が配設されており、該グラスウー
ルマツト2上には木質繊維を主体として形成され
た吸放湿性を有する比重0.2〜0.4のインシユレー
シヨンボード3が配設されている。さらに、上記
インシユレーシヨンボード3の上面にはパーテイ
クルボードあるいは合板等の剛性を有する剛性板
4が張設されており、該剛性板4上には床仕上げ
材5が配設されて浮床構造が構成されている。
尚、床仕上げ材5としては、適宜部屋の用途に応
じて木質床材、カーペツト等が用いられる。
このように構成された浮床構造は、床下地1上
に敷設したグラスウールマツト2が優れた弾性、
復元性を有することから、床下地1の不陸が著し
い場合でもその不陸を吸収して施工できるのは勿
論のこと、その上に配設した比重0.2〜0.4のイン
シユレーシヨンボード3の持つある程度の復元性
と相俟つて緩衝性能が著しく高められることによ
り、床表面の板材(剛性板4や床仕上げ材5)に
加えられた床衝撃力を良好に吸収緩和して、床衝
撃音が下階等に伝播するのを軽減防止することが
できる。
に敷設したグラスウールマツト2が優れた弾性、
復元性を有することから、床下地1の不陸が著し
い場合でもその不陸を吸収して施工できるのは勿
論のこと、その上に配設した比重0.2〜0.4のイン
シユレーシヨンボード3の持つある程度の復元性
と相俟つて緩衝性能が著しく高められることによ
り、床表面の板材(剛性板4や床仕上げ材5)に
加えられた床衝撃力を良好に吸収緩和して、床衝
撃音が下階等に伝播するのを軽減防止することが
できる。
しかも、床下地1からの放湿による湿気は、グ
ラスウールマツト2を通つて吸放湿性を有するイ
ンシユレーシヨンボード3によつて良好に吸収さ
れるので、グラスウールマツト2内に湿気がこも
つて該グラスウールマツト2が多湿になることは
ない。その結果、上記グラスウールマツト2の良
好な復元性が長期間安定して発揮されて、床衝撃
音の軽減効果を良好にかつ有効に維持することが
できる。
ラスウールマツト2を通つて吸放湿性を有するイ
ンシユレーシヨンボード3によつて良好に吸収さ
れるので、グラスウールマツト2内に湿気がこも
つて該グラスウールマツト2が多湿になることは
ない。その結果、上記グラスウールマツト2の良
好な復元性が長期間安定して発揮されて、床衝撃
音の軽減効果を良好にかつ有効に維持することが
できる。
第2図および第3図は本考案の他の実施例を示
す。本例では、グラスウールマツト2とインシユ
レーシヨンボード3とを部分的に接着して一体化
した積層パネル6を用い、この積層パネル6の複
数枚を床下地1上に相隣るパネル6,3の側端面
間に一定の空間部7を設けてかつグラスウールマ
ツト2側を下側にして敷設し、その上に剛性板4
を積層パネル6,6…上面を連結するように配設
し、接着剤等により固定したものである。尚、上
記空間部7の間隔は積層パネル6の厚さの約1〜
5倍に設定されている。
す。本例では、グラスウールマツト2とインシユ
レーシヨンボード3とを部分的に接着して一体化
した積層パネル6を用い、この積層パネル6の複
数枚を床下地1上に相隣るパネル6,3の側端面
間に一定の空間部7を設けてかつグラスウールマ
ツト2側を下側にして敷設し、その上に剛性板4
を積層パネル6,6…上面を連結するように配設
し、接着剤等により固定したものである。尚、上
記空間部7の間隔は積層パネル6の厚さの約1〜
5倍に設定されている。
ここで、上記積層パネル6におけるグラスウー
ルマツト2とインシユレーシヨンボード3との接
着は、接着剤を線状、点状、その他部分的に塗布
して接着したもので、グラスウールマツト2とイ
ンシユレーシヨンボード3との接合面で湿気が流
通し得るようにしている。また、この接着剤の代
わりに貼着性を有するテープ等を用いてもよく、
この場合ゴム系の弾力性を有する粘着テープを用
いることが全体の復元力を低下させずに一体化で
きるので好ましい。また、両者を糸で縫着しても
よい。
ルマツト2とインシユレーシヨンボード3との接
着は、接着剤を線状、点状、その他部分的に塗布
して接着したもので、グラスウールマツト2とイ
ンシユレーシヨンボード3との接合面で湿気が流
通し得るようにしている。また、この接着剤の代
わりに貼着性を有するテープ等を用いてもよく、
この場合ゴム系の弾力性を有する粘着テープを用
いることが全体の復元力を低下させずに一体化で
きるので好ましい。また、両者を糸で縫着しても
よい。
したがつて、本例では、グラスウールマツト2
とインシユレーシヨンボード3とを部分接着又は
縫着によつて積層一体化した積層パネル6で構成
したので、床下地1からの湿気がグラスウールマ
ツト2を通つてインシユレーシヨンボード3に良
好に吸湿されるのを確保しながら、施工,運搬時
の取扱い性や施工時の作業性が簡便となる。
とインシユレーシヨンボード3とを部分接着又は
縫着によつて積層一体化した積層パネル6で構成
したので、床下地1からの湿気がグラスウールマ
ツト2を通つてインシユレーシヨンボード3に良
好に吸湿されるのを確保しながら、施工,運搬時
の取扱い性や施工時の作業性が簡便となる。
さらに、上記空間部7は必ずしも設ける必要が
なく端面突付けであつてもよいが、この空間部7
の存在により、吸湿しやすいインシユレーシヨン
ボード3の木口面からも床下空間部の湿気を積極
的に吸収することができ、グラスウールマツト2
内の湿気の除去をよりスムーズに行うことができ
る。しかも、積層パネル6に衝撃がかかつた際に
この空間部7により隣接する積層パネル6にその
衝撃が伝播するのを遮断防止して、衝撃の緩和に
効果を発揮し、例えばタツピングマシンによる衝
撃実験によると突き付け施工した場合に比べて2
〜3dB軽減することができる。また、この空間部
7は配管や配線のためのスペースとしても利用す
ることができ有利である。
なく端面突付けであつてもよいが、この空間部7
の存在により、吸湿しやすいインシユレーシヨン
ボード3の木口面からも床下空間部の湿気を積極
的に吸収することができ、グラスウールマツト2
内の湿気の除去をよりスムーズに行うことができ
る。しかも、積層パネル6に衝撃がかかつた際に
この空間部7により隣接する積層パネル6にその
衝撃が伝播するのを遮断防止して、衝撃の緩和に
効果を発揮し、例えばタツピングマシンによる衝
撃実験によると突き付け施工した場合に比べて2
〜3dB軽減することができる。また、この空間部
7は配管や配線のためのスペースとしても利用す
ることができ有利である。
尚、第2図において、4′は上記剛性板4上に
その接合部位置を異ならせて配設された合板等よ
りなる剛性板であつて、釘打ちによつて、剛性板
4表面に重合固着されている。この剛性板4,
4′の二重構造により、床仕上げ材としてカーペ
ツト5′等の軟質な床材のみを施工する場合に剛
性板4の継目が床仕上げ材表面に現出するのを防
止するようにしている。また、8は壁際の床下地
1上に配設された木材よりなる根太材であり、該
根太材8の上下面にはゴム、繊維板あるいは発泡
体等よりなる緩衝材8a,8aが設けられてい
て、根太材8より伝わる衝撃を軽減するようにし
ている。
その接合部位置を異ならせて配設された合板等よ
りなる剛性板であつて、釘打ちによつて、剛性板
4表面に重合固着されている。この剛性板4,
4′の二重構造により、床仕上げ材としてカーペ
ツト5′等の軟質な床材のみを施工する場合に剛
性板4の継目が床仕上げ材表面に現出するのを防
止するようにしている。また、8は壁際の床下地
1上に配設された木材よりなる根太材であり、該
根太材8の上下面にはゴム、繊維板あるいは発泡
体等よりなる緩衝材8a,8aが設けられてい
て、根太材8より伝わる衝撃を軽減するようにし
ている。
また、上記積層パネル6には、第4図および第
5図に示すようにインシユレーシヨンボード3の
上下面を貫通するスリツト9や孔10等を設けて
おいてもよい。この場合、グラスウールマツト2
中に浸入した湿気が上記スリツト9や孔10の内
面に現出させた軟質繊維板の木口からも積極的に
吸湿されて、グラスウールマツト2の湿気除去を
一層スムーズに行うことができる利点がある。
5図に示すようにインシユレーシヨンボード3の
上下面を貫通するスリツト9や孔10等を設けて
おいてもよい。この場合、グラスウールマツト2
中に浸入した湿気が上記スリツト9や孔10の内
面に現出させた軟質繊維板の木口からも積極的に
吸湿されて、グラスウールマツト2の湿気除去を
一層スムーズに行うことができる利点がある。
さらに、グラスウールマツト2と床下地1との
間に防湿シート11を配して、床下地1からの湿
気がグラスウールマツト2に直接触れないように
して施工してもよい。この場合はグラスウールが
コンクリートスラブのアルカリ成分によつて冒さ
れるのを防止してグラスウールマツト2の復元力
を一層長期間維持できる利点がある。
間に防湿シート11を配して、床下地1からの湿
気がグラスウールマツト2に直接触れないように
して施工してもよい。この場合はグラスウールが
コンクリートスラブのアルカリ成分によつて冒さ
れるのを防止してグラスウールマツト2の復元力
を一層長期間維持できる利点がある。
(考案の効果)
以上説明したように、本考案の浮床構造によれ
ば、床下地上に敷設されたグラスウールマツト上
に吸放湿性を有し、かつ緩衝性及び復元性を有す
る比重0.2〜0.4のインシユレーシヨンボードを配
して、床下地からの湿気を該インシユレーシヨン
ボードで吸収し、グラスウールマツトの多湿化を
防止するようにしたので、該グラスウールマツト
の復元力を長期間良好に維持してその衝撃性能を
良好に発揮することができ、床衝撃音の軽減効果
を有効に維持することができる。
ば、床下地上に敷設されたグラスウールマツト上
に吸放湿性を有し、かつ緩衝性及び復元性を有す
る比重0.2〜0.4のインシユレーシヨンボードを配
して、床下地からの湿気を該インシユレーシヨン
ボードで吸収し、グラスウールマツトの多湿化を
防止するようにしたので、該グラスウールマツト
の復元力を長期間良好に維持してその衝撃性能を
良好に発揮することができ、床衝撃音の軽減効果
を有効に維持することができる。
加えて、上記グラスウールマツトとインシユレ
ーシヨンボードとを部分接着又は縫着によつて積
層一体化した積層パネルで構成すれば、該インシ
ユレーシヨンボードによる吸湿機能を確保しなが
ら施工性,取扱い性等を向上させることができ
る。さらに、相隣る積層パネル間に空間部を設け
れば、インシユレーシヨンボードの木口面からの
吸湿でき、吸湿性能の向上を図ることができると
ともに、隣接する積層パネルへの床衝撃の伝播を
防いで緩衝効果を高めることができ、また配管や
配線用のスペースとして利用できるなどの利点を
有する。
ーシヨンボードとを部分接着又は縫着によつて積
層一体化した積層パネルで構成すれば、該インシ
ユレーシヨンボードによる吸湿機能を確保しなが
ら施工性,取扱い性等を向上させることができ
る。さらに、相隣る積層パネル間に空間部を設け
れば、インシユレーシヨンボードの木口面からの
吸湿でき、吸湿性能の向上を図ることができると
ともに、隣接する積層パネルへの床衝撃の伝播を
防いで緩衝効果を高めることができ、また配管や
配線用のスペースとして利用できるなどの利点を
有する。
図面は本考案の実施例を例示し、第1図は一実
施例を示す断面図であり、第2図および第3図は
他の実施例を示し、第2図は断面図、第3図は概
略平面図である。第4図および第5図はそれぞれ
積層パネルの変形例を示す斜視図である。 1…床下地、2…グラスウールマツト、3…イ
ンシユレーシヨンボード、4,4′…剛性板、5,
5′…床仕上げ材、6…積層パネル、7…空間部。
施例を示す断面図であり、第2図および第3図は
他の実施例を示し、第2図は断面図、第3図は概
略平面図である。第4図および第5図はそれぞれ
積層パネルの変形例を示す斜視図である。 1…床下地、2…グラスウールマツト、3…イ
ンシユレーシヨンボード、4,4′…剛性板、5,
5′…床仕上げ材、6…積層パネル、7…空間部。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 (1) コンクリート等よりなる床下地上にグラスウ
ールマツトが敷設され、その上に木質繊維を主
体として形成された吸放湿性を有する比重0.2
〜0.4のインシユレーシヨンボードが配設され
ており、該インシユレーシヨンボードの上面に
剛性板が張設され、その上に床仕上げ材が配設
されてなる浮床構造。 (2) グラスウールマツトとインシユレーシヨンボ
ードとは、部分接着又は縫着によつて積層一体
化した積層パネルで構成されており、該積層パ
ネルの複数枚が床下地上にグラスウールマツト
側を下側にして敷設されている実用新案登録請
求の範囲第(1)項記載の浮床構造。 (3) 相隣る積層パネルは、その側端面間に空間部
を設けて敷設されている実用新案登録請求の範
囲第(2)項記載の浮床構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4795585U JPH0332673Y2 (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4795585U JPH0332673Y2 (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61163842U JPS61163842U (ja) | 1986-10-11 |
JPH0332673Y2 true JPH0332673Y2 (ja) | 1991-07-11 |
Family
ID=30563753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4795585U Expired JPH0332673Y2 (ja) | 1985-03-29 | 1985-03-29 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0332673Y2 (ja) |
Families Citing this family (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0547220Y2 (ja) * | 1987-08-17 | 1993-12-13 | ||
JP2979410B2 (ja) * | 1988-10-03 | 1999-11-15 | 株式会社ブリヂストン | 床構造 |
JPH0696905B2 (ja) * | 1990-05-11 | 1994-11-30 | 大建工業株式会社 | 暖房床構造 |
JPH0696904B2 (ja) * | 1990-05-28 | 1994-11-30 | 大建工業株式会社 | 暖房床構造 |
JP2012107378A (ja) * | 2010-11-15 | 2012-06-07 | Kuraray Co Ltd | 根太構造を有する遮音床構造材および該構造材を用いた遮音床構造 |
JP5607390B2 (ja) * | 2010-03-08 | 2014-10-15 | 七王工業株式会社 | 遮音床構造 |
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JP5706787B2 (ja) * | 2010-09-09 | 2015-04-22 | 七王工業株式会社 | 遮音床構成材及び遮音床構造 |
JP6317866B2 (ja) * | 2014-09-26 | 2018-04-25 | 株式会社熊谷組 | 床構造の構築方法 |
JP6677987B2 (ja) * | 2015-09-01 | 2020-04-08 | 株式会社熊谷組 | 床構造 |
JP6677986B2 (ja) * | 2015-09-01 | 2020-04-08 | 株式会社熊谷組 | 床構造 |
JP2020165084A (ja) * | 2019-03-28 | 2020-10-08 | 旭化成ホームズ株式会社 | 床下地材、床下地構造、床仕上げ構造、床下地施工方法及び床仕上げ施工方法 |
-
1985
- 1985-03-29 JP JP4795585U patent/JPH0332673Y2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61163842U (ja) | 1986-10-11 |
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