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JPH03291559A - レーザイオン化中性粒子質量分析装置 - Google Patents

レーザイオン化中性粒子質量分析装置

Info

Publication number
JPH03291559A
JPH03291559A JP2092125A JP9212590A JPH03291559A JP H03291559 A JPH03291559 A JP H03291559A JP 2092125 A JP2092125 A JP 2092125A JP 9212590 A JP9212590 A JP 9212590A JP H03291559 A JPH03291559 A JP H03291559A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ions
ion
laser
mass spectrometer
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2092125A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuya Maruo
丸尾 哲也
Yoshikazu Honma
本間 芳和
Masaru Kurosawa
黒沢 賢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2092125A priority Critical patent/JPH03291559A/ja
Priority to US07/680,916 priority patent/US5105082A/en
Priority to DE69127989T priority patent/DE69127989T2/de
Priority to EP91105518A priority patent/EP0452767B1/en
Publication of JPH03291559A publication Critical patent/JPH03291559A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、固体試料にイオンビームを照射してスパッタ
リングされる粒子のうち、中性粒子を紫外レーザでイオ
ン化した、光励起イオンの質量スベクトルを測定して質
量分析する、レーザイオン化中性粒子質量分析装置に関
するものである。
〔従来の技術〕
固体試料の代表的な微量分析法は、イオンビームにより
表面からスパッタリングされる二次イオンを検出する。
二次イオン質量分析法である。しかし、上記二次イオン
量は発生効率が低く、かつ元素依存性が大きいため試料
中の元素濃度に比例せず、定量性に問題がある。これに
対し、二次イオンと同時にスパッタリングされる中性粒
子量は元素濃度に比例するため、それを検出する中性粒
子質量分析法は定量性が良い分析法である。特に中性粒
子を高輝度レーザでイオン化して質量分析するレーザイ
オン化質量分析法は、イオン化効率が高い方法として知
られている(C,H。
B ecker ;ジャーナル・オブ・バキューム・サ
イエンス・アンド・チクノロシイ(J 、 Vac、 
Sci・Technol、) A5.1181 (19
87) )。しかし、現在のレーザイオン化中性粒子質
量分析装置において利用可能なレーザは、エキシマレー
ザやYAGレーザなどのパルスレーザであることから、
感度や深さ方向分析への応用の点で問題が存在する。つ
ぎに従来のレーザイオン化中性粒子質量分析装置の原理
構成を説明する。
第6図において、1はイオンビーム発生装置で、アルゴ
ンあるいは酸素等のガスを供給してイオン化し、スパッ
タリングイオンビーム2を発生する。
ついで、スパッタリングイオンビーム2を静電レンズ3
を用いて収束したのち、電極4によりパルス化して試料
5の表面を衝撃する。上記スパッタリングイオンビーム
2の衝撃により、中性粒子8と二次イオン6とが試料5
の表面から放出される。
二次イオン6はイオン引き出し電極7によって引き出さ
れるが、中性粒子8は加速されないため、上記二次イオ
ン6よりも遅い速度で光イオン化領域9に入る。ここで
中性粒子8は、紫外レーザ発生器10から発生した紫外
レーザ光11により光イオン化され光励起イオン12と
なる。この光励起イオン12はイオン引き出し電極7に
より引き出され、飛行時間型質量分析器13を通過して
、イオン検出器上4で電流信号に変換される。上記イオ
ン検出器14から発生する電流信号は、デジタルオシロ
スコープ15等の電気波形計測器により電流検出される
上記レーザイオン化中性粒子質量分析装置においては、
光励起イオンを検出するために幾つかの技術を必要とす
る。その第1は、短時間で発生する光励起イオンの効率
的な質量分離手段である。
紫外レーザ光11はパルス幅10〜3 Q n sec
程度であり、光励起イオン12の発生時間も同程度であ
る。このような短時間に発生する光励起イオン12の測
定には飛行時間型質量分析器13が用いられる。上記飛
行時間型質量分析器13は、低質量の粒子はど早く、高
質量の粒子はど遅く検出器に到着することを利用して、
質量分離する。第2の技術は、二次イオン6と光励起イ
オン12とを分離する技術である。発生する二次イオン
6と光励起イオン12とは、同様にイオン検出器14で
検出される。もし、スパッタリングイオンビーム2が連
続ビームであったとすると、二次イオン6は連続して発
生する。それに対して、光励起イオン12はレーザ11
が発光した短時間だけに発生するため、上記二次イオン
6に較ぺて強度が小さくなる。したがって、二次イオン
が光励起イオンの検出を妨害する。これを防ぐために、
まずスパッタリングイオンビーム2をレーザ11と同期
するようにパルス化する。パルス状のイオンビーム2に
より、試料表面からはパルス状の二次イオンとパルス状
の中性粒子とが発生する。上記二次イオン6はそのまま
検出器14に向かって加速されるが、中性粒子8はレー
ザによるイオン化の後に加速されるため、両者の間に時
間的な開きが生しる。これにより、二次イオンと光励起
イオンを時間的に区別して測定することができる。第3
技術は、短時間で発生するイオンの検出手段である。
光励起イオンはイオン検出器で電流量に変換し、デジタ
ルオシロスコープ等の検出器で測定される。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように、従来のレーザイオン化中性粒子質量分析
装置では、パルスイオンビーム、飛行時間型質量分析器
、二次イオン分離手段、電流量検出器が構成要素として
必要であった。しかし、これらの構成では、高感度分析
や深さ方向分析に対しつぎに示すような問題を生じる。
高感度分析には測定を複数回行ってデータを積算する必
要があるが、デジタルオシロスコープ等の電流検出器か
らのデータを処理するのに時間を要し、測定の繰り返し
周波数は最大数十Hz程度である。また。
従来の電流計測器では、試料構成元素に由来するイオン
の電流を検出し、かつ微量不純物に由来するイオンの微
小電流を検出するだけのダイナミックレンジがないため
、結果的に微小電流が検出できない。さらに、二次イオ
ンと光励起イオンを分離するためには、光イオン化領域
を試料面からある程度離す必要がある。そのために光イ
オン化の立体角が減少し、イオン化できる中性粒子の量
が減少する。上記の諸点から感度が低く最高でもppm
程度であった。深さ方向分析においては、スパッタリン
グに用いるイオンビームを非常に短いパルスにすること
、上記のように繰り返し周波数が高くないことから、ス
パッタリング速度が遅くなる。これをイオン電流を増加
することにより解決したとしても、試料面を均一にスパ
ッタリングできないため、深さ方向分解能が低下してし
まう。
上記のように、従来のレーザイオン化中性粒子質量分析
装置では、高感度分析や深さ方向分析を行うのが困難で
あった。
本発明は、分析感度の向上ができ深さ方向分析が可能な
レーザイオン化中性粒子質量分析装置を得ることを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、固体試料表面に照射するイオンビームを、
連続ビームまたはパルスビームのいずれか一方であると
し、試料表面からスパッタリングされる中性粒子から光
励起イオンを発生させるパルスレーザを、繰り返し発光
が可能な紫外レーザとし、光励起イオンの質量分離手段
は、電界や磁界を利用し所望の質量のイオンだけが透過
する機能を有し、光励起イオンを検出するイオン検出器
は、上記質量分離手段を透過した光励起イオンの到達が
予想される時間だけ、検出機能を動作させる検出時間限
定手段を有するとともに、イオンの個数を計数する手段
を有することによって達成できる。
〔作用〕
本発明は、連続イオンビームまたはパルスイオンビーム
、電場掃引や磁場掃引を用いて単一質量のイオンだけを
分離する質量分析器、高繰り返しパルスレーザ、イオン
検出時間限定手段、イオンパルス計数手段を基本的構成
要素とする。本発明は°第一に従来法と異なり、連続イ
オンビームをスパッタリングに用いる。これにより、適
度なスパッタリング速度が得られるとともに、均一なス
パッタリングが可能になるため、高い深さ方向分解能が
得られる。このスパッタリング法の採用により、二次イ
オンが連続して発生するため光励起イオンの検出を妨げ
る。そこで、第二の手段としてイオン検出時間限定手段
を用いる。これは、光励起イオンの発生後イオン検出器
に到達する時間を予想し、その時間だけにイオン検出器
の検出機能を活性化する手段である。これにより、光励
起イオンが発生していない時の二次イオンを検出するこ
とがなくなるため、二次イオンの強度は大幅に減少する
。本発明によれば、従来法のように二次イオンを完全に
検出しないわけではなく、限定手段によって狭くなった
測定時間に比例して、強度を低下させる。例えば、測定
時間幅を1秒の繰り返し測定に対して1μsecに設定
すると、10’分の1となる。時間幅は後述するように
、l〜10μsec程度が適当である。測定時間限定手
段を用いて二次イオンの強度を105〜10’分の1程
度にしたとしても、このままでは微量不純物の高感度分
析が行えない。そこで第三の手段として、検出したい質
量のイオンだけを分離する電場掃弓や磁場掃引型の質量
分析器を用いる。本発明では、全ての質量の光励起イオ
ンを一度に検出する従来法に較^て性能が劣るが、実際
の分析では数種類の質量のイオンだけを検出すれば目的
が達成できるので、大きな問題にはならない。本分析器
を採用することで、二次イオンの質量分離も行えること
から、試料構成元素の強度が大きな二次イオンの影響を
受けることなく、微量不純物の光励起イオンを測定する
ことができる。同質量の二次イオンと光励起イオンとな
らば、レーザのパルス幅、イオン限定手段の時間幅、二
次イオン収率などによるが、2〜5桁はど光励起イオン
の強度が大きく、二次イオンは光励起イオンの測定の妨
げとはならない。
上記に連続イオンビームを用いた場合の光励起イオン測
定手段を示したが、連続イオンビームを用いてはスパッ
タリングの速度が速すぎる場合に。
深さ方向分解能を悪化しない程度にスパッタリングイオ
ンビームをパルス化することは可能である。
また、つぎの手段を加えることにより高感度分析が可能
になる。第四の手段は高繰り返しパルスレーザである。
高感度測定にはデータの積算が有効である。従来法で得
られるデータは、時間に対する電流量変化という二次元
データである。そのため、処理に時間がかかり、最高性
能の測定器を用いても100Hz以下の積算速度しか得
られない。
これに対し、本発明で用いる質量分析器より得られるデ
ータは、イオン強度だけの一次元データであるため、処
理に殆ど時間を必要としない。積算繰り返し速度はレー
ザパルスの発光繰り返し周波数が律則となり、現状のレ
ーザでは数100Hzから1kHz程度である。また、
光励起イオンの発生効率を高めるためには、出来る限り
光イオン化領域を中性粒子の発生位置に近づけて立体角
を大きくする必要がある。そこで第五の手段として、レ
ーザをできる限りスパッタリング面に近づける。
従来法では二次イオンと光励起イオンとを区別するため
に、中性粒子をある程度の距離飛行させる必要があった
ためにできなかった。さらに、高感度分析にはイオンの
個数を計数するパルス計算法が有効である。そこで、第
六の手段としてイオン計数手段を用いる。従来法ではイ
オンの質量は検出器に到着する時間として表されたため
、質量分解能を上げるために、一つの質量のイオンが検
出される時間幅をできるだけ短くする必要があった。
この時間幅は飛行時間型質量分析器の大きさやイオン加
速電圧の大きさに依存するが、数十n sec程度必要
である。それに対し、通常のイオン測定において、1個
のイオンを電流量に変換する時のパルス幅は少なくとも
10〜20 n seeであるから、従来の飛行時間型
質量分析器では、一つの質量に灯して複数個のイオンか
らのパルスが重畳される。したがって、イオンの個数は
電流量として表されることになる。イオンの個数は、試
料構成元素と微量不純物元素とでは6〜8桁はども異な
るので、検出すべき電流量も6〜8桁異なる。しかし、
実際上はこのように大きく異なる電流量を精度よく検出
できる電流測定装置はない。これに対し本発明では、つ
ぎの2つの理由からイオン1つ1つを計数するパルス計
数法が可能になる。第一の理由は、測定する質量を限定
することである。
色々な質量のイオンを一度に検出する従来法とは異なり
、一種類のイオンだけを検出するから、−次イオン量を
変化させて中性粒子量を質量ごとに調整することにより
、検出器に入射する光励起イオンの量をパルス計数がで
きるほど小さくすることが可能である。理由の第二は、
イオンを測定する時間を従来法に紋穴で長くできること
である。
本発明ではイオン検出時間幅を長くしても、質量分解能
には影響しない。したがって、イオンパルスの重畳を防
ぐことができる。本発明と従来法との違いを第7図に示
す。上記のように、イオン量が多い試料構成元素でもイ
オン量が少ない微量元素でも、高精度に検出できるパル
ス計数法が採用できることから、測定の繰り返し周波数
が高いことと合わせて、本発明が従来法に較べ高感度分
析が可能な方法であるといえる。
上記に説明したように、本発明は高感度分析に有効な方
法であるが、検出時間限定時間幅を広くした場合の、二
次イオンの検出量が多くなるのを防ぐ方法、および光励
起イオンの検出時間を長くしてパルス検出を可能にさせ
る方法を、以下に説明する。本発明では、検出時間幅を
長くすると、それに比例して二次イオンの検出量が多く
なる。
しかし、検出時間幅を長くしなければならない場合は、
光励起イオンの発生量が多い場合であるがら、二次イオ
ンの影響を受けない。逆に光励起イオン量が少ない場合
には検出時間幅を短くしてもイオンの重畳が起きないの
で、出来る限り短くして二次イオンの検出を防げばよい
。検出時間幅を変化するには、光励起イオンの初期運動
エネルギの違いを利用する。スパッタリングされた中性
粒子は、それぞれ異なった初期エネルギを持っている。
従来法では上記具なったエネルギを持つ粒子が、はぼ同
時に検出器に到達しなければならないため、イオンは初
期エネルギに対して非常に高い引き出し電圧を印加する
。この逆に、殆ど引き出し電圧を印加しなければ、初期
エネルギの違いがそのまま到着時間差となって現われる
。このように、光励起イオンの運動エネルギを選択する
ことにより検出時間を変化させる。イオン引き出し電圧
を殆ど印加せずに質量分離を行う方法には、四重極質量
分析器が適している。また、イオンの運動エネルギを選
択する方法としてエネルギ分析器を用いればよい。
〔実施例〕
つぎに本発明の実施例を図面とともに説明する。
第1図は本発明によるレーザイオン化中性粒子質量分析
装置の第1実施例を示す構成図、第2図は二次イオンと
光励起イオンとの時間変化を示す図、第3図はG a 
A sのイオン注入試料の測定例を示す図、第4図はレ
ーザイオン化領域をスパッタリング面に近づけた場合の
第2実施例を示す図、第5図は四重極質量分析器を用い
た第3実施例を示す図である。
第1実施例 第工図において、イオンビーム発生装置21から連続イ
オンビーム22を発生する。ついで、連続イオンビーム
22を静電レンズ23により収束したのち、走査電極2
4により振動させ試料25の表面上を走査しながら衝撃
させる。この操作により均一なスパッタリングが可能に
なる。連続イオンビーム22の衝撃により中性粒子26
と二次イオン27とがスパッタリングされる。上記中性
粒子26は、紫外レーザ光28によってイオン化され光
励起イオン29になる。上記光励起イオン29は引き出
し電極30によりイオン化領域から引き出され、磁場や
電場を利用した質量分析器31で質量分離されたのち、
イオン検出器32で電気パルス化され、パルス計数器3
3で計数される。
電場や磁場を利用した質量分析器31は、従来法のよう
に二次イオンと光励起イオンとを時間的に分離できない
。質量分析器31通過後の二次イオン27および光励起
イオン29の量を時間に対して示すと第2図のようにな
る。二次イオン27は連続量である。それに対して光励
起イオン29は紫外レーザ光28によるイオン化のたび
に発生する。このため、光励起イオン29は二次イオン
27に対してピーク値は高いが、飛び飛びの量となる。
この違いを利用して両者を区別する。第1図にはその手
段の一例を示した。紫外レーザ検出器34により紫外レ
ーザの発光信号35を発生させる。上記発光信号35を
トリガ信号発生器36に導入し、所定の時間経過後検出
開始信号37を発生させる。この検出開始信号37をイ
オン検出器32とパルス計数器33との間に設置した信
号ゲート38に導入して、検出開始信号37が導入され
た時からのイオンパルスを検出するようにする。光励起
イオンが発生してからパルス信号に変換されるまでには
、数〜数10μSeC程度の時間がかかるため、発光信
号35の受信から検出開始信号の発信の間は数〜数10
μSecの遅延が必要である。計数を終了するには、上
記トリガ信号発生器36から所定の時間後検出停止信号
39を発生させ、検出停止信号の受信により信号ゲート
38で検出を終了させる。このような操作により、光励
起イオンが発生している時間だけの検出が可能になる。
検出時間幅を10μsec以下にすれば、検出される二
次イオンの量は連続で計数される場合の10−5程度と
なり、光励起イオンの量に較べて無視することができる
。上記実施例を用いて質量分析を行った例を第3図に示
す。第3図はG a A s中にBe不純物元素を注入
した場合の深さ方向分析である。中性粒子質量分析の特
徴としてGaとAsとの強度がほぼ同じであることと、
Be不純物の分析をppm以下の感度で行うことができ
た。
第2実施例 試料表面からスパッタリングされる中性粒子は真空中の
全方向に放出される。レーザは空間の一部分を通過する
だけであるから、光イオン化できる中性粒子は一部に限
られる。この量を増すには、レーザの通過位置をスパッ
タリング面にできるだけ近づけることが必要である。ま
た、光イオン化効率は光子密度を向上させた方がよいこ
と、スパッタリングイオンは100μm程度の半径であ
ることから、レーザを数100μm程度に集光させる。
第4図に第2実施例としてレーザの集光と光イオン化領
域をスパッタリング面に近づける手段を示す。紫外レー
ザ光28を集光レンズ41で集光させる。図示のように
試料25はできるだけ小さくする。試料25の移動機構
42により試料をレーザの集光位置の直下に移動する。
連続イオンビーム22は走査電極24により調整して試
料25の表面を照射するようにする。上記機構によリス
バッタリング面の直上に光イオン化領域が設定でき、か
つ、スパッタリング面と光イオン化領域との間を数10
0μm程度に設定することが可能になる。
第3実施例 試料から放出される中性粒子の初期エネルギは、スパッ
タリング条件、試料の種類等により変化するが、はぼ数
〜数十eVであり、光イオン化の後もこの運動エネルギ
は変化しない。イオン検出器に到着する時間は運動エネ
ルギの平方根の逆数に比例するから、イオン化後に引き
出し電圧を印加せず、発生したすべてのエネルギの光励
起イオンを検出したとすると、最高速のイオンと最低速
のイオンとでは数倍の到着時間の開きができ、非常に長
い検出時間を設定できる。また、引き出し電圧の印加に
より低速のイオンは大きく影響を受けるが、高速のイオ
ンは影響を受けにくいから、数V程度の引き出し電圧の
調整により検出時間の長さの調整を行うことができる。
このように数〜数十evのイオンを検出するのに適した
質量分析器は四重極質量分析器である。高エネルギのイ
オンは質量分解能を悪化させるため、エネルギ分析器で
高エネルギのイオンを分離する。第5図にはエネルギ分
析器51を四重極質量分析器52の前方に設置した本実
施例の構成の一部を示す。
〔発明の効果〕
上記のように本発明によるレーザイオン化中性粒子質量
分析装置は、被分析物である固体試料の表面に、真空内
部でイオンビームを照射する手段と、上記イオンビーム
の衝撃により上記固体試料表面からスパッタリングされ
る中性粒子を、イオン化して光励起イオンを発生させる
パルスレーザの発生手段と、上記光励起イオンの質量分
離手段と、質量分離された上記光励起イオンを検出する
イオン検出器を有するレーザイオン化中性粒子質量分析
装置において、上記イオンビームは連続ビームまたはパ
ルスビームのいずれか一方であり、上記パルスレーザは
繰り返し発光が可能な紫外レーザであり、上記質量分離
手段は電界や磁界を利用して、所望の質量のイオンだけ
を透過する機能を有し、上記イオン検出器は、上記質量
分離手段を透過した光励起イオンが到達すると予想され
る時間にだけ、検出機能を動作させる検出時間限定手段
を有するとともに、イオンの個数を計数する手段を有す
ることにより、−次イオンビームを連続に、また、イオ
ン検出系の感度を向上させることが可能になるから、深
さ方向分解能を向上させ。
分析感度の向上をはかることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるレーザイオン化中性粒子質量分析
装置の第↓実施例を示す構成図、第2図は二次イオンと
光励起イオンとの時間変化を示す図、第3図はGaAs
のイオン注入試料の測定例を示す図、第4図はレーザイ
オン化領域をスパッタリング面に近づけた場合の第2実
施例を示す図、第5図は四重極質量分析器を用いた第3
実施例を示す図、第6図は従来のレーザイオン化中性粒
子質量分析装置を示す図、第7図はイオン信号の従来法
と本発明との比較を示す図である。 10・・紫外レーザ発生器 21・・・イオンビーム発生装置 25・・・固体試料   28・・・紫外レーザ光31
・・・質量分析器  32・・・イオン検出器41・・
・集光レンズ  51・・・エネルギ分析器52・・・
四重極質量分析器

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、被分析物である固体試料の表面に、真空内部でイオ
    ンビームを照射する手段と、上記イオンビームの衝撃に
    より上記固体試料表面からスパッタリングされる中性粒
    子を、イオン化して光励起イオンを発生させるパルスレ
    ーザの発生手段と、上記光励起イオンの質量分離手段と
    、質量分離された上記光励起イオンを検出するイオン検
    出器を有するレーザイオン化中性粒子質量分析装置にお
    いて、上記イオンビームは連続ビームまたはパルスビー
    ムのいずれか一方であり、上記パルスレーザは繰り返し
    発光が可能な紫外レーザであり、上記質量分離手段は電
    界や磁界を利用して、所望の質量のイオンだけを透過す
    る機能を有し、上記イオン検出器は、上記質量分離手段
    を透過した光励起イオンが到達すると予想される時間に
    だけ、検出機能を動作させる検出時間限定手段を有する
    とともに、イオンの個数を計数する手段を有することを
    特徴とするレーザイオン化中性粒子質量分析装置。 2、上記パルスレーザの発生手段は、パルスレーザを集
    光する集光レンズと、上記パルスレーザの集光位置を、
    上記試料スパッタ面の直上に設定するための手段を有す
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載したレ
    ーザイオン化中性粒子質量分析装置。 3、上記質量分離手段は、四重極質量分析器であり、上
    記質量分離手段の前方または後方に、上記光励起イオン
    のエネルギ分祈器を設置することを特徴とする特許請求
    の範囲第1項に記載レたレーザイオン化中性粒子質量分
    析装置。
JP2092125A 1990-04-09 1990-04-09 レーザイオン化中性粒子質量分析装置 Pending JPH03291559A (ja)

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JP2092125A JPH03291559A (ja) 1990-04-09 1990-04-09 レーザイオン化中性粒子質量分析装置
US07/680,916 US5105082A (en) 1990-04-09 1991-04-05 Laser ionization sputtered neutral mass spectrometer
DE69127989T DE69127989T2 (de) 1990-04-09 1991-04-08 Massenspektrometer für neutrale gesputterte Atome, die mit Laser ionisiert sind
EP91105518A EP0452767B1 (en) 1990-04-09 1991-04-08 Laser ionization sputtered neutral mass spectrometer

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JP2092125A JPH03291559A (ja) 1990-04-09 1990-04-09 レーザイオン化中性粒子質量分析装置

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ID=14045710

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JP (1) JPH03291559A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007071809A (ja) * 2005-09-09 2007-03-22 Shinshu Univ 油水界面でのレーザーイオン化による電気的中性物質の高感度電気化学分析法

Citations (2)

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