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JPH03275631A - 抗痴呆薬 - Google Patents

抗痴呆薬

Info

Publication number
JPH03275631A
JPH03275631A JP2069246A JP6924690A JPH03275631A JP H03275631 A JPH03275631 A JP H03275631A JP 2069246 A JP2069246 A JP 2069246A JP 6924690 A JP6924690 A JP 6924690A JP H03275631 A JPH03275631 A JP H03275631A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
afgf
glucose
brain
active ingredient
growth factor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2069246A
Other languages
English (en)
Inventor
Yutaka Omura
裕 大村
Kazuo Sasaki
和男 佐々木
Kunio Torii
邦夫 鳥居
Hiroyuki Kojima
宏之 児島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2069246A priority Critical patent/JPH03275631A/ja
Publication of JPH03275631A publication Critical patent/JPH03275631A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酸性フィブロブラスト成長因子(aFGF)
若しくはその関連物質又は酸性フィブロブラスト成長因
子分泌活性を有するグルコースおよび(または)L−ア
ルギニン、L−ロイシン、L−インロイシン及びL−バ
リンがら選ばれる少なくとも1種のアミノ酸を有効成分
として含有する副作用のない抗痴呆薬に関する。
[従来の技術] わが国における人口の高齢化は急速に進行している。6
5歳以上の老年者の人口は、現在総人口の約■0,5%
であるが、21世世紀類には約16%にまで増加すると
予測されている。それに伴って、老年期痴呆患者も急増
し、21世世紀類には現在の約2倍の百数十万人を越え
るものと思われる。その患者数の多さ、また家庭や医療
機関、国家の経済に対する負担の大きさからみても、痴
呆の治療は、癌やAIDSのそれと並んで、医学の最も
重要な課題である。
現在、わが国においては、痴呆をきたす疾患の中で最も
多いのは脳血管性痴呆である。脳血管性痴呆は、ひとた
び痴呆が完成したあとでは治療は困難である。しかし、
脳血管性痴呆は主として脳梗塞、CO中毒、心不全や事
故等による大量失血に伴う脳虚血および低血糖症や強い
持続的a11発作に伴う脳内エネルギー代謝の乱れによ
って生じるものであり、その危険因子を管理することに
より予防ノテきる痴呆(preventable de
mentialであるといえる。痴呆発症の防止は言う
までもなく脳虚血や脳内グルコース低下による脳内神経
細胞壊死の抑止および生存神経細胞の可塑性による神経
回路網の再構築にある。
脳は体重の約2%の臓器だが、安静時の全心拍出量の1
5%、全酸素消費量の20%は脳に用いられる。脳のエ
ネルギー代謝のほとんどすべてが血中グルコースの好気
的酸化によっていて、全グルコース消費量の25%は脳
によって消費される。しかし、脳のさかんなエネルギー
代謝を支える酸素、グルコースの脳内備蓄はほとんどな
く、供給が止まると数十秒のうちにエネルギー代謝のみ
ならず、脳の機能も停止する。さらに供給が途絶した状
態が持続すれば、不可逆的な細胞傷害が発生する。
即ち、脳はエネルギー代謝の障害に特に脆弱な臓器であ
る。代表的な病態は脳虚血(脳無酸素症)、低血糖症お
よびエネルギー消費が異常に亢進する強いけいれん発作
状態である。これらはいずれも神経細胞傷害を起こし、
その分布のパクーンおよび組織像が相互に類似している
。この神経細胞の壊死はエネルギー代謝を含めたさまざ
まな代謝障害に伴って過剰に放出されるL−グルタミン
酸、L−アスパラギン酸などの興奮性神経伝達物質によ
ってもたらされる現象であると考えられ、これら神経伝
達物質の拮抗阻害剤が開発されているが、発作時の脳障
害の抑制は不充分であり痴呆を含めた脳機能障害は防止
出来ない。
脳虚血による障害の中心は神経細胞壊死であり、海馬の
CAlfl域、小脳PIIrkinje細胞、線条体外
側部、大脳皮質3.5.6層などに生じやすく、選択的
脆弱性がある(IFiriao、 T、  + Bra
in Res、、  23957 F19B2)等)。
特に、海馬は歯状図、海馬CA3、海馬CALよりなり
、記憶や情報認知の重要な場として考えられている。
短時間の脳虚血の後に血流を再開すると、海鳥も含め脳
内の栄養生理的恒常性も回復し、エネルギー代謝も正常
化するとともに、脳虚血により情夫した錐体細胞の活動
電位も回復する(MonaghanD、 H,、ef 
!l : Nature、  306.176 f19
83))。
しかし、脳虚血から3〜4日後には島馬CAL領域に人
力する軸索やダリア細胞にはなんら障害を生じないにも
かかわらず、錐体細胞は壊死する(Pelilo、 c
、  K、、  et !l l Neu+olog7
.37.1281(19B?))。これは、脳虚血によ
り興奮性アミノ酸のグルタミン酸が大量に放出され、か
つ細胞外からの取込みが低下することにより、細胞外濃
度の著しい上昇が起こり、ついで神経細胞の異常な興奮
と細胞外からのCa2+の細胞内流入が生じるとともに
、神経細胞内の蛋白質や脂質の分解が進行し、最終的に
ミトコンドリアの障害を生じて壊死に至ると考えられテ
ィるfBenveaiN!Het JJ、  Neur
ochem、、43.1369(1984)、Duce
  1. Rel !l : [t+ain Res、
、  263.7N1983))。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の課題は、−時的または継続的な脳虚血による脳
内グルタミン酸の著しい上昇が生じた際に脳のグルタミ
ン酸に対する耐性を高め、延いては神経細胞壊死を抑止
し、生存神経細胞の可塑性による神経回路網の再構築に
より脳障害の治療をすることができる副作用のない治療
薬を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 脳虚血や脳内グルコースの著明な低下により惹起される
神経細胞壊死の脳内分布の内で最も高い脆弱性を示すの
が海馬CAL錐体細胞である。
実験動物に短時間(砂ネズミで5分、ラットで10〜3
0分)の前脳虚血処置を施すことによって前脳全体が均
一で高度の脳虚血に陥り、虚血を解除すると血流がほぼ
完全に再開される。エネルギー代謝の指標としてのAT
P含量やエネルギーチャージは虚血中に著明に低下する
が、虚血後には速やかに回復する。虚血直後から虚血後
1日までの間には海馬CAL錐体細胞には組織学的変化
はみられない。この時期には海馬CAL領域より電気的
活動が記録でき、細胞外の単位発射の数はむしろ正常よ
り増加している。短時間の虚血後世なくとも1日の間は
様々な観点から海馬CAL錐体細胞は明らかに生存して
いる。しかし、虚血後2日目には電気生理学的活動は停
止し、機能的死(functional death)
の状態となる。虚血を負荷して3〜4日には海馬CAL
錐体細胞の大部分が壊死となり崩壊する。病変の進行は
きわめて緩やかに遅れて進行する(連発性神経細胞壊死
、dela7ed neIl+ooal death)
脳障害が生じる可能性の高い脳血栓にともなう脳梗塞、
C○中毒、心不全、大量失血による脳虚血、および低血
糖症や強い持続的けいれん発作による脳内エネルギー代
謝の乱れが生じる場合に可及的すみやかに神経細胞のグ
ルタミン酸を中心とした神経興奮物質に対する耐性を高
め、エネルギー代謝を含めた脳内恒常性を維持すること
により病変の進行を抑えかつ予後の改善に資すると考え
られる。
因みに、日常生活においては、脳虚血で生じるような脳
内グルタミン酸の著しい上昇や脳の障害は生じない。
第工図は、雄性ラット(Spragu+−Davley
系350g)にL−グルタミン酸6.8%含有の飼料を
自由摂取させた(n=ll)ときの、摂取行動と血漿お
よび脳内グルタミン酸濃度の日内変動を示すグラフであ
る。このグラフから、食事とともに摂食蛋白質由来の大
量のグルタミン酸やアスパラギン酸が小腸より大量に吸
収されるが、血中や脳内での両者の濃度には口内変動が
ほとんどないことがわかる。
また、マウスの飼料に3o%L−グルタミン酸ナトリウ
ム(MSG)を添加しても、血中や脳内グルタミン酸は
上昇せず、たとえ実験的に妊娠あるいは授乳中の母数の
血中グルタミン酸濃度を異常に上昇させても胎盤を通過
せず、母乳へ移行はないことが知られている。これは、
摂食に伴って小腸より消化吸収されるL−グルタミン酸
が、アラニンやグルタミンへと代謝されるとともに、消
化管、脳、胎盤、乳腺のグルタミン酸に対するバリヤー
により、母数、胎児、新生仔の脳内グルタミン酸が正常
範囲内に保たれるためである。
これに対して、バリヤーの未発達な幼若マウス(9〜1
0日齢)では、高濃度のL−グルタミン酸水溶液を実験
的に大量(4g/kg体重)に腹腔内や強制経口投与す
ると、酸性アミノ酸が小腸より濃度依存的に吸収される
がら、血中や脳内のグルタミン酸濃度が正常値の数百倍
以上に上昇し、海馬、黒質、最後野、扁桃体、嗅球、視
床下部(室傍核、弓状核、正中隆起)の部位において神
経細胞の壊死が散在的に生じ、脳虚血と同様選択的脆弱
性が認められる。
ところが、 10日齢マウスに人工乳を与えたり、離乳
直後のマウスに1時間摂食させた後、同様の処置を行う
と、血中グルタミン酸は、栄養素を摂取していない場合
と同様、異常に上昇するにもかかわらず、弓状核などの
障害は著しく減弱する。
これは、摂食時、味覚や嗅覚刺激ついで栄養素の消化吸
収と並行して分泌されるホルモンや神経栄養因子が、脳
内で作用した可能性が考えられる。
本発明者は、以上のような知見に基いて、ラットおよび
サルで摂食に伴って血中及び脳内レベルが変化する神経
栄養因子として、摂食後1.5時間で酸性フィブロブラ
スト成長因子(aFGF)は10倍に上昇するが血小板
由来成長因子は1/8に低下することを見い出した。こ
の両戚長因子は神経細胞を培養する際、培地に添加する
と神経突起を発芽させることが知られている。
さらに、摂食に伴って分泌されることより食欲に及ぼす
効果を調べたところ、aFGFのみに食欲抑制を見い出
しかつグルコースにより抑制され、グルタミン酸により
興奮する摂食中枢の視床下部外側野(LHA)神経細胞
(グルコース感受性神経細胞)は、aFGFの脳内投与
によって長時間にわたって抑制された。第2図及び第3
A−C図参照。第21!Iは、a FGF第3脳室投与
(220nt/ラツト)により食欲(摂食量)が有意に
抑制された(P<0.01)結果を示し、第3A−C図
は摂食中枢グルコース感受性神経細胞におけるaFGF
の作用を示す。更に詳しくは、第3図は、視床下部外側
野(摂食中枢)に微小電極を刺入れ電気泳動的にグルコ
ース、aFGF、L−グルタミン酸を投与した(図中に
、電流量で示されている)結果を示し、この図からa 
FGF投与後8.5分の潜時の後に強い抑制が生じ、1
5分程度持続したことがわかる。因みに、第3A−C図
は、第3A図の右に第3B図、第3B図の右に第3C図
をつなげてみるもので、縦軸はパルス(放電7秒)を示
し、横軸は経過時間を示す。
そこで、プロティンキナーゼCを直接活性化させる1−
oleoYl −2−scej712−5cej71−
 (ホルボールエステルの合成物質)を電気泳動的にグ
ルコース感受性神経細胞に作用させると、同じような潜
時と持続時間で抑制をひき起こすことができる。
逆にイミブラミンでプロティンキナーゼC活性を抑える
と、 1−o1eo71−2−sce(112−5ce
(11−の作用は出てこない。つまりaFGFはプロテ
ィンキナーゼCを介して効果を発揮しているようである
aFGFの全構造に対する抗体で脳切片を染色してみる
と、摂食後2時間で視床下部外側野(LHA) 、不確
帯、海馬、扁桃体、孤束核などの神経細胞が染色される
。しかし、摂食前では脳室壁の上衣細胞や脳室前壁のA
V3Vや下目器官の細胞が染色でき、上記神経細胞群は
染色できないのに、摂食後は上衣細胞のa FGFは空
になって脳実質の方に流れている。aFGFのN末端か
ら30塩基(10個のアミノ酸残基)までのc DNA
プローブを用い、in ii+uハイブリダイゼーショ
ン法で検索すると、脳室周囲の上衣細胞はa FGFの
mRNAをもっているが、LHAの神経細胞などにはな
い。このことはグルコース投与後、上衣細胞から脳を髄
液中および脳内に放出されたaFGFがLHAの神経細
胞などに取り込まれたことを示している。
以上のことは、a FGFが神経細胞の生存および機能
維持に重要な関わりを持ち、培養神経細胞の神経突起を
伸展させることより脳障害発症後の神経回路網構築に到
る可塑性発現にも関わっている可能性がある。
そこで、^1!e【の浸透圧ミニポンプをスナネズミの
側脳室に留置し、aFGF(20即/d、ヘパリン(5
011g/d)含有生理食塩水にて希釈)を1週間微量
連続脳室内投与(2Hng/動物/日)した。
尚、対照は同様の処置を行ない、生理的食塩水のみを投
与した。処置3日後に5分間両側の頚動脈を結紮し、前
脳虚血状態にした。その後速やかに血行を再開し、5日
後に脳を層流固定し、海馬を含む領域を病理組織学的検
索したところ、対照では海馬CAL錐体細胞全体に壊死
を認めたが(第8図及び第9図参照。両図より、対照で
は広範囲の神経細胞の壊死が認められ、神経繊維の走行
が不明瞭になっている)、aFGF投与の場合は全く壊
死を認めなかった。(第1G図及び第11図参照。
この場合、神経細胞、神経繊維になんら異常も認められ
ない)。さらに、対照に生じた自発運動の抑制を含む行
動異常はaFGF投与により完全に抑止した。
一方、aFGFの脳内分泌は摂食のみならずグルコース
あるいはL−アルギニン、L−ロイシン、L−イソロイ
シン又はL−バリンの経口または静脈投与により促進さ
れ、いずれの場合も投与後2時間に最大レベルに達した
。第4図及び第5図参照。脳虚血や脳内エネルギー代謝
の失調等のショックより回復した後はこれら栄養素の投
与がa FGFの代替効果を発揮すると思われる。
さらに記憶能力等の障害に対しても、aFGFあるいは
これら栄養素投与によるaFGFの分泌により記憶能力
の賦活をラットにおける学習テスト(条件付は忌避行動
)により調べた。すなわち、明暗2室からなるケージに
ラットを収容し、環境に順化させた後グルコース投与2
時間後に明室にラットを静置し、暗室に移動すると微弱
な電気ショックを与え明室内に留まるよう訓練した。対
照には生理的食塩水を同様に投与した。
翌日、ラットを同じケージの明室に静置し、暗室へ移動
するまでの時間を測定するとグルコース投与ラットにお
いて有意な記憶保持効果を認めた(**、  P<0.
01)。第6図参照。この効果はグルコースに限らずa
FGF分泌活性を有するL−アルギニン、L−ロイシン
、L−イソロイシン、L−バリン等のアミノ酸にも同様
に認められ、−0以上の知見により本発明は完成される
に至ったのである。
すなわち、本発明の抗痴呆薬は、酸性フィブロブラスト
成長因子(aFGF)又はaFGFの活性フラグメント
、aFGFのアナログペプチド、a FGFと活性ドメ
インを同じくするaFGFの構造類似の非ペプチド性有
機化合物などのaFGF関連物質或いはaFGF分泌活
性を有するグルコースおよび(または)L−アルギニン
、L−ロイシン、L−イソロイシン及びL−バリンなど
の塩基性アミノ酸及び分岐鎖アミノ酸から選ばれる少な
くとも1種のアミノ酸を有効成分とすることを特徴とす
る副作用のない抗痴呆薬である。
上記グルコースおよびアミノ酸は単独でも抗痴呆薬とし
ての効果を示めすか、グルコースとアミノ酸の組合せに
よりその効果はより向上する。これら栄養素による効果
は脳の血行や代謝が正常化した状態で最大の効果を発現
するので、発作発症直後は速やかにa FGFの脳内微
量連続投与が望まれる。
本発明の抗痴呆薬の有効成分である酸性フィブロブラス
ト成長因子(aFGF)は、公知物質で、例えばa F
GF産生細胞の細胞培養、組み換えDNAなどの方法に
より製造することができる。また、aFGFの活性フラ
グメントは上記方法により製造したものの酵素分解、化
学処理などにより製造することができる。a FGFの
アナログペプチドとしてはA11−a FGF、 Me
 taFGFなどを例示することができ、これらは組み
換えDNAなどの方法により製造することができる。a
FGFと活性ドメインを同じくするaFGFの構造類似
の非ペプチド性有機化合物としては 1−oleo71
−2−*ce+71−g17cero1等のホルボール
エステルなど例示することができ、これらは化学的合成
法、酵素処理などの方法で製造することができる。
本発明の抗痴呆薬をヒトに投与する場合、投与方法、投
与量は脳虚血や脳エネルギー代謝失調発作後の時間的経
過により異なる。例えば、発作直後にはaFGFおよび
(または)同じ活性を有するその関連物質の脳室内微量
連続投与(1119〜200 R/ capili/ 
da7)を採用することが好ましい。
発作後2日目以降は、上記処置に加えて、グルコースお
よび(または)L−アルギニン、L−ロイシン、L−イ
ソロイシン、L−バリー等のアミノ酸を成人1日当り 
Ig好ましくは6g以上を例えば経口、静注、経腸的に
投与することが望ましく、上限は100g程度であり6
0g以下が望まれる。
本発明の抗痴呆薬は、所望の医薬品又はグルコース、ア
ミノ酸などの栄養素に関しては食品の形態にても提供す
ることが出来る。例えば、医薬品としては、単独で散剤
、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、液剤の形態とするこ
とができる。あるいは、経腸栄養剤又は輸液等に添加し
て投与することもできるーただし、aFGFに関しては
、半減期が短かいので例えばその生理食塩水に溶解した
溶液として浸透圧ポンプ等による連続微量脳室内投与が
望ましい。
[実施例] 以下、本発明を実験例により具体的に説明する。
実験例1 対照としてスナネズミ (雄性、約250g)を導入し
、両側頚動脈を短時間(5分間)結紮し、5日後に病理
組織学的検索を実施したところ、海鳥CA1層の神経細
胞全体が壊死を起こしていたことを確認した(第8図及
び第9図)。
同じコロニー由来のスナネズミ(雄性、約250g)に
あらかじめ両側の側転室にカニユーレを留置し、AI+
r+の浸透圧ミニポンプ(モデル2002゜0.5d/
hl)を背部皮層に埋め込んだ。aFGFは50#/a
dのヘパリン含有生理的食塩水に20埒/−になるよう
調製し投与した。処置3日後に7\ロセン麻酔下で両側
頚動脈を5分間結紮して前脳虚血状態にし、麻酔はすみ
やかに中断した。虚血処置5時間にネンブタール麻酔下
(20■/kg体重、ip)で脳をアセトアルデヒドに
て潅流固定した。
脳を摘出し、パラフィンに包埋後前額断連続切片(5m
)を作成し、ニラスル染色後光学顕微鏡にて組織学的評
価を行った。第10図及び第11図参照。
対照は第8図及び第9図に示すようにCAL錐体細胞の
壊死を認めたが、aFGF投与ては第1O図及び第11
図に示すように全く壊死を認めたかった。
実験例2 ラットを夜間絶食した後にラット飼料を摂取させた場合
及びグルコースを腹腔内投与(2g/kg体重)した場
合のそれぞれについて経時的に脳を髄液中aFGFをヒ
ドラによるバイオアッセイにて測定した。結果を第4図
に示す。第4図よりラットの飼料摂取ではグルコース投
与よりaFGFの分泌が高い水準で持続時間も長いこと
が理解される。
グルコース、グルコース+L−アルギニン、Lアルギニ
ン及び分枝鎖アミノ酸(L−バリン+L−イソロイシン
)をそれぞれ同様にして各種投与量で腹腔的投与した各
場合について2時間後の脳を髄液中aFGFを同様にし
て測定した。結果を第5図に示す。第5図より、上記ア
ミノ酸はグルコースと同様の効果と認められ、またこれ
ら栄養素投与量に対し脳を髄液中のaFGF量は明らか
に用量依存性に直線的に増大したことがわかる。
実験例3 ラットを夜間絶食させた後にa FGFを第3脳室内に
投与(220ng/ hr) L、その後の暗期におけ
る摂食量を測定したところ有意に摂食量が抑制された(
P〈0.111)。第2図参照。
そこで、摂食中枢(視床下部外側野)にあるグルコース
感受性神経細胞の神経応答と無麻酔無拘束下で電気泳動
的にaFGFを投与(20nA)記録したところL−グ
ルタミン酸による興奮については影響を受けないが、8
.5分の潜時後に著明な抑制が生じる。第3図参照。即
ち、L−グルタミン酸およびグルコースに感受性を有す
る神経細胞の活動をaFGFは抑制すると言える。
実験例4 雄性マウス(40g)を明暗2室よりなる特殊ケージに
単独収容し5分間放置して実験環境に馴化させた。マウ
スは翌日朝より絶食とし、同量のグルコースとL−アル
ギニン(各31G■/kg体重)、グルコース(300
■/聴体重)又は生理的食塩水を腹腔的投与し2時間後
に特殊ケージの明室内に静置した。マウスが暗室へ移動
した直後に弱い電気ショック(ImA、 3秒)を与え
条件付けを行った(acBiiilioaDial) 
。&の日の同し時刻にマウスを再び特殊ケージの明室内
に静置し、暗室へ移動するまでの時間(1aiency
)を測定し、前日の条件付けした記憶の残存程度を調へ
たf+et+n+io。
teil)。
結果を第6図に示す。この図から、グルコース投与によ
り記憶賦活効果を認め、グルコースとL−アルギニンを
同時に投与した場合はさらに賦活されることがわかる。
実験例5 スナネズミ(雄性、約25(Ig)を夜間絶食させた後
グルコース(2g / kg体重)、同量のグルコース
とL−アルギニン(2,1g/kg体重)を経口投与し
た。2時間後に両側頚動脈を短時間(5分間)結紮し、
5日後に脳の病理組織学的検査を実施し、同一部位の切
片(5m)での海鳥CA1層の神経細胞の壊死細胞数を
計測した。
グルコース投与による海馬CAI層錐体細胞の壊死細胞
数は対照(生理的食塩水)に比し有意に低下しくP<0
.01. z  生理的食塩水)、グルコースおよびL
−アルギニン併用によりグルコース単独よりさらに改善
(P<0.01. vh  グルコース単独、P < 
il、 0f)I 、 x  生理的食塩水)された。
第7図参照。
[発明の効果] 本発明による抗痴呆薬はa FGF又はその関連物質或
いは脳内aFGF分泌活性を有するグルコース及び(ま
たは)L−アルギニンなどの代表的栄養素を有効成分と
するもので、副作用の心配がなく、脳虚血や脳内エネル
ギー代謝失調の発作時に脳内グルタミン酸およびアスパ
ラギン酸感受性のある神経細胞の、異常に上昇したグル
タミン酸およびアスパラギン酸に対する耐性を高め、生
存をはかることにより発作後に生しる脳機能の低下、特
に記憶や言語障害(失語症等)を防止もしくは治療する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ラットにおける摂食行動と血漿および脳内グ
ルタミン酸濃度の日内変動を示すグラフ、第2図は、食
欲に対するaFGF第3脳室投与におけるaFGFの作
用を示すグラフ、第4図は、摂食後及び栄養素(グルコ
ース)腹腔内投与後それぞれの脳を髄液中a FGF量
の変化を示すグラフ、 第5図は、各種栄養素投与による脳を髄液中aFGFに
対する影響を示すグラフ、 第6図は、グルコースおよび(または)L−アルギニン
腹腔内投与による記憶賦活効果を示すグラフ、 第7図は、スナネズミ前脳虚血による晦馬CA1錐体細
胞障害におけるグルコースおよび(または)L−アルギ
ニンの経口投与の影響を示すグラフ、 第8図は、スナネズミの5分間前脳虚血後5日目の海馬
CAL錐体細胞(対照、生食水)の顕微鏡写真(x t
3.2’)、 第9図は、第8図の写真の○甲部分の拡大顕微鏡写真(
xloo)、 第10図は、aFGF側脳室内連続投与したスナネズミ
の5分、司前脳虚血後5日目の海馬CAL錐体細胞(生
食水)の顕微鏡写真(X13.2)、第11図は、第1
O図の写真の○甲部分の拡大顕微鏡写真(xlGO)を
、それぞれ、示す。 明期      時期      明期(a)摂食t(
g/10分) (b)血漿中グルタミン酸濃度(μmol/dl)第4
図 (C)場内グルタミン酸濃度(μmoj勾濱l量)第 図 投与量(mc+/kc+) 第5図 第6図 「木木] 第8図 第10図 第9図 第11図 手続補正書 (方式) 事件の表示 平成2年特許願第69246号 発明の名称 抗痴呆薬 3 補正をする者 事件との関係 特許出願人 名 称 (006] 味の素株式会社 4゜ 5゜ 代 理 人 補正指令の日付 東京都新宿区新宿1丁目1番14号 山田ビル(郵便番
号160)電話(03)  354−8623゜(62
00)   弁理士  川 口 義 雄(ほか3名と7 平成2年6月26日 補正の対象 明細書 7、補正の内容

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸性フィブロブラスト成長因子(aFGF)を有
    効成分とする抗痴呆薬。
  2. (2)酸性フィブロブラスト成長因子の活性フラグメン
    トを有効成分とする抗痴呆薬。
  3. (3)酸性フィブロブラスト成長因子のアナログペプチ
    ドを有効成分とする抗痴呆薬。
  4. (4)酸性フィブロブラスト成長因子の、これと活性ド
    メインを同じくする構造類似の非ペプチド性有機化合物
    を有効成分とする抗痴呆薬。
  5. (5)酸性フィブロブラスト成長因子分泌活性を有する
    、グルコースおよび(または)L−アルギニン、L−ロ
    イシン、L−イソロイシン及びL−バリンから選ばれる
    少なくとも1種のアミノ酸を有効成分とする抗痴呆薬。
  6. (6)経腸栄養剤の形態である請求項5の抗痴呆薬。
  7. (7)輸液製剤の形態である請求項5の抗痴呆薬。
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