JPH0319835B2 - - Google Patents
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- JPH0319835B2 JPH0319835B2 JP59023588A JP2358884A JPH0319835B2 JP H0319835 B2 JPH0319835 B2 JP H0319835B2 JP 59023588 A JP59023588 A JP 59023588A JP 2358884 A JP2358884 A JP 2358884A JP H0319835 B2 JPH0319835 B2 JP H0319835B2
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- stern
- propeller
- bossing
- cross
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- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 230000007797 corrosion Effects 0.000 description 2
- 238000005260 corrosion Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000000926 separation method Methods 0.000 description 2
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T70/00—Maritime or waterways transport
- Y02T70/50—Measures to reduce greenhouse gas emissions related to the propulsion system
Landscapes
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
- Prevention Of Electric Corrosion (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
この発明は、一軸船の船尾船型に関する。
従来技術
船尾の船体中心面(水平断面における船体中心
線を含む鉛直面)内にプロペラ軸を有する1つの
プロペラを備えた通常の一軸船の場合、船側およ
び船底を通る流れのねじれによつて、船尾流場に
は船体長さ方向に垂直な面内において回転流が存
在する。この回転流は一般に船尾ビルジ渦と呼ば
れ、この渦の中心には、境界層の剥離による減速
流すなわち伴流が集中している。船尾形状が船体
中心面に対して対称な船舶では、船尾ビルジ渦は
両玄に左右対称に生じ、その回転方向は内回りす
なわち左玄側では右回転で右玄側では左回転であ
る。両玄の船尾ビルジ渦の中心近傍に、それぞ
れ、渦と逆向きに回転する2つのプロペラを設け
れば、プロペラの単独効率が向上するとともに、
境界層の剥離によるエネルギ損失を伴流利得の形
で回収できるため、推進効率の向上が期待でき
る。しかしながら、通常の一軸船の場合、両玄に
生じる船尾ビルジ渦の各中心をともにプロペラ中
心に近付けることはできないため、伴流利得が充
分に得られず、これを有効に利用することは困難
である。さらに、たとえば右回転のプロペラを備
えた通常の一軸船の場合、右玄側船尾ビルジ渦は
プロペラと逆向きの左回転であるため、これを有
効に利用できるが、左玄側ビルジ渦はプロペラと
同じ向きの右回転であるため、これを利用できな
い。また、プロペラの右玄側ではこれと逆向きに
回転する船尾ビルジ渦によつてプロペラ翼の迎角
が増大し、プロペラの左玄側ではこれと同じ向き
に回転する船尾ビルジ渦によつて迎角が減少する
ため、プロペラによる振動が発生する。左回転の
プロペラを備えた通常の一軸船の場合も、左右の
関係は逆になるが、これと同様の問題が生じる。
線を含む鉛直面)内にプロペラ軸を有する1つの
プロペラを備えた通常の一軸船の場合、船側およ
び船底を通る流れのねじれによつて、船尾流場に
は船体長さ方向に垂直な面内において回転流が存
在する。この回転流は一般に船尾ビルジ渦と呼ば
れ、この渦の中心には、境界層の剥離による減速
流すなわち伴流が集中している。船尾形状が船体
中心面に対して対称な船舶では、船尾ビルジ渦は
両玄に左右対称に生じ、その回転方向は内回りす
なわち左玄側では右回転で右玄側では左回転であ
る。両玄の船尾ビルジ渦の中心近傍に、それぞ
れ、渦と逆向きに回転する2つのプロペラを設け
れば、プロペラの単独効率が向上するとともに、
境界層の剥離によるエネルギ損失を伴流利得の形
で回収できるため、推進効率の向上が期待でき
る。しかしながら、通常の一軸船の場合、両玄に
生じる船尾ビルジ渦の各中心をともにプロペラ中
心に近付けることはできないため、伴流利得が充
分に得られず、これを有効に利用することは困難
である。さらに、たとえば右回転のプロペラを備
えた通常の一軸船の場合、右玄側船尾ビルジ渦は
プロペラと逆向きの左回転であるため、これを有
効に利用できるが、左玄側ビルジ渦はプロペラと
同じ向きの右回転であるため、これを利用できな
い。また、プロペラの右玄側ではこれと逆向きに
回転する船尾ビルジ渦によつてプロペラ翼の迎角
が増大し、プロペラの左玄側ではこれと同じ向き
に回転する船尾ビルジ渦によつて迎角が減少する
ため、プロペラによる振動が発生する。左回転の
プロペラを備えた通常の一軸船の場合も、左右の
関係は逆になるが、これと同様の問題が生じる。
上記のような通常の一軸船における欠点を解消
するため、従来から、たとえば次のような種々の
対策が講じられている。
するため、従来から、たとえば次のような種々の
対策が講じられている。
(a) 船尾部没水部のプロペラ前方の形状を左右非
対称化して、両玄の船尾渦をプロペラ中心に近
付ける。
対称化して、両玄の船尾渦をプロペラ中心に近
付ける。
(b) 船尾部没水部の形状を左右非対称化して、船
尾渦をほぼ片玄側にのみ発生させ、この渦の中
心近傍にこれと逆向きに回転するプロペラを配
置する。
尾渦をほぼ片玄側にのみ発生させ、この渦の中
心近傍にこれと逆向きに回転するプロペラを配
置する。
(c) 船尾部没水部のプロペラ前方に変流フインな
どを設ける。
どを設ける。
しかしながら、上記(a)および(c)においては、両
玄の船尾渦の中心をプロペラ中心にある程度近付
けることができたにしても、両玄の渦は依然とし
て存在し、十分な推進効率の向上は期待できな
い。また、上記(b)においては、船尾渦を片玄側に
のみ発生させるために船尾形状が複雑になつて船
体抵抗が増大するとともに、プロペラおよび主機
の配置などに問題が生じる。
玄の船尾渦の中心をプロペラ中心にある程度近付
けることができたにしても、両玄の渦は依然とし
て存在し、十分な推進効率の向上は期待できな
い。また、上記(b)においては、船尾渦を片玄側に
のみ発生させるために船尾形状が複雑になつて船
体抵抗が増大するとともに、プロペラおよび主機
の配置などに問題が生じる。
また、通常の一軸船の場合、船尾ビルジ渦が船
底境界層を巻込み、伴流係数を増加するという利
点があるが、プロペラ面内に集中できないような
強いビルジ渦を船尾部両玄に発生させることは、
船体抵抗を増加するため不利である。このため、
船体中央付近から船尾までの主船体の横断面形状
がU形で、船体中央不近から船尾方向への主船体
表面の曲率が船側と船底とではほぼ同一であるい
わゆる低抵抗船型が提案されている。このような
低抵抗船型を採用すれば、船尾ビルジ渦がほとん
ど発生しないため船体抵抗は減少するが、ビルジ
渦により伴流係数の増加が望めないため推進効率
は一般に悪化する。
底境界層を巻込み、伴流係数を増加するという利
点があるが、プロペラ面内に集中できないような
強いビルジ渦を船尾部両玄に発生させることは、
船体抵抗を増加するため不利である。このため、
船体中央付近から船尾までの主船体の横断面形状
がU形で、船体中央不近から船尾方向への主船体
表面の曲率が船側と船底とではほぼ同一であるい
わゆる低抵抗船型が提案されている。このような
低抵抗船型を採用すれば、船尾ビルジ渦がほとん
ど発生しないため船体抵抗は減少するが、ビルジ
渦により伴流係数の増加が望めないため推進効率
は一般に悪化する。
発明の目的
この発明の目的は、上記のような低抵抗船型を
採用した一軸船において、プロペラ面内にこれと
逆向きの1つの渦を発生させて推進効率の向上を
図りうる船尾船型を提供することにある。
採用した一軸船において、プロペラ面内にこれと
逆向きの1つの渦を発生させて推進効率の向上を
図りうる船尾船型を提供することにある。
発明の構成
この発明による一軸船の船尾船型は、
船尾の船体中心面内にプロペラ軸を有する1つ
のプロペラを備え、船体中央付近から船尾までの
主船体の横断面形状がU形で、船体中央付近から
船尾方向への主船体表面の曲率が船側と船底とで
ほぼ同一である一軸船において、 主船体の船尾部に、船体中心面に対して前進時
のプロペラ回転方向と逆向きに傾斜したボシング
が設けられ、 スクエヤステーシヨン3/8の横断面において、
ボシング中心線の船体中心面に対する傾斜角が20
〜40゜であり、 各スクエヤステーシヨンの横断面におけるボシ
ングの下端部形状が略円弧状であり、 前進時にプロペラ翼が上向きに運動する側にお
いて、各スクエヤステーシヨンの横断面において
ボシングが主船体と交わる点から船体中心面まで
の距離(l1)とプロペラ直径(D)との間に 0.65≦l1/D≦1.0 の関係があり、 前進時にプロペラ翼が下向きに運動する側にお
いて、各スクエヤステーシヨンの横断面において
ボシングが主船体と交わる点から船体中心面まで
の距離(l2)と主船体のベースラインからこの点
までの高さ(h)とプロペラ直径(D)との間に −0.595l2/D+0.9≦h/D h/D≦−0.595l2/D+1.2 の関係があることを特徴とするものである。
のプロペラを備え、船体中央付近から船尾までの
主船体の横断面形状がU形で、船体中央付近から
船尾方向への主船体表面の曲率が船側と船底とで
ほぼ同一である一軸船において、 主船体の船尾部に、船体中心面に対して前進時
のプロペラ回転方向と逆向きに傾斜したボシング
が設けられ、 スクエヤステーシヨン3/8の横断面において、
ボシング中心線の船体中心面に対する傾斜角が20
〜40゜であり、 各スクエヤステーシヨンの横断面におけるボシ
ングの下端部形状が略円弧状であり、 前進時にプロペラ翼が上向きに運動する側にお
いて、各スクエヤステーシヨンの横断面において
ボシングが主船体と交わる点から船体中心面まで
の距離(l1)とプロペラ直径(D)との間に 0.65≦l1/D≦1.0 の関係があり、 前進時にプロペラ翼が下向きに運動する側にお
いて、各スクエヤステーシヨンの横断面において
ボシングが主船体と交わる点から船体中心面まで
の距離(l2)と主船体のベースラインからこの点
までの高さ(h)とプロペラ直径(D)との間に −0.595l2/D+0.9≦h/D h/D≦−0.595l2/D+1.2 の関係があることを特徴とするものである。
実施例と作用
図面はこの発明による船尾船型を採用した一軸
船の船尾部を示しており、第1図は側面図、第2
図はスクエヤステーシヨン(以下sqstという)3/
8における横断面図、第3図は正面線図である。
船の船尾部を示しており、第1図は側面図、第2
図はスクエヤステーシヨン(以下sqstという)3/
8における横断面図、第3図は正面線図である。
この船は、船尾の船体中心面C内にプロペラ軸
1を有する1つのプロペラ2を備え、船体中央付
近から船尾までの主船体3の横断面形状がU形の
左右対称なものであり、船体中央付近から船尾方
向への主船体3表面の曲率が船側と船底とでほぼ
同一である。そして、前進時のプロペラ2の回転
方向は右回転である。
1を有する1つのプロペラ2を備え、船体中央付
近から船尾までの主船体3の横断面形状がU形の
左右対称なものであり、船体中央付近から船尾方
向への主船体3表面の曲率が船側と船底とでほぼ
同一である。そして、前進時のプロペラ2の回転
方向は右回転である。
主船体3の船尾部には、船体中心面Cに体して
前進時のプロペラ2の回転方向と逆向きの左回り
に傾斜したボシング4が設けられており、ボシン
グ4と主船体3とが横断面略円弧状の中間曲面
5,6によつて連続状に接続されている。そし
て、船尾部の右玄側には、ボシング4と中間曲面
6と主船体3とによつてみぞ状凹部7が形成され
ている。また、各sqstの横断面におけるボシング
4の下端部8の形状は略円弧状である。
前進時のプロペラ2の回転方向と逆向きの左回り
に傾斜したボシング4が設けられており、ボシン
グ4と主船体3とが横断面略円弧状の中間曲面
5,6によつて連続状に接続されている。そし
て、船尾部の右玄側には、ボシング4と中間曲面
6と主船体3とによつてみぞ状凹部7が形成され
ている。また、各sqstの横断面におけるボシング
4の下端部8の形状は略円弧状である。
第3図において、(B)は船幅、(B)は各sqstの
横断面における右玄側の中間曲面6の半径であ
り、sqst3/8〜1・1/4において、この半径(r)
と船幅の比(r/B)は約0.036〜0.096である。
横断面における右玄側の中間曲面6の半径であ
り、sqst3/8〜1・1/4において、この半径(r)
と船幅の比(r/B)は約0.036〜0.096である。
(P2)は各sqstの横断面における右玄側中間曲
面6と主船体3の接触点、(T)は主船体3のベ
ースラインblからこの接触点(P2)までの高さ
(接触点高さ)、(M2)は各sqstにおける接触点
(P2)を結んだ接触線である。そして、sqst3/8〜
1・1/4において、この接触点高さ(T)と船幅
(B)の比(T/B)は約0.28〜0.103であり、この
接触線M2のベースラインbl)に対する角度(α)
は約32.5゜である。なお、(P1)は各sqstの横断面
における左玄側中間曲面5と主船体3の接触点、
M1はこれらの接触点(P1)を結んだ接触線であ
る。
面6と主船体3の接触点、(T)は主船体3のベ
ースラインblからこの接触点(P2)までの高さ
(接触点高さ)、(M2)は各sqstにおける接触点
(P2)を結んだ接触線である。そして、sqst3/8〜
1・1/4において、この接触点高さ(T)と船幅
(B)の比(T/B)は約0.28〜0.103であり、この
接触線M2のベースラインbl)に対する角度(α)
は約32.5゜である。なお、(P1)は各sqstの横断面
における左玄側中間曲面5と主船体3の接触点、
M1はこれらの接触点(P1)を結んだ接触線であ
る。
(Q1)は、左玄側において、各sqstの横断面に
おいてボシング4が主船体3と交わる交点、(l1)
はこの交点(Q1)から船体中心面Cまでの距離
(交点距離)、 N1は各sqstにおける交点(Q1)を結んだ交線
である。また、(D)はプロペラ直径であり、交点距
離(l1)とプロペラ直径(D)との間には、 0.65≦l1/D≦1.0 の関係がある。
おいてボシング4が主船体3と交わる交点、(l1)
はこの交点(Q1)から船体中心面Cまでの距離
(交点距離)、 N1は各sqstにおける交点(Q1)を結んだ交線
である。また、(D)はプロペラ直径であり、交点距
離(l1)とプロペラ直径(D)との間には、 0.65≦l1/D≦1.0 の関係がある。
(Q2)は右玄側において、各sqstの横断面にお
いてボシング4が主船体3と交わる交点、(l2)
はこの交点(Q2)から船体中心面Cまでの距離
(交点距離)、(h)はベースラインblからこの交点
(Q2)までの高さ(交点高さ)、N2は各sqstにお
ける交点(Q2)を結んだ交線である。そして、
交点距離(l2)と交点高さ(h)とプロペラ直径(D)と
の間には、 、−0.595l2/D+0.9≦h/D h/D≦−0.595l2/D+1.2 の関係がある。
いてボシング4が主船体3と交わる交点、(l2)
はこの交点(Q2)から船体中心面Cまでの距離
(交点距離)、(h)はベースラインblからこの交点
(Q2)までの高さ(交点高さ)、N2は各sqstにお
ける交点(Q2)を結んだ交線である。そして、
交点距離(l2)と交点高さ(h)とプロペラ直径(D)と
の間には、 、−0.595l2/D+0.9≦h/D h/D≦−0.595l2/D+1.2 の関係がある。
clはsqst3/8の横断面におけるボシング中心線
であり、(β)はボシング中心線clの船体中心面
Cに対する傾斜角である。この傾斜角(β)は、
この実施例では32゜であるが、20〜40゜の範囲にあ
ればよい。sqst2・1/2の横断面におけるボシング
中心線は船体中心面C内にあり、これより前側の
横断面形状は船体中心面Cに対して左右対称であ
る。Sはsqst2・1/2〜3/8の間の各sqstの横断面
におけるボシング中心線とボシング4下部との交
点を結んだ曲線であり、この曲線Sはsqst3/8に
おけるボシング中心線(cl)に左右非対称な形で
接続する。
であり、(β)はボシング中心線clの船体中心面
Cに対する傾斜角である。この傾斜角(β)は、
この実施例では32゜であるが、20〜40゜の範囲にあ
ればよい。sqst2・1/2の横断面におけるボシング
中心線は船体中心面C内にあり、これより前側の
横断面形状は船体中心面Cに対して左右対称であ
る。Sはsqst2・1/2〜3/8の間の各sqstの横断面
におけるボシング中心線とボシング4下部との交
点を結んだ曲線であり、この曲線Sはsqst3/8に
おけるボシング中心線(cl)に左右非対称な形で
接続する。
上記一)の船王尾部にはいわゆる低抵抗船型が
採用されているので、船尾ビルジ渦はほとんど発
生せず、船体抵抗は小さい。また、プロペラ軸1
の右玄側では、船底および船側から流入してきた
上向き左回りの流れが、みぞ状凹部7により、さ
らに上向き左回りに誘導され、上向き左回りの大
きな流れになる。プロペラ軸1の左玄側では、船
底および船側から流入してきた上向き右回りの流
れは、ボシング4により、逆に下向き左回りに誘
導され、上向き左回りの小さな流れになる。そし
て、これら両玄の流れは、右玄側の上向き左回り
の流れが左玄側の上向き右回りの流れより大きい
ので、全体としてプロペラ軸1を中心とする左回
りの流れになり、プロペラ面内でその回転方向と
逆向きの1つの回転流すなわち渦となつてプロペ
ラ翼に流入する。したがつて、ビルジ渦がほとん
ど発生しないために船体抵抗が減少するにもかか
わらず、プロペラ面内にこれと逆向きの1つの渦
が発生し、これにより、推進効率が向上し、プロ
ペラによる船体の振動が大幅に減少し、かつキヤ
ビテーシヨンおよびこれによる腐食の発生が防止
される。
採用されているので、船尾ビルジ渦はほとんど発
生せず、船体抵抗は小さい。また、プロペラ軸1
の右玄側では、船底および船側から流入してきた
上向き左回りの流れが、みぞ状凹部7により、さ
らに上向き左回りに誘導され、上向き左回りの大
きな流れになる。プロペラ軸1の左玄側では、船
底および船側から流入してきた上向き右回りの流
れは、ボシング4により、逆に下向き左回りに誘
導され、上向き左回りの小さな流れになる。そし
て、これら両玄の流れは、右玄側の上向き左回り
の流れが左玄側の上向き右回りの流れより大きい
ので、全体としてプロペラ軸1を中心とする左回
りの流れになり、プロペラ面内でその回転方向と
逆向きの1つの回転流すなわち渦となつてプロペ
ラ翼に流入する。したがつて、ビルジ渦がほとん
ど発生しないために船体抵抗が減少するにもかか
わらず、プロペラ面内にこれと逆向きの1つの渦
が発生し、これにより、推進効率が向上し、プロ
ペラによる船体の振動が大幅に減少し、かつキヤ
ビテーシヨンおよびこれによる腐食の発生が防止
される。
第4図は、上記の一軸船の船尾部における水流
の状態を電子計算機により解析した結果を示すも
のである。同図の結果より、プロペラ軸の右玄側
に上向き左回りの大きな流れが、左玄側に上向き
右回りの小さな流れが発生することがわかり、こ
れからも、プロペラ面内に1つの左回りの渦が発
生することがわかる。また、このことは、模型を
使用した水槽実験によつても確かめられている。
の状態を電子計算機により解析した結果を示すも
のである。同図の結果より、プロペラ軸の右玄側
に上向き左回りの大きな流れが、左玄側に上向き
右回りの小さな流れが発生することがわかり、こ
れからも、プロペラ面内に1つの左回りの渦が発
生することがわかる。また、このことは、模型を
使用した水槽実験によつても確かめられている。
前記のボシング中心線clの船体中心面Cに対す
る傾斜角(β)、左玄側における交点距離(l1)
とプロペラ直径(D)との関係、右玄側における交点
距離(l2)と交点高さ(h)とプロペラ直径(D)との関
係などは、プロペラ面内に発生する渦の強さおよ
び位置などに影響を与え、これらが前記の範囲を
外れると、十分な効果が得られない。また、これ
らの関係は、プロペラ面内に最適な渦が発生する
ように、船型によつて前記の範囲内で適当に調整
される。
る傾斜角(β)、左玄側における交点距離(l1)
とプロペラ直径(D)との関係、右玄側における交点
距離(l2)と交点高さ(h)とプロペラ直径(D)との関
係などは、プロペラ面内に発生する渦の強さおよ
び位置などに影響を与え、これらが前記の範囲を
外れると、十分な効果が得られない。また、これ
らの関係は、プロペラ面内に最適な渦が発生する
ように、船型によつて前記の範囲内で適当に調整
される。
この発明は、左回転のプロペラを備えた一軸船
にももちろん適用できる。この場合、船尾部船型
は上記実施例のものと左右逆のものになる。
にももちろん適用できる。この場合、船尾部船型
は上記実施例のものと左右逆のものになる。
発明の効果
この発明による一軸船の船尾船型は、船尾の船
体中心面内にプロペラ軸を有する1つのプロペラ
を備え、船体中央付近から船尾までの主船体の横
断面形状がU形で、船体中央付近から船尾方向へ
の主船体表面の曲率が船側と船底とでほぼ同一で
あるから、いわゆる船尾ビルジ渦がほとんど発生
せず、船体抵抗が小さい。そして、主船体の船尾
部に、船体中心面に対して前進時のプロペラ回転
方向と逆向きに傾斜したボシングが設けられ、こ
のボシングと主船体との間に前述のような関係が
あるので、プロペラ面内にこれと逆向きの1つの
渦を発生させることができる。したがつて、船体
抵抗を減少すると同時に、推進効率を向上させる
ことができ、全体として必要な馬力が小さくてす
む。また、渦がプロペラ面内に集中するため、プ
ロペラによる船体の振動が大幅に減少し、かつキ
ヤビテーシヨンおよびこれによる腐食の発生が防
止される。また、主船体にボシングが設けられた
だけの簡単な形状であるから、船尾部の建造が容
易である。
体中心面内にプロペラ軸を有する1つのプロペラ
を備え、船体中央付近から船尾までの主船体の横
断面形状がU形で、船体中央付近から船尾方向へ
の主船体表面の曲率が船側と船底とでほぼ同一で
あるから、いわゆる船尾ビルジ渦がほとんど発生
せず、船体抵抗が小さい。そして、主船体の船尾
部に、船体中心面に対して前進時のプロペラ回転
方向と逆向きに傾斜したボシングが設けられ、こ
のボシングと主船体との間に前述のような関係が
あるので、プロペラ面内にこれと逆向きの1つの
渦を発生させることができる。したがつて、船体
抵抗を減少すると同時に、推進効率を向上させる
ことができ、全体として必要な馬力が小さくてす
む。また、渦がプロペラ面内に集中するため、プ
ロペラによる船体の振動が大幅に減少し、かつキ
ヤビテーシヨンおよびこれによる腐食の発生が防
止される。また、主船体にボシングが設けられた
だけの簡単な形状であるから、船尾部の建造が容
易である。
図面はこの発明の実施例を示し、第1図は一軸
船の船尾部の側面図、第2図は第1図−線の
横断面図、第3図は船尾部の正面線図、第4図は
船尾部における水流の状態を電子計算機により解
析した結果を示す第3図相当の図面である。 1……プロペラ軸、2……プロペラ、3……主
船体、4……ボシング、8……ボシングの下端
部。
船の船尾部の側面図、第2図は第1図−線の
横断面図、第3図は船尾部の正面線図、第4図は
船尾部における水流の状態を電子計算機により解
析した結果を示す第3図相当の図面である。 1……プロペラ軸、2……プロペラ、3……主
船体、4……ボシング、8……ボシングの下端
部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 船尾の船体中心面内にプロペラ軸を有する1
つのプロペラを備え、船体中央付近から船尾まで
の主船体の横断面形状がU形で、船体中央付近か
ら船尾方向への主船体表面の曲率が船側と船底と
でほぼ同一である一軸船において、 主船体の船尾部に、船体中心面に対して前進時
のプロペラ回転方向と逆向きに傾斜したボシング
が設けられ、 スクエヤステーシヨン3/8の横断面において、
ボシング中心線の船体中心面に対する傾斜角が20
〜40゜であり、 各スクエヤステーシヨンの横断面におけるボシ
ングの下端部形状が略円弧状であり、 前進時にプロペラ翼が上向きに運動する側にお
いて、各スクエヤステーシヨンの横断面において
ボシングが主船体と交わる点から船体中心面まで
の距離(l1)とプロペラ直径(D)との間に 0.65≦l1/D≦1.0 の関係があり、 前進時にプロペラ翼が下向きに運動する側にお
いて、各スクエヤステーシヨンの横断面において
ボシングが主船体と交わる点から船体中心面まで
の距離(l2)と主船体のベースラインからこの点
までの高さ(h)とプロペラ直径(D)との間に −0.595l2/D+0.9≦h/D h/D≦−0.595l2/D+1.2 の関係があることを特徴とする一軸船の船尾船
型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59023588A JPS60166590A (ja) | 1984-02-10 | 1984-02-10 | 一軸船の船尾船型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59023588A JPS60166590A (ja) | 1984-02-10 | 1984-02-10 | 一軸船の船尾船型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60166590A JPS60166590A (ja) | 1985-08-29 |
JPH0319835B2 true JPH0319835B2 (ja) | 1991-03-18 |
Family
ID=12114740
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59023588A Granted JPS60166590A (ja) | 1984-02-10 | 1984-02-10 | 一軸船の船尾船型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60166590A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20120028366A (ko) * | 2009-06-06 | 2012-03-22 | 내셔널 매리타임 리서치 인스티튜트 | 2축 선미 쌍동형 선박 |
JP5477618B2 (ja) * | 2009-06-06 | 2014-04-23 | 独立行政法人海上技術安全研究所 | 船舶及び船尾形状の設計方法 |
JP5648826B2 (ja) * | 2010-02-22 | 2015-01-07 | 独立行政法人海上技術安全研究所 | 二軸船尾双胴型船舶 |
-
1984
- 1984-02-10 JP JP59023588A patent/JPS60166590A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60166590A (ja) | 1985-08-29 |
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