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JPH03190836A - 2―クロロプロピオンアルデヒドの製造法 - Google Patents

2―クロロプロピオンアルデヒドの製造法

Info

Publication number
JPH03190836A
JPH03190836A JP32974589A JP32974589A JPH03190836A JP H03190836 A JPH03190836 A JP H03190836A JP 32974589 A JP32974589 A JP 32974589A JP 32974589 A JP32974589 A JP 32974589A JP H03190836 A JPH03190836 A JP H03190836A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
acid
carbon monoxide
water
vinyl chloride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32974589A
Other languages
English (en)
Inventor
Paraa Hen
パラー ヘン
Shinji Kiyono
真二 清野
Nobumasa Arashiba
荒柴 伸正
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP32974589A priority Critical patent/JPH03190836A/ja
Publication of JPH03190836A publication Critical patent/JPH03190836A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/49Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、次の反応式 %式% に従った塩化ビニル、一酸化炭素及び水素を原料とする
2−クロロプロピオンアルデヒドの製造法に関する。
2−クロロプロピオンアルデヒドは各種の化学品及び農
薬等の有用な中間体として用いることができる。
(従来の技術) 塩化ビニル、一酸化炭素及び水素を原料とする2−クロ
ロプロピオンアルデヒドの製造法は公知で、例えば、フ
ランス特許第L397,779号やヘルベチ力・キミ力
・アクタ(IIELVETICA Clll1’1lC
AACTA) 、48巻、第5号、1151頁〜115
7頁に示されている。これらの方法はいずれもコバルト
カルボニルを触媒として用い、例えば、前記フランス特
許箱1,397.779号によれば、反応温度110°
C1反応圧力200気圧の条件下において、90分間反
応を行わせ、塩化ビニルの添加率57.4%、2−クロ
ロプロピオンアルデヒドの選択率86.2%の反応成績
を得ている。しかし、これらのコバルトカルボニルを触
媒として用いる方法では、コバルト当りの触媒活性は極
めて低く、この為に、多量のコバルトカルボニルと16
0〜200気圧という高い反応圧力を必要とする上に、
反応温度75〜125°Cのもとて90〜120分間に
わたり反応を行わせる方法がとられている。目的生成物
である2−クロロプロピオンアルデヒドは熱的に不安定
な物質で、このような反応温度と反応時間のもとではか
なりの割合が遂次反応で消費されて反応収率を低めるた
めに、この方法は再現性に乏しく、さらにこの遂次反応
または他の副反応により塩化水素が副生じ、これが反応
器の材料を激しく腐食するうえにコバルトカルボニル触
媒と反応して塩化コバルトとなるために触媒の再使用に
も支障をきたすという問題点を有している。
本発明者等は、これらの改良法として、特開昭61−1
26046号、特開昭62−10038号、特開昭62
−22738号、時開昭和62−270540及び特開
昭62−270541号に示すように塩化ビニル、一酸
化炭素及び水素を、ロジウム化合物、三価の有機燐化合
物または三価の有機燐化合物のオキサイド及び水の存在
下に反応させる方法を提示している。
この方法によると、従来のコバルトカルボニル触媒を用
いる方法に比べ、より低温低圧下で反応が進行し、かつ
、目的生成物への高い選択性が得られる。しかし、詳細
な研究の結果、使用するロジウム化合物の性質によって
はプロセス上好ましくない問題点が存在することが明ら
かになった。即ち、反応溶媒に不溶または難溶性のロジ
ウム化合物を用いると、誘導期が存在し、また、反応溶
媒に不溶性のロジウム種が反応後に残ることがしばしば
起こった。水溶性のロジウム化合物を用いる場合は、誘
導期が存在し、かつ、一部のロジウム種が水層に残り、
その回収のために製造コストが高くなる。また、反応溶
媒に可溶で、水に不溶なロジウム化合物を用いる場合は
、誘導期がしばしば観察された。誘導期及び配管詰まり
の原因になる不溶物の出現は、プロセス上の支障を来す
ものである。以上のような問題点のため、安価なロジウ
ム化合物を用いることは出来なかった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明の目的は従来の技術のこの様な問題点を解決した
2−クロロ1゛ロビオンアルデヒドの製造方法を提供す
ることである。
(課題を解決するだめの手段) 本発明者等は、これらの課題解決のため詳細な研究を行
った。その結果、(a)ロジウム化合物、(b)三価の
有機燐化合物または三価の有機燐化合物オキサイド、及
び(c)一酸化炭素または一酸化炭素と水素とを有機溶
媒の存在下に反応させて、得られた触媒液の存在下に、
塩化ビニル、一酸化炭素及び水素を反応させると、誘導
期がな(なり、かつ、反応系内に不溶物の出現が認めら
れない2−クロロプロピオンアルデヒドの製造プロセス
を見出し本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、 (aJロジウム化合物、(b)三価の有機燐化合物また
は三価の有機燐化合物のオキサイド、および(c) 一
酸化炭素または一酸化炭素と水素とを、水不溶もしくは
難溶性の有機溶媒の存在下に反応させて、触媒液を得る
第一の反応工程と、 該触媒液の存在下、塩化ビニル、一酸化炭素及び水素を
反応させて、2−クロロプロピオンアルデヒドを含む反
応混合物を得る第二の反応工程からなることを特徴とす
る2−クロロプロピオンアルデヒドの製造法である。
本発明の方法において好ましく用いられる三価の有機燐
化合物または3価の有機燐化合物のオキサイドは次のよ
うに例示される。
即ち、三価の有機燐化合物としては、一般式、P (R
’R2R3)(ここに、Pは燐原子を示し、R’、R”
、R3はそれぞれ同一もしくは異種のアルキル基、アリ
ール基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基またはシクロアルコキシ基を示す)で表される三
価の有機燐化合物が挙げられ、具体的には、トリメチル
ホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホス
フィン、トリブチルホスフィン、トリオクチルボスフィ
ン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホス
フィン、トリベンジルホスフィンなどのホスフィン類や
、トリメチルボスファイト、トリエチルホスファイト、
トリプロピルホスファイト、トリブチルホスファイト、
トリオクチルホスファイト、トリフェニルボスファイト
、トリシクロヘキシルホスファイト、トリヘンシルボス
ファイトなどのホスファイト類が挙げられる。
ボスフィン類の特殊なものとして、上記の一般弐P (
R’R”R3)で表されるものの他に、ビスジフェニル
ホスフィノメタン、ビスジフェニルホスフィノエタンな
どのジホスフィン類や、架橋ポリスチレンに結合したボ
スフィン類等も好ましく用いられる。
三価の有機燐化合物のオキサイドとしてはトリエチルホ
スフィンオキサイド、トリブチルホスフィンオキサイド
、トリエチルホスフィンオキサイド等のアルキルホスフ
ィンオキザイド、トリエチルホスフィンオキサイド、ト
リトリルホスフィンオキサイド等のアリールホスフィン
オキサイド、またはアルキル基とアリール基とを組合せ
もつアルキルアリールホスフィンオキサイド等が例示さ
れる。このほかにトリメチルボスファイトオキサイド、
トリエチルボスファイトオキサイド、トリプロピルホス
ファイトオキサイド、トリブチルホスファイトオキサイ
ド、トリオクチルホスファイトオキサイド、トリフェニ
ルホスファイトオキサイド、トリシクロヘキシルボスフ
ァイトオキサイド、トリベンジルホスファイトオキサイ
ド等のアルキルもしくはアリールホスファイトオキサイ
ド類や、アルキル基とアリール基とを組合せもつアルキ
ルアリールボスファイトオキサイド類等を用いることが
できる。さらには、ビス−1,2ジフエニルホスフイノ
メタンジオキザイドなどの多座ホスフィンのオキサイド
等も用いることができる。
本発明の方法において用いられるロジウム化合物として
は、ロジウムの酸化合物、鉱酸塩、有機酸塩またはロジ
ウム錯化合物などがある。これらの例としては、塩化ロ
ジウム、臭化ロジウム、沃化ロジウム、酸化ロジウム、
硝酸ロジウム、硫酸ロジウム、酢酸ロジウム、トリアセ
チルアセトナトロジウム、ジクロロテトラカルボニルジ
ロジウム、ジカルボニルアセチルアセトナートロジウム
、ドデカカルボニルへキザロジウム、ヘキサデカカルボ
ニルへキザロジウム等が挙げらる。ロジウム錯化合物と
してはこれらのほかに、ロジウムと塩基とで錯化合物を
形成したものも更に好ましく用いられる。塩基としては
、三価の有機燐化合物または3価の有機燐化合物のオキ
サイド等であっても良い。これらの例としては、例えば
、ニトロシルトリス1−リフェニルホスフィンロジウム
[17I+ (No) (PPhs) s ] 、]η
−シクロペンクジェニルビストリフェニルホスフィンロ
ジウ ムRh (csHs) (PPh+) 21等が挙げら
れる。
本発明の方法番こおいて用いる有機酸としては各種のカ
ルボン酸が挙げられる。カルボン酸の例としては、具体
的には蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、−
・ブタン酸、アクリル酸、メククリル酸、クロトン酸、
蓚酸、マロン酸、メチルマロン酸、コハク酸、アジピン
酸、マレイン酸、フマル酸、1,2.3〜プロパントリ
カルボン酸等の脂肪族飽和または不飽和モノもしくはポ
リカルボン酸、および、安息香酸、トルイル酸、0−エ
チル安息香酸、2,4−ジメチル安息香酸、フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、3−メチルフタル酸、l
・リメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ベン
ゼンペンタカルボン酸、メリッ1−酸等の一価または多
価芳香族カルボン酸等が挙げられる。これらのカルボン
酸のアルキル基またはアリール基にハロゲン、アミノ基
、水酸基等の置換基のついたカルボン酸も好ましい。こ
れらの例としてはモノフルオロ酢酸、ジフルオロ酢酸、
トリフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、ト
リクロロ酢酸、モノブロモ酢酸1、ジブロモ酢酸、2−
クロロプロピオン酸、3−クロロプロピオン酸、2,2
−ジクロロプロピオン酸等のハロゲン置換脂肪族カルボ
ン酸や、0−クロロ安息香酸、m−り[JI)安息香酸
、p−クロロ安息香酸、0−フルオロ安息香酸等のハ1
コゲン置換芳香族カルボン酸、グリシン、サルコシン、
アラニン、β−アラニン、4−アミノ酪酸、バリン、セ
リン、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸、グ
リコール酸、乳酸、2−ヒドロキシ酪酸、グリセリン酸
、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、サリチル酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸等があ
る。この他、フェニール酢酸、ピルビン酸、アニス酸、
0−ニトロ安息香酸、桂皮酸等の前記以外の置換基のつ
いた酸も好ましい例として挙げられる。本発明の方法に
おいては、これらのカルボン酸の中でもハロゲン置換脂
肪族カルボン酸及び−価もしくは多価芳香族カルボン酸
が特に好ましく用いられる。
本発明の方法では、後述するように、第二の反応工程を
水の存在下において行うことが特に好ましく行われる。
この時には、前記の酸はエステルや、酸クロリドまたは
酸無水物等、水の存在下においてこれらの酸を生成せし
める前駆体の形で供給することも本発明の方法の好まし
い例として挙げられる。例えば酢酸エチル、安息香酸メ
チル、1 フタル酸ジブチル等のエステル類、アセチルクロリド、
安息香酸クロリド等のカルボン酸クロリド類、及び、無
水酢酸、無水マレイン酸、無水フタル酸等の酸無水物等
が例示される。
本発明の方法においては、塩基として水酸化ナトリウム
、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化セシウム、
水酸化カルシウム、水酸化へリリウム、水酸化マグネシ
ウム、水酸化ストロンチウム等のアルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム、炭酸カルシウム、
炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸ストロンチウ
ム等のアルカリ金属またはアルカリ土類の炭酸塩、重炭
酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸リチウム、重炭
酸セシウム、重炭酸カルシウム等のアルカリ金属または
アルカリ土類金属の重炭酸塩、酢酸ナトリウム、蟻酸カ
リウム、酢酸マグネシウム等のアルカリ金属またはアル
カリ土類の弱酸塩等が挙げられられる。本発明の方法に
おいては、こららの塩基の中でもナトリウム、カリウム
、セ2 シウム及びカルシウムの化合物が特に好ましく用いられ
る。
本発明の方法においては、塩基として、pKaが3〜1
1の範囲にある含窒素化合物が用いられる。
その例としては、一般に、アミノ基を含有する化合物、
例えば、脂肪族アミン類、芳香族アミン類、ジアミン類
、トリアミン類、アミノアルコール類、アミノ酸類、ア
ミド類、尿素化合物、グアニジン類、アミジン類または
これらの化合物の窒素原子もしくは炭素原子等にアルキ
ル基、カルボキシル基、ヒドロキシル基又はハロゲンな
どの置換基の入った含窒素化合物の中で、pKaが3〜
11の、範囲内にある化合物が挙げられる。それらの化
合物の例としては、メチルアミン、エチルアミン、プロ
ピルアミン、プヂルアミン、アニリン、シクロアルキル
基等の一級アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、
ジプロピルアミン、ジブデルアミン、ジフェニルアミン
、ジシクロへクシルアミン等の2級アミン、トリメチル
アミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリ
ブチルアミン、トリフェニルアミン、トリシクロヘクシ
ルアミン等の3級アミン等が挙げられる。
この他に塩基として窒素一原子以上を含む複素環式化合
物の中でpeaが3〜11の範囲内にある化合物も用い
られる。中でも、pKa3〜11の範囲内にあるピリジ
ン化合物、キノリン化合物、イミダゾール化合物または
モルホリン化合物の少なくとも一種類以上であることが
更に望ましい。これらの塩基は、具体的には、次のよう
に例示される。
ピリジン化合物としては、以下の一般式(式中、RI、
  R2,R3,R4およびR5は、それぞれ、水素、
アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ハロゲン
、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシ基又はア
セチル基を示す)で表される化合物の中でpKaが3〜
11の範囲内の3 4 ピリジン化合物があり、これらの例としては、ピリジン
、ピコリン、エチルピリジン、2.4−ルチジン、α−
コリジン、フェニルピリジン、シクロへキシルピリジン
、ベンジルピリジン、3−ビリジノール、メトキシピリ
ジン、フェノキシピリジン、アミノピリジン等がある。
この他、2,2”−ビスピリジンなどの多核ピリジン類
もピリジン化合物の一例として挙げられる。
キノリン化合物の例としては、キノリンの他に2−メチ
ルキノリン、ジメチルキノリン、フェニルキノリン、メ
トキシキノリン等があり、この他各種のイソキノリン化
合物も使用できる。
イミダゾール化合物としては、一般式 (式中、R+、 Rt、R3及びR4はそれぞれ、水素
、アルキル基又はシクロアルキル暴を示し、5 又、R3及びR4がイミダゾール環の4.5位の炭素を
含む環を形成する縮環イミダゾールを形成していてもよ
い)で示される化合物の中でpeaが3〜11の範囲内
にあるものがあり、これらの例としては、イミダゾール
、N−メチルイミダゾール、Nエチルイミダゾール、2
−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイ
ミダゾール、N−ヘンシル−2−メチルイミダゾール、
2.4.5− )リフユニルイミダゾール、2−フェニ
ルベンゾイミダゾール等が挙げられる。
モルホリン化合物の例としては、モルホリンの他に、N
−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンなどが挙げ
られる。
本発明の方法においては、反応溶媒を用いなくとも反応
は進行するが、通常は反応溶媒の存在下に反応を行わせ
る。反応溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさないもの
であればいずれも用いることが可能である。このような
溶媒として特に好ましいのは炭化水素類である。より具
体的には、へ6 キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、等の飽
和炭化水素や、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素などが好ましく用いられ、又、炭化水素類の
混合物として工業的に得られるリグロイン、ケロシン、
軽油、ディーゼル油等もこれらの例に含まれる。このほ
か、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテルなどのエー
テル類、ジイソブチルケトン、ボロンなどのケトン類、
酪酸ブチル、安息香酸ブチルなどのエステル類なども好
ましい反応溶媒の例として挙げられる。
本発明の方法では、第一の反応工程及び第二の反応工程
共に前記のロジウム化合物は、反応系内の液相1リツト
ルあたりロジウム原子として、0.0001〜1グラム
原子、好ましくは0.001〜0.1グラム原子の範囲
内に相当する量で使用される。
本発明の方法で使用される三価の有機燐化合物又は三価
の有機燐化合物のオキサイド、有機酸及び塩基は、それ
ぞれロジウム1グラム原子に対し0.1〜500モル、
好ましくは0.5〜100モルの範囲で使用される。
本発明の方法において、触媒液を得る第一の反応工程は
、反応温度10〜200’C2反応圧力は常圧又は加圧
の任意の範囲で行われる。但し、加圧下で行う方が処理
時間が短く済むという利点はあるが、大気圧下でも充分
実施可能である。一酸化炭素については、純粋な一酸化
炭素を用いるが、酸化炭素を含有する混合ガスでも用い
ることが出来、水性ガスや、水性ガスにメタン、窒素な
どの反応に不活性なガス、二酸化炭素、オレフィン、ア
セチレンなどを含有したものでも用いられる。
一酸化炭素及び水素を用いる場合の混合モル比は、通常
、10〜0.1の範囲であり、好ましくは5〜0.2の
範囲である。一酸化炭素及び水素は前記の組成比で両成
分を含有する混合ガスであればよく、水性ガスや、水性
ガスにメタン、窒素などの反応に不活性なガス、二酸化
炭素、オレフィン、アセチレンなどを含有したものでも
用いられる。
本発明の第二の反応工程は、水を共存させる方法が更に
好ましく行われる。このような方法をとることにより触
媒活性は更に向上する。本発明の8 方法においては反応時に存在させる水の量については特
に制限はないが、極端に少量の場合にはその効果は小さ
くなる。極端に多量の水の使用においても反応成績はあ
る程度以上には上がらない。
通常、水の量は原料として反応器へ供給する塩化ビニル
に対して重量比で0.01以上、1000以下の範囲内
が好ましい。0.1〜100の範囲が特に好ましく用い
られる。本発明の方法において、有機酸、塩基、または
有機酸と塩基を用いることにより活性が向上するが、用
いる有機酸又は塩基が水溶性の場合には、これらの有機
酸及び塩基を水溶性の形で反応系内へ導入したり反応系
から取り出したりする方法が反応操作を簡易にするため
に好ましく用いられる。
本発明の第二の反応工程において、通常、反応温度10
〜150′C1反応圧力10〜300kg/cm2ゲー
ジ圧の範囲で反応が行われる。反応温度は生成する2−
クロロプロピオンアルデヒドの熱安定性の面から低温は
ど好ましく、ごの為に、20〜80°Cが特に好ましい
温度範囲である。原料の一酸化炭素及9 び水素の混合モル比は、通常、10〜0.1の範囲であ
り、好ましくは5〜0.2の範囲である。一酸化炭素及
び水素は前記の組成比で両成分を含有する混合ガスであ
ればよく、水性ガスや、水性ガスにメタン、窒素などの
反応に不活性なガス、または、二酸化炭素などを含有し
たものが用いられる。もう一方の原料である塩化ビニル
は、ガス状、液状、または反応に用いる溶媒に溶解した
溶液の形で使用される。
本発明の方法は、回分法、半回分法、連続法のいずれの
方法によっても実施できる。例えば、回分法の場合の例
としては、ロジウム化合物、兵価の有機燐化合物または
三価の有機燐化合物のオキサイド、及び必要に応じて反
応溶媒を仕込んだオー 1−クレープに、一酸化炭素ま
たは一酸化炭素及び水素を含有するガスを所定の圧力ま
で導入し、好ましくは撹拌下で加温することにより反応
を行う。加圧せずに、一酸化炭素又は一酸化炭素及び水
素を含有するガスを大気圧下に流通し、加温することに
よって第一の反応工程の反応を行うこと0 も出来る。第一の反応工程の反応の終了後、同オートク
レーブに有機酸水溶液、ガス、液、または溶媒状の塩化
ビニルを加え、これに一酸化炭素及び水素を含有するガ
スを所定の圧力まで導入し、好ましくは撹拌下で加温す
ることにより第二の反応工程の反応は進行する。連続法
の場合の例としては、ロジウム化合物、三価の有機燐化
合物または三価の有機燐化合物のオキサイド、及び必要
に応じて反応溶媒を触媒調製器に加え、一酸化炭素また
は一酸化炭素と水素を含有するガスを所定の圧力まで充
填し、反応させた後得られた触媒液を連続的に抜き出し
、次の耐圧の反応器に補給する。
有機酸及び/又は塩基、及び必要に応じて反応溶媒と水
とを、かつ、原料の塩化ビニルと水素とを反応器の一方
の入口から連続的に供給し、撹拌条件下に、他方の出口
から反応混合物と、未反応塩化ビニル、一酸化炭素及び
水素とを連続的に抜き出すことにより反応が行われる。
(実施例) 実施例により本発明の方法を更に具体的に説明する。
実施例1 第一の反応工程 撹拌装置を備えた内容積100m1のステンレス製オー
トクレーブの内部を窒素ガスで置換した後、ヘキサデカ
カルボニルへキ号ロジウム、36 mg(Rh 0.2
 ミリグラム原子)とトリフェニルボスフィン156 
mg  (0,6ミリモル)及びトルエン10m1を加
えた。このオートクレーブに、一酸化炭素及び水素のモ
ル比が1:2の混合ガスを室温で圧力が40kg/cm
2ゲージ圧になるまで圧入した後に70°Cまで昇温し
、60分間反応させた。オートクレーブを室温まで冷却
してから放圧した。得られた触媒液は完全に均一なもの
であった。
第二の反応工程 上記の処理を終えた触媒液を含むオートクレーブに、フ
クル酸830mg (5,0ミリモル)、水酸化ナトリ
ウム150mg (3,75ミリモル)、水20g及び
塩化ビニルを60ミリモルを含む塩化ビニルのトルエン
?容ンPj、20m1を力■えた。このオートクI/−
フ゛に、一酸化炭素及び水素のモル比が1:2の混合ガ
スを室温で圧力が80kg/cm2ゲージ圧になるまで
圧入した後に50°Cまで昇温し、20分間反応させた
。オートクレーブを室温まで冷却してから未反応の原料
混合ガスをガスサンプリング用袋に捕集した後オートク
レーブを開け、触媒、溶媒及び反応生成物を含む反応混
合液を取り出した。ガス及び液をガスクロマトグラフィ
ーで定量した結果、塩化ビニルの転化率は29.2%、
2−クロロプロピオンアルデヒドの生成量は16.55
ミリモル(転化した塩化ビニル基準の選択率は94.5
%)であった。
比較例1 撹拌装置を備えた内容積100m1のステンレス製オー
トクレーブの内部を窒素ガスで置換した後、ヘキサデカ
カルボニルへキサロジウム、36 mg(Rh 0.2
 ミリグラム原子)とトリフェニルホスフィン156 
mg  (0,6ミリモル)、フタル酸830mg(5
,0ミリモル)、水酸化ナトリウム150mg(3,7
5ミリモル)、水20g及び塩化ビニルを60ミリモル
を含む塩化ビニルのトルエン溶液30m1を加3 えた。オートクレーブに一酸化炭素及び水素のモル比が
1:2の混合ガスを室温で圧力が80kg/cm”ゲー
ジ圧になるまで圧入した後に50°Cまで昇温し、20
分間反応させた。オートクレーブを室温まで冷却してか
ら未反応の原料混合ガスをガスサンプリング用袋に捕集
した後オートクレーブを開け、触媒、溶媒及び反応生成
物を含む反応混合液を取り出した。不溶性のロジウム化
合物が確認された。
ガス及び液をガスクロマトグラフィーで定量した結果、
塩化ビニルの転化率は15.5%、2−クロロプロピオ
ンアルデヒドの生成量は8.74ミリモル(転化した塩
化ビニル基準の選択率は94.0%)であった。
実施例2〜8 実施例1の方法において、ロジウム種と各工程の反応の
条件を変えて反応を行わせた。第一の反応工程で得られ
た触媒液は、冷却後、いずれも均一なものであった。全
工程終了後の結果を第1表に示す。
実施例9 4 第一の反応工程 撹拌装置を備えた内容積100m1のステンレス製オー
トクレーブの内部を窒素ガスで置換した後、ヘキサデカ
カルボニルへキサロジウム、36 mg(Rh 0.2
 ミリグラム原子)とトリフェニルボスフィン156 
mg  (0,6ミリモル)、ジクロロ酢酸645 m
g (5,0ミリモル)及びトルエン10m1をカロえ
た。このオートクレーブに、一酸化炭素及び水素のモル
比が1:2の混合ガスを室温で圧力が40kg/cm”
ゲージ圧になるまで圧入した後に70°Cまで昇温し、
60分間反応させた。オートクレーブを室温まで冷却し
てから放圧した。得られた触媒液は完全に均一なもので
あった。
第二の反応工程 フタル酸830mgを入れない以外は実施例1と全く同
様の処理を行ったところ、塩化ビニルの転化率は27.
4%、2−クロロプロピオンアルデヒドの生成量は15
.6ミリモル(転化した塩化ビニル基準の選択率は94
.7%)であった。
実施例10〜13 実施例2の方法において、ロジウム種と各工程の反応の
条件を変えて反応を行わせた。第一の反応工程で得られ
た触媒液は、冷却後、いずれも均一なものであった。全
工程終了後の結果を第1表に示す。
実施例14 第一の反応工程 撹拌機及び温水ジャケットを備えた耐圧100kg/c
1ゲージ圧の触媒調製器(SO3316製、内容績約1
02 )に塩化ロジウム水和物80 mmol、トリフ
ェニルホスフィン640 mmoL  トルエン5リツ
トルを仕込み、一酸化炭素と水素の混合ガスを5kg/
cm”ゲージ圧まで充填した。70°Cまで昇温したの
ち、30分間撹拌処理を行った。
第二の反応工程 7段の翼の撹拌機及び温水ジャケットを備えた耐圧20
0kg/cm”ゲージ圧の反応器(SLI3316製、
内容積約300 cm′3)を、温度40°C1圧力5
0Kg/cm2ゲージ圧に保ち、該反応器の下部に設け
た導入管から、得られた触媒液200cm3/時、ジク
ロル酢酸水酸化すトリウム水溶液(1リットルあたりジ
クロロ酢酸0.25 mol及び水酸化ナトリウム0.
1.88 molを含有) 1000 ml/時、塩化
ビニル2.2モル/時、及びモル比1:2の、一酸化炭
素及び水素の混合ガス320 リットル/時を連続的に
供給し、同時に、反応器上部に設けた取り出し管から、
水層と有機層とを含む反応混合液と、未反応の塩化ビニ
ル、一酸化炭素及び水素とを、35°Cで反応器と同じ
圧力で操作されている気液分離器に連続的に取り出した
。該気液分離器において、未反応の塩化ビニルの大部分
と未反応の一酸化炭素及び水素が該気液分離器の上部に
設けたガス取り出し口から取り出され、圧力調整弁を経
て大気圧に保たれた未反応ガスホルダーに送られた。
一方、反応混合液は該気液分離器の下部に設けた液取り
出し口から取り出され、液面調整弁を経て大気圧で操作
されている静置分離槽に送られた。
ここで、反応混合液は上層の有機層(トルエン層)と下
層の水層とに分けられた。有機層の中にハフ、5%(重
量比)の2−クロロプロピオンアル7 デヒドが存在しており、水層の中には4.0%(重量比
)の2−クロロプロピオンアルデヒドが存在していた。
この様な方法で20時間にわたって連続運転を行った。
2−クロロプロピオンアルデヒドの1時間当りの生成量
は運転開始後約20分目当りから約±5%程度の範囲内
でほぼ一定であった。
2時間の平均では、約55 gの2−クロロプロピオン
アルデヒドが生成していることがガスクロマトグラフに
よる分析かられかった。
実施例14 第一の反応工程 内容績約5リンドルのガラスフラスコに塩化ロジウム永
和物48 mmol、  )リフェニルボスフィン38
4 mmolSt・ルエン3リットルを仕込んだ。
80°Cまで昇温した後、撹拌しながら一酸化炭素と水
素の混合ガスを5リットル/時流し、3時間処理を行っ
た。得られた触媒液は、室温に冷却された後でも均一な
ものであった。
第二の反応工程 得られた触媒液を用い、実施例14の第二の反8 応工程と全く同じ操作を行った。この方法で10時間に
わたって連続運転を行った。2−クロロプロピオンアル
デヒドの1時間当りの生成量は運転開始後約20分目当
りから約±5%程度の範囲内でほぼ一定であった。2時
間の平均では、約54 gの2−クロロプロピオンアル
デヒドが生成していることがガスクロマトグラフによる
分析かられかった。
(発明の効果) 本発明の方法により、塩化ビニル、一酸化炭素及び水素
を原料として、低温、低圧下において高選択率で2−ク
ロロプロピオンアルデヒドを製造することができる。特
に、本発明の方法によれば、用いられるロジウム化合物
の種類が広範囲にわたるので、安価で入手しやすいもの
を選ぶことが出来る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)ロジウム化合物、(b)三価の有機燐化合
    物または三価の有機燐化合物のオキサイド、および(c
    )一酸化炭素または一酸化炭素と水素とを、水不溶もし
    くは難溶性の有機溶媒の存在下に反応させて、触媒液を
    得る第一の反応工程と、 該触媒液の存在下、塩化ビニル、一酸化炭素及び水素を
    反応させて、2−クロロプロピオンアルデヒドを含む反
    応混合物を得る第二の反応工程からなることを特徴とす
    る2−クロロプロピオンアルデヒドの製造法。
  2. (2)第二の反応工程の反応を有機酸及び/又は塩基の
    存在下で行う請求項1に記載の製造法。
  3. (3)第二の反応工程を水の存在下で行う請求項1に記
    載の製造法。
  4. (4)第二の反応工程の反応を有機酸及び/又は塩基及
    び水の存在下で行う請求項1に記載の製造法。
JP32974589A 1989-12-21 1989-12-21 2―クロロプロピオンアルデヒドの製造法 Pending JPH03190836A (ja)

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