[go: up one dir, main page]

JPH0260660A - 体液処理用吸着材 - Google Patents

体液処理用吸着材

Info

Publication number
JPH0260660A
JPH0260660A JP63212517A JP21251788A JPH0260660A JP H0260660 A JPH0260660 A JP H0260660A JP 63212517 A JP63212517 A JP 63212517A JP 21251788 A JP21251788 A JP 21251788A JP H0260660 A JPH0260660 A JP H0260660A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
body fluid
adsorbent
adsorbed
hollow fiber
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP63212517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2777604B2 (ja
Inventor
Toru Kuroda
徹 黒田
Norio Inama
稲摩 徳生
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Medical Co Ltd
Original Assignee
Asahi Medical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16623982&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH0260660(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Asahi Medical Co Ltd filed Critical Asahi Medical Co Ltd
Priority to JP63212517A priority Critical patent/JP2777604B2/ja
Publication of JPH0260660A publication Critical patent/JPH0260660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2777604B2 publication Critical patent/JP2777604B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • External Artificial Organs (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、体液中に存在し、アニオン性基と相互作用を
なす物質、例えば、低比重リボ蛋白質、ある種のウィル
ス等を吸着するための吸着材に関するものである。
近年、医学、特に内科学、血液学、免疫学、臨床検査法
等の進歩により、疾患の原因あるいは進行と密接な関係
を持っていると考えられる血液中の悪性物質が明らかに
なりつつある。中でも確実に因果関係の判っているのは
、家族性高コレステロール血症における低比重リボ蛋白
質である。
周知の如く、血液中の脂質、特に低比重リボ蛋白質の増
加は、動脈硬化の原因あるいは進行と密接な関係を持っ
ていると考えられている。動脈硬化が進むと心筋梗塞、
脳梗塞等循環器系の重篤な症状に陥る可能性が非常に高
くなり、死亡率も高い。そこで、血液、血漿等の体液成
分から低比重リボ蛋白質を選択的に吸着除去することに
よって、上記の如き疾患の進行を防止し、症状を軽減せ
しめ、さらには治癒を早めることが期待されていた。
(従来の技術) 上記目的に使用可能な従来の技術には、■ヘパリンと低
比重リボ蛋白質との不溶性複合体を形成させて、これを
濾過により除去する方法、■血液を先ず血球と血漿に分
離した後、血漿成分を血漿成分分離フィルターに通し、
高分子量蛋白である低比重リボ蛋白質を濾別分離する方
法、■抗低比重リボ蛋白質抗体を結合したアガロースゲ
ルにより低比重リボ蛋白質を吸着除去する方法、■硫酸
多糖を水不溶性ゲルに結合した吸着体を用いて低比重リ
ボ蛋白質を吸着除去する方法等がある。
しかしながら、■の方法では、血漿に加えた過剰のヘパ
リンを除去するためにヘパリン吸着材を使用しなければ
ならず、装置が大がかりなものになり、操作も煩雑にな
ること、■の方法では、高分子量蛋白は全て除去されて
しまう結果、有用な生体成分も除去されてしまうこと、
■の方法では、低比重リボ蛋白質を特異的に吸着できる
ものの、抗体という蛋白質を用いているため滅菌が難し
く、完全に無菌を保証することが不可能であり、また、
抗体が高価であること、■の方法では、選択的に低比重
リボ蛋白質を吸着できるが、全血を直接吸着材で処理で
きないため、血球と血漿を分離する装置が必要になり、
操作が煩雑になる等の欠点を有していた。
(発明が解決しようとする課題) 上記した従来技術の問題点に鑑み、低比重リボ蛋白質を
選択的に吸着でき、全血をそのまま処理できる、操作の
簡便な低比重リボ蛋白質吸着材を提供することが、本発
明の最大の目的である。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、上記目的に沿って鋭意研究した結果、中
空糸状全多孔体を担体として用い、多孔体の構造体部分
の少なくとも表面近傍にアニオン性基を導入することに
より、全血を直接処理しても血液の凝固がなく、血小板
の損失も少なく、低比重リボ蛋白質を選択的に吸着でき
ることを見出し、さらには、中空糸状全多孔体の構造体
部分の表面近傍にアニオン性基を導入し、かつ、構造体
部分の遠方にもアニオン性基を導入することにより、低
比重リボ蛋白質の吸着能力をさらに向上できることを見
出し、本発明を得るに至った。
すなわち、本発明は、中空糸状全多孔体の構造体部分の
少なくとも表面近傍にアニオン性基を有することを特徴
とする体液処理用吸着材であり、また、本発明は、中空
糸状全多孔体の構造体部分の表面近傍にアニオン性基を
有し、かつ、構造体部分の遠方にもアニオン性基を有す
ることを特徴とする体液処理用吸着材である。
従来、分子の非常に大きい低比重リボ蛋白質を吸着材で
吸着使用とする時には、低比重リボ蛋白質と相互作用を
なす物質としてヘパリン、デキストラン硫酸のように長
鎖構造を持った物質をリガンドとして用いて、担体表面
から充分遠方までリガンドを伸ばしてやらないと吸着で
きないと考えられており、事実、多孔質ゲルを担体とし
て用いる時には、短い分子をリガンドとして用いても、
低比重リボ蛋白質を充分に吸着することは不可能であっ
た。これに対して、本発明者らは、担体として中空糸状
全多孔体を用いたことにより、驚くべきことに短い分子
をリガンドとして用いても充分な量の低比重リボ蛋白質
を吸着できることを見出した。何故短い分子で低比重リ
ボ蛋白質を効率良く吸着できるのかは明らかでないが、
短い分子を結合した吸着材は、分子自体の抗原性が低く
、また、滅菌時にリガンドの結合が切れ難いという利点
を持っており1.この事実は、吸着材として画期的なこ
とである。さらに、短い分子と長い分子を組合せれば、
中空糸状全多孔体の構造体部分の壁面付近では短い分子
により、微細孔の空間部分では長い分子により、低比重
リボ蛋白質を吸着できるので、低比重リボ蛋白質を非常
に高い効率で吸着できるようになる。
本発明において中空糸状全多孔体とは、外観が中空糸状
であって、中空糸の構造体部分(以下、膜と呼ぶ)の微
細構造が膜の内表面から外表面に連通ずる多孔構造を実
質上全体に持つものを言う。
膜の孔径は、被吸着物質の大きさや形状によって自由に
選べるが、被吸着物質が自由に通過できる孔径であり、
かつ、被吸着物質が接触できる表面が充分にあることが
望ましい。平均孔径を水銀ポロシメーターにより求めた
孔径−空孔容積積分曲線上で、全空孔容積の172の空
孔容積を示す孔径として定義した時、本発明に使用され
る中空糸状全多孔体の平均孔径は0.005μmから3
μmの範囲のものが好ましく、被吸着物質の大きさによ
り選択できる。さらに好ましい平均孔径は0.01μm
から2μmの範囲であり0.02μmからltlmの範
囲が望ましい。膜の多孔構造の細孔表面積を、BET式
表画表面積測定装置い窒素吸着量から求めた値と定義す
る時、本発明に使用される中空糸状全多孔体の細孔表面
積は5%/g以上であることが好ましく、10rrf/
g以上であることがさらに好ましく、15r+?/g以
上であることが望ましい。中空糸の内径は30μm以上
であることが好ましく、50μmから5 mmであるこ
とがさらに好ましく、100μmから1mmであること
が望ましい。中空糸の膜厚は5μm以上であることが好
ましく、10μmから1閣であることがさらに好ましく
、20μmから500μmであることが望ましい。
中空糸の素材としては、セルロース、セルロース誘導体
、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール
共重合体等の親水性材料、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスルホン、ポリテトラフルオロエチレン等の疎
水性材料のいずれでも使用できるが、疎水性材料の場合
は、水系液体の濾過が困難であるため、親水性材料のコ
ーティング、化学処理による表面親水化、プラズマ処理
による表面親水化等の方法により親水化処理することが
好ましい。また、アニオン性基を導入する為には、例え
ば、アニオン性基を持つリガンドを固定する場合、中空
糸状全多孔体表面にアニオン性基を持つリガンドを固定
し易い水酸基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基
等の官能基を有していることが好ましいが、該官能基を
有していなくても、プラズマ処理、アニオン性基を持つ
リガンドの包埋コーティング等の方法で、アニオン性基
を持つリガンドを固定することができる。
アニオン性基を持つリガンドを中空糸状全多孔体表面に
固定する方法は、共有結合、イオン結合、物理吸着、包
埋、膜表面への沈澱不溶化等あらゆる公知の方法を用い
ることができるが、アニオン性基を持つリガンドの溶出
性よりみて、共有結合により、固定、不溶化するのが好
ましい。例えば、通常、固定化酵素、アフィニティーク
ロマトグラフィーで用いられる公知の担体活性化法、固
定法を用いることができる。活性化法を例示すると、ハ
ロゲン化シアン法、過ヨウ素酸法、架橋試薬法、エポキ
シド法等が挙げられる。活性化法は、中空糸状全多孔体
表面を修飾し、反応性に富んだ状態にして、アニオン性
基を持つリガンドのアミノ基、水酸基、カルボキシル基
、チオール基等の活性水素を有する求核反応基と置換お
よび/または付加反応できればよく、上記の例示に限定
されるものではない。
また、中空糸状全多孔体自身がアニオン性基を有する素
材より成るものであってもよい。
本発明において、アニオン性基とは、スルホン酸基、硫
酸基、リン酸基、カルボキシル基等、体液中で負電荷を
示す官能基のことを言う。
また、本発明において表面近傍とは、中空糸状全多孔体
を構成する構造体部分(素材自身)の表面から200人
までの空間のことを言い、構造体の表面を含む。この距
離は低比重リボ蛋白質の直径に相当する。
中空糸状全多孔体の構造体部分の表面近傍にアニオン性
基を導入する方法は、アニオン性基を持つ低分子の化合
物を、中空糸状全多孔体の構造体部分の表面に共有結合
、イオン結合等の方法で結合する方法、アニオン性基を
持つ高分子の化合物の場合は、中空糸状全多孔体の構造
体部分の表面にコーティングにより結合する方法、中空
糸状全多孔体自身をアニオン性基を持つ化合物を用いて
製造する方法等が挙げられる。
低比重リボ蛋白質はその表面にカチオン性のアミノ酸残
基を持っているので、中空糸状全多孔体の構造体部分表
面に存在するアニオン性基と静電的な相互作用をなし、
静電的引力で吸着される。
低比重リボ蛋白質以外にも、表面にカチオン性ドメイン
を持った蛋白、ペプチド、ウィルス、例えば、活性化補
体成分であるC3a、C4a、C5a、ある種のレトロ
ウィルス等も本発明吸着材に吸着される。
本発明特許請求の範囲第2項において、構造体部分の遠
方にもアニオン性基を有するという意味は、中空糸状全
多孔体を構成する構造体部分の表面から200Å以上離
れた空間にアニオン性基を持つという意味である。
中空糸状全多孔体の構造体部分の遠方にアニオン性基を
導入する方法は、アニオン性基を持つ、好ましくは鎖状
の高分子化合物を中空糸状全多孔体の構造体部分の表面
に結合する方法、中空糸状全多孔体の構造体部分の表面
からアニオン性基を持ったグラフト鎖を伸ばす方法等が
挙げられる。
アニオン性基を持つ高分子化合物(以下1、ポリアニオ
ンと言う)の分子量は600から10’が好ましく、1
000から5X106がさらに好ましく 、2000か
ら10hが望ましい。
ポリアニオンを例示すると、ビニル系合成ポリアニオン
としてポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニル
スルホン酸、ポリビニル硫酸、ポリマレイン酸、ポリフ
マル酸およびこれらの誘導体等が挙げられ、スチレン系
合成ポリアニオンとしてポリスチレンスルホン酸、ポリ
スチレンリン酸等が挙げられ、ペプチド系ポリアニオン
としてポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸等が挙げ
られ、核酸系ポリアニオンとしてポリU、ポリA等が挙
げられ、合成系ポリアニオンとしてポリリン酸エステル
、ポリαメチルスチレンスルホン酸、スチレン−メタク
リル酸共重合体等が挙げられ、多糖系ポリアニオンとし
て、ヘパリン、デキストラン硫酸、コンドロイチン硫酸
、アルギン酸、ペクチン、ヒアルロン酸、およびこれら
の誘導体等が挙げられる。本発明で言うポリアニオンは
、上記した例示に限定されるものではない。
中空糸状全多孔体の構造体部分の表面近傍と遠方共にア
ニオン性基を持たせることにより、中空糸状全多孔体の
構造体部分表面にも微細孔の空間部分にも低比重リボ蛋
白質を吸着できるようになるので、単位体積当たりの低
比重リボ蛋白質吸着量が飛躍的に多くなり、高い効率で
低比重リポ蛋白質を吸着できるようになる。
本発明体液処理用吸着材の内面に血小板粘着抑制、血液
凝固抑制用の処理を施すことは、さらに好ましい結果を
与える。
以上述べてきた体液処理用吸着材は、多数本集束され、
その両末端を接着固定されたものが容器に充填され、容
器外部と体液処理用吸着材内面とが連通ずる構造を有す
る体液処理用吸着器として使用される。すなわち、患者
の体液が体液処理用吸着器の体液処理用吸着材内面に導
入され、体液処理用吸着材内面から膜(中空系構造体部
分)に移動した被吸着物質が、膜に固定されたアニオン
性基と相互作用をなし、吸着され、吸着されなかった体
液成分は、また容器外に導出されるという使い方に適し
た吸着器として使用されるのである。
また、被吸着物質の膜への移動をより容易にするために
、容器外部と体液処理用吸着材外面とが連通ずる構造を
設け、中空糸内面から外面への体液の移動が簡単にでき
るような構造にすることができる。
以下、図面を用いて本発明を説明する。
第1図は本発明体液処理用吸着材を用いた吸着装置の一
例を示す模式図であり、第2図は他の例を示す模式図で
ある。第3図は本発明体液処理用吸着材の微細孔におけ
るアニオン性基の存在状態を示す模式図である。
第1図において、体液は体液導入口1から導入され、体
液輸送手段2により体液処理用吸着器3に送られる。体
液処理用吸着器3内において、体液は体液処理用吸着材
4の内面に送られ、内面から膜(多孔構造体)内部に液
状成分が浸透してゆき、一部の液状成分は体液処理用吸
着材4の外面にまで移行し、再び体液処理用吸着材4の
内面に戻ってきて体液と合流する。この過程で、体液処
理用吸着材の膜に固定されているアニオン性基に被吸着
物質(低比重リポ蛋白質等)が吸着され、被吸着物質を
吸着された体液が体液導出口5から導出される。
体液処理用吸着材の微細孔におけるアニオン性基の存在
状態を模式的に示したものが第3図であるが、第3図イ
は中空糸状全多孔体の構造体部分6の表面7近傍にアニ
オン性基8を有するもの、第3図口は表面7近傍および
構造体部分6の遠方9にもアニオン性基8を有するもの
である。被吸着物質(低比重リポ蛋白質等)は微細孔を
通過する際、微細孔内のアニオン性基と相互作用をなし
、吸着される。
第2図は、本発明体液処理用吸着材を用いた吸着装置の
別な例を示す断面模式図であるが、体液は体液導入口1
から導入され、体液輸送手段2により体液処理用吸着器
3に送られる。体液処理用吸着器3において、体液は体
液処理用吸着材4の内面に送られ、液状成分が内面から
膜を通して体液処理用吸着材4の外面に送られる。この
過程で被吸着物質(低比重リポ蛋白質等)は膜中のアニ
オン性基と相互作用をなし、吸着される。被吸着物質を
吸着除去された液状成分は、液状成分輸送手段10によ
り体液導出口5の方向に送られ、体液と合流した後、体
液導出口5より導出される。
以上、本発明の体液処理用吸着材について述べてきたが
、以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明す
る。
(実施例) 実施例1 中空糸状全多孔体として、ポリエチレン製中空繊維にポ
リ2−ヒドロキシエチルメタクリレート(ポリHEMA
)をコートし熱架橋したものを用いた。ポリエチレン中
空繊維は内径340μm、外径440μm、膜厚50μ
m、平均孔径0.3μm、表面積21rrr/gのもの
を用いた。ポリHEMAは2−ヒドロキシエチルメタク
リレート100gエタノール640gを加え、アブビス
イソブチロニトリル0.4gを加えた後、57°Cで7
゜5時間攪拌しながら重合し、水中に沈澱させ、精製し
たものを用いた。ポリエチレン中空繊維に対するポリH
EMAのコーティングは、ポリHEMAの2重量%エタ
ノール溶液にポリエチレン中空糸を浸漬し、40°Cで
10分放置後、取り出し、50°Cで1時間乾燥した。
得られた中空繊維を集束し、両末端をシリコン接着剤で
固定し、有効長15cm、中空繊維50本の束にし、両
端を中空繊維が縮まないように固定して120°C,3
時間熱架橋した。
次に、上記中空糸状全多孔体にエポキシ基を導入した。
方法は、先ずジメチルスルホキシド80m1、エピブロ
ムヒドリンBOd、40重量%の水酸化ナトリウム30
gの混合溶液を作り、中空糸状全多孔体の中空繊維内側
に2.4戒/minの流速で流した。混合溶液の温度は
30゛Cで、中空繊維外側に出てくる濾液の流量はコン
トロールしなかった。この状態で5時間反応させ、その
後、アセトンと水で洗浄した。
この後、タウリンをエポキシ基が導入された中空糸状全
多孔体に固定した。方法は、先ずタウリン0.1gを0
.1M炭酸ナトリウムバッファー(pH9,8)100
dに溶解した後、中空糸状全多孔体の内側に2.4成/
minの流速で流した。
タウリン溶液の温度は50°Cで、中空繊維外側に出て
くる濾液の流量はコントロールしなかった。
この状態で16時間反応させ、その後、水洗してタウリ
ンの固定された体液浄化用吸着材を得た。
本吸着材の製造方法によれば、アニオン性基(タウリン
の持つスルホン酸基)の存在する位置は、中空糸状全多
孔体の構造体部分の近傍(構造体部分の表面から200
人以内)である。タウリンの固定量は、中空糸状全多孔
体の多孔質部分の体積1 mll当たり60μ当量であ
った。
上記のようにして得られた体液処理用吸着材を乾燥した
後、管状容器中で両端をウレタン吸着材により固定し、
両端を切断した後、ノズルを形成し、第4図に示すよう
な体液処理用吸着器を製作した。体液処理用吸着材の有
効長は7.5cm、本数は50本であった。第4図にお
いて、11は体?fi、導入口側ノズル、12は血液導
出口側ノズル、4は体液処理用吸着材、13は液状成分
導出用ノズルである。
第4図の体液処理用吸着器を用い、第2図に示す体液処
理用吸着装置を組み立て、以下の吸着実験を行った。
家族性高コレステロール血症患者由来のへパリン加全血
を体液導出口lより導入し、ポンプ2により0.5d/
分で体液処理用吸着器3に送った。
体液処理用吸着材4で液状成分である血漿を濾過し、ポ
ンプ10により血漿を体液導出口方向に送り、体液、処
理用吸着器3から導出されてくる血球成分に富む血液と
合流させ、体液導出口5から取り出した。ポンプ10の
流量はポンプ2の流量の115とし、この状態で67の
全血を30分再循環させた。
循環中、凝血、溶血は見られず、安定した循環が行えた
。処理前および処理後の血液(血漿)中の総コレステロ
ールを酵素法により測定した。家族性高コレステロール
血症患者血液の場合、コレステロールはほとんど低比重
リボ蛋白質に由来する。
その結果、総コレステロールは処理前が510■/dで
あったのに対し、処理後では190■/准に下がってい
た。
比較例1 中空糸状全多孔体を用いる代わりにアガロース系全多孔
質球状ゲルであるCNBr活性化セファロース4B[フ
ァルマシア・ジャパン(株)]を用いて、タウリンを固
定した。タウリンのCNBr活性化セファロース4Bへ
の固定化方法は、ファルマシア社の推奨する通常の方法
にしたがった。タウリンの固定量は50μ当量/−(湿
潤容量)であった。
実施例1の体液処理用吸着器の多孔質構造体部分の体積
と同じ多孔質構造体部分体積の本比較例1 タウリン固
定化セファロース4Bを、実施例1に使用したのと同じ
血液6dに加え、振とうしながら30分間インキュベー
トした。その結果、総コレステロールは処理前が510
■/d1テアったのに対し、処理後では450■/di
とあまり下がらなかった。
実施例2 中空糸状全多孔体としては、実施例1と同じものを使用
し、中空糸状全多孔体にエポキシ基を導入する方法も、
実施例1と同様に行った。
アニオン性基を導入するために、゛分子N5万のデキス
トラン硫酸とタウリンをエポキシ基導入後の中空糸状全
多孔体に反応させた。導入の方法は、先ず、水酸化ナト
リウムでpHを13に合わせた0、1重量%デキストラ
ン硫酸水溶液を作り、これを50°Cの温度にし、0.
24戚/削inの流速でエポキシ基導入後の中空糸状全
多孔体の中空繊維内側に流し、1時間循環させた。この
時、濾液の流量は調節しなかった。次に、中空糸状全多
孔体を水洗し、この後、0.1gのタウリンを0゜1M
炭酸ナトリウムバッファー(pH9,8)に溶解したも
のを準備し、これを上記中空糸状全多孔体の中空繊維内
側に流し、15時間循環した。
この時のタウリン溶液の温度は50°Cで、濾液の流量
はコントロールしなかった。この後、水洗、乾燥し、体
液処理用吸着材を得た。上記製造方法によれば、中空糸
状全多孔体の構造体部分の近傍に、主にタウリンに由来
するアニオン性基が存在し、構造体部分の遠方にデキス
トラン硫酸に由来するアニオン性基が存在する。
上記した方法により得られた体液処理用吸着材を、実施
例1と同様に吸着器とし、実施例1と同様に吸着実験を
行った。その結果、処理前のコレステロール濃度が51
0■/d1であったのに対し、処理後では90■/d1
に下がっていた。
実施例3 実施例1と同じポリエチレン中空糸に、エチレンとアク
リル酸の共重合体をコートしたものを体液浄化用吸着材
として用いた。エチレン−アクリル酸共重合体はアゾビ
スイソブチロニトリルを開始剤として重合したものを用
い、これを2%濃度でポリエチレンにコートし、乾燥後
、体液浄化用吸着材として用いた。アクリル酸七ツマ−
とエチレンモノマーの仕込み比はモル比で3ニア、アゾ
ビスイソブチロニトリルの仕込み量はモノマーとのモル
比で1 /200とした。
上記製造方法によれば、アニオン性基は中空糸状全多孔
体の構造体部分の近傍に存在する。
上記した方法により得られた体液処理用吸着材を、実施
例1と同様に吸着器とし、実施例1と同様に吸着実験を
行った。その結果、処理前のコレステロール濃度が51
0■/dであったのに対し、処理後では240■/d1
に下がっていた。
(発明の効果) 以上述べたように、本発明の体液処理用吸着材を用いる
ことにより、体液中からアニオン性基と相互作用をなす
物質を吸着するに際し、抗原性の少ない、また、滅菌に
際し安定な吸着材とすることができた。さらに、吸着材
としての吸着能力を非常に高いものにできた結果、少な
いプライミングボリュームで効率良く被吸着物質を吸着
できるようになった。
本発明体液処理用吸着材は、体液中に発現して疾患の原
因あるいは進行と密接に関係していると考えられている
悪性物質のうち、特に、低比重リポ蛋白質、アナフィラ
トキシン、レトロウィルス等、アニオン性基と相互作用
をなす物質の吸着除去に特にを用である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明体液処理用吸着材を用いた吸着装置の一
例を示す模式図、第2図は本発明体液処理用吸着材を使
用した吸着装置の別の例を示す模式図、第3図イおよび
第3図口は本発明体液処理用吸着材の微細孔におけるア
ニオン性基の存在状態を示す模式図、第4図は本発明体
液処理用吸着材を用いた吸着器の一例を示す模式図であ
る。 l ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5 ・ 6 ・ 7 ・ 8 ・ 9 ・ 10・ 11・ 12・ 13・ 体液導入口 体液輸送手段(ポンプ) 体液処理用吸着器 体液処理用吸着材 体液導出口 中空糸状全多孔体の構造体部分 構造体部分の表面 アニオン性基 構造体部分の遠方 液状成分輸送手段(ポンプ) 体液導入口側ノズル 体液導出口側ノズル 液状成分導出用ノズル 第1図 第3図 第2図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)中空糸状全多孔体の構造体部分の少なくとも表面
    近傍にアニオン性基を有することを特徴とする体液処理
    用吸着材。
  2. (2)中空糸状全多孔体の構造体部分の表面近傍にアニ
    オン性基を有し、かつ構造体部分の遠方にもアニオン性
    基を有することを特徴とする体液処理用吸着材。
JP63212517A 1988-08-29 1988-08-29 体液処理用吸着材 Expired - Fee Related JP2777604B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63212517A JP2777604B2 (ja) 1988-08-29 1988-08-29 体液処理用吸着材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63212517A JP2777604B2 (ja) 1988-08-29 1988-08-29 体液処理用吸着材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0260660A true JPH0260660A (ja) 1990-03-01
JP2777604B2 JP2777604B2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=16623982

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63212517A Expired - Fee Related JP2777604B2 (ja) 1988-08-29 1988-08-29 体液処理用吸着材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2777604B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998009659A1 (fr) * 1996-09-05 1998-03-12 Kaneka Corporation Dispositif d'adsorption et agent adsorbant utilise dans le traitement des humeurs
US6582386B2 (en) 2001-03-06 2003-06-24 Baxter International Inc. Multi-purpose, automated blood and fluid processing systems and methods
US6706008B2 (en) 2001-03-06 2004-03-16 Baxter International Inc. Automated system and method for withdrawing compounds from blood
US6884228B2 (en) 2001-03-06 2005-04-26 Baxter International Inc. Automated system adaptable for use with different fluid circuits
WO2012115021A1 (ja) * 2011-02-21 2012-08-30 Dic株式会社 多孔性中空糸、及びそれを用いたウィルスの除去方法
WO2012124619A1 (ja) * 2011-03-11 2012-09-20 Dic株式会社 ポリアニオン固定化ウイルス除去用高分子基材、及びウイルスの除去方法
JP2014172842A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Pias Arise Kk 花粉症抑制用組成物、化粧料、外用剤、医薬部外品および花粉症抑制用組成物の使用方法

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2682140A4 (en) * 2011-03-04 2014-07-30 Dainippon Ink & Chemicals SUGAR-RECOVILIZED POLYMER SUBSTRATE FOR VIRUS REMOVAL AND METHOD FOR REMOVING VIRUSES

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6222659A (ja) * 1985-07-24 1987-01-30 旭化成株式会社 低比重リポ蛋白質吸着材の再生方法
JPS6379669A (ja) * 1986-09-24 1988-04-09 三菱レイヨン株式会社 吸着材

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6222659A (ja) * 1985-07-24 1987-01-30 旭化成株式会社 低比重リポ蛋白質吸着材の再生方法
JPS6379669A (ja) * 1986-09-24 1988-04-09 三菱レイヨン株式会社 吸着材

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998009659A1 (fr) * 1996-09-05 1998-03-12 Kaneka Corporation Dispositif d'adsorption et agent adsorbant utilise dans le traitement des humeurs
US6582386B2 (en) 2001-03-06 2003-06-24 Baxter International Inc. Multi-purpose, automated blood and fluid processing systems and methods
US6706008B2 (en) 2001-03-06 2004-03-16 Baxter International Inc. Automated system and method for withdrawing compounds from blood
US6884228B2 (en) 2001-03-06 2005-04-26 Baxter International Inc. Automated system adaptable for use with different fluid circuits
WO2012115021A1 (ja) * 2011-02-21 2012-08-30 Dic株式会社 多孔性中空糸、及びそれを用いたウィルスの除去方法
JPWO2012115021A1 (ja) * 2011-02-21 2014-07-07 Dic株式会社 多孔性中空糸、及びウィルスの除去器具
WO2012124619A1 (ja) * 2011-03-11 2012-09-20 Dic株式会社 ポリアニオン固定化ウイルス除去用高分子基材、及びウイルスの除去方法
JP2014172842A (ja) * 2013-03-07 2014-09-22 Pias Arise Kk 花粉症抑制用組成物、化粧料、外用剤、医薬部外品および花粉症抑制用組成物の使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2777604B2 (ja) 1998-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5407581A (en) Filter medium having a limited surface negative charge for treating a blood material
US10052427B2 (en) Filter device combining beads and fibers
US5667684A (en) Material for removing HIV and its related substances
EP0341413B2 (en) An adsorber module and adsorber apparatus for whole blood treatment
KR19990043992A (ko) 친화성 막 시스템 및 그의 사용 방법
CN211410390U (zh) 用于去除血液中有害物质的装置以及具有所述装置的体外灌注系统
JPH0260660A (ja) 体液処理用吸着材
JP2814399B2 (ja) 全血処理用吸着器
JPH02149341A (ja) 血清アミロイドp蛋白用吸着体
JP3176753B2 (ja) 血液処理用の吸着材
JPH01119264A (ja) 吸着体およびそれを用いた除去装置
JPH01181875A (ja) 免疫複合体の吸着体およびそれを用いた免疫複合体の除去装置
JPS63232845A (ja) 低比重リポ蛋白質の吸着材およびその製造方法
Karoor et al. Immunoaffinity removal of xenoreactive antibodies using modified dialysis or microfiltration membranes
JPS59169532A (ja) C反応性蛋白の吸着材
JP2010235496A (ja) 免疫グロブリンg分離器
CN108969818A (zh) 可以同时进行血浆分离和血浆吸附的低密度脂蛋白吸附器
JP4443309B2 (ja) フィブリノゲン吸着剤iii
JP2726662B2 (ja) 吸着体およびそれを用いた除去装置
JPH0316639A (ja) 吸着体およびそれを用いた除去装置
JPH0611325B2 (ja) 多孔質中空糸膜
JPH0611324B2 (ja) 多孔質中空糸膜
JPH01124468A (ja) β2−ミクログロブリンの吸着材
JPH08173528A (ja) 血液処理システム
JPS6353827B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees