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JPH0255034B2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0255034B2
JPH0255034B2 JP28694485A JP28694485A JPH0255034B2 JP H0255034 B2 JPH0255034 B2 JP H0255034B2 JP 28694485 A JP28694485 A JP 28694485A JP 28694485 A JP28694485 A JP 28694485A JP H0255034 B2 JPH0255034 B2 JP H0255034B2
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JP
Japan
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enzyme
activity
substrate
casein
optimal
Prior art date
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Expired
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JP28694485A
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JPS62146594A (ja
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Keiji Takeuchi
Takashi Nishino
Hisao Shimogaki
Tahee Negi
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP28694485A priority Critical patent/JPS62146594A/ja
Priority to US06/870,018 priority patent/US4797362A/en
Priority to CA000510910A priority patent/CA1297821C/en
Priority to EP86107708A priority patent/EP0204342B1/en
Priority to DK268686A priority patent/DK268686A/da
Priority to DE8686107708T priority patent/DE3683802D1/de
Publication of JPS62146594A publication Critical patent/JPS62146594A/ja
Publication of JPH0255034B2 publication Critical patent/JPH0255034B2/ja
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  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、バチルス属の1新菌株を培養するこ
とにより得られる、新規アルカリプロテアーゼに
関する。特には、洗浄剤全般に配合して優れた安
定性を有し、洗浄力の改善に寄与する新規アルカ
リプロテアーゼに関する。 [従来技術とその問題点] 近年、洗浄剤、特に液体洗浄剤の洗浄力を更に
向上させるために、洗浄剤原液のPHをよりアルカ
リ性にするとともに、プロテアーゼ、アミラー
ゼ、リパーゼ、セルラーゼ等の各種加水分解酵素
の配合が試みられている。その中でも蛋白質分解
酵素なかんずくアルカリプロテアーゼは、洗浄剤
のみでは落ちにくい蛋白汚垢を分解し、洗浄力の
改善に寄与する。そのため、該酵素を洗浄剤に添
加することが不可欠である。 一般的には、バチルス・リケニフオルミス
(Bacillus licheniformis)が生産するアルカラー
ゼ(ノボ社、以下本文中A酵素と称する)、マキ
サターゼ(ギスト社)、がよく使用されている。
しかし、これら酵素は高PHの洗浄剤溶液中で直ち
に失活するため、流体洗浄剤に安定配合すること
は困難である。その他、バチルス・ズブチリス
(Bacillus subtilis)、バチルス・アルカロフイル
ス(Bacillus alcalophilus)をはじめ、ストレプ
トマイセス層(Strepto myces)、アスペルギル
ス属(Aspergillus)、アースロバクター属
(Arthrobactor)、フザリウム属(Fusarium)等
の微生物により生産されるアルカリプロテアーゼ
も知られているが、前述と同様、安定性に問題が
あるため利用できない。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、洗浄剤成分共存下の高アルカリ条件
において優れた安定性を有し、洗浄力の改善に寄
与する新規なアルカリプロテアーゼを提供するこ
とを目的とする。 本発明者らは、上記の問題を克服したアルカリ
プロテアーゼを得るために、広く自然界よりアル
カリプロテアーゼ産生菌を検索した結果、バチル
ス属に属する1菌種が、前記の性質において公知
のアルカリプロテアーゼより優れたアルカリプロ
テアーゼを培地中に生産することを見出だした。
該酵素を産生する菌株は、特願昭60−123022の
Ya酵素を生産する微工研条寄第1029号バチル
ス・エスピー(Bacillus sp.)Yと同一菌株であ
る。本発明者らは、該酵素を以下に述べる方法に
より単離精製し、種々の性質をYa酵素および公
知の酵素と比較しながら検討した。 本発明のアルカリプロテアーゼ(以下、Yb酵
素と称する)の単離精製法は第1図に示したとお
りである。まず微生物培養液を、10000rpmで5
分間遠心分離し上清を得た。次に該上清を、70%
飽和の硫安塩析にかけた。更に得られる沈澱物を
20mMトリス―塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、
PH7.2)に溶解し、同緩衝液に対して透析した。
続いて該溶液を、ジエチルアミノエチル
(DEAE)−53セルロースのアニオン交換クロマト
グラフイーにかけ20mMトリス―塩酸緩衝液
(Caイオン2mM添加、PH7.2)で非吸着画分とし
てYa酵素を溶出させた後、0〜0.5M塩化ナトリ
ウムを含む同緩衝液を用い、直線濃度勾配で溶出
し、Yb酵素の粗画分を得た。該クロマトグラフ
イーの溶出曲線を第2図に示す。尚続いて該Yb
粗画分を、再び70%飽和の硫安塩析にかけた。得
られた沈澱物を50mMリン酸緩衝液(PH7.0)に
溶解し、同緩衝液に対して透析した。更にまた該
溶液をヘモグロビン―アガロース、アフイニテイ
ーカラムクロマトグラフイーにかけ、50mMリン
酸緩衝液(PH7.0)で溶出させ、活性のある画分
を集めた。尚また該画分を70%飽和の硫安塩析に
かけ、得られた沈澱物を20mMトリス―塩酸緩衝
液(Caイオン2mM添加、PH7.2)に溶解し、同緩
衝液に対して透析した。更にまた該溶液をトヨパ
ールHW−55(商標 東洋曹達工業(株)製)のゲル
濾過クロマトグラフイーにかけ、20mMトリス―
塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、PH7.2)で溶出
させ、活性のある画分を集めた。尚また該画分を
70%飽和の硫安塩析にかけ、得られた沈澱物を
20mMトリス―塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、
PH7.2)に溶解し、同緩衝液に対して透析し、精
製Yb酵素を得た。 [作 用] 上述の方法に従つて得られたYb酵素の様々な
性質を調べた。 該Yb酵素の作用は、蛋白質の加水分解である。
その酵素の基質特異性を第1表に示す。またバチ
ルス・エスピー(Bacillus sp.)Yより同時に生
産されるYa酵素およびYa酵素との混合物の基質
特異性も同様に評価し、比較した。
【表】 A酵素の活性を100としたときの相対分解率* 条件:温度35℃ PH10.5(50mMホウ酸緩衝液) 反応時間60分、ただしケラチンは30分 基質濃度1% ただしヘモグロビンは0.4
% 酵素使用量100APU/mlただし卵白は
500APU/ml *蛋白質分解率すなわち活性の測定は、アンソ
ン―萩原の変法に従つた。反応後濾過した反応溶
液の吸光度を275nmにて測定した。1分間にチロ
シン1μgを遊離させる酵素活性を1アルカリプロ
テアーゼ単位(APU)とした。 この表から、本Yb酵素は卵白に対する特異性
が強く、不溶性蛋白質であるケラチンに対しては
弱いことが分る。また、同時に産生されるYa酵
素とは異なる特性を有し、Ya酵素と併用使用し
た場合相補し、公知のA酵素より広範な基質に対
して強く作用する特徴を有する。 次に、本Yb酵素の至適PHおよび安定PH領域の
グラフ図を第3図に示す。用いた緩衝液は以下の
とおりである。 PH領域 緩衝液 3.5−5.5 酢酸 4.5−7.0 クエン酸 6.0−8.0 リン酸 7.5−9.0 トリス−HCl 8.0−9.0 ホウ酸−HCl 9.0−10.5 グリシン−NaOH 9.5−11.0 ホウ酸−NaOH 11.0−12.0 リン酸−NaOH 12.0−13.0 KCl−NaOH 至適PHを調べるに当たつては、カゼイン0.6%
を含む20mMの各緩衝液に各酵素を約400APU/
mlとなるように加え、35℃で10分間反応させ活性
を測定した。至適PHでの活性を100とするときの
各PHでの相対活性を求めた。安定PH領域を調べる
に当たつては、20mMの各緩衝液に各酵素を約
400APU/mlとなるように加え、25℃で24時間イ
ンキユベートした後、活性を測定した。インキユ
ベート前の活性を100として各PHでの相対活性を
求めた。第3図から分かるように、本Yb酵素の
至適PHは9.0ないし10.0であり、安定PH領域は6.5
ないし12.0である。 更に、本Yb酵素の至適温度と耐熱性を第4図
に示す。至適温度を調べるに当たつては、基質と
して0.6%のカゼインを含むPH10.5の緩衝液に各
酵素を加え、10分間各温度で反応させた。35℃で
の活性を100として各温度での相対活性を求めた。
耐熱性は次のようにして調べた。50mMホウ酸−
NaOH緩衝液(35℃でPH10.5)に約400APU/ml
の酵素を加え、各温度で10分間熱処理し、氷冷し
た後、活性を測定した。第4図から分るように、
本Yb酵素の至適温度は65ないし70℃の範囲であ
り、50℃の温度まで100%活性が維持される。 続いて、本Yb酵素の紫外吸収スペクトルを第
5図に示す。試料を50mMのトリス−塩酸緩衝液
(PH8.0)に溶かし、紫外吸収スペクトルを測定し
たところ、278nmの波長で極大吸収を示した。そ
の波長での吸光係数E1%1cnは9.5と計算された。 尚次に、金属イオンの本Yb酵素の活性に与え
る影響を調べた。その結果を第2表に示す。
20mMホウ酸−NaOH緩衝液(PH10.5)に本Yb
酵素を約400APU/mlを加え、更に各種金属塩を
1mMの濃度で添加し、各所定の条件で処理後残
存活性を測定した。数値は0分の活性を100とし
てその相対活性で表わす。
【表】 この表から、硫酸銅、硝酸銀、塩化第2水銀の
添加により本Yb酵素の活性は阻害されることが
分る。 バチルス属に属する菌の生産するアルカリプロ
テアーゼは一般にCa2+によつて熱安定性を増す
ことから、Ca2+の効果をみるため5mMのCa2+
含む50mMホウ酸−NaOH緩衝液(35℃でPH
10.5)に約400APU/mlの酵素を加え、各温度で
10分間熱処理し氷冷した後活性を測定した。比較
のためCa2+を加えない条件でも同時に評価した。
その結果を第3表に示す。数値は0分の活性を
100としてその相対活性で表わす。
【表】 この表から、Caイオンの添加により熱に対す
る安定性が約10℃向上することが判る。 尚つづいて、本Yb酵素に対する各種阻害剤の
影響を調べた。条件および方法は以下のとおりで
ある。50mMトリス−塩酸緩衝液(PH7.2)で本
Yb酵素を800APU/mlになるよう調製した。各
阻害剤を添加して、35℃で30分間インキユベート
後、残存活性を測定した。値は、阻害剤無添加の
ものを100とした相対活性で示した。その結果を
第4表に示す。
【表】
【表】 この表から分るように、本Yb酵素は、カゼイ
ンを基質とした場合、EDTAおよびPCMB、ア
ンチパイン、キモスタチンでは活性が阻害されな
いが、DFPおよびPMSFでは活性が阻害される
ことより活性中心にセリンを有するプロテアーゼ
である。 尚、更に、液体界面活性剤中での本Yb酵素の
安定性を第6図に示す。各酵素をグリシン−
NaOHの緩衝液でPHを11に調整した液体ヘビー
洗浄剤原液中で40℃にて保存した後、経日的に各
酵素のケラチンに対する分解活性を測定した。 その結果、第6図に示したとおり、A酵素が3
日目で80%失活し、7日目完全に失活するのに対
し、本Yb酵素は、3日目で70%、7日目でも50
%活性が残存する。このように、本Yb酵素は、
公知のアルカリプロテアーゼに比べると、高PH液
体界面活性剤中での安定性について優れているこ
とが分る。 尚続いて、本Yb酵素の分子量をゲル濾過クロ
マトグラフイーにより調べた。充填剤には、トヨ
パールHW−55(商標 東洋曹達工業(株)製)を用
い、20mMトリス−塩酸緩衝液(Caイオン2mM
添加、PH7.2)を溶出液とした。標準蛋白に以下
の蛋白(分子量)を用いて検量線を作成した。卵
白アルブミン(43000)、サーモライシン
(37500)、ズブチリシン(27300)、キモトリプシ
ノーゲン(25700)、ミオグロビン(17200)、チト
クロームC(11700)を用いた。この方法により、
本Yb酵素の分子量は40000と決定した。 また次に、本Yb酵素の等電点を等電点電気泳
動法により調べた。カラム用担体には、フアルマ
ライト 3−10(商標 フアルマシア(株)製)を用
いた。この方法により本Yb酵素の等電点は5.1と
決定した。 また更に、本Yb酵素のアミノ酸組成[アミノ
酸分析器JLC−200A(日本電子)使用]を調べ
た。尚、トリプトフアンは、アルカリ分解法、シ
ステインは過蟻酸酸化法により測定した。その組
成を公知のプロテアーゼのものと比較して第5表
に示す。 その結果、本発明のYb酵素は、他の酵素に比
べ、例えばトリプトフアン、ヒスチジン、アルギ
ニン、アスパラギン酸、グリシン、アラニンなど
のアミノ酸組成において顕著な相違が見られる。
【表】 また続いて、本Yb酵素の元素分析値を第6表
に示す。
【表】 最後にまとめとして、本Yb酵素の各種性状を
同一菌株から同時に生産されるYa酵素、A酵素、
およびバチルス属の好アルカリ性細菌の生産する
公知のアルカリプロテアーゼのものと比較して第
7表に示す。 同一菌株から生産されたYa酵素、およびその
他の類似した公知のアルカリプロテアーゼ(E−
1,E−2,ADI−21,No.221については第7表
の注を参照)と比較すると、まず本Yb酵素の至
適PHが9〜10に対して、A酵素、E−1,E−2
およびAPI−21は10〜11、No.221は11〜12と高く、
更にYa酵素においては、10〜12.5と領域が高PH
側に広い点で異なる。 次に至適温度が本Yb酵素およびYa酵素が70℃
付近にあるのに対してA酵素、No.221は60℃、
API−21は45〜50℃と低く、E−1,E−2にお
いては、75℃と本酵素より高く、この点において
も異なる。 また、本Yb酵素は5mMCa2+イオン存在下で
Ya酵素、A酵素、No.221、API−21の酵素と同様
に耐熱性が約5〜10℃向上するが、バチルスNo.−
6株(表7の注を参照)の生産するE−1,E−
2はCa2+イオンによる熱安定性の増大が認めら
れない点で異なる。 更に、本Yb酵素の分子量が4万と公知のアル
カリプロテアーゼに比べ大きく、等電点もpI5.1
と低いことからも、明らかに別種のものと言え
る。 以上のことから本酵素は従来知られているアル
カリプロテアーゼのいずれとも異なる。よつて本
酵素を新規酵素と判断することが妥当であり、ア
ルカリプロテアーゼYbと命名した。
【表】 [実施例] 菌株の培養 可溶性デンプン2%、硫酸マグネシウム0.02%
を含む液体培地と、乾燥酵母1%、リン酸水素二
カリウム0.1%を含む液体培地とを、それぞれ121
℃にて20分間別々に滅菌した後、各20mlを500ml
の坂口フラスコに分注し、更に滅菌済みの炭酸ナ
トリウムを終濃度1%となるように該フラスコに
加え、50mlの培養液を調製した。該培養液にバチ
ルス・エスピー(Bacillus sp)Y株を接種し、
該培養液を30℃で15時間培養し、種培養液を調製
した。該種培養液100mlを同じ組成の培地3.5の
入つた醗酵タンクに加え、該タンクに30℃で毎分
3.5の空気を送りながら70時間通気撹拌培養し
た。得られた培養液3.5(2500APU/ml)を遠
心分離により除菌し、上清約3.0を得た。 Yb酵素の精製 このようにして得た培養上清2650mlを冷却撹拌
しながら該上清に硫安1250gを添すると、アルカ
リプロテアーゼが析出した。該沈澱物を遠心分離
により回収し、該沈渣を20mMトリス―塩酸緩衝
液(PH7.2、Caイオン2mMを含む)500mlに溶解
し、該溶液を透析膜に入れ同緩衝液に対して一晩
透析した。ここに890mlの粗酵素液(6600APU/
ml、比活性435OAPU/mg蛋白)を得た。 同時に生産されるYa酵素の除去のため、
20mMトリス―塩酸緩衝液(Caイオン2mM添加、
PH7.2)で平衡化したDEAE―53(セルロース)を
充填したカラムに該溶液を展開させ、同緩衝液で
Ya酵素を溶出させた。その後、0〜0.5M塩化ナ
トリウムを含む同緩衝液でYb酵素を溶出させ、
活性画分を集めたところ、全量は、350ml、活性
は4200APU/ml、比活性は1350APU/mg蛋白で
あつた。 次に該Yb粗画分をヘモグロビン―アガロース
アフイニテイ―カラムクロマトグラフイーにか
け、50mMリン酸緩衝液(PH7.0)で溶出させ、
活性画分を集めた。回収率は15%であり、比活性
は7400APU/mg蛋白に向上した。 更に該溶液をトヨパールHW−55のゲル濾過ク
ロマトグラフイーにかけ、20mMトリス−塩酸緩
衝液(Caイオン2mM添加、PH7.2)で展開させ
た。得られた活性画分を硫安塩析し、沈澱物を同
緩衝液3mlに溶解し、同緩衝液に対して透析し
た。 透析後、活性94000APU/ml、比活性
8500APU/mg蛋白の溶液7mlを得た。この精製
過程を第8表にまとめて示す。
【表】 次に、精製済みの本Yb酵素を試料としたゲル
濾過クロマトグラフイーの溶出曲線を第7図に示
す。 上記の精製により本Yb酵素は完全に精製され
た。 本Yb酵素の洗浄力 洗浄剤の基準組成として、アルキルポリエトキ
シ硫酸ナトリウム20、アルコールエトキシレート
10、エタノール6、トルエンスルホン酸ナトリウ
ム6、アルカリビルダー(グリシン6.6、
NaOH3.3)、水(バランス)の配合物を準備し
た。数値の単位はいずれも重量パーセントであ
る。 前記組成だけの試料をサンプル−1とし、前記
組成物に本Yb酵素を5000APU/g添加させた試
料をサンプル−2とした。同一菌株から生産され
るYa酵素を同量添加したものをサンプル−3と
した。また前記の精製法に準じ調製した比活性
4350APU/mg蛋白の粗酵素(Ya/Yb=2/1
の比率で含有)を添加したものをサンプル−4と
した。更に市販の液体洗浄剤の試料をサンプル−
0とした。 洗浄装置には、US−テスチング社のTerg−O
−Tometer(ターゴツトメーター)を使用し、蛋
白質配合湿式汚垢布10枚、セバム布および洗浄メ
リヤス布を入れ、浴比30倍に合せ、25℃で
120rpmにて10分間洗浄した。洗浄液には、洗浄
剤濃度0.1%のもの900mlを用い、濯ぎは900mlの
水で3分間行なつた。使用水には、3゜DHのもの
を用いた。尚、洗浄力指数は、油化学、30、432
(1981)に示された式に準じて計算した。該結果
を第9表に示す。
【表】 この結果から、本Yb酵素を含むサンプルは、
本Yb酵素を含まないサンプルよりも明らかに洗
浄作用が強く、本Yb酵素は液体ヘビー洗浄剤の
洗浄力の改善に寄与することが分る。 また、粗酵素を添加したサンプル−4の洗浄力
がわずかながら強い傾向にあることから、本Yb
酵素は単独でも使用することはできるが、性能お
よび経済的にみて基質特異性の異なるYa酵素と
の併用使用が望ましい。 尚、本Yb酵素およびYa酵素と公知の酵素との
併用使用も洗浄力のより一層の改善に有効なこと
は、公知酵素のもつ諸理化学的性質と異なること
から当然ながら予測できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本Yb酵素の精製段階を示すフローシ
ートである。第2図は本Yb酵素のDEAE−53セ
ルロースのアニオン交換クロマトグラフイーにか
けた際の溶出曲線を示すグラフ図である。第3図
は本Yb酵素の至適PHおよび安定PH領域を示すグ
ラフ図である。第4図は本Yb酵素の至適温度お
よび耐熱性を示すグラフ図である。第5図は本
Yb酵素の紫外領域吸収スペクトル曲線を示すグ
ラフ図である。第6図は本Yb酵素の界面活性剤
中での安定性を示すグラフ図である。第7図は本
Yb酵素のゲル濾過クロマトグラフイー溶出曲線
を示すグラフ図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の理化学的性質を有するアルカリプロテア
    ーゼ。 (イ) 作用:高アルカリ条件下で各種の蛋白質を分
    解する。 (ロ) 基質特異性:卵白に対して著しい特異性を示
    す。 (ハ) 至適PH:カゼインを基質として35℃で10分間
    反応させた場合、PH9.0ないし10.0において作
    用が至適である。 (ニ) 安定PH範囲:カゼインを基質として25℃で24
    時間処理した場合、PH6.5ないし12.0の範囲に
    おいて作用が安定である。 (ホ) 至適温度:カゼインを基質としてPH10.5で反
    応させた場合、温度65ないし70℃の範囲におい
    て作用が至適である。 (ヘ) 耐熱性:PH10.5で60℃にて10分間熱処理した
    場合、90%以上活性が残存する。 (ト) 吸収スペクトル:PH8.0の50mMトリス―塩
    酸緩衝液中において紫外領域278nmに極大吸収
    を示す。 (チ) 金属イオンの影響:カゼインを基質とした場
    合、Hgイオンでは活性が阻害され、Caイオン
    では活性の熱安定性が増す。 (リ) 阻害剤の影響:カゼインを基質とした場合、
    EDTA(エチレンジアミン四酢酸)および
    PCMB(p―クロロマーキユリー安息香酸)で
    は活性が阻害されないが、DFP(ジイソプロピ
    ルフルオロリン酸)およびPMSF(フエニルメ
    タンスルフオニルフルオリド)では活性が阻害
    される。 (ヌ) 界面活性剤の影響:PH11に調整した界面活性
    剤中で40℃にて1週間保存した場合、50%活性
    が残存する。 (ル) 分子量:40000(ゲル濾過法)。 (ヲ) 等電点:5.1(等電点電気泳動法)。
JP28694485A 1985-06-06 1985-12-20 アルカリプロテア−ゼ Granted JPS62146594A (ja)

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CA000510910A CA1297821C (en) 1985-06-06 1986-06-05 Alkaline proteases, microorganisms producing same and detergents
EP86107708A EP0204342B1 (en) 1985-06-06 1986-06-06 Alkaline proteases, microorganisms producing same and detergents
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