JPH02236223A - 遅れ破壊特性の優れた高強度鋼の製造法 - Google Patents
遅れ破壊特性の優れた高強度鋼の製造法Info
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- JPH02236223A JPH02236223A JP5414289A JP5414289A JPH02236223A JP H02236223 A JPH02236223 A JP H02236223A JP 5414289 A JP5414289 A JP 5414289A JP 5414289 A JP5414289 A JP 5414289A JP H02236223 A JPH02236223 A JP H02236223A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、強度と靭性に優れ、かつ特に湿潤環境下で使
用中に生ずる遅れ破壊に対し、優れた耐遅れ破壊特性を
有する引張強さ150kg f /一以上の高強度鋼の
製造方法に関するものである。
用中に生ずる遅れ破壊に対し、優れた耐遅れ破壊特性を
有する引張強さ150kg f /一以上の高強度鋼の
製造方法に関するものである。
(従来の技術)
近年、土木、建設、鉱山分野で使用される機械、装置等
は大型化の傾向にあり、軽量化、耐久性の点から構造部
材の強度レベルが高められている。
は大型化の傾向にあり、軽量化、耐久性の点から構造部
材の強度レベルが高められている。
これらの構造部材は低コストの観点から、高強度を得る
ため一般に炭素含有量を増加し、他の添加元素を減少さ
せ、焼入れあるいは焼入れおよび低温焼戻しで製造され
ていた。
ため一般に炭素含有量を増加し、他の添加元素を減少さ
せ、焼入れあるいは焼入れおよび低温焼戻しで製造され
ていた。
しかし、炭素含有量の増加は溶接性の指標の1つである
炭素当量の増加を陣ない好ましくない。
炭素当量の増加を陣ない好ましくない。
また、この種の高強度鋼は一般に遅れ破壊感受性が高い
ため、使用中にしばしば破壊の発生する問題があった。
ため、使用中にしばしば破壊の発生する問題があった。
高強度でかつ優れた遅れ破壊特性を付与させる製造法に
関しては、従来は公知の特開昭63−199820号公
報でも述べられているように、炭素鋼にNbを添加し、
不純物元素P,N,0を低減した特定組成の鋼片を、特
定条件で直接焼入れおよび再加熱焼入れし、オーステナ
イト粒径を細粒化する方法が提案されている。
関しては、従来は公知の特開昭63−199820号公
報でも述べられているように、炭素鋼にNbを添加し、
不純物元素P,N,0を低減した特定組成の鋼片を、特
定条件で直接焼入れおよび再加熱焼入れし、オーステナ
イト粒径を細粒化する方法が提案されている。
(発明が解決しようとする課m)
しかし、この技術をもってしてもコスト面で鋼板の製造
費用が高い問題がある。すなわち、オーステナイト粒径
の細粒化のために行う直接焼入れ後の再加熱焼入れは、
再加熱処理に要する費用が製造原価に加算されるため好
ましくない。
費用が高い問題がある。すなわち、オーステナイト粒径
の細粒化のために行う直接焼入れ後の再加熱焼入れは、
再加熱処理に要する費用が製造原価に加算されるため好
ましくない。
従って、本発明は優れた遅れ破壊特性を有する高強度鋼
板を低廉に製造し得る方法を提供することを目的とする
。
板を低廉に製造し得る方法を提供することを目的とする
。
(課題を解決するための手段)
本発明者らは、高張力鋼の遅れ破壊特性について種々の
研究実験を重ねた結果、オーステナイト粒径を微細化す
れば遅れ破壊特性が向上することが分かった。
研究実験を重ねた結果、オーステナイト粒径を微細化す
れば遅れ破壊特性が向上することが分かった。
そこで、高強度で、かつ遅れ値壊特性に鋼を製造するに
際し、各種成分組成の鋼について製造する手段を検討し
た結果、特定条件で板厚表層部のオーステナイト粒を伸
長化させ直接焼入れし、焼入組織をマルテンサイト組織
にすることによって、目的の鋼が製造できることを知見
した。
際し、各種成分組成の鋼について製造する手段を検討し
た結果、特定条件で板厚表層部のオーステナイト粒を伸
長化させ直接焼入れし、焼入組織をマルテンサイト組織
にすることによって、目的の鋼が製造できることを知見
した。
すなわち、伸長オーステナイト粒でかつ焼入組織がマル
テンサイト組織は、オーステナイト粒径が細かくなると
同時に、さらに加工歪による変形帯等の形成から有効粒
径が細粒化され高靭性と同時に優れた遅れ破壊特性が得
られ、製造コスト面でも好ましい。
テンサイト組織は、オーステナイト粒径が細かくなると
同時に、さらに加工歪による変形帯等の形成から有効粒
径が細粒化され高靭性と同時に優れた遅れ破壊特性が得
られ、製造コスト面でも好ましい。
本発明はこのような知見に基づいてなされたもので、そ
の要旨とするところは、C : 0.15〜0.40%
、S l:0.05 〜0.5%、Mn:0.3 〜1
.5%、C『:0.1 〜L.0%、M o : 0
. 0 3 〜2 . 0%、Ti:0.005〜0.
050%、B : 0.0005 〜0.0050%、
soj7. A fl :0.01〜0.10%を含
み、さらに、N 1:1.0%以下、V:0.1%以下
、Nb:O.Ol%以下、C u:0.5%以下、C
a:o.0030%以下の1種または2種を含有し、不
純物としてp : o.oto%以下、S :[].0
10%以下、N : 0.0080%以下、0 : 0
.0030%以下に制限し、残部が不可避的不純物以外
はF8からなる鋼の鋼片を1050〜1250℃に加熱
し、800〜950℃の温度において少なくとも圧下率
30〜70%の圧延を行い、板厚表層部を伸長のオース
テナイト粒とし、圧延完了後直ちに急冷し、焼入組織が
マルテンサイト組織とすることを特徴とする遅れ破壊特
性に優れた引張強さ150kg f /一以上を有する
富強度鋼板の製造法である。
の要旨とするところは、C : 0.15〜0.40%
、S l:0.05 〜0.5%、Mn:0.3 〜1
.5%、C『:0.1 〜L.0%、M o : 0
. 0 3 〜2 . 0%、Ti:0.005〜0.
050%、B : 0.0005 〜0.0050%、
soj7. A fl :0.01〜0.10%を含
み、さらに、N 1:1.0%以下、V:0.1%以下
、Nb:O.Ol%以下、C u:0.5%以下、C
a:o.0030%以下の1種または2種を含有し、不
純物としてp : o.oto%以下、S :[].0
10%以下、N : 0.0080%以下、0 : 0
.0030%以下に制限し、残部が不可避的不純物以外
はF8からなる鋼の鋼片を1050〜1250℃に加熱
し、800〜950℃の温度において少なくとも圧下率
30〜70%の圧延を行い、板厚表層部を伸長のオース
テナイト粒とし、圧延完了後直ちに急冷し、焼入組織が
マルテンサイト組織とすることを特徴とする遅れ破壊特
性に優れた引張強さ150kg f /一以上を有する
富強度鋼板の製造法である。
(作 用)
最初に本発明における対象鋼の化学成分範囲の限定理由
について述べる。
について述べる。
CTCは焼入性および強度を確保するために必要な元素
であるが、0.15%未満の添加では本発明の目的であ
る引張強さ150kgf/mJ以上の強度をもつ鋼がで
きない。また0.40%超では遅れ破壊感受性が著しく
高くなり、靭性も劣化する。従って、C含有量を0.1
5〜0.40%と定めた。
であるが、0.15%未満の添加では本発明の目的であ
る引張強さ150kgf/mJ以上の強度をもつ鋼がで
きない。また0.40%超では遅れ破壊感受性が著しく
高くなり、靭性も劣化する。従って、C含有量を0.1
5〜0.40%と定めた。
SI:S1は脱酸用元素であり、0.05%未満では脱
酸不足となり、0.5%超では靭性の劣化を招くので、
S1含有量を0.1〜0.5%と定めた。
酸不足となり、0.5%超では靭性の劣化を招くので、
S1含有量を0.1〜0.5%と定めた。
Mn:Mnは焼入性の確保および熱間加工時の割れ防止
のために0.3%以上必要であるが、1.5%超では靭
性が劣化し、遅れ破壊感受性が高《なるので、Mn含有
量を0.3〜1.5%と定めた。
のために0.3%以上必要であるが、1.5%超では靭
性が劣化し、遅れ破壊感受性が高《なるので、Mn含有
量を0.3〜1.5%と定めた。
Cr:Crは安価に焼入性を確保できる主要な元素で、
焼入性を高めるには0.1%以上の添加が必要であるが
、1.0%超では靭性および溶接性が劣化するので、C
r含有量を0.1〜1.0%と定めた。
焼入性を高めるには0.1%以上の添加が必要であるが
、1.0%超では靭性および溶接性が劣化するので、C
r含有量を0.1〜1.0%と定めた。
Mo:Moは焼入性および強度を確保するため1:0.
03%以上添加するものであるが、コストおよび溶接性
の点から2.0%以下に定めた。
03%以上添加するものであるが、コストおよび溶接性
の点から2.0%以下に定めた。
TI:Tii加はB添加時にフリーNを高温で安定なT
iNとして固定し、焼入性向上に有効なBを十分に確保
し、更に、オーステナイト粒径を微細化させるためであ
って、最低含有量としては0.005%以上が必要であ
る。しかしながら0.05%超では靭性の劣化が著しく
なるため、これを上限とする。
iNとして固定し、焼入性向上に有効なBを十分に確保
し、更に、オーステナイト粒径を微細化させるためであ
って、最低含有量としては0.005%以上が必要であ
る。しかしながら0.05%超では靭性の劣化が著しく
なるため、これを上限とする。
BIBは焼入性および強度を確保するため0.0005
%以上の添加が必要であるが、0.0050%超ではB
化合物が析出し逆に焼入性が低下するので、B含有量を
0.0005〜0.0050%と定めた。
%以上の添加が必要であるが、0.0050%超ではB
化合物が析出し逆に焼入性が低下するので、B含有量を
0.0005〜0.0050%と定めた。
soβ.AN : soi!.A1!は脱酸上0.01
%以上の添加が必要であるが、0.10%超では靭性が
劣化するので、so,!’, A ll含有量を0.0
1〜0.10%と定めた。
%以上の添加が必要であるが、0.10%超では靭性が
劣化するので、so,!’, A ll含有量を0.0
1〜0.10%と定めた。
P,S:P,Sは可及的に少なくすることが望ましく、
Pを0.10%以下としたのは、Pは本発明の対象とな
る150kgf/mJ以上の引張強さを持つ高強度鋼で
は、遅れ破壊特性に大きく影響し、含有量が0.010
%を超えると、遅れ破壊感受性が著しく高くなり、靭性
も劣化させる。
Pを0.10%以下としたのは、Pは本発明の対象とな
る150kgf/mJ以上の引張強さを持つ高強度鋼で
は、遅れ破壊特性に大きく影響し、含有量が0.010
%を超えると、遅れ破壊感受性が著しく高くなり、靭性
も劣化させる。
また、Sは非金属介在物MnSを生じ、圧延によりMn
Sが伸長し、延性および靭性の異方性を生じるため0.
010%以下とした。
Sが伸長し、延性および靭性の異方性を生じるため0.
010%以下とした。
NUNは遅れ破壊特性および靭性確保に大きく影響する
ため極力低減する必要がある。NはT1と結合し微細な
TiNを形成、鋼片加熱時のオーステナイト粒径粗大化
防止に作用するが、Nが0.0080%超になるとこの
TiNが大きくなり靭性が劣化が著しい。そこでNを0
.0080%以下に制限する。
ため極力低減する必要がある。NはT1と結合し微細な
TiNを形成、鋼片加熱時のオーステナイト粒径粗大化
防止に作用するが、Nが0.0080%超になるとこの
TiNが大きくなり靭性が劣化が著しい。そこでNを0
.0080%以下に制限する。
0:0は高強度鋼では靭性におよぼす影響が大きく、特
にシャルビー遷移曲線の上棚の吸収エネルギー、即ちシ
エルフエネルギーの値を支配する。
にシャルビー遷移曲線の上棚の吸収エネルギー、即ちシ
エルフエネルギーの値を支配する。
鋼中のOは殆んどが酸化物を形成し、これが破壊時の吸
収エネルギーを低下させるので、高強度鋼になる程影響
力が大きい。従って0は極力低下させることが望ましく
、30ppm以下にすることで本発明の対象となる鋼の
靭性が得られる。そこで0を0.0030%以下に制限
する。
収エネルギーを低下させるので、高強度鋼になる程影響
力が大きい。従って0は極力低下させることが望ましく
、30ppm以下にすることで本発明の対象となる鋼の
靭性が得られる。そこで0を0.0030%以下に制限
する。
上記の成分組成では、強度、遅れ破壊特性が得られる。
本発明は、その性質をさらに改善するために、以下の成
分のうち少なくとも1種または2種を添加することがで
きる。
分のうち少なくとも1種または2種を添加することがで
きる。
NI:NIは強度および靭性の向上に有効であるが、コ
ストの観点から1.0%以下に限定した。
ストの観点から1.0%以下に限定した。
Cu:Cuは靭性を劣化させずに強度を上昇させること
に対して有効であるが、多量に添加すると熱間割れの原
因となるため、0.5%以下に限定した。
に対して有効であるが、多量に添加すると熱間割れの原
因となるため、0.5%以下に限定した。
Nb:Nbは強度、靭性のバランス上添加されうるが、
過多に含有すると靭性を劣化させるため、0.01%以
下に限定した。
過多に含有すると靭性を劣化させるため、0.01%以
下に限定した。
v:VはNbと同様強度、靭性のバランス上添加されう
るが、多量に添加すると溶接性を害するため、0.1%
以下に限定した。
るが、多量に添加すると溶接性を害するため、0.1%
以下に限定した。
Ca:Caは一般にMnS等の介在物の形状を変え、靭
性の向上や靭性の方向性を少くする効果があり、その効
果の飽和する0.0030%を上限として規定する。
性の向上や靭性の方向性を少くする効果があり、その効
果の飽和する0.0030%を上限として規定する。
次に、加熱、圧延、冷却条件について限定理由を述べる
。
。
まず鋼片の加熱温度をioso〜1250”Cに限定し
た理由は、鋼片の状態で存在する炭窒化物を加熱時に地
鉄中に十分固溶させ、熱間圧延後の急冷で高強度を得る
ためであり、l050”c未満の温度ではこの固溶作用
が十分でなく、一方1250’C超では炭窒化物の固溶
は十分であるが、結晶粒の粗大化が生ずる。従って加熱
温度は1050 − 1250”cとした。
た理由は、鋼片の状態で存在する炭窒化物を加熱時に地
鉄中に十分固溶させ、熱間圧延後の急冷で高強度を得る
ためであり、l050”c未満の温度ではこの固溶作用
が十分でなく、一方1250’C超では炭窒化物の固溶
は十分であるが、結晶粒の粗大化が生ずる。従って加熱
温度は1050 − 1250”cとした。
熱間圧延は800〜950 ’Cの範囲において30〜
70%の圧下率を確保できればよい。その前のバスは9
50℃以上で行ってもよい。これは、本発明の目的であ
る遅れ破壊感受性の小さい高強度鋼を得るために、オー
ステナイトを伸長化させ結晶粒径を微細化させる必要が
あるからであり、950℃より高温での圧延は加エオー
ステナイトが再結晶するために、また800〜950℃
の範囲で30%より少ない圧下率では目的とするオース
テナイトの伸長、微細化が達成されない。
70%の圧下率を確保できればよい。その前のバスは9
50℃以上で行ってもよい。これは、本発明の目的であ
る遅れ破壊感受性の小さい高強度鋼を得るために、オー
ステナイトを伸長化させ結晶粒径を微細化させる必要が
あるからであり、950℃より高温での圧延は加エオー
ステナイトが再結晶するために、また800〜950℃
の範囲で30%より少ない圧下率では目的とするオース
テナイトの伸長、微細化が達成されない。
圧下率の上限は制御圧延の効果の飽和しだす70%とす
る。また、800℃未満の温度では、圧延後、直ちに実
施する急冷において、冷却開始温度が低下し、焼入性が
低下することから800℃を下限とした。
る。また、800℃未満の温度では、圧延後、直ちに実
施する急冷において、冷却開始温度が低下し、焼入性が
低下することから800℃を下限とした。
次に、熱間圧延後の急冷は、焼入れ後の組織を完全なマ
ルテンサイト組織とし、所望の強度を得るためであり、
そのために焼入れの冷却速度はlO”C/see以上で
あることが必要である。冷却速度が10℃/see未満
では所望の強度が不十分となる。
ルテンサイト組織とし、所望の強度を得るためであり、
そのために焼入れの冷却速度はlO”C/see以上で
あることが必要である。冷却速度が10℃/see未満
では所望の強度が不十分となる。
なお、この発明は以上述べたように焼入れのま一で15
0kg f /一以上の引張強さを有する高強度鋼を製
造することを主たる目的とするが、強度、靭性、遅れ破
壊特性、その他の機械的性質を調整するため、必要に応
じて直接焼入れ後A c 1変態点以下の温度で焼戻し
ても良いことを含むことは当然である。
0kg f /一以上の引張強さを有する高強度鋼を製
造することを主たる目的とするが、強度、靭性、遅れ破
壊特性、その他の機械的性質を調整するため、必要に応
じて直接焼入れ後A c 1変態点以下の温度で焼戻し
ても良いことを含むことは当然である。
(実 施 例)
供試材の化学成分を第1表に示し、加熱温度、水冷開始
温度を第2表に示し、得られた板厚12〜25mmの鋼
板の機械的性質を併せて第2表に示す。
温度を第2表に示し、得られた板厚12〜25mmの鋼
板の機械的性質を併せて第2表に示す。
第1表においてA−Jは成分が本発明範囲のもの、K〜
0は範囲外ものである。
0は範囲外ものである。
なお、第2表のKISCCliiは次のようにして求め
た。即ち、長さ200龍、高さ14111%厚さ10m
mの大きさで、その長さ方向中央に幅0.15mmで深
さ4.2 armのソウノッチを付けた試験片を、片持
ちはり式の遅れ試験機を使用し、25℃の蒸留水中に浸
漬させ、その限界破断荷重をa1定し、下記式によりK
ISCC値を求めた。
た。即ち、長さ200龍、高さ14111%厚さ10m
mの大きさで、その長さ方向中央に幅0.15mmで深
さ4.2 armのソウノッチを付けた試験片を、片持
ちはり式の遅れ試験機を使用し、25℃の蒸留水中に浸
漬させ、その限界破断荷重をa1定し、下記式によりK
ISCC値を求めた。
BW”
−23.17(a/W)3+24.80(a/W)’)
(kgf’/gi /2)但し、M:ノッチ断面の曲
げモーメントa:ノッチ深さ B:試験片厚さ W:試験片高さ 以上の通り本発明法を適用し得られた鋼材AI,Bl,
Cl,D1,El,Fl,Gl,Hl,11,Jlはい
ずれも引張強さ150}cgf/II+1以上の高い強
度と優れた靭性および遅れ破壊特性を有することが分か
る。
(kgf’/gi /2)但し、M:ノッチ断面の曲
げモーメントa:ノッチ深さ B:試験片厚さ W:試験片高さ 以上の通り本発明法を適用し得られた鋼材AI,Bl,
Cl,D1,El,Fl,Gl,Hl,11,Jlはい
ずれも引張強さ150}cgf/II+1以上の高い強
度と優れた靭性および遅れ破壊特性を有することが分か
る。
これに対し、比較例のA2は水冷開始温度が低いため強
度、靭性、KISCC値が低く、C2は水冷開始温度が
高く、靭性とKISCC値が低い。
度、靭性、KISCC値が低く、C2は水冷開始温度が
高く、靭性とKISCC値が低い。
D2,F2は加熱温度と水冷開始温度が低く、またJ2
は加熱温度は高いが水冷開始温度が低いため、いずれも
、強度、靭性、KISCC値が低い。K1はCffiが
低いため強度が低く、L1はSt量とPI:Lが高いた
め、M1はN量とO量が高いため、N1はMn量とO量
が高いため、01はC量が高いため、いずれも靭性、K
ISCC値が低い。
は加熱温度は高いが水冷開始温度が低いため、いずれも
、強度、靭性、KISCC値が低い。K1はCffiが
低いため強度が低く、L1はSt量とPI:Lが高いた
め、M1はN量とO量が高いため、N1はMn量とO量
が高いため、01はC量が高いため、いずれも靭性、K
ISCC値が低い。
(発明の効果)
以上のごとく、本発明は特定の成分の鋼を加熱後特定条
件で圧延し、板厚表層部のオーステナイトが伸長の未再
結晶粒で、かつ焼入組織が完全なマルテンサイト組織と
することにより、高い強度と優れた遅れ破壊特性を付与
させるものであり、高強度、耐遅れ破壊特性、低コスト
の要求される土木、建設機械や装置などの高強度鋼板を
提供でき、産業上効果が大きい。
件で圧延し、板厚表層部のオーステナイトが伸長の未再
結晶粒で、かつ焼入組織が完全なマルテンサイト組織と
することにより、高い強度と優れた遅れ破壊特性を付与
させるものであり、高強度、耐遅れ破壊特性、低コスト
の要求される土木、建設機械や装置などの高強度鋼板を
提供でき、産業上効果が大きい。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、重量比で C:0.15〜0.40%、 Si:0.05〜0.5%、 Mn:0.3〜1.5%、 Cr:0.1〜1.0%、 Mo:0.03〜2.0%、 Ti:0.005〜0.050%、 B:0.0005〜0.0050%、 sol.Al:0.01〜0.10% を含み、不純物として P:0.010%以下、 S:0.010%以下、 N:0.0060%以下、 O:0.0030%以下 残部が不可避的不純物以外はFeからなる鋼の鋼片を1
050〜1250℃に加熱し、800〜950℃の温度
において少なくとも圧下率30〜70%の圧延を行い、
板厚表層部を伸長のオーステナイト粒とし、圧延完了後
直ちに急冷し、焼入組織がマルテンサイト組織とするこ
とを特徴とする遅れ破壊特性の優れた高強度鋼の製造法
。 2、重量比で Ni:1.0%以下、 V:0.1%以下、 Nb:0.01%以下、 Cu:0.5%以下、 Ca:0.0030%以下 のうち少なくとも1種または2種をさらに含有する鋼で
あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の遅れ
破壊特性の優れた高強度鋼の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5414289A JPH02236223A (ja) | 1989-03-07 | 1989-03-07 | 遅れ破壊特性の優れた高強度鋼の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5414289A JPH02236223A (ja) | 1989-03-07 | 1989-03-07 | 遅れ破壊特性の優れた高強度鋼の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02236223A true JPH02236223A (ja) | 1990-09-19 |
Family
ID=12962310
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5414289A Pending JPH02236223A (ja) | 1989-03-07 | 1989-03-07 | 遅れ破壊特性の優れた高強度鋼の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH02236223A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06122936A (ja) * | 1992-10-12 | 1994-05-06 | Nkk Corp | 耐水素遅れ割れ特性に優れた超高強度薄鋼板及びその 製造方法 |
WO1994016115A1 (en) * | 1993-01-14 | 1994-07-21 | Nkk Corporation | Cold rolled steel sheet of excellent delayed fracture resistance and superhigh strength and method of manufacturing the same |
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