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JPH0215515B2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0215515B2
JPH0215515B2 JP62033465A JP3346587A JPH0215515B2 JP H0215515 B2 JPH0215515 B2 JP H0215515B2 JP 62033465 A JP62033465 A JP 62033465A JP 3346587 A JP3346587 A JP 3346587A JP H0215515 B2 JPH0215515 B2 JP H0215515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sintered body
compounds
compound
binder phase
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62033465A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6369760A (ja
Inventor
Akio Hara
Shuji Yatsu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP62033465A priority Critical patent/JPS6369760A/ja
Publication of JPS6369760A publication Critical patent/JPS6369760A/ja
Publication of JPH0215515B2 publication Critical patent/JPH0215515B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
立方晶型窒化硼素(Cubic BN以下CBNと略
す)はダイヤモンドに次ぐ高硬度の物質であり、
超高圧高温下で合成される。現在既に研削用砥粒
として使用されており、また切削用途にはCBN
を金属Coなどで結合した焼結体が一部に使用さ
れている。このCBNを金属で結合した焼結体は
切削工具として使用した場合、結合金属相の高温
での軟化による耐摩耗性の低下や、被削材金属が
溶着し易すい為に工具が損傷するといつた欠点が
ある。本発明は、このような金属で結合した焼結
体でなく、高強度で耐熱性に優れた硬質金属化合
物を結合相とした切削工具等の工具用途に適した
新らしいCBN焼結体に関するものである。 CBNは工具材料として見た場合に、高硬度で
あると共に、熱伝導率が極めて高いという特徴を
有している。切削工具を例として考えると、切削
時の刃先温度は他の条件が同じであれば工具材料
の熱伝導度が高いほど低くなり、工具の摩耗に対
して有利となる。またフライス切削等の断続的な
切削を行なう場合は、工具に加熱、急冷の熱衝撃
が加わり、これによる熱き裂が生じる。この場合
においても工具の熱伝導度が高い場合は工具表面
と内部の温度差が小さくなり、き裂が発生し難く
なる。発明者等は、このようなCBNの優れた特
徴を生かして、更に切削工具等の工具に要求され
る高強度の焼結体を得ることを目的としてCBN
と種々の耐熱性化合物の複合焼結体を作成した。 目的とした複合焼結物を得る為の耐熱性化合物
に要求される特性は、先ず高強度であること、及
び複合焼結体とした場合に前記したCBNの有す
る熱伝導率が高いという特徴を維持する為に組合
せる耐熱性化合物自体も熱伝導の高いものが要求
される。このような耐熱性化合物としては周期律
表第4a,5a,6a族遷移金属の炭化物、窒化物、
硼化物硅化物、又はこれらの混合物もしくはこれ
等の相互固溶体化合物が考えられる。これ等の化
合物に共通して言えることは硬度が高く、高融点
であり、更にこれ等化合物が酸化物に比較して金
属的な物性を有していることである。特に、これ
等化合物の熱伝導度は金属に近い値を示す。耐熱
性や強度の点からみると酸化物の中でAl2O3は優
れた性質を有しており、常温近辺での熱伝導度も
比較的に高いが、第1図に示すように高温下で熱
伝導率が著しく低下する。これは切削工具等の高
温での特性が問題になる用途では大きな欠点であ
る。これに対して前記した化合物は第1図にその
一例を示すように高温下ではむしろ熱伝導率は高
くなるものが多い。このようにして選択された耐
熱性化合物とCBNの複合焼結体を製造する方法
は、先ず、CBN粉末と、この耐熱性化合物粉末
の1種もしくは2種以上をボールミル等の手段を
用いて混合し、これを粉状でもしくは常温下で所
定の形状に型押成型し、超高圧装置を用いて高
圧、高温下で焼結する。用いる超高圧装置はダイ
ヤモンド合成に使用されるガードル型、ベルト型
等の装置である。発熱体には黒鉛円筒を用い、そ
の中にタルク、NaCl等の絶縁物をつめてCBNの
混合粉末型押体を包む。黒鉛発熱体の周囲にはパ
イロフエライト等の圧力媒体を置く。焼結する圧
力、温度条件は第2図に示した立方晶型窒化硼素
の安定領域内で行なうことが望ましいが、この平
衡線は必ずしも正確には分つておらず、一つの目
安にすぎない。又CBNと組合わせる耐熱性化合
物の種類によつて条件は変え得るが、目的とする
焼結体を得るには圧力20Kb以上、温度700℃以上
の高圧、高温下で焼結する必要がある。 本発明による焼結体の非常に注目すべき、また
本発明を有用ならしめる特徴として前記耐熱性化
合物が焼結体組織上で連続した相をなすことが挙
げられる。即ち、本発明の焼結体では強靭な耐熱
性化合物が、あたかもWC―Co超硬合金中の結合
相である金属Co相の如く、高硬度のCBN粒子間
の隙間に侵入して連続した結合相の状態を呈し、
このことにより焼結体に強靭性が付与せしめられ
たものである。このような組織を有する焼結体を
得る為にはCBNの含有量を体積で80%以下とす
る必要があることが実験の結果明らかになつた。
本発明による焼結体中のCBN相量の下限は体積
で20%までである。これ以下ではCBNの特徴を
生かした工具としての性能が発揮されない。なお
チルドロール等の高硬度材の切削に用いる工具と
して使用する場合は焼結体中のCBN相量は体積
%で40%以上であることが望ましく、CBN相量
は用途によつて変えることができる。なお結合相
を連続とするには、焼結温度、焼結時間、CBN
と結合相の混合状態、CBNの量、CBNの粒度、
結合相の種類の量、結合相の粒度等が密接に関連
して実現されるので、これらの因子を調整するこ
とにより結合相を連続させることができる。第7
図は後述する本発明の実施例3により得られた焼
結体(試料No.1)の組織を示したもので1500倍拡
大の顕微鏡写真である。図中黒く見えるCBN粒
子の間隙には白く見える相のTiNを主成分とす
る結合相が浸入してち密な焼結体となつている。
このような組織を呈する理由は、高温下でCBN
に比し相対的に変形し易いTiNが焼結体中に
CBN粒子間に侵入していく為と考えられる。 工具としての用途を考えると、本発明焼結体の
CBNの結合相耐熱性化合物としては周期律表第
4a族に属する遷移金属、即ちTi,Zr,Hfの炭化
物、窒化物及びこれ等相互の固溶体化合物、また
は周期律表第6a族中のWの炭化物、WCが特に好
適ある。これ等は現在切削工具等に用いられる
WC基超硬合金やサーメツトの硬質耐摩耗性成分
として使用されており、耐摩耗性に優れ、高強度
の化合物である。 Ti,Zr,Hfの炭化物、窒化物及びこれ等の相
互固溶体が本発明の結合相耐熱化合物として優れ
ている他の理由は、例えば窒化物を例にとると、
これ等金属の窒化物はMN1±xの形で示され(M
はTi,Zr,Hfの金属を示し、xは原子空孔また
は相対的に過剰の原子の存在を意味する。)、M―
N相図上で広い存在範囲を有する。焼結体の原料
としてこのMN1±xのxが種々異なるものを使用
して焼結体を試作した結果、xの値がある範囲内
では特に優れた焼結性を有することを見出した。
この理由について以下検討してみる。 工具材用として考えた時、特に切削工具用途で
は、焼結体の結晶粒の大きさは、数ミクロン以下
が望ましい。 ミクロンまたはミクロン以下の微粉は、かなり
多量の酸素を含有している。一般に、この酸素は
粉末表面に、ほぼ水酸化物の形に近い化合物の形
で存在するのが大部分である。この水酸化物の形
に近い化合物は加熱時分解してガスとなつて出て
くる。焼結される物質が密封されていない時に
は、このガスを系外に出すのは困難ではない。し
かし本発明の如く、超高圧下で焼結する場合に
は、発生したガスは、加熱系外に脱出することは
殆んど不可能である。一般にかかる場合には、予
め脱ガス処理をする事が粉末冶金業界では常識で
あるが脱ガス処理温度が十分高く出来ない場合に
は問題である。本件は、まさにそれに当る。即ち
CBNの低圧相への変態を考えると加熱温度に上
限がある。 微粉末の脱ガス過程としては、温度と共に次の
各段階がある。まず低温では物理吸着しているも
のと吸湿水分が除去される。次いで化学吸着して
いるもの及び水酸化物の分解が起る。最後に酸化
物が残る。 CBNの場合1000℃位までは安定であるので、
最低でもこの温度位には予め加熱出来る。従つ
て、予め脱ガス加熱すれば残留ガス成分は酸化物
の形で残つていると考えてよい。逆に言えばガス
成分はなるべく焼結体中に残したくないのだか
ら、水および水素を全て除去することは予備処理
として行なうのが好ましい。 本発明では、この考えの下に全て1000℃以上の
脱ガス処理を真空中でしている。MN1±xを加え
た時、何故焼結体として良好なものが得られるか
は次の如くと考えられる。 即ちCBN粉末表面には酸化物、多分B2O3の形
のものが存在する。 このB2O3とMN1±xの(―x)部分に相当する
Mが反応した場合には、 B2O3+4M→MB2+3MO となりガス発生しない。そしてMOはMNと同一
結晶構造を有し、相互固溶体を形成する。ここに
MN1±xで表わされるTi,Zr,Hf窒化物が特に優
れた焼結性を示す理由があると考えられる。この
ことは窒化物に限らず、MC1±xの形で示される炭
化物、又はM(C,N)1±xで示される炭窒化物、
又はMとして2種以上の金属を含む上記した化合
物についても言えることである。発明者等は
MN1±x,MC1±x,M(C,N)1±xの形でTi,Zr,
Hfの化合物を示した時に(1±x)の値が0.97
以下のこれ等化合物を原料とした場合に焼結性が
優れていることを確認した。 本発明で使用するこれ等化合物の(1±x)の
値の下限は大体0.40である。0.40未満となるとこ
れ等化合物は単相ではなくTi,Zr,Hf等の金属
相が共存した状態となり、この金属相量が多いと
得られた焼結体の硬度が低下し、耐摩耗性が悪く
なる。 本発明による焼結体ではCBNの結合相として
前記した耐熱性化合物を用いるものであるが、さ
らに、耐熱性化合物以外のAl,Siまたはこれら
を含む合金、化合物およびFe,Ni,Coまたはこ
れらを含む合金、化合物を必須的に均一に混合し
た状態で含有する。この結合相は焼結体組織中で
連続した結合相をなし、該耐熱性化合物が結合相
中で50〜99.9体積%を占める。すなわち、結合相
の主となる成分は耐熱性化合物相でありこれ等金
属相は焼結体中の体積比で耐熱性化合物相の量以
下とする必要がある。それ以上では焼結体の耐熱
性、耐摩性が低下し、工具としての性能が失なわ
れる。 また前記した耐熱性化合物以外Al2O3,MgO,
AlN,Si3N4等の化合物も結合相の副成分として
本発明の焼結体の特徴を失なわない範囲で含有し
てもよいし、工程中から混入してくる不可避的不
純物を含有してもよい。また本発明による焼結体
ではCBNの合成に使用され、高温、高圧下で六
方晶型窒化硼素及びCBNに対して溶解性を有す
ると信じられる元素、例えばLi等のアルカリ金
属、Mg等のアルカリ土類金属、Pb,Sn,Sb,
Al,Cd,Si等を添加物として含むものであつて
も良い。 本発明の焼結体の原料として使用するCBNは
六方晶型窒化硼素を原料として超高圧下で合成さ
れたものである。従つてCBN粉末中には不純物
として六方晶型窒化硼素が残存している可能性が
ある。また、超高圧下で焼結する場合において
も、結合材がCBNの個々の粒子間に侵入するま
ではCBN粒子は外圧を静水圧的に受けておらず、
この間の加熱によつて六方晶型窒化硼素へ逆変態
を起す可能性もある。このような場合に前記した
六方晶型窒化硼素に対して触媒作用を有する元素
が混合粉末中に添加されていると、この逆変態を
防止する効果があると考えられる。発明者等は、
この考えに基いて特にAl,Siについて効果を確
認する実験を行つた。Al,Siを添加する方法と
しては第4a族の窒化物を例にとると、この
MN1±xなる化合物で(1±x)が0.97以下のもの
にAl又はSi又は、この双方を所定量加え混合し
た後、600℃以上に真空中又は不活性雰囲気中で
加熱してMN1±xの相対的に過剰なMとAl又はSi
を反応せしめてM―Al,M―Si相図上に存在す
る金属間化合物(例えばMがTiの場合TiAl3
TiAl等)を生成させ、この粉末をCBNと混合す
る結合材原料とした。 第5図に、Al―Tiの相状態図、第6図にSi―
Tiの相状態図を参考のために示す。 例えば、第5図のAl―Ti相図では上記の
TiAl3,TiAlの他にAl2Ti,AlTi2,AlTi3の金属
間化合物が生成し得ることが示されている。 この方法では加えたAl,Siが結合材中に均一
に分散した状態となり、小量の添加で、その効果
が発揮される。別の方法としては、あらかじめM
―Al,M―Si間の金属間化合物粉末を作成して
原料混合時に加えてもよい。これは結合材化合物
を炭化物、炭窒化物とする場合も同様である。こ
のようにして作成したAl,Siを添加した焼結体
と、これ等を含まない焼結体を比較してみた。 焼結体を研摩して組織観察を行なうとAl,Si
を含む焼結体の方が研摩面においてCBN粒子が
焼結体より剥離することが少なく、CBN粒子と
結合相との結合強度が強いと考えられる。また切
削工具として性能を比較すると、やはりAl,Si
を含有する方が耐摩耗性、靭性ともに優れてい
た。尚、このような効果が現れるのは焼結体中に
0.1重量%以上のAl又はSiを含む場合であつた。 Al又はSiの含有量の上限は焼結体中に重量で
20%までであり、それ以上では焼結体の硬度が低
下し、耐摩耗性が悪くなる。特にAl又はSiが過
剰で焼結体の結合相中に純粋なAl,Siの形態で
存在すると焼結体の硬度は著しく低下する。 従つてAl又はSiは結合材の他の化合物形成金
属(Ti,Zr,Hfなど)と金属間化合物を形成す
るか、又は添加された他の金属(Co,Fe,Niな
ど)に固溶もしくはこれ等と金属間化合物を形成
する量に限定されるものである。 Al,SiにさらにFe,Ni,Coを添加すると結合
相の性質から低速切削分野で良好な性能を示す。
これは、結合相が金属だけの焼結体に比較する
と、強化されていることによるものと思われる。 本発明による焼結体は高硬度で強靭性を有し、
耐熱、耐摩耗性に優れており、切削工具以外に線
引きダイスや皮剥ぎダイス、ドリルビツト等の工
具用途にも適したものである。 以下、実施例を述べる。 参考例 1 平均粒度7μのCBN粉末を用いて、これを体積
で60%、残部が第1表のものからなる混合粉末を
作成した。
【表】 この混合粉末にカンフアーを2%加え、外径10
mm、高さ1.5mmに型押成型した。これをステンレ
ス製の容器中に挿入した。この容器を真空炉中で
10-4mmHgの真空度で1100℃に20分間加熱して脱
ガスした。これをガードル型超高圧装置に装入し
た。圧力媒体としてはパイロフイライトを、ヒー
ターとしては黒鉛の円筒を用いた。尚、黒鉛ヒー
ターと試料の間はNaClを充てんした。これを第
1表に示した条件で焼結した。保持時間は30分で
ある。得られた焼結体は外径約10mm、厚さは約1
mmであつた。これをダイヤモンド砥石で平面に研
削し、更にダイヤモンドのペーストを用いて研摩
した。X線回折により結合相の状態を調べたとこ
ろ、Aの焼結体は結合相がTiNを主体とし、小
量のTi2AlN,TiAl,TiAl3と思われる化合物か
らなつており、Bの焼結体はTiN以外にTi2Niも
しくはTiNi化合物が小量結合相中に分散してい
た。またCでは結合相はTiCと金属Ni相からな
つていた。 参考例 2 平均粒度1μのTiN0.73粉末と平均粒度30μのAl
粉末を重量で各々90%、10%の割合に配合しV型
ブレンダーを用いて混合した。この混合粉末を
1t/cm2の圧力でペレツトに型押成型し、真空炉中
で1000℃に加熱し、30分間保持した。これを粉砕
して粉状としX線回折によつて調べたところ、
TiN以外にTiAl3,TiAl及びTi2AlNと思える回
折ピークが得られ、金属Alは検出されなかつた。
このAl化合物を含むTiN粉末を体積で40%と、
平均粒度7μのCBN粉末60%を混合し、Mo製の容
器に詰め、参考例1と同様にして、先ず圧力を
55Kbにあげ、のちに温度を1400℃に上げ、30分
間保持したのち温度を下げ、圧力を徐々に下げ
て、外径7mm、高さ3.5mmの焼結体を得た。この
焼結体をダイヤモンド線引きダイスを作成する場
合と同様の加工方法を用いて穴径1.0mmのダイス
に仕上げた。 比較の為に超硬合金及び市販されている金属
Coでダイヤモンド粉末を結合したダイヤモンド
焼結体を用いて同一形状のダイスを作成した。こ
のダイスを用いてW線の線引きテストを行つた。
ダイスに供給されるW線材を約800℃に予熱した
条件でテストした結果、本発明のダイスでは3cm
の伸線が可能であつたが、超硬合金製ダイスでは
200Kg、焼結ダイヤモンドダイスは1cmの伸線量
でいずれもダイスが摩耗して寿命となつた。 参考例 3 平均粒度1μのTi(C0.4,N0.40.8粉末に重量で平
均粒度30μのAl粉末を2%加え、以下参考例2と
同様にしてAl化合物を含むTi(C,N)粉を作成
した。この粉末と平均粒度4μのCBN粉末を体積
%で各々65%、35%に配合し、参考例1と同様に
して外径10mm、厚み1mmの焼結体を作成した。但
し、焼結時の圧力は50Kbで温度は1150℃とした。
焼結体をダイヤモンド切断刃を用いて切断し、切
削チツプを作成し、これを鋼の支持体に鑞付けし
た。比較のために平均粒度3μのCBNを金属Coで
結合した市販品のCBN焼結体で同一形状の切削
工具を作成し、第3図に示す形状のSCr3種の熱
処理した鋼を切削した。図においてAは32mmφ、
Bは12mm、Cは196mm、矢印はバイトDの切削方
向を示す。 比較の為に金属CoでCBNを結合した市販の
CBN焼結体で作成した工具もテストした。切削
条件は切削速度60m/min切込み0.15mm、送り
0.12mm/revである。切削テスト結果は、本発明
焼結体では第3図の被削材を20本切削して未だ切
削可能であつたが、比較の為に用いた市販の
CBN焼結体工具では1本切削した時点で刃先に
欠けを生じた。 実施例 1 平均粒度4μのCBN粉末と、平均粒度1μの
TiN0.92粉末及びTiSi2粉末、カーボニルNi粉末を
それぞれ体積%で70,15,5,10の割合に配合し
た。 以下参考例1と同様にして焼結体を作成した。
X線回折により焼結体を調べたところCBN,
TiN以外にTiSi,TiSi2,Ti2Niが検出された。
得られた焼結体より切削チツプを加工し、熱処理
したSNCM9種(HRC54)を切削した。比較の為
に参考例3で用いた市販CBN焼結体の切削工具
も同時にテストした。切削条件は切込み0.2mm、
送り0.12mm/revとし、切削速度を変えてテスト
した。工具逃げ面摩耗巾が0.2mmに達する時間を
切削速度に対して示したのが第4図ある。本発明
焼結体は特に高速域で優れた耐摩耗性を有してい
る。 実施例 2 平均粒度3μのCBN粉末を体積で60%、残部が
第2表の組成の結合材粉末とを混合した。 以下参考例1と同様にしてステレンス製容器に
入れた混合粉末を第2表の条件で焼結した。焼結
体を研摩してマイクロビツカース硬度計を用いて
硬度を測定したところD,E,Fは各々2900,
2800,2700であつた。X線回折により結合相の状
態を調べたところ、DではTiC,TaN及び金属
Ni、EではTiC,NbC、金属Ni,Fでは(Ti,
Ta)(C,N)相と金属Ni相の他にTi,Al,Ni
の化合物と思われる相が観察された。
【表】 参考例 4 平均粒度4μのCBN粉末と、平均粒度1μの
TiC0.95粉末及び平均粒度0.3μのAl2O3粉末を体積
%でそれぞれ60,20,20の割合に配合した。以下
参考例1と同様にして焼結体を作成した。超高圧
焼結時の圧力は45Kb、温度は1200℃で20分間保
持した。この焼結体で切削工具を作成し、参考例
3と同様の性能テストを行なつた結果、第3図に
示した焼入れ鋼の被削材を20本切削して未だ切削
可能であつた。 実施例3および参考例5 平均粒度3μのCBN粉末を体積で60%と残部が
第3表の組成の結合材粉末とを混合した。 この混合粉末をモリブデン製の容器に充填し
た。 以下参考例1と同様にして第3表に示した圧
力、温度で10分間保持して焼結した。いずれも充
分緻密な焼結体が得られ、そのビツカース硬度は
第3表の値を示した。
【表】
【表】 実施例 4 (Zr0.7Ta0.3)(C0.9,N0.10.8とAl,Si,Coを
それぞれ80:10:5:5の重量割合で混合した
後、型押して、1200℃で15分間真空中で処理し
た。 次にこの結合材粉末を超硬合金製のポツトとボ
ールを用いて粉砕した。この粉末と粒度3μmの
CBN粉末を容積で24:76の割合いに混合した。 参考例1と同様にして、この粉末を超高圧焼結
した。得られた焼結体を用いて切削加工用のチツ
プを作成した。比較のためCoを結合材とした焼
結体も同様のチツプとした。 得られたチツプを用いて、100×300×100mmの
SKT4(HRC50)の上面をフライス加工した。切削
速度は120m/分、切込み0.2mm、送り0.1mm/刃で
切削したところ、本発明品は30分切削しても欠損
しなかつたのに対して、比較品は5分間切削時点
で破損した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の焼結体の特徴を説明するもの
で、CBN及び各種化合物の熱伝導度の温度に対
する変化を示したものである。第2図は本発明の
焼結体の製造条件に関するもので立方晶型窒化硼
素の圧力、温度相図上での安定存在領域を示すも
のである。第3図は本発明焼結体の効果を説明す
る切削性能テストに用いた被削材形状を示すもの
で、用いた工具及び切削テストの内容は参考例3
に詳細を記した。第4図は本発明焼結体の切削工
具としての性能を示すもので切削速度を変えた場
合の一定工具摩耗量に達する時間を図示したもの
である。第5図は本発明の結合相の化合物であ
る、Al―Ti化合物を示す相状態図、第6図は同
様にTi―Si相状態図である。第7図は本発明焼
結体の金属組織としての特徴を示す倍率1500倍の
光学顕微鏡写真である。 a:立方晶窒化硼素安定域、b:六方晶窒化硼
素安定域、1:比較材、2:本発明焼結体。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 立方晶型窒化硼素を体積%で80〜20%含有し
    残部が周期率表第4a,5a,6a族遷移金属の炭化
    物、窒化物、硼化物、硅化物もしくはこれ等の混
    合物または相互固溶体化合物とAl,Siまたは、
    これらを含む合金、化合物およびFe,Ni,Coま
    たはこれらを含む合金、化合物を結合相とし、該
    結合相が焼結体組織中で連続した結合相をなし、
    前記4a,5a,6a族金属の化合物が結合相中の体
    積で50%以上99.9%以下であることを特徴とする
    高硬度工具用焼結体。 2 連続した結合相をなす化合物又は混合物が周
    期律表第4a族のTi,Zr,Hfの炭化物、窒化物、
    炭窒化物を主体としたものからなる特許請求の範
    囲1項記載の焼結体。 3 連続した結合相をなす化合物がWCを主体と
    したものからなる特許請求の範囲1項記載の焼結
    体。 4 連続した結合相をなす化合物が周期律表第
    4a族のTi,Zr,Hfの炭化物、窒化物、炭窒化物
    を主体としたものからなり、焼結体中にAlもし
    くはSi、もしくはこの双方を重量で0.1%以上20
    %以下含有することを特徴とする特許請求の範囲
    1項記載の焼結体。 5 立方晶型窒化硼素粉末と周期律表第4a,5a,
    6a族遷移金属の炭化物、窒化物、硼化物、硅化
    物もしくはこれ等の混合物または相互固溶体化合
    物の粉末、及びAl,Siまたはこれらを含む合金、
    化合物およびFe,Ni,Coまたはこれらを含む合
    金、化合物の粉末を混合し、これを粉末状でもし
    くは型押成型後、超高圧装置を用いて圧力20Kb
    以上、温度700℃以上の高圧、高温下で焼結せし
    めることを特徴とする立方晶型窒化硼素を体積%
    で80〜20%含有し、残部が周期律表第4a,5a,
    6a族遷移金属の炭化物、窒化物、硼化物、硅化
    物、もしくはこれ等の混合物、または相互固溶体
    化合物が結合相中で体積で50%以上99.9%以下で
    あり、更にAl,Si又はこれらを含む合金、化合
    物およびFe,Ni,Coまたはこれらを含む合金、
    化合物からなり、これと前記周期律表第4a,5a,
    6a族遷移金属の化合物が焼結体組織中で連続し
    た結合相をなす高硬度工具用焼結体の製造法。 6 立方晶型窒化硼素粉末と周期律表第4a族の
    Ti,Zr,Hfの炭化物、窒化物、炭窒化物をそれ
    ぞれMC1±x,MN1±x,M(C,N)1±xの形で表わ
    したときに(MはTi,Zr,Hfの金属を示し、x
    は原子空孔または相対的に過剰の原子の存在を示
    す)1±xの値が0.97以下0.40以上であるこれ等
    化合物の粉末、及びAl,Siまたは、これらを含
    む合金、化合物およびFe,Ni,Coまたはこれら
    を含む合金、化合物の粉末を混合し、これを粉末
    状でもしくは型押成型後、超高圧装置を用いて
    20Kb以上、温度700℃以上の高圧、高温下で焼結
    せしめることを特徴とする立方晶型窒化硼素を体
    積%で80〜20%含有し、残部が周期律表第4a族
    のTi,Zr,Hfの炭化物、窒化物、炭窒化物を主
    体とした化合物が結合相中で50体積%以上99.9%
    以下であり、更にAl,Siまたはこれらを含む合
    金、化合物およびFe,Ni,Coまたはこれらを含
    む合金、化合物からなり、これと前記周期律表
    4a族金属の炭化物、窒化物、炭窒化物とが焼結
    体組織中で連続した結合相をなす高硬度工具用焼
    結体の製造法。
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