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JPH0212470B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0212470B2
JPH0212470B2 JP13844682A JP13844682A JPH0212470B2 JP H0212470 B2 JPH0212470 B2 JP H0212470B2 JP 13844682 A JP13844682 A JP 13844682A JP 13844682 A JP13844682 A JP 13844682A JP H0212470 B2 JPH0212470 B2 JP H0212470B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mol
formula
group
tocopherol
spectrum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP13844682A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5929678A (ja
Inventor
Kichisaburo Hamamura
Kozo Akasaka
Yoji Yamagishi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eisai Co Ltd filed Critical Eisai Co Ltd
Priority to JP13844682A priority Critical patent/JPS5929678A/ja
Publication of JPS5929678A publication Critical patent/JPS5929678A/ja
Publication of JPH0212470B2 publication Critical patent/JPH0212470B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、光学活性α―トコフエロールを製造
する際に有用な中間体である新規な光学活性化合
物およびその製造方法に関する。 更に詳しく述べれば、 一般式 (式中Aは式
【式】で示される基または式
【式】で示される基を意味する) で表わされる光学活性化合物およびその製造方法
に関する。 d−α―トコフエロールは、天然に広く分布し
ているビタミンEの最も代表的なもので、そのも
の自体のみならず各種の誘導体は、医薬品,食
品,飼料などとして広く汎用されており、ビタミ
ンEの中でも極めて重要な物質である。 しかしながら、d−α―トコフエロールは天然
物、主として植物油から単離しなければならず、
工業的に大量生産するには適さない。すなわち、
植物油中のd−α―トコフエロールの含量は極め
て少量であるために極めて多量の植物油を必要と
し、しかもβ,γ,δ一体などの同族体との分離
精製が必要であり、単離にも困難を伴なうという
欠点がある。 そこで、光学活性α―トコフエロール、殊にd
−α―トコフエロールを化学的に合成しようとす
る試みは種々なされている(例えばH.Mayler,
O.Islerら,Helv.Chim.Acta,46,650(1963);J.
W.Scott,W.M.Cort,H.Harley,F.T.
Bizzarro,D.R.Panish,G.Saucy,J.A.C.S.51,
200(1974),52,174(1975),Helv.Chim.
Acta.59,290(1976);K.K.Chan,N.Cohenら、
J.Org.Chem.41,3497,3512(1976),43,3435
(1978)など)が、工業的に有用な方法は皆無で
ある。 すなわち、従来提案されている方法はすべてい
ずれかの時点において中間物質でdl体の光学分割
を必要とする。この光学分割が必要であること
は、この分割により収率が30〜40%と大幅にダウ
ンするという大きな欠点があり、工業的な方法と
はいい難い。 そこで本発明者等は、dl体の光学分割を必要と
しない方法について長年研究を重ねた結果、次に
示す方法により、このことが可能であることを見
い出し、ここに本発明を完成するに至つた。 本発明方法による合成方法の大略を図解すれば
次のとおりである。 〔前記の光学構造式において、R1,R2および
R3は同一または異なる水酸基の保護基を示す。
Xはハロゲン原子を示す。記号〓はこれに給合し
た置換基が紙の面の上にあることを示し、記号〓
は、これに結合した置換基が紙の面の下にあるこ
とを示す。記号〜は両者の混合物を示す。〕 前記に図解した方法によれば、天然d−α―ト
コフエロール、すなわち(2R,4′R,8′R)―α
―トコフエロールが得られる。 本発明を更に具体的に説明すれば次のとおりで
ある。 まず出発物質として天然フイトール()を用
い、これにエナンチオセレクチブオキシデーシヨ
ン(enantioselective oxidation)の操作をおこ
ない、2,3―エポキシ体を得る。具体的な方法
の一例を示せば、ジクロルエタン、トリクロロエ
タンなどのハロゲン系炭化水素中で、天然フイト
ール()、酒石酸ジエステル体、チタニウムテ
トライソプロポキサイド、およびt―ブチルハイ
ドロパーオキサイドを約−70〜30℃の温度で酸化
をおこなう。酒石酸エステル体としては、例えば
酒石酸ジエチル、酒石酸ジメチルなどが利用でき
るが、酒石酸ジエチルの場合、D−(−)−酒石酸
ジエチルを用いれば前記に示した立体構造を有す
る2,3―エポキシ体()のみが得られるが、
L−(+)−酒石酸ジエチルを用いれば次の立体構
造を有する2,3―エポキシ体(′)のみが得
られる。 この2,3エポキシ体(′)を原料とし、以
後上記に図解した方法と全く同様の操作をおこな
うと、光学活性α―トコフエロールとして(2S,
4′R,8′R)―α―トコフエロールが得られる。 本特許明細書においてはこの両者の製造法を含
み、本発明において光学活性α―トコフエロール
とは、前述した2者、すなわち(2R,4′R,8′R)
―α―トコフエロール、(2S,4′R,8′R)―α―
トコフエロールのいずれをも含む。 2,3―エポキシ体(′)を原料とし(2S,
4′R,8′R)―α―トコフエロールの製造方法に
ついても図解すれば次のとおりである。 ()または(′)から()または(′)
に至る工程は、それぞれの2,3―エポキシ体を
還元的に開裂せしめ()または(′)を得る
工程である。還元的に開裂せしめるには、例えば
水素化アルミニウムリチウムを用いれば好結果が
得られる。この際溶媒としては、例えばジエチル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系
溶媒を用い、温度は特に限定されないが、通常は
約−10℃〜40℃において反応をおこなう。 ()または(′)から()または(′)
更に()または(′)に至る工程は、3の位
置の水酸基は保護し、1の位置の水酸基のみを酸
化しアルデヒド基とする工程である。 この際好ましくは、まず1の位置の1級水酸基
のみに反応する保護基で1の位置の水酸基を保護
したうえで、3の位置の3級水酸基を保護し、次
いで1の位置の水酸基の保護基のみを脱離せし
め、一旦()または(′)とする。次いで
()または(′)の1の位置の水酸基をアルデ
ヒド基に酸化して()または(′)を得る。
このプロセスを図解すれば次のとおりである。 ()または(′)より(−a)または
(′−a)を製造する際は、1の位置の1級水酸
基のみを保護するわけであるが、1級アルコール
のみに反応する保護基を選択する。1級アルコー
ルのみに反応する保護基であればいかなる保護基
をも選択することができる。したがつて上記の構
造式においてR4は、1級アルコールのみに反応
しうる保護基を意味する。代表的なものを述べれ
ば、アシル化剤を用いてエステル体とする。すな
わち、具体的にはアセチルクロライド,プロピオ
ニルクロライド、ブチロイルクロライド、ビバロ
イルクロライドの如きカルボン酸ハロゲニド、無
水カルボン酸などを用いて対応するエステル体と
する。 カルボン酸クロライドを用いる方法は代表的な
方法であるが、その際は特に限定されるわけでは
ないが、ピリジン、トリメチルアミン、トリエチ
ルアミンなどのアミン系溶媒を用い、温度は約0
〜70℃で反応をおこなう。(−a)または
(′−a)から(−b)または(′−b)に
至る工程は、3の位置の3級水酸基を保護する工
程であるが、保護基としては3級水酸基を保護し
うる基であれば、いかなる保護基をも選択するこ
とが可能である。したがつて上記の構造式におい
てR1は、3級水酸基を保護しうる保護基を意味
する。但し、1の位置の水酸基の保護基と異なる
ものとする。保護基の代表的なものをあげれば、
アルキル基、アリル基、アルコキシアルキル基、
アルアルキル基などをあげることができる。これ
らのうち最もよく使用され、好ましい結果を与え
るものはメトキシメチレン基である。メトキシメ
チレン基で保護する場合は、例えばジクロルエタ
ン、ジクロルメタン、ジエチルエーテルなどの溶
媒中で、メトキシメチレンクロライド、メトキシ
メチレンブロマイドの如き、メトキシメチレンハ
ロゲニドを反応させる。 得られた(−b)若しくは(′−b)は、
1の位置の保護基のみを除去せしめて()また
は(′)を得る。1の位置の保護基のみを除去
する方法は、3の位置の保護基を除去せず、1の
位置の保護基のみを除去できる方法であればいか
なる方法でもよい。カセイソーダ、カセイカリ、
炭酸ソーダなど塩基性条件下でエステル体を加水
分解せしめてもよいが、ジエチルエーテル、テト
ラヒドロフランなどのエーテル系溶媒中で水素化
アルミニウムリチウムを用いて保護基を除去する
方法が簡便で好都合である。 ()または(′)から()または(′)
に至る工程は、3の位置の水酸基を保護したま
ま、1の位置の水酸基をアルデヒドに酸化する工
程である。この場合、好ましい方法としては例え
ばジクロルメタン、ジクロルエタン、トリクロル
エタンなどのハロゲン化炭化水素系の溶媒下にお
いて、ピリジニウムクロロクロメート(P.C.C.),
コリンズ試薬(無水クロム酸―ピリジン)などの
クロム酸系の酸化剤で酸化をおこなう。この際反
応温度は特に限定されないが約0〜40℃でおこな
う。 ()または(′)から()または(′)
に至る工程は上記の方法によつて得られた()
または(′)と()とを反応させて、()ま
たは(′)を得る工程である。 構造式()においてXは塩素、臭素、ヨウ素
などのハロゲン原子を示す。()は2―ハロ―
3,5,6―トリメチル―1,4―ベンゾヒドロ
キノンの1,4の位置の水酸基を保護基で保護し
たものを意味するが、R2およびR3の定義は前記
の(−b)または(′−b)で説明したもの
と同様である。すなわち保護基の代表的なものを
あげれば、アルキル基、アリル基、アルコキシア
ルキル基、アルアルキル基などをあげることがで
きるが、簡便でしかも好ましい結果を与えるもの
の一つは、メトキシメチレン基で保護したもの、
すなわち2―ハロ―3,5,6―トリメチル―
1,4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチルエ
ーテルがよく用いられる。 本工程の反応は金属マグネシウムを用いたグリ
ニヤール反応であるが、更に詳細に述べれば、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフランなどエーテ
ル系溶媒下で温度約0〜50℃において、()ま
たは(′),()および金属マグネシウムを反
応させて()または(′)を得る。 原料として用いる()は、例えば次の方法に
より製造することができる。すなわち3,5,6
―トリメチルベンゾキノン(TMQ)を出発物質
とし、これにハロゲンを作用させて2の位置にハ
ロゲンを導入し、次いでこれを還元し水酸基と
し、この水酸基を保護し()とする。 ()においてXが臭素原子、R2およびR3
メトキシメチレン基である場合を具体的に図解す
ると次のとおりである。 ()または(′)から()または(′)
に至る工程は()または(′)を脱水せしめ
て、()または(′)を得る工程である。種々
の脱水方法のうち好ましい一例をあげれば、()
または(′)を塩化チオニルなどでクロル化し
た後、例えばDBN{1,5―ジアザビシクロ
〔4,3,0〕ノネン―5},DBU{1,5―ジア
ザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン―5}など
を用いて脱塩化水素せしめれば好収率で()ま
たは(′)を得ることができる。 クロル化する際の溶媒としては、反応に関与し
ない不活性溶媒ならいかなるものでもよいが、例
えばジエチルエーテル、ベンゼン、トルエン、テ
トラヒドロフランなどを用い、特に限定されない
が反応温度は約0〜50℃でおこなう。また脱塩化
水素する際の溶媒としては、例えばDMSO(ジメ
チルスルホキサイド)、ベンゼン、トルエンなど
の反応に関与しない溶媒を用いる。 ()または(′)から(XI)または(XI′)
に至る工程は、()または(′)の側鎖の2重
結合を還元せしめて(XI)または(XI′)を得る
工程である。好ましい方法としては、例えばパラ
ジウム―炭素、ラネーニツケル、酸化白金、ロジ
ウム―アルミナなどを用いて還元せしめる。この
際温度は約0〜80℃、溶媒としては、エタノー
ル、メタノール、プロパノールなどのアルコール
類、酢酸、ベンゼン、トルエン、エーテル類など
を用いることができる。 ()または(′)から(X)または(′)
に至る工程は、母核および側鎖の保護基を除去
し、更に酸化剤を用いて酸化せしめてα―トコフ
エリルキノン()または(′)を得る工程で
ある。この際方法によつては、次に示す構造式を
有する中間体(−a)または(′−a)を経
由する。 上記の構造式に示した(−a)または(′
−a)は単離して更に反応を進めてもよいし、単
離せずに反応を進め()または(′)を得て
もよい。 保護基の除去には、保護基の種類により種々考
えられるが、一例をあげれば酢酸、塩酸―メタノ
ール、硫酸―メタノールなどを用いるか、あるい
はパラジウム−炭素などで還元的に除去する方法
などがあるが、除去しうる方法であればいかなる
方法でもよい。また酸化剤としては、例えば二酸
化鉛、酸化銀、過酸化水素、フレミー塩などをあ
げることができるが、要するにヒドロキノン体を
キノン体としうるような酸化剤であればいかなる
ものでも使用可能である。 α―トコフエソルキノン〔()または(′)〕
から最終物質光学活性−α―トコフエロール
〔(XI)または(XI′)〕に至る工程は、α―トコフ
エリルキノンを環化せしめて光学活性−α―トコ
フエロールとする工程であるが、通常の方法、例
えばメタノール、エタノール、プロパノールなど
のアルコール系溶媒、あるいは酢酸、エーテル類
などの極性溶媒中、約0〜90℃の温度にて、d―
カンフアースルホン酸を添加するか、またはメタ
ノール溶媒中硫酸にて環化せしめ、最終物質光学
活性−α―トコフエロールすなわち(2R,4′R,
8′R)―α―トコフエロール(XI),または(2S,
4′R,8′R)―α―トコフエロール(XI′)を得
る。 本発明方法によつて得られる(2R,4′R,8′R)
―α―トコフエロールは、天然に存在するd−α
―トコフエロールと同一であることを物理化学的
性状から確認した。一例を示せば、本発明方法に
よつて得られる(2R,4′R,8′R)―α―トコフ
エロールのアセテート体、及びK3Fe(CN)6酸化
物で天然のd−α―トコフエロールのそれぞれの
対応する物質と旋光度を比較したところ両者は、
一致した。 上記の本発明方法の各工程における中間体のう
ち、(),(′),(),(′),(),(
′),
(),(′),(),(′),(),(′
),(),
(′),(−a),(′−a),(−b),(
′−
b),(−a)および(′−a))はいずれも新
規化合物である。 本発明方法は、dl分割を必要とせず、工業的に
高収率で光学活性α―トコフエロールを製造でき
る方法であり、したがつて本発明の価値は極めて
高いものである。 以下に実施例を掲げるが、本発明がそれのみに
限定されることがないことはいうまでもないこと
である。 実施例 1 (2S,3S)―エポキシ,(3S,7R,11R)―
3,7,11,15―テトラメチルヘキサデカン―
1―オールの合成 乾燥ジクロルメタン400mlを窒素気流−20〜−
30℃に冷却しつつ、チタニウムテトライソプロポ
キサイド11.4g(0.04モル)、L−(+)−酒石酸
ジエチル8.24g(0.04モル)を徐々に滴下し、同
温にて10分間攪拌しておく。 ついで、天然フイトール12g(0.04モル)の乾
燥ジクロルメタン溶液30mlを滴下し、5分後に無
水t―ブチルハイドロパーオキサイド0.08モルを
含むジクロルエタン溶液14.5ml(5.5mM/ml)を
徐々に滴下し、滴下終了後も同温にて2時間攪拌
する。反応の終了はTLC(クロロホルム、ベンゼ
ン展開)にて原料の消失を確認する。 さらに同温にて攪拌しつつ、10%酒石酸水溶液
100mlを加え、反応温度を徐々に室温(20〜25℃)
まで上昇させる。 有機層を分別し、水洗、乾燥後、有機層を減圧
濃縮すると無色油状物12.4gを得る。これをジエ
チルエーテル300mlに溶解し氷水にて冷却しつつ、
1N−水酸化ナトリウム水溶液120mlを加え30分間
攪拌し、ジエチルエーテル層を分別、水洗、乾燥
後、溶媒留去すると、無色油状物12.2gを得る。 このものを60〜80メツシユのシリカゲル200g、
n―ヘキサン、酢酸エチルエステルを用いてクロ
マトグラフイー精製し、標題化合物11.7gの純品
を得る。(収率91.3%) 〔α〕25 D=−4.4゜(C=3.63,エタノール)元素
分析値:分子式C20H40O2、分子量312.52として、 C(%) H(%) 理論値 76.86 12.90 実測値 77.14 12.75 IRスペクトル: 3400cm-1にOH基による吸収 NMRスペクトル(CDCl3,δppm): 0.87(d,6H,J=6Hz) 1.30(s,3H) 2.20(m,1H,D2O添加消失) 2.97(dd,1H) 3.48〜4.00(m,2H) MSスペクトル: M+=312,m/e=294(M−18) 実施例 2 (2R,3R)―エポキシ,(3R,7R,11R)3,
7,11,15―テトラメチルヘキサデカン―1―
オールの合成 乾燥ジクロルメタン200ml、チタニウムテトラ
イソプロポキサイド5.7g(0.02モル),D−(−)
−酒石酸ジエチル4.2g(0.02モル),天然フイト
ール6g(0.02モル),無水t―ブチルハイドロ
パーオキサイド0.04モル分を含むジクロルエタン
溶液7.3ml(5.5mM/ml)、10%酒石酸50ml、1N
−水酸化ナトリウム水溶液60mlを用いて実施例1
と同様に操作し、目的の標題化合物無色油状物
5.6gを得る。(収率89.7%) 〔α〕25 D=+4.3゜(C=2.8,エタノール) IR,NMR,MSスペクトルは実施例1で得た
ものと同一であつた。 実施例 3 (3S,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチルヘキサデカン1,3―ジオールの合成 リチウムアルミニウムハイドライト0.76g
(0.02モル)をテトラヒドロフラン100mlに懸濁
し、5℃にて攪拌しつつ(2S,3S)―エポキシ,
(3R,7R,11R)―3,7,11,15―テトラメチ
ルヘキサデカン―1―オール6.24g(0.02モル)
を含むテトラヒドロフラン溶液20mlを30分を要し
て滴下し、滴下終了後同温にてさらに2時間攪拌
し、TLCにて原料の消失を確認する。 ついで水0.8ml、15%水酸化ナトリウム溶液0.8
ml、水2.4mlを用いて余剰のリチウムアルミニウ
ムハイドライトを分解後、反応を過し、液を
濃縮すると無色油状の標題化合物を6.1g得る。
収率は定量的である。 元素分析値:分子式C20H42O2、分子量314.54と
して C(%) H(%) 理論値 76.37 13.46 実測値 76.10 13.57 IRスペクトル 3400cm-1にOH基の吸収あり NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.86(d,6H,J=6Hz) 1.24(s,3H) 2.40(bs,1H,D2O添加消失) 2.84(bs,1H,D2O添加消失) 3.65〜4.00(m,2H) MSスペクトル: M+=314,m/e=296(M−18) 実施例 4 (3R,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチルヘキサデカン―1,3―ジオールの合成 リチウムアルミニウムハイドライト1.52g
(0.04モル),テトラヒドロフラン200ml,(2R,
3R)―エポキシ,(3S,7R,11R)―3,7,
11,15―テトラメチルヘキサデカン―1―オール
12.48g(0.04モル)を用いて実施例3と同様に
操作し、無色油状物の標題化合物12.3gを得る。
収率は定量的である。 IR,NMR,MSスペクトルは実施例3で得た
ものと同一であつた。 実施例 5 (3S,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチル―3―メトキシメチレンオキシヘキサデ
カン―1―オールの合成 (i) (3S,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチルヘキサデカン―1,3―ジオール6.3g
(0.02モル)をピリジン50mlに溶解し、0℃にて
攪拌しつつ、ピバロイルクロライド2.9g(0.024
モル)を滴下し、滴下終了後も同温にて1時間攪
拌し、反応終了とする。 反応液は5%塩酸水溶液200mlに分散し、生成
物はジエチルエーテル100mlにて抽出し、抽出液
は水洗,乾燥後溶媒留去し、TLCモノスポツト
(ベンゼン展開)のエステル体7.7gを得る。 (ii) 上記に得たピバロイルエステル体7.7gをジク
ロルメタン100mlに溶解し、室温にてN,N―ジ
メチルアニリン2.9g(0.024モル)を加えて攪拌
しつつメトキシメチルクロライド1.9g(0.024モ
ル)を徐々に滴下する。滴下終了後4時間同温に
て反応させTLCにて原料の消失を確認した後、
反応液を5%塩酸水溶液100ml中に分散し、ジエ
チルエーテル200mlにて生成物を抽出し、抽出液
は水洗、乾燥後溶媒留去して、無色油状物8.2g
を得る。 このものを60〜80メツシユのシリカゲル150g,
n―ヘキサン、酢酸エチルエステルを用いてクロ
マトグラフイー精製し、8gの無色油状物を得
る。(収率95%) 〔α〕25 D=+2.13゜(C=6.34,エタノール)元素
分析値:分子式C27H54O4、分子量442.70として C(%) H(%) 理論値 73.25 12.30 実測値 73.86 12.45 IRスペクトル: 1745cm-1にエステル基による吸収あり NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.86(d,6H,J=6Hz) 1.20(s,9H) 1.24(s,3H) 1.85(t,2H,J=7Hz) 3.37(s,3H) 4.16(t,2H,J=7Hz) 4.70(s,2H) MSスペクトル M+=442 (iii) リチウムアルミニウムハイドライト1g
(0.028モル)をジエチルエーテル50mlに懸濁し、
室温下に攪拌しつつ、上記に得た化合物8gを含
むジエチルエーテル溶液30mlを徐々に滴下し、滴
下終了後も室温にて1時間攪拌する。 ついで反応液を氷水にて冷却しつつ、水1ml、
15%水酸化ナトリウム溶液1ml、水3mlを加えて
余剰のリチウムアルミニウムハイドライトを分解
し、反応液を過後、液を濃縮して、無色油状
の標題化合物6.5gを得る。(収率95%) 〔α〕25 D=+1.8゜(C=7.50,エタノール)元素
分析値:分子式C22H46O3、分子量358.6として C(%) H(%) 理論値 73.74 12.93 実測値 73.36 13.28 IRスペクトル: 3450cm-1にOH基による吸収あり NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.86(d,6H,J=6Hz) 1.28(s,3H) 2.80(t,1H,J=5Hz,D2O添加消失) 3.28(s,3H) 3.78(q,2H,J=5Hz,D2O添加,t,J
=5Hzに変化) 4.72(s,2H) MSスペクトル: M+=358,m/e=340(M−18) m/e=327(M−31) 実施例 6 (3R,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチル―3―メトキシメチレンオキシヘキサデ
カン―1―オールの合成 (3R,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチルヘキサデカン―1,3―ジオール6.3g
(0.02モル)を用いて実施例5の(i),(ii),(iii)と同
様に操作して、無色油状の標題化合物6.4gを得
る。(全収率89.3%) 〔α〕25 D=−1.8゜(C=3.59,エタノール) IR,NMR,MSスペクトルは実施例5で得た
ものと同一であつた。 実施例 7 (3S,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチル―3―メトキシメチレンオキシヘキサデ
カン―1―アールの合成 (3S,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチル―3―メトキシメチレンオキシヘキサデカ
ン―1―オール 3.6g(0.01モル)をジクロルメタン50mlに溶
解し、室温下にて攪拌しつつピリジニウムクロロ
クロメート(PCC)6.4g(0.03モル)を4回に
分けて添加する。 反応液はただちに黒褐色となり、TLC(クロロ
ホルム)にて原料消失を確認後、反応液が白濁す
るまでジエチルエーテルを滴下する。 ついで反応液をフロリジル50gを用いて過
し、液を濃縮し淡黄色油状物3.7gを得る。 このものを60〜80メツシユのシリカゲル70g、
n―ヘキサン、ジエチルエーテルにてクロマトグ
ラフイー精製し、無色油状の標題化合物3.1gを
得る。(収率87.1%) 〔α〕25 D=+6.66゜(C=2.1,エタノール)元素
分析値:分子式C22H44O3、分子量356.6として C(%) H(%) 理論値 74.10 12.44 実測値 73.89 12.73 IRスペクトル: 1730cm-1にカルボニル基による吸収 NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.86(d,6H,J=6Hz) 1.32(s,3H) 2.52(t,2H,J=3Hz) 3.36(s,3H) 4.72(s,2H) 9.80〜9.97(m,1H) MSスペクトル: M+=356 実施例 8 (3R,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチル―3―メトキシメチレンオキシヘキサデ
カン―1―アールの合成 (3R,7R,11R)―3,7,11,15―テトラ
メチル―3―メトキシメチレンオキシヘキサデカ
ン―1―オール 5.4g(0.015モル)、ジクロルメタン80ml、ピ
リジニウムクロロクロメート9.6g(0.045モル)
を用いて、実施例7と同様に操作し、無色油状の
標題化合物4.8gを得る。(収率89.7%) 〔α〕25 D=−6.45゜(C=2.17,エタノール) IR,NMR,MSスペクトルは実施例7で得た
ものと同一であつた。 実施例 9 2―〔(3′S,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15′

テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシ―
1′−ヒドロキシヘキサデカニル〕―3,5,6
―トリメチル―1,4―ベンゾヒドロキノンジ
メトキシメチルエーテルの合成 金属マグネシウム0.24g(0.01モル)に乾燥テ
トラヒドロフラン20mlを加え、室温にてエチレン
ジブロマイド1〜2滴を添加して金属マグネシウ
ムを活性化後、2―プロモ―3,5,6―トリメ
チル―1,4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメ
チルエーテル3.19g(0.01モル)を含む乾燥テト
ラヒドロフラン溶液10mlを徐々に滴下し、滴下終
了後2時間攪拌、還流して金属マグネシウムを溶
解させ、グリニヤール試薬を調製する。 このグリニヤール試薬に(3S,7R,11R)―
3,7,11,15―テトラメチル―3―メトキシメ
チレンオキシヘキサデカン―1―アール2.85g
(0.008モル)を含む乾燥テトラヒドロフラン溶液
15mlを滴下し、滴下終了後1時間攪拌、還流して
反応終了とする。 反応液は飽和塩化アンモニウム溶液100mlに分
散し、生成物はジエチルエーテル100mlにて2回
抽出し、水洗、乾燥後溶媒留去して淡黄色油状物
5.5gを得る。 このものを60〜80メツシユのシリカゲル100g,
n―ヘキサン,ジエチルエーテルを用いてクロマ
トグラフイー精製し、無色油状の標題化合物3.8
gを得る(収率79.7%) 〔α〕25 D=−4.58゜(C=2.4,エタノール)元素
分析値:分子式C35H64O7、分子量596.9として C(%) H(%) 理論値 70.43 10.81 実測値 70.30 11.01 IRスペクトル: 3500cm-1にOH基による吸収あり NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.86(d,6H,J=7Hz) 2.18(s,3H) 2.20(s,3H) 2.42(d,3H,J=2Hz) 3.40(s,3H) 3.63(s,6H) 3.76〜3.96(m,1H,D2O添加消失) 4.75(d,2H,J=2Hz) 4.88(s,2H) 4.96(s,2H) 5.28〜5.57(m,1H) MSスペクトル: M+=596 実施例 10 2―〔(3′R,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15′

テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシ―
1′―ヒドロキシヘキサデカニル〕―3,5,6
―トリメチル―1,4―ベンゾヒドロキノンジ
メトキシメチルエーテルの合成 金属マグネシウム0.12g(0.005モル),乾燥テ
トラヒドロフラン15ml、エチレンジプロマイド1
滴,2―ブロモ―3,5,6―トリメチル―1,
4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチルエーテ
ル1.6g(0.005モル),(3R,7R,11R)―3,
7,11,15―テトラメチル―3―メトキシメチレ
ンオキシヘキサデカン―1―アール1.4g(0.004
モル)を用い実施例9と同様に操作し、無色油状
の標題化合物1.8gを得る。(収率75.6%) 〔α〕25 D=+5.87゜(C=5.14,エタノール) IR,NMR,MSスペクトルは実施例9で得た
ものと同一であつた。 実施例 11 2―〔(3′S,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15′

テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシ―
1′―ヘキサデセニル〕―3.5,6―トリメチル
―1,4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチ
ルエーテルの合成 2―〔(3′S,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15
′―
テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシ―
1′―ヒドロキシヘキサデカニル〕―3,5,6―
トリメチル―1,4ベンゾヒドロキノンジメトキ
シメチルエーテル1.8g(0.003モル)をジエチル
エーテル50mlに溶解し、氷水にて5℃に冷却下攪
拌しつつ、ピリジン3ml、塩化チオニル1g
(0.0084モル)を徐々に滴下し、30分間攪拌して
反応終了とする。 反応液は5%塩酸水溶液50mlに分散し、生成物
はジエチルエーテル50mlにて抽出、水洗、乾燥後
溶媒留去して、粗生成物1.9gを得る。(このもの
のIRスペクトルではOH基の吸収が消失してい
る。) ここに得たクロル化体1.9gをジメチルスルフ
オキサイド30mlに溶解し、1,5―ジアザビシク
ロ〔4,3,0〕ノネン―5(DBN)2gを添加
して、100℃にて30分間攪拌し、ついで氷水100ml
中に分散し、生成物はジエチルエーテル100mlに
て抽出、水洗、乾燥後溶媒留去して淡黄白色油状
物1.8gを得る。 このものを60〜80メツシユのシリカゲル50g、
n―ヘキサン、ジエチルエーテルを用いてクロマ
トグラフイー精製し、無色油状の標題化合物1.5
gを得る。(収率86.4%) 〔α〕25 D=−10.08゜(C=7.8,エタノール)元素
分析値:分子式C35H62O6、分子量578.85として C(%) H(%) 理論値 72.62 10.80 実測値 72.98 11.07 NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.87(d,6H,J=7Hz) 1.44(s,3H) 2.23(s,6H) 2.27(s,3H) 3.40(s,3H) 3.57(s,3H) 3.63(s,3H) 4.75(q,2H,J=6Hz) 4.85(s,2H) 4.90(s,2H) 5.90(d,1H,J=17Hz) 6.52(d,1H,J=17Hz) MSスペクトル: M+=578 実施例 12 2―〔(3′R,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15′

テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシ―
1′―ヘキサデセニル〕―3,5,6―トリメチ
ル―1,4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメ
チルエーテルの合成 2―〔(3′R,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15
′―
テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシ―
1′―ヒドロキシヘキサデカニル〕―3,5,6―
トリメチル―1,4―ベンゾヒドロキノンジメト
キシメチルエーテル1.2g(0.002モル),ジエチ
ルエーテル30ml,ピリジン2ml,塩化チオニル
0.67(0.0056モル),DBN1.3gを用いて、実施例
11と同様に操作し、無色油状の標題化合物0.9g
を得る。(収率77.8%) 〔α〕25 D=+11.81゜(C=2.07,エタノール) IR,NMR,MSスペクトルは実施例11で得た
ものと同一であつた。 実施例 13 2―〔(3′S,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15′

テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシヘ
キサデカニル〕―3,5,6―トリメチル―
1,4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチル
エーテルの合成 2―〔(3′S,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15
′―
テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシ―
1′―ヘキサデセニル〕―3,5,6―トリメチル
―1,4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチル
エーテル1.5g(0.0026モル)を予め水素ガス置
換した5%パラジウム―炭素0.5gを含むエタノ
ール溶液50mlに溶解し、室温下2時間攪拌するこ
とにより水素ガス吸収は終了する。 反応液を過し,液を濃縮すると無色油状の
標題化合物1.45gを得る。収率は定量的である。 〔α〕25 D=−4.58゜(C=3.5,エタノール)元素
分析値:分子式C35H60O6、分子量576.83として C(%) H(%) 理論値 72.87 10.48 実測値 73.15 10.65 NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.87(d,6H,J=6Hz) 2.20(s,6H) 2.25(s,3H) 2.52〜2.84(m,2H) 3.40(s,3H) 3.62(s,6H) 4.76(s,2H) 4.88(s,2H) 4.89(s,2H) MSスペクトル: M+=576 実施例 14 2―〔(3′R,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15′

テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシヘ
キサデカニル〕−3,5,6―トリメチル―1,
4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチルエー
テルの合成 2―〔(3′R,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15
′―
テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシ―
1′―ヘキサデセニル〕―3,5,6―トリメチル
―1,4―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチル
エーテル1.06g(0.002モル)、5%パラジウム―
炭素0.3g、エタノール40mlを用いて実施例13と
同様に操作し、無色油状の標題化合物1.04gを得
る。 〔α〕25 D=+5.02゜(C=4.8,エタノール) IR,NMR,MSスペクトルは実施例13で得た
ものと同一であつた。 実施例 15 2―〔(3′S,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15′

テトラメチル―3′―ヒドロキシヘキサデカニ
ル〕―3,5,6―トリメチル―1,4―ベン
ゾキノン(α―(3′S)―トコフエリルキノン)
の合成 (i) 2―〔(3′S,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15
′―
テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシヘキ
サデカニル〕―3,5,6―トリメチル―1,4
―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチルエーテル
1.45g(0.0025モル)をテトラヒドロフラン20ml
に溶解し、室温にて攪拌しつつ10%塩酸水溶液20
mlを滴下し、滴下終了後も同温にて1時間攪拌し
て反応終了とする。 反応液を水50mlに分散し、生成物はジエチルエ
ーテル50mlにて2回抽出する。ついで抽出液に二
酸化鉛2gを添加し、室温にて1時間攪拌後、反
応液を過、乾燥後溶媒留去して、黄色油状物
1.4gを得る。このものを60〜80メツシユのシリ
カゲル3.0g,n―ヘキサン,ジエチルエーテル
を用いてクロマトグラフイー精製し、黄色油状の
α―(3′S)―メトキシメチルトコフエリルキノ
ン1.1gを得る。(収率89.6%) 〔α〕20 D=−3.27゜(C=1.69,エタノール)元素
分析値:分子式C31H54O4、分子量490.7として C(%) H(%) 理論値 75.87 11.09 実測値 76.18 11.36 IRスペクトル: 1640cm-1にp−ベンゾキノンの吸収あり NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.87(d,6H,J=6Hz) 2.02(s,6H) 2.04(s,3H) 2.36〜2.62(m,2H) 3.40(s,3H) 4.75(s,2H) MSスペクトル: M+=490,m/e=429(M−61) (ii) 上記に得たα―(3′S)―メトキシメチルトコ
フエリルキノン1.1g(0.0022モル)をメタノー
ル30mlに溶解し、室温にて攪拌しつつ10%塩酸水
溶液20mlを滴下し、さらに5時間反応させた後、
水50mlを加え、生成物はジエチルエーテル50mlに
て2回抽出し、水洗、乾燥後溶媒留去して赤黄色
油状物1.1gを得る。 このものを60〜80メツシユのシリカゲル25g、
n―ヘキサン、ジエチルエーテルを用いてクロマ
トグラフイー精製することにより赤黄色油状の標
題化合物0.9gを得る。(収率89%) 〔α〕20 D=+1.08゜(C=10.6,エタノール)元素
分析値:分子式C29H50O3、分子量446.69として C(%) H(%) 理論値 77.97 11.28 実測値 78.15 11.41 IRスペクトル: 3450cm-1にOH基の吸収 1640cm-1にp―ベンゾキノンの吸収あり NMRスペクトル(CD Cl3,δppm): 0.87(d,6H,J=7Hz) 1.24(s,3H) 2.00(s,6H) 2.03(s,3H) 2.44〜2.70(m,2H) MSスペクトル: M+=446,m/e=428(M−18) 実施例 16 2―〔(3′R,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15′

テトラメチル―3′―ヒドロキシヘキサデカニ
ル〕―3,5,6―トリメチル―1,4―ベン
ゾキノン(α―(3′R)―トコフエリルキノ
ン)の合成 (i) 2―〔(3′R,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15
′―
テトラメチル―3′―メトキシメチレンオキシヘキ
サデカニル〕―3,5,6―トリメチル―1,4
―ベンゾヒドロキノンジメトキシメチルエーテル
1g(0.0017モル),テトラヒドロフラン15ml,
10%塩酸水溶液15ml、二酸化鉛1.5gを用いて実
施例15の(i)と同様に操作して、黄色油状のα―
(3′R)―メトキシメチルトコフエリルキノン0.75
gを得る。(収率89.9%) 〔α〕20 D=+3.8゜(C=4.39,エタノール) IR,NMR,MSスペクトルは実施例15の(i)で
得たものと同一であつた。 (ii) 上記に得たα―(3′R)メトキシメチルトコフ
エリルキノン0.75g(0.0015モル)、メタノール
20ml、10%塩酸水溶液15mlを用いて実施例15の(ii)
と同様に操作し、赤黄色油状の標題化合物0.6g
を得る。(収率89.5%) 〔α〕20 D=−1.01゜(C=18.8,エタノール) IR,NMR,MSスペクトルは実施例15の(ii)で
得たものと同一である。 実施例 17 (2S,4′R,8′R)―α―トコフエロールの合
成 2―〔(3′S,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15
′―
テトラメチル―3′―ヒドロキシヘキサデカニル〕
―3,5,6―トリメチル―1,4―ベンゾキノ
ン0.9g(0.002モル)をメタノール20mlに溶解
し、これにd―カンフアースルホン酸1g
(0.004モル)を添加し、室温にて15時間攪拌す
る。 ついで、反応液を氷水50ml中に分散し、生成物
はジエチルエーテル50mlにて2回抽出し、抽出液
は十分に水洗し乾燥後、溶媒留去すると淡黄色油
状物0.85gを得る。 このものは60〜80メツシユのシリカゲル30g、
n―ヘキサン、ジエチルエーテルを用いてクロマ
トグラフイー精製し、無色油状の標題化合物を
0.8g得る。(収率93%) 〔α〕20 D=+0.85゜(C=1.15,ベンゼン) K3Fe(CN)6酸化生成物: 〔α〕20 D=−29.6゜(C=1.70,イソオクタン) ここに得られた(2S,4′R,8′R)―α―トコ
フエロールを乾燥ピリジン、無水酢酸を用いてア
セチル化して(2S,4′R,8′R)―α―トコフエ
リルアセテートを定量的収率で得る。 〔α〕20 D=−2.25゜(C=1.1,エタノール) 実施例 18 (2R,4′R,8′R)―α―トコフエロールの合
成 2―〔(3′R,7′R,11′R)―3′,7′,11′,15
′―
テトラメチル―3′―ヒドロキシヘキサデカニル〕
―3,5,6―トリメチル―1,4―ベンゾキノ
ン0.6g(0.0013モル)、メタノール20ml、d―カ
ンフアースルホン酸0.65g(0.0026モル)を用い
て実施例17と同様に操作し、無色油状の標題化合
物0.52gを得る。(収率90.3%) UVスペクトル(エタノール) λmax=292mμ;E1%cm=69.7 〔α〕20 D=−2.76゜(C=1.07,ベンゼン) K3Fe(CN)6酸化生成物; 〔α〕20 D=+29.8゜(C=1.05,イソオクタン) アセチル体: 〔α〕20 D=+3.49゜(C=1.1,エタノール)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (株中Aは式【式】で示される基または式 【式】で示される基を意味する) で表わされる化合物。 2 天然フイトールに、エナンチオセレクチブオ
    キシデシヨンをおこなうことを特徴とする次の一
    般式 (式中Aは式【式】で示される基または式 【式】で示される基を意味する) で表わされる光学活性化合物の製造方法。
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