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JPH0152362B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0152362B2
JPH0152362B2 JP58231781A JP23178183A JPH0152362B2 JP H0152362 B2 JPH0152362 B2 JP H0152362B2 JP 58231781 A JP58231781 A JP 58231781A JP 23178183 A JP23178183 A JP 23178183A JP H0152362 B2 JPH0152362 B2 JP H0152362B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
drug
parts
weight
substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP58231781A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS60123416A (ja
Inventor
Saburo Ootsuka
Jusuke Ito
Shoichi Tokuda
Keisuke Shibata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP23178183A priority Critical patent/JPS60123416A/ja
Publication of JPS60123416A publication Critical patent/JPS60123416A/ja
Publication of JPH0152362B2 publication Critical patent/JPH0152362B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は経皮吸収性薬物を体内に投与するため
の薬物投与部材に関するものであり、詳しくは皮
膚面に直接貼付し、局所性疾患又は全身性疾患の
治療を目的として経皮的に薬物を体内へ投与する
ための即効性の高い薬物投与部材に関するもので
ある。 従来、疾患治療を目的とした薬物の体内投与方
法としては経口による投与、注射による直接投与
が主流であつたが、肝臓による第一次代謝や、長
時間に亘る有効血中濃度の維持、大量投与による
副作用などの問題点から、近年テープ製剤を皮膚
面に貼着することによる薬物の経皮投与が種々提
案されている。これらのテープ製剤を構成する基
材物質としては、主に皮膚接着性を有する天然ゴ
ム系、合成ゴム系、アクリル系の如き高分子物質
が使用されているが、薬理効果や皮膚刺激性、薬
物の分解抑制などの面で末だ満足ゆくものが得ら
れていないのが現状である。また、これらを解消
する目的で皮膚浸透剤、湿潤剤、酸化防止剤の如
き添加剤を併用しているが、皮膚接着性の低下な
ど新たな問題点が生じ、望ましい結果が得られて
いない。 更に、他の基材物質として合成ゴム−鉱油など
からなる油性ゲル、アクリル酸ナトリウムやポリ
ビニルアルコールの如き水溶性高分子−水からな
る水性ゲルを利用したものが提案されているが、
前者のものは初期接着性は優れるものの、汗分な
どの吸湿性に劣るため長期の皮膚接着性が劣り、
皮膚への密着性不良のために治療に充分な薬効を
期待し難い。また後者のものは基材物質からの薬
物放出は良好で即効性はあるが、薄膜化した際の
保型性、皮膚接着性、薬物の溶解・分散性に難が
あり外科用テープなどの補助手段での固定が必要
であつた。 本発明者らは、これらの欠点を解消するために
鋭意検討を重ねた結果、天然ゴム、合成ゴム、ア
クリル系重合体などの常温で粘着性を有し、且つ
水不溶性の高分子物質に特定の水溶性高分子物質
と、水と、経皮吸収性薬物を配合した薬物投与部
材が、感圧性接着剤としての皮膚接着性、凝集
性、保型性、薬物の分解抑制性(薬物安定性)
と、水溶性高分子物質による水性ゲル様の吸水
性、皮膚湿潤性、薬物放出性、即効性を兼備し、
非常に優れた密着性によつて望ましい薬理効果が
得られることを見い出し、本発明に至つたもので
ある。 即ち、本発明は実質的に透湿性を有しない担持
体上に、常温で粘着性を有する薬物含有の感圧性
接着剤層を直接的又は間接的に設けてなる部材に
おいて、該感圧性接着剤層が、 (a) ゴム系高分子物質、ビニル系高分子物質、ポ
リ(メタ)アクリレート系高分子物質の群から
選ばれた少なくとも一種の常温で粘着性を有し
且つ水不溶性の高分子物質60〜98重量%と、 (b) ビニル系又はアクリル系高分子物質から選ば
れた少なくとも一種の水溶性高分子物質、及
び/又はセルロースエーテル誘導体、デンプ
ン、プルラン、寒天、デキストリンの群から選
ばれた少なくとも一種である多糖類2〜40重量
%と、 (c) 上記(b)成分100重量部に対して5〜500重量部
含有する水と、 (d) 経皮吸収性薬物、 を必須成分として構成されていることを特徴と
する薬物投与部材を提供するものである。 本発明に用いられる常温で粘着性を有し且つ水
不溶性の高分子物質は、本発明の薬物投与部材を
疾患治療のために皮膚面へ直接的に貼付適用した
際、薬物含有の感圧接着剤層に充分な皮膚接着性
と密封包帯効果(いわゆるODT効果)を与え、
更に薬物に応じて拡散移動を望ましい速度で可能
とする基剤であり、例えばシリコーンゴム、ポリ
イソプレンゴム、ポリブテンゴム、スチレン−ブ
タジエンゴム、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロツク共重合体ゴム、アクリルゴム、天然ゴム
の如きゴム系高分子物質、ポリビニルアルキルエ
ーテル、酢酸ビニル系重合体の如きビニル系高分
子物質、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを
主成分単量体としたポリ(メタ)アクリレート系
高分子物質、ポリアミド系高分子物質などが挙げ
られ、これらは水難溶性であつてもよい。更にこ
れらの高分子物質は架橋剤による薬物の分解を排
除する観点から、未架橋タイプのものを使用する
ことが望ましい。 上記高分子物質のうち、含有する薬物の分解に
対する安定性や薬物投与部材の皮膚接着性を考慮
すると、特にポリ(メタ)アクリレート系高分子
物質が好ましく、高分子化が可能であり且つ常温
で粘着性を付与出来る単量体として、例えばアク
リル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチ
ルエステル、(メタ)アクリル酸ペンチルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシルエステル、(メ
タ)アクリル酸ヘプチルエステル、(メタ)アク
リル酸オクチルエステル、(メタ)アクリル酸ノ
ニルエステル、(メタ)アクリル酸デシルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル、(メ
タ)アクリル酸トリデシルエステルなどが挙げら
れ、これらはアルギル基が直鎖状又は分岐状であ
つてもよく、また一種又は二種以上併用してもよ
いものである。また上記単量体と共重合可能で凝
集性及び皮膚接着性を向上させ、且つ水溶性高分
子物質又は多糖類との相溶性を高める目的で、
(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
無水マレイン酸、クロトン酸、(メタ)アクリル
酸2−ヒドロキシエチルエステル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシプロピルエステル、アクリ
ロニトリルの如き官能性単量体や、酢酸ビニル、
プロピオン酸ビニルの如きビニル系単量体を共重
合することも出来る。 前記高分子物質は常温で粘着性を有するものが
選ばれるが、ガラス転移温度は−70〜−10℃好ま
しくは−55〜−25℃のものを使用することが出
来、高分子物質単独でこれらのガラス転移温度範
囲に含まれないものは通常用いられている軟化剤
の如き液状添加剤などを配合してもよい。また該
高分子物質の添加量は薬物含有の感圧性接着剤層
中に60〜98重量%の範囲になるように調整するの
が望ましく、60重量%以下では以下に述べる水溶
性高分子物質又は多糖類との相溶性が悪くなり均
一な感圧性接着剤層が得られ難く、更に適用皮膚
面への初期接着性が劣る傾向を示す。また98重量
%以上では水溶性高分子物質又は多糖類の添加量
が少なくなるために吸水性、保水性、皮膚湿潤性
などの効果が期待出来ない恐れが生じる。 本発明にて用いられるビニル系又はアクリル系
高分子物質から選ばれた少なくとも一種の水溶性
高分子物質であつて、エチレン性不飽和二重結合
を1個有する単量体からなる水溶性高分子物質及
び/又は多糖類は、薬物含有の感圧性接着剤層に
高い水親和性を付与し、保水能を有するので水を
含有した本発明の薬物投与部材を皮膚に貼着した
際に角質層の保水量を多くして皮膚湿潤性を高め
且つ皮膚密着性を高める作用をするものであり、
例えばポリビニルアルコール、変性ポリビニルア
ルコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メ
タ)アクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルアルキルエーテル、ビニルメチル
エーテル−無水マレイン酸共重合体の如きエチレ
ン性不飽和二重結合を1個有する単量体からなる
水溶性高分子物質、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、メチルセルロース、デンプ
ン、プルラン、寒天、デストリンの如き多糖類な
どを挙げることが出来、これらは少なくとも一種
添加される。また上記水溶性高分子物質及び/又
は多糖類の添加量は、薬物含有の感圧性接着剤層
中に2〜40重量%、好ましくは5〜20重量%の範
囲で添加するのがよく、これらが粉末状などの固
型状態のものは粒径を300μm以下の粉体に粉砕
したのち、そのまま或いは水やアルコール類の如
き溶媒に溶解した溶液状態で添加混合する。 本発明の薬物投与部材に含有させる水は皮膚面
に冷感、清涼感を与えると共に角質層の水分量を
増加させ、皮膚湿潤性を与えて薬物の即効性に寄
与するものである。また水性ゲル様の性質を感圧
性接着剤層に付与するために、含有する経皮吸収
性薬物の拡散移動がスムースとなり、経皮吸収性
薬物の良好な放出性にも寄与するものである。 上記の如き効果を奏するための水の含有量は、
水溶性高分子物質及び/又は多糖類100重量部に
対して5〜500重量部の範囲、さらに好ましくは
50〜300重量部の範囲にするのがよい。水の含有
量が5重量部以下の場合、薬理効果はあるものの
水の含有による特有の効果、即ち皮膚湿潤性や即
効性に劣ることがあり、また500重量部以上の場
合では、感圧性接着剤層の保水能以上の含有量に
なることもあり、水の分離、保型性不良、水不溶
性高分子成分と水溶性高分子物質との相溶性不良
などが生じ、目的とする効果が得られない恐れが
生じる。 本発明において使用される経皮吸収性薬物は、
薬物投与部材を皮膚面上に貼付適用した際に該薬
物が経皮的に体内に吸収されるものであれば特に
制限はなく、例えば (イ) コルチコステロイド類;例えばハイドロコー
チゾン、プレドニゾロン、ベクロメタゾンプロ
ピオネート、フルメタゾン、トリアムシノロ
ン、トリアムシノロンアセトニド、フルオシノ
ロン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノ
ロンアセトニドアセテート、プロピオン酸クロ
ベタゾールなど、 (ロ) 鎮痛消炎剤;例えばアセトアミノフエン、メ
フエナム酸、フルフエナム酸、インドメタシ
ン、ジクロフエナツク、ジクロフエナツクナト
リウム、アルクロフエナツク、オキシフエンブ
タゾン、フエニルブタゾン、イブプロフエン、
フルルビプロフエン、サリチル酸、サリチル酸
メチル、l−メントール、カンフアー、スリン
ダツク、トルメチンナトリウム、ナプロキセ
ン、フエンブフエンなど、 (ハ) 催眼鎭静剤:例えばフエノバルビタール、ア
モバルビタール、シクロバルビタール、ロラゼ
パム、ハロペリドールなど、 (ニ) 精神安定剤:例えばフルフエナジン、テオリ
タジン、ジアゼパム、フルニトラゼルパム、ク
ロルプロマジンなど、 (ホ) 抗高血圧剤:例えばクロニジン、塩酸クロニ
ジン、ピンドロール、プロパラノロール、塩酸
プロプラノロール、ブフラノール、インデノロ
ール、ブクモロール、ニフエジピンなど、 (ヘ) 降圧利尿剤:例えばハイドロサイアザイド、
ベンドロフルナサイアザイド、シクロペンチア
ザイドなど、 (ト) 抗生物質:例えばペニシリン、テトラサイク
リン、オキシテトラサイクリン、硫酸フラジオ
マイシン、エリスロマイシン、クロラムフエニ
コールなど、 (チ) 麻酔剤:例えばリドカイン、ベンゾカイン、
アミノ安息香酸エチルなど、 (リ) 抗菌性物質:例えばベンザルコニウム、ニト
ロフラゾン、ナイスタチン、アセトスルフアミ
ン、クロトリマゾールなど、 (ヌ) 抗真菌物質:例えばペンタマイシン、アムホ
テリシンB、ピロールニトリン、クロトリマゾ
ールなど、 (ル) ビタミン剤:例えばビタミンA、エルゴカ
ルシフエロール、コレカルシフエロール、オク
トチアシン、リボフラビン酪酸エステルなど、 (ヲ) 抗てんかん剤:例えばニトラゼパム、メプ
ロパメート、クロナゼパムなど、 (ワ) 冠血管拡張剤:例えばニトログリセリン、
ニトログリコール、イソソルビドジナイトレー
ト、エリスリトールテトラナイトレート、ペン
タエリスリトールテトラナイトレート、プロパ
チルナイトレートなど、 (カ) 抗ヒスタミン剤:たとえば塩酸ジフエンヒ
ドラミン、クロルフエニラミン、ジフエニルイ
ミダゾールなど、 (ヨ) 鎭咳剤:例えばデキストロメトルフアン、
テルブタミン、エフエドリン、塩酸エフエドリ
ンなど、 (タ) 性ホルモン:例えばプロゲステロン、エス
トラジオールなど、 (レ) 抗鬱剤:例えばドキセピンなど、 (ソ) その他:例えば5−フルオロウラシル、ジ
ヒドロエルゴタミン、フエンタニール、デスモ
プレシン、ジゴキシン、メトクロプラシド、ド
ンペリド、スコポラミン、臭化水素酸スコポラ
ミンなど、が挙げられ、これらの薬物は必要に
応じて2種類以上併用することが出来る。上記
薬物の添加量は目的とする治療及び/又は投与
効果によつて異なるが、常温で粘着性を有し、
且つ水不溶性の高分子物質100重量部に対して
約0.01〜20重量部の範囲で含有される。 前記成分からなる薬物含有の感圧性接着剤層
を直接的又は下塗り材料などを介して間接的に
担持する担持体としては、例えば各種プラスチ
ツクフイルム、紙類、不織布、織布、金属箔、
又はこれらとプラスチツクフイルムとの積層フ
イルムなどが挙げられるが、本発明の薬物投与
部材を皮膚面に貼着して薬物の経皮吸収による
疾患治療を行なうに際し、適用皮膚面の角質層
の保水量を高め経皮吸収性を向上させるために
上記担持体は実質的に透湿性を有しないものを
選択、あるいは組み合わせることによつていわ
ゆるODT効果が得られるようにすることが必
要である。 さらに本発明の薬物投与部材から効率よく薬物
を放出させるための経皮吸収補助物質として、例
えばプロピレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコールの如きグリコール類、エチルアルコール
サリチル酸、尿素、アラントイン、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホル
ムアミド、ジイソプロピルアジペート、ジエチル
セバケート、エチルラウレート、ラノリン、鉱
油、各種界面活性剤の如き物質を必要に応じて一
種類以上添加することが出来る。添加量は皮膚接
着力及び凝集力とのバランスを考慮して、水不溶
性の高分子物質100重量部に対して0.5〜20重量部
の範囲が望ましい。 本発明の薬物投与部材は、まず常温で粘着性を
有し且つ水不溶性の高分子物質の有機溶剤溶液
に、水溶性高分子物質及び/又は多糖類の粉末或
いは溶液を撹拌しながら均一に分散するように添
加し、さらに水を添加混合して水溶性高分子物質
及び/又は多糖類を膨潤させ、次に担持体上に直
接塗布するか、下塗り剤など介して間接的に塗布
し、含有水が出来るだけ飛散しない程度の温度、
例えば40〜80℃程度の温度にて有機溶剤を飛散さ
せ製造することが出来る。含有する水の量を厳密
に規制するためには、あらかじめ水だけを添加せ
ずに薬物投与部材を製造し、しかるのちに感圧性
接着剤層表面に水蒸気又は霧状の水を散布する
か、微量定量ポンプなどを用いて水を塗布したの
ち、該表面をセパレーターの如き保護材などで被
覆して水溶性高分子及び/又は多糖類を膨潤させ
ることが好ましい。 以上に示したように本発明の薬物投与部材は身
体の皮膚面に直接貼り付けることにより含有する
経皮吸収性薬物を体内へ短時間で連続的に供給さ
せ、局所性又は全身性疾患の治療を持続的、且つ
有効に行なうことが出来るという効果を奏する。
特に必須成分であるエチレン性不飽和二重結合を
1個有する単量体からなる水溶性高分子物質及
び/又は多糖類と水は感圧性接着剤層に水性ゲル
的特徴、即ち保水性、吸水性、皮膚湿潤性、薬物
放出性、即効性を付与し、更に水によつて水溶性
高分子物質及び/又は多糖類が溶解又は膨潤して
いるので該接着剤層が可塑化されており、皮膚面
に対する密着性が向上し、優れた薬理効果を発揮
する機能を付与する。また通常のアクリル系皮膚
貼付部材は剥離後、該部材の接着面が油成分や垢
などで汚染されて再貼付は困難であつたが、本発
明の薬物投与部材によれば、水性ゲル的性質を有
するために粘着性が向上し再貼付が可能であり、
含有する薬物を無駄なく有効に使用することが出
来る。 以下に本発明の実施例を示し、更に具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものでは
なく、技術的思想を逸脱しない範囲において種々
の応用が可能である。なお実施例中で部とあるの
は重量部を示す。 実施例 1 アクリル酸2−エチルヘキシルエステル96部、
アクリル酸4部、酢酸エチル42.9部、アゾビスイ
ソブチロニトリル0.2部を不活性ガス霧囲気下に
おいて四つ口フラスコ内に仕込み、内浴温度を60
〜62℃で撹拌して重合反応を開始させ、反応希釈
溶剤の酢酸エチル190.4部を滴下して反応を制御
しつつ8時間重合させ、更に75〜80℃に内浴温度
を昇温して3時間熟成し、重合率99.3%、30℃に
おける固形分30重量%での溶液粘度230ポイズの
高分子物質溶液を得た。 次に該高分子物質溶液の固形分89部に対して
0.2部のプロピオン酸クロベタゾールを添加混合
し、充分に溶解させたのち、粒径5〜10μmに粉
砕したポリアクリル酸ナトリウム4.8部を加え、
ホモミキサーにて均一に分散させ、さらに蒸留水
6.2部を添加して充分にポリアクリル酸ナトリウ
ムを膨潤させたのち、60μm厚のポリエチレンフ
イルム上に乾燥後の厚みが50μmとなるように塗
布し、50℃で15分間乾燥して薬物投与材を得た。 実施例 2 トルエン溶液のシリコーン系粘着剤(商品名
KR101−10、信越化学社製)の固形分85部に対
して3部のロラゼパム溶解させたアセトン溶液10
部を添加混合し、充分に溶解させたのち、粒径10
〜20μmに粉砕したポリビニルアルコール(ケン
化度98%)12部を加え、ホモミキサーにて均一に
分散させ、80μm厚のポリエチレン/エチレン−
酢酸ビニル共重合体の積層フイルムのエチレン−
酢酸ビニル共重合体側に、乾燥後の厚みが50μm
となるように塗布し、80℃で7分間乾燥して常温
で粘着性を有する薬物含有の感圧接着剤層を形成
させ、さらに該層面上に4g/m2なるように水蒸
気を散布し、直ちに80μm厚のテトラフルオロエ
チレン重合体フイルムを貼り合わせて被覆して薬
物投与部材を得た。 実施例 3 スチレン−イソプレン−スチレンブロツク共重
合体ゴム(イソプレン含量約86重量%)25部、流
動パラフイン40部、ラノリン3部、脂肪族系石油
樹脂(融点100℃)20部をトルエン/酢酸エチル
混合溶剤(重量比1/2)65部にて充分に溶解、
混合し高分子物質溶液を得た。 次に該高分子物質溶液の固形分88部にクロニジ
ン5部を添加混合し充分に溶解させたのち、ヒド
ロキシプロピルセルロース7部を蒸留水15部に溶
解させた水溶液を添加し、ホモミキサーにて均一
に分散させ、50μm厚のポリプロピレンフイルム
上に乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し、
90℃で7分間乾燥して、さらに微量定量ポンプに
よつて感圧性接着剤層表面に4g/m2となるよう
に水を塗布し、直ちにセパレーターで被覆して薬
物投与部材を得た。 比較例 1〜3 比較例1〜3は実施例1〜3に対応しており、
各実施例からポリアクリル酸ナトリウム、ポリビ
ニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース
及び水を除いた以外は各実施例と同様の操作を行
ない、水溶性高分子物質又は多糖類、及び水を含
まない薬物投与部材を得た。 各実施例及び比較例にて得られた薬物投与部材
の特性結果を第1表に示した。
【表】 第1表中の各特性の測定方法は以下の通りであ
る。 〔水中放出率〕:各試料片(4×4cm角)を30
℃の水200mlに浸漬、振盪し、1時間後、6時間
後に水1mlサンプリングしてその薬物の含有液を
高速液体クロマトグラフー(UV検出)により測
定し、初期薬物含有量を100%とした時の放出率
を求めた。 〔血中濃度〕:各試料片(3cmφ)をあらかじ
め除毛したラツトの腹部に貼付し、8時間後ラツ
トの血液を抜き取り、ガスクロマトグラフイー装
置を用いて薬物の血中濃度を測定した。 〔移行率〕:各試料片(3cmφ)をあらかじめ
除毛したラツトの腹部に貼付し、8時間後各試料
片を除去して残存する薬物量を測定し、初期薬物
含有量を100%とした時の皮膚移行率を求めた。 〔再貼付性〕:各試料片(4×4cm角)を上腕
部内側に24時間貼付したのち除去し、再び同じ試
料片を24時間貼付した時の皮膚への接着状態を目
視にて判別し、充分に接着しているものを〇、端
末ハガレを生じたり、途中で脱落するものを△、
全く再貼付出来ないものを×とした。 第1表から明らかな如く本発明の薬物投与部材
は皮膚接着性、及び初期の薬物放出性が良好で水
中放出率、血中濃度、移行率のいずれも高いもの
であるので治療に対して充分な効果を発揮するも
のである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 実質的に透湿性を有しない担持体上に、常温
    で粘着性を有する薬物含有の感圧性接着剤層を直
    接的又は間接的に設けてなる部材において、該感
    圧性接着剤層が、 (a) ゴム系高分子物質、ビニル系高分子物質、ポ
    リ(メタ)アクリレート系高分子物質の群から
    選ばれた少なくとも一種の常温で粘着性を有し
    且つ水不溶性の高分子物質60〜98重量%と、 (b) ビニル系又はアクリル系高分子物質から選ば
    れた少なくとも一種の水溶性高分子物質、及
    び/又はセルロースエーテル誘導体、デンプ
    ン、プルラン、寒天、デキストリンの群から選
    ばれた少なくとも一種である多糖類2〜40重量
    %と、 (c) 上記(b)成分100重量部に対して5〜500重量部
    含有する水と、 (d) 経皮吸収性薬物、 を必須成分として構成されていることを特徴と
    する薬物投与部材。 2 常温で粘着性を有し且つ水不溶性の高分子物
    質がガラス転移温度−70〜10℃を有する未架橋物
    質である特許請求の範囲第1項記載の薬物投与部
    材。 3 水溶性高分子物質がポリビニルアルコール、
    変性ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリ
    ル酸、ポリ(メタ)アクリル酸ナトリウム、ビニ
    ルメチルエーテル−無水マレイン酸共重合体の群
    から選ばれた少なくとも一種である特許請求の範
    囲第1項記載の薬物投与部材。 4 水の含有量が水溶性高分子物質及び/又は多
    糖類100重量部に対して5〜500重量部である特許
    請求の範囲第1項記載の薬物投与部材。
JP23178183A 1983-12-07 1983-12-07 薬物投与部材 Granted JPS60123416A (ja)

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JP23178183A JPS60123416A (ja) 1983-12-07 1983-12-07 薬物投与部材

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ID=16928928

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