JPH0137128Y2 - - Google Patents
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- JPH0137128Y2 JPH0137128Y2 JP1984054042U JP5404284U JPH0137128Y2 JP H0137128 Y2 JPH0137128 Y2 JP H0137128Y2 JP 1984054042 U JP1984054042 U JP 1984054042U JP 5404284 U JP5404284 U JP 5404284U JP H0137128 Y2 JPH0137128 Y2 JP H0137128Y2
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- oil hole
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- 230000001050 lubricating effect Effects 0.000 claims description 5
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 69
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- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Description
本考案は、内燃機関のバルブ潤滑装置に関し、
特に、直打駆動方式の動弁系に用いられるバルブ
リフタと吸気または排気バルブのステム上端面と
の間における潤滑構造に係る。
特に、直打駆動方式の動弁系に用いられるバルブ
リフタと吸気または排気バルブのステム上端面と
の間における潤滑構造に係る。
自動車エンジンの動弁装置には、ロツカアーム
を用いることなく、カムシヤフトに設けたカムに
より直接吸気または排気バルブを開閉する所謂直
打駆動方式(OHC方式)が採用されている。 上記従来の直打駆動方式の動弁装置は、吸気ま
たは排気バルブのステム上端面とカムとの間にカ
ツプ状のバルブリフタと、バルブリフタ底部上面
に形成した窪み内に遊嵌され、カムとの摺接面を
形成するシムを介装することにより、カムの回転
運動を直線運動に変換し、各バルブの開閉を行う
ように構成されている。 ところで、上記従来のカツプ状のバルブリフタ
を用いた直打駆動方式の動弁装置においては、バ
ルブリフタが吸気または排気バルブのステムおよ
びバルブスプリングを覆うように配設されている
ため、シリンダヘツド内の空間を飛散し、各摺動
面に供給されるべき潤滑油の飛沫が十分にバルブ
リフタ内の空間に供給されず、バルブリフタ内の
空間に配設された部品間の潤滑不良を起こし、各
部の焼付きや摩耗を誘発することがあつた。 そこでバルブリフタ内へ潤滑油を積極的に供給
するために、バルブリフタ底部の上面と下面間を
連通する油孔を形成するとととに、バルブリフタ
底部上面に形成された窪み内に遊嵌されるシムに
も潤滑油通路を形成することにより、シリンダヘ
ツド内の空間を飛散する潤滑油もしくはカムに穿
設された油通路を介して供給される潤滑油を潤滑
油通路および油孔を介してバルブリテーナ上面に
供給し、バルブ開閉に伴うバルブリテーナの振動
によつて供給された油を飛散させ、バルブステム
やステム上端面の潤滑を行うように構成したもの
が提案されている(例えば、実開昭57−200609号
公報)。 上記シムおよびバルブリフタに油孔を形成した
従来装置においては、油孔を介して潤滑油が積極
的にバルブリフタ内に形成される空間に供給され
るため、バルブステムとバルブガイド間の摺動面
やステム上端面とバルブリフタ下面との接触面間
等に潤滑油を付着させることが可能となるため、
各部における焼付きや摩耗を効果的に抑制するこ
とが可能となる。
を用いることなく、カムシヤフトに設けたカムに
より直接吸気または排気バルブを開閉する所謂直
打駆動方式(OHC方式)が採用されている。 上記従来の直打駆動方式の動弁装置は、吸気ま
たは排気バルブのステム上端面とカムとの間にカ
ツプ状のバルブリフタと、バルブリフタ底部上面
に形成した窪み内に遊嵌され、カムとの摺接面を
形成するシムを介装することにより、カムの回転
運動を直線運動に変換し、各バルブの開閉を行う
ように構成されている。 ところで、上記従来のカツプ状のバルブリフタ
を用いた直打駆動方式の動弁装置においては、バ
ルブリフタが吸気または排気バルブのステムおよ
びバルブスプリングを覆うように配設されている
ため、シリンダヘツド内の空間を飛散し、各摺動
面に供給されるべき潤滑油の飛沫が十分にバルブ
リフタ内の空間に供給されず、バルブリフタ内の
空間に配設された部品間の潤滑不良を起こし、各
部の焼付きや摩耗を誘発することがあつた。 そこでバルブリフタ内へ潤滑油を積極的に供給
するために、バルブリフタ底部の上面と下面間を
連通する油孔を形成するとととに、バルブリフタ
底部上面に形成された窪み内に遊嵌されるシムに
も潤滑油通路を形成することにより、シリンダヘ
ツド内の空間を飛散する潤滑油もしくはカムに穿
設された油通路を介して供給される潤滑油を潤滑
油通路および油孔を介してバルブリテーナ上面に
供給し、バルブ開閉に伴うバルブリテーナの振動
によつて供給された油を飛散させ、バルブステム
やステム上端面の潤滑を行うように構成したもの
が提案されている(例えば、実開昭57−200609号
公報)。 上記シムおよびバルブリフタに油孔を形成した
従来装置においては、油孔を介して潤滑油が積極
的にバルブリフタ内に形成される空間に供給され
るため、バルブステムとバルブガイド間の摺動面
やステム上端面とバルブリフタ下面との接触面間
等に潤滑油を付着させることが可能となるため、
各部における焼付きや摩耗を効果的に抑制するこ
とが可能となる。
しかしながら、上記した従来装置においては、
バルブステムとバルボガイドとの間やステム上端
面とバルブリフタ下面との接触面への潤滑油の供
給を吸気または排気バルブが開閉される時のバル
ブリテーナの振動によつて飛散供給する構成であ
つたために、内燃機関が長期間停止された後に再
始動されるような場合には即座に各摺動面や接触
面に潤滑油を供給することができず、必ずしも内
燃機関の全運転領域にわたつて十分な潤滑を行わ
せることはできなかつた。 すなわち、内燃機関が長期間停止されていたよ
うな場合には各摺動面または接触面に付着してい
た潤滑油がクランクケースに戻され、各摺動面や
接触面は乾燥した状態に置かれることになる。こ
のため、内燃機関が再始動される時には、場合に
よつては摺動面や接触面に潤滑油が全く付着して
いないこともある。 また、内燃機関の潤滑油が飛散または油通路よ
り供給されるのは内燃機関が運転されている時の
みであり、かつ運転されても即座に各摺動面や接
触面に潤滑油が供給、付着するものでもない。 上記した従来装置においてはバルブリフタ底部
上面に形成した窪み部の円周に沿つて複数の油孔
が穿設される構成であり、供給された潤滑油をバ
ルブリテーナ上面に落下供給するのみの構成であ
るため、このような長期間内燃機関が停止された
ような場合においてはバルブリテーナ上面に給供
された潤滑油の残留量が十分ではなく、始動時に
おいて十分な潤滑を行うことが困難なことがあ
る。 特に、ステム上端面とバルブリフタ底部下面に
形成され、ステム上端面との接触面を構成する天
井面の間は、カムによる押圧力とバルブスプリン
グによる押圧力により極めて大きな荷重が作用し
ており、この部分において十分な油膜が形成され
ないと、潤滑が不十分となり、接触面の摩耗や打
音を引き起こすことになる。 従つて、本考案の技術的課題は、ステム上端面
とバルブリフタ底部下面に形成されるステム上端
面との接触面の間に内燃機関の全運転領域にわた
つて十分な油膜を形成させることにある。
バルブステムとバルボガイドとの間やステム上端
面とバルブリフタ下面との接触面への潤滑油の供
給を吸気または排気バルブが開閉される時のバル
ブリテーナの振動によつて飛散供給する構成であ
つたために、内燃機関が長期間停止された後に再
始動されるような場合には即座に各摺動面や接触
面に潤滑油を供給することができず、必ずしも内
燃機関の全運転領域にわたつて十分な潤滑を行わ
せることはできなかつた。 すなわち、内燃機関が長期間停止されていたよ
うな場合には各摺動面または接触面に付着してい
た潤滑油がクランクケースに戻され、各摺動面や
接触面は乾燥した状態に置かれることになる。こ
のため、内燃機関が再始動される時には、場合に
よつては摺動面や接触面に潤滑油が全く付着して
いないこともある。 また、内燃機関の潤滑油が飛散または油通路よ
り供給されるのは内燃機関が運転されている時の
みであり、かつ運転されても即座に各摺動面や接
触面に潤滑油が供給、付着するものでもない。 上記した従来装置においてはバルブリフタ底部
上面に形成した窪み部の円周に沿つて複数の油孔
が穿設される構成であり、供給された潤滑油をバ
ルブリテーナ上面に落下供給するのみの構成であ
るため、このような長期間内燃機関が停止された
ような場合においてはバルブリテーナ上面に給供
された潤滑油の残留量が十分ではなく、始動時に
おいて十分な潤滑を行うことが困難なことがあ
る。 特に、ステム上端面とバルブリフタ底部下面に
形成され、ステム上端面との接触面を構成する天
井面の間は、カムによる押圧力とバルブスプリン
グによる押圧力により極めて大きな荷重が作用し
ており、この部分において十分な油膜が形成され
ないと、潤滑が不十分となり、接触面の摩耗や打
音を引き起こすことになる。 従つて、本考案の技術的課題は、ステム上端面
とバルブリフタ底部下面に形成されるステム上端
面との接触面の間に内燃機関の全運転領域にわた
つて十分な油膜を形成させることにある。
そこで本考案は、上記の課題を解決するため
に、シリンダヘツドに形成された開口部に摺動可
能に挿入されるカツプ状のバルブリフタと、この
バルブリフタ底部上面に形成された窪み内に遊嵌
され、カムとの摺接面を形成するシムを有し、か
つこのシムの上面とバルブリフタ底部上面とを連
通する油孔を有する内燃機関のバルブ潤滑装置に
おいて、油孔はバルブリフタ底部上面からバルブ
リフタ底部下面に形成されるステム上端面との接
触面に向かつて穿設される第1の油孔と、シムに
穿設され、第1の油孔と連通可能な第2の油孔と
から形成されており、かつ第1の油孔と第2の油
孔との間には各々の油孔よりも大径の油溜りが形
成されていることを特徴とする。
に、シリンダヘツドに形成された開口部に摺動可
能に挿入されるカツプ状のバルブリフタと、この
バルブリフタ底部上面に形成された窪み内に遊嵌
され、カムとの摺接面を形成するシムを有し、か
つこのシムの上面とバルブリフタ底部上面とを連
通する油孔を有する内燃機関のバルブ潤滑装置に
おいて、油孔はバルブリフタ底部上面からバルブ
リフタ底部下面に形成されるステム上端面との接
触面に向かつて穿設される第1の油孔と、シムに
穿設され、第1の油孔と連通可能な第2の油孔と
から形成されており、かつ第1の油孔と第2の油
孔との間には各々の油孔よりも大径の油溜りが形
成されていることを特徴とする。
内燃機関の運転中、シリンダヘツド内の空間を
飛散する潤滑油の飛沫やカム摺動面に供給される
潤滑油がシムに形成した第2の油孔およびバルブ
リフタ底部を貫通して設けた第1の油孔を介して
ステム上端面とバルブリフタ底部下面に形成され
るステム上端面との接触面間に供給され、これら
の間に油膜を形成する。また、各々の油孔の間に
はそれぞれの油孔よりも大径の油溜りが形成され
ているため、潤滑油の保油能力が増大とするとと
もに、第1の油孔と第2の油孔の穿設時における
穿設位置設定の自由度が増大する。
飛散する潤滑油の飛沫やカム摺動面に供給される
潤滑油がシムに形成した第2の油孔およびバルブ
リフタ底部を貫通して設けた第1の油孔を介して
ステム上端面とバルブリフタ底部下面に形成され
るステム上端面との接触面間に供給され、これら
の間に油膜を形成する。また、各々の油孔の間に
はそれぞれの油孔よりも大径の油溜りが形成され
ているため、潤滑油の保油能力が増大とするとと
もに、第1の油孔と第2の油孔の穿設時における
穿設位置設定の自由度が増大する。
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。 第1図、第2図および第3図は、本考案の実施
例の要部を示す縦断面図であり、第1図はバルブ
潤滑装置の要部を示す縦断面図、第2図はバルブ
リフタの平面図、第3図は第2図の−線に沿
つて切断したバルブリフタの縦断面図である。 第1図において、0はシリンダヘツドの部分断
面を示しており、このシリンダヘツド10には段
付き凹部12が形成されている。この段付き凹部
12の底面には中空のバルブステムガイド14が
打ち込まれており、この上端部にはオイルシール
20が装着されるとともに、吸気または排気バル
ブ16のステム18がバルブステムガイド14と
オイルシール20に摺動可能に挿入されている。 段付き凹部12の底面には窪み22が形成され
ており、この窪み22内にはカツプ状のスプリン
グシート24が嵌装されている。このスプリング
シート24の上面にはステム18を取り囲むよう
にバルブスプリング26の一端が支持されてお
り、その他端にはバルブスプリングリテーナ28
が支持されている。 このバルブスプリングリテーナ28は、異なる
直径を有する円柱体が二段に重なつた形状として
おり、その中心部にはオイルシール20に向かう
にしたがつて直径が小さくなるテーパ孔30が形
成されている。このテーパ孔30にはリテーナロ
ツク32が嵌入されており、この一部がステム1
8の上端近傍に形成されたくびれ部分35と係合
する。従つて、バルブスプリング26の付勢力が
バルブスプリングリテーナ26を介して図にて上
方、すなわち、吸気または排気バルブ16が図示
しない吸気または排気ポートを閉塞する方向に常
時作用することになる。 34は円筒カツプ状のバルブリフタであり、上
記した構成部品を覆うように段付き凹部12の上
方に形成した開口部36内に図にて上下方向に摺
動可能に挿入される。 バルブリフタ36の底部38の下面には第3図
に示すように天井面40が形成されており、この
天井面40には第1図に示されるようにステム1
8の上端面42が接触する。すなわち、バルブリ
フタ下面に形成された天井面40がステム上端面
42との接触面を構成する。 また、第2図および第3図に示されるように、
バルブリフタ底部38の上面44には円形状の窪
み47が形成されており、この窪み47内にカム
45と摺接するシム46が遊嵌される。さらに、
窪み47の中央部には油溜り48が形成されてお
り、この油溜り48から第1の油孔50がバルブ
リフタ底部下面に形成さた天井面40に向けて穿
設されている。 一方、第1図に示されるように窪み47内に遊
嵌されるシム46の中央部には油溜り48および
第1の油孔50と常時連通するように第2の油孔
52がシム46の上面から下面に向かつて穿設さ
れている。 以上の構成における本実施例の作用を説明す
る。 内燃機関の運転に伴つてカム45とシム46の
間の摺動面には、シリンダヘツド内部の空間を飛
散する潤滑油、カム45に形成された油通路(図
示せず)より供給される潤滑油さらにはシリンダ
ヘツド10の上面に滞留している潤滑油が供給さ
れ、両者間の摺接面を潤滑する。 そしてこれらの摺動面に供給された潤滑油はシ
ム46およびバルブリフタ34に穿設した第2の
油孔52および第1の油孔50を介してバルブリ
フタ底部下面の天井面40とステム上端面42間
に流入する。 従つて、この第1の油孔50および第2の油孔
52を介して流入する潤滑油によつて最も大きな
荷重が作用する天井面40とステム上端面42間
に十分な油膜が形成され、両面間における摩耗や
打音の発生が抑制される。 また、本実施例に示した油孔50,52はシム
46からステム上端面42とこのステム上端面4
2との接触面を構成するバルブリフタ底部下面の
天井面40に潤滑油を供給する構成とされている
ため、内燃機関の停止時においても、ステム上端
面42と天井面40との当接力によつて油孔5
0,52内部に常時潤滑油が貯留される。 従つて、内燃機関が長期間にわたつて停止され
た後、再始動された場合においても即座にステム
上端面42と天井面40間に潤滑油を供給するこ
とができるため、両面間における金属接触を極力
回避し、摩耗や打音の発生を抑制することができ
る。 さらに、第2の油孔52と第1の油孔50との
間には各々の油孔よりも大径の油溜り48が形成
されているため、第2の油孔52より流入した潤
滑油をこの油溜り48内に貯留させることができ
るため、保油能力を増大させることが可能となる
とともに、油溜り48が第1の油孔50および第
2の油孔52の径よりもかなり大径とされている
ため、第1の油孔50と第2の油孔52の穿設時
における穿設位置設定の自由度が増し、製造の容
易化をはかることもできる。 また、内燃機関運転中の全領域にわたつて積極
的に潤滑油をバルブリフタ34内の空間部に供給
することができるため、ステム18とバルブステ
ムガイド14間の摺動面にも十分な潤滑油を供給
することができるため、これら摺動面における焼
付きや摩耗も防止することができる。 以上、本考案の特定の実施例について説明した
が、本考案は、この実施例に限定されるものでは
なく、実用新案登録請求の範囲に記載の範囲内で
種々の実施態様が包含されるものであり、例え
ば、バルブリフタはステム上端面と接触する天井
面を必ずしも形成したものでなくてもよく、バル
ブリフタ底部下面が直接ステム上端面と接触する
構成のものであつてもよい。
る。 第1図、第2図および第3図は、本考案の実施
例の要部を示す縦断面図であり、第1図はバルブ
潤滑装置の要部を示す縦断面図、第2図はバルブ
リフタの平面図、第3図は第2図の−線に沿
つて切断したバルブリフタの縦断面図である。 第1図において、0はシリンダヘツドの部分断
面を示しており、このシリンダヘツド10には段
付き凹部12が形成されている。この段付き凹部
12の底面には中空のバルブステムガイド14が
打ち込まれており、この上端部にはオイルシール
20が装着されるとともに、吸気または排気バル
ブ16のステム18がバルブステムガイド14と
オイルシール20に摺動可能に挿入されている。 段付き凹部12の底面には窪み22が形成され
ており、この窪み22内にはカツプ状のスプリン
グシート24が嵌装されている。このスプリング
シート24の上面にはステム18を取り囲むよう
にバルブスプリング26の一端が支持されてお
り、その他端にはバルブスプリングリテーナ28
が支持されている。 このバルブスプリングリテーナ28は、異なる
直径を有する円柱体が二段に重なつた形状として
おり、その中心部にはオイルシール20に向かう
にしたがつて直径が小さくなるテーパ孔30が形
成されている。このテーパ孔30にはリテーナロ
ツク32が嵌入されており、この一部がステム1
8の上端近傍に形成されたくびれ部分35と係合
する。従つて、バルブスプリング26の付勢力が
バルブスプリングリテーナ26を介して図にて上
方、すなわち、吸気または排気バルブ16が図示
しない吸気または排気ポートを閉塞する方向に常
時作用することになる。 34は円筒カツプ状のバルブリフタであり、上
記した構成部品を覆うように段付き凹部12の上
方に形成した開口部36内に図にて上下方向に摺
動可能に挿入される。 バルブリフタ36の底部38の下面には第3図
に示すように天井面40が形成されており、この
天井面40には第1図に示されるようにステム1
8の上端面42が接触する。すなわち、バルブリ
フタ下面に形成された天井面40がステム上端面
42との接触面を構成する。 また、第2図および第3図に示されるように、
バルブリフタ底部38の上面44には円形状の窪
み47が形成されており、この窪み47内にカム
45と摺接するシム46が遊嵌される。さらに、
窪み47の中央部には油溜り48が形成されてお
り、この油溜り48から第1の油孔50がバルブ
リフタ底部下面に形成さた天井面40に向けて穿
設されている。 一方、第1図に示されるように窪み47内に遊
嵌されるシム46の中央部には油溜り48および
第1の油孔50と常時連通するように第2の油孔
52がシム46の上面から下面に向かつて穿設さ
れている。 以上の構成における本実施例の作用を説明す
る。 内燃機関の運転に伴つてカム45とシム46の
間の摺動面には、シリンダヘツド内部の空間を飛
散する潤滑油、カム45に形成された油通路(図
示せず)より供給される潤滑油さらにはシリンダ
ヘツド10の上面に滞留している潤滑油が供給さ
れ、両者間の摺接面を潤滑する。 そしてこれらの摺動面に供給された潤滑油はシ
ム46およびバルブリフタ34に穿設した第2の
油孔52および第1の油孔50を介してバルブリ
フタ底部下面の天井面40とステム上端面42間
に流入する。 従つて、この第1の油孔50および第2の油孔
52を介して流入する潤滑油によつて最も大きな
荷重が作用する天井面40とステム上端面42間
に十分な油膜が形成され、両面間における摩耗や
打音の発生が抑制される。 また、本実施例に示した油孔50,52はシム
46からステム上端面42とこのステム上端面4
2との接触面を構成するバルブリフタ底部下面の
天井面40に潤滑油を供給する構成とされている
ため、内燃機関の停止時においても、ステム上端
面42と天井面40との当接力によつて油孔5
0,52内部に常時潤滑油が貯留される。 従つて、内燃機関が長期間にわたつて停止され
た後、再始動された場合においても即座にステム
上端面42と天井面40間に潤滑油を供給するこ
とができるため、両面間における金属接触を極力
回避し、摩耗や打音の発生を抑制することができ
る。 さらに、第2の油孔52と第1の油孔50との
間には各々の油孔よりも大径の油溜り48が形成
されているため、第2の油孔52より流入した潤
滑油をこの油溜り48内に貯留させることができ
るため、保油能力を増大させることが可能となる
とともに、油溜り48が第1の油孔50および第
2の油孔52の径よりもかなり大径とされている
ため、第1の油孔50と第2の油孔52の穿設時
における穿設位置設定の自由度が増し、製造の容
易化をはかることもできる。 また、内燃機関運転中の全領域にわたつて積極
的に潤滑油をバルブリフタ34内の空間部に供給
することができるため、ステム18とバルブステ
ムガイド14間の摺動面にも十分な潤滑油を供給
することができるため、これら摺動面における焼
付きや摩耗も防止することができる。 以上、本考案の特定の実施例について説明した
が、本考案は、この実施例に限定されるものでは
なく、実用新案登録請求の範囲に記載の範囲内で
種々の実施態様が包含されるものであり、例え
ば、バルブリフタはステム上端面と接触する天井
面を必ずしも形成したものでなくてもよく、バル
ブリフタ底部下面が直接ステム上端面と接触する
構成のものであつてもよい。
以上のように本考案によれば、シムおよびバル
ブリフタに穿設した油孔を介してステム上端面と
バルブリフタ底部下面のステム上端面との接触面
間に十分な潤滑油が供給されるため、ステム上端
面とその接触面間の潤滑を十分に行うことができ
るため、この部分における摩耗や打音の発生を抑
制することができる。 また、ステム上端面とバルブリフタ下面に形成
された接触面に潤滑油を供給する構成であるた
め、始動時において最も荷重の作用する部分に常
時油膜を形成することができるため、内燃機関の
全運転領域にわたつて効果的に接触面の潤滑を行
うことが可能となる。 さらに、油孔を介して直接潤滑油がバルブリフ
タ内の空間部に供給されるため、バルブステムガ
イドとステム間の潤滑も十分に行われ、金属接触
による焼付きや摩耗を回避することができる。さ
らにまた、油溜りが第1の油孔及び第2の油孔よ
りも大径とされているため、第1の油孔と第2の
油孔の穿設時における穿設位置設定の自由度が増
し、製造の容易化をはかることもできる。
ブリフタに穿設した油孔を介してステム上端面と
バルブリフタ底部下面のステム上端面との接触面
間に十分な潤滑油が供給されるため、ステム上端
面とその接触面間の潤滑を十分に行うことができ
るため、この部分における摩耗や打音の発生を抑
制することができる。 また、ステム上端面とバルブリフタ下面に形成
された接触面に潤滑油を供給する構成であるた
め、始動時において最も荷重の作用する部分に常
時油膜を形成することができるため、内燃機関の
全運転領域にわたつて効果的に接触面の潤滑を行
うことが可能となる。 さらに、油孔を介して直接潤滑油がバルブリフ
タ内の空間部に供給されるため、バルブステムガ
イドとステム間の潤滑も十分に行われ、金属接触
による焼付きや摩耗を回避することができる。さ
らにまた、油溜りが第1の油孔及び第2の油孔よ
りも大径とされているため、第1の油孔と第2の
油孔の穿設時における穿設位置設定の自由度が増
し、製造の容易化をはかることもできる。
第1図、第2図および第3図は、本考案の実施
例の要部を示す縦断面図であり、第1図はバルブ
潤滑装置の要部を示す縦断面図、第2図はバルブ
リフタの平面図、第3図は第2図の−線に沿
つて切断したバルブリフタの縦断面図である。 10……シリンダヘツド、16……吸気または
排気バルブ、34……バルブリフタ、38……バ
ルブリフタ底部、40……天井面(接触面)、4
2……ステム上端面、44……バルブリフタ底部
上面、45……カム、46……シム、50……第
1の油孔、52……第2の油孔。
例の要部を示す縦断面図であり、第1図はバルブ
潤滑装置の要部を示す縦断面図、第2図はバルブ
リフタの平面図、第3図は第2図の−線に沿
つて切断したバルブリフタの縦断面図である。 10……シリンダヘツド、16……吸気または
排気バルブ、34……バルブリフタ、38……バ
ルブリフタ底部、40……天井面(接触面)、4
2……ステム上端面、44……バルブリフタ底部
上面、45……カム、46……シム、50……第
1の油孔、52……第2の油孔。
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 シリンダヘツドに形成された開口部に摺動可能
に挿入されるカツプ状のバルブリフタと、このバ
ルブリフタ底部上面に形成された窪み内に遊嵌さ
れ、カムとの摺接面を形成するシムを有し、かつ
このシムの上面とバルブリフタ底部下面とを連通
する油孔を有する内燃機関のバルブ潤滑装置にお
いて、 上記油孔はバルブリフタ底部上面からバルブリ
フタ底部下面に形成されるステム上端面との接触
面に向かつて穿設される第1の油孔と、シムに穿
設され、第1の油孔と連通可能な第2の油孔とか
ら形成されており、かつ第1の油孔と第2の油孔
との間には各々の油孔よりも大径の油溜りが形成
されていることを特徴とする内燃機関のバルブ潤
滑装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5404284U JPS60164611U (ja) | 1984-04-11 | 1984-04-11 | 内燃機関のバルブ潤滑装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5404284U JPS60164611U (ja) | 1984-04-11 | 1984-04-11 | 内燃機関のバルブ潤滑装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60164611U JPS60164611U (ja) | 1985-11-01 |
JPH0137128Y2 true JPH0137128Y2 (ja) | 1989-11-09 |
Family
ID=30575451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5404284U Granted JPS60164611U (ja) | 1984-04-11 | 1984-04-11 | 内燃機関のバルブ潤滑装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60164611U (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5624255U (ja) * | 1979-07-31 | 1981-03-05 | ||
JPS59188007A (ja) * | 1983-03-10 | 1984-10-25 | Mazda Motor Corp | エンジンのバルブタイミング制御装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS56142203U (ja) * | 1980-03-27 | 1981-10-27 | ||
JPS57200609U (ja) * | 1981-06-18 | 1982-12-20 |
-
1984
- 1984-04-11 JP JP5404284U patent/JPS60164611U/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5624255U (ja) * | 1979-07-31 | 1981-03-05 | ||
JPS59188007A (ja) * | 1983-03-10 | 1984-10-25 | Mazda Motor Corp | エンジンのバルブタイミング制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60164611U (ja) | 1985-11-01 |
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