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JPH0136840B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0136840B2
JPH0136840B2 JP58038117A JP3811783A JPH0136840B2 JP H0136840 B2 JPH0136840 B2 JP H0136840B2 JP 58038117 A JP58038117 A JP 58038117A JP 3811783 A JP3811783 A JP 3811783A JP H0136840 B2 JPH0136840 B2 JP H0136840B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
collagen
crosslinking
crosslinking agent
glutaraldehyde
aqueous composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP58038117A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58170796A (ja
Inventor
Rii Sumesutado Tomasu
Maaku Matsukufuaason Jon
Gureisun Uoresu Donarudo
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Collagen Aesthetics Inc
Original Assignee
Collagen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Collagen Corp filed Critical Collagen Corp
Publication of JPS58170796A publication Critical patent/JPS58170796A/ja
Publication of JPH0136840B2 publication Critical patent/JPH0136840B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は体組織の治療用組成物及び治療法に応
用可能な架橋コラーゲンの水性組成物に関する。
本発明は、特に注射可能性のある、哺乳動物にお
ける軟組織増強用コラーゲン移植物質として有用
な架橋コラーゲンの水性組成物に関する。 コラーゲンは製剤担体、外科的補綴物(縫合糸
及び包帯用品)、及び移植物質として使用されて
いる。(Chvapil、etal、Intl Rev of Connective
Tissue Res(1973)6:1)多くの場合、コラー
ゲンは、機械的特性の向上、免疫原性の低下や耐
吸収性の向上を図るために、化学薬品、放射線そ
の他の手段によつて架橋される。この公知の架橋
コラーゲンは固体状の性質を有している。固体状
の架橋コラーゲンから作られた移植物は、外科的
に移植された。(即ち、切開によつて移植され
た。) Oliver等は、Clinical Orthopaedics&Related
Research(1976)115:291−302、Br J Exp
Path(1980)61:544−549、及びConn Tissu
Res(1981)9:59−62において、皮膚をトリプ
シンで処理した後、アルデヒドで架橋して得られ
た移植物について記述している。その結果得られ
た固体状のコラーゲン移植物は、移植の後も永い
間元の大きさを維持すると報告されている。この
ような固体状の移植物の主要な問題点は、移植物
が外科的に移植されなければならないということ
である。他の問題点は、注射可能な移植物ほど変
形し易くないことと、残留グルタルアルデヒドに
より、その個所で架橋が続くことにより、移植物
がその可撓性を失う可能性があることである。 Schechter等は、r J Plas Surg(1975)
28:198−202において、架橋の後L−アラニンに
浸漬されたグルタルアルデヒドで架橋した皮膚を
開示している。この論文は、皮膚をL−アラニン
に暴露することによつてアルデヒドの残留反応基
をブロツクし、以つて、このような反応基によつ
て発生する毒性分子の放出を妨げると仮定してい
る。 米国特許第3949073号公報には、軟組織増強の
ための注射可能な移植物質としてコラーゲンのア
テロペプチド溶液を使用することが記載されてい
る。この公報の記載によれば、移植する前にコラ
ーゲンを再構成するが、これは移植されると、線
維組織体になる。また、この公報には、増強部位
に形成された線維体の収縮を制御するために、不
溶性のコラーゲンのミクロフイブリルを加えるこ
とが示唆されている。上記公報に記載されている
物質の市販品は、ZYDERM(商標名)コラー
ゲン移植物であるが、これは少量の局所麻酔薬を
含有する再構成アテロペプチド塩化ナトリウム水
溶液からなる。この市販品の効果は顕著である
が、移植されると、主にその液体成分が体組織に
吸収されるため、収縮することがある。従つて、
時には「永続性」と呼ばれることもある容量不変
性が重要である場合には、補充用移植物質を注射
(一度とは限らない。)により追加しなければなら
ない。 本発明の主要な目的は、皮膚の増強のために有
用であつて、かつ(1)均一であり、即ちコラーゲン
が単一の物理的形状のみを有し、(2)注射可能であ
り、(3)ZYDERMコラーゲン移植物に比較して
すぐれた永続性と物理的変形に対する耐性を有す
る架橋コラーゲン移植物質を提供することであ
る。 本発明の一面は、プロテイン20〜50mg/mlを含
み、22℃における粘性流体であつて、かつ実質的
に残留架橋剤のないことを特徴とする新規な化学
的に架橋されたアテロペプチドコラーゲンの水性
組成物である。このコラーゲン水性組成物は、一
般的に、22℃において約700〜約3000cpの粘度を
有し、かつ約20ppm以下の残留架橋剤を含んでい
る。 本発明のもう一つの面は、酸性水溶液を、減少
した温度と低張イオン強度において中和すること
によつて、その溶液からアテロペプチドコラーゲ
ンを再構成することと、22℃で粘性流体である架
橋されたコラーゲンを産性するのに充分な濃度と
条件下において上記再構成されたアテロペプチド
コラーゲンをコラーゲンと共有結合する架橋剤で
水性媒体中で架橋することと、架橋剤と反応する
剤(以下、架橋終結剤という)を添加することに
よつて架橋反応を終結させることと、反応混合物
から粘性を有する架橋アテロペプチドコラーゲン
を分離することを特徴とする上記の化学的に架橋
されたアテロペプチドコラーゲンの水性組成物を
調製する方法である。 本発明で使用する架橋コラーゲンは、多くの哺
乳動物源から採取されたコラーゲンから誘導され
得る。供与体は、コラーゲン物質が最終的に移植
される受容体と遺伝学的に同様である必要はな
い。入手し易いという理由で、通常牛または豚の
真皮を利用する。架橋コラーゲンを作る第一のス
テツプは、上記真皮からアテロペプチドコラーゲ
ン溶液を調製することである。動物の皮膚は、中
程度(マイルド)の酸に浸し、次に髪や表皮や脂
肪を除去するために皮膚をスクレイプして軟化す
る。次に脱毛した皮膚を再び中程度の酸に浸し、
グラインデイング、細切断、ミリング等の物理的
方法によつて粉砕する。この粉粋により皮膚は可
溶化できる状態になる。 粉砕した組織は酸性の水性媒体に分散させ、コ
ラゲナーゼ以外のタンパク質分解酸素で消化させ
ると、変性させずに可溶化させることができる。
低温の時には、変性を避けるために、通常希酸溶
液を使用する。Hclなどの鉱酸や酢酸、マロン
酸、乳酸などのカルボン酸は、約1.5〜5のPH範
囲、約5〜25℃の温度範囲で使用できる。20℃、
約PH2で1〜5g/の濃度になるまで粉砕組織
をHclに分散させるのが好ましい。組織の分散
後、酸素を加え、そして混合物の培養して酵素に
よりコラーゲンのテロペプチド部及び組織の他の
可溶化成分を消化させる。酵素としては、コラー
ゲンのヘリツクス部を変性させずに、テロペプチ
ド部分を消化するものを使用する。このような酵
素の例としては、トリプシン、ペプシン、キモト
リプシン及びパパインがある。失活、及び可溶化
されたコラーゲンからの分離が比較的簡単である
ため、ペプシンが好ましい。通常、酵素濃度はコ
ラーゲンに対して約0.1〜10重量%の範囲内にあ
ればよい。培養時間は、一般的には、約2日間〜
2週間の間から選択すればよい。可溶化の進行
は、溶液の粘度を求めて調べればよい。粘度がほ
ぼ一定値に達したところが、可溶化の終了点であ
り、この時点で酵素を失活(変性)させ、分離す
る。 酵素の失活は水酸化ナトリウムなどのアルカリ
性物質を添加して、溶液のPHを少なくとも約7に
すれば実施できる。酵素を失活(変性)させた
後、溶液を処理して変性させた酵素及び可溶化時
に消化された組織部分を分離する。この分離に
は、各種の透析法、沈降法や過法が適用でき
る。好適実施例では、まず最初に酸を加えてPHを
下げてから、けいそう土沈降法により溶液を清澄
化する。沈澱物を過し、そして液を濃縮す
る。次に、イオン交換クロマトグラフイーによつ
て濃縮物を分画し、さらに濃縮して、架橋コラー
ゲンを作るのに使用することができる、実質的に
純粋なアテロペプチドコラーゲン溶液にする。 架橋コラーゲンを作る次のステツプは、溶液か
らアテロペプチドコラーゲンを再構成することで
ある。再構成は、望ましくは、約10℃〜25℃の低
い温度で溶液を中和させることによつて行なうの
が好ましい。中和溶液のイオン強度は、生理的条
件に比して低いのが好ましい。約0.03〜約0.1、
好ましくは約0.06のイオン強度が一般的に用いら
れる。中和は、コラーゲン溶液がフイブリルに再
会合するレベルまで、Na2HPO4またはNaOH等
の適当な塩基または緩衝液を加えることによつ
て、溶液のPHをあげることを含む。線維は約4.9
〜約10.0のPH範囲におけるこれらの条件下で形成
される。最終的なPHは、約5〜8の範囲であるの
が好ましい。この範囲内でPHが約7より以下の場
合は、細くて軟かなフイブリルが形成され易く、
PHが7以上の場合は、より粗いフイブリルが形成
され易い。軟かいフイブリルはより可撓性があ
り、粗いフイブリルの分散液よりもよりクリーム
状の組織を有する分散液を形成する。このような
組織は軟かいフイブリルの分散液を注射し易くす
る。フイブリル形成段階に要する時間は、通常は
約1/2〜約18時間である。 再構成されたアテロペプチド線維コラーゲンゲ
ル懸濁液は、コラーゲンと共有結合を形成する架
橋剤で架橋される。通常、架橋剤は多官能性であ
るが、二官能性がより一般的である。架橋条件
は、注射可能な流体として調合されることがで
き、かつ非架橋線維アテロペプチドコラーゲンの
比較し得る調合物から作られた移植物に対してす
ぐれた永続性を有する移植物を提供する、粘性を
有し、共有結合によつて架橋されたコラーゲンを
産生するような条件である。架橋がこの程度まで
達した時、架橋終結剤の添加によつて、架橋反応
は終結される。架橋終結剤は、架橋剤と無害の水
溶性アダクトを形成する。架橋剤の濃度と架橋反
応の期間は、それ自体で注射可能な、粘性を有す
る流体産生物を提供する架橋度を得るについて重
要なプロセス条件である。終結はそれ以上の架橋
の進行と産生物の粘度の変化を食い止めるために
重要である。架橋剤の反応基の不活はまた、産生
物からこのような反応基を除去させ、産生物を、
非終結架橋コラーゲンに比較して免疫原性を低く
させる。アルデヒドは好適な架橋剤である。コラ
ーゲンを架橋するのに用いられるアルデヒドの例
としては、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒ
ド、アセトアルデヒド、グリオキサールピルビン
酸アルデヒド、ジアルデヒド殿粉がある。グルタ
ルアルデヒドは特に好適である。架橋剤の官能基
(例えばアルデヒド基)と反応して水溶性アダク
トを形成する官能基を有する化合物を架橋反応を
終結するために用いることができる。アミノ酸等
の遊離アミノ基を有する架橋終結剤が好適であ
る。グリシンが特に好適である。反応混合物中の
グルタルアルデヒドの濃度は、一般的に約0.001
〜約0.05重量%である。グルタルアルデヒドは、
コラーゲン線維のリジン残基と反応し、コラーゲ
ン中の1000アミノ酸当りの遊離リジンの量を減少
させる。上述のグルタルアルデヒド濃度におい
て、架橋終了後の残留1000残基中の遊離リジン残
基数は約15/1000より大であり、もつと一般的に
は約20/1000より大である。リジン量は架橋コラ
ーゲンをホウ化水素で還元し、還元物を
5.7NHCl中真空下で100℃×24時間加水分解する
ことによつて、測定できる。アミノ酸分析は、市
販の分析装置(例えばDurrumモデルD−500ア
ナライザ)で行うことができ、リジン残基はリジ
ン/アラニン比を非架橋比較例に対し比較するこ
とにより定量される。 架橋反応の期間は、一般的に半時間乃至約一週間
である。反応は通常約10℃〜約35℃で行われる。
急架橋終結剤は架橋剤に対して少くなくとも化学
量的に比例して加えられる。架橋終結剤は過剰に
加えるのが好ましい。 特に好適な架橋及び終結の工程の処法は以下の
通りである:約0.01重量%のグルタルアルデヒド
で約22℃において約16時間架橋し、約0.2Mにな
るまで過剰グリシンで約22℃において1時間〜2
時間で終結させる。 架橋終結が完了した後、架橋アテロペプチドコ
ラーゲン産生物を緩衝水溶液で洗浄し、アルデヒ
ド−架橋終結剤アダクト、未反応アルデヒド、ア
ルデヒド重合体、及び未反応架橋終結剤を除去す
る。PHが6.9〜7.4の燐酸ナトリウム−塩化ナトリ
ウム緩衝溶液が好適である。洗浄された産生物
は、適当な蛋白質濃度、即ち一般的には約20〜50
mg/ml、好ましくは約25〜40mg/mlになるまで、
過又は遠心分離によつて濃縮する。蛋白質濃度
は、場合に応じて、緩衝剤を加えるか又は更に濃
縮して上記範囲に調整することができる。洗浄さ
れた産生物は、約20ppm以下の遊離アルデヒドを
含み、定常流動粘性(steady flow、viscosity)
ではなく、動粘性を測定する振動デイスク粘度計
(oscillating disk viscosimeter)(Nametre
Co.、7.006PBD型)によつて測定された、22℃に
おいて約700〜約3000cpの範囲の粘度を有する。 終結された架橋コラーゲンの水性懸濁液の最終
的な調合は、懸濁液のイオン強度を等張性(即ち
約0.15〜約0.2)まで調整することと、注射の際
の局所的痛みを減ずるために約0.3重量%の濃度
までライドカイン等の局所麻酔薬を添加すること
とを含む。次に、#27ゲージあるいはそれ以上の
大きさの注射針のついた注射器に懸濁液を充填す
る。本明細書で使われている「注射できる」とい
う用語は、調合物が通常の手の圧力で上記注射器
から分与されることができるということを意味す
る。新規の注射可能な架橋コラーゲンを調製する
プロセスにおける上記のステツプは、滅菌材料を
用いて滅菌条件下で行なわれるのが好ましい。 上記の本発明コラーゲン移植物質は軟組織の増
強、先天性異常、後天性欠損や美容上の欠損の治
療や矯正を目的として皮内又は皮下注射すること
ができる。 これらの例には顔面半側形成不全症、頬及び頬
骨の減形成症、一側性の乳房減形成症、漏斗胸、
胸筋の発育不全又は無形成(ポーランド異常)及
び口蓋裂や粘膜下口蓋裂治療(咽頭後方移植片と
して)に伴う口蓋帆咽頭の機能不全などの先天性
異常、陥凹瘢痕、(例えばDLE円盤状エリテマト
ーデスに伴う)粘膜下萎縮症、摘出眼の眼球陥没
(上側頭溝症)、顔面の座瘡陥凹、粘膜下萎縮症を
伴う線形強度(硬皮)症、鞍鼻症、ロンベルグ病
や一側性声帯麻痺どの(外傷、外科手術、感染後
の)後天性欠損、及び眉間の渋面線、深い鼻唇ひ
だ、口周辺の幾何学的しわ、頬陥没及び乳房の減
形成症などの美容上の欠損がある。 以下実施例により、粘性を有する架橋コラーゲ
ン、該コラーゲンから作られた移植組成物、該移
植組成物が用いられる方法、及び該移植組成物か
ら作られる移植物の長所を説明するが、本発明は
これら実施例に限定されるものではない。 牛のアテロペプチドコラーゲン溶液の調製牛の
皮膚を軟化させ、Hcl処理によつて脱毛した。次
に、脱毛した皮膚を粉砕し、PH2のHclに8〜11
g/の量で分散させた。全蛋白質に対して0.1
重量%のペプシンをこの分散液に加え、混合物を
15〜20℃で約100〜300時間培養した。次に、
NaOHを加えて、培養媒体のPHを約7に上げ、
これによつて消化を中止させた。低いPHで沈殿法
によつて反応混合物から失活(変性)酵素を取除
いた。次に、溶液を浄化し、過及びクロマトグ
ラフイーによつて濃縮して、牛のアテロペプチド
コラーゲンの希塩酸(PH1−4)溶液3mg/mlを
作つた。以下この溶液をCISと呼ぶ。 線維コラーゲンの調製 18℃乃至20℃でCISに0.02MNa2HPO4を加え、
そのPHを7.4±0.2又は5.8〜6.5に上げて、CISから
線維コラーゲンを再構成した。線維は1〜2時間
形成せしめた。 架橋粘性コラーゲンの調製 A PH7.4±0.2で再構成されたコラーゲンを用い
た場合。 中性の再構成された線維コラーゲン懸濁液
160mlにPH3の1.0%グルタルアルデヒド水溶液
1.62mlを加えた。グルタルアルデヒド溶液はか
くはんしながら除々に加え、最終的に0.01%に
した。16時間の反応時間の後、反応物は、
0.2Mになるまで3Mのグリシンを加えることに
よつて終結した。終結時間は1時間だつた。次
に、架橋コラーゲンは、PH7.4で、各洗浄の間
に5〜7分間17000gで遠心分離をしながら、
緩衝液約100ml、0.002MのNa2HPO4、0.13M
のNaclで3度洗浄された。コラーゲン中の動
粘性が振動デイスク粘度計(NammetreCo.、
7.006PBD型で、約5000sec-1の剪断レートで測
定)で測定され、22℃で約700cpであることが
わかつた。最後の洗浄と遠心分離の後、コラー
ゲンは蛋白質濃度が約28〜35mg/mlになるまで
緩衝液中で再懸濁された。この分散液は#27ゲ
ージの注射針のついた注射器に充填された。以
下このコラーゲン調製剤を調製剤Cと呼ぶ。 注射可能な架橋コラーゲン流体の調製は、
種々の架橋反応時間とグルタルアルデヒド濃度
を用いて上記のように行なわれた。これらの調
製剤を下表に記す。
【表】 B PH5.8〜6.5で再構成されたコラーゲンを用い
た場合。 PH3の1%グルタルアルデヒド水溶液を再構
成された線維コラーゲン分散液にかくはんしな
がら除々に加え、グルタルアルデヒド濃度を最
終的に0.005%〜0.010%にした。架橋はかくは
んしながら16時間進行させた。次に2Mのグリ
シンを、最終的な濃度が0.2M〜0.3Mになるま
で、かくはんしながら加えて終結した。終結は
かくはんしながら2〜3時間要した。次に、終
結された架橋コラーゲンを16000gで5〜10分
間遠心分離してから捕集し、0.02MNa2HPO4
0.13MNacl、PH7.4の10〜40容量中で再懸濁し
た。この懸濁液を16000gで5〜20分間遠心分
離すると、最終的な、粘性を有する、架橋コラ
ーゲン産生物が得られた。最後の遠心分離の後
の蛋白質濃度は45±5mg/mlであつた。 コラーゲン調製剤の生体内試験 生後45日〜50日、体重120±20gのSprague−
Dawleyのメスのラツトを移植受容体として用い
た。 3匹のラツト群に、調製剤A、C、E及びGと
コントロール剤としてZYDERMコラーゲン移
植物を移植した。各ラツトに次の2ケ所、即ち、
架橋コラーゲン調製剤は右背側に頭蓋部分にコン
トロール剤は左背側の頭蓋部分に移植した。1ケ
所あたり約1c.c.の調製剤を皮下注射した。 全調製剤は移植後15日後に体外に適出された。
供与体の組織は、体外移植組織(エクスプラン
ト)から注意深く切り離され、その湿重量が記録
された。次に、重量回復率(永続性)を移植され
た重量から計算した。次に重量を測定した検体を
組織検査のために包埋し、切断し、染色した。染
料はヘマトキシリン、エオシン、ゴモリ トリク
ローム(Gomori trichrome)を用いた。 試験の結果 調製剤A、C、E及びGの組織検査の要約を以
下に記す。 調製剤A: この調製剤は、より多く架橋され、グリシンで
終結されてない調製剤の移植物に比べてかなり均
一のレース状の外観を呈した。より多く架橋さ
れ、グリシンで終結されていない調製剤は、一般
的に、裂け目の介在する大きな、密に詰まつた部
分を形成する。調製剤Aの移植物の間にも裂け目
は生じたがより小さく数も少なかつた。調製剤A
の移植物物質の中においても、介在する小さな裂
け目内においても、線維芽細胞が良く浸潤した。
裂け目内で新しいコラーゲンが合成されているよ
うに見えた。円形細胞はほとんど観察されなかつ
た。血管は、A調製剤の移植物の周辺の1/2に
おいて適度であり新しいコラーゲン合成地帯に限
定されなかつた。被包の証拠は見られなかつた。
類上皮細胞と多核はなかつた。 調製剤C: この調製剤はA調製剤より一層レース状・多孔
性を示した。この調製剤は、新しいコラーゲン合
成区域とともに、すぐれた分散性の細胞浸潤を示
した。これらの特性は、一般的に僅少な円形細胞
とともに、調製剤Cが4種の調製剤のうち、組織
学的見地から最良であるとされる理由となつてい
る。 調製剤E: この調製剤は、0.01%のグルタルアルデヒドで
架橋されたものより、一般的にレース性が少なか
つた。線維芽細胞は分散的に分布していたが、そ
の数は少なく、血管新生は一般的に、移植物の周
辺1/3のところに限定された。新しいコラーゲ
ン合成の区域もまた、他の調製剤に比べて繁ぱん
には観察されなかつた。 調製剤G: この調製剤は、0.05%グルタルアルデヒドで架
橋された全調製剤のうち、最も均一なレース状の
多孔性の外観を呈した。細胞のこの調製剤への移
動は良好であるけれども、多核の病巣区域及び円
形細胞の数の増加も明白であつた。これは0.01%
のグルタルアルデヒドで架橋した調製剤では観察
されなかつたものである。 次に示す表は、調製剤とコントロール剤の永続
性(移植物の湿重量に対する、注意深く切り離さ
れた、体外移植物の湿重量回復率)の結果を報告
する。 調製剤 永続性 A 77% C 68±5% E 82±2% G 64±5% コントロール(平均) 30〜40%

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (a) プロテイン20〜50mg/mlを含み振動型粘
    度計による測定値で22℃において700〜3000cp
    の粘度を有する流体であり、 (b) 残留架橋剤を実質的に含まないことを特徴と
    する化学的に架橋されたアテロペプチドコラー
    ゲンの水性組成物。 2 コラーゲン中の残留架橋剤の量は、20ppm以
    下であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載のコラーゲン水性組成物。 3 架橋剤がグルタルアルデヒドであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項記載の
    コラーゲン水性組成物。 4 プロテイン20〜50mg/mlを含み振動型粘度計
    による測定値で22℃において700〜3000cpの粘度
    を有する粘性流体であり、残留架橋剤を実質的に
    含まない化学的に架橋されたアテロペプチドコラ
    ーゲン水性組成物の、次のステツプからなること
    を特徴とする、調製方法: (a) 酸性水溶液を低い温度と低張イオン強度で中
    和することによつて酸性水溶液からアテロペプ
    チドコラーゲンを再構成すること、 (b) 架橋コラーゲンを産性するのに充分な濃度と
    条件下で、前記再構成されたアテロペプチドコ
    ラーゲンをコラーゲンと共有結合を形成する架
    橋剤により水性媒体中において架橋すること、 (c) 架橋剤と反応する架橋終結剤を添加すること
    によつて架橋反応を22℃で粘性流体を保持する
    よう終結させること、及び、 (d) 反応混合物から他の反応生成物及び未反応架
    橋剤を除去して架橋アテロペプチドコラーゲン
    を粘性を有する水性組成物として分離するこ
    と。 5 前記反応性架橋剤の残留量を20ppm以下とす
    ることを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の
    方法。 6 ステツプ(a)の温度が10℃〜25℃であり、ステ
    ツプ(a)のイオン強度が0.03〜0.1でありステツプ
    (a)の最終的なPHが4.9〜10.0であり、架橋剤がグ
    ルタルアルデヒドであり、架橋反応混合物中のグ
    ルタルアルデヒドの濃度が0.001重量%〜0.05重
    量%であることを特徴とする特許請求の範囲第5
    項記載の方法。 7 コラーゲンが牛の真皮のコラーゲンであり、
    ステツプ(a)の最終的なPHが5〜8の範囲にあり、
    架橋反応は半時間〜1週間行なわれ、架橋終結剤
    がグリシンであり、分離は、粘性を有する架橋ア
    テロペプチドコラーゲンを洗浄して他の反応産生
    物や未反応反応物を除去することを含み、該水性
    組成物中の反応性アルデヒドを20ppm以下とする
    ことを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の方
    法。 8 前記反応終結剤はアミノ酸であることを特徴
    とする特許請求の範囲第4項又は第5項記載の方
    法。
JP58038117A 1982-03-08 1983-03-08 架橋コラーゲンの水性組成物とその調製方法 Granted JPS58170796A (ja)

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