JPH01295881A - 感圧記録紙用顕色剤シート及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は感圧記録紙用顕色剤シート及びその製造方法に
関する。

更に詳しくは、改ざん防止の用途に用いることのできる
感圧記録紙用顕色剤シート及びその製造方法に関する。

（従来技術） 電子供与性の又はプロトン受容性の無色の有機化合物（
以下発色剤と称する）と電子受容性又はプロトン供与性
の化合物（以下顕色剤と称する）との反応にて発色像を
得ることは古くから知られている。この現象を具体的に
利用したものとして感圧記録紙（例えば米国特許２５０
５４７０号、同２５０５４８９号、同２５５０４７１号
、同２５４８３６６号、同２７１２５０７号、同２７３
０４５６号、同２７３０４５７号、同３４１８２５０号
、同３６７２９３５号）、感熱記録紙（例えば特公昭４
３−４１６０号、同４３−７６００号、同４５−１４０
３９号、米国特許２９３９００９号）等が挙げられる。

更に顕色剤を塗布したシートに発色剤を含むインキを供
給して着色像を得る印刷方法も知られている（ドイツ特
許０ＬＳ１９３９９６２号）。

顕色剤とは前に定義された性質を有するものでクレー類
、フェノール樹脂類、芳香族カルボン酸の金属塩等が挙
げられる。

一般に感圧記録紙においては、発色像を得るのに前記の
発色剤を含んだマイクロカプセル含有層と顕色剤層との
組み合わせが用いられ、これらの層を接触させ、筆圧、
タイプ圧等によってマイクロカプセルを破壊させ、発色
剤と顕色剤を接触させる・ことによって行われる。

感圧記録紙の使用目的によっては、高級領収書や保険料
集金票等改ざん防止を必要とする場合がある。このよう
な場合には支持体の同一面に発色剤を含んだマイクロカ
プセルと顕色剤とを有するプレスタイプ感圧記録紙を使
用する方法がとられている。即ち、プレスタイプ感圧記
録紙の塗布面（裏面）と顕色剤シートの塗布面を対向し
、プレスタイプ感圧記録紙の表面から筆記すると、筆記
した文字や数字は顕色剤シート上に複写がとれると同時
に、プレスタイプ感圧記録紙の裏面に発色像として残っ
ており、後からプレスタイプ感圧記録紙の表面の文字や
数字を改ざんしてもすぐわかることになる。

上記目的で使用されるプレスタイプ感圧記録紙は、同一
面に発色剤を含有するマイクロカプセルと顕色剤を有し
ているため取り扱い時に発色汚れが起こり易く、伝票と
しての商品イメージを著しく損なうという重大な問題を
引き起こす。−万全面が改ざん防止可能となっており、
改ざん防止が必要でない部分では顕色剤が無駄になるこ
とになり、経済的理由からも好ましくない。

（発明の目的） 本発明の目的は、発色汚れが起こり難く、必要な部分の
み改ざん防止が可能な感圧記録紙を提供することにある
。

本発明の別の目的は、このような感圧記録紙の製造方法
を提供することにある。

（発明の構成） 本発明の上記の目的は、支持体上に顕色剤層を設けた感
圧記録紙用顕色剤シートに於いて、該顕色剤層が塗膜強
度の相異なる部分を有することを特徴とする感圧記録紙
用顕色剤シートにより、又支持体上にまず塗膜強１度の
高い顕色剤層を設け、次に該顕色剤層の上に塗膜強度の
低い顕色剤層を印刷することを特徴とする感圧記録紙用
顕色剤シートの製造方法により達成された。

本発明の感圧記録紙用顕色剤シートにおいて最も特徴的
な点は、通常全く問題無い塗膜強度を有する顕色剤層の
上に部分的に塗膜強度の低い即ち剥離し易い新たな顕色
剤層を設けることである。

本発明の顕色剤シートに発色剤含有マイクロカプセル塗
設シートを重ねて筆記すると、塗膜強度の差に関係なく
同じように顕色剤シート上に複写がとれ、更に塗膜強度
の低い顕色剤層では筆記された部分の顕色剤層が対向す
るマイクロカプセル層に移行しマイクロカプセル層に発
色像が形成される。このように通常の顕色剤層上に部分
的に塗膜強度の低い顕色剤層を設けることは、複写性に
悪影響を及ぼさない改ざん防止技術として利用したもの
である。

本発明における塗膜強度の低い顕色剤層は、伝票などに
仕上げる印刷工程の最後に印刷されることが必要である
。何故ならば、予め塗膜強度の低い顕色剤層を設けた後
に伝票などに仕上げる印刷を行うと、該顕色剤層では剥
離現象が発生し正常な印刷ができないからである。

支持体の必要部分のみに顕色剤を含む顕色インキを印刷
塗布することで感圧記録紙用顕色剤シートを得る方法は
既に提案され、実際に顕色インキが市販されている。こ
のような顕色インキについては、例えば特公昭４９−２
７１３４号、特開昭５１−５１０７号、特公昭５２−４
０１号、特開昭５３−８５６１３号、同５４−８９８１
６号、同５４−１４８６０６号、同５５−３８８２６号
、特公昭５８−２１５９６号、同６０−５４１９７号、
同６０−５４１９８号などに詳述されている。

しかし、本発明は支持体上ではなく顕色剤層上に顕色イ
ンキを印刷塗布する点および塗膜強度の低い顕色インキ
を印刷塗布する点で従来技術とは根本的に異なっている
。

顕色剤、顔料、バインダーおよび溶剤で構成される顕色
インキにおいて、塗膜強度を支配する因子は「顔料／バ
インダー」比率である。本発明で使用される顕色インキ
は、この比率が０．７以上が好ましく、１．０〜５が更
に好ましく、１．５〜２．５が最も好ましい。

上記の塗膜強度の低い顕色インキを印刷塗布する塗膜強
度の高い顕色剤層としては、市販されている感圧記録紙
用顕色剤シート（中葉紙および下葉紙）を用いることが
できる。

本発明の顕色剤シートに重ねて筆記し裏面（マイクロカ
プセル面）に発色像が形成され改ざん防止が可能になる
発色剤含有マイクロカプセル塗設シートとしては、市販
の上葉紙および中葉紙を用いることができる。

以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本
発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。

（実施例１） 含水無晶形酸化ケイ素（見掛比重　０．１９〜０．２３
）　　　　　　　　　　２０部３．５−ジターシャリ−
ブチルサリチル酸亜鉛　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　２０部ニトロセルロース（硝化度　１０
．７〜１１．２％、粘度　１／２秒）　　　　　　１０
部酢酸エチル　　　　　　　　　　　　４０部エタノー
ル　　　　　　　　　　　　　１０部イソプロピルアル
コール　　　　　　　８部上記配合にて先ずバインダー
のニトロセルロースを酢酸エチル、エタノール、イソプ
ロピルアルコールの混合溶剤に均一に溶解せしめ、これ
に顕色剤の３，５−ジターシャリ−ブチルサリチル酸亜
鉛および顔料の酸化ケイ素を加えボールミルにて完全に
溶解もしくは分散せしめ懸濁液状の顕色インキを調製し
、次いでこのインキにエタノールを加えて希釈し、３号
ザーンカツプで１８秒の粘度に調整した。

下葉紙（富士写真フィルム側感圧紙用Ｃ紙；ＦＫＡＮ　
　ＣＮ４０Ｗ）の顕色剤層に保険料充当金入金票になる
よう先ずオフセット印刷で墨インキを印刷し、次いで領
収金額欄のみに上記の顕色インキをフレキソ印刷にて印
刷した。印刷塗布量は乾燥重量で１．５９部ｍ２であっ
た。

このようにして改ざん防止の用途に用いることができる
感圧記録紙用顕色剤シートを得た。

（改ざんテスト） 上葉紙（富士写真フィルム■感圧紙用鼻紙；ＦＫＡＮ　
　ＡＮ６０Ｗ）の原紙面に保険料充当金入金票になるよ
う上記と同じパターンを墨インキを使用しオフセット印
刷で印刷した。このシートを上記で得られた感圧記録紙
用顕色剤シートの上に重ね、領収金額欄に鉄筆で数字を
記載した。その後上葉紙だけを取り出し領収金額欄にボ
ールペンで別の数字を記載したが、裏面に最初の数字の
鏡発色像が残っており、容易に改ざんしたことが判明し
た。

（実施例２） 実施例１において３，５−ジターシャリ−ブチルサリチ
ル酸亜鉛２０部の代わりに３，５−ジー（α−メチルベ
ンジル）サリチル酸亜鉛１７部を使用し、含水無晶形酸
化ケイ素（見掛比重　０゜１９〜０．２３）２０部を１
６部に代える以外は全〈実施例１と同様に行い、感圧記
録紙用顕色剤シートを得た。

このようにして得られた感圧記録紙用顕色剤シートにつ
いても前記と同様の改ざんテストを実施し、改ざんが容
易に見破れることを確認した。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）支持体上に顕色剤層を設けた感圧記録紙用顕色剤
   シートに於いて、該顕色剤層が塗膜強度の相異なる部分
   を有することを特徴とする感圧記録紙用顕色剤シート。
2. （２）支持体上にまず塗膜強度の高い顕色剤層を設け、
   次に該顕色剤層の上に塗膜強度の低い顕色剤層を印刷す
   ることを特徴とする感圧記録紙用顕色剤シートの製造方
   法。